JPH1126968A - 基板の冷却装置及び基板放熱用スペーサ - Google Patents

基板の冷却装置及び基板放熱用スペーサ

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JPH1126968A
JPH1126968A JP18408097A JP18408097A JPH1126968A JP H1126968 A JPH1126968 A JP H1126968A JP 18408097 A JP18408097 A JP 18408097A JP 18408097 A JP18408097 A JP 18408097A JP H1126968 A JPH1126968 A JP H1126968A
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JP18408097A
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Hidehiko Yasuno
秀彦 安野
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Asia Electronics Co
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Asia Electronics Co
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/22Secondary treatment of printed circuits
    • H05K3/28Applying non-metallic protective coatings
    • H05K3/284Applying non-metallic protective coatings for encapsulating mounted components

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  • Cooling Or The Like Of Electrical Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリコーンゲル状物質を放熱スペーサとして
介在させることによって、設計の自由度が大きく、発熱
部品間の段差を吸収、密着して高い熱伝達効果を発揮
し、基板を有効に冷却することができるようにする。 【解決手段】 段差をもつ複数の電子部品21を実装し
たプリント基板11上に、放熱用スペーサとしてのシリ
コーンゲル状物質22を密着させ、その上に冷却プレー
ト24を取り付ける。冷却プレート24には内部に冷却
水を流すか、冷却風を吹き付ける。シリコーンゲル状物
質22には、(1) シリコーン組成物である未硬化の2液
を混合してゲル状に硬化させて得る、(2) 電子部品21
を実装したプリント基板11との接着性がない、(3) 熱
伝導率が0.17W/m・℃以上である、(4) 針入度が
10〜50である、(5) 厚さが1.0mm以上である、
(6)比重が3.0g/cm3 以下である、の要件を満た
すものを使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は基板の冷却装置及び
基板放熱用スペーサに係り、特に基板に実装された発熱
部品間の段差を吸収して発熱部品に均一に密着して優れ
た熱伝達効果を発揮する放熱用スペーサを使った基板の
冷却装置、及び基板放熱用スペーサに関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器,部品の小形化、高性能化、高
密度化に伴い、プリント基板に実装された発熱部品の放
熱対策は重要である。放熱対策として、近年、ファンに
よる強制空冷に代わって、プリント基板上の発熱部品に
冷却板またはヒートパイプなどの放熱体を押し当て、発
熱部品から放熱体に熱を伝えて発熱部品を冷却する伝導
冷却が行なわれている。
【0003】プリント基板には、パワートランジスタ、
LSI、MCM、ゲートアレイ、リレー、電源回路用I
Cなど種々の発熱部品が実装されており、それぞれ大き
さも形状も厚さも異なるため各発熱部品間で段差が生じ
る。発熱部品間に段差があるため、放熱体をプリント基
板に直接押し当てても放熱体を均一に密着させることは
できない。このため発熱部品間の段差を吸収して発熱部
品と放熱体とを密着させて、両者の熱伝達を確保する必
要がある。
【0004】従来、発熱部品間の段差を吸収する放熱用
スペーサとして、あまり大きな段差を吸収できないグリ
ースに代えて、放熱特性に優れたシリコーンゴム(例え
ば、信越シリコーンのTC−A,TC−AG,TC−B
Gや、三菱TFラバー)が実用化されている。シリコー
ンゴムを基板に実装された発熱部品に載せて接触させ、
その上に金属冷却板やヒートパイプなどの平たい放熱体
を敷いて、ゴム弾性により発熱部品間のある程度の段差
でも吸収している。
【0005】シリコーンゴムは、特殊なアルミ系フィラ
ーとポリオレフィン系エラストマーを構成材とし、高い
電気絶縁性、熱伝導性をもち、さらにゴム弾性、塑性、
粘着性を適度に併せもった形状追従性の良い素材であ
る。接触面の微細な凹凸にまで十分密着して熱抵抗がな
く、優れた熱伝達効果を発揮する。
【0006】このシリコーンゴムが熱を発熱部品側から
放熱体側に伝える。これで実装回路基板やLSIの熱を
効率良く伝える。発熱部品との接触は確実にしなければ
ならないので、ある程度の圧力で押し付けておく。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したシリコーンゴ
ムを放熱用スペーサとして使用する従来技術では、接触
熱抵抗を小さくでき、発熱部品間の高さが不揃いで段差
があっても、複数の発熱部品を一度に冷やせるので、有
効な放熱用スペーサといえる。しかしながら、シリコー
ンゴムは、シート品、打抜き品などが多数用意されては
いるものの、メーカ側で作るものなので、特殊形状につ
いては予め仕様を決めてメーカ側に注文しなければなら
ない。特に、プリント基板にあっては、多種多様の部品
が実装されているため、大きな段差から微細な段差まで
全ての凹凸を含めた形状仕様を作成することは非常に困
難である。仮に作成できて、特殊形状のシリコーンゴム
が発注できたとしても、後に生じたプリント基板の設計
変更まで対応できない。
【0008】このようにシリコーンゴムは、ユーザ側で
寸法形状、厚さなど自由に選択できず、複雑な形状を作
ることができず、設計の自由度が少ないうえ、シリコー
ンゴムは、弾力性、耐久性に若干劣るという欠点があっ
た。その結果、基板を有効に冷却できなかった。また、
適度な粘着性をもっているために、基板との脱着が容易
に行なえないという欠点もあった。
【0009】このことは電子部品を搭載したプリント基
板に限らず、トランスやチョークコイル、コンデンサな
どの電源部品などを搭載した基板とした場合においても
共通する。
【0010】本発明の課題は、上述した従来技術の問題
点を解消して、設計の自由度が大きく、発熱部品間の段
差を吸収し、発熱部品に密着して高い熱伝達効果を発揮
し、基板を有効に冷却することができる基板の冷却装置
を提供することにある。また、本発明の課題は、上記基
板の冷却装置に適した基板放熱用スペーサを提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の基板の冷却装置
は、発熱部品を実装した基板と発熱部品の熱を逃がす放
熱体との間に、下記要件を満たすシリコーンゲル状物質
からなる放熱用スペーサを介在したものである。
【0012】(1) シリコーン組成物である未硬化の液を
複数混合してゲル状に硬化させることにより得られるこ
と (2) 複数の発熱部品を実装した基板との接着性がないこ
と (3) 熱伝導率が0.17W/m・℃以上であること (4) 針入度が10〜50であること (5) 厚さが1.0mm以上であること このような要件を満たすシリコーンゲル状物質としては
XE14-B4270(東芝シリコーン)が好適である。
【0013】基板に実装された発熱部品から出る熱はシ
リコーンゲル状物質からなる放熱用スペーサを介して放
熱体に伝わり、放熱体から放熱させることにより基板が
冷却される。ここに、シリコーンゲル状物質が上記要件
を満たすことにより、次のような作用効果がある。
【0014】放熱用スペーサにシリコーンゲル状物質を
使用するので高い絶縁性が確保できる。また、放熱用ス
ペーサは液を複数混合してゲル状に硬化させることによ
り作るので、任意の形状のものを作ることができ、基板
設計の自由度が大幅に増す。しかも基板との接着性がな
いので、基板との脱着が容易に行なえる。熱伝導率が
0.17W/m・℃以上なので、発熱部品の熱を冷却プ
レートに良好に伝達できる。熱伝導率が0.17W/m
・Cより小さいと冷却効果が期待できない。針入度が1
0〜50で優れた形状追従性をもつので、発熱部品間の
段差により形成される基板上の凹凸面でも、その凹凸面
を吸収して均一に密着するため、熱抵抗がなく高い熱伝
達効果を発揮する。針入度は10〜50程度が丁度よ
く、針入度が10未満だと硬すぎて弾力性がないため発
熱部品の段差を吸収できず、50を超えると軟らかすぎ
て剥がすとき、切断してしまうため再利用できない。
【0015】厚さが1.0mm以上であるため、発熱部
品間の大きな段差も十分に吸収することができる。厚さ
が1.0mmより薄いと切れて取り扱いが悪い。厚さが
増加すると取り扱い安くなるが、逆に熱抵抗が大きくな
るので放熱効果が低下する。したがって、どの厚さのも
のを使うかは、要求される冷却能力と取扱いの容易性と
の兼ね合いで選択すればよい。なお、比重は3.0g/
cm3 以下とすることが好ましい。3.0g/cm3
下であると、放熱用スペーサを介在しても冷却装置全体
の軽量化が図れ、基板への重量負担が少ない。比重が
3.0g/cm3より大きいと、基板が重くなりすぎて
取り扱いが不便となり、既存の基板用架体が使えず、架
体も強度アップを図る必要が生じる。
【0016】上記発明において、放熱体を、内部に水な
どの冷媒を流す流路を設けた冷却プレートで構成する
と、十分な冷却が得られる。また、放熱体をヒートパイ
プで構成した場合には、構造の簡素化が図れる。
【0017】また、本発明の基板放熱用スペーサは、上
記(1) 〜(5) の要件を満たすシリコーンゲル状物質から
なるものである。ゲル状物質は、予め他所の場所で作成
してから基板上にもってきて基板に密着させるようにし
ても、あるいは基板上で作成してそのまま基板に密着さ
せるようにしてもよい。基板上で作成する場合には、シ
リコーンゲル組成物である未硬化の混合液を基板上に流
してゲル状に硬化させることで実現できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。
【0019】プリント基板と放熱体との間に介在させる
放熱用スペーサは、ユーザ設計度の高いゲル状物質がよ
い。プリント基板上で使用可能なゲル状物質はいくつか
知られているが、これらについて検討した結果を表1に
示す。なお、表1中の数値は標準値である。
【0020】
【表1】 基板上での使用可能な条件として、発熱部品間の段差を
吸収するための適度な弾力性と、メンテナンス等のため
に基板との脱着が容易に行なえる非接着性とが要求され
る。表1よりこれらの条件を満たすゲルは試料1のXE14
-B4270である。以下、試料1についてさらに検討してい
く。
【0021】熱伝導率、比重を除いた試料1の他の特性
値(標準値)は次の通りである。
【0022】
【表2】 放熱性シリコーンゲル(XE14-B4270)を作るには、シリ
コーン組成物である未硬化の黒色液状Aと白色液状Bと
を撹拌して混合し、ゲル状に硬化させる。硬化前後の特
性は次の通りである。
【0023】
【表3】 このように本実施形態のシリコーンゲル状物質は、ユー
ザが硬化前の2液を混合してゲル状に硬化して作るか
ら、任意の形状に形成でき、ユーザ側の設計自由度が非
常に大きい。
【0024】次に、上記ゲル状物質(XE14-B4270)を評
価するために、基板の冷却装置モデルを使って説明す
る。
【0025】ゲル状物質を放熱用スペーサとして使用す
るために、図3に示す基板冷却装置モデルを作り、実験
を行なった。金属板5の上にプリント基板を模した断熱
材4、その上に発熱部品を模した発熱体としてのラバー
ヒータ3、その上に放熱用スペーサとしてのゲル状物質
2、さらにその上に金属製の冷却プレート1を載せ、こ
れらにボルト6を貫通してナット7で締めた。各要素間
の接触を確実に行なうため、トルク厚10kgfcmに
て6箇所ボルト締めした。各要素の平面視形状は図4に
示す通りであり、ラバーヒータ3は平行に2枚並べた長
方形(図4(c))、ゲル状物質2は2枚のラバーヒータ
3を一括して覆う矩形(図4(b) )、冷却プレート1は
2枚のラバーヒータ3、3を個別に覆うU字形(図4
(a) )をしている。ラバーヒータ3の等価回路及び通電
条件を図5に示す。各要素のそれぞれの条件は次の通り
である。
【0026】
【表4】 ここで、ゲル状物質(XE14-B4270)の熱抵抗を求める。
実験では冷却プレート1側を断熱していないので自然空
冷の放熱による設計余分を考慮しなければならない。
【0027】物質の熱抵抗は次式により表わされる。
【0028】 Ω=h/(λ×H×L) (1) ΔT=Ω×W (2) ここで、Ω:熱抵抗(℃/W) λ:熱伝導率(W/m・℃) H:縦寸法(m) L:横寸法(m) h:厚さ(m) ΔT:熱抵抗による温度上昇(℃) W:発熱量(W) 自然空冷による設計余分 Q=αAΔ (3) ここで、 Q:放熱量(W) 、α:熱伝達率(W/m2 ・ ℃) 、A:空気
との接触面積(m2 ) ΔT=Tf −周囲の空気温度 α=2.16×C×[ΔT/L]0.25 (4) C:表面の位置によって決まる定数、L:熱の流路に沿
った特性的長さ(m) h=0.002(m)の放熱量 式(4) より α=2.16×0.56×[(49.1-23.4)/0.07]0.25 =5.29 式(3) より Q=5.29×0.29×0.07×(49.1-23.4) =2.76(W) 同様にh=0.01(m)の放熱量を計算すると Q=2.29(W) となる。
【0029】計算結果によるゲル状物質の熱抵抗を冷却
プレートと併せて表5に示す。
【0030】
【表5】 これより分かるように、ゲル状物質XE14-B4270の熱抵抗
は、銅製の冷却プレートと比較するとはるかに大きい
が、この種のものとしては小さく、厚さが薄いほど小さ
い。
【0031】上記モデルを用いた冷却実験は冷却プレー
ト1を垂直横長に置いた状態で行う。図3に示すよう
に、ラバーヒータ表面温度(仮想ジャンクション温度)
Tj 、ゲル状物質表面温度TG 、冷却プレート表面温度
Tf を各6点づつ熱電対で測定する。図4に測定点を示
し、(a) は冷却プレート1の測定点、(b) はゲル状物質
2の測定点、(c) はラバーヒータ3の測定点を示す。
【0032】図6(a) にゲル状物質の厚さh=0.00
2mのときの物質熱抵抗による各測定点での温度上昇
を、図6(b) にゲル状物質の厚さh=0.01mのとき
の物質熱抵抗による各測定点での温度上昇をそれぞれプ
ロットした。
【0033】これより分かるように、図6(a) で示すゲ
ル状物質の熱抵抗が低い冷却装置モデルの方が冷却性能
がよく、発熱部品に相当するラバーヒータの温度を50
℃近くまで冷却している。これに対し図6(b) で示すゲ
ル状物質の熱抵抗が高い冷却装置モデルの方は冷却性能
がやや劣り、ラバーヒータ温度を55℃ぐらいまでしか
冷却できていない。したがって、ゲル状物質の厚さは、
熱源の大きさや冷却プレートの冷却能力に応じて適宜選
定するとよい。
【0034】また、図6からともにゲル状物質、冷却プ
レートの表面温度はほぼ均一になっており、ゲル状物質
が高い熱伝達効果を発揮していることもわかる。
【0035】次に、ICテスタ用のテストヘッドのプリ
ント基板の冷却に、放熱用スペーサとしてシリコーンゲ
ル物質(XE14-B4270)を適用した適用例を説明する。
【0036】例えば図2に示すように、HIC(ハイブ
リッドIC)12、ゲートアレイ13、DAC(デジタ
ルアナログコンバータ)14、リレー15、MMC16
などの各種電子部品を搭載したテストヘッド用プリント
基板11上に、ゲル状物質(図示省略)を被着して冷却
プレート(図示省略)を押し付ける。冷却プレートはア
ルミで成形され内部に水が流れる流路の一部が形成され
る。冷却プレートに代えてヒートパイプを用いても良
い。その場合、ヒートパイプの放熱部にヒートシンクを
取り付け、そのヒートシンクを強制送風すると良い。
【0037】プリント基板11上にゲル状物質を被着さ
せるには、プリント基板11の全周に枠を作り、撹拌混
合したXE14-B4270をプリント基板11上に注入して、基
板11全面で硬化させる。なお、プリント基板11の全
周ではなく、プリント基板11上を複数のブロックに分
けてそれらのブロックの周囲に枠をそれぞれ作り、ブロ
ック単位で注入硬化させてもよい。
【0038】図1は、上記構成の要部を示す一部縦断面
図である。図1(a) は電子部品21を含むプリント基板
11の全面にゲル状物質22を被着させる。ゲル状物質
22の厚さは、電子部品のうちで最も高いものに合せ、
電子部品の全てをゲル状物質22で埋めるようにする。
この場合、ゲル状物質22はプリント基板11を水平に
して硬化させるので、いずれの箇所でも、高さないし厚
みが同じとなる。ゲル状物質22の上に銅やアルミまた
はそれらの合金からなる高熱伝導物質23をのせ、その
上に冷却プレート24を載せて押し当てる。冷却プレー
ト24内には冷却水を循環させる。なお、冷却プレート
24に代えて、放熱部にフィン25を取り付けたヒート
パイプにしてもよい。図1(b) のように、電子部品21
の上にのみゲル状物質を設けるようにしてもよい。この
場合、電子部品間で高さを同一に揃えることは難しい
が、同一高さに揃っていなくても、ゲル状物質は弾力性
があるので問題はない。
【0039】電子部品の動作を保証するには、半導体の
ジャンクション温度Tj を100℃以下に冷却する必要
がある。Tj <100℃以下とするためのゲル状物質の
最適厚さは、冷却プレートに流す水の温度及びその流
量、電子部品の発する発熱量などにより異なるが、水の
温度及びその流量、電子部品の発する発熱量なを調整す
ることにより、数mmオーダで電子部品を有効に冷却し
て、そのジャンクション温度を100℃以下にすること
ができる。この場合、ゲル状物質の取扱い性からその厚
さは少なくとも1.0mm以上とすることが必要であ
る。テストヘッド用プリント基板の冷却装置にゲル状物
質を放熱用スペーサとして使用したことにより、次のよ
うな種々の効果を発揮できた。
【0040】シリコーンゲルだから伝熱や電気絶縁を必
要とする箇所に使用でき、耐食性、耐水性、耐薬品性に
優れ、長時間安定して使用できる。シリコーンラバーと
異なり、ゲル状なので作業性に優れ、かつ高寿命(10
0年近い)である。優れた形状追従性をもち凹凸面でも
均一に密着し、最小の熱抵抗をもち、高い熱伝達効果を
発揮する。シリコーンゲルで構成されるので難燃性に優
れ、広い温度範囲で使用できる。
【0041】また、ゲル状物質からなる放熱用スペーサ
はユーザ側で簡単に作成できるので、それがたとえ特殊
で複雑な形状をしていても、あるいは後にプリント基板
の設計変更が生じても、容易に対応できる。そして、ゲ
ル状に硬化しても、接着性がないので、プリント基板か
ら容易に剥離できる。したがって、プリント基板のメン
テナンスが容易に行なえる。また、剥離したシート状ゲ
ル状物質は、1mm以上の厚さを有しているので、裂け
ることもなく、取扱が容易で、再利用することができ
る。
【0042】さらに、実施の形態では放熱体と放熱用ス
ペーサとを直接接触させるようにしたが、放熱体と放熱
用スペーサとの間に銅やアルミ等の高熱伝導物質を介在
させるようにしてもよい。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、放熱用スペーサに加工
性の非常に高いシリコーンゲル状物質を用いたので、設
計自由度の高い冷却装置を作ることができる。また、基
板と放熱体との間にシリコーンゲル状物質からなる放熱
用スペーサを介在したので、基板上に実装された発熱部
品間に大きな段差があっても、放熱用スペーサがその段
差を確実に吸収して密着性を高めるため、発熱部品から
放熱体へ高い熱伝達効果を発揮し、優れた基板冷却効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態によるプリント基板の冷却装置の要
部縦断面図であり、(a) はゲル状物質の全面被着図、
(b) は部分被着図である。
【図2】ICテスタのテストヘッド用のプリント基板例
の平面図である。
【図3】本発明に係る基板冷却装置のモデル構成図であ
る。
【図4】モデルの構成要素を示す分解平面図及び温度測
定点箇所の説明図であり、(a)は冷却プレート、(b) は
ゲル状物質、(c) はラバーヒータである。
【図5】ラバーヒータの等価回路図である。
【図6】ゲル状物質熱抵抗による温度上昇特性図であ
り、(a) は厚さ2mm、室温23.4℃、(b) は厚さ1
0mm、室温22.4℃のときの特性図である。
【符号の説明】
11 プリント基板 21 電子部品(発熱部品) 22 シリコーンゲル状物質(放熱スペーサ) 24 冷却プレート
【手続補正書】
【提出日】平成10年6月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】
【表5】 これより分かるように、ゲル状物質XE14-B4270の熱抵抗
は、銅製の冷却プレートと比較するとはるかに大きい
が、この種のものとしては小さく、厚さが薄いほど小さ
い。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発熱部品を実装した基板と発熱部品の熱を
    逃がす放熱体との間に、下記要件を満たすシリコーンゲ
    ル状物質からなる放熱用スペーサを介在した基板の冷却
    装置。 (1) シリコーン組成物である未硬化の液を複数混合して
    ゲル状に硬化させることにより得られること (2) 発熱部品を実装した基板との接着性がないこと (3) 熱伝導率が0.17W/m・℃以上であること (4) 針入度が10〜50であること (5) 厚さが1.0mm以上であること
  2. 【請求項2】上記放熱体を、内部に冷媒を流す流路を設
    けた冷却プレートで構成した請求項1に記載の基板の冷
    却装置。
  3. 【請求項3】上記放熱体をヒートパイプで構成した請求
    項1に記載の基板の冷却装置。
  4. 【請求項4】上記放熱体と上記放熱用スペーサとの間に
    さらに高熱伝導物質を介在した請求項1ないし3のいず
    れかに記載の基板の冷却装置。
  5. 【請求項5】下記要件を満たすシリコーンゲル状物質か
    らなる基板放熱用スペーサ。 (1) シリコーン組成物である未硬化の液を複数混合して
    ゲル状に硬化させることにより得られること (2) 発熱部品を実装した基板との接着性がないこと (3) 熱伝導率が0.17W/m・℃以上であること (4) 針入度が10〜50であること (5) 厚さが1.0mm以上であること
  6. 【請求項6】シリコーンゲル組成物である未硬化の混合
    液を基板上に流してゲル状に硬化させることにより得ら
    れたシリコーンゲル状物質からなる基板放熱用スペーサ
    であって、上記シリコーンゲル状物質が下記要件を満た
    している基板放熱用スペーサ。 (1) 複数の発熱部品を実装した基板との接着性がないこ
    と (2) 熱伝導率が0.17W/m・℃以上であること (3) 針入度が10〜50であること (4) 厚さが1.0mm以上であること
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1149959A (ja) * 1997-08-05 1999-02-23 Toshiba Silicone Co Ltd 難燃性放熱性シート用シリコーンゲル組成物および難燃性放熱性シリコーンシート
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