JPH11269450A - 反応性ホットメルト接着剤および接着性複合シート材料 - Google Patents

反応性ホットメルト接着剤および接着性複合シート材料

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JPH11269450A
JPH11269450A JP10308978A JP30897898A JPH11269450A JP H11269450 A JPH11269450 A JP H11269450A JP 10308978 A JP10308978 A JP 10308978A JP 30897898 A JP30897898 A JP 30897898A JP H11269450 A JPH11269450 A JP H11269450A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】貯蔵安定性、初期接着性、接着硬化後の耐熱性
にすぐれ、種々の形状に成形できる反応性ホットメルト
接着剤の提供。 【解決手段】イソシアネート基を有する線状のプレポリ
マーにブロック化剤および水酸基価400超の低分子量
ジオールを反応させてなるブロック化プレポリマーであ
って、数平均分子量11000以上かつ110℃におけ
る溶融粘度1000ポアズ以上のブロック化プレポリマ
ー、を主成分とする反応性ホットメルト接着剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、比較的低温でのブ
ロック解離ができ、かつ、押し出し加工ができる接着剤
であって、接着硬化後の耐熱性にすぐれた反応性ホット
メルト接着剤およびその用途に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より使用されている接着剤として
は、溶剤型、ホットメルト型、反応型、等が挙げられ
る。ホットメルト型接着剤は、溶剤を使用しないため環
境汚染の問題が少なく、また、冷却固化すれば接着が完
了し、初期接着が速い利点があるため、需要は伸びてい
る。しかし、熱可塑性樹脂を主成分にしているため、耐
熱性、接着強度、耐薬品性に劣る問題がある。反応型接
着剤は、接着後に架橋するため、接着強度も高く、耐熱
性にも優れるが、反応固化するまでに比較的長時間が必
要であり、ホットメルト型接着剤のような接着直後の接
着力は得られない。
【0003】ホットメルト型接着剤の操作簡便性と初期
接着力、および、反応型接着剤の高い耐熱性と高い接着
強度を併有する接着剤として、反応性ホットメルト接着
剤が提案された。反応性ホットメルト接着剤には、末端
にイソシアネート基を有するプレポリマーが使用され
る。架橋性であるため、耐熱性、耐薬品性に優れるほ
か、接着強度も良好であるが、貯蔵安定性が悪く、大気
中の水分と反応するため密閉容器に保存することが必要
であり、使用時における取扱いにも問題がある。
【0004】そこで、特開昭62−138573および
特開平4−253785では、ウレタンプレポリマーの
イソシアネート基をブロックすることによる貯蔵安定性
の改善も試みられたが、下記のような欠点があった。
【0005】すなわち、特開平4−253785には、
使用時に加熱溶融させてブロック解離した接着剤融液を
基材に塗布した後、他の基材と貼りあわせる方法が記載
されている。しかし、ブロック解離した接着剤融液を基
材に塗布した直後に、直ちに他の基材と接着させる必要
があり、接着剤を基材に塗布した後は、保管ができない
欠点があった。
【0006】また、特開昭62−138573には、ワ
ンショット法により合成した、液状の接着剤を基材に吹
き付け塗布し、接着剤皮膜を形成させ、その後に他の基
材と圧着したのち加熱、ブロック解離して接着させる方
法が記載されている。最初に形成した接着剤皮膜のまま
で保存でき、接着の際は加熱によりブロック解離させて
接着させて使用する。しかし、接着剤の性質上、加工で
きる形状が、基材に一体化した膜状に限られる欠点があ
った。また、吹き付け塗布する方法では、膜厚が均一に
なりにくい欠点があった。そこで、あらかじめ用途に応
じて形状を自由に設計でき、かつ保管も容易な接着剤が
求められていた。
【0007】一方、防水性のシート材料からなる縫製品
の縫い目部分には、防水の目的で従来より目止めテープ
を貼りあわせることが多く、該目止めテープとしては種
々のものが知られている。例えば特公昭47−6070
には、ポリエチレンフィルムと繊維との積層体からなる
防水性のシート材料を用いた縫製品用の目止めテープと
して、防水性および熱安定性を兼ね備えた表皮層とポリ
エチレン系ホットメルト接着剤層との積層体が提案され
ている。ポリエチレン系ホットメルト接着剤を用いた目
止めテープは、防水衣料の分野で非常に重要な役割を果
たしてきた。
【0008】しかし、被着体である防水性のシート材料
の素材およびその用途の開発が進み、従来の目止めテー
プでは対応できないケースが多くなっている。その理由
としては、素材の種類が増えたことから様々な素材から
なる被着体に対する接着性が要求されること、生産速度
を上げてコストダウンを図るために接着速度の向上が要
求されること、防水性のシート材料を使った縫製品の使
用用途も増えているために様々な環境下での耐久性、特
に耐熱性や耐薬品性が製品に対して要求されることなど
が挙げられる。
【0009】したがって、上記の目止めテープなどの用
途やその他の用途に適した接着剤であって、様々な素材
からなる防水性のシート材料を接着でき、短時間で溶融
接着でき、接着後に耐熱性、耐薬品性、耐水性を示す接
着剤が求められていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
の技術の欠点を改良するものであり、接着剤層の厚さを
均一にすることが容易であり、作業現場での作業性を向
上でき、接着後の耐熱性にすぐれ、保管性のよい、接着
剤の提供を目的とする。特に、柔軟な繊維および/また
は合成樹脂からなる基材に対して対応でき、接着性の高
い接着剤の提供を目的とする。本発明の他の目的は、防
水性のシート材料を用いた縫製品に対して満足すべき接
着強度が得られ、かつ耐熱性、耐薬品性、耐水性を持つ
風合いの良い接着性複合シート材料を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、イソシアネー
ト基を有する線状のプレポリマーにブロック化剤を反応
させてなるブロック化プレポリマーであって、数平均分
子量が11000以上でありかつ110℃における溶融
粘度が1000ポアズ以上であるブロック化プレポリマ
ー、を主成分とする反応性ホットメルト接着剤、およ
び、イソシアネート基を有する線状のプレポリマーにブ
ロック化剤および水酸基価400超の低分子量ジオール
を反応させてなるブロック化プレポリマーであって、数
平均分子量が11000以上でありかつ110℃におけ
る溶融粘度が1000ポアズ以上であるブロック化プレ
ポリマー、を主成分とする反応性ホットメルト接着剤を
提供する。本発明は、また、上記反応性ホットメルト接
着剤からなる接着剤層と表皮層とを積層してなることを
特徴とする接着性複合シート材料を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】[プレポリマー]本発明における
イソシアネート基を有する線状のプレポリマーは、以下
に説明するように、2官能の原料を用いて製造できる。
本発明で使用する2官能の原料は有機ジイソシアネー
ト、水酸基価40〜400の高分子量ジオール、および
必要に応じて水酸基価400超の低分子量ジオールであ
る。
【0013】[有機ジイソシアネート]本発明において
使用しうる有機ジイソシアネートとしては、4,4’−
ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソ
シアネート、トリレンジイソシアネート等の芳香族ジイ
ソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネー
ト等の脂肪族ジイソシアネート、水添4,4’−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート等の脂環族ジイソシアネートが挙げられる。
【0014】[水酸基価40〜400の高分子量ジオー
ル]本発明において使用しうる水酸基価40〜400の
高分子量ジオールとしては、ポリエステルジオール、ポ
リエーテルジオール、ポリラクトンジオールまたはポリ
カーボネートジオールが好ましい。
【0015】ポリエステルジオールは、ジカルボン酸と
低分子量ジオールを反応させて得られるポリエステルジ
オールが好ましい。ジカルボン酸としては、フタル酸、
イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、
スベリン酸、セバシン酸等が挙げられる。低分子量ジオ
ールとしてはエチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール等が挙げられる。
【0016】ポリエーテルポリオールとしては、ポリオ
キシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコ
ール、ポリオキシエチレンオキシプロピレングリコー
ル、ポリオキシテトラメチレングリコール、等が挙げら
れる。ポリラクトンジオールとしては、各種ラクトンを
開環重合して得られる、ポリカプロラクトングリコー
ル、ポリバレロラクトングリコール、ポリプロピオラク
トングリコール等が挙げられる。
【0017】ポリカーボネートジオールとしては、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオール等の低分子量ジ
オール類とエチレンカーボネート、ジエチルカーボネー
ト、ジフェニルカーボネート等とを縮合反応することに
より得られるものが挙げられる。これら高分子量ジオー
ルの水酸基価は40〜190であることがより好まし
く、50〜120であることが特に好ましい。
【0018】[水酸基価400超の低分子量ジオール]
本発明において、必要に応じて使用する水酸基価400
超の低分子量ジオールとしては水酸基価560〜200
0のジオールが好ましく、具体的にはエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール等が挙げられる。
【0019】[ブロック化剤]ブロック化剤としては、
公知の化合物を使用できる。具体的には以下のものが挙
げられる。フェノール、クレゾール、ニトロフェノー
ル、クロロフェノール、エチルフェノール、フェニルフ
ェノール等のフェノール系ブロック化剤。ε−カプロラ
クタム等のラクタム系ブロック化剤。アセトアルデヒド
オキシム、アセトオキシム、メチルエチルケトンオキシ
ム、2,3−ブタンジオンモノオキシム、シクロヘキサ
ノンオキシム等のオキシム系ブロック化剤。メタノー
ル、エタノール、1−ブタノール、1−プロパノール、
2−プロパノール、1−ペンタノール、ベンジルアルコ
ール、メトキシメタノール、2−クロロエタノール、1
−クロロ−2−プロパノール、1,3−ジクロロ−2−
プロパノール等のアルコール系ブロック化剤。アセチル
アセトン、アセト酢酸エチル、マレイン酸ジエチル等の
その他のブロック化剤。
【0020】ブロック化剤としては、これらのうち、フ
ェノール、ε−カプロラクタム、メチルエチルケトンオ
キシム、メタノール、エタノール、1−プロパノール、
2−プロパノールなどが特に好ましい。
【0021】[ブロック化プレポリマー]本発明におけ
るブロック化プレポリマーは次の(1)または(2)の
方法で製造できる。 (1)イソシアネート基を有する線状のプレポリマーに
ブロック化剤を反応させる方法。 (2)イソシアネート基を有する線状のプレポリマー
に、水酸基価400超の低分子量ジオール、およびブロ
ック化剤を反応させる方法。
【0022】(1)、(2)の方法において、イソシア
ネート基を有する線状のプレポリマーにおけるイソシア
ネート基に対して、ブロック化剤における反応性基また
はブロック化剤における反応性基と低分子量ジオールに
おける水酸基との合計(以下、(反応性基+水酸基)と
いう)が0.8モル以上になるように仕込んで反応させ
ることが好ましい。イソシアネート基1モルに対して
(反応性基+水酸基)が0.8モル以上1.5モル以
下、(特には0.9モル以上1.4モル以下)、となる
ように仕込んで反応させることが特に好ましい。
【0023】また上記イソシアネート基を有する線状の
プレポリマーは次の(3)または(4)の方法で製造で
きる。 (3)有機ジイソシアネートおよび水酸基価40〜40
0の高分子量ジオールを、水酸基に対してイソシアネー
ト基が過剰となる割合で反応させる方法。なお、有機ジ
イソシアネートと水酸基価40〜400の高分子量ジオ
ールとの割合は、後にブロック化剤のみを反応させる場
合は、水酸基1モルに対してイソシアネート基が1モル
超2モル以下、(さらには1モル超1.5モル以下、特
には1モル超1.3モル以下)、となることが好まし
い。後にブロック化剤と低分子量ジオールを同時に反応
させる場合の有機ジイソシアネートと水酸基価40〜4
00の高分子量ジオールとの割合は、下記の(4)の割
合と同様である。
【0024】(4)有機ジイソシアネート、水酸基価4
0〜400の高分子量ジオールおよび水酸基価400超
の低分子量ジオールを、水酸基に対してイソシアネート
基が過剰となる割合で反応させる方法。有機ジイソシア
ネートと水酸基価40〜400の高分子量ジオールとの
割合は、高分子量ジオールの水酸基1モルに対してイソ
シアネート基が1モル超3モル以下、(さらには1.5
モル以上2.5モル以下)、となることが好ましい。有
機ジイソシアネートと水酸基価400超の低分子量ジオ
ールとの割合は、低分子量ジオールの水酸基1モルに対
してイソシアネート基が1モル超3モル以下、(さらに
は1.8モル以上2.8モル以下)、となることが好ま
しい。また、高分子量ジオールの水酸基と低分子量ジオ
ールの水酸基の合計1モルに対して、イソシアネート基
は1モル超2モル未満が好ましく、1モル超1.5モル
以下が好ましい。
【0025】(3)、(4)の方法において、有機ジイ
ソシアネートとブロック化剤との割合は、有機ジイソシ
アネート1モルに対して、ブロック化剤が0.01モル
以上1.0モル未満が好ましく、0.02モル以上0.
5モル以下がより好ましい。また、全水酸基とブロック
化剤の反応性基との合計は、有機ジイソシアネートに基
づくイソシアネート基1モルに対し、1モル超2モル未
満が好ましく、1モル超1.5モル未満がより好まし
く、1モル超1.3モル以下が特に好ましい。
【0026】本発明におけるブロック化プレポリマーを
主成分とする反応性ホットメルト接着剤は特に次の
(5)、(6)または(7)の方法で製造することが好
ましく、好ましい粘度のブロック化プレポリマーを得る
ためには(7)の方法が特に好ましい。
【0027】(5)有機ジイソシアネートおよび水酸基
価40〜400の高分子量ジオールを、水酸基1モルに
対してイソシアネート基が1モル超2モル以下、(さら
には1モル超1.5モル以下、特には1モル超1.3モ
ル以下)、となるように反応させてイソシアネート基を
有する線状のプレポリマーを得る。次いで得られた該プ
レポリマーに、ブロック化剤を反応させる。
【0028】(6)有機ジイソシアネートおよび水酸基
価40〜400の高分子量ジオールを、水酸基1モルに
対してイソシアネート基が1モル超3モル以下となるよ
うに反応させてイソシアネート基を有する線状のプレポ
リマーを得る。次いで得られた該プレポリマーに水酸基
価400超の低分子量ジオールを、その水酸基とプレポ
リマーにおけるイソシアネート基との割合が、水酸基1
モルに対してイソシアネート基が1モル超2モル以下と
なるように反応させてイソシアネート基を有する線状の
プレポリマーを得る。さらに、得られた該プレポリマー
にブロック化剤を反応させる。
【0029】(7)有機ジイソシアネートおよび水酸基
価40〜400の高分子量ジオールを、水酸基1モルに
対してイソシアネート基が1モル超3モル以下、(さら
には1.5モル以上2.5モル以下)、となるように反
応させてイソシアネート基を有する線状のプレポリマー
を得る。次いで得られた該プレポリマーに、有機ジイソ
シアネートに基づくイソシアネート基に対して0.3モ
ル以上1モル未満の、(さらには0.3以上0.6以
下)、の水酸基価400超の低分子量ジオールおよび有
機ジイソシアネートのイソシアネート基に対して0.0
1モル以上1.0未満の、(さらには0.02以上0.
5モル以下)、のブロック化剤を同時に反応させる。
【0030】ブロック化の反応は、溶剤中でも、無溶剤
下でも行いうる。溶剤中で行う場合、活性水素を持たな
い溶剤を使用することが好ましい。また、溶剤を使用し
た場合には、ブロック化プレポリマーを製造後、溶剤を
除去することが好ましい。本発明においては、溶剤を使
用しないことが好ましい。
【0031】本発明におけるブロック化プレポリマー
は、数平均分子量が11000以上であり、かつ110
℃における溶融粘度が1000ポアズ以上である。数平
均分子量が11000未満では通常での押し出し成形な
どの成形加工が困難になる。数平均分子量は15000
以上が好ましく、20000以上が特に好ましい。また
100000以下が好ましく、50000以下がより好
ましく、30000以下が特に好ましい。
【0032】110℃における溶融粘度が1000ポア
ズ未満では通常での押し出し成形などの成形加工が困難
になる。110℃における溶融粘度は5000ポアズ以
上が好ましく、15000ポアズ以上がより好ましく、
20000ポアズ以上が特に好ましい。また10000
0ポアズ以下が好ましく、75000ポアズ以下がより
好ましく、50000ポアズ以下が特に好ましい。
【0033】[反応性ホットメルト接着剤]本発明の反
応性ホットメルト接着剤は、上記ブロック化プレポリマ
ーを主成分とする。本発明においては、数平均分子量が
11000以上でありかつ110℃における溶融粘度が
1000ポアズ以上であるブロック化プレポリマーを使
用することにより、該ブロック化プレポリマーまたは該
ブロック化プレポリマーを含有する組成物は、所定の形
状に成形できることが特徴である。
【0034】すなわち、本発明の反応性ホットメルト接
着剤は、上記ブロック化プレポリマーまたは該ブロック
化プレポリマーを含有する組成物を、所定の形状に成形
されてなる、成形された反応性ホットメルト接着剤とし
て使用することが好ましい。形状は、フィルム状、テー
プ状、チューブ状、ビード状、パウダー状またはフレー
ク状に成形することが好ましく、フィルム状またはテー
プ状に成形することが特に好ましい。
【0035】また、成形は押し出し成形であることが好
ましい。すなわち上記ブロック化プレポリマーまたは該
ブロック化プレポリマーを含有する組成物を、ブロック
化剤の解離温度より低い温度で押し出し成形されてな
る、成形された反応性ホットメルト接着剤として使用す
ることが特に好ましい。押し出し成形により容易にフィ
ルム状またはテープ状に成形できる。フィルム状または
テープ状に成形する場合、厚さは特に限定されないが、
50μm〜1mmが適当である。
【0036】押し出し成形を行う際の成形温度は、ブロ
ック化剤の解離温度(以下、ブロック解離温度という)
にもよるが、80〜250℃であることが好ましく、8
0〜200℃であることがより好ましく、80〜150
℃であることが特に好ましい。成形温度はブロック解離
温度よりも20℃以上低いことが好ましい。
【0037】本発明の反応性ホットメルト接着剤は、上
記ブロック化プレポリマーに種々の添加剤を配合させた
ものでもよい。添加剤としては例えば硬化触媒、解離触
媒、可塑剤、粘着性付与剤、各種充填材、顔料、ワック
ス、貯蔵安定剤等の、湿気硬化型ウレタン系接着剤に通
常に使用される添加剤が挙げられる。
【0038】該反応性ホットメルト接着剤は、通常の方
法で、ブロック解離を行うことによりホットメルト接着
剤として使用できる。すなわち所定温度で所定時間加熱
することにより、ブロック化剤が外れ、湿気架橋し、接
着性を発揮する。加熱温度はブロック解離温度より高い
温度である。加熱温度は、加熱時間にもよるが、100
〜300℃が好ましく、100〜250℃がより好まし
い。
【0039】また、ブロック解離は、湿度の高い条件で
行うこともできる。湿度の高い条件下における加熱温度
は通常の条件下における温度よりも低い温度でもよい。
相対湿度70℃以上の条件下では、加熱温度は60〜1
50℃が好ましく、70〜110℃がより好ましい。
【0040】本発明の反応性ホットメルト接着剤は、ブ
ロック解離前の状態で保存でき、例えば6ヶ月以上保存
できる。また乾燥条件によっては2〜3年間保存するこ
ともできる。本発明の反応性ホットメルト接着剤は、貯
蔵安定性にすぐれ、接着後架橋してすぐれた接着力と耐
久性、特に耐熱性、耐薬品性、耐水性を発揮する。
【0041】[用途]また、本発明の反応性ホットメル
ト接着剤は一般のポリウレタン系接着剤により接着でき
るあらゆる被着体に対し適用できる。被着体としては、
繊維、合成樹脂、金属、セラミックス、木質材、合成皮
革、天然皮革などからなる基材が挙げられる。本発明の
反応性ホットメルト接着剤は、繊維および/または合成
樹脂からなる基材を被着体として用いる用途に特に適す
る。
【0042】繊維からなる基材としては、ナイロン、ポ
リエステル、アクリル、綿、その他の材質の織布、不織
布またはこれら織布や不織布を構成材料として含有する
積層体が好ましい。合成樹脂からなる基材としては、ポ
リウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹
脂、ポリエチレン樹脂、シリコン変性ポリウレタン樹
脂、ポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFE)、
エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(以下、E
TFE)からなる基材が好ましく例示できる。これら合
成樹脂のシート、該合成樹脂シートを構成材料として含
有する積層体などが被着体として特に適する。
【0043】さらに、繊維からなる基材と合成樹脂から
なる基材との積層体も適する。特に繊維基材に、ポリエ
チレン樹脂、PTFE、ETFEを積層してなる積層体
が好ましい。またPTFE、ETFEは多孔質PTF
E、多孔質ETFEが好ましい。繊維基材に、ポリエチ
レン樹脂、PTFE、ETFEを積層してなる積層体で
あって、防水透湿性の積層体が好ましい。防水透湿性の
積層体は防水透湿布とも呼ばれている。
【0044】本発明の反応性ホットメルト接着剤はフィ
ルム状に成形できることから、接着剤の厚さ精度を重視
する用途や、被着体への浸み込みすぎが問題となる用途
にもすぐれた適性を示し、応用範囲の広い反応性の接着
剤である。さらに、本発明の反応性ホットメルト接着剤
はホットメルト型でありながら、従来品に比較して耐熱
性がすぐれるため、接着後、加熱工程を必要とする製品
用途に適する。
【0045】具体的な用途としては、自動車関連、建
材、木工・家具、製本、電気関係、靴製品、織物・繊
維、天然または人工皮革製品等への接着に適用でき、従
来のホットメルト型接着剤では、耐熱性が問題となって
いる用途や、接着力の不足が問題となる用途に特にすぐ
れた効果を発揮する。耐熱性が問題となっている分野と
しては、自動車の内装部品の接着、シートとフォーム状
体との接着などが挙げられる。また、接着後に加熱工程
を必要とする製品の接着にも有効である。
【0046】また、柔軟性にすぐれることから織物・繊
維の接着にも適し、接着力の不足が指摘される縫い目部
分の目止めテープや、接着芯地、ズボンの裾上げテー
プ、ワッペンなどの用途に用いると、布地の風合いを損
なうことなくすぐれた接着力を示すので、特に好まし
い。さらに、本発明の反応性ホットメルト接着剤は、織
布、不織布、熱硬化性樹脂シートまたは熱可塑性樹脂シ
ートなどのシートどうしの貼りあわせ、などにも使用で
きる。
【0047】[接着性複合シート材料]本発明の反応性
ホットメルト接着剤は、表皮層と積層して接着性複合シ
ートとして使用する用途に特に適する。すなわち、本発
明は表皮層と上記反応性ホットメルト接着剤からなる接
着剤層とを積層してなることを特徴とする接着性複合シ
ート材料である。
【0048】表皮層の素材としては、特に限定されず、
その用途に応じて種々のシート状のものを使用できる。
単層のシートであっても積層体であってもよい。表皮層
としては、上記した、繊維および/または合成樹脂から
なる基材を用いることが特に好ましく、繊維からなる基
材と合成樹脂からなる基材との積層体が特に好ましい。
また積層体を用いる場合は、あらかじめ複層に積層した
シートを用いてもよく、接着剤層を積層する際に同時
に、または積層後、表皮層を積層してもよい。
【0049】接着性複合シート材料は、接着剤層を加熱
溶融して使用することから、接着剤層の加熱溶融時に溶
融した該接着剤を支持できるように接着剤より高い温度
での耐熱性が要求される。また、接着剤と同等以上の耐
水性、耐加水分解性、耐薬品性、耐候性、耐摩耗性等の
耐久性が要求される。実際には美観上の問題から、表皮
層には、接着性複合シート材料を被着する被着体と同様
の素材を用いることが好ましい。
【0050】[接着性複合シート材料の製造方法]表皮
層と接着剤層の積層はあらかじめシート化しておいた反
応性ホットメルト接着剤を、表皮層となるシートと貼り
あわせることによって行える。貼りあわせは、反応性ホ
ットメルト接着剤を加熱することによって行える。加熱
温度は好ましくはブロック触離温度より20℃以上低い
温度である。また、反応性ホットメルト接着剤をフィル
ム状に押し出し加工する際に、表皮層となるシート上に
押し出すことにより積層できる。さらに、表皮層となる
シートが熱可塑性樹脂の場合、反応性ホットメルト接着
剤と共押し出しすることにより積層できる。
【0051】得られた接着性複合シート材料は、使用用
途に応じて、例えばテープ状などに切断して使用でき
る。使用する際は、被着体に適用後、所定温度で所定時
間加熱することにより、被着体に接着できる。具体的に
は、ブロック触離温度以上の温度で所定時間加熱するこ
とにより、被着体に接着できる。ブロック触離温度より
低く、かつ反応性ホットメルト接着剤を溶融できる温度
で加熱して被着体に接着し、その後湿熱処理することに
より完全に接着させてもよい。加熱方法としては、ホッ
トローラー、ホットプレス、アイロン、ホットエアマシ
ンなどを用いて行う方法が挙げられる。
【0052】該接着性複合シート材料の用途としては、
縫製品の縫い目部分の当て材料、該縫製品用の目止めテ
ープ、縫製品の補修部分の当て材料、ズボン、スカート
等衣料等の縫製品の裾上げテープ、パッチ、接着芯地、
ワッペンなどの縫製品の当て材料等として適する。
【0053】縫製品は、上記した、繊維および/または
合成樹脂からなる基材を用いることが特に好ましく、接
着性複合シート材料の表皮層と同様の素材からなること
が特に好ましい。また、縫製品以外の繊維および/また
は合成樹脂からなる基材からなる製品であって、例えば
防水性シート、合成皮革などの合成樹脂製のシートの亀
裂部分を補修するための当て材料などにも使用できる。
【0054】
【実施例】「例1」アジピン酸とエチレングリコールと
1,4−ブタンジオールとの反応より得られた水酸基価
110のポリエステルジオール100重量部(以下、部
と略す)および4,4’−ジフェニルメタンジイソシア
ネート55.0部を80℃で2時間反応させ、末端にイ
ソシアネート基を有するポリウレタンプレポリマーを得
た。これに、1,4−ブタンジオール(水酸基価124
5)7.9部、および、ブロック化剤としてε−カプロ
ラクタム8.3部を加え、120℃で4時間反応させて
ブロック化プレポリマー(ブロック解離温度170℃)
を得た。なお、例4を除く各例において、ブロック化剤
との反応の終点は、IRスペクトルにてイソシアネート
基の吸収がなくなったことで確認した。
【0055】得られたブロック化プレポリマーを、粉砕
機によりフレーク状に砕き、次いで、このフレーク状の
ブロック化プレポリマーをダイス温度125℃の押し出
し成形機を用いて、100μmの厚さのフィルム状に押
し出し成形し、フィルム状樹脂を得た。
【0056】「例2」ε−カプロラクタムの代わりにエ
チルメチルケトンオキシム6.4部を使用する以外は例
1と同様に行い、フィルム状樹脂を得た(ブロック化プ
レポリマーのブロック解離温度145℃)。
【0057】「例3」水酸基価110のポリオキシテト
ラメチレングリコール100部および4,4’−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート59.2部を80℃で2時
間反応させ、末端にイソシアネート基を有するポリウレ
タンプレポリマーを得た。これに、1,4−ブタンジオ
ール9.2部、および、ブロック化剤としてε−カプロ
ラクタム8.9部を加え、120℃で4時間反応させて
ブロック化プレポリマー(ブロック解離温度170℃)
を得た。得られたブロック化プレポリマーを例1と同様
の方法で成形し、フィルム状樹脂を得た。
【0058】「例4」例1で得たフィルム状樹脂を、2
0℃、相対湿度60%の環境下で6ヶ月間保存した。
【0059】「例5(比較例)」アジピン酸とエチレン
グリコールと1,4−ブタンジオールとの反応より得ら
れた水酸基価56のポリエステルジオール98部、水酸
基価112のポリオキシテトラメチレングリコール84
部および4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
73部を80℃で2時間反応させ、末端にイソシアネー
ト基を有するポリウレタンプレポリマーを得た。これ
に、ブロック化剤としてε−カプロラクタム36部を加
え、120℃で4時間反応させて、ブロック化プレポリ
マーを得た。得られたブロック化プレポリマーは粘土状
のため、粉砕できず、フィルム化もできなかった。
【0060】「例6(比較例)」アジピン酸とエチレン
グリコールとの反応より得られた水酸基価112のポリ
エステルジオール125部、グリセリンとプロピレンオ
キシドとの反応により得られた水酸基価168のポリオ
キシプロピレントリオール45部、および4,4’−ジ
フェニルメタンジイソシアネート74部を80℃で2時
間反応させ、末端にイソシアネート基を有するポリウレ
タンプレポリマーを得た。これに、メチルエチルケトン
オキシム18部を加え、120℃で4時間反応させて、
ブロック化プレポリマーを得た。得られたブロック化プ
レポリマーを、粉砕機によりフレーク状に砕いた。次い
でフレーク状のブロック化プレポリマーをフィルム状に
押し出し成形しようとしたが、樹脂が熱硬化しており成
形できなかった。
【0061】「例7(比較例)」アジピン酸とエチレン
グリコールと1,4−ブタンジオールとの反応より得ら
れた水酸基価56のポリエステルジオール98部および
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート55.0
部を80℃で2時間反応させ、末端にイソシアネート基
を有するポリウレタンプレポリマーを得た。これに、
1,4−ブタンジオール11.6部を加え、120℃で
4時間反応させて、樹脂を得た。得られた樹脂を例1と
同様の方法で成形し、フィルム状樹脂を得た。
【0062】「接着剤の評価」例1〜4で得られたブロ
ック化プレポリマーおよび例7で得られた樹脂の数平均
分子量および110℃における溶融粘度(単位:ポア
ズ)を表1に示した。数平均分子量はGPCにより測定
した。例5で得られたブロック化プレポリマーの数平均
分子量は6500、溶融粘度は200ポアズであった。
例6で得られたブロック化プレポリマーは溶媒に溶けな
かったため、数平均分子量を測定できず、また、溶融し
なかったので溶融粘度も測定できなかった。例1〜4お
よび例7で得られたフィルム状樹脂を用いて下記の
(1)〜(3)の試験を行った。
【0063】(1)フィルム物性試験 得られたフィルム状樹脂の室温での物性、すなわち、伸
び(単位:%)、100%モジュラスM100 (単位:k
g/cm2 )、引張強度Ts (単位:kg/cm2 )、
引裂強度Tr (単位:kg/cm)を引張速度300m
m/分で測定した。
【0064】さらに、表中に示した解離条件で、フィル
ム状樹脂におけるブロック化剤を解離させ、次いで20
℃、相対湿度60%で、6日間養生を行った後、室温、
80℃および100℃での物性を同様に測定した。な
お、例7で得られた樹脂はブロック化されていないので
解離は不要であり、例7で得られた樹脂については、そ
の室温、80℃および100℃での物性を測定した。結
果を表1に示す。なお、表1中、「NG」とは強度が弱
いため、測定不可能であることを示す。
【0065】(2)剥離強度試験 得られたフィルム状樹脂を2枚の被着体の間に挟み、
0.22kg/cm2 の圧力をかけながら、熱板を当て
190℃で30秒間加熱した。20℃、相対湿度60%
で、6日間養生を行って積層体を得た。この積層体の、
室温、120℃および150℃の雰囲気下での剥離強度
(単位:kg/inch)を、剥離速度200mm/分
の条件で測定した。被着体としては、ポリエステルタフ
タ、ナイロンタフタおよび綿ブロードを使用した。結果
を表2に示す。なお、表2中、「NG」とは強度が弱い
ため、測定不可能であることを示す。
【0066】(3)繰り返し洗濯乾燥試験 上記(2)と同様にして得られた積層体について、洗濯
工程とタンブラー乾燥工程とを繰り返し10回行った後
の剥離状態を観察した。評価は、◎:剥離せず、○:部
分剥離、×:剥離、とした。結果を表2に示す。
【0067】「例8〜11」例1〜4で得られたフィル
ム状樹脂と、多孔質PTFEフィルムとを重ね、80℃
に加温したロールを用いて圧着し、接着性複合シート材
料を得た。
【0068】「例12(比較例)」例1で得られたフィ
ルム状樹脂の代わりに、例7で得られたフィルム状樹脂
を用いる以外は例8と同様に行い、接着性複合シートを
得た。
【0069】「接着性複合シートの評価」得られた接着
性複合シートを幅2cmに切断してテープ状サンプルを
得た。このサンプルを用いて下記の(4)〜(5)の試
験を行った。
【0070】(4)耐熱剥離強度試験 多孔質PTFEフィルムとナイロン製織物を積層した防
水透湿性の積層体の多孔質PTFEフィルム側にテープ
状サンプルをアイロンを用いて熱圧着した。その際に、
テープ状サンプルの一端の5cmは、熱圧着しないよう
にした。
【0071】20℃、相対湿度60%で、6日間養生を
行った後、室温、120℃および150℃でのテープ状
サンプルの剥離強度を測定した。結果を表3に示す。な
お、いずれの例においても、室温では、被着体である積
層体における多孔質PTFEフィルムが剥離した(すな
わち、接着剤としての強度が充分であることを示す)。
【0072】(5)繰り返し洗濯試験 多孔質PTFEフィルムとナイロン製織物とを積層した
積層体2枚を多孔質PTFEフィルム側を表、ナイロン
製織物を裏として、表どうしをあわせて縫いしろ5mm
でミシンを用いて縫い合わせ、縫製品サンプルを作成し
た。図1で示すように縫製品サンプルの裏側から縫い目
部分にテープ状サンプルを熱圧着し、シーリングサンプ
ルとした。
【0073】このシーリングサンプルについて表側より
0.2kg/cm2 で2分間水圧をかけた(漏水試
験)。漏水しないことを確認したうえで洗濯を繰り返し
10回行った。部分剥離がないことを目視で確認した
後、さらに再度漏水試験を行い、漏水しないことが確認
できたものを合格とした。1つの例につき同様のシーリ
ングサンプル3点を作成し、それぞれについて行った。
3点とも合格を◎、2点合格を○、3点とも不合格を
×、とした。結果を表3に示す。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
【表3】
【0077】
【発明の効果】本発明の反応性ホットメルト接着剤は、
貯蔵安定性、初期接着性、接着硬化後の耐熱性にすぐれ
る。また、容易に接着剤層の厚さを均一にすることが容
易であり、用途に応じて必要な形状にあらかじめ加工す
ることが容易であり、作業現場での工程を簡易化でき
る。被着体への接着剤成分の浸み込みすぎが問題となる
用途にも使用できる。ホットメルト型でありながら、従
来品に比較して耐熱性がすぐれるため、接着後、加熱工
程を必要とする製品にも適用できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で用いたシーリングサンプルを示す概略
図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29L 7:00

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イソシアネート基を有する線状のプレポリ
    マーにブロック化剤を反応させてなるブロック化プレポ
    リマーであって、数平均分子量が11000以上であり
    かつ110℃における溶融粘度が1000ポアズ以上で
    あるブロック化プレポリマー、を主成分とする反応性ホ
    ットメルト接着剤。
  2. 【請求項2】イソシアネート基を有する線状のプレポリ
    マーにブロック化剤および水酸基価400超の低分子量
    ジオールを反応させてなるブロック化プレポリマーであ
    って、数平均分子量が11000以上でありかつ110
    ℃における溶融粘度が1000ポアズ以上であるブロッ
    ク化プレポリマー、を主成分とする反応性ホットメルト
    接着剤。
  3. 【請求項3】イソシアネート基を有する線状のプレポリ
    マーが、有機ジイソシアネートおよび水酸基価40〜4
    00の高分子量ジオールを、水酸基に対してイソシアネ
    ート基が過剰になるように反応させて得られたものであ
    る、請求項1または2に記載の反応性ホットメルト接着
    剤。
  4. 【請求項4】イソシアネート基を有する線状のプレポリ
    マーが、有機ジイソシアネート、水酸基価40〜400
    の高分子量ジオールおよび水酸基価400超の低分子量
    ジオールを、水酸基に対してイソシアネート基が過剰と
    なるように反応させて得られたものである、請求項1ま
    たは2に記載の反応性ホットメルト接着剤。
  5. 【請求項5】前記ブロック化プレポリマーまたは前記ブ
    ロック化プレポリマーを含有する組成物が所定の形状に
    成形されてなる、請求項1、2、3または4に記載の反
    応性ホットメルト接着剤。
  6. 【請求項6】形状が、フィルム状、テープ状、チューブ
    状、ビード状、パウダー状またはフレーク状である、請
    求項5に記載の反応性ホットメルト接着剤。
  7. 【請求項7】成形が押し出し成形である、請求項5また
    は6に記載の反応性ホットメルト接着剤。
  8. 【請求項8】ブロック化剤の解離温度より低い温度で押
    し出し成形されてなる、請求項7に記載の反応性ホット
    メルト接着剤。
  9. 【請求項9】繊維および/または合成樹脂からなる基材
    を被着体とする用途に用いる、請求項1〜8のいずれか
    に記載の反応性ホットメルト接着剤。
  10. 【請求項10】請求項1〜9のいずれかに記載の反応性
    ホットメルト接着剤からなる接着剤層と表皮層とを積層
    してなることを特徴とする接着性複合シート材料。
  11. 【請求項11】表皮層が繊維および/または合成樹脂か
    らなる基材からなる、請求項10に記載の接着性複合シ
    ート材料。
  12. 【請求項12】表皮層が透湿防水布からなる、請求項1
    0または11に記載の接着性複合シート材料。
  13. 【請求項13】透湿防水布からなる縫製品の縫い目部分
    の当て材料または透湿防水布からなる縫製品の補修部分
    の当て材料の用途に使用される、請求項10、11また
    は12に記載の接着性複合シート材料。
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