JPH11269187A - エチレンジアミンリン酸亜鉛、その製造方法、及びそれを配合してなる難燃性樹脂組成物 - Google Patents

エチレンジアミンリン酸亜鉛、その製造方法、及びそれを配合してなる難燃性樹脂組成物

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JPH11269187A
JPH11269187A JP34708698A JP34708698A JPH11269187A JP H11269187 A JPH11269187 A JP H11269187A JP 34708698 A JP34708698 A JP 34708698A JP 34708698 A JP34708698 A JP 34708698A JP H11269187 A JPH11269187 A JP H11269187A
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zinc
ethylenediamine
zinc phosphate
phosphate
aqueous solution
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JP34708698A
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Kimitaka Kuma
公貴 隈
Kenji Koyama
憲治 小山
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エチレンジアミンリン酸亜鉛を配合した樹脂
組成物の機械物性の悪化を抑えることが可能な粒径4μ
m以下の微細なエチレンジアミンリン酸亜鉛、その製造
方法、及びそれを配合してなる難燃性樹脂組成物を提供
する。 【解決手段】 リン酸/亜鉛(モル比)が1.0〜2.
0であるリン酸亜鉛水溶液と、エチレンジアミン/亜鉛
(モル比)が0.5〜1.0となる量のエチレンジアミ
ン水溶液を混合した後、40℃以下の温度でpHを3〜
11に調整し、更に40℃以下の温度で熟成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粒径が4μm以下
であるエチレンジアミンリン酸亜鉛、及びその製造方法
に関するものである。本発明のエチレンジアミンリン酸
亜鉛は難燃効果に優れた材料であり、各種電気部品、自
動車部品、建材、電線・ケーブル等の難燃性樹脂組成物
の難燃剤として広範に使用される。
【0002】
【従来の技術】電線・ケーブルの絶縁材料やシース材
料、電気・電子・OA機器のパッケージ材料や内部部
品、車両の内装材、建築材料等には各種樹脂が用いられ
ており、火災時の安全性を確保するために難燃剤が配合
されて使用されている。
【0003】従来から使用されている難燃剤は、ハロゲ
ン系難燃剤、リン系難燃剤、金属化合物等に大別される
が、この中では難燃効果に優れるハロゲン系難燃剤が多
くの場合で使用されている。しかしながらハロゲン系難
燃剤を配合した樹脂は、燃焼時に有害なハロゲン含有ガ
スや煙を多く放出するという問題点があるため、難燃効
果に優れ、燃焼時に有害ガスや煙の発生を抑えることが
可能な新規難燃剤の開発の要望が高まっている。
【0004】こうした状況の中、本発明者らは難燃効果
に優れ、燃焼時に有害ガスや煙の発生を抑えることが可
能な新規難燃剤としてエチレンジアミンリン酸亜鉛を発
見し、先に特許出願している(特開平8−269230
号公報)。エチレンジアミンリン酸亜鉛は一般式がZn
2282210で表され、X線回折パターンは少な
くとも下表1
【0005】
【表1】
【0006】に示される面間隔を含んでいる化合物であ
る(R.H.Jones ら,Studies in
Surface Science and Catal
ysis,Zeolites and Related
Microporous Materials,Vo
l.84,p.2229(1994))。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】R.H.Jonesら
によるエチレンジアミンリン酸亜鉛の合成方法は、酸化
亜鉛を85%リン酸を用いて溶解させ、この水溶液にエ
チレンジアミン水溶液を添加し、組成が、ZnO・1.
25P25・1.25H2NC24NH2・80H2Oで
あるゲルを生成させた後、生成ゲルを室温で3日間結晶
化させる方法である。しかしながら、このようにして得
られたエチレンジアミンリン酸亜鉛は粒径が5〜10μ
m程度と大きいものであり、これを樹脂に配合した樹脂
組成物は、エチレンジアミンリン酸亜鉛の分散性が悪
く、引張り強度、引張り伸び率等の機械物性が大きく悪
化するという問題点を有していた。
【0008】本発明は上記の課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、エチレンジアミンリン酸亜鉛を配
合した樹脂組成物の機械物性の悪化を抑えることが可能
な粒径4μm以下の微細なエチレンジアミンリン酸亜
鉛、及びその製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決する手段】本発明者らは、エチレンジアミ
ンリン酸亜鉛を配合した樹脂組成物の機械物性の悪化を
抑えるため、特に微細なエチレンジアミンリン酸亜鉛が
合成可能な製造方法に関して鋭意検討を行った結果、リ
ン酸/亜鉛(モル比)が1.0〜2.0であるリン酸亜
鉛水溶液とエチレンジアミン/亜鉛(モル比)が0.5
〜1.0となる量のエチレンジアミン水溶液を混合した
後、40℃以下の温度でpHを3〜11に調整し、更に
40℃以下の温度で熟成することにより、エチレンジア
ミンリン酸亜鉛の粒径が4μm以下と微細になることを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明は、一般式がZn22
82210で表され、X線回折パターンが少なくとも
上記表1に示される面間隔を含んでおり、かつ粒径が4
μm以下であるエチレンジアミンリン酸亜鉛、その製造
方法、及びそれを配合してなる難燃性樹脂組成物であ
る。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】本発明のエチレンジアミンリン酸亜鉛は、
一般式がZn2282210で表され、X線回折パ
ターンが少なくとも上記表1に示される面間隔を含む化
合物であり、かつ粒径が4μm以下のものである。
【0013】本発明のエチレンジアミンリン酸亜鉛の結
晶構造は、正四面体ZnO4と正四面体PO4のネット
ワークで形成された3次元的開骨格構造のアニオンZn
PO4−にプロトン化したエチレンジアミンカチオンH
3NC24NH3 2+が吸蔵された形をとっている(R.
H.Jonesら,Studies in Surfa
ce Science and Catalysis,
Zeolites and Related Micr
oporous Materials,Vol.84,
p.2229(1994))。CuKα線で測定したX
線回折パターンは図1のようになる(実施例1参照)。
【0014】本発明のエチレンジアミンリン酸亜鉛の粒
径は4μm以下であり、特に好ましくは3μm以下であ
る。エチレンジアミンリン酸亜鉛の粒径が4μmを超え
る場合、エチレンジアミンリン酸亜鉛を配合した樹脂組
成物の機械物性が低下する。なお、本発明において粒径
とは、粒子を水に十分に分散させ(例えば、超音波で1
0分以上分散)、遠心沈降法を用いた粒度分布測定装置
で求めたものをいう。
【0015】本発明のエチレンジアミンリン酸亜鉛は、
更に以下の物性を具備する。エチレンジアミンリン酸亜
鉛の熱分解温度は約400℃と耐熱性に優れた材料であ
る。これはエチレンジアミンが3次元的開骨格内で安定
化されているためである。また、25℃における水に対
する溶解度は0.1%以下と耐水性に優れた材料であ
る。
【0016】このように、本発明のエチレンジアミンリ
ン酸亜鉛は難燃効果に優れるばかりでなく微細であるた
め、樹脂組成物の機械物性を損なわず、更に耐熱性、耐
水性にも優れた材料である。
【0017】次に、本発明のエチレンジアミンリン酸亜
鉛の製造方法について説明する。
【0018】本発明のエチレンジアミンリン酸亜鉛は、
リン酸/亜鉛(モル比)が1.0〜2.0であるリン酸
亜鉛水溶液とエチレンジアミン/亜鉛(モル比)が0.
5〜1.0となる量のエチレンジアミン水溶液を混合し
た後、温度40℃以下でpHを3〜11に調整し、温度
40℃以下で熟成してエチレンジアミンリン酸亜鉛を晶
析した後、固液分離、洗浄、乾燥を行って製造される。
【0019】本発明で用いるリン酸亜鉛水溶液は、リン
酸/亜鉛(モル比)が1.0〜2.0となるように亜鉛
化合物とリン酸水溶液を混合し、亜鉛化合物を均一に溶
解させて製造する。
【0020】リン酸亜鉛水溶液のリン酸/亜鉛(モル
比)は1.0〜2.0であり、好ましくは1.0〜1.
5、特に好ましくは1.0〜1.2である。リン酸/亜
鉛(モル比)が1.0未満の場合、生成物中にエチレン
ジアミンリン酸亜鉛以外の不純物が混入する。また、リ
ン酸/亜鉛(モル比)が2.0を超える場合、未反応の
リン酸の量が多くなり、非経済的である。
【0021】本発明で用いる亜鉛化合物としては、硫酸
亜鉛、硝酸亜鉛、塩化亜鉛、酢酸亜鉛、過塩素酸亜鉛等
の無機酸塩類、安息香酸亜鉛、クエン酸亜鉛、ギ酸亜
鉛、乳酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、サリチル酸亜鉛等の有
機酸塩類、金属亜鉛、酸化亜鉛、水酸化亜鉛等が例示さ
れるが、特に限定されることなく使用可能である。リン
酸亜鉛水溶液を製造する際、亜鉛化合物によってはリン
酸水溶液に溶解しない場合がある。このような場合に
は、亜鉛化合物をリン酸とリン酸以外の酸を併用するこ
とによって溶解すればよい。リン酸以外の酸としては塩
酸、硝酸、硫酸等が挙げられるが、特に限定されない。
リン酸以外の酸の量は特に限定されず、亜鉛化合物が均
一に溶解するだけの量でよい。リン酸以外の酸の使用が
必要な亜鉛化合物としては金属亜鉛、酸化亜鉛、水酸化
亜鉛等が挙げられる。
【0022】本発明の方法において、リン酸亜鉛水溶液
の濃度は特に限定されず、亜鉛濃度、リン酸濃度は数十
〜数千mmol/l程度でよい。
【0023】次に、上述の方法で調製したリン酸亜鉛水
溶液と、エチレンジアミン/亜鉛(モル比)が0.5〜
1.0となる量のエチレンジアミン水溶液を混合する。
【0024】リン酸亜鉛水溶液とエチレンジアミン水溶
液とを混合する際のエチレンジアミン/亜鉛(モル比)
は0.5〜1.0であり、好ましくは0.5〜0.8、
特に好ましくは0.5〜0.6である。エチレンジアミ
ン/亜鉛(モル比)が0.5未満の場合、生成物中にエ
チレンジアミンリン酸亜鉛以外の不純物が混入する。ま
た、エチレンジアミン/亜鉛(モル比)が1.0を超え
る場合、未反応のエチレンジアミンの量が多くなり、非
経済的である。
【0025】本発明の方法において、エチレンジアミン
水溶液の濃度は特に限定されず、数十〜数千mmol/
l程度でよい。
【0026】本発明の方法において、リン酸亜鉛水溶液
とエチレンジアミン水溶液の混合方法は特に限定され
ず、例えば、リン酸亜鉛水溶液にエチレンジアミン水溶
液を添加する方法、エチレンジアミン水溶液にリン酸亜
鉛水溶液を添加する方法、リン酸亜鉛水溶液とエチレン
ジアミン水溶液を反応槽内に連続的に添加する方法等の
混合方法が挙げられる。
【0027】リン酸亜鉛水溶液とエチレンジアミン水溶
液の混合時の温度は特に限定されないが、40℃以下が
好ましい。
【0028】リン酸亜鉛水溶液にエチレンジアミン水溶
液を添加する場合、又はエチレンジアミン水溶液にリン
酸亜鉛水溶液に添加する場合、添加時間は特に限定され
ず、数分〜数時間でよい。
【0029】リン酸亜鉛水溶液とエチレンジアミン水溶
液の混合時は、反応槽内を均一に保つために攪拌しなが
ら行うのが一般的である。
【0030】リン酸亜鉛水溶液とエチレンジアミン水溶
液を混合した後、温度40℃以下でpHを3〜11に調
整する。リン酸亜鉛水溶液とエチレンジアミン水溶液を
混合した溶液のpHは約2であり、このpHではエチレ
ンジアミンリン酸亜鉛の溶解度が大きいため、得られる
エチレンジアミンリン酸亜鉛の収率が低下する。pHの
調整は、エチレンジアミンリン酸亜鉛の収率を高めるた
めに行うものであり、本発明の方法において必須の工程
である。
【0031】本発明の方法において、pHを調整する際
の温度は40℃以下であり、特に好ましくは30℃以下
である。pHを調整する際の温度が40℃を超える場
合、得られるエチレンジアミンリン酸亜鉛の粒径が4μ
mを超えてしまう。
【0032】調整するpHは3〜11であり、特に好ま
しくは4〜10である。調整するpHが3未満の場合、
得られるエチレンジアミンリン酸亜鉛の収率が低く、ま
た、11を超える場合、エチレンジアミンリン酸亜鉛の
収率が低く、更に、生成物中にエチレンジアミンリン酸
亜鉛以外の不純物が混入する。
【0033】pHを3〜11に調整する方法は特に限定
されず、リン酸亜鉛水溶液とエチレンジアミン水溶液を
混合したものに、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
尿素等の粉末若しくは水溶液、又はアンモニア等のガス
若しくは水溶液を加えてpH調整すればよい。
【0034】なお、調整するpHによっては次の熟成工
程においてpHが低下する場合がある。pHの調整は、
熟成工程においても上述の3〜11を保つように行うも
のである。
【0035】pHの調整は反応槽内を均一に保つために
通常攪拌しながら行われるが、攪拌回転数は反応槽内が
均一となる攪拌回転数であれば特に限定されない。攪拌
回転数が低く、反応槽内が不均一になると、得られるエ
チレンジアミンリン酸亜鉛の粒径が4μmを超える場合
がある。
【0036】pHを調整した後、温度40℃以下で熟成
を行う。本発明において熟成とは、攪拌を継続してスラ
リーを混合し、均一化する工程をいう。
【0037】熟成する際の温度は40℃以下であり、特
に好ましくは30℃以下である。熟成する際の温度が4
0℃を超える場合、得られるエチレンジアミンリン酸亜
鉛の粒径が4μmを超えるため好ましくない。
【0038】熟成の時間は特に限定されないが、数分〜
数十時間が好ましく、特に好ましくは2〜24時間であ
る。
【0039】熟成は通常攪拌しながら行われるが、攪拌
回転数は反応槽内が均一となる攪拌回転数であれば特に
限定されない。攪拌回転数が低く、反応槽内が不均一に
なると、得られるエチレンジアミンリン酸亜鉛の粒径が
4μmを超える場合がある。
【0040】上述の方法で得られたエチレンジアミンリ
ン酸亜鉛を洗浄した後、固液分離する。洗浄水の量は特
に限定されず、未反応物が除去される量でよい。固液分
離の方法は、ヌッチェ、ドラムフィルター、フィルター
プレス、ベルトフィルター等が例示されるが特に限定さ
れない。
【0041】洗浄、固液分離の後、エチレンジアミンリ
ン酸亜鉛は乾燥される。乾燥温度は特に限定されず、6
0〜250℃程度でよく、乾燥時間は数時間〜数十時間
程度でよい。
【0042】上述の方法で、本発明のエチレンジアミン
リン酸亜鉛が製造される。
【0043】本発明のエチレンジアミンリン酸亜鉛は、
難燃効果に優れた材料であり、樹脂に配合して難燃性を
付与する難燃剤としての用途が有望である。
【0044】難燃剤として使用する場合、本発明のエチ
レンジアミンリン酸亜鉛を単独で使用してもよいが、必
要に応じてその他の難燃剤と併用して使用してもよい。
【0045】本発明のエチレンジアミンリン酸亜鉛と併
用されるその他の難燃剤としては、リン系難燃剤、金属
化合物、1,3,5−トリアジン誘導体、膨張性黒鉛等
が例示され、これらの中の1種又は2種以上との併用が
可能である。
【0046】リン系難燃剤としては、例えば、赤リン、
ポリリン酸アンモニウム、リン酸エステル、リン酸メラ
ミン、ポリリン酸メラミン、リン酸グアニジン、エチレ
ンジアミンリン酸塩等が挙げられ、エチレンジアミンリ
ン酸亜鉛とリン系難燃剤を併用すると、難燃効果が著し
く向上するため、少なくとも1種はリン系難燃剤を併用
することが好ましい。なお、本発明においてエチレンジ
アミンリン酸塩とは、エチレンジアミンとリン酸との塩
をいい、特に限定するものではないが、例えば、J.A
mer.Chem.Soc.,77,6513(195
5)に記載された方法により合成することができる。
【0047】金属化合物としては、例えば、水酸化マグ
ネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、ヒ
ドロキシスズ酸亜鉛等の金属水酸化物や、酸化ニッケ
ル、酸化コバルト、酸化鉄、三酸化アンチモン、五酸化
アンチモン、酸化銅、酸化モリブデン、酸化スズ、ほう
酸亜鉛、すず酸亜鉛、ゼオライト、ホウ酸亜鉛、ジルコ
ニウム化合物等の金属酸化物等が挙げられる。
【0048】1,3,5−トリアジン誘導体としては、
例えば、1,3,5−トリアジン、メラミン、メチロ−
ル化メラミン、(イソ)シアヌ−ル酸及びそのメラミン
等との塩やエステル等が挙げられる。
【0049】本発明のエチレンジアミンリン酸亜鉛と上
記したその他の難燃剤との配合比は特に限定されるもの
ではないが、エチレンジアミンリン酸亜鉛の配合量とそ
の他の難燃剤の合計の配合量との比が、重量比として、
0.1〜10のものは非常に優れた難燃効果を示すため
特に好ましい。
【0050】次に、本発明の難燃性樹脂組成物について
説明する。
【0051】本発明の難燃性樹脂組成物は、樹脂100
重量部に対して本発明の難燃剤を5〜250重量部、特
に好ましくは20〜200重量部配合した組成物であ
る。本発明の難燃剤の配合量が5重量部よりも少ない場
合、難燃効果が不十分になる場合があり、また、250
重量部を超える場合、樹脂の機械物性が低下する場合が
ある。
【0052】樹脂は、用途に応じて特に限定されること
なく使用することができる。例えば、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレ
ン−プロピレン−ジエンモノマー三元共重合体、エチレ
ン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体等のオレフィン系モノマーの単独重合体又は
共重合体であるポリオレフィン、スチレンの単独重合
体、ゴム変性ポリスチレン、ゴムとアクリロニトリル又
は(メタ)アクリレートとスチレンとのグラフト重合体
等のビニル芳香族モノマーを主体とする単独重合体又は
共重合体であるポリスチレン、ポリ(メタ)アクリル系
樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート、ポリアリレート等のポリエステル、6−ナ
イロン、6,6−ナイロン、12−ナイロン、46−ナ
イロン、芳香属ポリアミド等のポリアミド、ポリフェニ
レンエーテル、変性ポリフェニレンエーテル、ポリオキ
シメチレン等のポリエーテル、ポリカーボネート、スチ
レン−共役ジエン共重合体、ポリブタジエン、ポリイソ
プレン、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリ
クロロプレン等のゴム、ポリ塩化ビニル等が挙げられ
る。また、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリ
エステル、ポリウレタン等の熱硬化性樹脂も挙げられ
る。これらの樹脂は単独で用いても複数を混合して用い
てもよい。
【0053】本発明の難燃剤を樹脂に配合する方法は、
難燃剤の各成分を予め複合化したものを樹脂に配合して
もよいし、それぞれ別々に樹脂に配合してもよい。複合
化する方法としては特に限定されないが、例えば、ジル
コニア、ウレタン樹脂等のボ−ルを用いたボ−ルミルあ
るいは振動ミル、V型ブレンダ−、らいかい機等による
湿式又は乾式の方法で行えばよい。混合時間は数時間〜
数十時間程度で十分である。
【0054】樹脂に難燃剤を配合する方法としては、ロ
ール混練、ニーダ混練、押出し混練、バンバリー混練等
が挙げられるが、特に限定されるものでなく、使用する
樹脂に合った方法で行えばよい。
【0055】上述の方法で本発明の難燃性樹脂組成物が
製造できる。
【0056】本発明の難燃性樹脂組成物は、必要に応じ
てその他の添加剤を配合しても何等差し支えない。添加
剤としてはその他の難燃剤、難燃助剤、可塑剤、潤滑
剤、充填剤、酸化防止剤、熱安定化剤、架橋剤、架橋助
剤、帯電防止剤、相溶化剤、耐光剤、顔料、発泡剤、防
カビ剤等が挙げられる。
【0057】
【発明の効果】本発明のエチレンジアミンリン酸亜鉛は
粒径が4μm以下であり、これを樹脂に配合した樹脂組
成物の機械物性の悪化を抑えることが可能である。そし
て、本発明のエチレンジアミンリン酸亜鉛を配合してな
る本発明の難燃性樹脂組成物は難燃性、低発煙性に優
れ、有害ガスが発生しない高性能なものである。
【0058】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0059】実施例1 7,000gの水と484gの85%リン酸を混合し、
1,150gの硫酸亜鉛7水和物を溶解させてリン酸/
亜鉛(モル比)=1.05のリン酸亜鉛水溶液を調製し
た。
【0060】上記リン酸亜鉛水溶液に7,000gの水
と126gのエチレンジアミンを混合して調製したエチ
レンジアミン水溶液を添加し(エチレンジアミン/亜鉛
(モル比)=0.53)、温度10℃に保って10%水
酸化ナトリウム水溶液でpHを8に調整した後、10℃
で5時間熟成してエチレンジアミンリン酸亜鉛スラリー
を得た。エチレンジアミンリン酸亜鉛スラリーはヌッチ
ェにより固液分離し、50,000gの水で洗浄後、9
0℃で16時間乾燥した。
【0061】エチレンジアミンリン酸亜鉛の粒径は以下
の方法に従って測定した。エチレンジアミンリン酸亜鉛
を水に添加し、10分間超音波分散した。粒径の測定
は、LEEDS&NORTHUP COMPANY製
「MICROTRAC FRA9200」を使用して測
定した。
【0062】得られたエチレンジアミンリン酸亜鉛の粒
径は2.2μmであった。また、X線回折パターンは上
記表1に示した面間隔を含んでいた。CuKα線で測定
したX線回折パターンを図1に示す。
【0063】実施例2 実施例1と同様の方法で調製したリン酸亜鉛水溶液に
7,000gの水と144gのエチレンジアミンを混合
して調製したエチレンジアミン水溶液を添加し(エチレ
ンジアミン/亜鉛(モル比)=0.60)、温度15℃
に保って10%水酸化ナトリウム水溶液でpHを9に調
整した後、15℃で16時間熟成した。更に、実施例1
と同様の方法で固液分離、洗浄、乾燥を行った。
【0064】エチレンジアミンリン酸亜鉛の粒径は実施
例1と同様の方法で測定し、2.7μmであった。ま
た、粉末のX線回折パターンは上記表1に示した面間隔
を含んでいた。
【0065】実施例3 実施例1と同様の方法で調製したリン酸亜鉛水溶液に、
実施例1と同様の方法で調製したエチレンジアミン水溶
液を添加し、温度を30℃に保って10%水酸化ナトリ
ウム水溶液でpHを8に調整した後、30℃で5時間熟
成してエチレンジアミンリン酸亜鉛スラリーを得た。更
に、実施例1と同様の方法で固液分離、洗浄、乾燥を行
った。
【0066】得られたエチレンジアミンリン酸亜鉛の粒
径は実施例1と同様の方法で測定し、3.5μmであっ
た。また収率は99%であり、粉末のX線回折パターン
は表1に示した位置に表れた。
【0067】実施例4 実施例1と同様の方法で調製したリン酸亜鉛水溶液に、
実施例2と同様の方法で調製したエチレンジアミン水溶
液を添加し、温度を30℃に保って10%水酸化ナトリ
ウム水溶液でpHを9に調整した後、30℃で16時間
熟成した。更に、実施例1と同様の方法で固液分離、洗
浄、乾燥を行った。
【0068】得られたエチレンジアミンリン酸亜鉛の粒
径は実施例1と同様の方法で測定し、粒径は3.0μm
で、収率は99%であり、粉末のX線回折パターンは表
1に示した位置に表れた。
【0069】実施例5 7,000gの水に607gの97%硫酸と507gの
85%リン酸を混合し、326gの酸化亜鉛を添加して
溶解させ、リン酸/亜鉛(モル比)=1.10のリン酸
亜鉛水溶液を調製した。
【0070】上記リン酸亜鉛水溶液に7,000gの水
と132gのエチレンジアミンを混合して調製したエチ
レンジアミン水溶液を添加し(エチレンジアミン/亜鉛
(モル比)=0.55)、温度を30℃に保って10%
水酸化ナトリウム水溶液でpHを8に調整した後、30
℃で5時間熟成し、実施例1と同様の方法で固液分離、
洗浄、乾燥を行った。
【0071】得られたエチレンジアミンリン酸亜鉛の粒
径は実施例1と同様の方法で測定し、粒径は3.4μ
m、収率は99%であり、X線回折パターンは表1に示
した位置に表れた。
【0072】実施例6 実施例1と同様の方法で得られたリン酸亜鉛水溶液に、
実施例1と同様の方法でエチレンジアミン水溶液を添加
し、温度5℃に保って48%水酸化ナトリウム水溶液で
pHを8に調整した後、温度5℃で5時間熟成し、実施
例1と同様の方法で固液分離、洗浄、乾燥を行ってエチ
レンジアミンリン酸亜鉛を得た。
【0073】得られたエチレンジアミンリン酸亜鉛の粒
径は実施例1と同様の方法で測定し、粒径は2.0μ
m、収率は99%であり、X線回折パターンは表1に示
した位置に表れた。
【0074】実施例7 実施例1と同様の方法で得られたリン酸亜鉛水溶液に、
実施例1と同様の方法でエチレンジアミン水溶液を添加
し、温度15℃に保って48%水酸化ナトリウム水溶液
でpHを9.7に調整した後、15℃で5時間熟成し、
実施例1と同様の方法で固液分離、洗浄、乾燥を行って
エチレンジアミンリン酸亜鉛を得た。
【0075】得られたエチレンジアミンリン酸亜鉛の粒
径は実施例1と同様の方法で測定し、粒径は1.1μ
m、収率は99%であり、X線回折パターンは表1に示
した位置に表れた。
【0076】比較例1 7,000gの水に1,153gの85%リン酸を混合
し、326gの酸化亜鉛を添加して溶解させ、リン酸/
亜鉛(モル比)=2.50のリン酸亜鉛水溶液を調製し
た。
【0077】上記リン酸亜鉛水溶液に7,000gの水
と300gのエチレンジアミンを混合して調製したエチ
レンジアミン水溶液を添加し(エチレンジアミン/亜鉛
(モル比)=1.25)、30℃で3日間結晶化し、実
施例1と同様の方法で固液分離、洗浄、乾燥を行った。
【0078】エチレンジアミンリン酸亜鉛の粒径は実施
例1と同様の方法で測定し、4.4μmであった。ま
た、粉末のX線回折パターンは上記表1に示した面間隔
を含んでいた。
【0079】比較例2 7,000gの水と553gの85%リン酸を混合し、
1,190gの硝酸亜鉛6水和物を溶解させてリン酸/
亜鉛(モル比)=1.20のリン酸亜鉛水溶液を調製し
た。
【0080】上記リン酸亜鉛水溶液に実施例2と同様の
方法で調製したエチレンジアミン水溶液を添加し(エチ
レンジアミン/亜鉛(モル比)=0.60)、温度を4
5℃に保って10%水酸化ナトリウム水溶液でpHを8
に調整した後、45℃で24時間熟成し、実施例1と同
様の方法で固液分離、洗浄、乾燥を行った。
【0081】得られたエチレンジアミンリン酸亜鉛の粒
径は実施例1と同様の方法で測定し、粒径は7.0μm
であった。また、粉末のX線回折パターンは表1に示し
た位置に表れた。
【0082】比較例3 実施例1と同様の方法で調製したリン酸亜鉛水溶液に、
実施例1と同様の方法でエチレンジアミン水溶液を添加
し、温度50℃に保って48%水酸化ナトリウム水溶液
でpHを8に調整した後、50℃で5時間熟成し、実施
例1と同様の方法で固液分離、洗浄、乾燥を行った。
【0083】得られたエチレンジアミンリン酸亜鉛の粒
径は実施例1と同様の方法で測定し、粒径は4.7μm
であった。
【0084】比較例4 エチレンジアミンリン酸亜鉛の
調製 7000gの水と553gの85%リン酸を混合し、5
45gの塩化亜鉛を溶解させてリン酸/亜鉛(モル比)
=1.20のリン酸亜鉛水溶液を調製した。
【0085】上記リン酸亜鉛水溶液に、実施例2と同様
の方法で調製したエチレンジアミン水溶液を添加し(エ
チレンジアミン/亜鉛(モル比)=0.60)、温度4
5℃に保って10%水酸化ナトリウム水溶液でpHを8
に調整した後、20℃で24時間熟成し、実施例1と同
様の方法で固液分離、洗浄、乾燥を行った。
【0086】得られたエチレンジアミンリン酸亜鉛の粒
径は調製例1と同様の方法で測定し、粒径は10.1μ
m、収率は99%であり、X線回折パターンは表1に示
した位置に表れた。
【0087】実施例8 難燃剤1〜難燃剤3の調製 実施例3で調製したエチレンジアミンリン酸亜鉛、ポリ
リン酸アンモニウム(ヘキスト製、商品名「HOSTA
FLAM AP 462」)及びメラミンシアヌレ−ト
(日産化学製、商品名「MC−440」)をそれぞれ重
量比で2:1:1、1:1:1、1:2:1で混合し、
難燃剤1〜難燃剤3を調製した。
【0088】実施例9 難燃剤4〜難燃剤6の調製 実施例3で調製したエチレンジアミンリン酸亜鉛、リン
酸メラミン(三和ケミカル製、商品名「MPP−2」)
及びメラミンシアヌレ−トをそれぞれ重量比で2:1:
1、1:1:1、1:2:1で混合し、難燃剤4〜6を
調製した。
【0089】実施例10 難燃剤7〜難燃剤9の調製 実施例3で調製したエチレンジアミンリン酸亜鉛と水酸
化マグネシウム(協和化学製、商品名「キスマ5B」)
をそれぞれ重量比で2:1、1:1、1:2で混合し、
難燃剤7〜難燃剤9を調製した。
【0090】実施例11 難燃剤10〜難燃剤12の調
製 実施例3で調製したエチレンジアミンリン酸亜鉛、ホウ
酸亜鉛(富田製薬製、商品名「ホウ酸亜鉛2335」)
及びメラミンシアヌレ−ト(日産化学製、商品名「MC
−440」)をそれぞれ重量比で2:1:1、1:1:
1、1:2:1で混合し、難燃剤10〜12を調製し
た。
【0091】実施例12 難燃剤13〜難燃剤15の調
製 実施例3で調製したエチレンジアミンリン酸亜鉛、水酸
化マグネシウム(協和化学製、商品名「キスマ5B」)
及びポリリン酸アンモニウム(ヘキスト製、商品名「H
OSTAFLAM AP 462」)をそれぞれ重量比
で2:1:1、1:1:1、1:2:1で混合し、難燃
剤13〜難燃剤15を調製した。
【0092】実施例13 難燃性の評価(1) エチレン−エチルアクリレ−ト共重合体(日本石油製、
商品名「レクストロンEEA」グレ−ドA1150)に
所定量の難燃剤を130℃の温度でロ−ル混練後、15
0℃の温度でプレス成形し、難燃性樹脂組成物を調製し
た。
【0093】難燃性の評価はJIS K 7201に規
格化されている酸素指数法による高分子材料の燃焼試験
方法、米国Underwriters Laborat
ories規格のUL94V(試験片の厚さ1/8イン
チ)に従って行った。
【0094】各難燃剤の配合量、難燃性樹脂組成物の難
燃性の評価結果を表2に示す。
【0095】
【表2】
【0096】実施例14 難燃性の評価(2) 低密度ポリエチレン(東ソー製、商品名「ペトロセン2
02」)に所定量の難燃剤を130℃の温度でロール混
練後、150℃の温度でプレス成形し、難燃性樹脂組成
物を調製した。
【0097】難燃性の評価は実施例13と同様の方法で
行った。各難燃剤の配合量、難燃性樹脂組成物の難燃性
の評価結果を表3に示す。
【0098】
【表3】
【0099】実施例15 難燃性の評価(3)及び発煙
性の評価 エチレン−酢酸ビニ−ル共重合体(東ソ−製、商品名
「ウルトラセン635」)に所定量の難燃剤を130℃
の温度でロール混練後、150℃の温度でプレス成形
し、難燃性樹脂組成物を調製した。
【0100】難燃性の評価は実施例13と同様の方法で
行った。各難燃剤の配合量、難燃性樹脂組成物の難燃性
の評価結果を表4に示す。
【0101】
【表4】
【0102】発煙性の評価は米国National B
ureau Standardによって開発された試験
法に従い、フレーミングモードでの最大比視覚密度で評
価した。各難燃剤の配合量、難燃性樹脂組成物の最大比
視覚密度を同じ表5に示す。
【0103】比較例5〜比較例14 難燃性の評価 エチレン−酢酸ビニ−ル共重合体(東ソ−製、商品名
「ウルトラセン635」)に所定量の難燃剤を実施例1
3と同様の方法で配合して難燃性樹脂組成物を調製し
た。
【0104】難燃性の評価は実施例13と同様の方法で
行った。各難燃剤の配合量、難燃性樹脂組成物の難燃性
の評価結果を表5に示す。
【0105】
【表5】
【0106】比較例15〜比較例17 発煙性の評価 エチレン−酢酸ビニ−ル共重合体(東ソ−製、商品名
「ウルトラセン635」)に所定量の難燃剤を実施例1
3と同様の方法で配合して難燃性樹脂組成物を調製し
た。難燃性の評価を実施例13と同様の方法で、発煙性
の評価を実施例15と同様の方法で行った。
【0107】各難燃剤の配合量、難燃性樹脂組成物の難
燃性、発煙性の評価結果を表6にあわせて示す。
【0108】
【表6】
【0109】なお、この発煙性の評価は各難燃剤におい
て難燃性がUL94VでV0判定となる最小の配合量で
実施したものである。本発明の難燃剤は他の難燃剤に比
べて発煙抑制効果に優れた材料であることが分る。
【0110】実施例16、比較例18 機械物性の評価 エチレン−エチルアクリレ−ト共重合体(日本石油製、
商品名「レクストロンEEA」グレ−ドA1150)1
00重量部に対して、実施例7で調製した平均粒径2.
0μmのエチレンジアミンリン酸亜鉛及び比較例4で調
製した平均粒径10.1μmのエチレンジアミンリン酸
亜鉛を60重量部配合し、実施例13と同様の方法で難
燃性樹脂組成物を調製した。
【0111】械物性の評価はJIS K 7113に規
格化されている方法に従って行った。実施例7で調製し
たエチレンジアミンリン酸亜鉛を配合した樹脂組成物の
破壊強度は103kg/cm2、引張り伸び率は680
%であったが、比較例4で調製したエチレンジアミンリ
ン酸亜鉛を配合した樹脂組成物の破壊強度は92kg/
cm2、引張り伸び率は540%に過ぎなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたエチレンジアミンリン酸亜
鉛のX線回折パターンを示す図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C08K 5/49 C08K 5/49 5/5399 5/5399 C09K 21/14 C09K 21/14

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式がZn2282210で表さ
    れ、X線回折パターンが少なくとも以下に示す面間隔を
    含んでおり、かつ粒径が4μm以下であるエチレンジア
    ミンリン酸亜鉛。
  2. 【請求項2】 リン酸/亜鉛(モル比)が1.0〜2.
    0であるリン酸亜鉛水溶液と、エチレンジアミン/亜鉛
    (モル比)が0.5〜1.0となる量のエチレンジアミ
    ン水溶液を混合した後、40℃以下の温度でpHを3〜
    11に調整し、更に40℃以下の温度で熟成することを
    特徴とする請求項1に記載のエチレンジアミンリン酸亜
    鉛の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のエチレンジアミンリン
    酸亜鉛を含有する難燃剤。
  4. 【請求項4】 更に、リン系難燃剤、金属化合物、及び
    1,3,5−トリアジン誘導体からなる群より選ばれる
    1種又は2種以上を含有することを含有することを特徴
    とする請求項3に記載の難燃剤。
  5. 【請求項5】 樹脂100重量部に対して請求項3又は
    請求項4に記載の難燃剤を5〜250重量部含有してな
    る難燃性樹脂組成物。
JP34708698A 1997-12-08 1998-12-07 エチレンジアミンリン酸亜鉛、その製造方法、及びそれを配合してなる難燃性樹脂組成物 Pending JPH11269187A (ja)

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DE102010035103A1 (de) 2010-08-23 2012-02-23 Catena Additives Gmbh & Co. Kg Flammschutzmittelzusammensetzungen enthaltend Triazin-interkalierte Metall-Phosphate

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102010035103A1 (de) 2010-08-23 2012-02-23 Catena Additives Gmbh & Co. Kg Flammschutzmittelzusammensetzungen enthaltend Triazin-interkalierte Metall-Phosphate
WO2012025362A1 (de) 2010-08-23 2012-03-01 Catena Additives Gmbh & Co. Kg Flammschutzmittelzusammensetzungen enthaltend triazin-interkalierte metall-phosphate
EP3321343A1 (de) 2010-08-23 2018-05-16 J.M. Huber Corporation Flammschutzmittelzusammensetzungen enthaltend triazin-interkalierte metall-phosphate

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