JPH11268563A - シートスライド装置 - Google Patents

シートスライド装置

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Publication number
JPH11268563A
JPH11268563A JP7715898A JP7715898A JPH11268563A JP H11268563 A JPH11268563 A JP H11268563A JP 7715898 A JP7715898 A JP 7715898A JP 7715898 A JP7715898 A JP 7715898A JP H11268563 A JPH11268563 A JP H11268563A
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JP
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operation bar
link
seat
bar
slide device
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JP7715898A
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English (en)
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Hideyuki Sagara
日出行 相楽
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OI SEISAKUSHO CO Ltd
Mitsui Kinzoku ACT Corp
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OI SEISAKUSHO CO Ltd
Ohi Seisakusho Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リンクと操作バーの端部との間における異音
の発生や操作バーのガタ付きを抑えることができ、しか
も装置全体の構成の簡素化、および低価格化を図ること
ができるシートスライド装置を提供すること。 【解決手段】 ロック機構30と操作バー3の端部との
間を連結するリンク38に、操作バー3の端部とスライ
ド自在にはまり合うガイド孔を形成した上、そのガイド
孔に、緩衝部材としての樹脂製のリングブッシュ39を
はめ付け、そのリングブッシュ39に、操作バー3の端
部との対向する対向面部39Aと、操作バー3の上面に
圧接する弾性片部39Bを形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両等における
シートスライド装置に係り、さらに詳しくは、ロアレー
ルとアッパーレールとの間のロック機構を操作するため
に、シートの下側に左右方向に延在する操作バーを備え
たシートスライド装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のシートスライド装置としては、
例えば、特開平8−295164号公報、および特開平
9−48264号公報に記載のものが知られている。
【0003】このようなシートスライド装置における操
作バーは、平面略U字状であることからタオルバーとも
称され、また装置自体はタオルバータイプのスライド装
置などとも称されており、その操作バーによって左右の
ロック機構がロックおよびロック解除される。左右のロ
ック機構は、床面側の左右のロアレールに対して、シー
ト底面側の左右のアッパーレールをロックおよびロック
解除可能なものであり、左側のロック機構は左側のロア
レールと左側のアッパーレールとの間に構成され、右側
のロック機構は右側のロアレールと右側のアッパーレー
ルとの間に構成されている。操作バーは、その両端部が
左右のアッパーレールの前方寄りの部分に回動自在に軸
支され、その中間部が略水平の左右方向に延在されてい
る。操作バーの両端部分は左右のロック機構に連結され
ており、この操作バーが上方に回動操作されることによ
って、シートの前後方向のスライド調整を可能とすべく
左右のロック機構のロックが同期的に解除され、また操
作バーが下方に戻されることによって、シートをスライ
ド調整位置にてロックすべく左右のロック機構が同期的
にロックされる。
【0004】このようなシートスライド装置において、
例えば、アッパーレールの定位置に前後方向の軸線を中
心として回動可能なロッドが備えられて、そのロッドの
回動方向に応じて、ロック機構がロックおよびロック解
除される構成のものは、そのロッドと操作バーの端部と
がリンクによって連結されている。つまり、リンクの基
端部がロッドに取り付けられ、そのリンクの先端部が操
作バーに係合することにより、操作バーの回動方向に応
じてロック機構が動作される。このような構成において
は、前後方向の軸線を中心として回動するリンクの先端
部と、左右方向の軸線を中心として回動する操作バーの
端部とが係合するため、操作バーの回動位置に応じて、
リンクの先端部と操作バーの端部との係合位置がリンク
の長手方向においてずれることになる。
【0005】従来、このようなリンクを備えたシートス
ライド装置は、鋼製のリンクと鋼製の操作バーとが直接
係合する構成となっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のシ
ートスライド装置は、鋼製のリンクと鋼製の操作バーと
が直接係合するため、その係合部分にガタ付きや異音が
発生するおそれがあった。また、これを防止するために
は、リンクと操作バーとの係合部分を弾性的に強く圧接
させるように、操作バーをスプリングによって付勢した
り、またはリンクと操作バーとの係合部分のずれを高精
度にガイドする構成が必要となって、装置全体の構成の
複雑化、および高価格化を招くという問題があった。
【0007】この発明の目的は、リンクと操作バーの端
部との係合部分における異音の発生やガタ付きを抑える
ことができ、しかも装置全体の構成の簡素化、および低
価格化を図ることができるシートスライド装置を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明のシートスライ
ド装置は、シートの左右の底部に取り付けられて前記シ
ートの前後方向に延在する左右のアッパーレールと、前
記左右のアッパーレールのそれぞれを前記シートの前後
方向にスライド自在にガイドする左右のロアレールと、
略平面U字状に形成されて、両端部が前記左右のアッパ
ーレールに左右方向の軸線を中心として回動可能に軸支
される操作バーと、前記操作バーの回動方向に応じて、
前記左右のロアレールのそれぞれに対して前記左右のア
ッパーレールをロックおよびロック解除可能な左右のロ
ック機構とを備えたシートスライド装置において、前記
左右のロック機構の内の少なくとも一方は、基端部が前
記アッパーレールに前後方向にほぼ沿う軸線を中心とし
て回動自在に軸支されかつ先端部が前記操作バーの端部
に係合するリンクを介して、前記操作バーに連結され、
前記リンクの先端部に、前記操作バーの端部と対向する
対向面部と、該操作バーの端部に弾性的に圧接する弾性
片部とが形成された樹脂製の緩衝部材を取り付けたこと
を特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面
に基づいて説明する。本例は、車両の右側シート用のシ
ートスライド装置としての適用例である。
【0010】図1の装置全体の斜視図において、1、2
は左右のスライド機構であり、左側のスライド機構1は
車両の右側シートの左側下方つまり車内中央寄り(イン
ナー側)に備え付けられ、右側のスライド機構1は、そ
の右側シートの右側下方つまり車内外側寄り(アウター
側)に備え付けられる。これら左右のスライド機構1、
2は、タオルバーとも称される操作バー3と、連結部材
としてのワイヤ4とによって関係付けられている。以下
においては、左右のスライド機構1、2、操作バー3、
およびワイヤ4の構成を分けて説明する。
【0011】(左側のスライド機構1)この左側のスラ
イド機構1は、図2から図6に示されるように、ロアレ
ール10、アッパーレール20、およびロック機構30
を備えた構成となっている。ロアレール10は、前後の
ブラケット11、12によって車内の床面上に固定され
る。アッパーレール20は、シートの左側底部に取り付
けられて、ロアレール10に前後方向スライド自在にガ
イドされる。本例の場合は、図5のように、断面略U字
状のロアレール10の内部に、2つのプレートを結合し
て成る断面略逆T字状のアッパーレール20がスライド
自在にガイドされている。ロアレール10の内部には、
図示しないローラやスライダなどが配備されて、アッパ
ーレール10がスムーズにスライドできるようになって
いる。アッパーレール20の後端部には、図示しないシ
ートベルトの止着部を構成するためのプレート21が結
合されている。13は、ロアレール10の後端に取り付
けられるキャップである。
【0012】ロック機構30は、アッパーレール20を
任意のスライド調整位置にロックするものであり、本例
の場合は、ロッド31の回動方向に応じてアッパーレー
ル20のロックおよびロック解除をする。すなわち、ア
ッパーレール20に結合されるブラケット32の軸受部
32A、32B、および32C(図3参照)に、ロッド
31が前後方向の軸線を中心として矢印A1、A2方向
(図5および図6参照)に回動自在に軸支されており、
そのロッド31にラッチ33が取り付けられ、またロア
レール10の側部に複数のロック孔10Aが形成されて
いる。そして、ロッド31が矢印A1方向に回動された
ときに、図6のように、ラッチ33が対向するロック孔
10Aに嵌合してアッパーレール20をロックし、また
ロッド31が矢印A2方向に回動されたときに、ラッチ
33がロック孔10Aから離脱してアッパーレール20
のロックを解除するようになっている。ロッド31の後
端とアッパレール20との間には、ロッド31を矢印A
1方向に付勢するねじりコイルばね34が取り付けられ
ている。
【0013】ブラケット32の折曲部32D(図3およ
び図5参照)の内側定位置にはナット35が溶接されて
おり、このナット35に対して、後述する操作バー3の
左端3Aを回動自在に軸支するためのスタッドボルト3
6がねじ付けられる。図5において、37は樹脂製のブ
ッシュである。また、ロッド31の先端部にはリンク3
8が取り付けられており、そのリンク38に形成された
平面略楕円形のガイド孔38Aには、後述する操作バー
3の左端3A側の部分がスライド自在にはめ合わされ
る。ガイド孔38Aには、平面略楕円形の樹脂製のリン
グブッシュ39がはめ付けられていて、ガイド孔38A
内の長手方向における操作バー3のスムーズなスライド
が確保される。リングブッシュ39は、後述するように
緩衝部材として機能して、ガタ付きや異音の発生を防止
する。ロッド31の中間部には連結リンク40の下端が
取り付けられており、その上端の連結孔40Aには、後
述するワイヤ4の左端側のフック部4Aが連結される。
【0014】(右側のスライド機構2)この左側のスラ
イド機構2は、図7から図10、および図13に示され
るように、ロアレール50、アッパーレール60、およ
びロック機構70を備えた構成となっている。ロアレー
ル50は、前後のブラケット51、52によって車内の
床面上に固定される。アッパーレール60は、シートの
右側底部に取り付けられて、ロアレール50に前後方向
スライド自在にガイドされる。本例の場合は、図10の
ように、断面略U字状のロアレール50の外側に、断面
略逆U字状のアッパーレール60がスライド自在にガイ
ドされている。ロアレール50とアッパーレール60と
の間には、図示しないローラやスライダなどが配備され
て、アッパーレール60がスムーズにスライドできるよ
うになっている。53は、ロアレール50の後端に取り
付けられるキャップである。
【0015】ロック機構70は、アッパーレール60を
任意のスライド調整位置にロックするものであり、本例
の場合は、ロッド71の回動方向に応じてアッパーレー
ル60のロックおよびロック解除をする。すなわち、ア
ッパーレール60に結合されるプレート72の軸受部7
2Aおよび72B(図7および図8参照)に、ロッド7
1が前後方向の軸線を中心として矢印B1、B2方向
(図9および図10参照)に回動自在に軸支されてお
り、そのロッド71にラッチ73が取り付けられ、また
ロアレール50の側部に複数のロック孔50Aが形成さ
れている。そして、ロッド71が矢印B1方向に回動さ
れたときに、図10中の実線のように、ラッチ73が対
向するロック孔50Aに嵌合してアッパーレール60を
ロックし、またロッド71が矢印B2方向に回動された
ときに、図10中の2点鎖線のように、ラッチ73がロ
ック孔50Aから離脱してアッパーレール60のロック
を解除するようになっている。また、ロッド71の先端
部には連結リンク74の上端が取り付けられており、そ
の下端の連結孔74Aには、後述するワイヤ4の右端側
のフック部4Bが連結される。その連結リンク74とプ
レート72との間には、ロッド31を矢印B1方向に付
勢するトーションバー75が取り付けられている。
【0016】さらに、アッパーレール60の側部にはブ
ラケット76が取り付けられており、そのブラケット7
6には、図13のように、後述する操作バー3の右端3
Bを回動自在に軸支するための支持ピン77が植設され
ている。支持ピン77は、図13(a)、(b)、
(c)のように、操作バー3の右端3Bの左右方向の移
動を許容する長さとされている。78は樹脂製のブッシ
ュである。
【0017】(操作バー3)操作バー3は、鋼管を略U
字状に湾曲させた形状とされ、その両端3A、3Bは、
平坦に潰された上、ボルト36および支持ピン77に回
動自在に軸支される孔が形成され、さらに、それらの孔
にはブッシュ37、78がはめ付けられている。操作バ
ー3の中間部は、左右のスライド機構1、2の間にて水
平に延在し、ボルト36および支持ピン77の水平方向
の同一軸線を中心として上下方向に回動されるようにな
っている。また、操作バー3の左端3A側の部分は、リ
ンク38のガイド孔38Aに取り付けられるリングブッ
シュ39内に通される。
【0018】操作バー3の取り付けに際しては、図11
のように、その左端3Aをリンク38のガイド孔38A
内に通してから、ボルト36によってブラケット32の
折曲部32Dに軸支する。その際には、予め、リンク3
8のガイド孔38にリングブッシュ39がはめ付けら
れ、またブラケット32の折曲部32Dにナット35が
溶接されており、ボルト36は、操作バー3の左端3A
の孔にはめ合わされたブッシュ37を通ってナット35
にねじ付けられる。一方、ブッシュ78がはめ付けられ
た操作バー3の右端3Bは、ブラケット76に植設され
た支持ピン77に差し込まれて軸支される。図12は、
操作バー3の両端3A、3Bの軸支部分のみの分解斜視
図である。本例のシートスライド装置を車両に取り付け
る際には、例えば、予め、操作バー3の左端3Aを軸支
した左側のスライド機構1と、右側のスライド機構2と
を分けて構成しておいて、それらのスライド機構1、2
を車内に取り付ける際に、操作バー3の右側3Bを右側
のスライド機構2の支持ピン77に軸支させることがで
きる。
【0019】(ワイヤ4)ワイヤ4は、その両端のフッ
ク部4A、4Bが連結リンク40、74の連結孔40
A、74Aに連結されて、それらの連結リンク40、7
4の間に掛け渡される。連結孔40Aが連結リンク40
の上端に形成され、また連結孔74Aが連結リンク74
の下端に形成されているため、ワイヤ4の両端は上下方
向にずれて掛け渡される。したがって、ワイヤ4は、ロ
ッド31の矢印A2方向の回動に連動して、ロッド71
を矢印B2方向に回動させることになる。また、ワイヤ
4は、それ自体が可撓性であるため、必然的に、その左
右両端部の間の捻れや歪みを吸収する形態となってい
る。
【0020】次に、作用について説明する。
【0021】通常、ロッド31、71は、それぞれねじ
りコイルばね34およびトーションバー75の付勢力に
よって矢印A1およびB1方向に回動されており、ラッ
チ33および73は、対向するロック孔10Aおよび5
0Aにはまり合って、アッパーレール20、60と共に
シートを現スライド位置にロックしている。リンク38
は、図6のようにロッド31と共に矢印A1方向の回動
位置に保持され、また操作バー3は、そのリンク38の
ガイド孔38A内の図6中右側に位置して、ボルト36
および支持ピン77を中心とする下方の回動位置に保持
されている。
【0022】シートをスライド調整する際には、まず、
操作バー3の中間部を持って、それをボルト36および
支持ピン77を中心として矢印Cの上方に回動操作す
る。操作バー3は、このような回動に伴い、リンク38
のガイド孔38A内にて図6中の左方にスライドしつ
つ、そのリンク38をロッド31と共にねじりコイルば
ね34に抗して矢印A2方向に回動させる。これによ
り、ラッチ33がロック孔10Aから外れる。同時に、
ワイヤ4によって連結リンク74が引っ張られ、その連
結リンク74と共にロッド71がトーションバー75に
抗して図10中の矢印B2方向に回動されて、ラッチ7
3がロック孔50Aから外れる。
【0023】その後、シートと共にアッパーレール2
0、60を前後にスライド調整してから、操作バー3の
操作力を解く。この結果、操作バー3の自重およびねじ
りコイルばね34の付勢力によって、図6のように、操
作バー3が下方位置に戻ると共に、ラッチ33がロッド
31と共に矢印A1方向に回動復帰して、対応するロッ
ク孔30A内にはまり合う。また、連結リンク40も矢
印A1方向に回動復帰するため、ワイヤ4が緩められ
て、トーションバー75の付勢力によって、連結リンク
74と共にロッド71が矢印B1に回動復帰して、ラッ
チ73がロック孔50Aにはまり合う。これらの結果、
アッパーレール20、60と共にシートがスライド調整
位置にロックされることになる。
【0024】このように、左側のスライド機構1のロッ
ク機構30は、操作バー3の左端3A側によって直接的
にロックおよびロック解除され、一方、右側のスライド
機構2のロック機構70は、左側のロック機構30とワ
イヤ4を介して間接的にロックおよびロック解除され
る。つまり、左右のロック機構30、70は、比較的高
剛性の操作バー3によっては直接的には連結されず、可
撓性であるワイヤ4によって連結されているだけであ
り、また操作バー3の右端3B側は、左右方向にスライ
ド自在に軸支されているだけである。
【0025】左右のロック機構30、70同士は、左右
両端部の間の捻れや歪みを吸収する可撓性のワイヤ4に
よって連結されているだけであるため、仮に、装置自体
の取り付け精度の誤差、構成部品の寸法誤差、および使
用時における構成部品の変形などによって左右のスライ
ド機構1、2の位置関係が前後方向または上下方向など
に若干ずれた場合、それらの間のずれや捻れをワイヤ4
が吸収して、左右のロック機構30、70のスムーズな
動作が確保されることになる。また、仮に、シートベル
トからのプレート21に掛かる衝撃荷重によって、左側
のスライド機構1が右側前方つまり右側のスライド機構
2に近接するように変位した場合、ワイヤ4は、その両
端が近接する方向に変位して緩められて、左右のロック
機構30、70のロック状態が維持されることになる。
【0026】また、本例のようにワイヤ4の両端を上下
方向にずらしたり、あるいは前後方向にずらすことによ
って、左右のスライド機構1、2の相対変位時に、直ち
にワイヤ4に張力が掛からないようにして、ロック機構
30、70の誤動作を回避することができる。特に、ワ
イヤ4の右端よりも左端を後方寄りにずらすことによ
り、シートベルトからのプレート21に衝撃荷重が掛か
って左側のスライド機構1が前方に変位した場合に、ワ
イヤ4が緩められて左右のロック機構30、70の誤動
作が回避されることになる。また、本例の装置が車両の
左側シートに備えられる場合には、シートベルトからの
衝撃荷重が掛かるプレート21が右側のアッパーレール
60に取り付けられてことになるため、この場合には、
逆にワイヤ4の左端よりも右端を後方寄りにずらせばよ
い。
【0027】また、本例のように、シートベルトからの
衝撃荷重が掛かるプレート21よりも前方寄りの位置
に、ロック機構30とワイヤ4が備えられているため、
プレート21からアッパーレール20の後端部分に剥離
荷重が掛かったとしてもロック機構30、70への影響
を抑えることができる。
【0028】さらに、右側のアッパーレール60に対し
て、操作バー3の右端3B側が左右方向にスライド自在
に軸支されているため、仮に、装置自体の取り付け精度
の誤差、構成部品の寸法誤差、および使用時における構
成部品の変形などによって左右のスライド機構1、2の
間隔が変化した場合、その変化が操作バー3の右端3B
側の軸支部分によって吸収される。すなわち、操作バー
3の右端3Bの位置は、図13(a)の位置を基準とし
て、左右のスライド機構1、2の間隔の変化に応じて図
13(b)、(c)のようにずれる。したがって、仮
に、左右のスライド機構1、2の位置関係が若干ずれた
り、操作バー3が若干変形したとしても操作バー3のス
ムーズな回動が確保されることになる。
【0029】図15、図16、および図17は、リンク
38と操作バー3との結合部分の説明図である。リンク
38のガイド孔38A内にはめ付けられる樹脂製のリン
グブッシュ39には、図17(a)、(b)のように、
ガイド孔38Aの内周縁に沿って円環状に延在して操作
バー3の外周部と対向する対向面部39Aと、操作バー
3の上面部に圧接する弾性片部39Bが一体成形されて
いる。対向面部39Aは、図17(a)、(b)のよう
に、その内周面が湾曲する形態となってなっている。弾
性片部39Bは、図17(a)、(b)中の実線のよう
にガイド孔38Aの内方に向かって所定の角度を成すよ
うに傾斜されており、そのガイド孔38A内に操作バー
3の端部がはめ込まれることによって、同図17
(a)、(b)中の2点鎖線のように上方に弾性変形さ
れて、操作バー3の上面部に圧接する。
【0030】前述したように、操作バー3は、回動操作
されることによって、リンク38のガイド孔38A内に
てスライドしつつ、そのリンク38を介してロッド31
を回動させる。操作バー3が図15および図16のよう
な非操作状態の下動位置にあるときは、図17(a)の
ように、リンク38に対して操作バー3の端部がほぼ直
交するような位置関係となり、また操作バー3が矢印C
方向に操作された上動位置にあるときは、図17(b)
のように、リンク38に対して操作バー3の端部が傾斜
するような位置関係となる。このように、操作バー3の
端部は、リンク38との位置関係を変化させつつ、ガイ
ド38A内にてスライドすることになる。
【0031】このような操作バー3の端部のスライドに
際しては、それがリングブッシュ39における対向面部
39Aの内周面と摺接し、鋼製のリンク38が樹脂製の
リングブッシュ39を介して間接的に鋼製の操作バー3
をガイドすることになる。したがって、鋼製品同士の直
接的な接触による異音の発生が防止される。また、操作
バー3の上面部に圧接しているリングブッシュ39の弾
性片部39Bは、その弾性変形を伴って操作バー3の振
動を吸収して、その操作バー3のガタ付きを抑えること
になる。このように、リングブッシュ39は緩衝部材と
して機能する。
【0032】(他の実施形態)操作バー3の右端3Bを
軸支する支持ピン77は、図14のように、ブラケット
76から外方に突出するように植設してもよい。本例の
場合には、支持ピン77の先端の雄ねじ部にナット81
がねじ付けられており、ワッシャ82とブラケット76
との間において、操作バー3の右端3Bの変位が許容さ
れる。
【0033】また、緩衝部材としての樹脂製のリングブ
ッシュ39に、図18のような上下2つの弾性片部39
Bを形成して、これらの弾性片部39Bを操作バー3の
上面部と下面部に圧接させるようにしてもよい。このよ
うに、弾性片部39Bの形成数および形態は任意であ
り、例えば、リングブッシュ39の周方向に沿って断続
的または連続的に形成したり、リングブッシュ39の図
18中の右側にも形成してもよい。また、対向面部39
Aは、少なくとも操作バー3の回動方向において、その
操作バー3の端部と当接する位置に形成されていればよ
く、何ら、上述した実施形態のような環状形態のみには
特定されない。したがって、緩衝部材事態の形態は、何
ら、リングブッシュ39のような環状形態のみに特定さ
れない。
【0034】さらに、左右のロック機構30、70を連
結する連結部材は、左右端部の間の歪みを吸収する形態
のものとして、ワイヤ4の他、例えば、中間部がU字状
等の種々の形状に湾曲された鋼製のロッドなどを用いる
こともできる。さらに、ワイヤ4のような連結部材を廃
して、右側のロック機構70も左側のロック機構30と
同様に、リンク38を介して操作バー3の回動方向に応
じてロックおよびロック解除されるように構成してもよ
い。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のシート
スライド装置は、ロック機構と操作バーの端部との間を
連結するリンクに樹脂製の緩衝部材を取り付け、その緩
衝部材に、操作バーの端部と対向する対向面部と、操作
バーの端部に圧接する弾性片部を形成したことにより、
リンクと操作バーとの対向面間に緩衝部材の対向面部が
介在して異音の発生を防止すると共に、緩衝部材の弾性
片部が操作バーの振動を吸収して、操作バーのガタ付き
を抑えることができ、しかも装置全体の構成の簡素化、
および低価格化を図ることができる。
【0036】また、リンクの先端部に操作バーの端部と
スライド自在にはまり合うガイド孔を形成した上、その
ガイド孔に、操作バーの端部との対向する対向面部が内
周面に形成されたリングブッシュを緩衝部材としてはめ
付けることにより、異音の発生を防止しつつ、操作バー
の端部の様々な方向の変位を規制することができる。
【0037】さらに、緩衝部材の弾性片部が少なくとも
操作バーの端部を下方に付勢することにより、操作バー
を非操作位置に保持する保持力として、その弾性片部の
付勢力を有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のシートスライド装置全体の斜視図で
ある。
【図2】図1のII矢視図である。
【図3】図2のIII矢視図である。
【図4】図3のIV矢視図である。
【図5】図3のV−V線に沿う断面図である。
【図6】図3のVI−VI線に沿う断面図である。
【図7】図1のVII矢視図である。
【図8】図7のVIII矢視図である。
【図9】図7のIX矢視図である。
【図10】図7のX−X線に沿う断面図である。
【図11】図1のシートスライド装置全体の分解斜視図
である。
【図12】図1のシートスライド装置における操作バー
の軸支部分のみの分解斜視図である。
【図13】(a)、(b)、(c)は、図1のシートス
ライド装置における操作バーの右端軸支部分の動作を説
明するための断面図である。
【図14】この発明の他の実施形態における要部の断面
図である。
【図15】図1のシートスライド装置における操作バー
と左側のロック機構との連結部分の斜視図である。
【図16】図15のXVI矢視図である。
【図17】図15の操作バーと左側のロック機構との連
結部分の断面図であり、(a)は操作バーの非操作状態
における断面図、(b)は操作バーの操作状態における
断面図である。
【図18】この発明の他の実施形態における操作バーと
左側のロック機構との連結部分の断面図である。
【符号の説明】
1、2 スライド機構 3 操作バー 4 ワイヤ(連結部材) 10、50 ロアレール 20、60 アッパーレール 30、70 ロック機構 35 ナット 36 ボルト 38 リンク 39 リングブッシュ(緩衝部材) 39A 対向面部 39B 弾性片部 77 支持ピン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートの左右の底部に取り付けられて前
    記シートの前後方向に延在する左右のアッパーレール
    と、 前記左右のアッパーレールのそれぞれを前記シートの前
    後方向にスライド自在にガイドする左右のロアレール
    と、 略平面U字状に形成されて、両端部が前記左右のアッパ
    ーレールに左右方向の軸線を中心として回動可能に軸支
    される操作バーと、 前記操作バーの回動方向に応じて、前記左右のロアレー
    ルのそれぞれに対して前記左右のアッパーレールをロッ
    クおよびロック解除可能な左右のロック機構とを備えた
    シートスライド装置において、 前記左右のロック機構の内の少なくとも一方は、基端部
    が前記アッパーレールに前後方向にほぼ沿う軸線を中心
    として回動自在に軸支されかつ先端部が前記操作バーの
    端部に係合するリンクを介して、前記操作バーに連結さ
    れ、 前記リンクの先端部に、前記操作バーの端部と対向する
    対向面部と、該操作バーの端部に弾性的に圧接する弾性
    片部とが形成された樹脂製の緩衝部材を取り付けたこと
    を特徴とするシートスライド装置。
  2. 【請求項2】 前記リンクの先端部に、前記操作バーの
    端部と相対的にスライド自在にはまり合うガイド孔を形
    成し、 前記緩衝部材は、前記ガイド孔にはめ付けられかつ内周
    面に前記対向面部が形成されたリングブッシュであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のシートスライド装置。
  3. 【請求項3】 前記緩衝部材の弾性片部は、少なくとも
    前記操作バーの端部の上面部に圧接して該操作バーを下
    方に付勢することを特徴とする請求項1または2に記載
    のシートスライド装置。
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