JPH11268120A - エンボス模様を有するシートの製造方法 - Google Patents

エンボス模様を有するシートの製造方法

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JPH11268120A
JPH11268120A JP7528098A JP7528098A JPH11268120A JP H11268120 A JPH11268120 A JP H11268120A JP 7528098 A JP7528098 A JP 7528098A JP 7528098 A JP7528098 A JP 7528098A JP H11268120 A JPH11268120 A JP H11268120A
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真佐雄 力竹
Yutaka Komura
豊 小村
Koichiro Shimokata
浩一郎 下方
Masayuki Fujimoto
雅之 藤本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】弾性重合体を主体とした重合体で表面が構成さ
れたシートを該シートの風合を損ねることなく、該重合
体表面にエンボス模様を忠実に付与する。 【解決手段】シートをまず加熱ロールに接触させ、接触
させた状態で該ロールの回転に伴って該ロール円周上の
1/4〜1/2周を移動させつつ加熱した後、該ロール
とバックロールとの間を通過させることにより加圧し、
そして直ちに該バックロール上で、エンボス模様のつい
た冷却エンボスロールに圧着させ、引続き該冷却エンボ
スロールの回転に伴って該冷却エンボスロールに接触し
た状態で該冷却エンボスロールの円周上の1/20〜1
/2周を移動させて冷却した後、該シートを該エンボス
ロール面から剥離させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面がエンボスされた
シートの製造法に関する。さらに詳しくは表面が弾性重
合体を主体とした重合体で構成されたシートを加熱、冷
却エンボスにより、該表面に良好なエンボス模様を有す
るシートを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、多孔質な弾性重合体からなる
表面層を有するシートの該表面を加熱エンボスして型押
し模様を付与する方法に関して多くの提案がなされてい
る。例えば、特公昭47−24662号公報には、エン
ボスロールの開放面を加熱し、加熱されたロール面に弾
性重合体シートを接触させ、次いで加圧エンボスし一定
距離に設けた剥離点で該シートを剥離する方法が記載さ
れている。また特公昭55−6754号公報や特公昭5
7−23036号公報や特公昭57−23037号公報
には、多孔質弾性被覆層を有するシートを、100〜3
00℃の加熱エンボスロールに圧着してエンボス模様を
付与し、被覆層は該ロールに自己接着させたままロール
の円周の一定距離を進行させた後、該ロール上に設けた
剥離ロールによって剥離する方法が記載されている。ま
た特公平4−55380号公報には、弾性重合体を主体
とした重合体で構成された平滑性表面を有するシート
を、ガイドロールに沿わせロール円周上の少なくとも1
/4周を移動させて予熱し、引続きエンボスロールで加
圧型押しする方法が記載されている。
【0003】このように、弾性重合体表面にエンボス模
様を付与する方法は、加熱エンボスロールで高温、高圧
下に型押しし、エンボスロールに自己接着させて、その
ままエンボスロールの円周上の一定距離に設けた剥離ロ
ールでエンボスロールより強制的に剥離するもの、また
はシートを加熱エンボスロールの前に設けたガイドロー
ルによりエンボスロールに沿わせて予熱し、引続き該エ
ンボスロールで加圧型押しするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の方法
では、弾性重合体表面が加熱と同時に直ちにエンボスさ
れるために、高温、高圧を用いないと十分なエンボスが
できないとか、またロールに自己接着させて熱処理した
後、強制的に剥離するために、エンボスしたシートのエ
ンボス表面が荒れてしまうとか、剥離が円滑でないため
剥離むらに基づく剥離横段が生ずるとかのエンボス表面
の悪化をもたらすものであった。またロールに自己接着
させても剥離ロールまでの間でシート表面がエンボスロ
ール面から剥離してしまう場合もしばしば生ずる。この
場合にはエンボスロールに密着した部分とエンボスロー
ルから浮いた部分との間で光沢むらや模様の戻り等を生
じ、エンボスシートの表面にむらを生ずる。
【0005】さらに、高温、高圧による加熱エンボス、
強制的な剥離のためにエンボスシートは風合が硬くな
り、骨ばりを生じ、面荒れを生ずるなどの問題がある。
また、特公昭4−55380号公報に記載された方法で
は、シートを加熱エンボスロール円周上の少なくとも1
/4周を移動させて予熱し、該エンボスロールで加圧型
押し、自己接着でエンボスロールに密着させてエンボス
模様を固定し、自然剥離点で剥離させるものであるが、
自己接着性が小さい場合は短い自然剥離点でよいが、自
己接着性が大きい場合には長い距離で熱処理が施され、
自然剥離点が長くなるために剥離ロールを設置すること
が必要となる。このため、長時間連続処理する場合には
剥離点の変動に対応して移動する可変型剥離ロールの設
置を必要とする。さらに、自然剥離点の変動は、同一シ
ートにおいて光沢むら、模様の戻り等を生じエンボスシ
ートの表面にエンボスむらを生じ、かつシャープさに欠
ける問題点がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、弾性重
合体を主体とした重合体で表面が構成されたシートを該
シートの風合を損ねることなく、加熱、冷却エンボスに
より該重合体表面にエンボス模様を忠実に付与する方法
を提供することにある。
【0007】すなわち、本発明は、弾性重合体を主体と
した重合体で表面が構成されたシートに平滑でかつシャ
ープなエンボス模様を付与するに際し、同一バックロー
ル上に併置した加熱ロールおよび冷却エンボスロールに
よりエンボス模様を付与する技術に関するものであり、
具体的には、表面が弾性重合体を主体する重合体で構成
されたシートを加熱・加圧エンボスするに際し、該シー
トをまず加熱ロールに接触させ、接触させた状態で該ロ
ールの回転に伴って該ロール円周上の1/4〜1/2周
を移動させつつ加熱した後、該ロールとバックロールと
の間を通過させることにより加圧し、そして直ちに該バ
ックロール上で、エンボス模様のついた冷却エンボスロ
ールに圧着させ、引続き該冷却エンボスロールの回転に
伴って該冷却エンボスロールに接触した状態で該冷却エ
ンボスロールの円周上の1/20周以上を移動させて冷
却した後、該シートを該エンボスロールから剥離させる
方法である。
【0008】さらに本発明では、加熱ロールと冷却エン
ボスロール間に加温装置を配置することにより、シート
が冷却エンボスロールに接触するまでの間での、該シー
トの温度降下を防止できるため、直後の冷却エンボスロ
ールの型押し性が大幅に向上し、従来にない平滑性かつ
シャープさに極めて優れた型押し模様を付与することが
できる。
【0009】次に、本発明の一実施形態を図面で説明す
る。図1は本発明の加熱・冷却エンボスの一実施例を示
す側面図である。1はバックロール、2は加熱ロール、
3は冷却エンボスロール、4および5はガイドロールを
示し、1と2の間に存在する6は加温装置の熱風吹出し
管を示す。Sはエンボスする対象物であるシートを示
す。またAは加熱ロール接点、Bは加熱ロール加圧点、
Cは冷却エンボスロール加圧点、Dは冷却エンボスロー
ル剥離点である。
【0010】弾性重合体で表面を被覆したシートSの該
表面が加熱ロール2のロール面に接触するようにガイド
ロール4を通して該シートを供給し、加熱エンボスロー
ルA点からB点までの間で加熱し、引続きB点で該シー
トの厚さより小さいクリアランスで加圧しながら通過さ
せ、今度はバックロールに沿ってシートを走行させる。
その際に該シートの表面温度を降下させないために、熱
風吹出し管6から熱風を該シートに吹き付け、シートの
エンボスする側の表面温度を維持させるのが好ましい。
このように表面温度をエンボスするのに十分な温度に高
めた状態でC点で冷却エンボスロール3により該シート
の厚さより小さいクリアランスで加圧し、該シートの弾
性被覆層側にエンボス模様を付与し、そのまま冷却エン
ボスロールに沿わせ表面のエンボス模様が十分に固化さ
せたのちD点で該ロールより剥離分離し、ガイドロール
5を経由して巻取る。
【0011】本発明方法では、該シートをまず加熱ロー
ルに接触させ、接触させた状態で該ロールの回転に伴っ
て該ロール円周上の1/4〜1/2周を移動させつつ加
熱するのであるが、円周上の1/4周未満しか接触移動
させない場合には、表面が十分に加熱されず、エンボス
模様にむらを生じることとなり、また接触移動が1/2
周を越える場合には、表面が過加熱状態となり、面あれ
を起こすことととなる。その後、該ロールとバックロー
ルとの間を通過させることにより加圧する。これにより
表面が軟化状態でかつ平滑なシートとなる。そして直ち
に該バックロール上で、エンボス模様のついた冷却エン
ボスロールに圧着させ、引続き該冷却エンボスロールの
回転に伴って該冷却エンボスロールに接触した状態で該
冷却エンボスロールの円周上の1/20周以上を移動さ
せて冷却した後、該シートを該エンボスロール面から剥
離させる。1/20周未満の場合には十分に表面のエン
ボス模様が固定されず、面あれとなる。ただし1/2周
を越える場合には加熱ロールと冷却エンボスロールが接
近しすぎる構造となる場合があり、加熱ロールに巻き付
くというトラブルが生じることがあり、したがって1/
2以下にするのが好ましい。加熱ロールとの接触時間と
しては2〜50秒が好ましく、また冷却エンボスロール
との接触時間としては2〜50秒が好ましい。
【0012】一方、図2及び図3は従来方法を説明する
ための側面図である。図2においては、シートSは予熱
されることなく直ちに加熱エンボスロール3のE点で加
熱・加圧型押しして、該ロールに自己接着させ剥離ロー
ル5まで導き、剥離点Fで型押しシートを強制的に剥離
するものである。このため型押しシートのエンボス表面
が荒れてしまうとか、剥離むらに基づく剥離横段の発生
等により、型押しシートの表面にむらを生ずることにな
る。
【0013】また図3においては、弾性重合体で被覆し
たシートSの表面が加熱エンボスロール3のロール面に
接触するようにガイドロール5を通して供給し、加熱エ
ンボスロールのG点からH点までの間で予熱し、引続き
H点で該シートを加圧型押しする。型押しされたシート
は自己接着性が小さい場合には僅かな熱処理でI点で自
然剥離するが、自己接着性が大きい場合には長い距離で
熱処理が施されことになり、剥離ロールが必要となる。
このため長時間連続型押し処理をする場合、型押しされ
たシート状物の剥離点の長短から生ずる、該シートの艶
むらおよび面荒れ等の欠点を防止することが困難であ
る。
【0014】本発明の方法においては、加熱ロールでシ
ートの弾性重合体側表面が加熱され、その状態を維持し
たまま冷却エンボスロールで加圧、エンボスされるた
め、模様の固定化が容易で、シャープな型押し模様を付
与することができる。また、加熱ロールが金属ロールの
場合は、シートの融着による種々のトラブルが発生する
のに対し、加熱ロールの表面素材がテフロンコーティン
グされているものを用いると、シートの該ロールへの溶
着がなく、面荒れ、剥離むら等の問題点も解消され、平
滑でシャープな型押しシートを得ることができるため、
本発明方法において加熱ロールとして表面がテフロンコ
ートされたものを用いるのが好ましい。
【0015】本発明の好適な加熱ロールとしては、表面
がテフロンコーティングされたものであり、そしてロー
ル内部より加熱する形式のものであり、該ロールの表面
温度は通常100〜200℃であるが、後工程の冷却エ
ンボスロールに到達するまでの間におけるシートの温度
降下を考慮すると150℃以上が好ましい。さらに加熱
ロールと冷却エンボスロールの間で、加熱装置の熱風吹
出口より100〜220℃の熱風をシートに吹付けるこ
とにより保温効果を向上させることができる。
【0016】また冷却エンボスロールとしては内部に冷
却水を導入して該ロール表面を冷却できる構造を有する
ものが好ましく、表面のエンボス模様の彫刻は各種の型
押し模様の他に所望する模様のものが選ばれる。該ロー
ルの表面温度は5〜100℃の範囲であるが、表面温度
が室温より低い場合、ロール表面に結露するため、室温
以上にするのが好ましく、さらに好ましくは10〜30
℃である。さらに加熱ロールと冷却エンボスロールの表
面温度差が50℃未満の場合はエンボス模様がシャープ
さに欠け、195℃以上の場合は面荒れが発生する。よ
って、温度差は50〜195℃が好ましく、さらに好ま
しくは150〜180℃である。該ロールでのエンボス
時加圧力は面圧力1〜10Kg/cm2 が好ましい。ま
た必要により隙間ケージ等で固定し、該ロールとバック
ロール間のクリアランスを一定にして、シートの厚さの
減少を防止することもできる。バックロールとしては、
表面がゴムで代表される弾性樹脂で覆われているロール
が用いられる。冷却エンボスロールとバックロールとの
間で該シートはエンボスされることとなるが、その際の
温度としては、表面の弾性重合体が変形できる温度に加
熱されていることが必要であることは言うまでもない。
【0017】本発明のシートとしては、6―ナイロンで
代表される繊維形成性ポリマーを分散成分、ポリエチレ
ンで代表される、該繊維形成性ポリマーとは相溶性を有
さず且つ該繊維形成性ポリマーよりも低溶融粘度のポリ
マーを分散媒成分とし、その混合重量比率を20/80
〜80/20として混合溶融紡糸または複合溶融紡糸し
て得られる多成分系繊維からなる絡合不織布に弾性重合
体を含浸させ、さらにその表面に弾性重合体からなる多
孔質層または非多孔質層を積層し、且つ該繊維から分散
成分を抽出除去して繊維を極細繊維の集束体として得ら
れたシートが好ましく、このようなシートは人工皮革材
料として用いられており、特にこのようなシートは表面
エンボスがシャープであることかつエンボス後において
も人工皮革として要求される風合いや柔軟性が要求され
るにもかかわらず従来のエンボス方法ではこれらの要求
性能が損なわれる傾向にあったが、本発明のエンボス方
法によりこれらの問題点を解消することができるため、
本発明のエンボス方法が極めて適している。
【0018】該シートを構成する弾性重合体としては、
平均分子量500〜3000のポリマーグリコールと有
機ジイソシアネートと鎖伸長剤とを反応させて得た熱可
塑性ポリウレタンエラストマーをはじめ、可塑化された
ポリ塩化ビニル、ポリエステルエラストマ―、ゴムなど
から選ばれた重合体があげられる。さらに該重合体に
は、必要に応じてポリアクリレートまたはその重合体、
ポリ塩化ビニリデン、酢酸ビニル共重合体などから選ば
れた重合体を含んでいてもよい。弾性重合体のなかでも
ポリウレタンが、本発明のエンボス方法によりシャープ
な型押しが可能であることからもっとも好ましい。これ
らの重合体または重合体組成物は溶液、分散液または重
合体微粒子を含む重合体溶液とし、上記絡合不織布に含
浸して、湿式法または乾式法で凝固させ、多孔質重合体
または非多孔質層の基体シートとし、さらにその表面に
着色弾性重合体被膜または透明弾性重合体被膜の仕上層
を付与して、本発明に用いるシートとする。該仕上層は
通常のナイフコート法またはコンマコーター法等で所望
の厚さにコーティングした後、湿式法または乾式法で凝
固させて形成する。該仕上層を構成する樹脂の少なくと
も一部として弾性重合体が用いられ、上記した弾性重合
体で熱可塑性を有する樹脂、たとえばポリウレタンエラ
ストマーが挙げられる。表面に形成する弾性重合体層の
厚さとしては、2〜300μmが好ましい。なお表面を
形成する層の上にさらに重合体層が積層されていてもよ
い。これに用いられる重合体としては、弾性重合体であ
っても非弾性重合体であってもよい。なお表面層は、あ
らかじめフイルムとして得ておき、それを弾性重合体を
含有させた絡合不織布に貼りあわせる方法を用いて製造
してもよい。
【0019】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれら実施例により限定されるものではない。な
お、実施例中の部および%はことわりのない限り重量に
関するものである。
【0020】実施例1 6ナイロン50部を分散成分、ポリエチレン50部を分
散媒成分とする多成分繊維からなる絡合不織布に、ポリ
エチレンアジペート/ポリエチレングリコール共重合系
ポリウレタンの17.5%ジホルムアミド(DMF)溶
液を含浸し、30%DMF水溶液中で湿式凝固後、熱ト
ルエン中で多成分繊維中の分散媒成分を溶出除去して極
細繊維を発現させ、ポリウレタンが多孔質状態で含有さ
れた基体層を得た。次に基体層表面に、ポリエーテル系
ポリウレタン30%DMF溶液100部、白顔料55%
DMF溶液30部、DMF30部、メチルエチルケトン
(MEK)30部の比率で混合した固形分13.6%の
ウレタン溶液を186g/m2 塗布して乾燥し(層の厚
さ46μm)、全体厚さ1.5mmの弾性重合体で被覆
したシートを得た。
【0021】次に、ポリエステル系ポリウレタン6%/
DMF、白顔料3%/DMF、溶剤組成91%からなる
着色ポリウレタン組成液を固形分で10ミクロンの厚さ
になるよう塗布し、乾燥して型押し用シートを得た。こ
のエンボス用シートの着色面を、加熱ロールの手前に設
けたガイドロールにより、表面温度180℃の加熱ロー
ルの円周上1/3に密着させ、移動させながら5秒間加
熱し、熱風吹出装置より200℃の熱風を吹付けなが
ら、引続き毛穴模様の小突起を有する表面温度10℃の
冷却エンボスロールとバックロール(表面材質はブチル
ゴム)間に導き、面圧力3Kg/cm2 で加圧エンボス
をして、加圧点から該ロール円周上の1/3の距離(接
触時間:32秒)で剥離した。得られたエンボスシート
は、表面に深さ150ミクロンの凹部を有する平滑かつ
シャープな毛穴模様を持つものであった。
【0022】比較例1 図2に示した方法・装置を用いて、実施例1と同一の弾
性重合体シートを直接エンボスロールの加圧点に供給し
て型押ししたところ、該エンボスロールの表面温度18
0℃の加熱ではエンボスロールへの自己接着性が得られ
ず、十分な型押しができなかった。そこで自己接着する
温度までエンボスロールの温度を上げたところ192℃
であった。しかし、この温度で上記シートをエンボスし
たところ、エンボスロールから剥離するときに剥離むら
を生じ、平滑でシャープな毛穴模様のエンボスを付与す
ることができなかった。
【0023】比較例2 図3に示した方法で、加熱ロールの手前に設けたガイド
ロールにより、弾性重合体シートの着色面を180℃の
加熱ロール表面に接触させて10秒間加熱し、引続き面
圧力3Kg/cm2 で型押しして自己接着させたが、加
圧点からロール円周上の1/8の距離で剥離した。得ら
れたエンボスシートは表面に深さ200ミクロンの凹部
を有する毛穴模様のエンボス模様を有し、エンボス性は
良好であったが、エンボスロールへの自己接着性が強く
部分的に表面の弾性重合体が剥ぎとられ、平滑かつシャ
ープな毛穴模様を付与できなかった。また基体層への着
色ポリウレタン層の沈み込みにより、エンボスシートの
表面が陥没し平滑性が出なかった。
【0024】
【本発明の効果】本発明のシートのエンボス方法は、加
熱ロール面で加熱された直後に冷却エンボスロールでエ
ンボスする方法であるため、本発明方法により得られる
シートは、エンボス模様の変形、面荒れ、剥離むら等の
欠点がなく、平滑性を有し、かつシャープなエンボス模
様を有し、さらにエンボス処理によりシートの有してい
る風合い等を損ねることもない。本発明方法によりエン
ボスされたシートは、人工皮革として、靴、かばん、イ
ンテリア類の表面材、小物類、衣料類等に用いることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法のエンボス方法を行うことができる
装置の該略図である。
【図2】従来用いられているエンボス装置の該略図であ
る。
【図3】従来用いられているエンボス装置の該略図であ
る。
【符号の説明】
1:バックロール 2:加熱ロール 3:冷却エンボスロール 4,5:ガイドロール 6:加温装置の熱風吹出し管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤本 雅之 岡山県倉敷市酒津1621番地 株式会社クラ レ内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面が弾性重合体を主体する重合体で構成
    されたシートを加熱・加圧エンボスで型押しするに際
    し、該シートをまず加熱ロールに接触させ、接触させた
    状態で該ロールの回転に伴って該ロール円周上の1/4
    〜1/2周を移動させつつ加熱した後、該ロールとバッ
    クロールとの間を通過させることにより加圧し、そして
    直ちに該バックロール上で、エンボス模様のついた冷却
    エンボスロールに圧着させ、引続き該冷却エンボスロー
    ルの回転に伴って該冷却エンボスロールに接触した状態
    で該冷却エンボスロールの円周上の1/20周以上を移
    動させて冷却した後、該シートを該エンボスロール面か
    ら剥離させることを特徴とするエンボス模様を有するシ
    ートの製造方法。
  2. 【請求項2】加熱ロールと冷却エンボスロールの間に加
    温装置を設ける請求項1に記載の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100881204B1 (ko) * 2007-05-02 2009-02-05 신구철 데코레이션 시트용 열융착 장치

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100881204B1 (ko) * 2007-05-02 2009-02-05 신구철 데코레이션 시트용 열융착 장치

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