JPH11266798A - 調理装置 - Google Patents

調理装置

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JPH11266798A
JPH11266798A JP10091052A JP9105298A JPH11266798A JP H11266798 A JPH11266798 A JP H11266798A JP 10091052 A JP10091052 A JP 10091052A JP 9105298 A JP9105298 A JP 9105298A JP H11266798 A JPH11266798 A JP H11266798A
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JP
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food
kettle
valve
pump device
outlet
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JP10091052A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Takahashi
和弘 高橋
Katsuhiko Suzuki
勝彦 鈴木
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケトルからポンプ装置にて食品を搬送する当
たって、円滑に食品を搬送でき、且つ、食品残りの少な
い調理装置を提供する。 【解決手段】 調理装置は、食品を調理するケトル2
と、このケトル2に形成された食品取出口50と、この
食品取出口50を開閉する取出バルブ41と、ケトル2
にて調理された食品を袋に充填するための充填装置と、
ケトル内の食品を充填装置に搬送するポンプ装置8と、
取出バルブ41の出口56とポンプ装置8の入口60と
の間を結ぶ搬送用ホース7とを備えたものであって、取
出バルブ41の出口56をポンプ装置8の入口60より
高い位置に配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケトルにて食品を
調理し、ポンプ装置にて充填装置に搬送して袋に充填す
る調理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりスープやカレー、シチューなど
の食品を比較的大量に加熱調理する場合には、例えば特
開平7−8379号公報(A47J27/17)に示さ
れる如きケトル(蒸気加熱式ジャケット釜)を用いて作
業を行っている。この場合、ケトルは内釜と外釜とから
構成され、これら内外釜間に構成したジャケット空間内
に蒸気を供給して加熱調理が行われる。
【0003】そして、調理が終了した場合はケトルを回
転させて上面の開口より内部の食品を取り出すか、或い
は、柄杓を用いて汲み上げる方式が採られていた。しか
しながら、係る方式では調理後の食品の取出作業が極め
て煩雑となる。そこで、調理後の食品を袋に充填するに
当たって、ポンプ装置を用い、搬送用ホースなどにより
充填装置に自動搬送する方式が開発されている。係る方
法によれば、柄杓などにて汲み取ること無く、調理後の
食品を円滑、且つ、容易に袋に充填することが可能とな
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ポンプ装置
にてケトルから食品を吸引する際、空気が搬送用ホース
内に流入すると、この空気が搬送用ホースの上部に溜ま
り、搬送用ホース内の食品をポンプ装置にて吸引できな
くなってしまう。ポンプ装置とケトルの配置関係によっ
ては比較的早い時点でこの空気の吸引が始まってしま
い、ケトル及び搬送用ホース内に食品が残留する状況が
生じる。この場合、スープなどの流動性の良い食品では
あまり問題とならないが、特に、カレーや酢豚などの流
動性の低い食品の場合には20%〜25%もの食品が搬
送できなくなってケトル及び搬送用ホース内に残ってし
まう事態が生じる問題があった。
【0005】本発明は、係る従来の技術的課題を解決す
るために成されたものであり、ケトルからポンプ装置に
て食品を搬送する当たって、円滑に食品を搬送でき、且
つ、食品残りの少ない調理装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の調理装置は、食
品を調理するケトルと、このケトルに形成された食品取
出口と、この食品取出口を開閉する開閉手段と、ケトル
にて調理された食品を袋に充填するための充填装置と、
ケトル内の食品を充填装置に搬送するポンプ装置と、開
閉手段の出口とポンプ装置の入口との間を結ぶ搬送用ホ
ースとを備えたものであって、開閉手段の出口をポンプ
装置の入口より高い位置に配設したものである。
【0007】本発明によれば、食品を調理するケトル
と、このケトルに形成された食品取出口と、この食品取
出口を開閉する開閉手段と、ケトルにて調理された食品
を袋に充填するための充填装置と、ケトル内の食品を充
填装置に搬送するポンプ装置と、開閉手段の出口とポン
プ装置の入口との間を結ぶ搬送用ホースとを備えた調理
装置において、開閉手段の出口をポンプ装置の入口より
高い位置に配設したので、調理後の食品充填を自動化し
た調理装置において、搬送用ホースの傾斜により、ケト
ルの食品取出口から食品と一緒に取り込まれた空気がポ
ンプ装置側に向かい難くなるため、ポンプ装置が空気を
吸引するようになるのを遅延させることが可能となり、
ケトル内及び搬送用ホース内に残留する食品量を減少さ
せることができるようになるものである。
【0008】請求項2の発明の調理装置は、上記におい
て搬送用ホースの一部をポンプ装置の入口よりも低く
し、当該搬送用ホースの最下点を、搬送用ホースの入口
近傍に配置したものである。
【0009】請求項2の発明によれば、上記に加えて搬
送用ホースの一部をポンプ装置の入口よりも低くし、当
該搬送用ホースの最下点を、搬送用ホースの入口近傍に
配置したので、ケトルとポンプ装置の高低差を縮小しな
がら、搬送用ホースの傾斜を確保し、且つ、ポンプ装置
が空気を吸い込み始めるのを遅延させることが可能とな
り、装置全体の取扱性を維持しつつ一層効率良い食品搬
送を実現することができるようになるものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施
形態を詳述する。図1は本発明の調理装置1のシステム
構成図を示している。実施例の調理装置1は、病院や食
堂の厨房などに設置されるものであり、流動性の食品、
例えばスープ(或いは、カレー、シチューなど)を蒸気
を用いて加熱調理する蒸気加熱式ジャケット釜であるケ
トル2と、このケトルにて調理された食品をポリエチレ
ンなどの樹脂製袋Bに充填する充填装置としてのパッキ
ングステーション3と、このパッキングステーション3
にて袋詰めされた食品を冷却する冷水式の氷水冷却機4
とから構成されている。
【0011】前記ケトル2は、図2に示す如く上面に開
口し、底面が所定曲率で湾曲したステンレス製の内釜2
2と、この内釜22の周囲を所定の間隔を存して囲繞す
るステンレス製の外釜23とから構成されており、これ
ら内外釜22、23間にジャケット空間24が構成され
ている。そして、この内釜22内には調理中の食品を攪
拌する撹拌機6が挿脱自在に挿入される。この撹拌機6
は速調可能な撹拌機モータ26(駆動手段)に手動にて
解除可能な連結具30により連結されて駆動される。ま
た、ケトル2には撹拌機モータ26を停止させるための
非常停止スイッチ27が設けられ、安全を図っている。
【0012】一方、前記外釜23の下部側面には蒸気供
給パイプ28の一端が接続され、ジャケット空間24内
に連通されており、この蒸気供給パイプ28には電動式
の蒸気注入バルブ29(主)が介設されると共に、蒸気
供給パイプ28の他端は図示しない加熱蒸気供給源に連
通されている。また、蒸気注入バルブ29をバイパスす
るかたちで蒸気供給パイプ28にはバイパスパイプ31
が接続されている。
【0013】このバイパスパイプ31の流路は前記蒸気
供給パイプ28よりも絞られており、更に、このバイパ
スパイプ31には手動の蒸気調節バルブ32(微調整)
と副バルブ35が介設されている。
【0014】更に、外釜23の底部には排水パイプ33
が接続され、ジャケット空間24内に連通されており、
この排水パイプ33には蒸気トラップ40を介して凝縮
水バルブ34が取り付けられている。また、外釜23の
上部には連通パイプ36が接続されてジャケット空間2
4内に連通されており、この連通パイプ36には安全弁
37と逆止弁38、及び、蒸気排出バルブ45が接続さ
れている。
【0015】この安全弁37はジャケット空間24内の
圧力が所定圧力以上に上昇した際に開くと共に、逆止弁
38はジャケット空間24方向を順方向としてジャケッ
ト空間24への外気の流入のみを許容する機能を奏す
る。
【0016】一方、内釜22の底面には図4に示す如く
食品取出口50が開口形成されており、この食品取出口
50からは導出パイプ39が降下して上端を食品取出口
50にて内釜22内に開放すると共に、下端はケトル2
の下方にて開口している。
【0017】そして、この導出パイプ39には開閉手段
としての取出バルブ41が連結されると共に、この取出
バルブ41にはフレキシブルな搬送用ホース7が接続さ
れる。尚、52は蒸気供給パイプ28内の圧力計であ
り、71は排水パイプ33に接続されたドレン抜きバル
ブ、72は水道水をジャケット空間24に導入するため
の冷却バルブである。ランプ1及びランプ2はケトル2
の状態を表示するものであり、後述する制御装置13に
よって制御される。
【0018】ここで、上記取出バルブ41は、上面に入
口54が開口し、側面に出口56が開口した本体57
と、この本体57内に上下移動自在に配設された弁体5
8と、この弁体58下方に設けられて弁体58を圧縮空
気にて上下動させる駆動部59(駆動手段)とから構成
されている。
【0019】そして、取出バルブ41は、その本体57
の上面入口54を導出パイプ39の下端にヘルール継手
Hによって連結することにより、ケトル2に着脱自在に
取り付けられる。このヘルール継手Hは、突き合わされ
たパイプの相互の端面を周囲から包み込んで密封固着す
る継手であり、手作業によって解除可能なものである。
【0020】前記駆動部59には圧力調整バルブ61を
介して圧縮空気供給パイプ62が連通接続されており、
圧縮空気が送り込まれると弁体58を出口56より下ま
で降下させる(図4に破線で示す)と共に、圧縮空気が
抜かれると弁体58を上昇させて食品取出口50を閉じ
る。この弁体58は食品取出口50を閉じた状態で、図
4に実線で示す如くその上面はケトル2の内釜22の底
面と略面一となる。
【0021】これにより、弁体58が閉じた状態で、調
理中食品や撹拌機6が弁体58に当接することが無くな
ると共に、食品取出口50に食品が滞留することも無く
なる。また、上記圧力調整バルブ61は駆動部59に送
り込まれる空気の圧力を抑制するよう調整するものであ
る。
【0022】また、前記搬送用ホース7の一端も同様の
ヘルール継手Hによって取出バルブ41の出口56に着
脱自在に接続されている(図3)。そして、この搬送用
ホース7の他端は前記パッキングステーション3に設け
られたポンプ装置8の入口60に接続される。
【0023】ここで、前記取出バルブ41の出口56
は、ポンプ装置8の入口60よりも高い位置に設定され
ており、出口56の下縁が入口60の上縁よりも高くな
るように設けられている。また、搬送用ホース7は出口
56と入口60の間で当該入口60よりも低い位置まで
弛まされており、その最下点Pは搬送用ホース7の入口
60の近傍(出口56と入口60の中間点よりも入口6
0側)に配置されている。
【0024】また、この搬送用ホース7には複数のフィ
ルタ63〜65が介設される(図3には示していな
い)。各フィルタ63〜65は両端が開口する円筒状の
本体66と、この本体66内に一方の開口方向に図6の
如く凹陥して設けられた濾過材67とから構成されてい
る。フィルタ63〜65としては濾過材67の網目の細
かさが異なるものが用意され、例えばフィルタ63は最
も細かく、フィルタ65が最も荒く、フィルタ64がそ
の中間とされている。
【0025】そして、各フィルタ63〜65も同様のヘ
ルール継手Hによって搬送用ホース7の途中に着脱自在
に介設される。この場合、濾過材67の網目が最も細か
いフィルタ63がポンプ装置8側となり、その取出バル
ブ41側にフィルタ64、フィルタ65が順次配置され
ている。即ち、濾過材67の網目はポンプ装置8側ほど
細かくされている。
【0026】図1に戻って、前記ポンプ装置8はモータ
にて駆動され、搬送用ホース7を介してケトル2の内釜
22内から調理済みの食品を吸引し、送出パイプ9を介
して充填バルブ11に搬送するものである。
【0027】このパッキングステーション3の上面は作
業台とされており、この作業台上にはベルトコンベア
(図示せず)が配設され、更にこのコンベア上方には前
記袋Bの口を封止し、食品名などを印字するためのシー
ル・印字装置12が設けられている。
【0028】また、このパッキングステーション3の前
記シール・印字装置12前面には、温度記録・通信機能
を備えた制御装置13が設けられており、この制御装置
13には前記ケトル2の内釜22内の食品温度(ケトル
内食品芯温。以下ケトル温度と云う)を検出する温度セ
ンサー14がチャンネル(Ch)1として、また、前記
送出パイプ9を通過する食品温度(充填直前の食品芯
温)を検出する温度センサー16がチャンネル(Ch)
2として接続されている。
【0029】この制御装置13の前面には図示しない表
示器が取り付けられると共に、図7に示す如き運転切換
えスイッチ69が取り付けられている。また、図示しな
いケトル電源スイッチ、前記撹拌機モータ26の運転停
止を行うための攪拌スイッチ、及び、撹拌機モータ26
の速調を行うためのボリューム等が取り付けられる。ま
た、この制御装置13はケトル2にも電気的に接続さ
れ、前記各バルブの制御も行う。
【0030】また、制御装置13には袋Bへの充填量が
設定されると共に、この設定充填量に応じて制御装置1
3は前記ポンプ装置8のモータを制御する。この場合、
制御装置13はインバータによりモータを回転数(周波
数)制御するものである。
【0031】一方、前記氷水冷却機4は上面に開口し、
氷水が貯留される断熱水槽15と、この水槽15内にチ
ップ状の氷を供給する製氷装置25とから構成されてい
る。この製氷装置25の前面にも同様に温度記録・通信
機能を備えた制御装置17が設けられており、この制御
装置17には水槽15内に投入された袋B内の食品温度
(食品芯温)を検出する温度センサー18がチャンネル
(Ch)1として、また、前記水槽15内の水温を検出
する温度センサー19がチャンネル(Ch)2として接
続されている。
【0032】そして、これらパッキングステーション3
の制御装置13と氷水冷却機4の制御装置17とは通信
回線21にて接続され、相互にデータを送受信すること
ができるように構成されている。
【0033】ここまでの構成で、調理装置1を用いた食
品の調理・充填・冷却作業の概略を説明する。先ず、図
7の運転切換えスイッチ69を停止の位置とした状態で
取出バルブ41の駆動部59の圧縮空気を抜いて、弁体
58によって食品取出口50を閉じる。そして、ケトル
2の内釜22内に洗浄水を入れる。このとき、洗浄水に
は殺菌剤が投入されており、これによってケトル2内の
殺菌を行う。
【0034】その後、取出バルブ41の駆動部59に圧
縮空気を供給して弁体58を降下させ、食品取出口50
を開いて洗浄水を取出バルブ41、搬送用ホース7(フ
ィルタ63〜65)、ポンプ装置8を介して排出する。
これによって、これらも殺菌される。その後、再び取出
バルブ41の駆動部59の圧縮空気を抜いて弁体58を
上昇させ、食品取出口50を閉じてケトル2の内釜22
内に再び水を入れる。そして、再び弁体58を降下させ
て食品取出口50を開き、同様の経路で排出することに
より、それらを洗浄する。
【0035】そして、再び弁体58を上昇させて食品取
出口50を閉じる。そして、運転切換えスイッチ69を
調理の位置とすると、制御装置13はドレン抜きバルブ
71を開くので、ジャケット空間24内の水は排出され
る。このとき制御装置13はランプ1を点灯させる。
【0036】この状態でケトル2内には料理の材料とな
る水や食材、調味料などを投入し、前述の如く内外釜2
2、23間のジャケット空間24に加熱蒸気を供給する
ことによって、内釜22内にて撹拌機6により攪拌しな
がら食品の加熱調理を行う。
【0037】次ぎに、図8を用いてケトル2における実
際の食品調理作業を説明する。ケトル2にて加熱調理を
行う際には、前述の如く制御装置13の運転切換えスイ
ッチ69を調理の位置とすると、制御装置13は、蒸気
注入バルブ29を開くと共に、蒸気排出バルブ34を開
く。尚、このとき副バルブ35は閉じられている。
【0038】この蒸気注入バルブ29が開放されると、
前述の加熱蒸気発生源から蒸気供給パイプ28を介して
高温の蒸気がジャケット空間24内に注入され、内部を
加熱した後、蒸気トラップ40を経て蒸気排出バルブ3
4から外部に排出される。調理中はこれを繰り返すこと
になる。
【0039】係る蒸気の注入によって、温度センサー1
4が検出するケトル温度は常温から急速に上昇して行
く。そして、制御装置13には調理中のケトル温度の設
定温度(調理温度a)として例えば+90℃を設定した
ものとすると、制御装置13は設定温度より2deg〜
3deg低い温度(※1)に温度センサー14が検出す
る温度が達した時点で蒸気注入バルブ29を閉じ、副バ
ルブ35を開いて調理を続ける。
【0040】蒸気注入バルブ29を閉じた後も温度は余
熱で上昇を続けるが、やがて下降に転じる。このとき、
蒸気の注入は前記温度(※1)にて停止しているので、
ケトル温度が余熱によって設定温度よりも大きく上回っ
てしまう所謂オーバーシュートは効果的に解消される。
【0041】また、蒸気注入バルブ29が閉じた後は副
バルブ35が開かれるので、ジャケット空間24にバイ
パスパイプ31を介して加熱蒸気が供給されるようにな
る。このとき、バイパスパイプ31の流路は蒸気供給パ
イプ28よりも絞られているので、ジャケット空間24
に供給される加熱蒸気量も制限される。それに加えて手
動により蒸気調節バルブ32を調整して蒸気供給量を微
調整することにより、ケトル温度を設定温度(調理温度
a)付近に維持する。
【0042】その後、一定の調理時間が終了したら、図
7の運転切換えスイッチ69をポンプ(充填)の位置に
切り換える。すると制御装置13は副バルブ35を閉じ
ると共に、冷却バルブ72を開いてジャケット空間24
内の水道水を導入する。また、蒸気排出バルブ45も同
時に開かれ、これによって、内釜22内の食品を冷却す
る。
【0043】これにより、ケトル温度は降下し始め、下
位の保持温度(※3)よりも2〜3deg高い温度(※
4)に達したら、制御装置13は冷却バルブ72と蒸気
排出バルブ45を閉じ、ドレン抜きバルブ71を一定時
間開いてジャケット空間24内の水(ドレン)を排出す
る(ランプ1点灯)。同時にランプ2を点灯して充填準
備ができたことを知らせる。
【0044】その後、ケトル温度が所定の温度(※2)
まで降下したら、制御装置13は副バルブ35を開き、
蒸気を少量ジャケット空間24に送り込む。以後、ケト
ル温度は副バルブ35を介したバイパスパイプ31から
の少量の蒸気の供給によって、下位の保持温度(※3:
+82℃)付近に維持されるようになる。
【0045】このように調理済みの食品を下位の保持温
度に維持することにより、後述する充填作業中の食品の
品質劣化を防止して衛生的に保持する。また、蒸気注入
バルブ29を開いて蒸気を供給すると、過剰に蒸気が流
れて過ぎて所謂過剰調理(オーバークック)となってし
まうが、副バルブ35を介して少量の蒸気を供給し続け
ることにより、係る不都合を防止できる。
【0046】図7の運転切換えスイッチ69がポンプ
(充填)の位置に切り換えられると、制御装置13は圧
力調整バルブ61を介して図示しない圧縮空気源から圧
縮空気供給パイプ62により駆動部59に圧縮空気を送
り込み、弁体58を出口56より下まで降下させて食品
取出口50を開く。
【0047】このとき、駆動部59には圧力調整バルブ
61を介して圧縮空気が供給されるので、その圧力は低
く設定される。従って、駆動部59は徐々に弁体58を
降下させるようになる。ここで、食品取出口50が開放
されると、搬送用ホース7内にあった空気がケトル2の
内釜22内に逆流し、食品内を通ってケトル2上方に抜
けようとするが、このとき、弁体58を急激に降下させ
て食品取出口50を急激に開くと、内釜22内に逆流し
た空気が食品内を急激に抜けようとするため、その勢い
で食品がケトル2外に噴出してしまうが、上述の如く弁
体58を徐々に降下させて食品取出口50を徐々に開放
すれば、係る不都合も解消若しくは抑制される。
【0048】制御装置13はこのように食品取出口50
を開放すると共に、ポンプ装置8のモータを制御し、ポ
ンプ装置8を駆動してケトル2の内釜22内から搬送用
ホース7内に取出バルブ41内を介して食品を吸引し、
送出パイプ9から充填バルブ11に搬送する。このポン
プ装置8のモータの始動・停止はパッキングステーショ
ン3の底部に設けられたフットスイッチ(図示せず)に
て行われる。
【0049】食品はこの搬送用ホース7を通過する過程
で各フィルタ63〜65の濾過材67・・により順次濾
過されてからポンプ装置8に至る。一方、充填バルブ1
1には前記袋Bを宛い、バルブ先端を袋B内に挿入して
置く。これにより、ポンプ装置8から搬送された食品は
充填バルブ11から袋B内に充填される。
【0050】この場合、配送用ホース7は取出バルブ4
1からポンプ装置8方向に低く傾斜しているので、ポン
プ装置8の吸引によるケトル2からポンプ装置8への食
品の移動は円滑に行われるようになる。
【0051】このような作業により食品を袋B内に一定
量充填したら、ポンプ装置8を一旦停止し、続いてパッ
キングステーション3のシール・印字装置12にて袋B
の口を封止(シール)し、所定の印字を行う。そして、
前記ベルトコンベアによって図示しない搬送台車に袋B
を次々に積載して行く。
【0052】以上の作業を繰り返して搬送台車に袋Bが
所定数積載されたら、氷水冷却機4に移動して、袋Bを
水槽15内の氷水中に投入する。これによって、袋詰め
された食品を+75℃〜+80℃以上の温度から一気に
0℃〜+3℃の温度に冷却するものである。
【0053】前記制御装置13は温度センサー14が検
出する上記ケトル温度と、温度センサー16が検出する
送出パイプ9を通る充填直前の食品温度を入力し、記録
保持する。また、制御装置17は温度センサー18が検
出する投入された袋B内の食品温度と、水槽15内の水
温を入力し、記録保持するものである。
【0054】以上のような充填作業が進行してケトル2
の内釜22内の食品量が低下して来ると、ポンプ装置8
の吸引作用により、食品と一緒に空気も吸引されるよう
になるが、前述の如く搬送用ホース7は取出バルブ41
の出口56からポンプ装置8方向に低く傾斜しているた
め、取り込まれた空気はポンプ装置8側に向かい難くな
る。
【0055】特に、搬送用ホース7は取出バルブ41の
出口56から降下して、一旦最下点Pを経た後、ポンプ
装置8の入口60に入ると共に、この最下点Pは入口6
0の近傍に位置しているので、ポンプ装置8が入口60
から空気を吸い始めるまでに搬送用ホース7内の食品は
殆どポンプ装置8側に移動している。
【0056】これらにより、ポンプ装置8が空気を吸引
するようになるのを遅延させることができるようにな
り、ケトル2内及び搬送用ホース7内に残留する食品量
を減少させることができるようになる。
【0057】また、搬送用ホース7の最下点Pを出口5
6と入口60間に構成しているため、ケース2の取出バ
ルブ41をあまり高くする必要が無くなり、作業性に対
する悪影響が少なくて済むと共に、ポンプ装置8の位置
も必要以上に下げること無く、食品搬送性を改善するこ
とができるようになる。
【0058】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明によれば、食品
を調理するケトルと、このケトルに形成された食品取出
口と、この食品取出口を開閉する開閉手段と、ケトルに
て調理された食品を袋に充填するための充填装置と、ケ
トル内の食品を充填装置に搬送するポンプ装置と、開閉
手段の出口とポンプ装置の入口との間を結ぶ搬送用ホー
スとを備えた調理装置において、開閉手段の出口をポン
プ装置の入口より高い位置に配設したので、調理後の食
品充填を自動化した調理装置において、搬送用ホースの
傾斜により、ケトルの食品取出口から食品と一緒に取り
込まれた空気がポンプ装置側に向かい難くなるため、ポ
ンプ装置が空気を吸引するようになるのを遅延させるこ
とが可能となり、ケトル内及び搬送用ホース内に残留す
る食品量を減少させることができるようになるものであ
る。
【0059】請求項2の発明によれば、上記に加えて搬
送用ホースの一部をポンプ装置の入口よりも低くし、当
該搬送用ホースの最下点を、搬送用ホースの入口近傍に
配置したので、ケトルとポンプ装置の高低差を縮小しな
がら、搬送用ホースの傾斜を確保し、且つ、ポンプ装置
が空気を吸い込み始めるのを遅延させることが可能とな
り、装置全体の取扱性を維持しつつ一層効率良い食品搬
送を実現することができるようになるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の調理装置のシステム構成図である。
【図2】本発明の調理装置のケトルの構成を示す図であ
る。
【図3】本発明の調理装置のケトルとポンプ装置の配置
関係を示す側面図である。
【図4】本発明の調理装置の取出バルブ部分の一部切欠
拡大図である。
【図5】本発明の調理装置の搬送用ホースとフィルタの
側面図である。
【図6】本発明の調理装置のフィルタの縦断側面図であ
る。
【図7】本発明の調理装置の制御装置の運転切換えスイ
ッチの正面図である。
【図8】本発明の調理装置による食品調理作業中のケト
ル温度の推移を説明する図である。
【符号の説明】
1 調理装置 2 ケトル 3 パッキングステーション 4 氷水冷却機 6 撹拌機 7 搬送用ホース 8 ポンプ装置 13 制御装置 14 温度センサー 22 内釜 23 外釜 24 ジャケット空間 26 撹拌機モータ 29 蒸気注入バルブ 30 連結具 31 バイパスパイプ 32 蒸気調節バルブ 35 副バルブ 41 取出バルブ 50 食品取出口 56 出口 58 弁体 60 入口 61 圧力調整バルブ B 袋 P 最下点

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食品を調理するケトルと、このケトルに
    形成された食品取出口と、この食品取出口を開閉する開
    閉手段と、前記ケトルにて調理された食品を袋に充填す
    るための充填装置と、前記ケトル内の食品を前記充填装
    置に搬送するポンプ装置と、前記開閉手段の出口と前記
    ポンプ装置の入口との間を結ぶ搬送用ホースとを備えた
    調理装置において、 前記開閉手段の出口を前記ポンプ装置の入口より高い位
    置に配設したことを特徴とする調理装置。
  2. 【請求項2】 搬送用ホースの一部をポンプ装置の入口
    よりも低くし、当該搬送用ホースの最下点を、前記搬送
    用ホースの入口近傍に配置したことを特徴とする請求項
    1の調理装置。
JP10091052A 1998-03-19 1998-03-19 調理装置 Pending JPH11266798A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004154007A (ja) * 2002-11-01 2004-06-03 Puraseramu:Kk 被処理体の含浸処理装置と含浸処理方法
JP2006197833A (ja) * 2005-01-19 2006-08-03 Suzumo Machinery Co Ltd 食材供給装置
JP2022054235A (ja) * 2020-09-25 2022-04-06 エスペック株式会社 調理器

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