JPH11265546A - ディスク駆動装置 - Google Patents

ディスク駆動装置

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JPH11265546A
JPH11265546A JP10065892A JP6589298A JPH11265546A JP H11265546 A JPH11265546 A JP H11265546A JP 10065892 A JP10065892 A JP 10065892A JP 6589298 A JP6589298 A JP 6589298A JP H11265546 A JPH11265546 A JP H11265546A
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Hiroshi Miyazawa
弘 宮沢
Akihito Uetake
昭仁 植竹
Toshiyuki Nonaka
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  • Rotational Drive Of Disk (AREA)
  • Holding Or Fastening Of Disk On Rotational Shaft (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各々異なるアンバランスを持つディスクを載
着して高速で回転するスピンドルモータのアンバランス
を打ち消し回転振動を防止する。 【解決手段】 ディスク13を載置して回転するスピン
ドルモータ1のシャフト2と共に回転するハウジング部
材50内に径方向及び円周方向に自在に移動可能なボー
ル53を設け、モータ静止時から低速回転時にはボール
53をハウジング部材50の中心方向に、中高速回転時
にはボール53をハウジング部材の外側に移動させる手
段を有し、回転時のディスク13のアンバランスをボー
ル53でバランスさせるバランシング手段により回転振
動を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明はアンバランスのある
回転体のバランス調整機構に関し、特にディスクを載置
し回転するスピンドルモータに最適なバランス調整機構
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、CD−ROM等に代表されるディ
スクのスピンドルモータは、モータ軸にディスクを装着
するためのターンテーブルが固定されており、このター
ンテーブル上にディスクを搭載し、ターンテーブル又は
クランプに設けられた磁石と高透磁率材料から成る金属
板の吸着力を利用してターンテーブルとクランプで挟み
込みディスクを固定していた。ディスクは重心に関する
規格項目が無く真円度誤差や厚さの不均一、貼り付けら
れたラベルなどの不均一などが重なり、かなり大きな重
心ずれのあるディスクも存在している。情報記録機器は
処理能力の高速化のためディスクを高速回転で使用して
いる。そのため重心ずれによる回転のアンバランスの増
大により大きな回転振動を引き起こし、読み取り信号品
質の劣化や軸受寿命の低下を引き起こしている。この問
題を解決するため、例えば特開平9−259517のよ
うに回転振動量を検出してモータのロータ部分を移動し
てバランスをとり振動量を低減する方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の振動量
を検出してモータのロータを移動してバランスをとる方
法においては、モータ構造やロータを移動させるための
機構が通常のものに比べ複雑となり高価となるばかりか
信頼性の低下をまねく。また、バランスをとらなければ
振動を押さえるために、ドライブを耐震構造にしたりモ
ータの軸受剛性を上げる等の方策を取らなければならな
いが、耐震構造にするためにはドライブ構造が複雑化し
て高価となってしまう。また、剛性の高い動圧軸受など
を使えば同様であるばかりか信頼性の低下も招く。
【0004】本発明はこのような課題を解決するもの
で、アンバランスの大きなディスクを高速回転で使用し
ても、アンバランスを打ち消して回転振動を起こさず読
み取り信号品質を向上と軸受に加わる荷重を低減させ高
価な高剛性の軸受を用いなくても安価で高信頼性の得ら
れるディスク駆動装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のディスク
駆動装置は、ディスクを載置して回転するスピンドルモ
ータのシャフトと共に回転するハウジング部材と、前記
ハウジング部材内に設けられ径方向及び円周方向に自在
に移動可能なバランサー部材と、前記ハウジング部材に
は、モータ静止時から低速回転時には前記バランサー部
材を前記ハウジング部材の中心方向に、中高速回転時に
は前記バランサー部材をハウジング部材の外側に移動さ
せる手段を有し、回転時のディスクのアンバランスを前
記バランサー部材でバランスさせるバランシング手段に
より回転振動を防止することを特徴とする。
【0006】上記構成によれば、アンバランスのあるデ
ィスクを載置して回転するスピンドルモータに共に回転
しながらディスクのアンバランスを打ち消すバランシン
グ手段を設けたことにより、回転振動を防止でき読み取
り信号品質が向上するばかりかモータの軸受けへの負荷
が減り安価な軸受けでも長寿命化が図れ信頼性が向上す
る。また、ドライブに特別な耐震機構が不要となり経済
性にも優れる。更に、バランスをとるバランシング部材
を径方向及び円周方向に自在に移動可能なことにより、
各々ディスク毎に異なるアンバランスに対し対応が可能
という効果を有する。
【0007】請求項2記載のディスク駆動装置は、前記
ハウジング部材と前記バランサー部材とをディスクを載
置するターンテーブルとモータとの間に配置したことを
特徴とする。
【0008】上記構成によれば、ディスクの近くでバラ
ンスをとることができる。また、既存のスピンドルモー
タのモータとターンテーブルの間の空間に容易に取り付
けできることからモータやターンテーブルに手を加える
ことなく経済性に優れるという効果を有する。
【0009】請求項3記載のディスク駆動装置は、前記
ハウジング部材と前記バランサー部材とをディスクを載
置するターンテーブル内に一体に組み込んだことを特徴
とする。
【0010】上記構成によれば、よりディスクの近くで
バランスをとることができるため回転振動がより低減で
きる。また、ターンテーブルと一体にしたことからスピ
ンドルモータ全体の薄型化が図れポータブル機器に適す
るという効果を有する。
【0011】請求項4記載のディスク駆動装置は、前記
ハウジング部材と前記バランサー部材とを、ディスクを
載置するターンテーブルに対向し前記ディスクをターン
テーブルに挟み込むクランプ内に一体に組み込んだこと
を特徴とする。
【0012】上記構成によれば、ディスクの近くでバラ
ンスをとることができるばかりでなく、既存のクランプ
を本発明のクランプに交換するだけで回転振動が防止で
き経済的であるという効果をも有する。
【0013】請求項5記載のディスク駆動装置のバラン
サー部材は、金属ボール、金属板、液体及び粉末からな
る群より選ばれる1種もしくは2種類以上の組み合わせ
から選ばれることを特徴とする。
【0014】上記構成によれば、容易に入手できるもの
でバランサーを構成できることから安価で容易にできる
という効果を有する。
【0015】請求項6記載のディスク駆動装置は、前記
バランサー部材が金属ボールであり、バランサー部材の
中心方向位置を決めるハウジング部材の中心側面の直径
をd1、反対の外径方向位置を決める外径側面の直径を
d2、バランサー部材である金属ボールの直径をd3、
金属ボールの個数をn(nは1以上の整数)個とした場
合 n≦(d1―d3)・π/2/d3 d2≧d3・( n/π−1) を満足することを特徴とする。
【0016】上記構成によれば、ハウジング部材の寸法
やバランサー部材である金属ボールの大きさや数といた
条件が任意に決めることができアンバランスに対する設
定条件自由度が大きいという効果を有する。
【0017】請求項7記載のディスク駆動装置は、前記
バランサー部材が液体または粉体であり、バランサー部
材を収納するハウジング部材の溝容積に対し、液体また
は粉末の容積は1/2以下であることを特徴とする。
【0018】上記構成によれば、アンバランスを打ち消
すバランサー部材の釣合い量の最大値はバランサー部材
を溝容積の1/2でありこれ以下の範囲内に設定すれば
よい。従って溝寸法や容積を変えることによりアンバラ
ンスに対する設定条件自由度が大きいという効果を有す
る。
【0019】請求項8記載のディスク駆動装置は、前記
バランサー部材の移動手段は、鉛直方向に配置されたシ
ャフトに固定されたハウジング部材底面またはハウジン
グ部材の蓋底面が水平方向に角度を有し、静止状態では
バランサー部材が重力により外径から中心方向に、回転
時には遠心力により中心から外径方向に移動可能とした
ことを特徴とする。
【0020】上記構成によれば、簡易な構成で停止〜回
転〜停止によりバランサー部材の配置が初期化され各々
異なるアンバランスを持つディスクに対応できるという
効果を有する。
【0021】請求項9記載のディスク駆動装置は、前記
バランサー部材の移動手段は、ディスクを載置するター
ンテーブル、またはディスクをターンテーブルと挟み込
むクランプの略中央部に配置された永久磁石の吸引力に
より外径から中心方向に、回転時には遠心力により中心
から外径方向に移動可能としたことを特徴とする。
【0022】上記構成によれば、簡易な構成で停止〜回
転〜停止によりバランサー部材の配置が初期化され各々
異なるアンバランスを持つディスクに対応できるという
効果を有する。
【0023】請求項10記載のディスク駆動装置は、前
記バランサー部材の移動手段は、前記ハウジング部材と
前記バランサー部材の間に弾性体を設け、静止時状態で
は、弾性体の力によりバランサー部材を動かし回転中心
とバランサー部材の重心を略一致させ、回転時には、遠
心力により中心から外径方向に移動可能としたことを特
徴とする。
【0024】上記構成によれば、簡易な構成で停止〜回
転〜停止によりバランサー部材の配置が初期化され各々
異なるアンバランスを持つディスクに対応できるという
効果を有する。
【0025】請求項11記載のディスク駆動装置は、前
記ハウジング部材の底面またはハウジング部材の蓋に径
方向に延びる突起を円周方向に複数個配置したことを特
徴とする。
【0026】上記構成によれば、バランサー部材に液体
や粉末を用いた場合バランサー部材が円周方向への動き
を規制することによりバランスをとることができるとい
う効果を有する。
【0027】請求項12記載のディスク駆動装置は、前
記弾性体は金属、樹脂またはゴムであることを特徴とす
る。
【0028】上記構成によれば、簡易な構成で停止〜回
転〜停止によりバランサー部材の配置が初期化され各々
異なるアンバランスを持つディスクに対応できるという
効果を有する。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て詳細に説明する。
【0030】(実施例)図1は、本発明のディスク搭載
用のスピンドルモータの断面図であり、モータ1は軸受
3に軸支されるシャフト2と、軸受3をベースプレート
6に固定するスリーブ4と、スリーブ4に固定されたス
テータ7と、ステータ7に対向して配置された円筒状の
永久磁石9と、永久磁石7を保持し高透磁率材料から成
り磁気回路を構成しシャフト2に固定されたロータ10
と、軸受3の下方に有りスリーブ4に固定されシャフト
の下方方向の力を受けながら位置決めを行う支持板5
と、ステータ7に巻かれたコイル8より構成されてい
る。モータ1の上方にはシャフト2にターンテーブル1
1が固定され、ターンテーブル11にはディスク13が
装着され、クランプ12により挟み込まれ固定される。
【0031】モータ1とターンテーブル11の間には、
ディスク13のアンバランスを自動的に調整するバラン
シング手段が配置されている。シャフト2に固定されロ
ータ10、ターンテーブル11と同軸で回転されるハウ
ジング部材50の溝内面59には角度θの傾きをもつ溝
52が設けられ、溝内面59と平行に配置した蓋51に
より溝52は閉じられ、その空間内にはバランサー部材
であるバランス調整用の金属から成るボール53が移動
可能な状態で複数個配置されている。図1ではボール配
置が分かり易いように中心から左側では停止状態、右側
は回転状態を示している。モータが停止状態では溝内面
59は鉛直方向に対し角度θの傾きがあるためボール5
3は、重力により最下点であるハウジング部材50の溝
中心側面56に移動し接触状態である。一方、モータが
回転時には遠心力により外側(径方向)に移動し、ハウ
ジング部材50の溝外径側面57に接触状態で安定して
回転する。
【0032】ディスクに半径r1、重量w1の偏加重が
ありモータが回転した場合、溝中心側面56にあったボ
ール53は遠心力により外側に移動しながら動的な平衡
を維持するように円周方向にも移動し溝外径側面57の
任意の位置で安定して止り、全体としてはバランスが取
れた状態になる。ボール1個の重さをwb、個数をn、
ボール位置の半径距離をr2とすれば、 r1・w1=wb・n・r2 ・・・ (1) となりバランスが保たれる。バランス調整をするための
ボールの最大個数は、ハウジング部材50の溝の外径側
面56に沿って半周に配置した場合であり、ボール1個
の重さ、個数とボール位置半径距離によりバランス調整
可能な範囲が決まる。逆に予測される最大偏加重に対し
前記3つの項目を適当に選択することができる。最大偏
加重よりも偏加重が小さな場合、ボールは全て反対側に
移動するのではなくボールは偏加重を平衡状態にする必
要な数だけ反対側に移動し、残りはボール同士互いが平
衡状態を保つ位置で安定するため、偏加重は0〜予測最
大値までバランスを取ることができる。
【0033】次にボールの個数、ボール接触面径につい
て図2を参照しながら説明する。ハウジング部材50の
溝外径側面57の内径をd1、溝中心側面56の外径を
d2、ボール53の直径をd3、ボールの個数をnとし
た時、ボールの最大個数は溝中心側面56の内周の半周
分にわたって配列した状態であり、ボール53の中心位
置での1/2の円周長さとボール個数nとボール直径d
3の積が等しいかまたは以下とすればボール最大個数n
は次式となる n≦(d1―d3)・π/2/d3 ・・・ (2) 停止状態では、中心方向に移動し溝中心側面56に接触
し一様にボール53は並ぶから、溝中心側面56の外径
d2は(2)により求められたnとボール53の直径d
3により同様に次のように与えられる。
【0034】 d2≧d3・( n/π−1) ・・・ (3) 例えばd1=25mm、d3=3mmとすればn=1
1.5となりnは整数でなければならないからn=1
1、d2≧7.5となる。ボールを鉄材とすればwb≒
0.1gであるから(1)式よりr1・w1=0.1*
11*(25−3)/2=1.2gcmのアンバランス
までバランスをとることができる。
【0035】尚、上記条件は一例であり、溝外側面外径
やボールの個数を調整することにより所望のアンバラン
スに対し任意に対応ができる。
【0036】以上述べた構成により、静止時にはバラン
サー部材であるボール53は溝内径側面56に並んでい
る。回転時には遠心力により溝外側面57に向かって移
動すると同時にアンバランスを打ち消すように円周方向
にも移動し溝外側面57に沿って各々の位置で並ぶ。並
び方はアンバランスによって異なり無い場合は各々ボー
ル53は円周方向に等ピッチで並びボール自身がアンバ
ランスとなることを防止する。一方大きなアンバランス
に対しては片側に集中して並び釣合いを取ることにな
る。回転状態から停止までは前述と逆の動作となり、ボ
ール53は溝内径側面56に重なることなく並び、起動
〜停止では以上の動作を繰り返す。
【0037】ディスク13を取り替えた場合アンバラン
スの量や位置等の条件が変わってしまうが、本発明によ
ればバランサー部材はアンバランスを打ち消しバランス
をとるように径方向と円周方向に動くことにより変化に
対応ができる。
【0038】第3図は、本発明の第2の実施例の断面図
であり、バランシング手段をディスク装着のターンテー
ブルと一体にしたものである。モータ1のシャフト2に
固定されるターンテーブル11の下面にバランス調整用
のボール53が入る溝があり、その中にボール53が複
数個入れられ蓋51によって閉じられている。蓋51の
内面58は角度θの傾きをもって組み付けられ、ハウジ
ング部材50の溝溝内面59は蓋51の内面58と平行
になっている。
【0039】本発明は、実施例1と同様な効果を有する
ほかバランシング手段をターンテーブル11内に一体に
組込むことによりアンバランスのあるディスクとバラン
シング手段とが近接していることから、より低振動化が
可能となるばかりか上下方向の厚さが薄くなりモータを
組込む機器の薄型化が図れる。
【0040】次に本発明の第3の実施例について図4、
5に基づき説明する。本発明では、バランス部材に液体
を用いた例である。モータ1のシャフト2に固定される
ターンテーブル11の下面にバランス部材の水や植物
油、鉱油や水銀等の液体が入る溝52があり、蓋51は
液体シールのパッキン61を挟み固定され、液体54が
封入されている。蓋51の表面58には径方向に延びる
突起60が円周方向に複数本形成されている。突起60
は回転時に液体53を突起で囲まれた空間内に保持する
ことにより偏加重に対してバランスよく平衡させること
と、径方向に踊ることを防止するために設けられてい
る。突起60は、外径側面57に接する位置からモータ
が停止状態での液体の端くらいの長さが好ましく、概ね
外径側面57と中心側面56の中間位である。
【0041】尚、図4では中心の左半分はモータ停止状
態、右半分は回転状態での液体54の様子を示す。図5
では蓋に突起を設けた例で説明したが、突起をハウジン
グ部材の溝52に設けても、また、蓋を下部側でなくデ
ィスク装着面側に設けても同等の効果を有することは言
うまでもない。
【0042】また、バランス部材に液体の変わりに、例
えばFe、Fe−Si、Fe−Co、Fe−Cr等の金
属粉末を用いても単独、または液体と金属粉末を組合わ
せて用いても同様な効果を有する。
【0043】金属粉末は製法により、アトマイズ粉、粉
砕分、カーボニール粉等が有り、何れでも構わないが、
粒径が大きく流動性のあるアトマイズ粉がより好まし
い。
【0044】次に本発明の第4の実施例について説明す
る。図6はターンテーブルの断面図であり、シャフト2
と同心的に円筒状の永久磁石15が配置されている。永
久磁石15は、バランサー部材が入れられる溝52の際
まで伸ばされ、静止時に傾き角度θにより中心部に集ま
るバランサー部材である磁性流体55に対し磁気的吸引
力を与え、中心部に保持している。
【0045】回転時には前の実施例でも述べたように遠
心力により磁性流体55は外周側面57方向に移動しな
がら且つアンバランスを打ち消すように円周方向にも移
動して安定状態になる。
【0046】尚、図示してないが本実施例でも蓋51ま
たはハウジング部材に前の実施例と同様に突起を設けれ
ばより好ましい。
【0047】磁性流体は強磁性コロイド粒子を界面活性
剤を介して溶媒中に分散させたものであり、見かけ上液
体でありながら永久磁石に吸引される磁気的性質を持つ
流体である。磁性流体には強磁性コロイド粒子にフェラ
イト系酸化物磁性体やコバルト、ニッケル等の金属磁性
体を有機系やフッ素系の溶媒、または水に分散させたも
のが一般的に知られている。この中で例えばアルキルナ
フタリン中にマグネタイトを分散させたものや、パーフ
ルオロポリエーテル中にMnZnフェライト酸化物を分
散させた磁性流体を用いた。尚、磁性流体としてはでき
るだけ比重の大きい方が望ましい。
【0048】本実施例では中心部に永久磁石を配置した
ことにより、バランサー部材が磁性材料であれば静止時
には磁気的吸引力により溝中心側面に吸引されることか
ら磁性流体や金属粉末または液体と金属粉末の組合わせ
のものならばどれでもよい。また、図示しないが角度θ
は0でも上述のように磁気的吸引力が働くため同様な効
果を有している。
【0049】次に本発明の第5の実施例について説明す
る。図7はターンテーブルとディスクを固定するクラン
プの断面図であり、クランプ12の中央部に配置された
永久磁石15はターンテーブルの中央部上面に設けられ
た軟磁性材料からなる鉄材系の吸着板16と磁気吸引力
によりディスク13をターンテーブル11に固定する。
【0050】永久磁石15の外周部にはバランサー部材
52を入れるために溝52が設けられ蓋14により密閉
されその空間内にはバランサー部材として磁性流体55
が封入されている。本発明では溝52には傾きを設けて
いないが、磁性流体は永久磁石15の吸引力により静止
時は中心部の中心側面56に集まり、回転時には遠心力
により外周側面57方向に移動しながら且つ円周方向に
も移動して安定状態となりディスクのアンバランスを打
ち消す。
【0051】以上述べてきたバランサー部材に液体や粉
末または液体と粉末の混合物を用いた場合、アンバラン
スを打ち消すためにバランサー部材をハウジング部材に
入れられる量はハウジング部材の溝の容積の半分以下で
あるからこの範囲内で所望のアンバランスを打ち消すた
めの条件を決めればよい。
【0052】次に図8から10に基ずき第6の実施例を
説明する。図8は本発明のターンテーブルの断面図であ
り、ハウジング部材であるターンテーブル11のディス
ク装着面の下方側にバランサー部材が入る溝52を設
け、その中に円筒状の金属板62と、金属板62の内径
側とターンテーブルの溝内径側面56を繋ぐ弾性体63
を設け蓋51により溝内に収められている。金属板62
は複数個設けられた弾性体63により静止時には回転中
心にあり、力が加われば任意な径方向に自由に移動可能
となっている。また回転時にはアンバランスが無ければ
回転中心と金属板62の中心は一致して回転し、一方ア
ンバランスがある状態ではアンバランスの遠心力により
アンバランスと反対方向に移動しアンバランスを打ち消
す。
【0053】図9及び図10は金属板62の動きを説明
するハウジング部材と金属板の平面図であり、図9は静
止時を、図10はアンバランスのある回転時を示してい
る。複数個設けられた弾性体63は夫々均一の力でバラ
ンサー62を引張ることにより静止時にはテーブル11
の中心と金属板62の中心0は一致する。回転時にはア
ンバランスをバランスさせるようにバランサーの中心は
0から0’にL移動し、金属板62の重量をwとすれば
wLのアンバランスをバランスさせることができる。
【0054】弾性体63は金属バネ、ゴムや弾力のある
樹脂をバネとして用いることや図示しないが海綿状の発
泡性の樹脂を溝中心側面56と金属板62の中に全面ま
たは一部分に入れてもよい。弾性体63は静止時に金属
板62を中心に持ってこれる力を有すればよく、逆に強
すぎれば回転時にアンバランスを打ち消すための遠心力
を減じさせるためできる限り弱い方が望ましい。本実施
例ではバネの数を4本で説明したがこれ以外の数でも、
また、本発明ではバネをターンテーブルの内径側面56
と金属板62の内径側の設けたが逆にターンテーブル1
1の外径側面57と金属板62の外径側に設けても同様
な効果を有することは言うまでもない。
【0055】金属板62の動きをスムーズにさせるため
金属板62と蓋51の接触面はきれいに仕上げておく必
要がある。また、接触面に固体潤滑材や樹脂等の潤滑材
を設ければより望ましい。
【0056】以上ディスクを装着した場合について説明
したが、本発明はこれに限れるものではなく回転体のバ
ランスを必要とするものに全てに適応できるものであ
る。また、本実施例で説明したようにモータとバランス
機構を一体にしたことから小型安価で振動のない汎用モ
ータが広い範囲に適応できる。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、各々ディスク毎に条件
の異なるアンバランスをもつディスクを装着し高速回転
するディスク装置に、アンバランスを打ち消すバランス
機構をディスクを装着するターンテーブルまたはクラン
プまたはスピンドルモータとターンテーブル間に設けた
ことにより、アンバランスによる回転振動を防止し信号
読み取り品質の向上と機器の低騒音化や信頼性の向上が
図れるという効果を有する。また、ドライブ装置は耐震
構造が不要となるばかりか高価な高剛性の軸受けを使わ
なくてもよく安価となる。また、更なる高速化の要求に
対し対応することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスピンドルモータの断面図。
【図2】条件を説明する図。
【図3】本発明の第2のスピンドルモータの断面図。
【図4】本発明のターンテーブルの断面図。
【図5】本発明の蓋の斜視図。
【図6】本発明の第2のターンテーブルの断面図。
【図7】本発明のターンテーブルとクランプの断面図。
【図8】本発明のターンテーブルの断面図。
【図9】説明のためのハウジング部材と金属板の平面
図。
【図10】説明のためのハウジング部材と金属板の平面
図。
【符号の説明】
1・・・モータ 2・・・シャフト 3・・・軸受 4・・・スリーブ 5・・・支持板 6・・・ベースプレート 7・・・ステータ 8・・・コイル 9・・・永久磁石 10・・・ロータ 11・・・ターンテーブル 12・・・クランプ 13・・・ディスク 14・・・蓋 15・・・永久磁石 16・・・吸着板 50・・・ハウジング部材 51・・・蓋 52・・・溝 53・・・ボール 54・・・液体 55・・・磁性流体 56・・・溝中心側面 57・・・溝外径側面 58・・・蓋内面 59・・・溝内面 60・・・突起 61・・・パッキン 62・・・金属板 63・・・弾性体

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディスクを載置して回転するスピンドルモ
    ータのシャフトと共に回転するハウジング部材と、前記
    ハウジング部材内に設けられ径方向及び円周方向に自在
    に移動可能なバランサー部材と、前記ハウジング部材に
    は、モータ静止時から低速回転時には前記バランサー部
    材を前記ハウジング部材の中心方向に、中高速回転時に
    は前記バランサー部材を前記ハウジング部材の外側に移
    動させる手段を有し、回転時のディスクのアンバランス
    を前記バランサー部材でバランスさせるバランシング手
    段により回転振動を防止することを特徴とするディスク
    駆動装置。
  2. 【請求項2】前記ハウジング部材と前記バランサー部材
    とをディスクを載置するターンテーブルとモータとの間
    に配置したことを特徴とする請求項1記載のディスク駆
    動装置。
  3. 【請求項3】前記ハウジング部材と前記バランサー部材
    とをディスクを載置するターンテーブル内に一体に組み
    込んだことを特徴とする請求項1記載のディスク駆動装
    置。
  4. 【請求項4】前記ハウジング部材と前記バランサー部材
    とを、ディスクを載置するターンテーブルに対向し前記
    ディスクをターンテーブルに挟み込むクランプ内に一体
    に組み込んだことを特徴とする請求項1記載のディスク
    駆動装置。
  5. 【請求項5】前記バランサー部材は、金属ボール、金属
    板、液体及び粉末からなる群より選ばれる1種もしくは
    2種類以上の組み合わせから選ばれることを特徴とする
    請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のディ
    スク駆動装置。
  6. 【請求項6】前記バランサー部材が金属ボールであり、
    前記バランサー部材の中心方向位置を決めるハウジング
    部材の中心側面の直径をd1、反対の外径方向位置を決
    める外径側面の直径をd2、バランサー部材である金属
    ボールの直径をd3、金属ボールの個数をn(nは1以
    上の整数)個とした場合 n≦(d1―d3)・π/2/d3 d2≧d3・( n/π−1) を満足することを特徴とする請求項5記載のディスク駆
    動装置。
  7. 【請求項7】前記バランサー部材が液体または粉体であ
    り、前記バランサー部材を収納する前記ハウジング部材
    の溝容積に対し、液体または粉末の容積は1/2以下で
    あることを特徴とする請求項5記載のディスク駆動装
    置。
  8. 【請求項8】前記バランサー部材の移動手段は、鉛直方
    向に配置されたシャフトに固定されたハウジング部材の
    底面またはハウジング部材の蓋底面が水平方向に角度を
    有し、静止状態ではバランサー部材が重力により外径か
    ら中心方向に、回転時には遠心力により中心から外径方
    向に移動可能としたことを特徴とする請求項1記載のデ
    ィスク駆動装置。
  9. 【請求項9】前記バランサー部材の移動手段は、ディス
    クを載置するターンテーブル、またはディスクをターン
    テーブルと挟み込むクランプの略中央部に配置された永
    久磁石の吸引力により外径から中心方向に、回転時には
    遠心力により中心から外径方向に移動可能としたことを
    特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に
    記載のディスク駆動装置。
  10. 【請求項10】前記バランサー部材の移動手段は、前記
    ハウジング部材と前記バランサー部材間に弾性体を設
    け、静止時状態では、弾性体の力によりバランサー部材
    を動かし回転中心とバランサー部材の重心を略一致さ
    せ、回転時には、遠心力により中心から外径方向に移動
    可能としたことを特徴とする請求項1から請求項4まで
    のいずれか1項に記載のディスク駆動装置。
  11. 【請求項11】前記ハウジング部材の底面またはハウジ
    ング部材の蓋に、径方向に延びる突起を円周方向に複数
    個配置したことを特徴とする請求項1から請求項4まで
    のいずれか1項に記載のディスク駆動装置。
  12. 【請求項12】前記弾性体は金属、樹脂またはゴムであ
    ることを特徴とする請求項10記載のディスク駆動装
    置。
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