JPH11265477A - 自動販売機の商品搬送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 前側入口ガイドと後側入口ガイドとを連結し
たり分離する際に、商品収納部の持上げ動作を行わなく
ても済む自動販売機の商品搬送装置を提供する。 【解決手段】 前側入口ガイド５０Ａを揺動可能に支持
させ、前側入口ガイド５０Ａの後端部に横軸５４と屈曲
係合部５３を設け、後収納ユニット５０Ｂの前部に屈曲
係合部５３が係合される係合孔部５５を設け、後収納ユ
ニット２Ｂの前端部に横軸５４を案内する案内溝５６を
設け、前側入口ガイド５０Ａを後収納ユニット５０Ｂに
向けて後方に移動させるだけで、案内溝５６の形状に沿
って屈曲係合部５３が移動して係合孔部５５に挿通され
るようにして、操作性を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、自動販売機の商品
搬送装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、缶商品などを扱う自動販売機は
図５、図６に示す構造とされている。すなわち、図５に
示すように、自動販売機本体１の内部には搬送機能と収
納機能とを兼ねた商品収納部２が設けられ、これらの商
品収納部２には商品３である缶の収納高さを小さくした
り、商品補充時の落下衝撃を和らげたりするために、収
納搬送路４が略縦方向の蛇行状に形成されている。各商
品収納部２の下端部には、収納した商品３を順次払い出
す商品払出装置５が設けられており、この商品払出装置
５から払い出された商品３がシュート６を介して商品取
出口７に導かれる。

【０００３】図６に示すように、各商品収納部２の上部
には商品３を投入する商品投入口８がそれぞれ開口され
ているとともに、この商品投入口８と収納搬送路４の上
端とを斜めに接続して傾斜導入通路９の床面および側面
を形成する通路構成部品としての入口ガイド１０が設け
られている。この入口ガイド１０は、奥側が斜め下方に
少し傾斜する姿勢で配設され、収納搬送路４が奥側にあ
る上方寄りのものほど長く形成されている。商品投入口
８から投入された商品３は、入口ガイド１０上を転がり
ながら傾斜導入通路９を通った後、収納搬送路４内を蛇
行しながら下方の商品払出装置５側へ搬送される。

【０００４】商品払出装置５は、下から２番目の商品３
の落下を払出規制手段としての規制ストッパ１１にて規
制した状態で払出開閉手段としての開閉フラッパ１２を
開けることにより、下端の商品３を下方に払い出すよう
になっている。また、規制ストッパ１１や開閉フラッパ
１２が設けられている対となった払出機構１５は互いに
抱き合わせて配置されているとともに、収納搬送路４を
挟んでこの商品払出装置５の箇所の通路幅を規制する払
出通路幅規制手段としての払出通路幅規制板１６が位置
調整可能に設けられている。そして、通路幅を商品３の
径に対応させるように払出通路幅規制板１６を位置させ
ることで、払出位置の商品３を規制ストッパ１１や開閉
フラッパ１２に確実に当接させて払出動作を確実に行う
ようになっている。

【０００５】払出通路幅規制板１６の上端部と下端部と
にはそれぞれガイド軸１７，１８が横方向に挿通され、
これらのガイド軸１７，１８が、商品収納部２の側板２
ａの下部に設けられた上側ガイド溝１９、２０と下側ガ
イド溝２１、２２とに沿ってスライド自在とされてい
る。なお、後述するが、最も奥の収納搬送路４に対応す
る上側ガイド溝２０および下側ガイド溝２２のみ、他の
収納搬送路４に対応する上側ガイド溝１９および下側ガ
イド溝２２とは異なった溝形状とされている（図７、図
８参照）。

【０００６】最も奥以外の収納搬送路４に対応する払出
通路幅規制板１６においては、図６における左側の商品
収納部２において示すように、下側のガイド軸１８を下
側ガイド溝２２に沿わせながらその下端部に位置させる
ように手動で払出通路幅規制板１６を移動させること
で、払出通路幅規制板１６を払出機構１５に対して近い
位置として収納搬送路４の商品通過幅を狭め、細缶３Ｈ
などの小さめの商品３に対応させたり、図６における右
側の商品収納部２の左側箇所において示すように、下側
のガイド軸１８を下側ガイド溝２２に沿わせながらその
上側の終端部に位置させるように手動で払出通路幅規制
板１６を移動させることで、払出通路幅規制板１６を払
出機構１５に対して遠い位置として収納搬送路４の商品
通過幅を広めて太缶３Ｆなどの大きめの商品３に対応さ
せたりすることができる。このように、払出通路幅規制
板１６にて商品払出装置５の箇所の収納搬送路４の幅を
規制することにより、払出機構１５の払出動作を確実に
行うように図られている。

【０００７】一方、最も奥の収納搬送路４に対応する払
出通路幅規制板１６が設けられている箇所は、人の手が
届き難いとともに払出通路幅規制板１６の位置を目視し
て確認することが困難であるため、この収納搬送路４の
払出通路幅規制板１６は、これに対応する上端の傾斜導
入通路９の入口ガイド１０（詳しくは、後述する前側入
口ガイド１０Ａ）による通路幅切換動作に連動するよう
になっている。

【０００８】図６に示すように、この上端の入口ガイド
１０における前端部、後端部および中間部の３箇所に
は、それぞれ下端部両側面を貫通して、それぞれガイド
軸２５、２６、２７が横方向に挿通され、これらのガイ
ド軸２５、２６、２７が、商品収納部２の側板２ａの上
部に設けられたガイド溝２８、２９、３０に沿ってスラ
イド自在とされている。そして、図６、図９に示すよう
に、前側のガイド軸２５をガイド溝２８に沿わせるよう
にしながら入口ガイド１０を移動させることで、傾斜導
入通路９と収納搬送路４との接続箇所の通路幅Ｌを切り
換えることができるようになっている。つまり、図６に
示すように、前側のガイド軸２５をガイド溝２８の前端
部に位置させるように入口ガイド１０を配置すること
で、傾斜導入通路９と収納搬送路４との接続箇所の通路
幅Ｌが広めとなって、太缶３Ｆなどの大きめの商品３に
対応させることができ、図９に示すように、前側のガイ
ド軸２５をガイド溝２８の後端部に位置させるように入
口ガイド１０を配置することで、傾斜導入通路９と収納
搬送路４との接続箇所の通路幅Ｌが狭めとなって、細缶
３Ｈなどの小さめの商品３に対応させることができる。

【０００９】この入口ガイド１０の後端における商品収
納部２の側板２ａ近傍箇所には、商品３の通過に支障を
来さないような位置で斜め下方に延びるように配置され
た連動リンク３１が回動可能に連結され、さらにこの連
動リンク３１を介して昇降リンク３２が回動可能に連結
されている。昇降リンク３２は上下に長いガイド孔３２
ａに、所定位置に固定されたガイドピン３３が嵌入され
て昇降自在に支持されている。昇降リンク３２の下端部
は最も奥に配置されている払出通路幅規制板１６の側方
まで延設されている。図７、図８に示すように、この延
設部３２ｂには前側が上方に屈曲し後側が下方に屈曲す
る屈曲長孔３４，３５が上下２箇所に形成され、この屈
曲長孔３４、３５に、払出通路幅規制板１６のガイド軸
１７，１８が挿通され、さらにこれらのガイド軸１７，
１８の両端部はその近傍箇所の商品収納部２の側板２ａ
においてそれぞれ後側が斜め上となるように形成された
傾斜溝からなる上側ガイド溝２０と下側ガイド溝２２と
に挿通されている。

【００１０】そして、入口ガイド１０を手前側寄りに移
動させると、連動リンク３１を介して昇降リンク３２が
上方に移動し、これに伴って図７に示すように、ガイド
軸１７，１８とともに払出通路幅規制板１６が払出機構
１５に対して遠い位置となって収納搬送路４の商品通過
幅を広めて太缶３Ｆなどの大きめの商品３に対応でき、
また、入口ガイド１０を奥側に移動させると、連動リン
ク３１を介して昇降リンク３２が下方に移動し、これに
伴って図８に示すように、ガイド軸１７，１８とともに
払出通路幅規制板１６が払出機構１５に対して近い位置
となって収納搬送路４の商品通過幅を狭めて、細缶３Ｈ
などの小さめの商品３に対応できるようになっている。

【００１１】ここで、図５、図６に示すように、商品収
納部２は、メンテナンス作業などを行いやすくするた
め、前後に分割されて構成されており、図１０、図１１
に示すように、自動販売機本体１内において前後方向に
延びるように固定されたガイドレール４０上に、商品収
納部２の側板２ａの外面側に転動自在に取り付けられた
ガイドローラ４１が載った状態で前後に移動自在とされ
ている。これに伴い、上端の入口ガイド１０も前後に分
割されているとともに、連結時に連動するようになって
いる。つまり、前側入口ガイド１０Ａは２本のガイド軸
２５、２６により支持されている一方、後側入口ガイド
１０Ｂは１本のガイド軸２７により単独では揺動可能に
支持されている。また、後側入口ガイド１０Ｂは下方に
設けられたばね３６により前方に付勢されているととも
に、ばね３６を取り付けている横軸３７により下方へ過
度に揺動することが防止されている。

【００１２】前側入口ガイド１０Ａの床面部分は後方に
延長されているとともに下方に屈曲されており、前後の
商品収納部２を組付ける際には、図１０に示すように、
後側入口ガイド１０Ｂの床面前部に形成された係合孔３
８に、前側入口ガイド１０Ａの屈曲部３９が係合するよ
うに、一旦、前側の商品収納部２を持ち上げながら後方
へ移動させる。また、メンテナンスなどのために、前後
の商品収納部２を分離する際には、図１１に示す状態か
ら、一旦、前側の商品収納部２を持ち上げて前側入口ガ
イド１０Ａの屈曲部３９を後側入口ガイド１０Ｂの係合
孔３８から離脱させた状態で前方に移動させる。

【００１３】

【発明が解決しようとする課題】最近、５００ｍｌのＰ
ＥＴ（ポリエチレンテレフタレート）ボトル商品や缶商
品など、比較的大きな容量の商品３にも対応可能に商品
収納部２を構成するに伴い、商品収納部２自体の重量も
大きくなってきている。したがって、前側入口ガイド１
０Ａと後側入口ガイド１０Ｂとを連結したり分離する際
に、前側の商品収納部２を前後に移動するだけでなく、
持上げ動作を行うことはその作業を行う作業員にとって
負担を掛けることとなる。

【００１４】本発明は上記課題を解決するもので、前側
入口ガイドと後側入口ガイドとを連結したり分離する際
に、商品収納部の持上げ動作を行わなくても済む自動販
売機の商品搬送装置を提供することを目的とするもので
ある。

【００１５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項１記載の本発明は、斜め下方に傾斜して商品を
手前側から奥側に流しながら導入する傾斜導入通路をな
す通路構成部品が商品収納部に設けられ、商品収納部が
通路構成部品とともに手前側と奥側とに複数に分割さ
れ、手前側の通路構成部品をなす通路前部品と奥側の通
路構成部品をなす通路後部品とが手前側の商品収納部を
なす前収納ユニットと奥側の商品収納部をなす後収納ユ
ニットとに対してそれぞれ所定方向に移動自在とされ、
ユニット連結時に通路前部品の連動用係合部と通路後部
品の連動用係合部とを互いに係合させて通路前部品に通
路後部品を連動させる構成とした自動販売機の商品搬送
装置であって、通路前部品を前収納ユニットに対して通
路幅方向に沿う横軸心を中心に揺動可能に支持させ、通
路前部品の後端部および後収納ユニットの前端部に互い
に摺接可能な摺接部をそれぞれ設け、ユニット連結時に
おいて前収納ユニットを後収納ユニットに対して連結方
向に移動させた際に通路前部品と通路後部品との連動用
係合部同士が互いに係合させるように案内するとともに
ユニット分離時に通路前部品と通路後部品との連動用係
合部同士が互いに離脱させるよう案内するガイド部を少
なくとも一方の摺接部に形成したものである。

【００１６】この構成によれば、ユニット連結時におい
て前収納ユニットを後収納ユニットに対して連結方向に
移動させると、通路前部品の後端部の摺接部と後収納ユ
ニットの前端部の摺接部とがガイド部に沿いながら互い
に摺接し、これにより前収納ユニットを持上げたりしな
くても通路前部品と通路後部品との連動用係合部同士が
互いに係合され、また、ユニット分離時に前収納ユニッ
トを後収納ユニットに対して分離方向に移動させると、
通路前部品の後端部の摺接部と後収納ユニットの前端部
の摺接部とがガイド部に沿いながら互いに摺接し、これ
により前収納ユニットを持上げたりしなくても通路前部
品と通路後部品との連動用係合部同士が互いに離脱され
る。

【００１７】請求項２記載の本発明は、斜め下方に傾斜
して商品を手前側から奥側に流しながら導入する傾斜導
入通路をなす通路構成部品が商品収納部に設けられ、商
品収納部が通路構成部品とともに手前側と奥側とに複数
に分割され、手前側の通路構成部品をなす通路前部品と
奥側の通路構成部品をなす通路後部品とが手前側の商品
収納部をなす前収納ユニットと奥側の商品収納部をなす
後収納ユニットとに対してそれぞれ所定方向に移動自在
とされ、ユニット連結時に通路前部品の連動用係合部と
通路後部品の連動用係合部とを互いに係合させて通路前
部品に通路後部品を連動させる構成とした自動販売機の
商品搬送装置であって、通路後部品を後収納ユニットに
対して通路幅方向に沿う横軸心を中心に揺動可能に支持
させ、通路後部品の前端部および前収納ユニットの後端
部に互いに摺接可能な摺接部をそれぞれ設け、ユニット
連結時において前収納ユニットを後収納ユニットに対し
て結合方向に移動させた際に通路前部品と通路後部品と
の連動用係合部同士が互いに係合させるように案内する
とともにユニット分離時に通路前部品と通路後部品との
連動用係合部同士が互いに離脱させるよう案内するガイ
ド部を少なくとも一方の摺接部に形成したものである。

【００１８】この構成によれば、ユニット連結時におい
て前収納ユニットを後収納ユニットに対して連結方向に
移動させると、通路後部品の前端部の摺接部と前収納ユ
ニットの後端部の摺接部とがガイド部に沿いながら互い
に摺接し、これにより前収納ユニットを持上げたりしな
くても通路前部品と通路後部品との連動用係合部同士が
互いに係合され、また、ユニット分離時に前収納ユニッ
トを後収納ユニットに対して分離方向に移動させると、
通路後部品の前端部の摺接部と前収納ユニットの後端部
の摺接部とがガイド部に沿いながら互いに摺接し、これ
により前収納ユニットを持上げたりしなくても通路前部
品と通路後部品との連動用係合部同士が互いに離脱され
る。

【００１９】請求項３記載の本発明は、請求項１または
２に記載の自動販売機の商品搬送装置において、商品を
蛇行状などの略縦方向に収納する収納搬送路が傾斜導入
通路に続いて設けられ、この収納搬送路に収納された商
品群の内の下から２番目の商品の落下を前記収納搬送路
内に突出自在の払出規制手段で規制しながら収納搬送路
の払出口の払出開閉手段を開けて収納搬送路下端の商品
を落下させて下方に払い出す払出機構が設けられ、前記
収納搬送路を挟んで払出機構に対向する位置に通路幅を
規制する払出通路幅規制手段が設けられ、略上下方向に
スライド自在に支持されて払出通路幅規制手段の通路幅
変更動作を行わせる昇降リンクに、通路後部品が連動リ
ンクを介して接続され、ユニット連結時において販売商
品サイズの切換に応じる通路前部品の移動動作に連動し
て、通路後部品、連動リンクおよび昇降リンクを介して
払出通路幅規制手段の通路幅変更動作を行わせる構成と
したものである。

【００２０】この構成によれば、ユニット同士を連結す
ると、通路前部品の通路幅変更のための移動動作に連動
して、通路後部品、連動リンク、および昇降リンクを介
して払出通路幅規制手段が移動し、この払出通路幅規制
手段の通路幅変更動作が行われる。

【００２１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図１〜図４に基き説明する。なお、前側入口ガイド
と後側入口ガイドおよびその支持構造が従来のものと異
なるため、従来の自動販売機と同機能のものには同じ符
号を付して、その説明は省略する。

【００２２】図１、図２に示すように、この自動販売機
においても、商品収納部分が手前側の商品収納部２をな
す前収納ユニット２Ａと奥側の商品収納部２をなす後収
納ユニット２Ｂとに２分割されていることに伴って、上
端の傾斜導入通路９をなす通路構成部品である入口ガイ
ド５０は、手前側の通路構成部品をなす通路前部品とし
ての前側入口ガイド５０Ａと、奥側の通路構成部品をな
す通路後部品としての後側入口ガイド５０Ｂとに２分割
されている。また、前収納ユニット２Ａと後収納ユニッ
ト２Ｂとは自動販売機本体１内において前後方向に延び
るように固定されたガイドレール４０上に、商品収納部
２の側板２ａの外面側に転動自在に取り付けられたガイ
ドローラ４１が載った状態で前後に移動自在とされてい
る。

【００２３】前側入口ガイド５０Ａの前部における床面
下方にはガイド軸５１が横方向に挿通され、このガイド
軸５１が、商品収納部２の側板２ａの上部に設けられた
異形のガイド溝５２に沿ってスライド自在とされてい
る。ガイド溝５２は、前側の端部から後側になるにした
がって上側が凸となるように湾曲しながら延びる湾曲形
状とされ、前側の端部よりも後側の端部が高い位置とな
るように設定されている。

【００２４】また、前側入口ガイド５０Ａの後端部から
は床面部分が後方に延設されている。そして、この延設
部分の後端の一部が斜め下方に屈曲されて連動用係合部
としての屈曲係合部５３が斜め下方に一体形成されてい
るとともに、延設部分の下方には摺接部としての横軸部
５４が一体形成されており、この横軸部５４は前側入口
ガイド５０Ａの床面部分よりも側方に突出されている。

【００２５】また、上記屈曲係合部５３に対応するよう
にして、後側入口ガイド５０Ｂの床面の前端部近傍箇所
にはユニット連結時に屈曲係合部５３に係合する連動用
係合部としての係合孔部５５が形成されている。また、
この後側入口ガイド５０Ｂの前端部近傍に位置する商品
収納部２の両側板２ａには、ユニット連結時に横軸部５
４に摺接する摺接部としての案内溝５６が形成されてい
る。案内溝５６は、商品収納部２の両側板２ａの前縁か
ら広い角度で開口する導入部５６ａと、導入部５６ａに
続いて後側ほど下方に比較的急な角度で傾斜するガイド
傾斜部５６ｂと、ガイド傾斜部５６ｂに続いて後側ほど
上方に所定角度で傾斜するガイド溝部５６ｃとから形成
されている。

【００２６】後側入口ガイド５０Ｂにおける床面下方の
前後にはガイド軸５７、５８が横方向に挿通され、この
ガイド軸５７、５８が、商品収納部２の側板２ａの上部
に設けられたガイド溝５９、６０に沿ってスライド自在
とされている。ガイド溝５９、６０は、案内溝５６のガ
イド溝部５６ｃと同様に、後側ほど上方に所定角度で傾
斜する形状とされている。

【００２７】なお、図１、図２、図４における６１は、
傾斜導入通路９と収納搬送路４との接続箇所に揺動可能
に設けられている方向変更規制板で、傾斜導入通路９か
ら流されてきた商品３を良好に収納搬送路４に案内する
ようになっている。また、６２は商品投入口８の上部に
挿通された誤投入防止用の規制軸、６３は前側入口ガイ
ド５０Ａの後部が下方へ過度に揺動することを防止する
規制ロッドである。

【００２８】上記構成において、前収納ユニット２Ａと
後収納ユニット２Ｂとを連結するために、前収納ユニッ
ト２Ａを後方に移動させて後収納ユニット２Ｂに接近さ
せると、まず、前側入口ガイド５０Ａの横軸部５４が案
内溝５６の導入部５６ａに導入される。この際、案内溝
５６の導入部５６ａは広い角度で開口した形状であるた
め、前側入口ガイド５０Ａの後端の位置が上下方向に多
少ずれていた場合でも、支障なく案内されながら導入さ
れることとなる。この後さらに、前側入口ガイド５０Ａ
の横軸部５４が案内溝５６のガイド傾斜部５６ｂに摺接
し、このガイド傾斜部５６ｂの形状にならって前側入口
ガイド５０Ａの後端部が移動するため、前側入口ガイド
５０Ａの屈曲係合部５３も斜め下方に移動して係合孔部
５５に挿入されることとなる。すなわち、案内溝５６の
導入部５６ａとガイド傾斜部５６ｂとによりガイド部と
しての機能を有せしめたため、前収納ユニット２Ａを持
上げたりしなくても前収納ユニット２Ａを後方に移動さ
せるだけで、屈曲係合部５３が係合孔部５５に挿入され
て係合する。

【００２９】この状態で、商品３を太缶３Ｆから細缶３
Ｈに変更するに際して、前側のガイド軸５１をガイド溝
５２に沿わせるようにしながら前側入口ガイド５０Ａを
移動させることで、前側入口ガイド５０Ａに係合した後
側入口ガイド５０Ｂも斜め上方に移動して傾斜導入通路
９と収納搬送路４との接続箇所の通路幅Ｌが狭められ、
また、連動リンク３１や昇降リンク３２を介して払出通
路幅規制板１６が収納搬送路４の商品通過幅を狭めるよ
うに移動し、細缶３Ｈなどの小さめの商品３に対応でき
る状態ようになっている。また、この際に前側入口ガイ
ド５０Ａが上方にも移動されて、前側入口ガイド５０Ａ
の床面と規制軸６２との間の商品通過高さＨも細缶３Ｈ
に対応した高さとされ、太缶３Ｆを誤投入することが防
止される。

【００３０】また、逆動作により、前側入口ガイド５０
Ａの床面と規制軸６２との間の商品通過高さＨと、傾斜
導入通路９と収納搬送路４との接続箇所の通路幅Ｌと、
払出通路幅規制板１６による収納搬送路４の商品通過幅
とを太缶３Ｆに適した寸法とすることができる。

【００３１】メンテナンスなどのために、前収納ユニッ
ト２Ａを後収納ユニット２Ｂから分離する際には、前収
納ユニット２Ａを手前に移動させると、前側入口ガイド
５０Ａの横軸部５４の、案内溝５６におけるガイド傾斜
部５６ｂおよび導入部５６ａに対する摺動動作に伴っ
て、前側入口ガイド５０Ａの屈曲係合部５３が斜め上方
に移動して係合孔部５５から離脱し、前側入口ガイド５
０Ａが後側入口ガイド５０Ｂから分離されることとな
る。このように、前収納ユニット２Ａを持上げたりしな
くても前収納ユニット２Ａを手前に移動させるだけで、
後収納ユニット２Ｂから前収納ユニット２Ａを容易に分
離することができる。

【００３２】この結果、前収納ユニット２Ａと後収納ユ
ニット２Ｂとの連結動作や分離動作を、前収納ユニット
２Ａを持上げたりすることなく、前収納ユニット２Ａを
前後に移動するだけの操作で行え、操作性が向上すると
ともに操作を行う作業員に係る負担を軽減することがで
きる。

【００３３】なお、上記実施の形態においては、前側入
口ガイド５０Ａを揺動可能に支持させ、前側入口ガイド
５０Ａの横軸部５４を、案内溝５６におけるガイド傾斜
部５６ｂおよび導入部５６ａに摺動動作に伴って係合動
作を行わせる場合を説明したが、逆に、後側入口ガイド
を揺動可能に支持させるとともに、横軸部を後側入口ガ
イドに設けるとともに、横軸部を案内する案内溝を前側
入口ガイドに設けたりしてもよく、さらに、このような
摺動関係を得られる構造であればその形状などには限定
されないものであり、さらに、前側入口ガイドと後側入
口ガイドとの係合構造も上記に限定されないことはもち
ろんである。

【００３４】また、上端の収納ユニット２のみ上述の構
造としたが、これに限るものではなく、入口ガイドが分
割されるもの全てに適用可能である。また、入口ガイド
の分割数も２つに限るものではなく、３分割以上のもの
でも適用できる。さらに、払出装置の払出通路幅規制板
に連動せず、入口ガイドだけで移動するものにも適用で
きることは申すまでもない。また、収納ユニット２の上
端にガイドローラ４０を取り付けてガイドレール４０上
を移動自在に構成した場合を説明したが、これに限るも
のではなく、例えば収納ユニット２の上縁を断面が逆Ｕ
字状になるように屈曲させるとともに、ガイドレール４
０を断面がＵ字状になるように屈曲させ、これらのＵ字
状部分が互いに係合するように収納ユニット２をガイド
レール４０上で移動自在に支持させてもよい。

【００３５】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、通路前部
品または通路後部品を揺動可能に支持させ、通路前部品
の後端部および後収納ユニットの前端部に互いに摺接可
能な摺接部をそれぞれ設けるとともに、ユニット連結時
や分離時において通路前部品と通路後部品との連動用係
合部同士が互いに係合させるように案内するガイド部を
摺接部に形成することで、前収納ユニットを持上げたり
しなくても、前収納ユニットを後収納ユニットに対して
相対的に前後に移動させるだけで済み、操作性が向上す
るとともに操作を行う作業員に係る負担を軽減すること
ができる。

【００３６】また、この構造を商品払出装置の払出通路
幅規制手段に連動するものに適用することもでき、この
場合は更に良好な操作性を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態にかかる自動販売機の商品
搬送装置における商品収納部上部を示す側面図である。

【図２】同商品搬送装置の商品収納部の収納ユニットを
組付ける状態を示す側面図である。

【図３】同商品搬送装置の前収納ユニットと後収納ユニ
ットとの連結部分を示す要部斜視図である。

【図４】同商品搬送装置の商品収納部上部を示す側面図
で、商品が細缶の場合を示す。

【図５】従来の自動販売機の部分切欠側面図である。

【図６】同従来の自動販売機の商品収納部の側面図であ
る。

【図７】同従来の自動販売機の商品払出部の要部拡大側
面図で、商品が太缶の場合を示す。

【図８】同従来の自動販売機の商品払出部の要部拡大側
面図で、商品が細缶の場合を示す。

【図９】同従来の自動販売機の商品収納部の側面図であ
る。

【図１０】同従来の自動販売機の、入口ガイド同士を組
付ける際の説明をするための商品収納部上部の側面図で
ある。

【図１１】同従来の自動販売機の、入口ガイド同士を組
付けた状態を示す側面図である。

【符号の説明】

２ 商品収納部 ２ａ 側板 ２Ａ 前収納ユニット ２Ｂ 後収納ユニット ３ 商品 ３Ｈ 細缶 ３Ｆ 太缶 ４ 収納搬送路 ９ 傾斜導入通路 １６ 払出通路幅規制板 ３１ 連動リンク ３２ 昇降リンク ５０ 入口ガイド（通路構成部品） ５０Ａ 前側入口ガイド（通路前部品） ５０Ｂ 後側入口ガイド（通路後部品） ５１ ガイド軸（横軸心） ５２ ガイド溝 ５３ 屈曲係合部（連動用係合部） ５４ 横軸部（摺接部） ５５ 係合孔部（連動用係合部） ５６ 案内溝（摺接部） ５６ａ 導入部（ガイド部） ５６ｂ ガイド傾斜部（ガイド部） ５６ｃ ガイド溝部 ５７、５８ ガイド軸 ５９、６０ ガイド溝

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 斜め下方に傾斜して商品を手前側から奥
   側に流しながら導入する傾斜導入通路をなす通路構成部
   品が商品収納部に設けられ、商品収納部が通路構成部品
   とともに手前側と奥側とに複数に分割され、手前側の通
   路構成部品をなす通路前部品と奥側の通路構成部品をな
   す通路後部品とが手前側の商品収納部をなす前収納ユニ
   ットと奥側の商品収納部をなす後収納ユニットとに対し
   てそれぞれ所定方向に移動自在とされ、ユニット連結時
   に通路前部品の連動用係合部と通路後部品の連動用係合
   部とを互いに係合させて通路前部品に通路後部品を連動
   させる構成とした自動販売機の商品搬送装置であって、
   通路前部品を前収納ユニットに対して通路幅方向に沿う
   横軸心を中心に揺動可能に支持させ、通路前部品の後端
   部および後収納ユニットの前端部に互いに摺接可能な摺
   接部をそれぞれ設け、ユニット連結時において前収納ユ
   ニットを後収納ユニットに対して連結方向に移動させた
   際に通路前部品と通路後部品との連動用係合部同士が互
   いに係合させるように案内するとともにユニット分離時
   に通路前部品と通路後部品との連動用係合部同士が互い
   に離脱させるよう案内するガイド部を少なくとも一方の
   摺接部に形成した自動販売機の商品搬送装置。
2. 【請求項２】 斜め下方に傾斜して商品を手前側から奥
   側に流しながら導入する傾斜導入通路をなす通路構成部
   品が商品収納部に設けられ、商品収納部が通路構成部品
   とともに手前側と奥側とに複数に分割され、手前側の通
   路構成部品をなす通路前部品と奥側の通路構成部品をな
   す通路後部品とが手前側の商品収納部をなす前収納ユニ
   ットと奥側の商品収納部をなす後収納ユニットとに対し
   てそれぞれ所定方向に移動自在とされ、ユニット連結時
   に通路前部品の連動用係合部と通路後部品の連動用係合
   部とを互いに係合させて通路前部品に通路後部品を連動
   させる構成とした自動販売機の商品搬送装置であって、
   通路後部品を後収納ユニットに対して通路幅方向に沿う
   横軸心を中心に揺動可能に支持させ、通路後部品の前端
   部および前収納ユニットの後端部に互いに摺接可能な摺
   接部をそれぞれ設け、ユニット連結時において前収納ユ
   ニットを後収納ユニットに対して連結方向に移動させた
   際に通路前部品と通路後部品との連動用係合部同士が互
   いに係合させるように案内するとともにユニット分離時
   に通路前部品と通路後部品との連動用係合部同士が互い
   に離脱させるよう案内するガイド部を少なくとも一方の
   摺接部に形成した自動販売機の商品搬送装置。
3. 【請求項３】 商品を略縦方向に収納する収納搬送路が
   傾斜導入通路に続いて設けられ、この収納搬送路に収納
   された商品群の内の下から２番目の商品の落下を前記収
   納搬送路内に突出自在の払出規制手段で規制しながら収
   納搬送路の払出口の払出開閉手段を開けて収納搬送路下
   端の商品を落下させて下方に払い出す払出機構が設けら
   れ、前記収納搬送路を挟んで払出機構に対向する位置に
   通路幅を規制する払出通路幅規制手段が設けられ、略上
   下方向にスライド自在に支持されて払出通路幅規制手段
   の通路幅変更動作を行わせる昇降リンクに、通路後部品
   が連動リンクを介して接続され、ユニット連結時におい
   て販売商品サイズの切換に応じる通路前部品の移動動作
   に連動して、通路後部品、連動リンクおよび昇降リンク
   を介して払出通路幅規制手段の通路幅変更動作を行わせ
   る構成とした請求項１または２に記載の自動販売機の商
   品搬送装置。