JPH11265081A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH11265081A
JPH11265081A JP6823898A JP6823898A JPH11265081A JP H11265081 A JPH11265081 A JP H11265081A JP 6823898 A JP6823898 A JP 6823898A JP 6823898 A JP6823898 A JP 6823898A JP H11265081 A JPH11265081 A JP H11265081A
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JP
Japan
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group
phthalocyanine
ray diffraction
diffraction spectrum
substituent
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Application number
JP6823898A
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English (en)
Inventor
Hideki Nagamura
秀樹 長村
Makoto Okaji
誠 岡地
Tatsuji Oda
達司 織田
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プロセス内で繰り返し使用するにあたり、高感
度を有し、しかも帯電電位および残留電位の変動が極め
て少なく、良好な画像特性を有し、耐摩耗性の高い電子
写真感光体を提供する。 【解決手段】導電性支持体上に少なくとも電荷発生層お
よび電荷輸送層を形成してなる電子写真感光体におい
て、該電荷発生層にフタロシアニン類および塩ビ樹脂を
含有し、且つ、該電荷輸送層に含有される電荷輸送物質
と結着剤樹脂の重量比(電荷輸送物質/結着剤樹脂)が
0.3〜0.8であることを特徴とする電子写真感光
体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電荷発生層にフタ
ロシアニン類および塩ビ樹脂を含有し、電荷輸送物質と
結着剤樹脂の重量比(電荷輸送物質/結着剤樹脂)が
0.3〜0.8である電荷輸送層を有する電子写真感光
体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真方式の利用は複写機の分
野に限らず印刷版材、スライドフィルム、マイクロフィ
ルム等の従来では写真技術が使われていた分野へ広が
り、またレーザーやLED、CRTを光源とする高速プ
リンターへの応用も検討されている。また最近では光導
電性材料の電子写真感光体以外の用途、例えば静電記録
素子、センサー材料、EL素子等への応用も検討され始
めた。従って光導電性材料及びそれを用いた電子写真感
光体に対する要求も高度で幅広いものになりつつある。
これまで電子写真方式の感光体としては無機系の光導電
性物質、例えばセレン、硫化カドミウム、酸化亜鉛、シ
リコン等が知られており、広く研究され、かつ実用化さ
れている。これらの無機物質は多くの長所を持っている
のと同時に、種々の欠点をも有している。例えばセレン
には製造条件が難しく、熱や機械的衝撃で結晶化しやす
いという欠点があり、硫化カドミウムや酸化亜鉛は耐湿
性、耐久性に難がある。シリコンについては帯電性の不
足や製造上の困難さが指摘されている。更に、セレンや
硫化カドミウムには毒性の問題もある。
【0003】これに対し、有機系の光導電性物質は成膜
性がよく、可撓性も優れていて、軽量であり、透明性も
よく、適当な増感方法により広範囲の波長域に対する感
光体の設計が容易である等の利点を有していることか
ら、次第にその実用化が注目を浴びている。
【0004】ところで、電子写真技術に於て使用される
感光体は、一般的に基本的な性質として次のようなこと
が要求される。即ち、(1) 暗所におけるコロナ放電に対
して帯電性が高いこと、(2) 得られた帯電電荷の暗所で
の漏洩(暗減衰)が少ないこと、(3) 光の照射によって
帯電電荷の散逸(光減衰)が速やかであること、(4)光
照射後の残留電荷が少ないこと等である。
【0005】しかしながら、今日まで有機系光導電性物
質としてポリビニルカルバゾールを始めとする光導電性
ポリマーに関して多くの研究がなされてきたが、これら
は必ずしも皮膜性、可撓性、接着性が十分でなく、また
上述の感光体としての基本的な性質を十分に具備してい
るとはいい難い。
【0006】一方、有機系の低分子光導電性化合物につ
いては、感光体形成に用いる結着剤樹脂等を選択するこ
とにより、皮膜性や接着性、可撓性等機械的強度に優れ
た感光体を得ることができるものの、高感度の特性を保
持し得るのに適した化合物を見出すことは困難である。
【0007】このような点を改良するためにキャリア発
生機能とキャリア輸送機能とを異なる物質に分担させ、
より高感度の特性を有する有機感光体が開発されてい
る。機能分離型と称されているこのような感光体の特徴
は、それぞれの機能に適した材料を広い範囲から選択で
きることであり、任意の性能を有する感光体を容易に作
製し得ることから多くの研究が進められてきた。
【0008】このうち、キャリア発生機能を担当する物
質としては、フタロシアニン、スクエアリウム色素、ア
ゾ顔料、ペリレン顔料等の多種の物質が検討され、中で
もアゾ顔料は多様な分子構造が可能であり、また、高い
電荷発生効率が期待できることから広く研究され、電子
写真感光体として高感度、高耐久性を有するアゾ顔料の
実用化も進んでいる。
【0009】また、これらキャリア発生機能を有する顔
料はその分子構造だけでなく、顔料合成後の洗浄や粉砕
等の処理や感光体形成用塗工液の調整方法によっても、
先に掲げた感光体として要求される基本的な性質が大き
く変化することが知られている。
【0010】このうち、キャリア輸送機能を担当する物
質としては、オキサゾール化合物、オキサジアゾール化
合物、ピラゾリン化合物、ヒドラゾン化合物、アリール
アミン化合物、置換エチレン化合物、エナミン化合物、
トリフェニルメタン化合物等が挙げられるが、先に掲げ
た感光体として要求される基本的な性質や高い耐久性等
の要求を満足するものは未だ十分に得られていないのが
現状である。
【0011】また、溶剤に対する溶解性の低い電荷輸送
物質や、塗工時は均一な膜が形成されても、経時や繰り
返し試験、環境によって電荷輸送物質の結晶が析出して
くる化合物もあり、このような化合物はピンホールや濃
度ムラ等の画像故障が発生するため、たとえキャリア移
動度が高くても、電荷輸送物質として選択する上で制限
があった。電荷輸送物質の対称性を下げて、溶剤に対す
る溶解性を上げ、結晶の析出を抑える方法もあるが、合
成の工程数増加による純度の低下、収率低下によるコス
トアップ、安定性の低下等の問題が発生するため先に掲
げた感光体として要求される基本的な性質や高い耐久性
等の要求を満足するものは未だ十分に得られていないの
が現状である。
【0012】以上述べたように電子写真感光体の作製に
は種々の改良が成されてきたが、先に掲げた感光体とし
て要求される基本的な性質や高い耐久性等の要求を満足
するものは未だ十分に得られていないのが現状である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、プロ
セス内で繰り返し使用するにあたり、高感度を有し、し
かも帯電電位および残留電位の変動が極めて少なく、良
好な画像特性を有し、耐摩耗性の高い電子写真感光体を
提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の目的
を達成するために種々の検討をした結果、導電性支持体
上に少なくとも電荷発生層および電荷輸送層を形成して
なる電子写真感光体において、該電荷発生層にフタロシ
アニン類および塩ビ樹脂を含有し、且つ、該電荷輸送層
に含有される電荷輸送物質と結着剤樹脂の重量比(電荷
輸送物質/結着剤樹脂)が0.3〜0.8であること、
あるいは該電荷発生層に含有されるフタロシアニン類と
塩ビ樹脂の重量比(フタロシアニン類/塩ビ樹脂)が
0.3〜0.8である電子写真感光体は優れた電子写真
特性および耐久性を有することを見出し、本発明の目的
を達成するに至った。
【0015】また、本発明にかかわる電荷輸送物質とし
ては、例えば特開昭54−150128号公報、同55
−46761号公報、同57−64244号公報、同5
8−184947号公報、同59−15251号公報、
同60−146248号公報、同60−177350号
公報、同60−230142号公報、同60−2558
54号公報、特開平1−102469号公報、同2−9
6767号公報、同2−210451号公報、同2−2
26160号公報、同3−73958号公報、同4−4
260号公報等に示されているヒドラゾン類、特開昭5
2−4242号公報、同56−52756号公報、同5
7−210343号公報、同58−65440号公報、
同60−98437号公報、同61−134354号公
報、同63−225660号公報、特開平1−1426
42号公報、同2−190864号公報、同2−230
255号公報、同5−303220号公報等に示されて
いるアリールアミン類、特開昭57−148750号公
報、同62−287257号公報、同63−20565
9号公報、特開平2−84658号公報、同3−756
60号公報等に示されている置換エチレン類、特開昭6
2−237458号公報、特開平2−51162号公
報、同2−184857号公報等に示されているエナミ
ン類、特開昭56−123544号公報、同59−23
1073号公報等に示されているオキサゾール類、特開
昭61−32850号公報に示されているトリフェニル
メタン類、クロラニル、テトラシアノエチレン、テトラ
シアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フ
ルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサント
ン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン等の
他、特開昭61−233750号公報、同63−702
57号公報、同63−104061号公報等に示されて
いるアントラキノン類、特開平5−148214号公
報、同5−232722号公報、同5−313384号
公報等に示されているスチルベン類、特開平4−338
760号公報、同4−338761号公報、同4−33
8762号公報等に示されているポリシアノ芳香環類、
特開平5−19505号公報、同5−19510号公
報、同5−307272号公報に示されているナフタレ
ンビスカルボキシイミド類、Japan Hard c
opy ’89論文集p71−74、特開平4−285
670号公報、同5−992号公報、同5−92937
号公報等に示されているキノン類等を挙げることができ
るが、特に下記一般式(1)、(2)、(3)または
(4)で示される電荷輸送物質を用いるのがより好まし
い。
【0016】
【化5】
【0017】一般式(1)において、R1、R2は同一で
も異なっていてもよく、水素原子、置換基を有していて
もよいアルキル基、アリール基またはスチリル基を表
し、少なくとも一つはアリール基またはスチリル基であ
る。R3は置換基を有していてもよいアルキル基、アラ
ルキル基またはアリール基を表し、R4、R5は同一でも
異なっていてもよく、水素原子、置換基を有していても
よいアルキル基、アラルキル基またはアリール基を表
す。また、R4、R5は相互に結合して環を形成していて
もよい。
【0018】
【化6】
【0019】一般式(2)において、R11、R12は同一
であっても異なっていてもよく、置換基を有していても
よいアルキル基、アラルキル基またはアリール基を表
し、R13は置換基を有していてもよいアルキル基、アラ
ルキル基またはアリール基を表し、R14、R15は同一で
も異なっていてもよく、水素原子、置換基を有していて
もよいアルキル基、アラルキル基またはアリール基を表
す。また、R14、R15は相互に結合して環を形成してい
てもよい。
【0020】
【化7】
【0021】一般式(3)において、R21、R22
23、R24は水素原子、置換基を有していてもよいアル
キル基、アラルキル基またはアリール基を表し、R23
24は相互に結合して環を形成してもよい。Z21はイン
ドリン環の二つの炭素原子と共に、飽和の5〜8員環を
形成するのに必要とされる原子群を表す。
【0022】
【化8】
【0023】一般式(4)において、R31、R32は水素
原子、置換基を有していてもよいアルキル基、アラルキ
ル基またはアリール基を表し、R33、R34は置換基を有
していてもよいアルキル基、アラルキル基またはアリー
ル基を表す。Z31はインドリン環の二つの炭素原子と共
に5〜8員環を形成するのに必要とされる原子群を表
す。
【0024】ここでR1、R2の具体例としては、水素原
子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル
基、t−ブチル基等のアルキル基、フェニル基、ナフチ
ル基、アントリル基、トリル基、キシリル基、クロロフ
ェニル基、メトキシフェニル基、ブロモフェニル基、エ
トキシフェニル基、メチルナフチル基、メトキシナフチ
ル基、クロロナフチル基等のアリール基、スチリル基、
クロロスチリル基、メトキシスチリル基、メチルスチリ
ル基等のスチリル基、R3、R11、R12、R13として
は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル
基、t−ブチル基等のアルキル基、ベンジル基、フェニ
ルエチル基、ナフチルメチル基、メチルベンジル基、エ
チルベンジル基、クロロベンジル基、メトキシベンジル
基、メトキシフェニルエチル基等のアラルキル基、フェ
ニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基、クロロフ
ェニル基、メトキシフェニル基、メチルナフチル基等の
アリール基、R4、R5としては、水素原子、メチル基、
エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチ
ル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基
等のアルキル基、ベンジル基、フェニルエチル基、ナフ
チルメチル基、メチルベンジル基、エチルベンジル基、
クロロベンジル基、メトキシベンジル基、メトキシフェ
ニルエチル基等のアラルキル基、フェニル基、ナフチル
基、トリル基、キシリル基、クロロフェニル基、メトキ
シフェニル基、メチルナフチル基等のアリール基、
14、R15、R21、R22、R23、R24、R31、R32とし
ては、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s
ec−ブチル基、t−ブチル基等のアルキル基、ベンジ
ル基、フェニルエチル基、ナフチルメチル基、メチルベ
ンジル基、エチルベンジル基、クロロベンジル基、メト
キシベンジル基、メトキシフェニルエチル基等のアラル
キル基、フェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル
基、クロロフェニル基、メトキシフェニル基、メチルナ
フチル基等の置換アリール基をそれぞれ挙げることがで
きる。
【0025】また、Z21、Z31の具体例としては、後述
の具体例に示すものを挙げることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明において使用するフタロシ
アニン類としては、それ自体公知のフタロシアニン及び
その誘導体のいずれでも使用でき、具体的には、無金属
フタロシアニン類、チタニルオキシフタロシアニン類、
銅フタロシアニン類、アルミニウムフタロシアニン類、
ジフェノキシゲルマニウムフタロシアニン類、ゲルマニ
ウムフタロシアニン類、ガリウムフタロシアニン類、ク
ロロガリウムフタロシアニン類、ブロモガリウムフタロ
シアニン類、クロロインジウムフタロシアニン類、ブロ
モインジウムフタロシアニン類、ヨードインジウムフタ
ロシアニン類、マグネシウムフタロシアニン類、クロロ
アルミニウムフタロシアニン類、ブロモアルミニウムフ
タロシアニン類、スズフタロシアニン類、ジクロロスズ
フタロシアニン類、バナジルオキシフタロシアニン類、
亜鉛フタロシアニン類、コバルトフタロシアニン類、ニ
ッケルフタロシアニン類、ヒドロキシガリウムフタロシ
アニン類、ジヒドロキシガリウムフタロシアニン類、バ
リウムフタロシアニン類、ベリリウムフタロシアニン
類、カドミウムフタロシアニン類、クロロコバルトフタ
ロシアニン類、ジクロロチタニルフタロシアニン類、鉄
フタロシアニン類、シリコンフタロシアニン類、鉛フタ
ロシアニン類、白金フタロシアニン類、無金属ナフタロ
シアニン類、アルミニウムナフタロシアニン類、チタニ
ルオキシナフタロシアニン類、ルテニウムフタロシアニ
ン類、パラジウムフタロシアニン類等が挙げられる。特
にその中でも無金属フタロシアニン類、チタニルオキシ
フタロシアニン類、銅フタロシアニン類、クロロアルミ
ニウムフタロシアニン類、クロロインジウムフタロシア
ニン類、バナジルオキシフタロシアニン類、ジフェノキ
シゲルマニウムフタロシアニン類、クロロガリウムフタ
ロシアニン類、ヒドロキシガリウムフタロシアニン類が
本発明では好ましく用いられる。
【0027】また、フタロシアニン類は結晶多型の化合
物として知られ、各種結晶型のフタロシアニン類が見出
されている。これらの結晶型や製造方法に関する記述と
して、無金属フタロシアニンは、特公昭49−4338
号公報、特開昭58−182639号公報、同60−1
9151号公報、同62−47054号公報、同62−
143058号公報、同63−286857号公報、特
開平1−138563号公報、同1−230581号公
報、同2−233769号公報、さらにはJ.Phy
s.Chem.72,3230(1968)に、チタニ
ルオキシフタロシアニンは、特開昭61−217050
号公報、同62−67094号公報、同62−2292
53号公報、同63−364号公報、同63−365号
公報、同63−366号公報、同63−37163号公
報、同63−80263号公報、同63−116158
号公報、同63−198067号公報、同63−218
768号公報、同64−17066号公報、特開平1−
123868号公報、同1−138562号公報、特開
平1−153757号公報、特開平1−172459号
公報、同1−172462号公報、同1−189200
号公報、同1−204969号公報、同1−20775
5号公報、同1−299874号公報、同2−8256
号公報、同2−99969号公報、同2−131243
号公報、同2−165156号公報、同2−16515
7号公報、同2−215866号公報、同2−2675
63号公報、同2−297560号公報、同3−350
64号公報、同3−54264号公報、同3−8406
8号公報、同3−94264号公報、同3−10065
8号公報、同100659号公報、同3−123359
号公報、同3−199268号公報、同3−20079
0号公報、同3−269064号公報、同4−1451
66号公報、同4−145167号公報、同4−153
273号公報、同4−159373号公報、同4−17
9964号公報、同5−202309号公報、同5−2
79592号公報、同5−289380号公報、同6−
336554号公報、同7−82503号公報、同7−
82505号公報、さらには同8−110649号公報
に、銅フタロシアニンは、特公昭52−1667号公
報、特開昭51−108847号公報、同55−609
58号公報、さらにはγ型、π型、χ型、ρ型等が知ら
れている。クロロアルミニウムフタロシアニンは、特開
昭58−158649号公報、同62−133462号
公報、同62−163060号公報、同63−4315
5号公報、さらには同64−70762号公報に、クロ
ロインジウムフタロシアニンは特開昭59−44054
号公報、同60−59355号公報、同61−4524
9号公報、さらには特開平7−13375号公報に、バ
ナジルオキシフタロシアニンは、特開昭63−1836
1号公報、特開平1−204968号公報、同2687
63号公報、同3−269063号公報、さらには同7
−247442号公報に、ジフェノキシフタロシアニン
は、特開平4−360150号公報に、クロロガリウム
フタロシアニンは、特開平5−194523号公報、さ
らには同7−102183号公報に、ヒドロキシガリウ
ムフタロシアニンは、特開平5−263007号公報、
さらには同7−53892号公報に記載されているもの
を挙げることができる。
【0028】本発明においては、中でもCuKα1.5
41オンク゛ストロームのX線に対し次のブラッグ角(2θ±
0.2°)を有するものが特に好ましく用いられる。 無金属フタロシアニン 7.6°、9.2°、16.8°、17.4°、20.
4°、20.9°に主要なピークを示すX線回折スペク
トルを有する無金属フタロシアニン(τ型無金属フタロ
シアニン)、7.5°、9.1°、16.8°、17.
3°、20.3°、20.8°、21.4°、27.4
°に主要なピークを示すX線回折スペクトルを有する無
金属フタロシアニン(τ′型無金属フタロシアニン)、
7.6°、9.2°、16.8°、17.4°、28.
5°あるいは7.6°、9.2°、16.8°、17.
4°、21.5°に主要のピークを示すX線回折スペク
トルを有する無金属フタロシアニン(η型無金属フタロ
シアニン)、7.5°、9.1°、16.8°、17.
3°、20.3°、20.8°、21.4°、27.4
°あるいは、7.5°、9.1°、16.8°、17.
3°、20.3°、20.8°、21.4°、22.1
°、27.4°、28.5°に主要のピークを示すX線
回折スペクトルを有する無金属フタロシアニン(η′型
無金属フタロシアニン)、7.7°、9.3°、16.
9°、22.4°、28.8°に主要のピークを示すX
線回折スペクトルを有する無金属フタロシアニン、6.
7°に主要のピークを示すX線回折スペクトルを有する
無金属フタロシアニン、15.2°を中心に13.5°
にショルダーを示すX線回折スペクトルを有する無金属
フタロシアニン、26.8°を中心に24.8°にショ
ルダーを示すX線回折スペクトルを有する無金属フタロ
シアニン、6.7°、8.7°、15.1°、17.7
°、23.8°、26.1°、27.4°、30.0°
に主要のピークを示すX線回折スペクトルを有する無金
属フタロシアニン、6.7°、7.2°、13.4°、
14.5°、15.2°、16.0°、20.2°、2
1.7°、24.0°、24.8°、26.6°、2
7.3°に主要のピークを示すX線回折スペクトルを有
する無金属フタロシアニン、6.6°、13.4°、1
4.5°、20.2°、24.8°、26.6°、2
7.2°に主要のピークを示すX線回折スペクトルを有
する無金属フタロシアニン、6.7°、7.3°、1
3.5°、14.9°、15.9°、16.7°24.
7°、26.1°に主要のピークを示すX線スペクトル
を有する無金属フタロシアニン、または7.4°、9.
0°、16.5°、17.2°、22.1°、23.8
°、27.0°、28.4°に主要のピークを示すX線
回折スペクトルを有する無金属フタロシアニン。
【0029】チタニルオキシフタロシアニン 7.5°、12.3°、16.3°、25.3°、2
8.7°に主要のピークを示すX線回折スペクトルを有
するチタニルオキシフタロシアニン(α型チタニルオキ
シフタロシアニン)、9.3°、10.6°、13.2
°、15.1°、15.7°、16.1°、20.8
°、23.3°、26.3°、27.1°に主要のピー
クを示すX線回折スペクトルを有するチタニルオキシフ
タロシアニン(β型チタニルオキシフタロシアニン)、
7.0°、15.6°、23.4°、25.5°に主要
のピークを示すX線回折スペクトルを有するチタニルオ
キシフタロシアニン(C型チタニルオキシフタロシアニ
ン)、6.9°、15.5°、23.4°に主要のピー
クを示すX線回折スペクトルを有するチタニルオキシフ
タロシアニン(m型チタニルオキシフタロシアニン)、
9.5°、9.7°、11.7°、15.0°、23.
5°、24.1°、27.3°に主要のピークを示すX
線回折スペクトルを有するチタニルオキシフタロシアニ
ン(Y型チタニルオキシフタロシアニン)、7.3°、
17.7°、24.0°、27.2°、28.6°に主
要のピークを示すX線回折スペクトルを有するチタニル
オキシフタロシアニン(γ型チタニルオキシフタロシア
ニン)、9.0°、14.2°、23.9°、27.1
°に主要のピークを示すX線回折スペクトルを有するチ
タニルオキシフタロシアニン(I型チタニルオキシフタ
ロシアニン)、7.4°、10.1°、12.4°、2
4.1°、25.2°、28.5°に主要のピークを示
すX線回折スペクトルを有するチタニルオキシフタロシ
アニン(ω型チタニルオキシフタロシアニン)、7.4
°、11.0°、17.9°、20.1°、26.5
°、29.0°に主要のピークを示すX線回折スペクト
ルを有するチタニルオキシフタロシアニン(E型チタニ
ルオキシフタロシアニン)、7.5°、22.4°、2
4.4°、25.4°、26.2°、27.2°、2
8.6°に主要のピークを示すX線回折スペクトルを有
するチタニルオキシフタロシアニン、9.2°、13.
1°、20.7°、26.2°、27.1°に主要のピ
ークを示すX線回折スペクトルを有するチタニルオキシ
フタロシアニン、7.3°、22.9°、27.4°に
主要のピークを示すX線回折スペクトルを有するチタニ
ルオキシフタロシアニン、7.6°、10.5°、1
2.5°、15.6°、16.4°、17.7°、2
6.3°、28.9°、30.5°、32.0°に主要
のピークを示すX線回折スペクトルを有するチタニルオ
キシフタロシアニン、26.2°に主要のピークを示す
X線回折スペクトルを有するチタニルオキシフタロシア
ニン、7.3°、15.2°、26.2°に主要のピー
クを示すX線回折スペクトルを有するチタニルオキシフ
タロシアニン、13.1°、20.6°、26.1°、
27.0°に主要のピークを示すX線回折スペクトルを
有するチタニルオキシフタロシアニン、6.7°、7.
4°、10.2°、12.6°、15.2°、16.0
°、17.1°、18.2°、22.4°、23.2
°、24.2°、25.2°、28.5°に主要のピー
クを示すX線回折スペクトルを有するチタニルオキシフ
タロシアニン、27.3°に主要のピークを示すX線回
折スペクトルを有するチタニルオキシフタロシアニン、
6.8°、27.3°に主要のピークを示すX線回折ス
ペクトルを有するチタニルオキシフタロシアニン、7.
4°、11.0°、17.9°、20.1°、26.4
°、29.0°に主要のピークを示すX線回折スペクト
ルを有するチタニルオキシフタロシアニン、6.8°、
9.7°、15.4°に主要のピークを示すX線回折ス
ペクトルを有するチタニルオキシフタロシアニン、9.
2°、11.6°、13.0°、24.1°、26.2
°、27.2°に主要のピークを示すX線回折スペクト
ルを有するチタニルオキシフタロシアニン、9.1°、
12.2°、16.3°、26.9°に主要のピークを
示すX線回折スペクトルを有するチタニルオキシフタロ
シアニン、7.4°、9.2°、10.4°、11.6
°、13.0°、14.3°、15.0°、15.5
°、23.4°、24.1°、26.2°、27.2°
に主要のピークを示すX線回折スペクトルを有するチタ
ニルオキシフタロシアニン、9.5°、24.1°、2
7.2°に主要のピークを示すX線回折スペクトルを有
するチタニルオキシフタロシアニン、7.2°、14.
2°、24.0°、27.2°に主要のピークを示すX
線回折スペクトルを有するチタニルオキシフタロシアニ
ン、4.8°、9.6°、26.2°に主要のピークを
示すX線回折スペクトルを有するチタニルオキシフタロ
シアニン、6.5°、14.5°、23.8°に主要の
ピークを示すX線回折スペクトルを有するチタニルオキ
シフタロシアニン、7.0°、9.1°、14.1°、
26.2°に主要のピークを示すX線回折スペクトルを
有するチタニルオキシフタロシアニン、6.8°、1
4.9°、24.8°、26.2°に主要のピークを示
すX線回折スペクトルを有するチタニルオキシフタロシ
アニン、7.5°、27.3°に主要のピークを示すX
線回折スペクトルを有するチタニルオキシフタロシアニ
ン、21.6°、28.0°に主要のX線回折スペクト
ルを有するチタニルオキシフタロシアニン、9.6°、
27.2°に主要のX線回折スペクトルを有するチタニ
ルオキシフタロシアニン、7.3°、19.4°、2
1.5°、23.8°に主要のピークを示すX線回折ス
ペクトルを有するチタニルオキシフタロシアニン、1
0.5°、12.6°、15.0°、26.6°に主要
のピークを示すX線回折スペクトルを有するチタニルオ
キシフタロシアニン、8.5°、13.6°、17.1
°、18.0°、23.9°、27.4°に主要のピー
クを示すX線回折スペクトルを有するチタニルオキシフ
タロシアニン、8.9°、11.4°、27.2°に主
要のピークを示すX線回折スペクトルを有するチタニル
オキシフタロシアニン7.5°、22.5°、28.6
°に主要のピークを有するX線回折スペクトルを有する
チタニルオキシフタロシアニン、6.8°、26.1
°、27.1°に主要のピークを示すX線回折スペクト
ルを有するチタニルオキシフタロシアニン、8.4°に
主要のピークを示すX線回折スぺクトルを有するチタニ
ルオキシフタロシアニン、7.6°、10.3°、1
2.7°、16.3°、22.7°、24.3°、2
5.5°、28.6°に主要のピークを示すX線回折ス
ペクトルを有するチタニルオキシフタロシアニン、6.
8°、7.4°、15.0°、24.7°、26.2
°、27.2°に主要のピークを示すX線回折スペクト
ルを有するチタニルオキシフタロシアニン、または明瞭
なピークを有していないアモルファス型であるチタニル
オキシフタロシアニン。
【0030】銅フタロシアニン 7.0°、9.2°、12.5°、16.8°、18.
6°、21.3°、23.8°、26.2°、28.0
°、30.5°に主要のピークを示すX線回折スペクト
ルを有する銅フタロシアニン(β型銅フタロシアニ
ン)、7.6°、9.1°、14.2°、17.4°、
20.4°、21.2°、23.0°、26.5°、2
7.2°、29.5°に主要のピークを示すX線回折ス
ペクトルを有する銅フタロシアニン(ε型銅フタロシア
ニン)、7.0°、9.8°、15.8°、24.9
°、26.7°、27.3°に主要のピークを示すX線
回折スペクトルを有する銅フタロシアニン(α型銅フタ
ロシアニン)、7.0°、7.7°、9.2°に主要の
ピークを示すX線回折スペクトルを有する銅フタロシア
ニン。
【0031】クロロアルミニウムフタロシアニン 7.0°に主要のピークを示すX線回折スペクトルを有
するクロロアルミニウムフタロシアニン、6.7°、1
1.2°、16.7°、25.6°に主要のピークを示
すX線回折スペクトルを有するクロロアルミニウムフタ
ロシアニン、25.5°に主要のピークを示すX線回折
スペクトルを有するクロロアルミニウムフタロシアニン
または、6.5°、11.1°、13.7°、17.0
°、22.0°、23.0°、24.1°、25.7°
に主要のピークを示すX線回折スペクトルを有するクロ
ロアルミニウムフタロシアニン。
【0032】クロロインジウムフタロシアニン 7.4°、16.7°、27.8°に主要のピークを示
すX線回折スペクトルを有するクロロインジウムフタロ
シアニン。
【0033】バナジルオキシフタロシアニン 9.3°、10.7°、13.1°、15.1°、1
5.7°、16.1°、20.7°、23.3°、2
6.2°、27.1°に主要のピークを示すX線回折ス
ペクトルを有するバナジルオキシフタロシアニン、7.
5°、24.2°、27.7°、28.6°に主要のピ
ークを示すX線回折スペクトルを有するバナジルオキシ
フタロシアニン、14.3°、18.0°、24.1
°、27.3°に主要のピークを示すX線回折スペクト
ルを有するバナジルオキシフタロシアニン、7.4°、
10.3°、12.6°、16.3°、17.8°、1
8.5°、22.4°、24.2°、25.4°、2
7.2°、28.6°に主要のピークを示すX線回折ス
ペクトルを有するバナジルオキシフタロシアニン、また
は明瞭なピークを有していないアモルファス型であるバ
ナジルオキシフタロシアニン。
【0034】クロロガリウムフタロシアニン 7.4°、16.6°、25.5°、28.3°に主要
のピークを示すX線回折スペクトルを有するクロロガリ
ウムフタロシアニン、11.0°、13.5°、27.
1°に主要のピークを示すX線回折スペクトルを有する
クロロガリウムフタロシアニン、6.8°、17.3
°、23.6°、26.9°に主要のピークを示すX線
回折スペクトルを有するクロロガリウムフタロシアニ
ン、または8.7〜9.2°、17.6°、27.4
°、28.8°に主要のピークを示すX線回折スペクト
ルを有するクロロガリウムフタロシアニン。
【0035】ヒドロキシガリウムフタロシアニン 7.5°、9.9°、12.5°、16.3°、18.
6°、25.1°、28.3°に主要のピークを示すX
線回折スペクトルを有するヒドロキシガリウムフタロシ
アニン、7.7°、16.5°、25.1°、26.6
°に主要のピークを示すX線回折スペクトルを有するヒ
ドロキシガリウムフタロシアニン、7.9°、16.5
°、24.4°、27.6°に主要のピークを示すX線
回折スペクトルを有するヒドロキシガリウムフタロシア
ニン、7.0°、7.5°、10.5°、11.7°、
12.7°、17.3°、18.1°、24.5°、2
6.2°、27.1°に主要のピークを示すX線回折ス
ペクトルを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン、
6.8°、12.8°、15.8°、26.0°に主要
のピークを示すX線回折スペクトルを有するヒドロキシ
ガリウムフタロシアニンまたは、7.4°、9.9°、
25.0°、26.2°、28.2°に主要のピークを
示すX線回折スペクトルを有するヒドロキシガリウムフ
タロシアニン。
【0036】ジフェノキシゲルマニウムフタロシアニン 9.0°、11.2°、17.1°、18.1°、2
0.9°、22.7°、25.8°、29.3°に主要
のピークを示すX線回折スペクトルを有するジフェノキ
シゲルマニウムフタロシアニン。
【0037】一般的にフタロシアニンの製造法として
は、フタロジニトリルと金属塩化物、またはアルコキシ
金属とを加熱溶融または有機溶媒存在下で加熱するフタ
ロジニトリル法、無水フタル酸を尿素及び金属塩化物と
加熱溶融または有機溶媒存在下で加熱するワイラー法、
シアノベンズアミドと金属塩とを高温で反応させる方
法、あるいはジリチウムフタロシアニンと金属塩を反応
させる方法等があるが、これらに限定されるものではな
い。また、反応に用いる有機溶媒としては、α−クロロ
ナフタレン、β−クロロナフタレン、α−メチルナフタ
レン、メトキシナフタレン、ジフェニルナフタレン、エ
チレングリコール、ジアルキルエーテル、キノリン、ス
ルホラン、ジクロロベンゼン、N−メチル−2−ピロリ
ドン、ジクロロトルエン等の反応不活性な高沸点の溶媒
が望ましい。
【0038】上述の方法によって得たフタロシアニン化
合物を、酸、アルカリ、アセトン、メタノール、エタノ
ール、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、ピリ
ジン、キノリン、スルホラン、α−クロロナフタレン、
トルエン、キシレン、ジオキサン、クロロホルム、ジク
ロロエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチ
ル−2−ピロリドン等により精製して電子写真用途に用
い得る高純度のフタロシアニン化合物が得られる。精製
法としては、洗浄法、再結晶法、ソックスレー等の抽出
法、及び熱懸濁法、昇華法等がある。また、精製方法は
これらに限定されるものではなく、未反応物や反応副生
成物を取り除く作業であればいずれでもよい。
【0039】また、本発明にかかわる一般式(1)ない
し(4)で示される電荷輸送物質の具体例としては、以
下に示す表1ないし表4の化合物を挙げることができる
がこれらに限定されるものではない。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【0044】感光体の形態としては種々のものが知られ
ているが、少なくとも電荷発生層と電荷輸送層を有する
積層型の感光体に用いることができる。例えば、導電性
支持体上に、電荷発生物質と結着剤樹脂からなる電荷発
生層と、電荷輸送物質と結着剤樹脂からなる電荷輸送層
を設けた積層型の感光体が知られている。電荷発生層と
電荷輸送層はどちらが上層となっても構わない。また、
必要に応じて導電性支持体と感光層の間に下引き層を、
感光体表面にオーバーコート層を、電荷発生層と電荷輸
送層との間に中間層を設けることもできる。本発明の組
成物を用いて感光体を作製する支持体としては金属製ド
ラム、金属板、導電性加工を施した紙、プラスチックフ
ィルムのシート状、ドラム状あるいはベルト状の支持体
等が使用される。
【0045】それらの支持体上へ感光層を形成するため
に用いるフィルム形成性結着剤樹脂としては利用分野に
応じて種々のものがあげられる。例えば複写用感光体の
用途ではポリスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹
脂、ポリスルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、酢ビ・
クロトン酸共重合体樹脂、塩ビ樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリアリレート樹
脂、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、
フェノキシ樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ポリ
スチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、塩ビ樹脂、
ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレ
ート樹脂等は感光体としての電位特性に優れている。
又、これらの樹脂は、単独あるいは共重合体として1種
又は2種以上を混合して用いることができる。
【0046】電荷輸送層に含有されるこれらの樹脂は、
電荷輸送物質と結着剤樹脂の重量比(電荷輸送物質/結
着剤樹脂)が0.3〜0.8で使用されるのが好まし
い。樹脂の比率が高すぎると感度が低下し、また、樹脂
の比率が低くなりすぎると、塗工液中あるいは感光体中
での電荷輸送物質の結晶析出による画像故障や繰り返し
特性の悪化、耐摩耗性の低下を招くおそれがある。
【0047】これらの樹脂の中には、引っ張り、曲げ、
圧縮等の機械的強度に弱いものがある。この性質を改良
するために、可塑性を与える物質を加えることができ
る。具体的には、フタル酸エステル(例えばDOP、D
BP等)、リン酸エステル(例えばTCP、TOP
等)、セバシン酸エステル、アジピン酸エステル、ニト
リルゴム、塩素化炭化水素等が挙げられる。これらの物
質は、必要以上に添加すると電子写真特性の悪影響を及
ぼすので、その割合は結着剤樹脂に対し20%以下が好
ましい。
【0048】その他、感光体中への添加物として酸化防
止剤やカール防止剤等、塗工性の改良のためレベリング
剤等を必要に応じて添加することができる。
【0049】本発明にかかわる電荷輸送物質は公知の各
種を用いることができる。電荷輸送物質には正孔輸送物
質と電子輸送物質がある。前者の例としては、例えば特
公昭34−5466号公報等に示されているオキサジア
ゾール類、特公昭45−555号公報等に示されている
トリフェニルメタン類、特公昭52−4188号公報等
に示されているピラゾリン類、特公昭55−42380
号公報等に示されているヒドラゾン類、特開昭56−1
23544号公報等に示されているオキサジアゾール類
等を挙げることができる。一方、電子輸送物質として
は、例えばクロラニル、テトラシアノエチレン、テトラ
シアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フ
ルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フル
オレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、
2,4,8−トリニトロチオキサントン、1,3,7−
トリニトロジベンゾチオフェン、1,3,7−トリニト
ロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキシド等が挙げる
ことができ、一般式(1)ないし(4)で示される化合
物がより好ましい。これらの電荷輸送物質は単独または
2種以上組み合わせて用いることができる。
【0050】また、正孔輸送物質と電荷移動錯体を形成
し、更に増感効果を増大させる増感剤としてある種の電
子吸引性化合物を添加することもできる。この電子吸引
性化合物としては例えば、2,3−ジクロロ−1,4−
ナフトキノン、1−ニトロアントラキノン、1−クロロ
−5−ニトロアントラキノン、2−クロロアントラキノ
ン、フェナントレンキノン等のキノン類、4−ニトロベ
ンズアルデヒド等のアルデヒド類、9−ベンゾイルアン
トラセン、インダンジオン、3,5−ジニトロベンゾフ
ェノン、3,3′,5,5′−テトラニトロベンゾフェ
ノン等のケトン類、無水フタル酸、4−クロロナフタル
酸無水物等の酸無水物、テレフタラルマロノニトリル、
9−アントリルメチリデンマロノニトリル、4−ニトロ
ベンザルマロノニトリル、4−(p−ニトロベンゾイル
オキシ)ベンザルマロノニトリル等のシアノ化合物、3
−ベンザルフタリド、3−(α−シアノ−p−ニトロベ
ンザル)フタリド、3−(α−シアノ−p−ニトロベン
ザル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド等のフ
タリド類等を挙げることができる。
【0051】本発明にかかわる電荷発生層に含有される
フタロシアニン類と塩ビ樹脂は、重量比(フタロシアニ
ン類/塩ビ樹脂)が0.3〜0.8で使用されるのが好
ましい。樹脂の比率が高くなりすぎると電荷発生効率が
低下し、また樹脂の比率が低くなりすぎると成膜性に問
題が生じるだけでなく、帯電性の悪化や、感度の悪化、
繰り返し特性の悪化を招く恐れがある。また、感光体と
しての製造コストを上げることになる。
【0052】フタロシアニン類、塩ビ樹脂、電荷輸送層
用結着剤樹脂および電荷輸送物質は、感光体の形態に応
じて種々の添加物質と共に適当な溶剤中に溶解又は分散
し、その塗工液を先に述べた導電性支持体上に塗布し、
乾燥して感光体を製造することができる。
【0053】塗工溶剤としてはクロロホルム、ジクロロ
エタン、ジクロロメタン、トリクロロエタン、トリクロ
ロエチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハ
ロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メ
チルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチレングリコー
ルジメチルエーテル等のエーテル系溶剤、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、メチルイソプロピル
ケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、蟻酸エチ
ル、酢酸エチル、メチルセロソルブアセテート等のエス
テル系溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニ
トリル、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホ
キシド等の非プロトン性極性溶剤及びアルコール系溶剤
等を挙げることができる。これらの溶剤は単独または2
種以上の混合溶剤として使用することができる。
【0054】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではな
い。
【0055】実施例1 τ型無金属フタロシアニンと塩ビ樹脂(日本ゼオン製M
R−110)をτ型無金属フタロシアニンと塩ビ樹脂の
重量比(τ型無金属フタロシアニン/塩ビ樹脂)が1
で、固形分濃度が2重量%となるように1,4−ジオキ
サンと混合し、ペイントコンディショナー装置でガラス
ビーズと共に3時間分散した。こうして得た分散液を、
アプリケーターにてアルミ蒸着ポリエステル上に塗布し
て乾燥し、膜厚約0.2μの電荷発生層を形成した。次
に下記構造式(5)のスチリル化合物とポリアリレート
樹脂(ユニチカ製U−ポリマー)を、スチリル化合物と
U−ポリマーの重量比(スチリル化合物/U−ポリマ
ー)が0.8で混合し、ジクロロエタンを溶媒として1
0重量%の溶液を作り、上記の電荷発生層の上にアプリ
ケーターで塗布して膜厚約25μmの電荷輸送層を形成
した。
【0056】
【化9】
【0057】この様にして作製した積層型感光体をアル
ミニウム製のドラム素管に貼り付け、ドラム感光体評価
装置(ジェンテック(株)製シンシア90)により、7
80nmの単色光による光感度(半減露光量:E1/2
を測定した。その結果、半減露光量は0.35μJ/c
2と高感度を示した。また、帯電露光の繰り返し特性
を、光除電にタングステンランプアレイを用いて、TC
CD2モードでの5000回の帯電および光除電の繰り
返しで評価した。測定は、コロナ印加電圧:−6.5k
V、プロセス速度160mm/秒で行った。その結果、
初期の帯電電位(V0)が−750V、残留電位(Vr)
が−10Vに対し、5000回の繰り返し後は、帯電電
位(V0)は−740V、残留電位(Vr)は−18Vと
変化が極めて小さいことが分かった。
【0058】この様に作製した積層型電子写真感光体を
ドラム状アルミ素管に貼りつけ、市販の事務用複写機に
装着し、画像を形成させ、その画像に故障がないか評価
した結果、画像故障、濃度ムラは、全くみられなかっ
た。
【0059】また、同様にして作製した感光体の耐摩耗
性をスガ摩耗試験機を用いて測定した。測定条件は、粗
さ2000番のサンドペーパーを使用し、加重400
g、繰り返し回数300回で行った。感光体の耐摩耗性
については、摩耗量<1.9mgを◎、1.9mg≦摩
耗量<2.2mgを○、2.2mg≦摩耗量<2.5m
gを△、2.5mg≦摩耗量を×という基準で評価し
た。その結果は、○であった。
【0060】実施例2 実施例1のスチリル化合物とU−ポリマーの重量比(ス
チリル化合物/U−ポリマー)を0.3に変えた以外は
実施例1と同様に感光体を作製し、実施例1と同様に電
子写真特性、画像特性および耐摩耗性を評価した。その
結果、半減露光量(E1/2)は、0.37μJ/cm2
高感度であり、初期の帯電電位(V0)−742V、残
留電位(Vr)−20Vに対し、5000回の繰り返し
後は、帯電電位(V0)−738V、残留電位(Vr)は
−22Vであり、変化が小さいことが分かった。また、
画像故障は全くなく、耐摩耗性は、◎であった。
【0061】実施例3 実施例1のτ型無金属フタロシアニンと塩ビ樹脂の重量
比(τ型無金属フタロシアニン/塩ビ樹脂)を0.8に
変え、スチリル化合物とU−ポリマーの重量比(スチリ
ル化合物/U−ポリマー)を1に変えた以外は、実施例
1と同様に感光体を作製し、実施例1と同様に電子写真
特性、画像特性および耐摩耗性を評価した。その結果、
半減露光量(E1/2)は、0.35μJ/cm2と高感度
を示し、初期の帯電電位(V0)−755V、残留電位
(Vr)−8Vに対し、5000回の繰り返し後は、帯
電電位(V0)−750V、残留電位(Vr)−12Vで
あり、極めて変化が小さいことが分かった。また、画像
故障は無く、耐摩耗性は、○であった。
【0062】実施例4 実施例3のτ型無金属フタロシアニン/塩ビ樹脂の重量
比(τ型無金属フタロシアニン/塩ビ樹脂)を0.3に
変えた以外は、実施例1と同様に感光体を作製し、実施
例1と同様に電子写真特性、画像特性および耐摩耗性を
評価した。その結果、半減露光量(E1/2)は、0.3
4μJ/cm2と高感度を示し、初期の帯電電位(V0)
−757V、残留電位(Vr)−13Vに対し、500
0回の繰り返し後は、帯電電位(V0)−749V、残
留電位(Vr)−22Vであり、変化が小さいことが分
かった。また、画像故障は無く、耐摩耗性は、○であっ
た。
【0063】比較例1 実施例1のスチリル化合物とU−ポリマーの重量比(ス
チリル化合物/U−ポリマー)を0.9に変えた以外は
実施例1と同様に感光体を作製し、実施例1と同様に電
子写真特性、画像特性および耐摩耗性を評価した。その
結果、半減露光量(E1/2)は、0.35μJ/cm2
高感度であったものの、初期の帯電電位(V0)−75
2V、残留電位(Vr)−5Vに対し、5000回の繰
り返し後は、帯電電位(V0)−720V、残留電位
(Vr)は−32Vであり、繰り返し後の帯電電位が若
干低めとなり、残留電位の上昇も若干大きめになった。
また、電荷輸送物質の結晶析出により、ピンホールの画
像故障が発生した。耐摩耗性は、×であった。
【0064】比較例2 実施例1のスチリル化合物とU−ポリマーの重量比(ス
チリル化合物/U−ポリマー)を0.2に変えた以外は
実施例1と同様に感光体を作製し、実施例1と同様に電
子写真特性、画像特性および耐摩耗性を評価した。その
結果、半減露光量(E1/2)は、0.52μJ/cm2
感度が悪化し、初期の帯電電位(V0)−732V、残
留電位(Vr)−39Vに対し、5000回の繰り返し
後は、帯電電位(V0)−730V、残留電位(Vr)は
−49Vであり、変化は小さいものの初期の残留電位が
高くなった。画像故障は、無く、耐摩耗性は、◎であっ
た。
【0065】比較例3 実施例3のτ型無金属フタロシアニンと塩ビ樹脂の重量
比(τ型無金属フタロシアニン/塩ビ樹脂)を0.9に
変えた以外は、実施例1と同様に感光体を作製し、実施
例1と同様に電子写真特性、画像特性および耐摩耗性を
評価した。その結果、半減露光量(E1/2)は、0.4
1μJ/cm2と感度が悪化し、初期の帯電電位(V0)
−753V、残留電位(Vr)−22Vに対し、500
0回の繰り返し後は、帯電電位(V0)−708V、残
留電位(Vr)は−32Vであり、繰り返しによる帯電
電位の低下が大きめであった。画像故障はなく、耐摩耗
性は、△であった。
【0066】比較例4 実施例3のτ型無金属フタロシアニンと塩ビ樹脂の重量
比(τ型無金属フタロシアニン/塩ビ樹脂)を0.2に
変えた以外は、実施例1と同様に感光体を作製し、実施
例1と同様に電子写真特性、画像特性および耐摩耗性を
評価した。その結果、半減露光量(E1/2)は、0.4
0μJ/cm2と感度が悪化し、初期の帯電電位(V0)
−755V、残留電位(Vr)−12Vに対し、500
0回の繰り返し後は、帯電電位(V0)−738V、残
留電位(Vr)は−31Vであった。画像故障はなく、
耐摩耗性は、○であった。
【0067】実施例5 実施例1のτ型無金属フタロシアニンを9.5°、9.
7°、11.7°、15.0°、23.5°、24.1
°、27.3°に主要のピークを示すX線回折スペクト
ルを有するチタニルオキシフタロシアニン(Y型チタニ
ルオキシフタロシアニン)に変えた以外は、実施例1と
同様に感光体を作製し、実施例1と同様に電子写真特
性、画像特性および耐摩耗性を評価した。その結果、半
減露光量(E1/2)は0.16μJ/cm2と高感度を示
した。初期の帯電電位(V0)−733V、残留電位
(Vr)−8Vに対し、5000回の繰り返し後は、帯
電電位(V0)−721V、残留電位(Vr)−15Vと
変化が小さいことが分かった。また、画像故障は無く、
耐摩耗性は、○であった。
【0068】実施例6 実施例1のU−ポリマーをポリカーボネート(帝人化成
製パンライトL−1225)に変えた以外は、実施例1
と同様に感光体を作製し、実施例1と同様に電子写真特
性、画像特性および耐摩耗性を評価した。その結果、半
減露光量(E1/ 2)は、0.25μJ/cm2と高感度を
示した。初期の帯電電位(V0)−747V、残留電位
(Vr)−14Vに対し、5000回の繰り返し後は帯
電電位(V0)−729V、残留電位(Vr)−23Vで
あり、変化が小さいことが分かった。また、画像故障は
なく、耐摩耗性は、○であった。
【0069】実施例7〜31 実施例1の電荷輸送物質として例示化合物(5)の代わ
りに表5に示す例示化合物を用いる他は、実施例1と同
様に感光体を作製し、実施例1と同様に電子写真特性、
画像特性および耐摩耗性を評価した。結果を表5に示
す。その結果、いずれの場合も、高感度を示し、帯電性
が高く、残留電位も低く、良好であった。また、画像故
障は全く発生せず、耐摩耗性も概して良好であった。
【0070】
【表5】
【0071】比較例5 実施例1の塩ビ樹脂をブチラール樹脂(積水化学製BL
−S)に変えた以外は、実施例1と同様に感光体を作製
し、実施例1と同様に電子写真特性を評価した。その結
果、半減露光量(E1/2)は、2.1μJ/cm2であ
り、かなり低感度であったため、繰り返し特性および耐
摩耗性は評価しなかった。
【0072】比較例6〜13 比較例1の例示化合物(5)を表6に示す例示化合物に
変えた以外は、比較例1と同様に感光体を作製し、実施
例1と同様に、電子写真特性、画像特性および耐摩耗性
を評価した。結果を表6に示す。概して繰り返し後の帯
電電位の低下がみられ、結晶析出による画像故障もみら
れた。また、耐摩耗性が著しく低下していた。
【0073】
【表6】
【0074】比較例14〜21 比較例2の例示化合物(5)を表7に示す例示化合物に
変えた以外は、比較例2と同様に感光体を作製し、実施
例1と同様に、電子写真特性、画像特性および耐摩耗性
を評価した。結果を表7に示す。概して感度の悪化がみ
られ、特に繰り返し後の残留電位の上昇が著しかった。
【0075】
【表7】
【0076】実施例32〜39 実施例5のY型チタニルオキシフタロシアニンと塩ビ樹
脂の重量比(Y型チタニルオキシフタロシアニン/塩ビ
樹脂)を0.5、例示化合物(5)を表8に示す例示化
合物に変えた以外は、実施例1と同様に感光体を作製
し、実施例1と同様に電子写真特性、画像特性および耐
摩耗性を評価した。結果を表8に示す。その結果、いず
れの場合も、高感度を示し、帯電性が高く、残留電位も
低く、良好であった。また、画像故障は全く発生せず、
耐摩耗性も概して良好であった。
【0077】
【表8】
【0078】比較例22〜29 実施例32〜39のY型チタニルオキシフタロシアニン
と塩ビ樹脂の重量比(Y型チタニルオキシフタロシアニ
ン/塩ビ樹脂)を0.9に変えた以外は、実施例1と同
様に感光体を作製し、実施例1と同様に電子写真特性、
画像特性および耐摩耗性を評価した。結果を表9に示
す。その結果、いずれの場合も、感度が悪化していた。
【0079】
【表9】
【0080】比較例30〜27 実施例32〜39のY型チタニルオキシフタロシアニン
と塩ビ樹脂の重量比(Y型チタニルオキシフタロシアニ
ン/塩ビ樹脂)を0.2に変えた以外は、実施例1と同
様に感光体を作製し、実施例1と同様に電子写真特性、
画像特性および耐摩耗性を評価した。結果を表10に示
す。その結果、いずれの場合も、感度が悪化していた。
【0081】
【表10】
【0082】
【発明の効果】以上から明らかなように、本発明によれ
ばプロセス内で繰り返し使用するにあたり、高感度を有
し、しかも帯電電位および残留電位の変動が極めて少な
く、良好な画像特性を有し、耐摩耗性の高い電子写真感
光体を提供することができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に少なくとも電荷発生層
    および電荷輸送層を形成してなる電子写真感光体におい
    て、該電荷発生層にフタロシアニン類および塩ビ樹脂を
    含有し、且つ、該電荷輸送層に含有される電荷輸送物質
    と結着剤樹脂の重量比(電荷輸送物質/結着剤樹脂)が
    0.3〜0.8であることを特徴とする電子写真感光
    体。
  2. 【請求項2】 導電性支持体上に少なくとも電荷発生層
    および電荷輸送物質を含有する電荷輸送層を形成してな
    る電子写真感光体において、該電荷発生層にフタロシア
    ニン類および塩ビ樹脂を含有し、且つ、該電荷発生層に
    含有されるフタロシアニン類と塩ビ樹脂の重量比(フタ
    ロシアニン類/塩ビ樹脂)が0.3〜0.8であること
    を特徴とする電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 前記電荷輸送物質が下記一般式(1)で
    示されるエナミン化合物であることを特徴とする請求項
    1または2に記載の電子写真感光体。 【化1】 (一般式(1)において、R1、R2は同一でも異なって
    いてもよく、水素原子、置換基を有していてもよいアル
    キル基、アリール基またはスチリル基を表し、少なくと
    も一つはアリール基またはスチリル基である。R3は置
    換基を有していてもよいアルキル基、アラルキル基また
    はアリール基を表し、R4、R5は同一でも異なっていて
    もよく、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル
    基、アラルキル基またはアリール基を表す。また、
    4、R5は相互に結合して環を形成していてもよい。)
  4. 【請求項4】 前記電荷輸送物質が下記一般式(2)で
    示されるエナミン化合物であることを特徴とする請求項
    1または2に記載の電子写真感光体。 【化2】 (一般式(2)において、R11、R12は同一であっても
    異なっていてもよく、置換基を有していてもよいアルキ
    ル基、アラルキル基またはアリール基を表し、R13は置
    換基を有していてもよいアルキル基、アラルキル基また
    はアリール基を表し、R14、R15は同一でも異なってい
    てもよく、水素原子、置換基を有していてもよいアルキ
    ル基、アラルキル基またはアリール基を表す。また、R
    14、R15は相互に結合して環を形成していてもよい。)
  5. 【請求項5】 前記電荷輸送物質が下記一般式(3)で
    示されるインドリン化合物であることを特徴とする請求
    項1または2に記載の電子写真感光体。 【化3】 (一般式(3)において、R21、R22、R23、R24は水
    素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、アラル
    キル基またはアリール基を表し、R23、R24は相互に結
    合して環を形成してもよい。Z21はインドリン環の二つ
    の炭素原子と共に、飽和の5〜8員環を形成するのに必
    要とされる原子群を表す。)
  6. 【請求項6】 前記電荷輸送物質が下記一般式(4)で
    示されるインドリン化合物であることを特徴とする請求
    項1または2に記載の電子写真感光体。 【化4】 (一般式(4)において、R31、R32は水素原子、置換
    基を有していてもよいアルキル基、アラルキル基または
    アリール基を表し、R33、R34は置換基を有していても
    よいアルキル基、アラルキル基またはアリール基を表
    す。Z31はインドリン環の二つの炭素原子と共に5〜8
    員環を形成するのに必要とされる原子群を表す。)
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003029434A (ja) * 2001-07-13 2003-01-29 Mitsubishi Paper Mills Ltd 電子写真感光体製造用塗液及びこの塗液を用いた電子写真感光体
JP2004126592A (ja) * 2002-10-02 2004-04-22 Samsung Electronics Co Ltd 正帯電型有機感光体及びその製造方法
JP2007108474A (ja) * 2005-10-14 2007-04-26 Fuji Electric Device Technology Co Ltd 電子写真用感光体
JP2010163395A (ja) * 2009-01-16 2010-07-29 Kyocera Mita Corp エナミン誘導体および電子写真感光体
JP2010185956A (ja) * 2009-02-10 2010-08-26 Mitsubishi Chemicals Corp 新規エナミン系化合物を含有する電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ及び画像形成装置
JP2012027315A (ja) * 2010-07-26 2012-02-09 Ricoh Co Ltd 電子写真感光体及び電子写真装置
JP2012027314A (ja) * 2010-07-26 2012-02-09 Ricoh Co Ltd 電子写真感光体及び電子写真装置

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