JPH11265059A - 平版印刷版を作製するための画像形成要素 - Google Patents

平版印刷版を作製するための画像形成要素

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JPH11265059A
JPH11265059A JP1226499A JP1226499A JPH11265059A JP H11265059 A JPH11265059 A JP H11265059A JP 1226499 A JP1226499 A JP 1226499A JP 1226499 A JP1226499 A JP 1226499A JP H11265059 A JPH11265059 A JP H11265059A
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heat
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JP1226499A
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English (en)
Inventor
Joan Vermeersch
ジヨアン・ベルメールシユ
Damme Marc Van
マルク・バン・ダメ
Dirk Kokkelenberg
デイルク・コツケレンベルク
Inge Claes
インゲ・クレス
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Agfa Gevaert NV
Original Assignee
Agfa Gevaert NV
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  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い感度を有し、融蝕に基づいておらず、ポ
スト−ベーキングなしでも高い印刷耐久性を有する平版
印刷版の作製のための画像形成要素を提供すること。 【解決手段】 本発明に従えば、親水性表面を有する支
持体上に、アルカリ性水溶液に不溶性で且化学光を用い
て露出されると該アルカリ性水溶液に可溶性となりうる
感光層及び該感光層が分光感度を有する光に対して感熱
層を不透明にするマスキング色素を含む感熱層を記載し
た順序で含む画像形成要素であって、該画像形成要素は
さらに該感熱層又はそれに隣接する層中に含まれる光を
熱に変換できる化合物Aを含み、該感熱層がさらに疎水
性ポリマーの熱可塑性粒子を含むことを特徴とする画像
形成要素が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は平版印刷版を作製するための画
像形成要素に関し、ここでその画像形成要素は感光性コ
ーティング上に感熱性マスクを含んでいる。
【0002】
【発明の背景】平版印刷は、そのいくらかの領域が平版
印刷インキを受容することができるが、他の領域は水で
湿らされるとインキを受容しない特別に作られた表面か
らの印刷の方法である。インキを受容する領域は印刷画
像領域を形成し、インキ−反発性領域は背景領域を形成
する。
【0003】写真平版印刷の技術分野の場合、写真材料
は、露光された領域において(ネガティブ−作用性)又
は非露光領域において(ポジティブ−作用性)、親水性
背景上で画像通りに油性又は脂性インキに対して受容性
とされる。
【0004】表面平版印刷版(surface lit
ho plates)又はプラノグラフィ印刷版(pl
anographic printing plate
s)とも呼ばれる通常の平版印刷版の作製の場合、水に
対して親和性を有するか又は化学的処理によりそのよう
な親和性を得る支持体に感光性組成物の薄層がコーティ
ングされる。その目的のためのコーティングには、ジア
ゾ化合物、ジクロム酸塩−増感親水性コロイド及び多様
な合成感光性樹脂を含有する感光性ポリマー層が含まれ
る。特にジアゾ−増感系が広く用いられる。
【0005】感光層が画像通りに露出されると、露出さ
れた画像領域は不溶性となり、非露出領域は溶解性のま
まである。次いで版は適した液を用いて現像され、非露
出領域のジアゾニウム塩又はジアゾ樹脂が除去される。
【0006】別の場合、画像通りに露出されると露出さ
れた領域が可溶性となる感光性コーティングを含む印刷
版は既知である。その場合、続く現像により露出された
領域は除去される。そのような感光性コーティングの典
型的例はキノン−ジアジドに基づくコーティングであ
る。
【0007】典型的に、それから印刷版が作製される上
記の写真材料は、平版印刷法において再現されるべき画
像を含有する写真フィルムを介してカメラ−露出され
る。そのような作業法はやっかいであり、労働集約的で
ある。しかし他方、かくして得られる印刷版は優れた平
版印刷の質のものである。
【0008】かくして上記の方法において写真フィルム
の必要を除き、特に再現されるべき画像を示すコンピュ
ーターデータから直接印刷版を得るための試みが成され
てきた。特に感光性コーティングの上にハロゲン化銀層
をコーティングすることが提案された。次いでハロゲン
化銀をコンピューターの制御下でレーザーを用いて直接
露出することができる。続いてハロゲン化銀層を現像し
て感光性コーティングの上に銀画像を残す。次いでその
銀画像は感光性コーティングの全体的露出においてマス
クとして働く。全体的露出の後、銀画像は除去され、感
光性コーテイングが現像される。そのような方法は例え
ばJP−A−60/61752に開示されているが、複
雑な現像及びそれに伴う現像液が必要であるという欠点
を有する。
【0009】GB−1 492 070は、金属層又は
カーボンブラックを含有する層を感光性コーティング上
に設ける方法を開示している。次いでこの金属層をレー
ザーを用いて融蝕し(ablate)、感光層上の画像マスクを
得る。次いで感光層を画像マスクを介してUV−光によ
り全体的に露出する。画像マスクの除去の後、感光層を
現像して印刷版を得る。しかしこの方法は感光層の現像
の前にやっかいな処理により画像マスクを除去しなけれ
ばならないという欠点をまだ有している。
【0010】EP−A−1 138に開示されているよ
うに、例えばレーザー転移又はゼログラフィを用いてマ
スキング物質を感光性コーティングに転移させることに
よりマスクを画像通りに感光層上に形成するシステムも
既知である。しかしそのような方法は一般に遅く、高品
質のプリントを得るために必要な画像解像度を満たすこ
とができない。
【0011】EP−A−803 770は、画像形成要
素が感光性コーティング上に感熱性マスクを含み、該感
熱性マスクがレーザー光を用いて露出されると融蝕され
うるマスキング色素を含んでなる平版印刷版の作製のた
めの画像形成要素を開示している。EP−A−803
769、EP−A−803 771及びEP−A−80
3 772は類似の種類の画像形成要素につき記載して
いる。現在の融蝕に基づく印刷版前駆体の場合に生ずる
問題は、該融蝕プロセスが該前駆体の融蝕可能層自身又
は他の機能層に由来する破壊屑を形成し得ることであ
る。該破壊屑はレーザービームの伝達を妨害し得るか
(例えば焦点レンズ上への付着によって又は部分的に伝
達を遮断するエーロゾルとして)あるいはこの破壊屑が
版にゆるく付着したまま残り、該破壊屑の輸送ローラー
上における堆積が起こると、記録の間又はその後の画像
形成要素の輸送を妨害し得る。
【0012】
【発明の目的】本発明の目的は、高い感度を有する平版
印刷版の作製のための画像形成要素を提供することであ
る。
【0013】本発明のさらなる目的は、融蝕に基づいて
いない平版印刷版の作製のための画像形成要素を提供す
ることである。
【0014】本発明のさらに別の目的は、ポスト−ベー
キング(post−bake)を行わなくても高い印刷
耐久性を有する平版印刷版の作製のための画像形成要素
を提供することである。
【0015】本発明のさらなる目的は下記の記載から明
らかになる。
【0016】
【発明の概略】本発明に従えば、親水性表面を有する支
持体上に、アルカリ性水溶液に不溶性で且つ化学光を用
いて露出されると該アルカリ性水溶液に可溶性となりう
る感光層及び該感光層が分光感度を有する光に対して感
熱層を不透明にするマスキング色素を含む感熱層を記載
した順序で含む画像形成要素であって、該画像形成要素
はさらに該感熱層又はそれに隣接する層中に含まれる光
を熱に変換できる化合物Aを含み、該感熱層がさらに疎
水性ポリマーの熱可塑性粒子を含むことを特徴とする画
像形成要素が提供される。
【0017】
【発明の詳細な記述】上記の画像形成要素は高い感度及
び優れた印刷耐久性の平版印刷版の作製を可能にするこ
とが見いだされた。ここで本発明をさらに詳細に記載す
るが、そこに記載されている態様のいずれにも本発明を
制限する意図はない。
【0018】a.画像形成要素 a.1.感熱層 本発明に従うと、該感光層が分光感度を有している光に
対して該感熱層を不透明にするマスキング色素を含む感
熱層が用いられる。本発明と関連する画像形成要素はさ
らに光、好ましくはレーザー光を熱に変換することがで
きる化合物Aを含む。この化合物Aも好ましくは感熱層
に含まれる。化合物Aは好ましくは赤外吸収性化合物で
あり、レーザー光は好ましくは赤外レーザー光である。
さらに好ましくは該赤外吸収性化合物は赤外吸収性色素
もしくは顔料又は導電性ポリマーである。
【0019】本発明と関連する特に好ましい態様の場
合、感光層はUV−光に感受性であり、従ってマスキン
グ色素は実質的UV−吸収性を有する色素である。適し
たUV吸収性マスキング色素は300〜450nmの波
長領域内に十分に高い吸光係数を有し、合理的な量のマ
スキング色素を用いると、感熱層を透過するUV光の量
は10%以下、より好ましくは1%以下そして最も好ま
しくは0.1%以下である。適したUV−マスキング色
素の例はBASFからのUVINUL D49、UVI
NUL E50及びUVINUL N539、Ciba
−GeigyからのTINUVIN P、Crompt
onからのINTRAWITE OB及びINTRAW
ITE YELLOW 2GLNならびにKnowle
s Ltd.,4−ジメチルアミノベンゾフェノン及び
4−フェニルアゾフェノールである。
【0020】本発明と関連して用いるための感熱層は、
好ましくはレーザー光を熱に変換することができる化合
物Aも含む。その目的のために赤外顔料もしくは色素を
用いるのが特に好ましい。本発明で特に望ましいのは赤
外色素である。しかし例えばカーボンブラック、導電性
ポリマー粒子、金属炭化物、ホウ化物、窒化物、炭化窒
化物、ブロンズ構造酸化物ならびにブロンズ群に構造的
に関連しているがA成分がない酸化物、例えばWO2.9
などの顔料を同様に用いることができる。
【0021】化合物Aの一部又は全部を感熱層に隣接す
る層、例えば感光層と感熱層の間の中間層に加えること
ができる。
【0022】場合により感熱層は親水性結合剤を含むこ
とができる。本発明と関連する感熱層で用いるのに適し
た親水性結合剤は、水溶性ポリマー、例えば合成ホモ−
もしくはコポリマー、例えばポリビニルアルコール、ポ
リ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリルアミド、
アセタール基及び少なくとも2つのカルボキシル基を有
する化合物と少なくとも部分的に反応しているヒドロキ
シ基を含有するアルカリ可溶性コポリマー、ポリヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート、ポリビニルメチルエ
ーテル、あるいは天然結合剤、例えばゼラチン、多糖
類、例えばデキストラン、プルラン、セルロース、アラ
ビアゴム、アルギン酸である。
【0023】本発明の態様において好ましい熱可塑性ポ
リマー粒子は疎水性ポリマー粒子である。本発明と関連
して用いられる疎水性熱可塑性ポリマー粒子は、65℃
より高い、より好ましくは70℃より高い凝析温度を有
する。凝析は、熱の影響下で熱可塑性ポリマー粒子が軟
化又は溶融することから生じ得る。熱可塑性疎水性ポリ
マー粒子の凝析温度に特定の上限はないが、温度はポリ
マー粒子の分解温度より十分に低くなければならない。
凝析温度は好ましくはポリマー粒子の分解が起こる温度
より少なくとも10℃低い。該ポリマー粒子が凝析温度
より高い温度に供されると、それらは凝析して親水性層
中に疎水性凝集塊を形成し、これらの部分において親水
性層が淡水又は水性液に不溶性となる。
【0024】80℃より高いTgを有する本発明と関連
して用いるための疎水性熱可塑性ポリマー粒子の特定の
例は、例えばポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポ
リアクリロニトリル、ポリビニルカルバゾールなど又は
それらのコポリマーである。最も好適に用いられるのは
ポリスチレン、ポリメチル−(メタ)アクリレート又は
それらのコポリマーである。
【0025】ポリマーの重量平均分子量は5,000〜
1,000,000g/モルの範囲であることができ
る。
【0026】疎水性粒子は0.01μm〜50μm、よ
り好ましくは0.05mm〜10mm、最も好ましくは
0.04μm〜0.15μmの粒度を有することができ
る。
【0027】ポリマー粒子は画像形成層の水性コーティ
ング液中の分散液として存在し、US−P−3 476
937に開示されている方法により調製することがで
きる。熱可塑性ポリマー粒子の水性分散液の調製のため
に特に適した他の方法は: −疎水性熱可塑性ポリマーを水に非混和性の有機溶媒に
溶解し、 −かくして得られる溶液を水又は水性媒体に分散させ、 −蒸発により有機溶媒を除去することを含む。
【0028】画像形成層に含有される疎水性熱可塑性ポ
リマー粒子の量は、好ましくは少なくとも30重量%、
より好ましくは少なくとも45重量%そして最も好まし
くは少なくとも60重量%である。
【0029】感熱層は架橋剤も含むことができるが、こ
れは必要ではない。好ましい架橋剤は、メチロール基を
含む低分子量物質、例えばメラミン−ホルムアルデヒド
樹脂、グリコールウリル−ホルムアルデヒド樹脂、チオ
ウレア−ホルムアルデヒド樹脂、グアナミン−ホルムア
ルデヒド樹脂、ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド樹
脂である。複数の該メラミン−ホルムアルデヒド樹脂及
びグリコールウリル−ホルムアルデヒド樹脂がCYME
L(Dyno Cyanamid Co.,Ltd.)
及びNIKALAC(Sanwa Chemical
Co.,Ltd.)の商品名で商業的に入手可能であ
る。
【0030】典型的に感熱層の厚さは例えば0.1μm
〜約4μmの範囲であり、より好ましくは0.5μm〜
1.5μmである。
【0031】本発明と関連する感熱層はさらに、例えば
視覚的検査などの種々の他の所望の機能を実現するため
の追加の他の成分を含むことができ、視覚的検査は感熱
層中に着色色素を含むことにより実現することができ
る。
【0032】a.2.感光層 本発明の感光層は、組成物がアルカリ性水溶液に不溶性
であり、化学光を用いて露出されると該アルカリ性組成
物中に可溶性となることができれば、それから画像形成
要素の支持体の親水性表面上にインキ受容性画像を得る
ことができるいずれの適した感光性組成物も含むことが
できる。そのような組成物のための感光性化合物の好ま
しい例はジアゾ化合物であり、それはポジティブ作用性
系を与える。
【0033】ポジティブ−作用性感光性組成物中で用い
られるジアゾ化合物として、通常既知のいずれの化合物
も用いることができ、その典型的例はo−キノンジアジ
ド類及び好ましくはo−ナフトキノンジアジド化合物で
ある。特に好ましいのは種々のヒドロキシル化合物のo
−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル又はo−ナ
フトキノンジアジドカルボン酸エステル;ならびに種々
の芳香族アミン化合物のo−ナフトキノンジアジドスル
ホン酸アミド又はo−ナフトキノンジアジドカルボン酸
アミドである。
【0034】o−キノンジアジド化合物の典型的例には
ベンゾキノン−(1,2)−ジアジドスルホン酸又はナ
フトキノン−(1,2)−ジアジドスルホン酸とフェノ
ール−ホルムアルデヒド樹脂又はクレゾール−ホルムア
ルデヒド樹脂のエステル;US−P−3 635 70
9に開示されているようなナフトキノン−(1,2)−
ジアジド−(2)−5−スルホン酸とピロガロール−ア
セトン樹脂のエステル;ならびに特開昭55−7634
6号公報に開示されているようなナフトキノン−(1,
2)−ジアジド−(2)−5−スルホン酸とレゾルシン
−ピロガロール−アセトン共縮合物のエステルが含まれ
る。
【0035】他の有用なo−キノンジアジド化合物の例
は、特開昭50−117503号公報に開示されている
ようなその末端にo−ナフトキノンジアジドスルホニリ
クロリドでエステル化されたヒドロキシル基を有するポ
リエステル;特開昭50−113305号公報に開示さ
れているようなo−ナフトキノンジアジドスルホニルク
ロリドでエステル化されたp−ヒドロキシスチレンのホ
モポリマー又は他の共重合可能なモノマーとのそのコポ
リマー;特開昭54−29922号公報に開示されてい
るようなビスフェノール−ホルムアルデヒド樹脂とo−
キノンジアジドスルホン酸のエステル;US−P−3
859 099に開示されているようなアルキルアクリ
レート−アクリロイルオキシアルキルカーボネート−ヒ
ドロキシアルキルアクリレートコポリマーとo−ナフト
キノンジアジドスルホニルクロリドとの縮合物;特公昭
49−17481号公報に記載されているようなスチレ
ンとフェノール誘導体の共重合生成物とo−キノンジア
ジドスルホン酸との反応生成物;US−P−3 759
711に開示されているようなp−アミノスチレン及
びそれと共重合可能なモノマーのコポリマーとo−ナフ
トキノンジアジドスルホン酸又はo−ナフトキノンジア
ジドカルボン酸のアミド;ならびにポリヒドロキシベン
ゾフェノンとo−ナフトキノンジアジドスルホニルクロ
リドのエステル化合物である。
【0036】これらのo−キノンジアジド化合物は感光
層の形成のために単独で用いることができるが、好まし
くはアルカリ−可溶性樹脂との混合物として用いられ
る。
【0037】本発明と関連して適したアルカリ−可溶性
樹脂はフェノール性ヒドロキシル基を含む。本発明と関
連して好ましいアルカリ−可溶性樹脂は、例えば、合成
ノボラック樹脂、例えばReichold Hoech
stの登録商標であるALNOVOL及びOxyche
mの登録商標であるDUREZならびに合成ポリビニル
フェノール、例えばDyna Cyanamidの登録
商標であるMARUKA LYNCUR Mである。ノ
ボラック樹脂の典型的例はフェノールホルムアルデヒ
ド、クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂及び特開昭55
−57841号公報に開示されているようなフェノール
−クレゾール−ホルムアルデヒド共縮合樹脂である。さ
らに好ましくは、前記のフェノール樹脂は炭素数が3〜
8のアルキル基で置換されたフェノール又はクレゾール
とホルムアルデヒドの縮合物、例えば特開昭50−12
5806号公報に記載されているようなt−ブチルフェ
ノール−ホルムアルデヒドと同時に用いられる。
【0038】さらに、場合により感光性組成物中に上記
に挙げたアルカリ−可溶性ノボラックフェノール樹脂以
外のアルカリ−可溶性ポリマーを導入することもでき
る。そのようなポリマーの例はスチレン−アクリル酸コ
ポリマー、メチルメタクリレート−メタクリル酸コポリ
マー、アルカリ−可溶性ポリウレタン樹脂ならびに特公
昭52−28401号公報に開示されているようなアル
カリ−可溶性ビニル樹脂及びアルカリ−可溶性ポリブチ
ラール樹脂である。
【0039】o−キノンジアジド化合物の量は感光性組
成物の固体含有物の合計重量に基づいて好ましくは5〜
80重量%であり、より好ましくは10〜50重量%で
ある。他方、アルカリ−可溶性樹脂の量は感光性組成物
の固体含有物の合計重量に基づいて好ましくは30〜9
0重量%であり、より好ましくは50〜85重量%であ
る。
【0040】本発明と関連する感光層を多層構造の形態
で適用することができる。さらに、感光層又は多層パッ
ケージ中の感光性組成物は、色素、可塑剤及び焼きだし
性(printing−out property)
(画像通りの露出の直後に可視画像を与えることができ
ること)を与えるための成分などの任意の成分をさらに
含むことができる。
【0041】支持体の親水性表面上に適用される感光層
のコーティング量は好ましくは0.1〜7g/m2、よ
り好ましくは0.5〜4g/m2の範囲である。
【0042】a.3.支持体 本発明の1つの態様に従うと、親水性表面を有する平版
印刷ベースは陽極酸化されたアルミニウムであることが
できる。親水性表面を有する特に好ましい平版印刷ベー
スは電気化学的に粗面化され、陽極酸化されたアルミニ
ウム支持体である。最も好ましくは該アルミニウム支持
体は硝酸中で粗面化され、より高い感度を有する画像形
成要素を与える。本発明に従うと、陽極酸化されたアル
ミニウム支持体を処理してその表面の親水性を向上させ
ることができる。例えば、アルミニウム支持体を例えば
95℃などの高められた温度でケイ酸ナトリウム溶液を
用いてその表面を処理することによりケイ酸塩化するこ
とができる。別の場合、リン酸塩処理を適用することが
でき、それは酸化アルミニウム表面をリン酸塩溶液で処
理することを含み、リン酸塩溶液はさらに無機フッ化物
を含有していることができる。さらに、酸化アルミニウ
ム表面をクエン酸又はクエン酸塩溶液で濯ぐことができ
る。この処理は室温で行うことができるか又は約30〜
50℃というわずかに高められた温度で行うことができ
る。さらに興味深い処理は酸化アルミニウム表面を重炭
酸塩溶液で濯ぐことを含む。さらに、酸化アルミニウム
表面をポリビニルホスホン酸、ポリビニルメチルホスホ
ン酸、ポリビニルアルコールのリン酸エステル、ポリビ
ニルスルホン酸、ポリビニルベンゼンスルホン酸、ポリ
ビニルアルコールの硫酸エステル及びスルホン化脂肪族
アルデヒドとの反応により生成するポリビニルアルコー
ルのアセタールを用いて処理することができる。これら
の後処理の1つ又はそれ以上を単独でか又は組み合わせ
て行うことができることはさらに明らかである。
【0043】本発明と関連する他の態様に従うと、親水
性表面を有する平版印刷ベースは柔軟性支持体、例えば
架橋された親水性層が設けられた紙又はプラスチックフ
ィルムを含む。特に適した架橋された親水性層は、ホル
ムアルデヒド、グリオキサル、ポリイソシアナート又は
加水分解されたテトラ−アルキルオルトシリケートなど
の架橋剤を用いて架橋された親水性結合剤から得ること
ができる。後者が特に好ましい。
【0044】親水性結合剤として親水性ポリマー、例え
ばビニルアルコール、アクリルアミド、メチロールアク
リルアミド、メチロールメタクリルアミド、アクリル
酸、メタクリル酸、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒ
ドロキシエチルメタクリレートのホモポリマー及びコポ
リマーあるいは無水マレイン酸/ビニルメチルエーテル
コポリマーを用いることができる。用いられる(コ)ポ
リマー又は(コ)ポリマー混合物の親水度は好ましく
は、少なくとも60重量パーセント、好ましくは80重
量パーセントの程度まで加水分解されたポリ酢酸ビニル
の親水度と同じか又はそれより高い。
【0045】架橋剤、特にテトラアルキルオルトシリケ
ートの量は好ましくは親水性結合剤の重量部当たり少な
くとも0.2重量部、好ましくは0.5〜5重量部、よ
り好ましくは1.0重量部〜3重量部である。
【0046】本発明に従う架橋された親水性層は好まし
くは、層の機械的強度及び多孔度を向上させる物質も含
有する。この目的でコロイドシリカを用いることができ
る。用いられるコロイドシリカは例えば40nmまで、
例えば20nmの平均粒度を有するコロイドシリカのい
ずれの商業的に入手可能な水−分散液の形態であること
もできる。さらにコロイドシリカより大きな寸法の不活
性粒子、例えばJ.Colloid and Inte
rface Sci.,Vol.26,1968,pa
ges 62 to 69に記載されている通りStO
eberに従って調製されるシリカあるいはアルミナ粒
子あるいは二酸化チタン又は他の重金属酸化物の粒子で
ある少なくとも100nmの平均直径を有する粒子を加
えることができる。これらの粒子の導入により、架橋さ
れた親水性層の表面に顕微鏡的丘と谷から成る均一な粗
いきめが与えられ、それは背景領域における水のための
貯蔵場所として働く。架橋された親水性層の厚さは0.
2〜25μmの範囲内で変化することができ、好ましく
は1〜10μmである。
【0047】本発明に従って用いるために適した架橋さ
れた親水性層のさらに別の特定の例は、EP−A−60
1 240、GB−P−1 419 512、FR−P
−2300 354、US−P−3 971 660、
US−P−4 284 705及びEP−A 514
490に開示されている。
【0048】親水性層が設けられる基質として、プラス
チックフィルム、例えば基質化されたポリエチレンテレ
フタレートフィルム、酢酸セルロースフィルム、ポリス
チレンフィルム、ポリカーボネートフィルムなどを用い
るのが特に好ましい。プラスチックフィルム支持体は不
透明又は透明であることができる。
【0049】接着促進層が設けられたポリエステルフィ
ルム支持体を用いるのが特に好ましい。本発明に従って
用いるのに特に適した接着促進層は、EP−A−619
524、EP−A−620 502及びEP−A−6
19 525に開示されている通り親水性結合剤及びコ
ロイドシリカを含む。好ましくは接着促進層中のシリカ
の量は200mg/m2〜750mg/m2である。さら
にシリカ対親水性結合剤の比率は好ましくは1より高
く、コロイドシリカの表面積は好ましくは少なくとも3
00m2/g、より好ましくは少なくとも500m2/g
の表面積である。
【0050】b.平版印刷版の作製のための方法 b.1 画像通りの露出 本発明と関連する画像通りの露出は赤外(IR)で発光
する、すなわち700nmより上、好ましくは700〜
1500nmの波長領域で発光するレーザーの使用を含
む。本発明と関連して用いるのに特に好ましいのは83
0nm付近で発光するレーザーダイオード(ガリウム−
アルセニドレーザーダイオード)又は1060nmで発
光するNdYAG−レーザーである。
【0051】本発明に従う画像通りの露出に適した好ま
しい画像形成装置は、好ましくは、レンズ又は他のビー
ム−誘導部品を介して画像形成要素の表面に直接与えら
れ得るかあるいは離れて置かれたレーザーからファイバ
ーオプチックケーブルを用いてブランク(blank)
画像形成要素の表面に伝達され得るレーザー出力を含
む。コントローラ及びそれに伴う位置決定ハードウェア
がビーム出力を画像形成要素の表面に関して正確な方向
に保持し、表面上に出力を走査させ、画像形成要素の選
ばれた点又は領域に近接する位置でレーザーを活性化す
る。コントローラは画像形成要素上に複製されている原
稿文書及び/又は像に対応する入力画像信号に応答し、
その原稿の正確なネガティブもしくはポジティブ画像を
作製する。画像信号はコンピューター上にビットマップ
データファイルとして保存されている。そのようなファ
イルはラスタ画像プロセッサ(RIP)又は他の適した
手段により作製することができる。例えば、RIPは画
像形成要素上に転移するのに必要な特徴のすべてを限定
するページ記述言語(page−descriptio
n language)においてあるいはページ記述言
語と1つ又はそれより多い画像データファイルの組み合
わせとしてインプットデータを受け取ることができる。
ビットマップは色相ならびに振幅変調スクリーニングの
場合はスクリーン周波数(screen freque
ncy)及び角度を限定するように構築される。しか
し、本発明は例えばEP−A−571 010、EP−
A−620677及びEP−A−620 674に開示
されているような周波数変調スクリーニングと組み合わ
せて用いるのに特に適している。
【0052】本発明で用いるための画像形成装置は好ま
しくは平台記録計(flatbedrecorder)
又は画像形成要素がドラムの外部円筒状表面に搭載され
るドラム記録計として形造られる。好ましいドラム形状
の場合、レーザービームと画像形成要素の間の必要な相
対的動きは、ドラム(及びその上に搭載される画像形成
要素)をその軸の回りに回転させ、ビームを回転軸と平
行に動かすことによって成され、それにより画像形成要
素を円周状に走査し、従って画像は軸方向で「成長す
る」。別の場合、ビームをドラム軸に平行に動かし、画
像形成要素を横切る各通過の後に角度を増大させ、画像
形成要素上の画像が円周的に「成長する」ことができ
る。いずれの場合も、ビームの完全な走査及び現像の
後、原稿に対応する画像が画像形成要素の表面上に適用
されているであろう。平台配置の場合、ビームは画像形
成要素のいずれかの軸を横切って引かれ、各通過の後に
他の軸に沿って割出しされる(indexed)。もちろんビー
ムと画像形成要素の間の必要な相対的動きはビームの動
きではなくて(又はそれに加えて)画像形成要素の動き
により生み出すこともできる。
【0053】ビームを走査する方法にかかわらず、複数
のレーザーを用い、それらの出力を1つの書き込み列に
誘導するのが一般に好ましい(速度の理由で)。次いで
画像形成要素を横切るか又はそれに沿った各通過の完了
の後に、列から発せられるビームの数及び所望の解像度
(すなわち単位長さ当たりの画像点の数)により決定さ
れる距離だけ書き込み列を割出しする。
【0054】b.2.第1現像 画像通りに露出された画像形成要素は3.5〜13、最
も好ましくは4〜10のpHを有する水溶液を用いて現
像され、感熱層の非−露出領域が除去される。現像は長
時間かからず、好ましくは10秒〜2分であり、好まし
くは15℃〜35℃の範囲の温度で行われる。
【0055】b.3.全体的露出 本発明と関連する全体的露出は、少なくとも化学光、す
なわち本発明と関連する画像形成要素の感光層が分光感
度を有する波長内の光を発光する光源を用いて行われ
る。本発明の実際の実施態様の場合、感光層はUV−感
受性であり、及び/又は場合により例えば緑までの可視
スペクトルの短波長部分に感受性であることができる。
例えば全体的露出は、例えば1000Wの高もしくは中
圧ハロゲン水銀蒸気ランプなどの露光源により行うこと
ができる。
【0056】b.4.第2現像 本発明と関連する第2現像は、感光層の露出領域を除去
することができる適した液により行われる。本発明にお
ける現像液の適した組成物は感光層の種類に依存するで
あろうが、好ましくは10〜14のpHを有する水性液
である。
【0057】生態学的理由から、好ましくは追加の有機
溶媒なしで水性に基づく現像液を用いるのが非常に好ま
しい。
【0058】上記の好ましい感光性コーティングの場合
に用いるために特に適した現像液は以下の通りである。
【0059】本発明で好適に用いられる現像液は、主に
アルカリ金属ケイ酸塩及びアルカリ金属水酸化物から成
る水溶液である。そのようなアルカリ金属ケイ酸塩とし
て好適に用いられるのは例えばケイ酸ナトリウム、ケイ
酸カリウム、ケイ酸リチウム及びメタケイ酸ナトリウム
である。他方、そのようなアルカリ金属水酸化物として
好ましいのは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及び水
酸化リチウムである。不溶性沈澱の生成を予防する観点
から、現像液が現像液水溶液中のアルカリ金属の合計量
に対して少なくとも20モル%のカリウムを含むのが特
に望ましい。
【0060】本発明で用いられる現像液は同時に他のア
ルカリ性試薬を含有することができる。そのような他の
アルカリ性試薬の例には、水酸化アンモニウム、第三リ
ン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム、第三リン酸カ
リウム、第二リン酸カリウム、第三リン酸アンモニウ
ム、第二リン酸アンモニウム、重炭酸ナトリウム、炭酸
ナトリウム、炭酸カリウム及び炭酸アンモニウムなどの
無機アルカリ性試薬;ならびにモノ−、ジ−もしくはト
リエタノールアミン、モノ−、ジ−もしくはトリメチル
アミン、モノ−、ジ−もしくはトリエチルアミン、モノ
−、ジ−もしくはトリイソプロピルアミン、n−ブチル
アミン、モノ−、ジ−もしくはトリイソプロパノールア
ミン、エチレンイミン、エチレンジイミン及びテトラメ
チルアンモニウムヒドロキシドなどの有機アルカリ性試
薬が含まれる。
【0061】本発明の場合に用いるための現像液におい
て、ケイ酸塩[SiO2]対アルカリ金属酸化物[M
2O]のモル比が0.6〜1.5、好ましくは0.7〜
1.3であるのが特に望ましい。さらに補充液中のSi
2の濃度は好ましくは2〜4重量%の範囲である。
【0062】本発明で用いられる現像液において、20
℃における水中の溶解度が10重量%以下の有機溶媒を
必要に従って同時に用いることができる。そのような有
機溶媒の例は、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸アミ
ル、酢酸ベンジル、エチレングリコールモノブチルアセ
テート、乳酸ブチル及びレブリン酸ブチルなどのカルボ
ン酸エステル類;エチルブチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン及びシクロヘキサノンなどのケトン類;エチレ
ングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコール
ベンジルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエ
ーテル、ベンジルアルコール、メチルフェニルカルビノ
ール、n−アミルアルコール及びメチルアミルアルコー
ルなどのアルコール類;キレシンなどのアルキル−置換
芳香族炭化水素;ならびにメチレンジクロリド及びモノ
クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素である。これ
らの有機溶媒を単独で又は組み合わせて用いることがで
きる。本発明において特に好ましいのはベンジルアルコ
ールである。これらの有機溶媒は一般に5重量%以下、
好ましくは4重量%以下の量で現像液に加えられる。
【0063】本発明で用いられる現像液はその現像性を
向上させる目的で界面活性剤を同時に含有することがで
きる。そのような界面活性剤の例には、高級アルコール
(C 8−C22)硫酸エステルの塩、例えばラウリルアル
コール硫酸エステルのナトリウム塩、オクチルアルコー
ル硫酸エステルのナトリウム塩、ラウリルアルコール硫
酸エステルのアンモニウム塩、Teepol B−81
(商標:ShellChemicals Co.,Lt
dから入手可能)及びアルキル硫酸ジナトリウム;脂肪
族アルコールリン酸エステルの塩、例えばセチルアルコ
ールリン酸エステルのナトリウム塩;アルキルアリール
スルホン酸塩、例えばドデシルベンゼンスルホン酸のナ
トリウム塩、イソプロピルナフタレンスルホン酸のナト
リウム塩、ジナフタレンジスルホン酸のナトリウム塩及
びメタニトロベンゼンスルホン酸のナトリウム塩;アル
キルアミドのスルホン酸塩;ならびに二塩基性脂肪族酸
エステルのスルホン酸塩、例えばジオクチルスルホコハ
ク酸ナトリウム及びジヘキシルスルホコハク酸ナトリウ
ムが含まれる。これらの界面活性剤を単独で又は組み合
わせて用いることができる。特に好ましいのはスルホン
酸塩である。これらの界面活性剤は一般に5重量%以
下、好ましくは3重量%以下の量で用いることができ
る。
【0064】現像液の現像安定性を強化するために、以
下の化合物を同時に用いることができる。
【0065】そのような化合物の例は中性塩、例えば特
開昭58−75152号公報に開示されているようなN
aCl及びKBr;キレート化剤、例えば特開昭58−
190952号公報(US−P−4 469 776)
に開示されているようなEDTA及びNTA;特開昭5
9−121336号公報(US−P−4 606 99
5)に開示されているような[Co(NH3)6]C1
3などの錯体;特開昭55−25100号公報に開示さ
れているもののような周期表のIIa、IIIa又はI
IIb族の元素のイオン化可能化合物;アニオン性又は
両性界面活性剤、例えば特開昭50−51324号公報
に開示されているようなアルキルナフタレンスルホン酸
ナトリウム及びN−テトラデシル−N,N−ジヒドロキ
シエチルベタイン;US−P−4 374 920に開
示されているようなテトラメチルデシンジオール、特開
昭60−213943号公報に開示されているようなノ
ニオン性界面活性剤;カチオン性ポリマー、例えば特開
昭55−95946号公報に開示されているようなp−
ジメチルアミノメチルポリスチレンのメチルクロリド第
4級生成物(methyl chloride qua
ternary products);両性高分子電解
質、例えば特開昭56−142528号公報に開示され
ているようなビニルベンジルトリメチルアンモニウムク
ロリドと亜硫酸ナトリウムのコポリマー;還元性無機
塩、例えば特開昭57−192952号公報(US−P
−4 467 027)に開示されているような亜硫酸
ナトリウム及びアルカリ−可溶性メルカプト化合物又は
チオエーテル化合物、例えばチオサリチル酸、システイ
ン及びチオグリコール酸;無機リチウム化合物、例えば
特開昭58−95444号公報に開示されているような
塩化リチウム;有機リチウム化合物、例えば異議申し立
てを目的とする特公昭50−34442号公報に開示さ
れているような安息香酸リチウム;特開昭59−752
55号公報に開示されているようなSi、Tiなどを含
有する有機金属性界面活性剤;特開昭59−84241
号公報(US−P−4 500 625)に開示されて
いるような有機ホウ素化合物;第4級アンモニウム塩、
例えばEP−A−101 010に開示されているよう
なテトラアルキルアンモニウムオキシド;ならびに殺バ
クテリア剤、例えばデヒドロ酢酸ナトリウムである。
【0066】全体的に露出された画像形成要素をアルカ
リ性現像液で現像し、場合により乾燥した後、版を好ま
しくは水で濯ぐ。次いで版を乾燥し、好ましくはゴム引
きする。得られる版を次いでそのまま印刷版として用い
ることができる。しかし耐久性を向上させるために、該
版を200℃〜300℃の温度で30秒〜5分間ベーキ
ングすることもできる。
【0067】ここで本発明を以下の実施例を用いて例示
するが、本発明をそれに制限する意図はない。他の様に
記載されなければすべての部は重量による。
【0068】
【実施例】実施例1 OZASOL P51−版(Agfaから商業的に入手
可能なポジティブUV−感受性印刷版)上にIR−感受
性最上層を脱イオン水中の10重量%溶液(pH≒7)
から、16μmの湿潤厚さでコーティングした。得られ
る最上層は水中に85%のポリメチルメタクリレート
(式Iに従うUV−吸収剤が埋め込まれている)、10
%のカーボンブラック及び5%の式IIの化合物を含有
し、式IIにおいてはnが70%、pが3%、m+qが
27%であり、式IIの化合物の分子量は60,000
であった。
【0069】この材料を外部ドラムIR−レーザー画像
形成装置を用いて画像形成させ(ダイオードレーザー8
30nm、ドラムスピード3.2m/秒、3600dp
iのアドレサビリティー(addressabilit
ies)において、画像面における出力レベル160m
W)、POLYCHROME PC28E(Polyc
hromeから商業的に入手可能なプロセッサ)におい
てpH=8.3を有する水性現像液(Agfaから商業
的に入手可能なOZASOL EN144ネガティブ現
像液)中で現像した。さらに接触枠型CDL 1502
I(Agfaから商業的に入手可能)上で、レベル
3、露出時間75秒(OZASOL P51の場合の解
像露出(resolution exposure)で
ある)においてUV露出を行い、続いて露出された要素
をTECHNIGRAPH NPX−32(Techn
igraphから商業的に入手可能なプロセッサ)にお
いてpH>12を有する水性現像液(Agfaから商業
的に入手可能なOZASOLEP262Aポジティブ現
像液)中で現像した。
【0070】優れた画像が得られ(200lpiスクリ
ーンの2%ドットが表現された)、版をHEIDELB
ERG GTO印刷機上で通常のインキ(K+E)及び
湿し液(Rotamatic)を用いて印刷し、優れた
プリント、すなわち非−画像形成部分にスカム形成がな
く、画像形成部分のインキ−吸収が優れているプリント
が得られた。
【0071】実施例2 OZASOL P51−版(Agfaから商業的に入手
可能なポジティブUV−感受性印刷版)上にIR−感受
性最上層を脱イオン水中の10重量%溶液(pH≒7)
から、16μmの湿潤厚さでコーティングした。得られ
る最上層は水中に85%のポリスチレン、10%のカー
ボンブラック及び5%の式IIの化合物を含有し、式I
Iにおいてはnが70%、pが3%、m+qが27%で
あり、式IIの化合物の分子量は60,000であっ
た。
【0072】この材料を外部ドラムIR−レーザー画像
形成装置を用いて画像形成させ(ダイオードレーザー8
30nm、ドラムスピード3.2m/秒、3600dp
iのアドレサビリティーにおいて、画像面における出力
レベル320mW)、POLYCHROME PC28
E(Polychromeから商業的に入手可能なプロ
セッサ)においてpH=8.3を有する水性現像液(A
gfaから商業的に入手可能なOZASOL EN14
4ネガティブ現像液)中で現像した。さらに接触枠型C
DL 1502 I(Agfaから商業的に入手可能)
上で、レベル3、露出時間35秒(OZASOL P5
1を完全に洗い流すのに十分な露出である)においてU
V露出を行い、続いて露出された要素をTECHNIG
RAPHNPX−32(Technigraphから商
業的に入手可能なプロセッサ)においてpH>12を有
する水性現像液(Agfaから商業的に入手可能なOZ
ASOL EP26Aポジティブ現像液/水 85:1
5)中で現像した。
【0073】優れた画像が得られ(200lpiスクリ
ーンの2%ドットが表現された)、版をHEIDELB
ERG GTO印刷機上で通常のインキ(ABDick
1020)及び湿し液(Rotamatic)を用い
て印刷し、優れたプリント、すなわち非−画像形成部分
にスカム形成がなく、画像形成部分のインキ−吸収が優
れているプリントが得られた。
【0074】本発明の好ましい実施態様を詳細に記載し
てきたが、ここで多数の修正をそこにおいて、特許請求
の範囲に定義する本発明の範囲から逸脱することなく行
い得ることが当該技術分野における熟練者に明らかであ
ろう。
【0075】
【化1】 本発明の主たる特徴及び態様は以下の通りである。
【0076】1.親水性表面を有する支持体上に、アル
カリ性水溶液に不溶性で且つ化学光を用いて露出される
と該アルカリ性水溶液に可溶性となりうる感光層及び該
感光層が分光感度を有する光に対して感熱層を不透明に
するマスキング色素を含む感熱層を記載した順序で含む
画像形成要素であって、該画像形成要素はさらに該感熱
層又はそれに隣接する層中に含まれる光を熱に変換でき
る化合物Aを含み、該感熱層がさらに疎水性ポリマーの
熱可塑性粒子を含むことを特徴とする画像形成要素。
【0077】2.該感熱層がさらに親水性結合剤を含む
上記1項に記載の画像形成要素。
【0078】3.該熱可塑性粒子が0.04μm〜0.
15μmの粒度を有する上記1項に記載の画像形成要
素。
【0079】4.熱可塑性粒子が65℃より高い凝析温
度を有する上記1項に記載の画像形成要素。
【0080】5.感光層がo−ナフトキノンジアジド化
合物を含む上記1項に記載の画像形成要素。
【0081】6.感光層がフェノール性ヒドロキシル基
を含有するアルカリ−可溶性樹脂を含む上記1項に記載
の画像形成要素。
【0082】7.親水性表面を有する支持体がポリビニ
ルホスホン酸、ポリビニルメチルホスホン酸、ポリビニ
ルアルコールのリン酸エステル、ポリビニルスルホン
酸、ポリビニルベンゼンスルホン酸、ポリビニルアルコ
ールの硫酸エステルならびにスルホン化脂肪族アルデヒ
ドとの反応により生成するポリビニルアルコールのアセ
タールから成る群より選ばれる化合物で処理された陽極
酸化されたアルミニウム支持体である上記1項に記載の
画像形成要素。
【0083】8.−上記1項に記載の画像形成要素をI
R−線を用いて画像通りに露出し;−該画像通りに露出
された画像形成要素を3.5〜13のpHを有する水溶
液を用いて現像し、感熱層の非−露出領域を除去し;−
少なくとも化学光を発光する光源を用いて画像形成要素
を全体的に露出し;−該画像形成要素を感光層の露出領
域を除去することができる10〜14のpHを有する水
性液を用いて現像する段階を含む平版印刷版の作製方
法。
【0084】9.第2現像段階の後に画像形成要素をゴ
ム引きする上記8項に記載の平版印刷版の作製方法。
【0085】10.第2現像段階の後に画像形成要素を
ベーキングする上記8項に記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マルク・バン・ダメ ベルギー・ビー2640モルトセル・セプテス トラート27・アグフア−ゲヴエルト・ナー ムローゼ・フエンノートシヤツプ内 (72)発明者 デイルク・コツケレンベルク ベルギー・ビー2640モルトセル・セプテス トラート27・アグフア−ゲヴエルト・ナー ムローゼ・フエンノートシヤツプ内 (72)発明者 インゲ・クレス ベルギー・ビー2640モルトセル・セプテス トラート27・アグフア−ゲヴエルト・ナー ムローゼ・フエンノートシヤツプ内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 親水性表面を有する支持体上に、アルカ
    リ性水溶液に不溶性で且つ化学光を用いて露出されると
    該アルカリ性水溶液に可溶性となりうる感光層及び該感
    光層が分光感度を有する光に対して感熱層を不透明にす
    るマスキング色素を含む感熱層を記載した順序で含んで
    なる画像形成要素であって、該画像形成要素はさらに該
    感熱層又はそれに隣接する層中に含まれる光を熱に変換
    できる化合物Aを含み、該感熱層がさらに疎水性ポリマ
    ーの熱可塑性粒子を含むことを特徴とする画像形成要
    素。
  2. 【請求項2】 −請求項1に記載の画像形成要素をIR
    −線を用いて画像通りに露出し; −該画像通りに露出された画像形成要素を3.5〜13
    のpHを有する水溶液を用いて現像し、感熱層の非−露
    出領域を除去し; −少なくとも化学光を発光する光源を用いて画像形成要
    素を全体的に露出し; −該画像形成要素を感光層の露出領域を除去することが
    できる10〜14のpHを有する水性液を用いて現像す
    る段階を含む平版印刷版の作製方法。
JP1226499A 1998-01-23 1999-01-20 平版印刷版を作製するための画像形成要素 Pending JPH11265059A (ja)

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