JP2992492B2 - 像形成要素およびそれを用いる平版の製造方法 - Google Patents

像形成要素およびそれを用いる平版の製造方法

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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は、像形成要素が感光性コーテイ
ング上に感熱性マスクを含んでなる平版印刷版を製造す
るための像形成要素に関する。
【0002】
【発明の背景】平版法は、一部は平版インキを受容可能
であるが他の部分は水で湿らされた時にインキを受容し
ないであろう特別に製造された表面からの印刷方法であ
る。インキを受容する部分が印刷像部分を形成し、イン
キ−反撥部分が背景部分を形成する。
【0003】写真平版法の技術では、親水性背景上で露
光された部分(ネガ−作用性)または露光されなかった
部分(ポジ−作用性)で像通りに油状もしくはグリース
状インキを受容性である写真材料が製造される。
【0004】表面リソ版またはプラノグラフィー印刷版
とも称する一般的な平版印刷版の製造では、水に対する
親和力を有するかまたは化学処理によりそのような親和
力を得る支持体を感光性組成物の薄層でコーテイングす
る。この目的のためのコーテイングには、ジアゾ化合
物、二クロム酸塩で増感された親水性コロイドおよび多
種の合成光重合体を含有する感光性重合体層が包含され
る。特にジアゾ−増感系が広く使用されている。
【0005】感光層の像通りの露光で、露光された像部
分は不溶性になりそして露光されなかった部分は可溶性
のままである。版を次に適当な液体で現像して露光され
なかった部分中のジアゾニウム塩またはジアゾ樹脂を除
去する。
【0006】或いは、像通りの露光で露光された部分で
可溶性になる感光性コーテイングを含む印刷版も知られ
ている。その後の現像で露光された部分を除去する。そ
のような感光性コーテイングの典型的な例はキノン−ジ
アジドをベースとしたコーテイングである。
【0007】典型的には、印刷版を製造するための上記
の写真材料を平版印刷法で再現しようとする像を含有す
る写真フィルムを通してカメラ−露光する。そのような
操作方法はめんどうでありしかも労力が多大である。し
かしながら、他方では、このようにして得られる印刷版
は優れた平版品質を有する。
【0008】それ故、上記の方法における写真フィルム
の必要性を排除しそして特に再現しようとする像を表示
するコンピューターデータから直接印刷版を得る試みが
なされた。特に、感光性コーテイングの上部にハロゲン
化銀層をコーテイングすることが提案された。ハロゲン
化銀は次にコンピューターの調節下でレーザーにより露
光することができる。引き続き、ハロゲン化銀層を現像
して感光性コーテイングの上部に銀像を残す。この銀像
は次に感光性コーテイングの全体的な露光中にマスクと
して作用する。全体的な露光後に、銀像を除去しそして
感光性コーテイングを現像する。そのような方法は例え
ばJP−A 60−61752に開示されているが、複
雑な現像およびそれに関連する現像液が必要であるとい
う欠点を有する。
【0009】GB1,492,070は金属層またはカー
ボンブラックを含有する層を感光性コーテイング上に付
与する方法を開示している。この金属層を次にレーザー
により融除すると感光層上に像マスクが得られる。感光
層を次にこの像マスクを通して紫外線により全体的に露
光する。像マスクの除去後に、感光層を現像して印刷版
を得る。しかしながら、この方法は感光層の現像前に像
マスクをめんどうな処理により除去しなければならない
という欠点を有する。
【0010】US5,262,275は感光層および赤外
線融除可能なマスクを重合体状支持体上に有する感光性
印刷要素を開示している。しかしながら、この材料はマ
スクが融除により除去されて融除された粒子が赤外線露
光汚点をつけるという欠点を有する。
【0011】WO96/02021は基質、感光層およ
びレーザー光線により像通りに除去できる遮光層を含ん
でなるオリジナル形態を使用することによる平版の製造
方法を開示している。しかしながら、この方法は像通り
に露光されたマスクを感光層の全体的な露光の前に除去
しなければならないという欠点を有する。
【0012】EP−A 1138に開示されているよう
に例えばレーザー転写またはセログラフィーによる感光
性コーテイングに対するマスキング物質の転写によりマ
スクを感光層上で像通りに形成する系も知られている。
しかしながら、そのような方法は一般的に遅くしかも高
品質の印刷を得るために要求される像解度に合わないか
もしれない。
【0013】
【発明の要旨】本発明の目的は先行技術のある種の欠点
が除かれた、高品質の印刷版を簡便なやり方で製造する
方法を提供することである。
【0014】本発明によれば、親水性表面を有する支持
体上に感光層および該感光層が分光感度を有する光に対
して不透明でありそしてレーザー光線への露光時に透明
になりうる感熱層を含んでなる平版印刷版を製造するた
めの像形成要素であって、該感熱層が水性媒体中に可溶
性または膨潤性であることを特徴とする像形成要素が提
供される。
【0015】本発明はさらに上記の像形成要素を使用し
て平版印刷版を得る方法も開示する。
【0016】
【発明の詳細な記述】水性アルカリ性媒体中で可溶性ま
たは膨潤性である感熱層の使用により、平版印刷版が本
発明に従う像形成要素から一般的な現像溶液を用いる1
回だけの現像段階を使用することにより得られる。本発
明を以下で詳細に記載するが、本発明は以下に記載され
ている態様のいずれかに限定されるものではない。
【0017】a.像形成要素 a.1.感熱層 本発明に関する使用のための感熱層は結合剤中に分散さ
れた赤外顔料を含んでなる。特に望ましい赤外顔料はカ
ーボンブラックである。しかしながら、他の顔料、例え
ば伝導性重合体粒子(conductive polymer)、金属炭化
物、ホウ化物、窒化物、炭窒化物(carbonitrides)、青
銅−構造の酸化物および青銅族と構造的に関連があるが
A成分を欠く酸化物、例えばWO2.9、を使用すること
もできる。
【0018】感熱層のための結合剤としては、水溶性ま
たは水膨潤性であるいずれの結合剤も使用することがで
きる。しかしながら、重合体状結合剤が特に好ましい。
好適な重合体状結合剤には、親水性結合剤、特にアルカ
リ性水性媒体中で膨潤性または可溶性であるものが包含
される。適する結合剤の例は、例えば、ポリビニルアル
コール、ポリビニルピロリドン、ポリ酸化エチレン、セ
ルロース類、糖類、ゼラチン、カルボキシル含有重合
体、例えば、(メタ)アクリル酸のホモ−または共重合
体、無水マレイン酸をベースとした重合体、フェノール
系ヒドロキシ基を含有する重合体、例えばポリビニルフ
ェノール類など並びに感光層の組成物中で挙げられたア
ルカリ可溶性結合剤である。
【0019】本発明における感光層がさらに熱分解可能
な重合体、特に発熱的に分解するもの、を含むことがさ
らに特に望ましい。後者の場合には、感熱層の感度が改
良される。発熱的に分解する熱分解可能な重合体の特別
な例はニトロセルロースである。
【0020】本発明に関する感熱層は像形成要素の取り
扱い中に起きる損傷傾向の少ない像形成要素を形成する
ためにさらに橋かけ結合されていてもよい。
【0021】本発明における感熱層は感光層が分光感度
を有する光に対して不透明でなければならない。一般的
に使用される感光層および特に本発明で好ましいものは
紫外線感光性である。それと共に使用する感熱層は従っ
て紫外線に対して不透明でなければならない。好適な態
様によると、これは紫外線に対して実質的な吸収も示す
赤外顔料を使用することにより達成できる。これに関し
て特に好適な化合物はカーボンブラックである。しかし
ながら、別の態様によると、感熱層はレーザーを光に転
換することができる化合物Aの他に紫外線吸収性化合物
を含んでいてもよい。該化合物Aは該感熱層と隣接する
層の中に存在することもできる。そのような紫外線吸収
性化合物の例は紫外線吸収性染料または顔料である。適
する紫外線吸収性マスキング染料は300〜450nm
の波長範囲において十分高い吸光係数を有するため、適
度な量のマスキング染料を用いると感熱層中を透過する
紫外線の量は10%より多くなくそしてより好適には3
%より多くなくそして最も好適には1%より多くない。
適する紫外線マスキング染料の例はBASFからのUV
INUL D49、UVINUL E50およびUVIN
UL N539、チバ−ガイギーからのTINUVIN
P、クロンプトン・アンド・ノウレス・リミテッドから
のINTRAWITE YELLOW 2GLN、4−ジ
メチルアミノベンゾフェノン、4−フェニルアゾフェノ
ールなどである。化合物Aは好適には赤外線吸収性化合
物でありそしてレーザー光線は好適には赤外レーザー光
線である。より好適には該赤外線吸収性化合物は赤外線
吸収性染料または伝導性重合体である。
【0022】本発明に関する感熱層の厚さは、適当な感
度を保ちながら好適には層の十分な不透過性が得られる
(好適には感光層が受ける光の90%もしくはそれ以
上、より好適には99%、最も好適には99.9%が感
熱層により吸収される)ように選択される。典型的に
は、感熱層の厚さは例えば0.1μm〜約4μmそして
より好適には0.5μm〜1.5μmの間の範囲である。
【0023】本発明に関する感熱層はさらに種々の他の
所望する機能、例えば感熱層中に着色された染料を含む
ことにより実現できる視覚的検査、を実現するための追
加の他の成分を含んでいてもよい。
【0024】a.2.感光層 本発明に従う感光層は、像形成要素の支持体の親水性表
面上のインキ受容像を得ることができる適当な感光性組
成物を含んでなっていてもよい。ここで使用されるその
ような感光性組成物の例はジアゾ化合物を含んでなるも
の;英国特許第1,235,281号および第1,495,
861号に開示されているアジド化合物を含んでなるも
の;米国特許第4,072,528号および第4,072,
527号に開示されている光−橋かけ結合可能な光重合
体、並びに特に以下でさらに詳細に記載されているもの
である。
【0025】これらの感光性組成物の中では、ジアゾ化
合物を含んでなるものは例えば感光層の貯蔵性質;現像
性、例えば現像寛容度;像性質、例えば像の品質;印刷
性質、例えばインキ受容性および耐摩耗性;並びに使用
される現像主薬の低い環境汚染発生可能性の如き種々の
性質において総合的に優れているため、それらが好適に
使用される。
【0026】ジアゾ化合物を含有する感光性組成物は概
略的に二種、すなわちネガ−作用タイプおよびポジ−作
用タイプのもの、に分類できる。
【0027】ジアゾ化合物を含有するネガ−作用性感光
性組成物は感光性ジアゾ化合物および好適には重合体状
化合物を含んでなる。感光性ジアゾ化合物としては一般
的に既知のものを使用することができ、そしてそれらの
好適な例は有機溶媒−可溶性のジアゾ樹脂の塩類、例え
ばp−ジアゾジフェニルアミンおよびホルムアルデヒド
またはアセトアルデヒドおよびヘキサフルオロ燐酸塩類
の縮合物の塩類並びにそれらと2−ヒドロキシ−4−メ
トキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩類との塩類で
ある。
【0028】他方では、好適に使用される前記の重合体
状化合物の例はアクリル酸またはメタクリル酸の共重合
体;クロトン酸共重合体;イタコン酸共重合体、マレイ
ン酸共重合体、側鎖にカルボキシル基を有するセルロー
ス誘導体、側鎖にカルボキシル基を有するポリビニルア
ルコール誘導体、側鎖にカルボキシル基を有する(メ
タ)アクリル酸ヒドロキシアルキルの共重合体、並びに
カルボキシル基を有する不飽和ポリエステル樹脂であ
る。
【0029】ポジ−作用性感光性組成物中で使用される
ジアゾ化合物としては一般的に既知である化合物を使用
することができ、そしてそれらの典型的な例はo−キノ
ンジアジド類および好適にはo−ナフトキノンジアジド
化合物である。種々のヒドロキシル化合物のo−ナフト
キノンジアジドスルホン酸エステル類またはo−ナフト
キノンジアジドカルボン酸エステル類;並びに種々の芳
香族アミン化合物のo−ナフトキノンジアジドスルホン
アミド類またはo−ナフトキノンジアジドカルボン酸ア
ミド類が特に好適である。そのようなフェノール類の例
にはフェノール、クレゾール、レソルシンおよびピロガ
ロールが包含され、そのようなカルボニル−含有化合物
の例はホルムアルデヒド、ベンズアルデヒドおよびアセ
トンである。好適なヒドロキシル化合物の例にはフェノ
ール−ホルムアルデヒド樹脂、クレゾール−ホルムアル
デヒド樹脂、ピロガロール−アセトン樹脂およびレソル
シン−ベンズアルデヒド樹脂が包含される。
【0030】o−キノンジアジド化合物の典型的な例に
は、ベンゾキノン−(1,2)−ジアジドスルホン酸また
はナフトキノン−(1,2)−ジアジドスルホン酸および
フェノール−ホルムアルデヒド樹脂またはクレゾール−
ホルムアルデヒド樹脂のエステル類;米国特許第3,6
35,709号に開示されているナフトキノン−(1,2)
−ジアジド−(2)−5−スルホン酸およびピロガロール
−アセトン樹脂のエステル;並びに日本公開番号昭55
−76346号に開示されているナフトキノン−(1,
2)−ジアジド−(2)−5−スルホン酸およびレソルシ
ン−ピロガロール−アセトン共重縮合物のエステルが包
含される。
【0031】他の有用なo−キノンジアジド化合物の例
は日本公開番号昭50−117503号に開示されてい
る塩化o−ナフトキノンジアジドスルホニルでエステル
化された末端にヒドロキシル基を有するポリエステル
類;日本公開番号昭50−113305号に開示されて
いる塩化o−ナフトキノンジアジドスルホニルでエステ
ル化されたp−ヒドロキシスチレンのホモ重合体または
それと他の共重合可能な単量体との共重合体;日本公開
番号昭54−29922号に開示されているビスフェノ
ール−ホルムアルデヒド樹脂およびo−キノンジアジド
スルホン酸のエステル;米国特許第3,859,099号
に開示されているアクリル酸アルキル−炭酸アクリロイ
ルオキシアルキル−アクリル酸ヒドロキシアルキル共重
合体と塩化o−ナフトキノンジアジドスルホニルの縮合
物;日本公開番号昭49−17481号に開示されてい
るスチレンおよびフェノール誘導体の共重合生成物とo
−キノンジアジドスルホン酸との反応生成物;米国特許
第3,759,711号に開示されているp−アミノスチ
レンおよびそれと共重合可能な単量体の共重合体とo−
ナフトキノンジアジドスルホン酸またはo−ナフトキノ
ンジアジドカルボン酸とのアミド類;並びにポリヒドロ
キシベンゾフェノンおよび塩化o−ナフトキノンジアジ
ドスルホニルのエステル化合物である。
【0032】感光層を形成するためには、これらのo−
キノンジアジド化合物を単独で使用してもよいが、好適
にはアルカリ可溶性樹脂との混合物状で使用する。
【0033】好適なアルカリ−可溶性樹脂にはノボラッ
クタイプフェノールが包含され、その典型的な例は日本
公開番号昭55−57841号に開示されているフェノ
ールホルムアルデヒド、クレゾール−ホルムアルデヒド
樹脂、およびフェノール−クレゾール−ホルムアルデヒ
ド共重縮合樹脂である。より好適には、前記のフェノー
ル樹脂は日本公開番号昭50−125806号に開示さ
れている炭素数3〜8のアルキル基で置換されたフェノ
ールまたはクレゾールとホルムアルデヒドとの縮合物、
例えばt−ブチルフェノール−ホルムアルデヒド、と共
に同時に使用される。
【0034】さらに、感光性組成物の中に場合により上
記のアルカリ−可溶性ノボラックフェノール樹脂以外の
アルカリ−可溶性重合体を加えることもできる。そのよ
うな重合体の例はスチレン−アクリル酸共重合体、メタ
クリル酸メチル−メタクリル酸共重合体、アルカリ−可
溶性ポリウレタン樹脂、並びに日本公告番号昭52−2
8401号に開示されているアルカリ−可溶性ビニル系
樹脂およびアルカリ−可溶性ポリブチラール樹脂であ
る。
【0035】o−キノンジアジド化合物の量は感光性組
成物の固体含有量の合計重量を基にして好適には5〜8
0重量%そしてより好適には10〜50重量%である。
他方では、アルカリ−可溶性樹脂の量は感光性組成物の
固体含有量の合計重量を基にして好適には30〜90重
量%そしてより好適には50〜85重量%である。
【0036】本発明に関する感光層は多層構造の形態で
適用してもよい。さらに、感光層または多層パッケージ
中の感光性組成物はその他に任意成分、例えば染料、可
塑剤および焼き出し品質(像通りの露光直後に可視像を
与える能力)を与えるための成分、を含んでなっていて
もよい。
【0037】支持体の親水性表面上に適用される感光層
のコーテイング量は好適には0.1〜7g/m2そしてよ
り好適には0.5〜4g/m2の範囲である。
【0038】本発明における好適な光−橋かけ結合性物
質は側鎖にマレイミド基を有する光−橋かけ結合性重合
体をベースにしている。それらの感光性を高めるため
に、増感剤、例えばチオキサントン類、ベンゾフェノ
ン、ミヒラーケトン、アントラキノン、アントラセン、
クリセン、p−ジニトロベンゼン、2−ニトロフルオレ
ン、並びにJP−A−62−294238、JP−A−
2−173646、JP−A−2−236552、JP
−A−3−54566およびJP−A−6−10771
8に記載されている増感剤が加えられる。(ここで使用
されている「JP−A−」という語は「未審査の公開さ
れた日本特許出願」を意味する。) 1つもしくはそれ以上の側鎖にマレイミド基を有する光
−橋かけ結合性重合体には、例えば、米国特許第4,0
79,041号(JP−A−52−988に相当す
る);西ドイツ特許第2,626,769号;ヨーロッパ
特許第21,019号および第3,552号;Die Angewa
ndte Makromolekulare Chemie, 115 (1983),pp. 163-18
1;JP−A−49−128991〜JP−A−49−
128993、JP−A−50−5376〜JP−A−
50−5380、JP−A−53−5298〜JP−A
−53−5300、JP−A−50−50107、JP
−A−51−47940、JP−A−52−1390
7、JP−A−50−45076、JP−A−52−1
21700、JP−A−50−10844、JP−A−
50−45087、JP−A−58−43951;西ド
イツ特許第2,349,948号および第2,616,27
6号に記載されている重合体が包含される。
【0039】これらの重合体の中では、1つの分子中に
平均して2つもしくはそれ以上のマレイミド基を側鎖に
有しそして1000もしくはそれ以上の平均分子量を有
するものが本発明において好適に使用される。
【0040】これらの重合体のいずれかを含有する像形
成要素を好適には、環境上の安全性の観点から、有機溶
媒を実質的に含有しない水性アルカリ性現像主薬を用い
て現像する。従って、これらの重合体は水性アルカリ中
で可溶性または膨潤性である。従って、マレイミド基を
側鎖に有する単量体をアルカリ−可溶性を有する単量体
と共重合してこれらの重合体を得ることが好ましい。
【0041】アルカリ−可溶性基としては、14もしく
はそれ以下のpKaを有する酸基が好ましい。アルカリ
−可溶性基を有するそのような単量体の個々の例には、
カルボキシル基を有するビニル化合物、例えばアクリル
酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、−CON
HSO2−基を有するビニル単量体;−SO2NH−基を
有するビニル単量体;フェノール系ヒドロキシル基を有
するビニル単量体;燐酸基またはホスホン酸基を有する
ビニル単量体;並びに無水マレイン酸および無水イタコ
ン酸が包含される。
【0042】アルカリ−可溶性基を有する単量体および
マレイミド基を有する単量体を一般的には10/90〜
70/30モル比、好適には20/80〜60/40モ
ル比、で共重合して、本発明で使用するための光−橋か
け結合性重合体を容易に与える。重合体は好適には30
〜500、特に好適には50〜300、の酸価を有す
る。
【0043】そのような光−橋かけ結合性重合体の中で
は、N−[2−メタクリロイルオキシ)アルキル]−2,3
−ジメチルマレイミドおよびメタクリル酸またはアクリ
ル酸からなる共重合体、例えば Die Angewandte Makrom
olekulare Chemie, 128 (1984), pp. 71-91 に記載され
ているもの、が特に有用である。これらの共重合体の製
造においては、ビニル単量体を第三成分としてさらに共
重合して所望する多元共重合体を与えることもできる。
例えば、そのホモ重合体が室温より高いガラス転移温度
を有するようなメタクリル酸アルキルまたはアクリル酸
アルキルを第三成分として共重合して軟質共重合体を与
えることができる。
【0044】本発明における使用のための光−橋かけ結
合性重合体は好適には1000もしくはそれ以上、より
好適には10,000〜500,000、そしてさらによ
り好適には20,000〜300,000の重量平均分子
量を有する。
【0045】前記のように、上記の光橋かけ結合可能な
重合体を有する感光層に増感剤を加えることが望まし
い。300nmもしくはそれ以上における十分な光吸収
を確実にするための吸収ピークを有する三重項増感剤が
好ましい。
【0046】そのような増感剤の例には、ベンゾフェノ
ン誘導体、ベンズアントロン誘導体、キノン類、芳香族
ニトロ化合物、ナフトチアゾリン誘導体、ベンゾチアゾ
リン誘導体、チオキサントン類、ナフトチアゾール誘導
体、ケトクマリン化合物、ベンゾチアゾール誘導体、ナ
フトフラノン化合物、ピリリウム塩類、およびチアピリ
リウム塩類が包含される。
【0047】それらの個々の例には、ミヒラーケトン、
N,N′−ジエチルアミノベンゾフェノン、ベンズアン
トロン、(3−メチル−1,3−ジアゾ−1,9−ベンズ)
アン0ロンピクラミド、5−ニトロアセナフテン、2−
クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサント
ン、ジメチルチオキサントン、カルボン酸メチルチオキ
サントン−1−エチル、2−ニトロフルオレノン、2−
ジベンジルメチレン−3−メチルナフトチアゾリン、
3,3−カルボニル−ビス−(7−ジエチルアミノクマリ
ン)、過塩素酸2,4,6−トリフェニルチアピリリウ
ム、2−(p−クロロベンゾイル)ナフトチアゾール、並
びにJP−B−45−8832、JP−A−52−12
9791、JP−A−62−294238、JP−A−
2−173646、JP−A−2−131236、ヨー
ロッパ特許第368,327号、JP−A−2−236
552、JP−A−3−54566およびJP−A−6
−107718に記載されている増感剤が包含される。
【0048】これらの中では、JP−A−2−2365
52、JP−A−3−54566およびJP−A−6−
107718に記載されている増感剤が好ましく、そし
てJP−A−6−107718に記載されている1つの
分子中にアルカリ−可溶性基として1つもしくはそれ以
上の−COOH、−NHSO220、−CONCHCO
20および/または−CONHSO220(ここでR20
はアルキル基、芳香族基またはアルキル−芳香族基を表
す)を有する増感剤が特に好適である。
【0049】感光層中の増感剤の量は感光層中の組成物
の合計重量の一般的には1〜20重量%、好適には2〜
15重量%、そしてより好適には3〜10重量%であ
る。
【0050】上記の光橋かけ結合可能な重合体の他にジ
アゾ樹脂を感光層に加えることが望ましいかもしれな
い。ジアゾ樹脂の例には芳香族ジアゾニウム化合物およ
びアルデヒドからなる共縮合物が包含される。それらの
個々の例にはJP−B−49−48001、JP−B−
50−7481、JP−B−5−2227、JP−A−
3−2864、JP−A−3−240061、およびJ
P−A−4−274429に記載されているジアゾ樹脂
が包含される。
【0051】これらの中では、分子中にカルボキシル基
を有するジアゾ樹脂、例えば、少なくとも1つのカルボ
キシル基を有する芳香族化合物との共縮合により得られ
るジアゾ樹脂、例えばJP−A−3−240061に記
載されているもの、およびカルボキシル基を有するアル
デヒドとの縮合により得られるジアゾ樹脂、例えばJP
−A−2864に記載されているものが好ましい。
【0052】感光層中のジアゾ樹脂の量は感光層中の組
成物の合計量の好適には0.1〜30重量%、好適には
0.5〜10重量%、そしてより好適には1〜5重量%
である。
【0053】さらに、例えばJP−B−3−6374
0、米国特許第3,376,138号、第3,556,79
3号に開示されている重合体の如き1つもしくはそれ以
上の重合可能な基を有する重合体を加えてもよい。
【0054】1つもしくはそれ以上の重合可能な基を有
する上記の重合体は好適には、側鎖にマレイミド基を有
する重合体と同様に、水性アルカリ性現像主薬中で可溶
性または膨潤性である。従って、この重合体は好適には
例えば上記の如きアルカリ−可溶性基を有する1種もし
くはそれ以上の単量体からなる共重合体である。
【0055】a.4.支持体 本発明によると、像形成要素は親水性表面を有する支持
体を含んでなる。本発明における使用に適する支持体
は、例えば、親水性層、好適には橋かけ結合されている
親水性層を含んでなる金属支持体、特に粒状化されそし
て陽極酸化されたアルミニウム、または紙もしくはプラ
スチックフィルムの如き基質を含んでなる支持体であ
る。
【0056】特に適する橋かけ結合された親水性層は、
例えばホルムアルデヒド、グリオキサル、ポリイソシア
ナートまたは加水分解されたオルト珪酸テトラアルキル
の如き橋かけ結合剤で橋かけ結合された親水性結合剤か
ら得られる。
【0057】親水性結合剤としては、親水性(共)重合
体、例えばビニルアルコール、アクリルアミド、メチロ
ールアクリルアミド、メチロールメタクリルアミド、ア
クリル酸、メタクリル酸、アクリル酸ヒドロキシエチ
ル、メタクリル酸ヒドロキシエチルのホモ重合体および
共重合体または無水/ビニルメチルエーテル共重合体が
使用される。使用される(共)重合体または(共)重合体混
合物の親水度は好適には少なくとも60重量%、好適に
は80重量%、の程度まで加水分解されたポリ酢酸ビニ
ルの親水度と同じであるかまたはそれより高い。
【0058】橋かけ結合剤、特にオルト珪酸テトラアル
キル、の量は好適には1重量部の親水性結合剤当たり少
なくとも0.2重量部、好適には0.5〜5重量部の間、
より好適には1.0重量部〜3重量部の間である。
【0059】本発明に従う橋かけ結合された親水性層は
好適には層の機械的強度および多孔度を高める物質も含
有する。この目的のためには、コロイド状シリカが使用
される。使用されるコロイド状シリカは40nmまで
の、例えば20nmの、平均粒子寸法を有するコロイド
状シリカの市販の水−分散液の形態であってよい。さら
にコロイド状シリカより大きい寸法の不活性粒子、例え
ば J. Colloid and Interface Sci., Vol. 26, 1968, p
ages 62 to 69 に記載されている Stoeber 法に従い製
造されたシリカまたは二酸化チタンもしくは他の重金属
酸化物の粒子である少なくとも100nmの平均直径を
有する粒子、を加えることができる。これらの粒子を加
えることにより、橋かけ結合された親水性層の表面に顕
微鏡寸法の凹凸からなる均一な粗さのきめが与えられ、
それは背景部分における水のための貯蔵場所として機能
する。橋かけ結合された親水性層の厚さは0.2〜25
μmの範囲で変動できそして好適には1〜10μmであ
る。
【0060】本発明に従う使用に適する橋かけ結合され
た親水性層の他の特別な例はEP−A 601240、
GB−P−1419512、FR−P−230035
4、US−P−3971660、US−P−42847
05およびEP−A 514490に開示されている。
【0061】親水性層が上に付与される基質としては、
プラスチックフィルム、例えば基質にされたポリエチレ
ンテレフタレートフィルム、酢酸セルロースフィルム、
ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルムなど
を使用することが特に好ましい。プラスチックフィルム
支持体は不透明であってもまたは透明であってもよい。
【0062】接着性改良層が付与されているポリエステ
ルフィルム支持体を使用することが特に好ましい。本発
明に従う使用に特に適する接着性改良層はEP−A 6
19524、EP−A 620502およびEP−A 6
19525に開示されている親水性結合剤およびコロイ
ド状シリカを含んでなる。好適には、接着性改良層中の
シリカの量は1m2当たり200mgないし1m2当たり
750mgである。さらに、シリカ対親水性結合剤の比
は好適には1より大きく、そしてコロイド状シリカの表
面積は好適には1グラム当たり少なくとも300m2
より好適には1グラム当たり500m2の表面積であ
る。
【0063】b.平版印刷版の製造方法 b.1.像通りの露光 本発明に関する像通りの露光は赤外(IR)で発光す
る、すなわち700nmより上の、好適には700−1
500nmの波長範囲で発光する、レーザーの使用を含
む。830nm付近で発光するレーザーダイオード(砒
化ガリウムレーザーダイオード)または1060nmで
発光するNdYAG−レーザーが本発明に関する使用に
特に好適である。
【0064】本発明に従う像通りの露光に適する好適な
像形成装置は好適にはレンズもしくは他の光線案内部品
を介して像形成要素表面に直接適用できるかまたは遠隔
位置にあるレンズからファイバー光ケーブルを用いて黒
色の像形成要素の表面に伝達できるレーザー出力を含
む。調節器および付随する位置決め器が光線出力を像形
成要素表面に関して正確な方向に保ち、この出力を表面
上で走査させ、そしてレーザーを像形成要素の選択され
た点または部分に隣接する位置において活性化させる。
調節器は像形成要素上で複写しようとするオリジナル書
類および/または絵に対応する入力像信号に応答してそ
のオリジナルの正確なネガまたはポジ像を形成する。像
信号はコンピューターにビットマップデータファイルと
して貯蔵される。そのようなファイルはラスター像処理
器(RIP)または他の適当な手段により作成できる。
例えば、RIPは入力データを頁−記載言語で受容する
ことができ、それが像形成要素上に転写することが必要
な特徴の全てを規定するか、または頁−記載言語および
1つもしくはそれ以上の像データファイルの組み合わせ
として受容することができる。ビットマップは色の色調
並びに増幅調整スクリーニングの場合にはスクリーン数
および角度を規定するために作成される。しかしなが
ら、本発明は例えばEP−A 571010、EP−A
620677およびEP−A 620674に開示され
ている数調整スクリーニングと組み合わせた使用に特に
適する。
【0065】本発明における使用のための像形成装置は
好適には平床記録計またはドラムの円筒状外表面に設置
された像形成要素を有するドラム記録計として構成され
る。好適なドラム構造では、レーザー光線および像形成
要素の間の必要な相対的な移動は、ドラム(およびその
上に設置された像形成要素)をその軸の周りに回転させ
そして光線を回転軸に平行に移動させてそれにより像形
成要素を円周に走査させて像を軸方向に「成長させる」
ことにより、得られる。或いは、光線をドラム軸と平行
に移動させそして像形成要素を越える1回の通過後に角
度を増加させて像形成要素上で「成長させる」こともで
きる。両方の場合とも、光線による完全走査および現像
後に、オリジナルに相当する像が像形成要素の表面に適
用されているであろう。平床構造では、光線は像形成要
素のどちらかの軸に沿って流され、そして1回の通過後
に他の軸に沿って指定される。もちろん、光線および像
形成要素の間の必要な相対的移動を光線の移動によって
ではなく(またはそれに加えて)像形成要素の移動によ
って行うこともできる。
【0066】光線の走査方法にもかかわらず、複数のレ
ーザーを使用しそしてそれらの出力を1つの筆記列に案
内することが一般的に(速度の理由のために)好まし
い。次に筆記列が指定され、像形成要素を越えるかまた
はそれに沿った1回の通過の完了後に、距離が列から発
生する光線の数によりそして所望する解像度(すなわち
単位長さ当たりの像点の数)により決められる。
【0067】b.2.全体的な露光 本発明に関する全体的な露光は、本発明に関する像形成
要素の感光層が分光感度を有する波長範囲において少な
くとも発光する光源により行われる。本発明における実
際の態様では、感光層は感紫外線性および/または場合
により例えば緑色までの可視スペクトルの短い波長部分
に対して有感性がある。全体的な露光は、例えば100
0Wの、高圧または中圧水銀蒸気灯の如き露光源により
行うことができる。
【0068】b.3.現像 本発明に関する現像は感光層の露光されたまたは露光さ
れなかった部分を除去しうる適当な液体により行われ
る。本発明における現像液の適切な組成は感光層の種類
に依存しておりそして好適には現像中に感熱層および場
合により中間層が同時に除去されるようなものである。
【0069】形態学的理由のために、水をベースとした
現像液が他の有機溶媒なしで使用される。特に好適な現
像液は水性アルカリ性液である。
【0070】上記の好適な感光性コーテイングと共に使
用するのに特に適する現像液は下記の通りである。
【0071】本発明で好適に使用される現像主薬は主と
してアルカリ金属珪酸塩およびアルカリ金属水酸化物か
らなる水溶液である。そのようなアルカリ金属珪酸塩と
しては、例えば、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、珪酸
リチウムおよびメタ珪酸ナトリウムが好適に使用され
る。他方では、そのようなアルカリ金属水酸化物として
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよび水酸化リ
チウムが好適である。不溶性沈澱の生成を防止する観点
からは、現像主薬が現像水溶液中のアルカリ金属の合計
量に関して少なくとも20モル%のカリウムを含んでな
ることが特に望ましい。
【0072】本発明で使用される現像主薬は同時に他の
アルカリ性試薬を含有してもよい。そのような他のアル
カリ性試薬の例には、無機アルカリ性試薬、例えば水酸
化アンモニウム、第三燐酸ナトリウム、第二燐酸ナトリ
ウム、第三燐酸カリウム、第二燐酸カリウム、第三燐酸
アンモニウム、第二燐酸アンモニウム、炭酸水素ナトリ
ウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムおよび炭酸アンモ
ニウム;並びに有機アルカリ性試薬、例えばモノ−、ジ
−もしくはトリエタノールアミン、モノ−、ジ−もしく
はトリメチルアミン、モノ−、ジ−もしくはトリエチル
アミン、モノ−ジ−もしくはイソプロピルアミン、n−
ブチルアミン、モノ−、ジ−もしくはトリイソプロパノ
ールアミン、エチレンイミン、エチレンジイミンおよび
水酸化テトラメチルアンモニウムが包含される。
【0073】本発明での使用のための現像主薬中の珪酸
塩[SiO2]対アルカリ金属酸化物[M2O]のモル比
が0.6〜1.5、好適には0.7〜1.3であることが特
に望ましい。さらに、補充液中のSiO2の濃度は好適
には2〜4重量%の範囲である。
【0074】本発明で使用される現像主薬中では、20
℃における10重量%を越えない水中溶解度を有する有
機溶媒を必要に応じて同時に使用することができる。そ
のような有機溶媒の例はカルボン酸エステル類、例えば
酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸アミル、酢酸ベンジ
ル、酢酸エチレングリコールモノブチル、乳酸ブチルお
よびレブリン酸ブチル;ケトン類、例えばエチルブチル
ケトン、メチルイソブチルケトンおよびシクロヘキサノ
ン;アルコール類、例えばエチレングリコールモノブチ
ルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、エ
チレングリコールモノフェニルエーテル、ベンジルアル
コール、メチルフェニルカルビノール、n−アミルアル
コールおよびメチルアミルアルコール;アルキル−置換
された芳香族炭化水素類、例えばヘキシレン;並びにハ
ロゲン化された炭化水素類、例えば二塩化メチレンおよ
びモノクロロベンゼンである。これらの有機溶媒は単独
でまたは組み合わせて使用することができる。本発明で
はベンジルアルコールが特に好適である。これらの有機
溶媒は現像主薬に5重量%より多くないそしてより好適
には4重量%より多くない量で加えられる。
【0075】本発明で使用される現像主薬はその現像性
質を改良する目的で界面活性剤を同時に含有できる。そ
のような界面活性剤の例には、高級アルコール(C8
22)硫酸エステル類の塩類、例えばラウリルアルコー
ル硫酸エステルのナトリウム塩、オクチルアルコール硫
酸エステルのナトリウム塩、ラウリルアルコール硫酸エ
ステルのアンモニウム塩、Teepol B−81(商
標、シェル・ケミカルズ・カンパニー・リミテッドから
市販されている)およびアルキル硫酸エステル二ナトリ
ウム;脂肪族アルキル燐酸エステル類の塩類、例えばセ
チルアルコール燐酸エステルのナトリウムエステル;ア
ルキルアリールスルホン酸塩類、例えばドデシルベンゼ
ンスルホン酸エステルのナトリウム塩、イソプロピルナ
フタレンスルホン酸エステルのナフタレン塩、ジナフタ
レンジスルホン酸エステルのナトリウム塩およびメタニ
トロベンゼンスルホン酸エステルのナトリウム塩;アル
キルアミド類のスルホン酸塩;並びに二塩基性脂肪族酸
エステル類のスルホン酸塩、例えばジオクチルスルホ琥
珀酸ナトリウムおよびジヘキシルスルホ琥珀酸ナトリウ
ムが包含される。これらの界面活性剤は単独でまたは組
み合わせて使用できる。スルホン酸塩類が特に好適であ
る。これらの界面活性剤は一般的には5重量%より多く
ないそして好適には3重量%より多くない量で使用でき
る。
【0076】現像主薬の現像安定性を高めるために、下
記の化合物を同時に使用してもよい。
【0077】そのような化合物の例は、日本公開番号昭
58−75152号に開示されているNaClおよびK
Brの如き中性塩類;日本公開番号昭58−19095
2号(米国特許第4,469,776号)に開示されてい
るEDTAおよびNTAの如きキレート剤;日本公開番
号昭59−121336号(米国特許第4,606,99
5号)に開示されている[Co(NH3)6]Cl3の如き
錯体;日本公開番号昭55−25100号に開示されて
いる周期律表のIIa、IIIaまたはIIIb族元素のイオン
可能な化合物;アニオン性または両性界面活性剤、例え
ばアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウムおよび日本
公開番号昭50−51324号に開示されているN−テ
トラデシル−N,N−ジヒドロキシエチルベタイン;米
国特許第4,374,920号に開示されているテトラメ
チルデシンジオール;日本公開番号昭60−21394
3号に開示されている非イオン性界面活性剤;カチオン
性重合体、例えば日本公開番号昭55−95946号に
開示されているp−ジメチルアミノメチルポリスチレン
の塩化メチル第4級生成物;両性高分子電解質、例えば
日本公開番号昭56−142528号に開示されている
塩化ビニルベンジルトリメチルアンモニウムおよび亜硫
酸ナトリウムの共重合体;還元性無機塩類、例えば日本
公開番号昭57−192952号(米国特許第4,46
7,027号)に開示されている亜硫酸ナトリウムおよ
びアルカリ−可溶性メルカプト化合物またはチオエーテ
ル化合物、例えばチオサリチル酸、システインおよびチ
オグリコール酸;無機リチウム化合物、例えば日本公開
番号昭58−95444号に開示されている塩化リチウ
ム;有機リチウム化合物、例えば異議目的用の日本特許
公告(以下では日本公告と称する)番号昭50−344
42号に開示されている安息香酸リチウム;日本公開番
号昭59−75255号に開示されているSi、Tiな
どを含有する有機金属界面活性剤;日本公開番号昭59
−84241号(米国特許第4,500,625号)に開
示されている有機ホウ素化合物;第4級アンモニウム塩
類、例えばヨーロッパ特許第101,010号に開示さ
れている酸化テトラアルキルアンモニウム;並びに殺菌
剤、例えばデヒドロ酢酸ナトリウムである。
【0078】本発明の方法によると、像形成要素は像通
りの露光後に且つ全体的な露光を行う前にクリーニング
手段、好適にはドライクリーニング手段、例えば綿パッ
ドまたは紙タオル、を用いて拭く。これは特に感熱層が
カーボンブラックまたは金属顔料を含んでなる時に好適
である。
【0079】本発明によると、像形成要素は像通りにそ
して全体的に露光された像形成要素を印刷機械の印刷シ
リンダー上に設置した後に処理することもできる。これ
は特に水または水−アルコール溶液により処理できる像
形成要素用に適する。そのような像形成要素は引用する
ことにより本発明の内容となるEP−A 631189
に記載されている。好適な態様によると、印刷機械を次
に始動し、そして上に設置された像形成要素を有する印
刷シリンダーが回転している間に湿し液を供給する湿し
液ローラーが像形成要素に落下しそして次にそこにイン
キローラーが落下する。一般的には約10回の印刷シリ
ンダーの回転後に最初のきれいで有用な印刷が得られ
る。
【0080】変法によると、インキローラーおよび湿し
液ローラーを同時に落下させることもできまたはインキ
ローラーを最初に落下させることもできる。
【0081】本発明に関して使用することができる適切
な湿し液は一般的には酸性pHを有しそして例えばイソ
プロパノールの如きアルコールを含んでなる水溶液であ
る。本発明において有用な湿し液に関しては特別な制限
はなく、そして湿し水としても知られている市販の湿し
液を使用することができる。
【0082】変法によると、像形成要素を最初に印刷機
械の印刷シリンダー上に設置しそして次に印刷機械上で
直接的に像通りにそして全体的に露光する。露光後に、
像形成要素を上記の通りにして現像することができる。
印刷機械上の像通りの露光に適する像形成要素は、上記
の印刷機械の印刷シリンダー上に設置しながら現像する
ことができる該像形成要素である。
【0083】本発明を次に以下の実施例によりさらに説
明するが、それらは本発明を限定するものではない。全
ての部数は断らない限り重量による。
【0084】
【実施例】
実施例1 像形成要素の製造 Ozasol N61版の上にポリビニルアルコールの
2.5重量%水溶液(MOWIOL 56−98)を40
g/m2の量(湿潤コーテイング量)でコーテイングし
そして次に40℃において乾燥した。このポリビニルア
ルコール層の上部に感赤外線コーテイングを適用した。
【0085】感赤外線コーテイングの製造 感赤外線調合物は断らない限り部数で示されている下記
の成分を含有する。
【0086】 メチル−エチルケトン 834.5 ノボラックMILEX XL225(ミツイから市販) 12.25 ニトロセルロースE620(ウルフ・ワルスロードから市販) 12.25 (紫外線−吸収剤1) 25 (赤外−染料1) 10 (赤外−染料2) 50 (シアン−染料1) 7.5 (シアン−染料2) 14.5 (マゼンタ−染料1) 11 (マゼンタ−染料2) 6.5 (イエロー−染料1) 8 (イエロー−染料2) 7.5
【0087】
【化1】
【0088】
【化2】
【0089】
【化3】
【0090】
【化4】
【0091】
【化5】
【0092】感紫外線層をナイフコーターにより感赤外
線調合物で20μmの湿潤コーテイング厚さとなるまで
オーバーコーテイングした。
【0093】印刷版の製造およびオリジナルのコピー作
成 上記の像形成要素を1050nmで発光する走査NdY
LF赤外レーザーにかけた(走査速度1.1m/秒、点
寸法15μmおよび像形成要素表面上の400mWの電
力)。この露光後に、感赤外線マスクはレーザー光線に
露光された部分で消えた。引き続き、像形成要素を10
00Wの高圧ハロゲン水銀蒸気灯に70cmの距離で9
0秒間にわたり呈した。さらに像形成要素を水性アルカ
リ性現像主薬Fuji DN−5を用いる現像工程にか
けて、それにより非像部分を除去した。現像後に、像形
成要素をGTO 46オフセット印刷機械上に設置し
た。インキとしてK+E 123Wを使用しそして湿し
水としてRotamaticを使用した。印刷を始めそ
して非像部分にインキ吸収のない良好な印刷品質が得ら
れた。
【0094】本発明の主なる特徴および態様は以下のと
おりである。
【0095】1.親水性表面を有する支持体上に感光層
および該感光層が分光感度を有する光に対して不透明で
ありそしてレーザー光線への露光時に透明になりうる感
熱層を含んでなる平版印刷版を製造するための像形成要
素であって、該感熱層が水性媒体中に可溶性または膨潤
性であることを特徴とする像形成要素。
【0096】2.該感光層が紫外線感光性でありそして
該感熱層が紫外線に対して不透明である上記1の像形成
要素。
【0097】3.該感熱層がカーボンブラックを含んで
なる上記2の像形成要素。
【0098】4.該感熱層がレーザー光線への露光で融
除され且つ該感熱層を紫外線に対して不透明にしうる紫
外線吸収性染料を含みそして該感熱層またはその隣接層
が該レーザー光線を熱に転換しうる化合物Aを含む上記
2の像形成要素。
【0099】5.該化合物が赤外線吸収性化合物であり
そして該レーザー光線が赤外レーザー光線である上記4
の像形成要素。
【0100】6.該赤外線吸収性化合物が赤外線吸収性
染料または伝導性重合体である上記5の像形成要素。
【0101】7.該感熱層が親水性結合剤および場合に
より熱分解可能な重合体を含んでなる前記項のいずれか
の像形成要素。
【0102】8.該感光層がマレイミドのアルカリ可溶
性またはアルカリ膨潤性共重合体を含んでなる前記項の
いずれかの像形成要素。
【0103】9.該感光層がジアゾ樹脂またはジアゾニ
ウム化合物を含んでなる前記項のいずれかの像形成要
素。
【0104】10.該感熱層が水性アルカリ性媒体中に
可溶性または膨潤性である前記項のいずれかの像形成要
素。
【0105】11.該感光層および該感熱層の間に中間
層をさらに含んでなり、該中間層が水性媒体中に可溶性
または膨潤性である前記項のいずれかの像形成要素。
【0106】12.−前記項のいずれかに定義されてい
る像形成要素をレーザーにより像通りに露光し、それに
より該感熱層を該感光層が分光感度を有する光に対して
像通りに透明にし、 −かくして得られる像形成要素を該感光層が分光感度を
有する光で全体的に露光し、 −かくして得られる像形成要素を現像し、それにより該
感熱層および該感光層の非露光部分または露光部分を除
去して、該感光層のインキ受容性像を該支持体の上に残
す段階を含んでなる平版印刷版の製造方法。
【0107】13.該像形成要素がドラム上に設置され
ておりそして該像通りの露光が内部または外部ドラム露
光である上記12の方法。
【0108】14.該レーザーが赤外レーザーである上
記12の方法。
【0109】15.該像通りの露光が赤外レーザーダイ
オードの列により実施される上記12の方法。
【0110】16.該像形成要素を像通りの露光後に且
つ全体的な露光を実施する前にクリーニング手段で拭く
上記12〜15のいずれかの方法。
【0111】17.像通りにそして全体的に露光された
像形成要素を印刷機械の印刷シリンダー上に設置した後
に該像形成要素を処理する上記12〜16のいずれかの
方法。
【0112】18.該像形成要素を印刷機械の印刷シリ
ンダー上に設置しながら像通りにそして全体的に露光す
る上記12〜17のいずれかの方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03F 7/30 G03F 7/30 7/38 511 7/38 511 (56)参考文献 特公 平6−95494(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03F 7/00 G03F 7/004 G03F 7/11 G03F 7/20 G03F 7/30 G03F 7/38

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 親水性表面を有する支持体上に、感光層
    および該感光層が分光感度を有する光に対して不透明で
    ありそしてレーザー光線への露光時に透明になりうる感
    熱層を含んでなる像形成要素であって、該感熱層が水性
    媒体中に可溶性または膨潤性であり、該感光層が紫外線
    感光性であり且つ該感熱層が紫外線に対して不透明であ
    ることを特徴とする平版印刷版製造用の像形成要素。
  2. 【請求項2】 −請求項1に記載の像形成要素をレーザ
    ーにより像通りに露光し、それにより感熱層を紫外線
    対して像通りに透明にし、 −かくして得られる像形成要素を紫外線で全体的に露光
    し、 −かくして得られる像形成要素を水性媒体中で現像し、
    それにより感熱層および感光層の非露光部分または露光
    部分を除去して、該感光層のインキ受容性像を該支持体
    上に残す段階を含んでなる平版印刷版の製造方法。
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