JPH11264386A - スクロール圧縮機 - Google Patents
スクロール圧縮機Info
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- JPH11264386A JPH11264386A JP6985898A JP6985898A JPH11264386A JP H11264386 A JPH11264386 A JP H11264386A JP 6985898 A JP6985898 A JP 6985898A JP 6985898 A JP6985898 A JP 6985898A JP H11264386 A JPH11264386 A JP H11264386A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 固定スクロールと旋回スクロールのかじり、
吸込管内の加熱、吐出室から吸込管へのガス漏れを防止
したスクロール圧縮機を提供する。 【解決手段】 密封容器１内に圧縮部２と電動機３を配
置し、前記圧縮部２を、鏡板４ａに渦巻状のラップ４ｂ
を有する固定スクロール４と、鏡板５ａに同形状のラッ
プ５ｂを有し前記固定スクロール４と互いに噛み合わせ
て複数の圧縮室９を形成する旋回スクロール５と、前記
中央の圧縮室９と連通する吐出口１４と、同吐出口１４
と連通し前記密封容器１の一側に設けられた吐出室１５
と、同吐出室１５を通じ外部に連通する吐出管１７と、
同吐出管１７と同一方向に吸込管１６を有してなるスク
ロール圧縮機において、前記固定スクロール４の外周部
と前記密封容器１内壁の当接箇所に各々凹溝４ｃ、１ａ
を形成し、同凹溝４ｃ、１ａに、前記固定スクロール４
よりも熱膨張係数の小さい材質を用いた環状部材２０ａ
を嵌入する。
吸込管内の加熱、吐出室から吸込管へのガス漏れを防止
したスクロール圧縮機を提供する。 【解決手段】 密封容器１内に圧縮部２と電動機３を配
置し、前記圧縮部２を、鏡板４ａに渦巻状のラップ４ｂ
を有する固定スクロール４と、鏡板５ａに同形状のラッ
プ５ｂを有し前記固定スクロール４と互いに噛み合わせ
て複数の圧縮室９を形成する旋回スクロール５と、前記
中央の圧縮室９と連通する吐出口１４と、同吐出口１４
と連通し前記密封容器１の一側に設けられた吐出室１５
と、同吐出室１５を通じ外部に連通する吐出管１７と、
同吐出管１７と同一方向に吸込管１６を有してなるスク
ロール圧縮機において、前記固定スクロール４の外周部
と前記密封容器１内壁の当接箇所に各々凹溝４ｃ、１ａ
を形成し、同凹溝４ｃ、１ａに、前記固定スクロール４
よりも熱膨張係数の小さい材質を用いた環状部材２０ａ
を嵌入する。
Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明はスクロール圧縮機に
係り、詳しくは固定スクロールの熱膨張防止構造に関す
る。
係り、詳しくは固定スクロールの熱膨張防止構造に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】図６（ａ）は、従来のスクロール圧縮機
の一例を示す縦断面図、（ｂ）及び（ｃ）は、固定スク
ロールの説明図である。従来のスクロール圧縮機につい
て、図に基づいて説明する。まず、密封容器１内に圧縮
部２と電動機３を配置する。前記圧縮部２は固定スクロ
ール４、旋回スクロール５、自転防止装置のオルダムリ
ング１３、シャフト１１、クランク軸８、主フレーム
７、副軸受１０より主に構成されている。
の一例を示す縦断面図、（ｂ）及び（ｃ）は、固定スク
ロールの説明図である。従来のスクロール圧縮機につい
て、図に基づいて説明する。まず、密封容器１内に圧縮
部２と電動機３を配置する。前記圧縮部２は固定スクロ
ール４、旋回スクロール５、自転防止装置のオルダムリ
ング１３、シャフト１１、クランク軸８、主フレーム
７、副軸受１０より主に構成されている。
【０００３】そして、前記圧縮部２を、鏡板４ａに渦巻
状のラップ４ｂを有する固定スクロール４と、鏡板５ａ
に同形状のラップ５ｂを有し、前記固定スクロール４と
互いに噛み合わせて、複数の圧縮室９を形成する旋回ス
クロール５を設ける。更に、同旋回スクロール５の旋回
駆動軸５ｃを支承し下端にクランク軸８を形成して旋回
駆動するシャフト１１と、前記クランク軸８を軸支する
主フレーム７と、前記固定スクロール４の底面の中央に
形成された前記中央の圧縮室９と連通する吐出口１４を
設ける。この構成において、モータ３の回転によってシ
ャフト１１が回転すると、旋回スクロール５はオルダム
リング１３によって自転することなく固定スクロール４
に対して旋回運動を行い、固定スクロール４と旋回スク
ロール５の噛み合いによって形成される圧縮室９は順次
外周部から中心部へと移動する。
状のラップ４ｂを有する固定スクロール４と、鏡板５ａ
に同形状のラップ５ｂを有し、前記固定スクロール４と
互いに噛み合わせて、複数の圧縮室９を形成する旋回ス
クロール５を設ける。更に、同旋回スクロール５の旋回
駆動軸５ｃを支承し下端にクランク軸８を形成して旋回
駆動するシャフト１１と、前記クランク軸８を軸支する
主フレーム７と、前記固定スクロール４の底面の中央に
形成された前記中央の圧縮室９と連通する吐出口１４を
設ける。この構成において、モータ３の回転によってシ
ャフト１１が回転すると、旋回スクロール５はオルダム
リング１３によって自転することなく固定スクロール４
に対して旋回運動を行い、固定スクロール４と旋回スク
ロール５の噛み合いによって形成される圧縮室９は順次
外周部から中心部へと移動する。
【０００４】それにつれて、取り込まれた冷媒ガスの容
積が減少して圧縮作用が生じ、冷媒の圧縮ガスは中心部
に設けられた吐出口１４から同吐出口１４と連通し、一
部は他の圧縮室９と連通するバイパス口１４ａを通し、
前記密封容器１の一側に設けられた吐出室１５に導出さ
れる。さらに、冷媒の圧縮ガスは、該吐出室１５を通
じ、吐出管１７を介して外部へ導かれる。一方、同吐出
管１７と同一方向に前記吐出室１５、及び密封容器１を
通し吸込口１８と連通する吸込管１６を、前記冷媒ガス
を外部から吸込むために備えている。
積が減少して圧縮作用が生じ、冷媒の圧縮ガスは中心部
に設けられた吐出口１４から同吐出口１４と連通し、一
部は他の圧縮室９と連通するバイパス口１４ａを通し、
前記密封容器１の一側に設けられた吐出室１５に導出さ
れる。さらに、冷媒の圧縮ガスは、該吐出室１５を通
じ、吐出管１７を介して外部へ導かれる。一方、同吐出
管１７と同一方向に前記吐出室１５、及び密封容器１を
通し吸込口１８と連通する吸込管１６を、前記冷媒ガス
を外部から吸込むために備えている。
【０００５】ここで、前記固定スクロール４の背面に
は、吐出室１５内の高温、高圧ガスが中央部ほど強く作
用しており、このガスの吐出圧力により図４（ｂ）に示
すように前記旋回スクロール５側に前記固定スクロール
４の中央部の変形が大きくたわむ。一方、熱膨張量も中
央部ほど大きく、図４（ｃ）に示すように前記固定スク
ロール４の中央部の変形が大きくなる。このため、前記
固定スクロール４と旋回スクロール５の軸方向隙間が小
さくなり接触する場合があると、かじりを発生して運転
不能になるおそれがある問題を生じていた。
は、吐出室１５内の高温、高圧ガスが中央部ほど強く作
用しており、このガスの吐出圧力により図４（ｂ）に示
すように前記旋回スクロール５側に前記固定スクロール
４の中央部の変形が大きくたわむ。一方、熱膨張量も中
央部ほど大きく、図４（ｃ）に示すように前記固定スク
ロール４の中央部の変形が大きくなる。このため、前記
固定スクロール４と旋回スクロール５の軸方向隙間が小
さくなり接触する場合があると、かじりを発生して運転
不能になるおそれがある問題を生じていた。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題点を解決するために、固定スクロールの熱膨張を
抑止し、旋回スクロールとのかじりを防止して圧縮能力
の低下を防ぎ、性能を向上したスクロール圧縮機を提供
することを目的とする。
な問題点を解決するために、固定スクロールの熱膨張を
抑止し、旋回スクロールとのかじりを防止して圧縮能力
の低下を防ぎ、性能を向上したスクロール圧縮機を提供
することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、密封容器内に圧縮部と電動機を配置し、前記圧縮
部を、鏡板に渦巻状のラップを有する固定スクロール
と、鏡板に同形状のラップを有し、前記固定スクロール
と互いに噛み合わせて、複数の圧縮室を形成する旋回ス
クロールと、同旋回スクロールの旋回駆動軸を支承し下
端にクランク軸を形成して旋回駆動する電動機のシャフ
トと、前記クランク軸を軸支する主フレームと、副軸受
により構成され、前記固定スクロールの底面の中央に形
成された前記中央の圧縮室と連通する吐出口と、同吐出
口と連通し前記密封容器の一側に設けられた吐出室と、
同吐出室から前記密封容器を通し、外部に連通する吐出
管と、前記吐出室、及び密封容器を通し吸込口と連通す
る吸込管を有してなるスクロール圧縮機において、前記
固定スクロールのラップ位置に対応する外周部またはそ
の近傍に、熱膨張または吐出圧力により該固定スクロー
ルのラップ中央部が、前記旋回スクロールのラップ側へ
膨出するのに対抗する方向に変形を促す該固定スクロー
ルよりも熱膨張係数の小さい材質を用いた膨出対抗部材
を設けてなるようにする。
めに、密封容器内に圧縮部と電動機を配置し、前記圧縮
部を、鏡板に渦巻状のラップを有する固定スクロール
と、鏡板に同形状のラップを有し、前記固定スクロール
と互いに噛み合わせて、複数の圧縮室を形成する旋回ス
クロールと、同旋回スクロールの旋回駆動軸を支承し下
端にクランク軸を形成して旋回駆動する電動機のシャフ
トと、前記クランク軸を軸支する主フレームと、副軸受
により構成され、前記固定スクロールの底面の中央に形
成された前記中央の圧縮室と連通する吐出口と、同吐出
口と連通し前記密封容器の一側に設けられた吐出室と、
同吐出室から前記密封容器を通し、外部に連通する吐出
管と、前記吐出室、及び密封容器を通し吸込口と連通す
る吸込管を有してなるスクロール圧縮機において、前記
固定スクロールのラップ位置に対応する外周部またはそ
の近傍に、熱膨張または吐出圧力により該固定スクロー
ルのラップ中央部が、前記旋回スクロールのラップ側へ
膨出するのに対抗する方向に変形を促す該固定スクロー
ルよりも熱膨張係数の小さい材質を用いた膨出対抗部材
を設けてなるようにする。
【０００８】そして、前記膨出対抗部材が、前記固定ス
クロールの外周部と前記密封容器内壁の当接箇所の間に
嵌入された環状部材であるようにする。
クロールの外周部と前記密封容器内壁の当接箇所の間に
嵌入された環状部材であるようにする。
【０００９】または、前記膨出対抗部材が、前記固定ス
クロール外径を縮径し、前記主フレームの外周部から前
記固定スクロールのラップ位置に対応し膨出された該固
定スクロールに当接する当接部であるようにする。
クロール外径を縮径し、前記主フレームの外周部から前
記固定スクロールのラップ位置に対応し膨出された該固
定スクロールに当接する当接部であるようにする。
【００１０】あるいは、前記膨出対抗部材が、前記固定
スクロールの当接箇所と前記主フレームの当接部の間に
嵌入された環状部材であるようにする。
スクロールの当接箇所と前記主フレームの当接部の間に
嵌入された環状部材であるようにする。
【００１１】もしくは、前記膨出対抗部材が、前記密封
容器の外周に嵌入された環状部材であるようにする。
容器の外周に嵌入された環状部材であるようにする。
【００１２】一方、前記固定スクロールの材質がアルミ
ニウム、且つ、前記膨出対抗部材の材質が鋼材であるよ
うにする。または、前記固定スクロールの材質が鋼材、
且つ、前記膨出対抗部材の材質がセラミック材であるよ
うにする。あるいは、前記固定スクロールの材質が鋼
材、且つ、前記膨出対抗部材の材質が炭素繊維材である
ようにする。
ニウム、且つ、前記膨出対抗部材の材質が鋼材であるよ
うにする。または、前記固定スクロールの材質が鋼材、
且つ、前記膨出対抗部材の材質がセラミック材であるよ
うにする。あるいは、前記固定スクロールの材質が鋼
材、且つ、前記膨出対抗部材の材質が炭素繊維材である
ようにする。
【００１３】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を実施例に基づ
き添付図面を参照して詳細に説明する。図１（ａ）は、
本発明によるスクロール圧縮機の第一の実施例を示す縦
断面図、（ｂ）は、平面図である。以下、本発明のスク
ロール圧縮機の第一の実施例について、図に基づいて説
明する。なお、従来例と同じ部分の符号は同一とする。
き添付図面を参照して詳細に説明する。図１（ａ）は、
本発明によるスクロール圧縮機の第一の実施例を示す縦
断面図、（ｂ）は、平面図である。以下、本発明のスク
ロール圧縮機の第一の実施例について、図に基づいて説
明する。なお、従来例と同じ部分の符号は同一とする。
【００１４】密封容器１内に圧縮部２と電動機３を配置
する。そして、前記圧縮部２を、鏡板４ａに渦巻状のラ
ップ４ｂを有する固定スクロール４と、鏡板５ａに同形
状のラップ５ｂを有し、前記固定スクロール４と互いに
噛み合わせて、複数の圧縮室９を形成する旋回スクロー
ル５を設ける。
する。そして、前記圧縮部２を、鏡板４ａに渦巻状のラ
ップ４ｂを有する固定スクロール４と、鏡板５ａに同形
状のラップ５ｂを有し、前記固定スクロール４と互いに
噛み合わせて、複数の圧縮室９を形成する旋回スクロー
ル５を設ける。
【００１５】更に、同旋回スクロール５の旋回駆動軸５
ｃを支承し下端にクランク軸８を形成して旋回駆動する
前記電動機３のシャフト１１と、前記クランク軸８を軸
支する主フレーム７と、前記固定スクロール４の底面の
中央に形成された前記中央の圧縮室９と連通する吐出口
１４を設ける。そして、同吐出口１４と、他の圧縮室と
連通するバイパス口１４ａと連通し前記密封容器１の一
側に設けられた吐出室１５を設けている。さらに、該吐
出室１５を通じ、外部に連通する吐出管１７を設けてい
る。一方、同吐出管１７と同一方向に前記吐出室１５、
及び密封容器１を通し吸込口１８と連通する吸込管１６
を、前記冷媒ガスを外部から吸込むために備えている。
ｃを支承し下端にクランク軸８を形成して旋回駆動する
前記電動機３のシャフト１１と、前記クランク軸８を軸
支する主フレーム７と、前記固定スクロール４の底面の
中央に形成された前記中央の圧縮室９と連通する吐出口
１４を設ける。そして、同吐出口１４と、他の圧縮室と
連通するバイパス口１４ａと連通し前記密封容器１の一
側に設けられた吐出室１５を設けている。さらに、該吐
出室１５を通じ、外部に連通する吐出管１７を設けてい
る。一方、同吐出管１７と同一方向に前記吐出室１５、
及び密封容器１を通し吸込口１８と連通する吸込管１６
を、前記冷媒ガスを外部から吸込むために備えている。
【００１６】ここで、本発明により、前記固定スクロー
ル４の外周部と前記密封容器１内壁の当接箇所に各々凹
溝４ｃ、１ａを形成する。そして、同凹溝４ｃ、１ａ
に、熱膨張または吐出圧力により該固定スクロール４の
ラップ４ｂ中央部が、前記旋回スクロール５のラップ５
ｂ側へ膨出するのに対抗する方向に変形を促すために、
前記固定スクロール４よりも熱膨張係数の小さい材質を
用いた環状部材２０ａを嵌入している。この実施例で
は、前記固定スクロール４の材質にアルミニウム、且
つ、前記膨出対抗部材としての前記環状部材２０ａの材
質に鋼材を用いている。このようにして、前記固定スク
ロール４のラップ４ａ位置に対応する外周部に該固定ス
クロール４の熱膨張を抑止する膨出対抗部材を設けてい
る。
ル４の外周部と前記密封容器１内壁の当接箇所に各々凹
溝４ｃ、１ａを形成する。そして、同凹溝４ｃ、１ａ
に、熱膨張または吐出圧力により該固定スクロール４の
ラップ４ｂ中央部が、前記旋回スクロール５のラップ５
ｂ側へ膨出するのに対抗する方向に変形を促すために、
前記固定スクロール４よりも熱膨張係数の小さい材質を
用いた環状部材２０ａを嵌入している。この実施例で
は、前記固定スクロール４の材質にアルミニウム、且
つ、前記膨出対抗部材としての前記環状部材２０ａの材
質に鋼材を用いている。このようにして、前記固定スク
ロール４のラップ４ａ位置に対応する外周部に該固定ス
クロール４の熱膨張を抑止する膨出対抗部材を設けてい
る。
【００１７】次いで、本発明の作用について説明する。
前記固定スクロール４のラップ４ａ位置に対応する外周
部に該固定スクロール４の吐出圧力、または熱膨張によ
る変形に対抗する環状部材２０ａを嵌入しているので、
前記固定スクロール４の変形は、図５（ｂ）に示される
ようになる。一方、従来例の変形は、図５（ａ）に示さ
れるようになる。この結果、本発明は、熱膨張または吐
出圧力により該固定スクロール４のラップ４ｂ中央部
が、前記旋回スクロール５のラップ５ｂ側へ膨出するの
に対抗する方向に変形を促し、該固定スクロール４の吐
出圧力、または熱膨張による変形と逆方向に前記固定ス
クロール４を変形させる作用をする。このため、前記固
定スクロール４の背面側に作用する高温高圧吐出ガスの
吐出圧力、または熱膨張による変形を削減するので、前
記固定スクロール４の変形も減少し、かじりを防止する
ことができる。
前記固定スクロール４のラップ４ａ位置に対応する外周
部に該固定スクロール４の吐出圧力、または熱膨張によ
る変形に対抗する環状部材２０ａを嵌入しているので、
前記固定スクロール４の変形は、図５（ｂ）に示される
ようになる。一方、従来例の変形は、図５（ａ）に示さ
れるようになる。この結果、本発明は、熱膨張または吐
出圧力により該固定スクロール４のラップ４ｂ中央部
が、前記旋回スクロール５のラップ５ｂ側へ膨出するの
に対抗する方向に変形を促し、該固定スクロール４の吐
出圧力、または熱膨張による変形と逆方向に前記固定ス
クロール４を変形させる作用をする。このため、前記固
定スクロール４の背面側に作用する高温高圧吐出ガスの
吐出圧力、または熱膨張による変形を削減するので、前
記固定スクロール４の変形も減少し、かじりを防止する
ことができる。
【００１８】一方、図２（ａ）は、本発明によるスクロ
ール圧縮機の第二の実施例を示す縦断面図、（ｂ）は、
平面図である。この実施例では、前記固定スクロール４
の外径を拡縮する。そして、前記主フレーム７の外周部
から前記固定スクロール４のラップ４ａ位置に対応し、
該固定スクロール４に当接する当接部７ａを膨出してい
る。この当接部７ａの効果は、前述の第一の実施例と同
様である。
ール圧縮機の第二の実施例を示す縦断面図、（ｂ）は、
平面図である。この実施例では、前記固定スクロール４
の外径を拡縮する。そして、前記主フレーム７の外周部
から前記固定スクロール４のラップ４ａ位置に対応し、
該固定スクロール４に当接する当接部７ａを膨出してい
る。この当接部７ａの効果は、前述の第一の実施例と同
様である。
【００１９】他方、図３（ａ）は、本発明によるスクロ
ール圧縮機の第三の実施例を示す縦断面図、（ｂ）は、
平面図である。この実施例では、前記固定スクロール４
の当接箇所と前記主フレーム７の当接部７ａに凹溝４
ｄ、７ａ１を各々形成する。そして、同凹溝４ｄ１、７
ａ１に該固定スクロール４よりも熱膨張係数の小さい材
質を用いた環状部材２０ｂを嵌入している。この環状部
材２０ｂの効果は、前述の第一の実施例と同様である。
ール圧縮機の第三の実施例を示す縦断面図、（ｂ）は、
平面図である。この実施例では、前記固定スクロール４
の当接箇所と前記主フレーム７の当接部７ａに凹溝４
ｄ、７ａ１を各々形成する。そして、同凹溝４ｄ１、７
ａ１に該固定スクロール４よりも熱膨張係数の小さい材
質を用いた環状部材２０ｂを嵌入している。この環状部
材２０ｂの効果は、前述の第一の実施例と同様である。
【００２０】図４（ａ）は、本発明によるスクロール圧
縮機の第四の実施例を示す縦断面図、（ｂ）は、平面図
である。この実施例の場合、前記膨出対抗部材が、前記
密封容器１の外周に形成された凹溝１ｃに、環状部材２
０ｃを嵌入している。この場合、前記密封容器１を介し
前記固定スクロール４の膨出、変形を環状部材２０ｃが
防止している。なお、図示しないが、前記固定スクロー
ル４の材質が鋼材、且つ、前記膨出対抗部材の材質がセ
ラミック材であるようにしてもよい。あるいは、前記固
定スクロール４の材質が鋼材、且つ、前記膨出対抗部材
の材質が炭素繊維材であるようにしてもよい。
縮機の第四の実施例を示す縦断面図、（ｂ）は、平面図
である。この実施例の場合、前記膨出対抗部材が、前記
密封容器１の外周に形成された凹溝１ｃに、環状部材２
０ｃを嵌入している。この場合、前記密封容器１を介し
前記固定スクロール４の膨出、変形を環状部材２０ｃが
防止している。なお、図示しないが、前記固定スクロー
ル４の材質が鋼材、且つ、前記膨出対抗部材の材質がセ
ラミック材であるようにしてもよい。あるいは、前記固
定スクロール４の材質が鋼材、且つ、前記膨出対抗部材
の材質が炭素繊維材であるようにしてもよい。
【００２１】
【発明の効果】以上のように本発明は、密封容器内に圧
縮部と電動機を配置し、前記圧縮部を、鏡板に渦巻状の
ラップを有する固定スクロールと、鏡板に同形状のラッ
プを有し、前記固定スクロールと互いに噛み合わせて、
複数の圧縮室を形成する旋回スクロールと、同旋回スク
ロールの旋回駆動軸を支承し下端にクランク軸を形成し
て旋回駆動する電動機のシャフトと、前記クランク軸を
軸支する主フレームと、副軸受により構成され、前記固
定スクロールの底面の中央に形成された前記中央の圧縮
室と連通する吐出口と、同吐出口と連通し前記密封容器
の一側に設けられた吐出室と、同吐出室から前記密封容
器を通し、外部に連通する吐出管と、前記吐出室、及び
密封容器を通し吸込口と連通する吸込管を有してなるス
クロール圧縮機において、前記固定スクロールのラップ
位置に対応する外周部またはその近傍に、熱膨張または
吐出圧力により該固定スクロールのラップ中央部が、前
記旋回スクロールのラップ側へ膨出するのに対抗する方
向に変形を促す該固定スクロールよりも熱膨張係数の小
さい材質を用いた膨出対抗部材を設けてなるようにし
た。
縮部と電動機を配置し、前記圧縮部を、鏡板に渦巻状の
ラップを有する固定スクロールと、鏡板に同形状のラッ
プを有し、前記固定スクロールと互いに噛み合わせて、
複数の圧縮室を形成する旋回スクロールと、同旋回スク
ロールの旋回駆動軸を支承し下端にクランク軸を形成し
て旋回駆動する電動機のシャフトと、前記クランク軸を
軸支する主フレームと、副軸受により構成され、前記固
定スクロールの底面の中央に形成された前記中央の圧縮
室と連通する吐出口と、同吐出口と連通し前記密封容器
の一側に設けられた吐出室と、同吐出室から前記密封容
器を通し、外部に連通する吐出管と、前記吐出室、及び
密封容器を通し吸込口と連通する吸込管を有してなるス
クロール圧縮機において、前記固定スクロールのラップ
位置に対応する外周部またはその近傍に、熱膨張または
吐出圧力により該固定スクロールのラップ中央部が、前
記旋回スクロールのラップ側へ膨出するのに対抗する方
向に変形を促す該固定スクロールよりも熱膨張係数の小
さい材質を用いた膨出対抗部材を設けてなるようにし
た。
【００２２】この結果、本発明は、固定スクロールの熱
膨張を抑止し、旋回スクロールのかじり、吸込冷媒ガス
の吸込管内の加熱、吐出室から吸込管へのガス漏れを防
止して圧縮能力の低下を防ぎ、性能を向上したスクロー
ル圧縮機を提供することができる。
膨張を抑止し、旋回スクロールのかじり、吸込冷媒ガス
の吸込管内の加熱、吐出室から吸込管へのガス漏れを防
止して圧縮能力の低下を防ぎ、性能を向上したスクロー
ル圧縮機を提供することができる。
【図１】（ａ）は、本発明によるスクロール圧縮機の第
一の実施例を示す縦断面図、（ｂ）は、平面図である。
一の実施例を示す縦断面図、（ｂ）は、平面図である。
【図２】（ａ）は、本発明によるスクロール圧縮機の第
二の実施例を示す縦断面図、（ｂ）は、平面図である。
二の実施例を示す縦断面図、（ｂ）は、平面図である。
【図３】（ａ）は、本発明によるスクロール圧縮機の第
三の実施例を示す縦断面図、（ｂ）は、平面図である。
三の実施例を示す縦断面図、（ｂ）は、平面図である。
【図４】（ａ）は、本発明によるスクロール圧縮機の第
四の実施例を示す縦断面図、（ｂ）は、平面図である。
四の実施例を示す縦断面図、（ｂ）は、平面図である。
【図５】（ａ）は従来の固定スクロールの変形を示す説
明図、（ｂ）は、本発明によるスクロール圧縮機の固定
スクロールの変形を示す説明図である。
明図、（ｂ）は、本発明によるスクロール圧縮機の固定
スクロールの変形を示す説明図である。
【図６】（ａ）は、従来のスクロール圧縮機の一例を示
す縦断面図、（ｂ）及び（ｃ）は、固定スクロールの説
明図である。
す縦断面図、（ｂ）及び（ｃ）は、固定スクロールの説
明図である。
１ 密封容器 １ａ 凹溝 １ｂ 凹溝 ２ 圧縮部 ３ 電動機 ４ 固定スクロール ４ａ 固定スクロールの鏡板 ４ｂ 固定スクロールのラップ ４ｃ 凹溝 ４ｄ 凹溝 ５ 旋回スクロール ５ａ 旋回スクロールの鏡板 ５ｂ 旋回スクロールのラップ ５ｃ 旋回スクロールの旋回駆動軸 ７ 主フレーム ７ａ 当接部 ７ａ１ 凹溝 ８ クランク軸 ９ 圧縮室 １０ 副軸受 １１ シャフト １３ オルダムリング １４ 吐出口 １５ 吐出室 １６ 吸込管 １７ 吐出管 １８ 吸込口 ２０ａ 環状部材 ２０ｂ 環状部材 ２０ｃ 環状部材
Claims (8)
- 【請求項１】 密封容器内に圧縮部と電動機を配置し、
前記圧縮部を、鏡板に渦巻状のラップを有する固定スク
ロールと、鏡板に同形状のラップを有し、前記固定スク
ロールと互いに噛み合わせて、複数の圧縮室を形成する
旋回スクロールと、同旋回スクロールの旋回駆動軸を支
承し下端にクランク軸を形成して旋回駆動する電動機の
シャフトと、前記クランク軸を軸支する主フレームと、
副軸受により構成され、前記固定スクロールの底面の中
央に形成された前記中央の圧縮室と連通する吐出口と、
同吐出口と連通し前記密封容器の一側に設けられた吐出
室と、同吐出室から前記密封容器を通し、外部に連通す
る吐出管と、前記吐出室、及び密封容器を通し吸込口と
連通する吸込管を有してなるスクロール圧縮機におい
て、 前記固定スクロールのラップ位置に対応する外周部また
はその近傍に、熱膨張または吐出圧力により該固定スク
ロールのラップ中央部が、前記旋回スクロールのラップ
側へ膨出するのに対抗する方向に変形を促す該固定スク
ロールよりも熱膨張係数の小さい材質を用いた膨出対抗
部材を設けてなることを特徴とするスクロール圧縮機。 - 【請求項２】 前記膨出対抗部材が、前記固定スクロー
ルの外周部と前記密封容器内壁の当接箇所の間に嵌入さ
れた環状部材であることを特徴とする請求項１記載のス
クロール圧縮機。 - 【請求項３】 前記膨出対抗部材が、前記固定スクロー
ル外径を縮径し、前記主フレームの外周部から前記固定
スクロールのラップ位置に対応し膨出された該固定スク
ロールに当接する当接部であることを特徴とする請求項
１記載のスクロール圧縮機。 - 【請求項４】 前記膨出対抗部材が、前記固定スクロー
ルの当接箇所と前記主フレームの当接部の間に嵌入され
た環状部材であることを特徴とする請求項４記載のスク
ロール圧縮機。 - 【請求項５】 前記膨出対抗部材が、前記密封容器の外
周に嵌入された環状部材であることを特徴とする請求項
１記載のスクロール圧縮機。 - 【請求項６】 前記固定スクロールの材質がアルミニウ
ム、且つ、前記膨出対抗部材の材質が鋼材であることを
特徴とする請求項１乃至請求項５記載のスクロール圧縮
機。 - 【請求項７】 前記固定スクロールの材質が鋼材、且
つ、前記膨出対抗部材の材質がセラミック材であること
を特徴とする請求項１乃至請求項５記載のスクロール圧
縮機。 - 【請求項８】 前記固定スクロールの材質が鋼材、且
つ、前記膨出対抗部材の材質が炭素繊維材であることを
特徴とする請求項１乃至請求項５記載のスクロール圧縮
機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6985898A JPH11264386A (ja) | 1998-03-19 | 1998-03-19 | スクロール圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6985898A JPH11264386A (ja) | 1998-03-19 | 1998-03-19 | スクロール圧縮機 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11264386A true JPH11264386A (ja) | 1999-09-28 |
Family
ID=13414937
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6985898A Pending JPH11264386A (ja) | 1998-03-19 | 1998-03-19 | スクロール圧縮機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11264386A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7997883B2 (en) * | 2007-10-12 | 2011-08-16 | Emerson Climate Technologies, Inc. | Scroll compressor with scroll deflection compensation |
| US8007261B2 (en) | 2006-12-28 | 2011-08-30 | Emerson Climate Technologies, Inc. | Thermally compensated scroll machine |
| KR101238207B1 (ko) | 2006-08-29 | 2013-03-04 | 엘지전자 주식회사 | 스크롤압축기 |
-
1998
- 1998-03-19 JP JP6985898A patent/JPH11264386A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101238207B1 (ko) | 2006-08-29 | 2013-03-04 | 엘지전자 주식회사 | 스크롤압축기 |
| US8007261B2 (en) | 2006-12-28 | 2011-08-30 | Emerson Climate Technologies, Inc. | Thermally compensated scroll machine |
| US8641393B2 (en) | 2006-12-28 | 2014-02-04 | Emerson Climate Technologies, Inc. | Thermally compensated scroll machine |
| US7997883B2 (en) * | 2007-10-12 | 2011-08-16 | Emerson Climate Technologies, Inc. | Scroll compressor with scroll deflection compensation |
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