JPH11263681A - 燃料電池用炭素質多孔体の製造方法 - Google Patents

燃料電池用炭素質多孔体の製造方法

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JPH11263681A
JPH11263681A JP10066819A JP6681998A JPH11263681A JP H11263681 A JPH11263681 A JP H11263681A JP 10066819 A JP10066819 A JP 10066819A JP 6681998 A JP6681998 A JP 6681998A JP H11263681 A JPH11263681 A JP H11263681A
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賢 藤原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】燃料電池の電極基材として、リン酸の貯蔵量が
十分であり、長時間の使用に耐え得る炭素質多孔体とそ
の製造方法を提供することを主な目的とする。 【解決手段】(1)炭素繊維100重量部に対して、有機
繊維50〜200重量部および熱硬化性樹脂150〜300重量部
を混合分散して抄紙する工程、(2)得られた抄紙体を
1枚単独であるいはその複数枚を積層し、加熱下に加圧
成形してかさ密度0.6〜1.2g/cm3の成形体を得る工程、
および(3)得られた成形体を炭化または黒鉛化する工
程を有することを特徴とする燃料電池用炭素質多孔体の
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池用電極基
材として好適な炭素質多孔体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池の電極基材としては、炭素質多
孔体が用いられている。従来、電極基材用の炭素質多孔
体は、例えば特公平1-36670号公報に記載されているよ
うに、炭素繊維にフェノール樹脂などの結合材と気孔を
形成するための有機粒状物とを混合した後、混合物を加
熱し、加圧成形し、炭化または黒鉛化することにより、
製造されている。この方法では、使用する有機粒状物の
粒径および量により、炭素質多孔体の気孔径および気孔
率が決まる。この際、有機粒状物が塊状であるため、気
孔率60%以上、平均気孔径25μm未満の炭素質多孔体を
得ようとすると、曲げ強度が10MPa未満と低く、厚み方
向のガス透過率が300cm3・mm/cm2・hr・mmAq程度の性能
のものしか得られない。この様に曲げ強度が低い場合に
は、自重により湾曲して、電極間に隙間を生じ、電池本
体の製造時に破損を生じやすい。
【0003】また、特公平4-14464号公報は、炭素繊維
とバインダー粉末とをろ過成形した後、炭化処理するこ
とにより、電極材を製造する方法を開示している。しか
しながら、この方法では、気孔径を30μm未満とするた
めには、ろ過成形時に高密度の成形体を得る必要があ
る。その結果、炭化処理により得られる炭素質多孔体に
おいては、気孔率は60%未満、厚み方向のガス透過率は
500cm3・mm/cm2・hr・mmAq未満となっている。この様な
低い気孔率では、リン酸の貯蔵量が小さくなり、燃料電
池の耐用時間が短くなる。
【0004】すなわち、公知の方法では、リン酸の貯蔵
量が大きく、強度特性に優れ、長時間の使用に耐えると
いう燃料電池電極用の高性能炭素質多孔体は、得られて
いない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の主な
目的は、燃料電池の電極基材として、リン酸の貯蔵量が
大きく、高強度であり、長時間の使用に耐え得る炭素質
多孔体の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の様な
従来技術の問題点を解決するために研究を重ねた結果、
電極基材として用いる炭素質多孔体に関して、下記の様
な事項を確認した。
【0007】(1)炭素質多孔体の気孔がリン酸の貯蔵場
所としての機能を発揮する際に、気孔率が60%未満であ
る場合には、電解質部、周辺シール部および電極触媒部
に補給するリン酸の貯蔵量が不十分となり、一般に燃料
電池に求められる4万時間の使用には耐えられない。
【0008】(2)平均気孔経が10μm未満であり、また、
ガス透過率が500cm3・mm/cm2・hr・mmAq未満である場合
には、燃料ガスである水素および酸化剤である空気が炭
素質多孔体の中を十分に拡散できないので、発電時に十
分な電圧が得られない。
【0009】(3)平均気孔経が25μmより大きい場合に
は、リン酸の経時的な保持量が十分でなく、かつリン酸
が蒸散してしまうので、燃料電池は、4万時間の使用に
耐えられない。
【0010】(4)曲げ強度が10MPa未満である場合には、
例えば1m×1mの電極基材として用いる際に、一般に炭素
質多孔体の厚みを0.2〜2mmとするので、燃料電池本体の
製造時に破損し易く、また、スタックを組んだときに、
炭素質多孔体の上下部と十分な接触が保てない。
【0011】(5)熱伝導率が5w/mK以下の場合には、電極
基材に局所的な高温部が生じて、リン酸の蒸散を促進さ
せてしまう。
【0012】本発明者は、上記の知見を基礎にさらに研
究を重ねた結果、燃料電池用電極材としてきわめて優れ
た物性を備えた炭素質多孔体を製造する新たな方法を見
出した。すなわち、本発明は、以下の燃料電池用炭素質
多孔体の製造方法を提供するものである。
【0013】1.(1)炭素繊維100重量部に対して、
有機繊維50〜200重量部および熱硬化性樹脂150〜300重
量部を混合分散して抄紙する工程、(2)得られた抄紙
体を1枚単独であるいはその複数枚を積層し、加熱下に
加圧成形してかさ密度0.6〜1.2g/cm3の成形体を得る工
程、および(3)得られた成形体を炭化または黒鉛化す
る工程を有することを特徴とする燃料電池用炭素質多孔
体の製造方法。
【0014】2.有機線維の繊維径が0.1〜1.0d(デニ
ール)である上記項1に記載の炭素質多孔体の製造方
法。
【0015】
【発明の実施の形態】本明細書において、「気孔率」
は、炭素質多孔体の真密度とかさ密度とから計算で求め
た気孔率を意味する。
【0016】「平均気孔径」は、水銀ポロシメーターで
測定した容積基準メジアン細孔直径を意味する。
【0017】「曲げ強度」は、JIS K-6911に準じて測
定した曲げ強度を意味する。
【0018】「熱伝導率」は、レーザーフラッシュ法で
測定した熱伝導率を意味する。
【0019】以下本発明の各構成要件、製造過程などに
ついて、詳細に説明する。
【0020】炭素繊維 本発明において使用する炭素繊維としては、コールター
ルおよびオイルタールを原料とするピッチ系炭素繊維、
PAN系炭素繊維などを用いることができる。この様な炭
素繊維は、常法に従って、所定の原料を溶融し、紡糸
し、不融化し、炭化または黒鉛化することにより製造で
きる。本発明の好ましい実施形態においては、繊維径が
6〜20μm程度で、繊維長が1〜6mm程度の炭素繊維を用い
る。
【0021】有機繊維 有機繊維としては、ポリエステル(ポリエチレンテレフ
タレート:PET)繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレ
ン繊維、ポリアミド繊維、アセテート繊維などの各種の
有機合成繊維を用いることができる。本発明の好ましい
実施形態においては、炭化後の残炭率が40%以下(より
好ましくは、20%以下)の有機繊維を用いる。有機繊維
の径は、抄紙体を加熱加圧成形して得られる成形体のか
さ密度を実質的に規定する。本発明の好ましい実施形態
においては、炭素繊維に比べて、径の小さい有機繊維を
用いることにより、炭素質多孔体の前駆体として、かさ
密度0.6〜1.0g/cm3程度の成形体を容易に得ることがで
きる。
【0022】また、有機繊維の直径および長さにより、
得られる炭素質多孔体の平均気孔径が変化するので、原
料として用いる有機繊維の直径および長さは、所望の平
均気孔径を基準として、定められる。本発明の好ましい
実施形態においては、繊維径0.1〜1.0d(デニール)程
度、繊維長1〜10mm程度の有機繊維を用いる。
【0023】有機繊維の使用量により、得られる炭素質
多孔体の気孔率が変化するので、原料として用いる有機
繊維の使用量は、所望の気孔率を基準として定められ
る。本発明の好ましい実施形態においては、炭素繊維10
0重量部に対して50〜200重量部程度、より好ましくは70
〜150重量部程度の有機繊維を用いる。
【0024】熱硬化性樹脂 熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、フラン樹脂、
フルフラールまたはフラン樹脂変性フェノール樹脂、コ
プナ樹脂などを用いることができる。フェノール樹脂に
は、フェノール類とアルデヒド類との反応により得られ
る熱硬化性フェノール樹脂、フェノール類とアルデヒド
類と含窒素化合物との反応により得られる熱硬化性含窒
素フェノール樹脂などが含まれる。これらの熱硬化性樹
脂は、粉粒状或いは水分散液として用いることができ
る。本発明の好ましい実施形態においては、粉末状の熱
硬化性樹脂(通常粒径100μm程度以下、より好ましくは2
0μm以下程度)を用いる。
【0025】熱硬化性樹脂の使用量により、得られる炭
素質多孔体の機械的強度が変化するので、熱硬化性樹脂
の使用量は、所望の機械的強度、特に曲げ強度を基準と
して、定められる。本発明の実施形態においては、炭素
繊維100重量部に対して150〜300重量部程度、より好ま
しくは150〜250重量部程度の熱硬化性樹脂を用いること
により、機械的強度が高く且つガス透過性に優れ、熱伝
導率が高い炭素質多孔体を製造することができる。
【0026】抄紙体 抄紙体は、湿式複合化された抄紙構造を有する。本発明
における抄紙構造とは、洋紙、和紙などにおけると同様
に、炭素繊維および有機繊維がランダムに配向している
構造を意味する。炭素繊維、有機繊維および熱硬化性樹
脂を混合分散した後、抄紙操作に供する際には、炭素繊
維および有機繊維を叩解し、短繊維として用いることが
できる。
【0027】炭素繊維、有機繊維および熱硬化性樹脂を
混合分散して得られる水性スラリーの固形分濃度は、抄
紙性を損なわない範囲で選択することができ、例えば、
0.1〜2重量%程度とすることができる。このスラリーに
は、各成分を均一に分散させるために、通常水性スラリ
ーから抄紙構造体(洋紙、和紙など)を製造するに際し使
用する分散剤、安定剤、粘度調整剤、沈降防止剤などを
添加することができ、さらに増粘剤、紙力増強剤、凝集
作用を有する界面活性剤(特に高分子凝集剤)、歩留り向
上剤などの種々の添加剤を添加することができる。
【0028】本発明においては、前記水性スラリーを使
用して、常法に従って、例えば、抄紙法、吸引成形法、
手すき法などにより、抄紙構造を有する抄紙体を得るこ
とができる。本発明の好ましい実施形態においては、湿
潤状態の抄紙体を常圧又は減圧下、熱硬化性樹脂の硬化
温度よりも低い温度、例えば、50〜130℃程度の温度で
加熱乾燥する。
【0029】前記のような抄紙法によると、従来の乾式
混合法では均一に混合することが困難な繊維状物質と粉
粒状物質とを原料として用いる場合でも、偏析のない均
質な抄紙体を得ることができる。また、繁雑な乾式混合
法に比して、工程が簡略化されるので、抄紙体を簡易に
製造することができる。抄紙体は、熱硬化性樹脂を含む
ので、プリプレグとして機能する。このプリプレグとし
ての抄紙体は、ロール状に巻き取り、引き続く加熱加圧
成形工程に連続的に供することができる。
【0030】成形体(前駆体) 本発明においては、上記のようにして得られた抄紙体を
1枚単独で或いは複数枚積層して、連続方式またはバッ
チ方式で加熱下に加圧成形することにより、炭素質多孔
体の前駆体となるかさ密度0.6〜1.2g/cm3程度の成形体
を得る。
【0031】前駆体のかさ密度を小さ過ぎる場合には、
炭化または黒鉛化して得られる炭素質多孔体の気孔径が
大きくなる傾向があり、また機械的強度が低下する傾向
もある。これに対し、前駆体のかさ密度が大き過ぎる場
合には、炭素質多孔体の気孔率が低下する傾向がある。
抄紙体を加熱しつつ加圧成形することにより、抄紙体の
均質性を維持した成形体を得ることができる。抄紙体を
加熱下に加圧成形することにより、抄紙体の厚みが1mm
未満であっても、組成、密度および厚みが均質な成形体
を得ることができる。本発明の好ましい実施形態におい
ては、熱硬化性樹脂が硬化するが炭化しない温度、具体
的には130〜350℃程度、より好ましくは150〜300℃程
度、さらに好ましくは150〜250℃程度の温度でかつ1〜1
0MPa程度、より好ましくは1.5〜6MPa程度、さらに好ま
しくは2〜5MPa程度の加圧力(線圧)で、加圧時間を0.5
〜20分間程度、より好ましくは1〜10分間程度、さらに
好ましくは1〜55分間程度として、抄紙体を加熱しつつ
加圧成形して、炭素質多孔体の前駆体を得る。
【0032】炭素質多孔体 最後に、このようにして得られた前駆体を炭化あるいは
さらに黒鉛化して、大部分の有機繊維を分解し、消失さ
せることにより、有機繊維が存在していた箇所に小気孔
径の気孔を生じさせた炭素質多孔体を得ることができ
る。前駆体の炭化は、例えば、例えば、窒素ガス雰囲
気、真空などの非酸化性雰囲気中450〜1500℃程度の温
度で焼成することにより、行うことができる。黒鉛化
は、例えば、炭化体をさらに非酸化性雰囲気中2000〜30
00℃程度の温度で焼成することにより、行うことができ
る。本発明においては、得られる炭素質多孔体が黒鉛の
結晶構造を有していない場合にも、「黒鉛化」の概念に
含めるものとする。
【0033】炭素質多孔体の気孔率は、原料として用い
る有機繊維の使用量および前駆体のかさ密度を制御する
ことにより、60%以上に調整することができる。また、
炭素質多孔体の平均気孔径は、有機繊維の直径および長
さならびに前駆体のかさ密度を制御することにより、10
〜25μmの範囲に調整することができる。炭素質多孔体
の曲げ強度は、原料として用いる熱硬化性樹脂の使用量
および前駆体のかさ密度を制御することにより、10MPa
以上に調整することができる。炭素質多孔体のガス透過
率は、原料として用いる炭素繊維、有機繊維および熱硬
化性樹脂の使用量の割合を制御することにより、500〜1
000cm3・mm/cm2・hr・mmAqに調整することができる。
【0034】
【発明の効果】本発明方法により得られる炭素質多孔体
は、燃料電池用電極基材として、下記の様な顕著な効果
を発揮する。
【0035】1.本発明による炭素質多孔体は、燃料電池
の電極基材として、リン酸の貯蔵量および経時的な保持
量が大きく、燃料電池に求められる4万時間以上の長時
間の使用に耐えることが出来る。
【0036】2.本発明による炭素質多孔体は、強度に優
れているので、燃料電池製造時に破損し難い。
【0037】3.本発明による炭素質多孔体は、変形し難
いので、スタックを組んだ場合に、上下部と十分な接触
を保つことが出来る。
【0038】
【実施例】実施例1〜2 表1に示す割合(重量部)で炭素繊維、有機繊維および
熱硬化性樹脂(フェノール樹脂)粉末を含む抄紙体(厚み
8mm、かさ密度0.05g/cm3)を4枚重ね、一対のエンド
レスベルトを備えた連続式加熱プレス機を用いて、線圧
2.0MPa、温度250℃で2分間フェノール樹脂を溶融させる
ことにより、所定の厚みとかさ密度を備えた成形体を得
た。
【0039】この成形体を炭化炉中で850℃で焼成した
後、2800℃で黒鉛化した。
【0040】なお、抄紙体の製造に用いた材料は、次の
通りである。
【0041】炭素繊維:ピッチ系炭素繊維((株)ペト
カ製炭化チョップ、長さ3mm)、有機繊維:PET繊維(日
本エステル(株)製、0.5d×3mm長)、熱硬化性樹脂:
フェノール樹脂(鐘紡(株)製、ベルパールS-895)。
【0042】実施例3〜4 表1に示す割合(重量部)で炭素繊維、有機繊維および
フェノール樹脂粉末(実施例1と同様)を含む抄紙体(厚
み8mm、かさ密度0.05g/cm3)を4枚重ね、線圧を3.0MPa
とした以外は実施例1〜2と同様にして、加熱加圧する
ことにより成形体を得た後、黒鉛化した。
【0043】実施例5 有機繊維としてPET繊維(日本エステル(株)製、0.1d
×3mm)を用いる以外は実施例1〜2と同様にして、順
次抄紙体および成形体を作製し、黒鉛化した。
【0044】比較例1〜3 表1に示す割合(重量部)で炭素繊維、有機繊維および
熱硬化性樹脂(フェノール樹脂)粉末を含む抄紙体(厚
み8mm、かさ密度0.05g/cm3)を4枚重ね、実施例1〜2
と同様にして、加熱下に加圧し、得られた成形体を黒鉛
化した。
【0045】
【表1】
【0046】表1に示す結果から明らかな様に、本発明
方法により得られる炭素質多孔体は、かさ密度、気孔
率、平均気孔径、曲げ強度、熱伝導率、ガス透過率など
の物性において、燃料電池用電極基材に求められる条件
を全て充足している。
【0047】これに対し、熱硬化性樹脂配合量が少なす
ぎる比較例1による炭素質多孔体は、曲げ強度値が低
く、熱伝導度も低い。また、有機繊維を含まない比較例
2および3による炭素質多孔体は、気孔径が大きく、曲げ
強度と熱伝導度とが著しく低い。
【0048】実施例6〜9 有機繊維として、PET繊維に代えて、ポリエチレン繊維
(実施例6)、ポリプロピレン繊維(実施例7)、ポリアミ
ド繊維(実施例8)或いはアセテート繊維(実施例9)をそ
れぞれ使用する以外は実施例1と同様にして、炭素質多
孔体を調製した。
【0049】これらの炭素質多孔体も、実施例1品と同
様の優れた物性を示した。
【0050】実施例10〜13 熱硬化性樹脂として、フェノール樹脂に代えて、フラン
樹脂(実施例10)、フルフラール樹脂変性フェノール
樹脂(実施例11)、フラン変性フェノール樹脂(実施例
12)或いはコプナ樹脂(実施例13)をそれぞれ使用す
る以外は実施例1と同様にして炭素質多孔体を調製し
た。
【0051】これらの炭素質多孔体も、実施例1品と同
様の優れた物性を示した。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)炭素繊維100重量部に対して、有機
    繊維50〜200重量部および熱硬化性樹脂150〜300重量部
    を混合分散して抄紙する工程、(2)得られた抄紙体を
    1枚単独であるいはその複数枚を積層し、加熱下に加圧
    成形してかさ密度0.6〜1.2g/cm3の成形体を得る工程、
    および(3)得られた成形体を炭化または黒鉛化する工
    程を有することを特徴とする燃料電池用炭素質多孔体の
    製造方法。
  2. 【請求項2】有機線維の繊維径が0.1〜1.0d(デニー
    ル)である請求項1に記載の炭素質多孔体の製造方法。
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