JPH11263629A - 抗菌性結晶化ガラス物品 - Google Patents

抗菌性結晶化ガラス物品

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JPH11263629A
JPH11263629A JP10082624A JP8262498A JPH11263629A JP H11263629 A JPH11263629 A JP H11263629A JP 10082624 A JP10082624 A JP 10082624A JP 8262498 A JP8262498 A JP 8262498A JP H11263629 A JPH11263629 A JP H11263629A
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JP
Japan
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glass
antibacterial
antibacterial agent
crystallized
powder
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Application number
JP10082624A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahiro Matano
高宏 俣野
Hiroki Yamazaki
博樹 山崎
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Nippon Electric Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Electric Glass Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C17/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating
    • C03C17/02Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with glass
    • C03C17/04Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with glass by fritting glass powder
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C2204/00Glasses, glazes or enamels with special properties
    • C03C2204/02Antibacterial glass, glaze or enamel

Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期間にわたって優れた抗菌性を有し、建築
材料として好適な抗菌性結晶化ガラス物品を提供する。 【解決手段】 結晶化ガラスからなる基材上に、抗菌剤
が付着してなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外装材、内装材等の建
築材料に用いられる抗菌性結晶化ガラス物品に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】結晶化ガラス物品は、化学耐久性、機械
的強度等の特性に優れ、美しい外観を呈するため、外装
材、内装材等に広く用いられているが、近年その用途が
広がり、テーブルや洗面化粧台の天板、キッチン周囲の
化粧板、トイレブース等にも使用されるようになってき
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、安全衛生に
関する意識の高まりから、建築材料に黴や細菌の発生を
防止する機能(いわゆる抗菌性)を付与することが求め
られており、結晶化ガラス製の建築材料についても、抗
菌性を付与することが求められている。
【0004】本発明の目的は、長期間にわたって優れた
抗菌性を有し、建築材料として好適な抗菌性結晶化ガラ
ス物品を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の抗菌性結晶化ガ
ラス物品は、結晶化ガラスからなる基材上に、抗菌剤が
付着してなることを特徴とする。
【0006】
【作用】本発明の抗菌性結晶化ガラス物品は、ガラス物
品表面に付着した抗菌剤の存在によって抗菌性を発揮す
る。抗菌剤は、900℃以上の耐熱性を有する従来公知
の無機系抗菌剤が使用可能であり、例えば金属イオンを
溶出する抗菌性粉末(Ag、Cu、Zn、Pb、Hg、
Sn等の金属を担持した耐熱性ゼオライト等のセラミッ
クス粉末、Ag、Cu、Zn等を組成中に含むガラス粉
末等)や光触媒機能を有する抗菌性粉末(TiO2 粉末
等)が使用できる。抗菌剤の付着量の好適な範囲は、
0.01〜10g/cm2 、特に0.01〜5g/cm
2 である。なお抗菌剤が0.01g/cm2 より少ない
と抗菌効果が小さくなり、10g/cm2 より多いと表
面の流動性が悪くなり、平滑な表面状態が得られなくな
る。
【0007】基材には、軟化点より高い温度で熱処理す
ると軟化変形するとともに、表面から内部に向かって針
状の結晶を析出する性質を有するガラス小体の多数個
が、融着一体化するとともに結晶化してなる結晶化ガラ
ス板や、軟化点より高い温度で熱処理すると軟化変形す
るとともに、ガラス内部に生じる結晶核から結晶が成長
する性質を有するガラス板が結晶化してなる結晶化ガラ
ス板が使用できる。前者の結晶化ガラス板には、例えば
重量百分率でSiO2 40〜80%、Al23
〜25%、CaO 3〜25%、ZnO 0〜15%、
BaO 0〜20%、B23 0〜15%、Na2
+K2 O+Li2 O 2〜25%、MgO1〜20%、
TiO2 0〜5%、ZrO2 0〜5%の組成を有
し、β−ウォラストナイト、ディオプサイド、デビトラ
イト等の結晶が析出してなる表面結晶化タイプの結晶化
ガラスが使用でき、後者の結晶化ガラス板には、例えば
重量百分率でSiO2 40〜60%、Al23
0〜25%、MgO 0〜12%、ZnO 0〜12
%、MgO+ZnO 3〜15%、B23 2〜15
%、Na2 O 4〜13%、K2 O 0〜5%、CaO
0〜5%、BaO 0〜5%、TiO2 0〜5%、
ZrO2 0〜5%、TiO2 +ZrO2 0.5〜8
%、As23 0〜1%、Sb23 0〜1%の組
成を有し、フォルステライト及び/又はガーナイトを析
出してなる結晶化ガラスや、重量百分率でSiO2
0〜70%、Al23 5〜25%、Na2 O 2〜
16%、CaO 1〜20%、TiO2 0.5〜15
%、ZrO2 0.1〜10%、CaO+TiO2 +Z
rO2 4〜25%、B23 0〜15%、P25
0〜5%、K2 O 0〜5%、BaO 0〜5%、A
23 0〜1%、Sb23 0〜1%の組成を有
し、主結晶としてジルコノライトを析出してなる結晶化
ガラス等の表面結晶化タイプの結晶化ガラスが使用でき
る。これらの結晶化ガラスは、化学耐久性や機械的強度
に優れ、また美しい外観を呈することが可能であり、建
築材料用途に好適に使用できるものである。
【0008】次に本発明の抗菌性結晶化ガラスを製造す
る方法を説明する。本発明の製造方法は下記の4つに大
きく分けられるが、これらに限られるものではない。
【0009】第一の製造方法は、まず、軟化点より高い
温度で熱処理すると軟化変形するとともに、表面から内
部に向かって結晶を析出する性質を有する多数個のガラ
ス小体を多数個用意する。このガラス小体には、例えば
重量百分率でSiO2 40〜80%、Al23
〜25%、CaO 3〜25%、ZnO 0〜15%、
BaO 0〜20%、B23 0〜15%、Na2
+K2 O+Li2 O2〜25%、MgO 1〜20%、
TiO2 0〜5%、ZrO2 0〜5%の組成を有
し、β−ウォラストナイト、ディオプサイド、デビトラ
イト等の結晶を析出する性質を有する表面結晶化タイプ
の結晶性ガラスが使用できる。なおガラス小体には、小
球状、粒状、鱗片状、破砕状、棒状等、種々の形状のも
のが使用できる。
【0010】次いで、抗菌剤粉末が塗布された型枠内に
ガラス小体を集積する。ここで抗菌剤粉末は、後の焼成
工程での高温に耐えられる無機系抗菌剤を使用すること
が重要である。このような抗菌剤として、例えば金属イ
オンを溶出する抗菌性粉末(Ag、Cu、Zn、Pb、
Hg、Sn等の金属を担持した耐熱性ゼオライト等のセ
ラミックス粉末、Ag、Cu、Zn等を組成中に含むガ
ラス粉末等)や、光触媒機能を有する抗菌性粉末(Ti
2 粉末等)が好適である。抗菌剤粉末は、平均粒径が
500μm以下のものを使用することが好ましく、また
抗菌剤粉末の塗布量は、型枠表面に対して0.01〜1
0g/cm2 、特に0.01〜5g/cm2 となるよう
に調整することが好ましい。ガラス小体を集積するに当
たっては、型枠内に離型材粉末を塗布しておくことが好
ましい。この場合、型枠に離型材粉末と抗菌剤粉末を別
々に塗布してもよいが、予めこれらを混合して一度に塗
布してもよい。なお、抗菌剤粉末を型枠内に塗布する方
法に代えて、抗菌剤粉末を含む離型シートを使用しても
よい。
【0011】その後、ガラスの軟化点以上の温度で熱処
理すると、ガラス小体同士が軟化変形しながら融着一体
化するとともに、ガラス小体の表面から内部に向かって
結晶が析出する。また型枠に塗布された抗菌剤粉末が、
軟化したガラスによって物品表面に固定される。このよ
うにして結晶化ガラス板表面に抗菌剤が強固に付着した
結晶化ガラス物品が得られる。なおガラス小体に上記し
た組成系の結晶性ガラスを使用する場合、焼成は800
〜1100℃の温度域で行うことが好ましい。
【0012】第二の製造方法は、第一の製造方法と同様
に、まず軟化点より高い温度で熱処理すると、軟化変形
するとともに、表面から内部に向かって結晶を析出する
性質を有するガラス小体を多数個用意する。
【0013】次いで型枠内にガラス小体を集積する。ガ
ラス小体を集積するに当たっては、型枠内に離型材粉末
を塗布したり、或いは離型シートを載置しておくことが
好ましい。
【0014】続いて集積されたガラス小体上に、抗菌剤
粉末を散布する。抗菌剤粉末は、直接散布してもよい
が、水、バインダー等と混練してスラリー化し、スプレ
ー等を用いて散布してもよい。なお抗菌剤粉末の散布量
は、0.01〜10g/cm2、特に0.01〜5g/
cm2 の範囲が好ましい。なお、抗菌剤粉末を散布する
方法に代えて、抗菌剤粉末(及び離型剤)が表面に塗布
された型枠をガラス小体上に載置してもよい。
【0015】その後、ガラスの軟化点以上の温度で熱処
理すると、ガラス小体同士が融着一体化するとともに結
晶化し、また散布された抗菌剤粉末が軟化したガラスに
よって物品表面に固定される。このようにして結晶化ガ
ラス板表面に抗菌剤が強固に付着した結晶化ガラス物品
が得られる。
【0016】第三の製造方法は、まず軟化点より高い温
度で熱処理すると軟化変形するとともに、ガラス内部に
生じる結晶核から結晶が成長する性質を有するガラス板
を用意する。このガラス板には、例えば重量百分率でS
iO2 40〜60%、Al23 10〜25%、M
gO 0〜12%、ZnO 0〜12%、MgO+Zn
O 3〜15%、B23 2〜15%、Na2 O 4
〜13%、K2 O 0〜5%、CaO 0〜5%、Ba
O 0〜5%、TiO2 0〜5%、ZrO20〜5
%、TiO2 +ZrO2 0.5〜8%、As23
0〜1%、Sb23 0〜1%の組成を有し、フォル
ステライト及び/又はガーナイトを析出する性質を有す
るガラスや、重量百分率でSiO2 40〜70%、A
235〜25%、Na2 O 2〜16%、CaO
1〜20%、TiO2 0.5〜15%、ZrO2
0.1〜10%、CaO+TiO2 +ZrO2 4〜2
5%、B23 0〜15%、P25 0〜5%、K
2 O 0〜5%、BaO0〜5%、As23 0〜1
%、Sb23 0〜1%の組成を有し、主結晶として
ジルコノライトを析出する性質を有するガラス等の体積
結晶化タイプの結晶性ガラスが使用できる。
【0017】次いで、抗菌剤粉末が塗布された型枠内に
ガラス板を載置する。抗菌剤粉末は、平均粒径が500
μm以下のものを使用することが好ましく、また抗菌剤
粉末の塗布量は、型枠表面に対して0.01〜10g/
cm2 、特に0.01〜5g/cm2 となるように調整
することが好ましい。ガラス板を載置するに当たって
は、離型材粉末を型枠内に塗布しておくことが好まし
い。この場合、型枠に離型材粉末と抗菌剤粉末を別々に
塗布してもよいが、予めこれらを混合して一度に塗布し
てもよい。なお、抗菌剤粉末を型枠内に塗布する方法に
代えて、抗菌剤粉末を含む離型シートを使用してもよ
い。
【0018】その後、ガラスの軟化点以上の温度で熱処
理すると、ガラス板が軟化変形するとともに、ガラス内
部に結晶核が生じ、ここから結晶が成長する。また型枠
に塗布された抗菌剤粉末が軟化したガラスによって物品
表面に固定される。このようにして結晶化ガラス板表面
に抗菌剤が強固に付着した結晶化ガラス物品が得られ
る。なおガラス小体に、上記した組成系の結晶性ガラス
を使用する場合、焼成は800〜1100℃の温度域で
行うことが好ましい。
【0019】第四の製造方法は、第三の製造方法と同様
に、まず軟化点より高い温度で熱処理すると軟化変形す
るとともに、ガラス内部に生じる結晶核から結晶が成長
する性質を有するガラス板を用意する。
【0020】次いで型枠内にガラス板を載置する。ガラ
ス板を載置するに当たっては、型枠内に離型材粉末を塗
布しておくことが好ましい。
【0021】続いてガラス板表面に抗菌剤粉末を散布す
る。抗菌剤粉末は、直接散布してもよいが、水、バイン
ダー等と混練してスラリー化し、スプレー等を用いて散
布してもよい。なお抗菌剤粉末の散布量は、0.01〜
10g/cm2 、特に0.01〜5g/cm2 の範囲が
好ましい。
【0022】その後、ガラスの軟化点以上の温度で熱処
理すると、ガラス板が軟化変形するとともに、ガラス内
部に生じた結晶核から結晶が成長する。また散布された
抗菌剤粉末が軟化したガラスによって物品表面に固定さ
れる。このようにして結晶化ガラス板表面に抗菌剤が強
固に付着した結晶化ガラス物品が得られる。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
【0024】(実施例1)まず、ガラス小体と抗菌剤粉
末を用意した。
【0025】ガラス小体としては、重量%でSiO2
60%、Al23 6%、CaO17%、BaO 8
%、MgO 2%、Na2 O 5%、K2 O 1.5
%、Li2 O 0.5%の組成を有する粒径1〜5mm
の小球状ガラス(軟化点750℃)を使用した。
【0026】抗菌剤粉末としては、Agを担持させた抗
菌性ゼオライト粉末(平均粒径10μm)を使用した。
なお抗菌剤粉末は、離型剤粉末(硫酸カルシウム粉末8
0重量%、酸化亜鉛粉末20重量%)と混合して使用
し、その割合は、抗菌剤粉末10重量%、離型剤粉末9
0重量%とした。
【0027】次に抗菌剤と離型剤の混合粉末を型枠に塗
布した。型枠には、内寸が900×600×30mm
で、底面部分に石目模様が形成されたムライト製型枠を
使用した。また型枠への混合粉末の塗布は、混合粉末
1.1kgに対して1000ccの水を添加してスラリ
ーを作製し、スプレー塗布機にて行った。なお塗布量
は、型枠表面に対する抗菌剤量が約0.1g/cm2
なるように調整した。
【0028】続いてガラス小体を型枠内に集積し、表面
をならした。
【0029】その後、1050℃で3時間熱処理するこ
とによって、900×600×15mmの大きさを有
し、表面に石目模様を有する試料を得た。
【0030】得られた試料について、析出結晶をX線回
折法により確認したところ、主結晶としてβ−ウオラス
トナイトが析出していることが判った。また離型剤と接
していた石目模様を有する表面をEPMA分析により観
察したところ、表面に抗菌成分であるAgが存在してい
ることが確認された。
【0031】次に抗菌性について評価した。まず試料を
50×50mmに切り出して試験片を得た。次に菌種と
して大腸菌、黄色ブドウ球菌の2種類を準備し、これら
の菌濃度がそれぞれ2×103 /cm2 となるように調
整したゼラチンをシート状に加工し、滅菌処理後の試験
片に各々貼り付けた。その後35℃で48時間培養した
後菌数を測定し、生菌が10個未満であったものを良、
10個以上であったものを不良とした。この結果、大腸
菌、黄色ブドウ球菌ともに生菌が10個未満であり、良
好な抗菌性を有していた。
【0032】(実施例2)まず、実施例1と同様にし
て、ガラス小体を用意した。
【0033】また抗菌剤粉末として、重量%でZnO
40%、B23 40%、Na2O 15%、SiO2
4%、Al23 1%の組成を有する抗菌性ガラ
ス粉末(平均粒径50μm)を用意した。
【0034】次に、型枠内にガラス小体を集積し、表面
をならした。なお型枠には、離型剤粉末(硫酸カルシウ
ム粉末80重量%、酸化亜鉛粉末20重量%)が塗布さ
れた内寸が900×600×30mmのムライト製型枠
を使用した。
【0035】続いて抗菌剤粉末を、ガラス小体上に篩を
用いて均一に散布した。なお散布量は、約0.6g/c
2 となるように調整した。
【0036】その後、1050℃で3時間熱処理するこ
とによって、900×600×15mmの大きさを有
し、光沢のある天然大理石模様を有する試料を得た。
【0037】得られた試料について、析出結晶をX線回
折法により確認したところ、主結晶としてβ−ウオラス
トナイトが析出していることが判った。また抗菌剤が散
布された表面をEPMA分析により観察したところ、表
面に抗菌成分であるZnが存在していることが確認され
た。また実施例1と同様にして抗菌性を評価したとこ
ろ、培養後の生菌数は、大腸菌、黄色ブドウ球菌ともに
10個未満であり、良好な抗菌性を有していた。
【0038】(実施例3)まずガラス板及び抗菌剤粉末
を用意した。
【0039】ガラス板として、重量%でSiO2
3.0%、Al23 14.0%、MgO 3.5
%、ZnO 4.0%、B23 13.0%、Na2
O 5.5%、K2 O 1.3%、CaO 1.0%、
TiO2 3.0%、ZrO21.5%、Sb23
0.2%の組成を有し、900×900×5mmの大き
さのガラス板(軟化点750℃)を用意した。
【0040】抗菌剤粉末としては、Agを担持させた抗
菌性ゼオライト粉末(平均粒径10μm)を使用した。
【0041】次に、離型剤粉末(硫酸カルシウム粉末8
0重量%、酸化亜鉛粉末20重量%)が塗布された内寸
が900×900×25mmのムライト製型枠上に、ガ
ラス板を載置した。
【0042】続いて抗菌剤粉末を、ガラス板上に篩を用
いて均一に散布した。なお散布量は、約0.1g/cm
2 となるように調整した。
【0043】その後、900℃で1時間熱処理すること
によって、900×900×5mmの大きさを有し、光
沢のある火造りの表面をもつ試料を得た。
【0044】得られた試料について、析出結晶をX線回
折法により確認したところ、フォルステライト及びガー
ナイトが析出していることが判った。また離型剤が散布
された表面を、EPMA分析により観察したところ、表
面に抗菌成分であるAgが存在していることが確認され
た。また実施例1と同様にして抗菌性を評価したとこ
ろ、培養後の生菌数は、大腸菌、黄色ブドウ球菌ともに
10個未満であり、良好な抗菌性を有していた。
【0045】
【発明の効果】本発明の抗菌性結晶化ガラス物品は、化
学耐久性や機械的強度等の特性に優れ、美しい外観を呈
することができ、しかも長期間に亘って優れた抗菌性を
発揮するため、黴や細菌の発生を防止することができ
る。それゆえ特にテーブルや洗面化粧台の天板、キッチ
ン周囲の化粧板、トイレブース、或いは病院の内装材
等、衛生面での配慮が要求される用途に使用される建築
材料として好適である。
【0046】なお本発明の結晶化ガラス物品は、上記し
たような建築材料用途のみに限られるものではなく、ス
ムーストップ型調理器のトッププレート、電子レンジの
ターンテーブル等その他の結晶化ガラス製品としても使
用可能である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶化ガラスからなる基材上に、抗菌剤
    が付着してなることを特徴とする抗菌性結晶化ガラス物
    品。
  2. 【請求項2】 基材が、軟化点より高い温度で熱処理す
    ると軟化変形するとともに、表面から内部に向かって結
    晶を析出する性質を有するガラス小体が融着一体化する
    とともに結晶化してなる結晶化ガラス板からなることを
    特徴とする請求項1の抗菌性結晶化ガラス物品。
  3. 【請求項3】 基材が、軟化点より高い温度で熱処理す
    ると軟化変形するとともに、ガラス内部に生じる結晶核
    から結晶が成長する性質を有するガラス板が結晶化して
    なる結晶化ガラス板からなることを特徴とする請求項1
    の抗菌性結晶化ガラス物品。
JP10082624A 1998-03-13 1998-03-13 抗菌性結晶化ガラス物品 Pending JPH11263629A (ja)

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