JPH11263310A - ノートレー包装方法および装置 - Google Patents

ノートレー包装方法および装置

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Publication number
JPH11263310A
JPH11263310A JP8950598A JP8950598A JPH11263310A JP H11263310 A JPH11263310 A JP H11263310A JP 8950598 A JP8950598 A JP 8950598A JP 8950598 A JP8950598 A JP 8950598A JP H11263310 A JPH11263310 A JP H11263310A
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JP
Japan
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film
article
suction
folding
suction box
Prior art date
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Application number
JP8950598A
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English (en)
Inventor
Kenji Igai
謙二 猪飼
Kazuo Saiki
一男 斎木
Hisashi Fujii
久 藤井
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Fuji Machinery Co Ltd
Original Assignee
Fuji Machinery Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH11263310A publication Critical patent/JPH11263310A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 物品のサイズ変更時の取扱いが簡単で、物品
の包装可能サイズ範囲を拡大する。 【解決手段】 フィルム展張部に引出されて前後および
左右の四方の縁部が保持されたフィルムFの中央部に対
し、その下方から吸引箱63が、該展張部より上方位置
まで上昇することでフィルムFの全体が所定量だけ引伸
ばされる。吸引箱63でフィルム中央部を吸引すること
で、フィルムFは包装最小高さより低い高さ変形され
る。変形したフィルムFに物品43を載置した後、吸引
箱63を物品43の上端位置がフィルム折込み高さの下
方で、該上端位置とフィルム折込み高さとの関係が一定
となる位置まで下降する。そして、フィルムの四方の縁
部を、物品43の上面側で折込むことにより、該物品4
3は包装される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、野菜等の物品を
ノートレーでストレッチフィルムにより自動的に包装す
るための包装方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】物品をノートレーで包装する包装装置と
しては、本願出願人の出願に係る特公昭61−4472
9号公報に開示の発明が存在する。この包装装置は、物
品の高さより高い寸法に設定された上下に開放された容
器と、該容器の開口下面側に開閉可能に設けられた吸着
保持体とを備え、前記容器の上方において四方が保持さ
れて展張されたフィルムを、容器と吸着保持体とによっ
て形成される包装室の内周面に沿わせるように吸引して
引伸ばした後、物品を該包装室内に投入し、四方からフ
ィルムを折込んで包装するよう構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記包装装置では、物
品の形状、サイズ、数量等が変更された際は、フィルム
の使用フィルム幅、引出しフィルム量を変更すると共
に、包装室の内部に配設した包装可変機構の寄せ板を移
動調節して包装室の有効包装広さを適宜選択的に設定変
更セットすることで対応する構成となっている。この場
合に、前記吸着保持体によるフィルムの吸引開口部の面
積を併せて変更するため、容器上部に開口面積の異なる
蓋部材を着脱交換する必要があり、機械の操作が極めて
煩雑であった。
【0004】また前記包装装置では、フィルム展張部に
引出されたフィルムに容器上端部が接触する位置まで押
上げ、フィルム中央部のみを吸引により引伸ばすもので
あった。そのため、フィルムは部分的に過度に引伸ばさ
れてしまい、フィルム吸引時に破れたり、包装後に破れ
が発生する問題がある。更に前記包装装置では、物品の
高さが変更された場合には、フィルム吸引状態で包装室
に投入された物品の上端が容器上端面と略同一高さに設
定されるように、容器の底面側に高さ変更部材をその都
度変更設置することで、包装後のフィルムにだぶつきが
無い包装を行なう必要があり、物品の高さ変更に際して
の変更作業が煩雑で時間が掛かるものとなっている。
【0005】更に、キャベツ、白菜その他の大きな野菜
については、吸引によるフィルムの過度な引伸ばしによ
るフィルムの破れや、吸引時の吸引不良あるいは、容器
並びに吸着保持体のサイズ変更のための交換等、多々の
問題があり、実質的に同一の包装装置では包装すること
ができなかった。
【0006】
【発明の目的】この発明は、前述した従来の技術に内在
している課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案さ
れたものであって、物品のサイズ変更時の取扱いが簡単
で、物品の包装可能サイズ範囲を拡大し得るノートレー
包装方法および装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決し、
所期の目的を好適に達成するため本発明に係るノートレ
ー包装方法は、フィルム展張部に引出したフィルムにお
ける前後およびこれと直交する左右の四方を保持して該
フィルムの中央部を下方へ吸引し、変形したフィルムに
物品を載置した後、フィルムの四方の縁部を物品上面側
で折込む包装装置において、前記フィルム展張部より上
方位置まで吸引手段でフィルムを押上げて引伸ばした
後、そのフィルム中央部を物品の包装最小高さより低い
高さで物品サイズに対応した所要範囲が変形されるよう
吸引し、変形したフィルムに載置された物品の基準高さ
上端に対するフィルム折込み高さが一定となる位置まで
前記吸引手段を下降させ、前記フィルムの四方の縁部を
物品の上面側で四方から折込むと共に吸引手段によるフ
ィルムの吸引を解除して、包装された物品を吸引手段外
へ排出することを特徴とする。
【0008】前述した課題を解決し、所期の目的を好適
に達成するため本発明に係るノートレー包装装置は、フ
ィルム展張部に引出したフィルムにおける前後およびこ
れと直交する左右の四方を保持して該フィルムの中央部
を下方へ吸引し、変形したフィルムに物品を載置した
後、フィルムの四方の縁部を物品上面側で折込む包装装
置において、前記フィルムを、物品サイズに対応したフ
ィルム引出し量だけ前記フィルム展張部に引出すフィル
ム引出し手段と、前記フィルム展張部に引出されたフィ
ルムを四方から保持する前後および左右のフィルム保持
手段と、前記フィルム展張部の下方に昇降可能に配設さ
れ、上面開放されて物品サイズに対応して設定された内
周面全体でフィルムを吸着保持すると共に物品の包装最
小高さより吸引高さが低く設定される収納室を有し、フ
ィルム展張部より上方まで押上げられてフィルムを引伸
ばした後、該フィルムの中央部を収納室内に吸引して所
定位置まで下降するよう作動される吸引箱と、前記吸引
箱における収納室の内寸法を物品サイズに応じて設定し
てフィルム吸引量を変更する吸引サイズ可変機構と、前
記吸引箱におけるフィルム折込み時の下降位置を、選択
された品種に対応する高さに設定する高さ自動設定機構
と、前記収納室に載置された物品の上面側においてフィ
ルムを四方から折込む前後および左右の折込み手段と、
前記吸引箱の上方位置と離間位置との間を往復作動さ
れ、フィルム折込み時に吸引箱の上方位置に移動して物
品の上方へのずれを防止する物品ホルダとから構成した
ことを特徴とする。
【0009】また前述した課題を解決し、所期の目的を
好適に達成するため本願の別の発明に係るノートレー包
装装置は、フィルム展張部に引出したフィルムにおける
前後およびこれと直交する左右の四方を保持して該フィ
ルムの中央部を下方へ吸引し、変形したフィルムに物品
を載置した後、フィルムの四方の縁部を物品上面側で折
込む包装装置において、前記物品の品種に対応する品種
選択を行なうデータ設定入力手段と、前記フィルムをフ
ィルム展張部に所定量引出すフィルム引出し手段および
その駆動機構を制御信号に基づき駆動する該機構の駆動
手段と、前記フィルム展張部に引出されたフィルムの縁
部を保持し、フィルム折込み時における所定タイミング
で、保持解除するフィルム保持手段およびその保持作動
機構を制御信号に基づき作動する該機構の駆動部材と、
前記フィルム展張部に対し昇降可能に配設され、引出さ
れたフィルムの中央部を収納室内に吸引する吸引箱およ
び該吸引箱のフィルム折込み時下降高さを設定する高さ
自動設定機構を制御信号に基づき作動する該機構の調節
駆動手段と、前記吸引箱における収納室の内寸法を設定
してフィルム吸引量を変更する吸引サイズ可変機構を制
御信号に基づき作動する該機構の可変駆動手段と、前記
各駆動部材および駆動手段に対しデータ設定入力手段に
より選択された品種に対応して作動制御する制御信号を
出力する制御手段とから構成したことを特徴とする。
【0010】
【作用】フィルム展張部に引出されて前後およびこれと
直交する左右の四方の縁部が保持されたフィルムの中央
部に対し、その下方から吸引手段が該展張部より上方位
置まで上昇することで、フィルムの全体が所定量だけ引
伸ばされる。次いで、前記吸引手段でフィルム中央部
を、フィルム包装可能最小物品高さより低い高さで物品
サイズに対応した所要範囲が変形されるように吸引す
る。変形したフィルムに物品を載置した後、吸引手段を
物品の基準高さ上端に対するフィルム折込み高さが一定
となる位置まで下降する。そして、フィルムの四方の縁
部を、物品の上面側で折込むことにより、該物品は包装
される。すなわち、物品の品種が変更されても、品種毎
の物品の基準高さに応じてフィルム折込み高さが一定と
なるよう吸引手段が下降するので、サイズ変更に際して
の設定作業が簡単になる。
【0011】また吸引手段の下降に際し、前記フィルム
の左右と前後の何れか一方の少なくとも三方のフィルム
縁部をフィルム折込み開始時点での保持位置より内方位
置まで移動することで、フィルムの破れを防止し、且つ
しわのない良好な包装が行なわれる。前記吸引手段でフ
ィルムを吸引する前に、該フィルムを保持して左右方向
に引伸ばすことで、短かいフィルム幅で大きな物品を包
装することができ、物品の包装可能サイズ範囲を拡大し
得る。
【0012】前記フィルムの折込みに際して、物品ホル
ダにより物品の上方へのずれを防止することで、だぶつ
きのない包装を行ない得る。また物品サイズが変更され
た場合は、吸引箱に設けた吸引サイズ可変機構により収
納室の内寸法を変更することで、該物品に適したフィル
ム吸引量とすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係るノートレー包
装方法および装置につき、好適な実施例を挙げて、添付
図面を参照しながら以下説明する。なお実施例では、フ
ィルム引出し方向を前後または長さ方向と称し、これと
交差する方向を左右または幅方向と称するものとする。
【0014】(支持機構について)図1,図2に示すよう
に、供給源としての原反ロール10から引出されたフィ
ルム(ストレッチフィルム)Fは、案内ローラ11を介し
てフィルム支持部に配設された支持機構12に向け給送
されるようになっている。この支持機構12は、フィル
ム引出し方向と交差する幅方向に離間して機枠13に配
設された一対の保持材14,14間に架設され、上下に
対向する一対のローラ15,15と、このローラ15,1
5の配設位置よりフィルム引出し方向下流側(前側)に配
設されて、上下に対向する一対の支持板16,16とで
構成される。そして、上側のローラ15および支持板1
6と、下側のローラ15および支持板16との間に、フ
ィルムFを引出し可能な状態で支持するようになってい
る。また両支持板16,16は、平面視において櫛歯状
に形成され、両支持板16,16で支持しているフィル
ムFの前端縁を、後述するフィルム引出し体34で支障
なく挟持し得るよう構成される。前記一方の保持材14
には、一方のローラ15に接続される電磁ブレーキ17
が配設され、該ブレーキ17によってフィルム引出し体
34で所定量引出されたフィルムFに制動を付与し得る
よう構成されている。なお、前述した支持機構12は、
保持材14,14間に上下で2基配設され、現在使用中
の支持機構12に対して他方の支持機構12に別の原反
ロール10から引出したフィルムFを予め支持しておく
ことで、使用中の原反ロール10が使い尽くされたとき
に、保持材14,14を上下に切換えれば別の原反ロー
ル10のフィルムFを使用することができる。
【0015】(カッターについて)前記支持機構12から
フィルム引出し方向下流側(前側)に離間する位置に、フ
ィルム引出し方向と交差する幅方向に延在するカッター
18が上下動するよう配設される。そして、このカッタ
ー18が、フィルム経路の下方に臨む待機位置から上方
の作動位置に移動することで、前記フィルム引出し体3
4で引出されたフィルムFを支持機構12の前側で幅方
向の全長に亘って切断するよう構成される。
【0016】(後フィルム保持手段について)前記カッタ
ー18の配設位置よりフィルム引出し方向下流側(前側)
に、フィルムFを上下方向から挟持する後フィルム保持
手段20が配設されている。この後フィルム保持手段2
0は、フィルム経路の下方に配設固定されて幅方向に延
在する固定挟持体21と、図2に示す如く、フィルム経
路の上方において機枠13に枢支された軸22に配設さ
れた一対の支持アーム23,23に支持されて固定挟持
体21と対向する可動挟持体24とから構成される。前
記可動挟持体24は、機枠13に配設された後保持作動
機構25により固定挟持体21に対して近接・離間移動
され、その近接時に両挟持体21,24の間でフィルム
Fにおけるフィルム引出し方向の上流側である後端部近
傍を挟持するようになっている。なお、可動挟持体24
が開いている状態で、前記フィルム引出し体34が両挟
持体21,24の間を通過して支持機構12(フィルム支
持部)に近接し得るよう設定される。また前記支持アー
ム23,23が配設される軸22には、前記案内ローラ
11が回転自在に外嵌されている。
【0017】図4に示すように機枠13に駆動軸26が
回転自在に配設され、該駆動軸26は駆動モータ27
(図16参照)によって回転されると共に、この駆動軸2
6には第1カム28が一体的に配設されている。また機
枠13に第1レバー29が回動自在に枢支され、該レバ
ー29に設けたカムフォロア30は、該レバー29と機
枠13との間に張設された引張りコイルばね31によっ
て第1カム28のカム面に常に圧接されるようになって
いる。第1レバー29と、前記軸22の端部に配設され
た作動アーム32とが連結ロッド33を介して連結さ
れ、駆動軸26の回転時における第1カム28と第1レ
バー29とのカム作用によって、後フィルム保持手段2
0の可動挟持体24が固定挟持体21に対して近接・離
間移動するよう構成される。
【0018】(フィルム引出し体について)前記支持機構
12の配設位置よりフィルム引出し方向下流側(前側)
に、支持機構12に対して水平に近接・離間移動自在な
フィルム引出し手段としてのフィルム引出し体34が配
設されている。このフィルム引出し体34は、図1に示
す如く、フィルム経路の下方で幅方向に延在する固定挟
持体35と、フィルム経路の上方において、中央可動挟
持体37aと該挟持体37aの両側に位置する一対の側
部可動挟持体37b,37bとが固定挟持体35に対し
て夫々開閉可能に配設される。また、両側部可動挟持体
37b,37bは一体的に開閉作動するよう設定される
と共に、中央可動挟持体37aとは独立して開閉作動す
るよう構成され、これら各可動挟持体37a,37bは
電磁ソレノイド203等からなる2基の駆動部材を備え
る前保持作動機構36を介して開閉駆動され、各ソレノ
イド203,203が作動制御されることで固定挟持体
35に対して各可動挟持体37a,37bが開閉し、そ
の閉成時に両挟持体35,37a,37bの間でフィルム
Fの前端縁を挟持し、また後述するフィルム折込み手段
により物品43の周縁から外方に延出しているフィルム
Fが物品43の上面側に折込まれる際に物品43のサイ
ズに対応した所定タイミングで固定挟持体35から各可
動挟持体37a,37bが時間差をおいて離間してフィ
ルムFを解除するようになっている。また各可動挟持体
37a,37bは、支持機構12における支持板16,1
6の櫛歯と干渉しない櫛歯状に形成されて、支持板1
6,16で支持されているフィルムFの前端縁を上下の
挟持体35,37a,37bで支障なく挟持し得るよう構
成される。なお実施例では、前記フィルム引出し体34
の上下に対向する挟持体35,37a,37bが、フィル
ムFの前端縁を挟持する前フィルム保持手段を兼ねるよ
うになっている。
【0019】前記機枠13のフィルム経路を挟んで幅方
向に離間する位置に、図2に示す如く、フィルム引出し
方向と平行な一対の案内軸38,38が配設され、両軸
38,38間にフィルム引出し体34の固定挟持体35
が摺動筒39,39を介して摺動自在に架設されてい
る。また各案内軸38に近接する位置に、フィルム引出
し方向の前後に離間して機枠13に回転自在に枢支され
たプーリ40,40間に巻掛けられた無端ベルト41が
夫々走行自在に臨み、各無端ベルト41の適宜位置に前
記固定挟持体35が固定されている。一方のプーリ40
が配設固定される回転作動軸は、駆動手段としてのサー
ボモータ42により回転駆動され、フィルム引出し体3
4を支持機構12(フィルム支持部)に近接する挟持位置
と離間する作動位置との間を水平移動させるよう構成さ
れる。すなわち、フィルム引出し体34が挟持位置に到
来して支持機構12で支持されているフィルムFの前端
縁を挟持した後、該引出し体34を作動位置に移動する
ことで、該フィルムFを所定長さだけ原反ロール10か
ら引出してフィルム展張部に展張するようになってい
る。なお、一方のプーリ40の回転作動軸にはパルス発
信器133が配設され、回転作動軸の回転がパルス発信
器133(図16参照)により電気的パルスとして発信さ
れて後述する制御装置131に入力され、フィルム引出
し体34の現在位置が監視されるようになっている。そ
して、サーボモータ42の回転量が制御装置131から
の制御信号に基づき駆動制御されることで、フィルム引
出し体34の作動位置は、物品43のサイズ(物品高さ
とフィルム引出し方向の物品長さとに対応)によって変
更設定される。実施例では、フィルム引出し体34をフ
ィルム引出し方向の前後に移動させる案内軸38、プー
リ40および無端ベルト41等から駆動機構44が構成
される。
【0020】(左右のフィルム保持手段について)前記フ
ィルム引出し体34によりフィルム展張部に引出された
フィルムFの幅方向(左右方向)両側を挟持して展張状態
で保持する左右のフィルム保持手段45,46が、フィ
ルム展張部を挟んで幅方向に離間して配設されている。
なお、左右のフィルム保持手段45,46の構成は同一
であるので、図3において左フィルム保持手段45の構
成についてのみ説明し、右フィルム保持手段46の同一
部材には同じ符号を付して示すものとする。
【0021】図4に示す如く、機枠13に固定された支
持台47に配設された複数のガイドローラ48に、移動
体49が両側を保持されて左右方向(幅方向)に移動可能
に支持されている。また移動体49には、支持台47の
下方に臨む位置に固定挟持体50が水平に配設されると
共に、移動体62の内側端(フィル展張部を指向する端
部)に固定挟持体50に対して側部保持作動機構51に
より近接・離間移動可能に支持された可動挟持体52が
配設され、両挟持体50,52から左フィルム保持手段
45が構成される。前記側部保持作動機構51は電磁ソ
レノイド53等からなる側部保持駆動部材を備え、該ソ
レノイド53を励磁することによって可動挟持体52が
固定挟持体50に近接して、両挟持体50,52の間で
フィルムFの左側縁部を挟持するよう構成される。な
お、可動挟持体52は、移動体49との間に張設された
引張りコイルばね54(図5参照)によって常には固定挟
持体50から離間する方向に付勢されており、電磁ソレ
ノイド53を消磁することでフィルムFの保持を解除す
るようになっている。
【0022】図5に示す如く、前記駆動軸26にカム溝
が形成された第2カム55が一体的に配設され、そのカ
ム溝に、機枠13に回動自在に枢支された作動軸134
に一体的に配設された第2レバー56に設けられたカム
フォロア57が摺動自在に嵌挿されている。また機枠1
3に回転自在に配設された垂直軸58の下端に、第2レ
バー56に一端が枢支された連結ロッド59の他端が枢
支されると共に、垂直軸58の上端に枢支された作動ア
ーム60の開放端に、前記移動体49に一端が枢支され
た連結ロッド61の他端が枢支されている。すなわち、
駆動軸26の回転時における第2カム55と第2レバー
56とのカム作用によって垂直軸58が正逆回転するこ
とにより、移動体49は幅方向に所定範囲で往復移動す
るよう構成される。そして実施例では、駆動軸26と移
動体49とを連結する各部材55,56,59,58,6
0,61から移動機構62が構成される。なお、右フィ
ルム保持手段46は、前記作動軸134に一体的に配設
されたレバー200に連結された連結ロッド59を介し
て左フィルム保持手段45と相対的に移動するよう構成
されている。
【0023】(物品の吸引箱について)前記フィルム展張
部の真下に臨む位置に吸引手段としての吸引箱63が昇
降自在に配設され、物品43は該吸引箱63に画成した
収納室64内に収納載置されるようになっている。この
吸引箱63は、後述する高さ自動設定機構65によりフ
ィルム展張部を越える上方位置まで上動するよう設定さ
れ、該吸引箱63でフィルムFの中央部を押上げて該フ
ィルムFを引伸ばすよう構成される。
【0024】前記機枠13には、図3に示す如く、幅方
向に離間して一対の固定ロッド66,66が垂直に配設
され、両固定ロッド66,66間に支持体67が昇降自
在に配設されている。そして、この支持体67の上面
に、吸引箱63が配設される。吸引箱63は、前記支持
体67に立設した一対のブラケット68,68間に回動
自在に枢支される底部材69と、この底部材69の上面
におけるフィルム引出し方向上流側(後側)に配設された
平面コ字状の固定枠70と、該固定枠70と対向する平
面コ字状の可動枠71とから基本的に構成され、これら
3つの部材69,70,71から上方に開放する矩形状の
収納室64を画成している(図8参照)。なお、ブラケッ
ト68,68と底部材69との枢支位置は、吸引箱63
の重心よりもフィルム引出し方向下流側(前側)に偏位
し、後述する物品43の排出に際して吸引箱63は自重
によって後端側が下向きに傾動するようになっている
(図15参照)。
【0025】前記吸引箱63の固定枠70と可動枠71
とは何れも中空の角筒状に形成されて、図8に示す如
く、固定枠70における前後方向に延在する左右の挿入
部70a,70aに、可動枠71の対応する左右の挿入
部71a,71aが摺動自在に嵌挿されて、両枠70,7
1の中空内部は相互に連通するよう構成される。なお、
図7に示すように固定枠70における下面外側に突条部
材72が配設され、該突条部材72の高さ分だけ固定枠
70の下面内側と底部材69の上面との間に収納室64
に連通する隙間を画成している。そして、この隙間に臨
む固定枠70の底部に所定間隔で複数の通孔70bが穿
設されており、また可動枠71の底部にも所定間隔で複
数の通孔71bが穿設されている。また固定枠70に設
けた接続口70cには、ブロワ等の吸引源から導出する
ホース(何れも図示せず)が連通接続され、該吸引源から
の吸引経路中に、シャッタ(図示せず)および該シャッタ
を開閉作動させる吸引切替手段である吸引切替ソレノイ
ド130(図16参照)からなる吸引解除手段が配設され
る。そして、吸引切替ソレノイド130(図16参照)に
よりシャッタを開放作動して収納室64内に負圧を形成
することで、吸引箱63の上側に位置するフィルムFを
吸引して収納室64内に沿って変形させるよう構成して
ある。なお、前記固定枠70および可動枠71の高さ
は、当該包装装置で包装を行なう物品43の包装最小高
さより低く設定され、前記収納室64に収納載置された
物品43の上端は吸引箱63の上端より突出するように
なっている。また可動枠71の下面と底部材69の上面
との間にはシール部材74が配設されて外側とは遮断さ
れており、収納室64に所要の負圧を形成し得るよう構
成されている。
【0026】(吸引箱の吸引サイズ可変機構について)前
記吸引箱63には、物品43のサイズ(物品高さとフィ
ルム引出し方向の物品長さとに対応)が変更された場合
に、これに対応して前記収納室64における前後の内寸
法を変更調節する吸引サイズ可変機構75が配設されて
いる。すなわち、前記底部材69の底部に、左右に離間
して前後方向に延在する一対の雄ネジ軸76,76が回
転自在に配設されると共に、両雄ネジ軸76,76に従
動プーリ77,77が一体的に回転するよう配設され
る。また底部材69の底面に可変駆動手段としての可変
用モータ78が配設され、該モータ78に配設した駆動
プーリ79と前記従動プーリ77,77との間に無端ベ
ルト80が巻掛けられており、可変用モータ78を正逆
回転することで雄ネジ軸76,76が正逆回転するよう
構成される。前記可動枠71には、各雄ネジ軸76,7
6に螺合する雌ネジホルダ81,81が配設され、雄ネ
ジ軸76,76の正逆回転によって、可動枠71が固定
枠70に対して前後方向に移動し、これによって収納室
64の前後方向の内寸法を変更するようになっている。
なお、固定枠70の挿入部70aと可動枠71の挿入部
71aに穿設される通孔70b,71bは、固定枠70
に対して可動枠71を移動調節した際において、何れか
複数の通孔70b,71bが連通状態となるよう穿設位
置が設定されている。また、一方の雄ネジ軸76に配設
した歯車82と噛合する大径歯車83の回転軸に吸引サ
イズ検出手段としてのポテンショメータ84が配設さ
れ、該雄ネジ軸76の回転がポテンショメータ84の検
出値として制御装置131に入力され、可動枠71の移
動位置(収納室64の内寸法)は監視されるようになって
いる。なお収納室64の内寸法の変更方向は、後述する
前後の折込み部材123,126によるフィルム折込み
方向前後であって、該収納室64に複数の物品43が載
置される場合の並び方向である。
【0027】(吸引箱の傾動機構について)前記吸引箱6
3における底部材69の底部に、左右に離間して一対の
アーム85,85が垂下し、各アーム85の下端にロー
ラ86が回動自在に枢支されている。前記機枠13に
は、図15に示す如く、吸引箱63よりフィルム引出し
方向下流側(前側)に、案内部材87を介して前後方向に
移動可能な傾動用移動体88が配設され、該移動体88
の吸引箱63を指向する後端に、前記各ローラ86と対
応して上下方向に延在する押圧板89が夫々配設されて
いる。傾動用移動体88は、前記駆動軸26の回転時に
カム作用を行なう第3カム90と第3レバー91とから
なる駆動機構92により吸引箱63に近接する作動位置
と離間する退避位置との間を前後動され、作動位置にお
いて押圧板89に前記ローラ86が当接することで吸引
箱63は上端が水平に臨むよう設定される。そして、傾
動用移動体88を作動位置から退避位置に移動させるこ
とにより、押圧板89にローラ86が当接した状態で吸
引箱63は後端側が下向きとなるよう自重で傾動する。
なお、実施例では傾動用移動体88、押圧板89,89
および駆動機構92とから傾動機構93が構成される。
【0028】(押出板について)前記吸引箱63における
底部材69の適宜位置に、図8に示す如く、左右に離間
して一対の抜穴69a,69aが形成され、両抜穴69
a,69aに挿通された一対のロッド94,94の収納室
64に臨む上端間に、押出し手段としての押出板95が
配設されている。また各ロッド94における底部材69
の下面側に垂下する位置に配設したストッパ94aと底
部材69との間に圧縮コイルばね96が介装され、該ば
ね96の弾力作用下に、押出板95は常には収納室64
の底部に臨むよう設定される。なお、各ロッド94の下
端にコロ97が回動自在に枢支されている。
【0029】前記支持体67における各ロッド94の配
設位置と対応する位置に、コロ当接部材98が配設固定
され、前記傾動機構93が作動して吸引箱63が傾動す
る際に、各ロッド94のコロ97がコロ当接部材98に
当接して移動が規制された状態で更に吸引箱63が傾動
することにより、前記押出板95が収納室64の底部か
ら上方に延出して物品43を押出すよう構成される(図
15参照)。
【0030】(吸引箱の昇降機構について)前記支持体6
7の下面に左右に離間して一対のガイドロッド99,9
9が垂設され、両ガイドロッド99,99の下端間に規
制板100が配設されている。両ガイドロッド99,9
9に駆動体101が摺動自在に配設され、この駆動体1
01の左右両端部に第4レバー102の一端が夫々回動
自在に枢支されている。各第4レバー102の他端は機
枠13に回動自在に枢支され、該レバー102の適宜位
置に枢支したカムフォロア103が、図6に示す如く、
前記駆動軸26に配設した第4カム104のカム面に当
接するよう構成されている。そして、駆動軸26の回転
時における第4カム104,104と第4レバー102,
102とのカム作用により、駆動体101はガイドロッ
ド99,99に沿って昇降移動する。駆動体101の上
面中央に押上部材201が配設され、該駆動体101の
上昇時に押上部材201が前記支持体67の下面に当接
した状態(図12参照)で、該支持体67および吸引箱6
3を一体的に押上げて、吸引箱63に載置された物品4
3の上端をフィルム展張位置を越える上方の押上げ位置
に臨ませるよう構成してある。また駆動体101の下降
時には、押上部材201が支持体67の下面に当接した
状態で、該支持体67および吸引箱63が一体的に下降
するが、高さ自動設定機構65により支持体67の下降
が規制された以後は、駆動体101のみがガイドロッド
99,99に沿って下降するようになっている。なお、
駆動体101の上面には、該駆動体101の支持体67
との当接時のショックを吸収する一対の緩衝部材10
5,105が左右に離間配置されている。
【0031】(吸引箱の高さ自動設定機構について)前記
包装装置には、後述するフィルム折込み時における吸引
箱63の下降位置を、予め選択された品種に対応する物
品43の基準高さに変更設定する高さ自動設定機構65
が配設されている。この高さ自動設定機構65は、図3
に示す如く、左右に離間して機枠13に回転自在に配設
された一対の垂直な雄ネジ軸106,106を備え、両
雄ネジ軸106,106はチェン−スプロケット伝達機
構107を介して連繋されている。一方の雄ネジ軸10
6に配設した従動歯車108に、機枠13に配設した調
節駆動手段としての調節モータ109で回転される駆動
歯車110が噛合しており、該モータ109を正逆回転
することで、一対の雄ネジ軸106,106が正逆回転
するよう構成される。両雄ネジ軸106,106間に
は、昇降部材111が雌ネジ部112,112を介して
螺合され、両雄ネジ軸106,106の正逆回転に伴っ
て、昇降部材111が該ネジ軸106,106に沿って
昇降調節されるようになっている。この昇降部材111
の上面には、左右に離間して一対のストッパボルト11
3,113が配設され、前記支持体67に配設した規制
板100が、該ストッパボルト113,113に当接す
ることで支持体67の下降が規制されるよう構成してあ
る。すなわち、物品43の品種毎の基準高さに応じて昇
降部材111を昇降調節することで、前記吸引箱63の
下降位置を変更し、後述する折込み部材123,124,
126によるフィルム折込み高さを所定値に設定するこ
とができる。なお、前記他方の雄ネジ軸106に下降位
置検出手段としてのポテンショメータ114が付設さ
れ、制御装置131はポテンショメータ114からの入
力値を受けて昇降部材111の現在位置を常に監視する
ようになっている。
【0032】(物品高さ補正手段について)前記高さ自動
設定機構65には、同一品種中で高さにばらつきのある
物品毎にフィルム折込み高さに対する物品上端位置を一
定とするために、前記吸引箱63の下降位置を補正する
物品高さ補正手段115が配設されている。この物品高
さ補正手段115は、前記昇降部材111の昇降に伴っ
て昇降移動する2基の位置センサ116,117からな
る物品高さ検出手段およびその昇降機構から基本的に構
成される。すなわち、図12に示す如く、前記機枠13
の右側面に昇降自在に配設した右センサホルダ118
に、前記昇降部材111の右端部に一端を連結した右ワ
イヤ119の他端が連結され、この右ワイヤ119は複
数の案内ローラ120を介して案内される。また同様に
機枠13の左側面に昇降自在に配設した左センサホルダ
121に、昇降部材111の左端部に一端を連結した左
ワイヤ122の他端が連結され、この左ワイヤ122は
複数の案内ローラ120を介して案内される。なお、左
右のワイヤ119,122は、昇降部材111が上昇す
る際に両センサホルダ118,121を下降させ、また
昇降部材111が下降する際に両センサホルダ118,
121を上昇させるよう構成されている。図6において
符号135は、センサホルダ118(121)を常に下方
に引張る引張りばねを示し、該ばね135によってホル
ダ118(121)の昇降時にワイヤ119(122)に
常にテンションが付与されて弛まないようになってい
る。
【0033】前記左右のセンサホルダ118,121に
は、前記吸引箱63の昇降領域を挟んで対向する発光部
116aと受光部116bとからなる上部位置センサ1
16および同様に対向する発光部117aと受光部11
7bとからなる下部位置センサ117が上下に離間して
配設されている。上部位置センサ116および下部位置
センサ117は、夫々対応する発光部116a,117
aと受光部116b,117b間が物品43で遮光され
ることで該物品43の存在を検出するよう構成されてい
る。また、各センサ116,117の発光部116a,1
17aと受光部116b,117bとは、図2に示す如
く、吸引箱63に対して対角線方向に対向するよう配置
され、該吸引箱63に載置された物品43の上端を良好
に検出し得るようになっている。そして実施例では、前
記吸引箱63の収納室64に収納された物品43の上端
が、上下の位置センサ116,117の間に臨むよう左
右のセンサホルダ118,121の位置、すなわち前記
昇降部材111の位置を調節することで、吸引箱63の
下降位置での物品上端とフィルム折込み高さとが常に一
定の関係に保持されるよう構成される。
【0034】(フィルム折込み手段について)前記機枠1
3には、図1に示す如く、前記吸引箱63が下降位置ま
で移動した際に物品43の上方に臨む位置に、物品43
の周縁から外方に延出するフィルム延出部を物品43の
上面側に前後左右方向から折込む折込み手段が設けられ
ている。前部折込み部材123はフィルム引出し方向前
後に移動自在に配設されると共に、フィルム引出し方向
と交差する左右両側の周縁から外方に延出するフィルム
延出部を物品43の上面側に折込む左右の側部折込み部
材124,124が水平方向に回動可能に配設されてい
る(図10参照)。前部折込み部材123と左右の側部折
込み部材124,124とは連杆125,125を介して
連動するよう連結されており、前部折込み部材123が
前後方向へ移動することで左右の側部折込み部材12
4,124が回動支点を基準として開閉移動して、物品
43の前側および左右の周縁から外方に延出するフィル
ム延出部を物品43の上面側に夫々折込むよう構成され
る。
【0035】前記吸引箱63で下降位置まで移動された
物品43を挟んで前部折込み部材123と反対側に後部
折込み部材126が機枠13に前後動自在に配設され、
左右の側部折込み部材124,124および前部折込み
部材123によるフィルム折込みが終了したタイミング
で後部折込み部材126が物品43に向けて前進作動し
て物品43のフィルム引出し方向上流側(後側)の周縁か
ら外方に延出するフィルム延出部が物品43の上面側に
折込まれるようになっている。
【0036】(受けプレートについて)前記左右の側部折
込み部材124,124には、図11に示す如く、前部
折込み部材123の下方に臨む位置に受けプレート12
7,127が配設され、該受けプレート127,127は
側部折込み部材124,124と一体的に揺動するよう
構成されている。この各受けプレート127は、左右の
側部折込み部材124,124でのフィルム折込みを阻
害しないように、該側部折込み部材124によってフィ
ルムFが折込まれる際の、各受けプレート127のフィ
ルムFと当接する内側縁部は、対応する側部折込み部材
124における少なくともフィルム折込み縁と同一輪郭
形状に形成され、前記前部折込み部材123による物品
上面側へのフィルム折込みに先立って、左右の側部折込
み部材124,124の折込み作動に伴い、前後の折込
み部材123,126の下方と物品43の上方との間
を、物品43の側部外方から物品上面側に向けて移動す
ることにより、物品43の上方を覆って浮き上がりを規
制したもとで、前後の折込み部材123,126が物品
上面側へフィルムFを折込むよう設定される。すなわ
ち、受けプレート127によって前後のフィルム折込み
部材123,126によるフィルム折込み抵抗によって
並列載置された複数物品43の載置形態が形崩れするの
を防止し、良好なフィルム折込みを行ない得る。
【0037】(物品ホルダについて)前記機枠13には、
図1に示す如く、適宜の駆動機構(図示せず)により前記
吸引箱63の上方位置と離間位置との間を往復作動され
る物品ホルダ128が配設されている。この物品ホルダ
128は、フィルム折込み時に吸引箱63の上方位置に
移動した際に、該吸引箱63に載置されている物品43
の上端面に当接する複数の制止片129を回動自在に備
えている。なお、前後および左右のフィルム折込み部材
123,126,124,124によるフィルム折込みに
際し、各部材123,126,124,124が各制止片
129に当接したときには該制止片129は夫々退避す
る方向に傾動して折込み部材123,126,124,1
24の移動を許容するよう構成されている。
【0038】(制御装置について)前記包装装置の制御手
段としての制御装置131には、図16に示す如く、包
装装置を作動するための各種駆動データ値等を入力する
データ設定入力手段132が接続されると共に、所定の
プログラム等を予め記憶した読出し専用メモリ(ROM)
と、CPUの演算結果等を一時記憶するランダムアクセ
スメモリ(RAM)と、予め記憶されたデータを保存する
バックアップRAM等からなる記憶部202を備え、こ
れらと外部入力回路および外部出力回路とをバスにより
接続してなる論理演算回路として構成されている。この
制御装置131は、前記駆動軸26を回転する駆動モー
タ27、フィルム引出し体34を前後方向へ往復移動さ
せるサーボモータ42、吸引箱63における収納室64
の内寸法を可変する可変用モータ78、吸引箱63の昇
降機構並びに物品高さ補正手段115の調節モータ10
9、左右フィルム保持手段45,46の電磁ソレノイド
53および前フィルム保持手段(フィルム引出し体34)
の電磁ソレノイド203,203に接続されている。ま
た、前記上部位置センサ116、下部位置センサ11
7、電磁ブレーキ17、パルス発信器133、ポテンシ
ョメータ84,114および吸引源の吸引切替ソレノイ
ド130等も制御装置131に接続してある。
【0039】前記データ設定入力手段132では、物品
43の品種毎に、例えば以下のデータが予めデータ入力
されると共に、前記記憶部202に品種毎のデータとし
て記憶される。 物品基準高さ 基準高さに対する上下限値 吸引箱の収納室内前後寸法 フィルム引出し量 フィルム引出し手段のフィルム引戻し量(吸引箱が下
降するのに併せての作動量)
【0040】また各作動機構の以下のタイミング設定
も、品種毎に前記データ設定入力手段132により予め
データ入力しておくことで、前記記憶部202に各タイ
ミングが記憶される。 前左右のフィルム保持手段のフィルム解除タイミン
グ 吸引箱のフィルム吸引解除タイミング フィルム引出し手段の戻し開始タイミング(吸引箱が
下降するのに併せて作動するタイミング)
【0041】そして、包装装置のデータ設定入力手段1
32により予めデータ設定しておいた品種を選択するこ
とで、記憶部202から該品種に対するデータ設定値が
読み出され、そのデータ設定値に基づき、制御装置13
1により各駆動部材や駆動手段が作動制御されて、各機
構のアジャストが自動的に行なわれる。
【0042】品種選択により行なわれるアジャストは、
以下のものである。 選択された物品43の前後寸法のデータ設定値と、
前記ポテンショメータ84の入力値による吸引箱63に
おける可動枠71の現在位置とを比較して、データ設定
値と現在位置とが一致するまで前記可変用モータ78を
作動制御することで、吸引箱63における収納室64の
前後内寸法を自動的に設定する。 物品43の基準高さに応じた前記昇降部材111の
データ設定値と、前記ポテンショメータ114からの入
力値による昇降部材111の現在位置とを比較して、そ
の差分についてデータ設定値と一致するまで前記調節モ
ータ109を作動制御することで、品種毎に基準高さ上
端に対するフィルム折込み高さが一定となるよう吸引箱
63の下降位置が自動設定される。 物品43のサイズに応じたフィルム引出し体34の
作動位置と、前記パルス発信器133の入力値によるフ
ィルム引出し体34の現在位置とが一致するようサーボ
モータ42の回転量を作動制御することで、物品43の
サイズに応じたフィルムFの引出し量が自動設定され
る。 上下の位置センサ116,117により検出される物
品上端高さと、物品基準高さとの間に差がある場合に、
前記調節モータ109を作動制御して物品基準高さに基
づく上下限値の範囲で昇降部材111を昇降調節し、該
昇降部材111により下降位置が規定される吸引箱63
に載置された物品43の上端位置が、フィルム折込み時
に各折込み部材123,124,126に接触しない一定
高さになるよう吸引箱63の下降位置が自動設定され
る。
【0043】すなわち、実施例の制御装置131は、品
種毎の設定データに基づき、フィルム引出し長さ、フィ
ルム保持の解除タイミング、吸引箱のフィルム吸引解除
タイミング、吸引箱のフィルム折込み時下降高さおよび
吸引箱における収納室の内寸法を、所定の長さ、タイミ
ング、位置および寸法に夫々設定変更すると共に、吸引
箱の高さ補正制御を行なうよう設定される
【0044】
【実施例の作用】次に、前述した実施例に係る包装装置
の作用につき説明する。作業者が包装装置の運転スイッ
チをON作動すると、フィルム引出し体34がフィルム
支持部における支持機構12に接近すると共に、このフ
ィルム引出し体34の各可動挟持体37a,37bと固
定挟持体35とでフィルムFの前端縁が挟持される。そ
して、フィルム引出し体34がフィルム支持部(支持機
構12)から離間することで、フィルム展張部にフィル
ムFが引出される。なお、運転スイッチのON作動に伴
い前記吸引源はON作動するが、吸着解除手段のシャッ
タは閉成状態(吸引切替ソレノイド130は消磁状態)と
されて前記吸引箱63での吸引作用は働いていない。
【0045】前記フィルム引出し体34を前後方向へ往
復移動させるサーボモータ42は、フィルム支持部での
フィルム挟持位置から予め設定されたフィルム引出し量
に応じてパルス発信器133からの入力パルスが所定パ
ルスに達するまで回転駆動され、該引出し体34はフィ
ルムFを引出して停止する。なお、このフィルムFの引
出し量は、物品43のサイズに応じてデータ設定入力手
段132により設定入力されたデータ(物品の品種番号
等)に応じてサーボモータ42の回転量が変更されるこ
とにより変化する。
【0046】前記フィルム展張部にフィルムFが引出さ
れると、前記駆動軸26の回転により作動される後保持
作動機構25により後フィルム保持手段20が作動して
フィルムFの後方の縁部が保持されると共に、前記側部
保持作動機構51,51が電磁ソレノイド53,53の励
磁により作動されて左右のフィルム保持手段45,46
によりフィルムFの左右の縁部を夫々保持する。なお、
フィルムFの前端部は、前フィルム保持手段としても機
能する前記フィルム引出し体34で保持されている。
【0047】前記フィルム引出し体34によるフィルム
Fの引出し後の所要タイミングにおいて、左右のフィル
ム保持手段45,46に接続された前記移動機構62,6
2が前記駆動軸26の回転に伴って作動して、左右のフ
ィルム保持手段45,46が最も離間した位置まで移動
されることで、フィルムFは幅方向へ引伸ばされる。す
なわち、フィルムFの引伸ばしをより均一なものとする
と共に、短かい幅のフィルムFを用いて大きなサイズの
物品43の包装が可能となる。
【0048】前記左右のフィルム保持手段45,46に
よるフィルムFの引伸ばしに合わせて、前記駆動体10
1に連結された第4レバー102,102が、前記駆動
軸26と一体的に回転する第4カム104,104のカ
ム作用によって上動されると、駆動体101がガイドロ
ッド99,99に沿って上昇する。そして、駆動体10
1の押上部材201が前記支持体67の下面に当接した
状態で該駆動体101が更に上昇することで、前記吸引
箱63は、フィルム展張部に展張保持されているフィル
ムFを全体的に引伸ばしながらフィルム展張部より上の
押上げ位置まで移動する。次いで、前記制御装置131
により制御される吸引切替ソレノイド130が励磁され
ることにより吸引源からの吸引経路に配設されたシャッ
タが開放作動されて吸引経路を開放し、フィルムFは吸
引箱63に画成された収納室64の内面に沿って変形す
るよう吸引保持される。そして、この収納室64に、作
業者がきゅうり、なす、にんじん等の品種選択データと
対応した物品43を収納載置する。なお、包装装置のサ
イクル停止信号を受けて駆動モータ27は一時停止状態
となり、駆動軸26が、吸引箱63を押上げ位置まで移
動した時点で停止する。
【0049】作業者が、包装装置の運転スイッチを再度
ON作動すると、前記収納室64に載置された物品43
の上端位置が、前記上部位置センサ116と下部位置セ
ンサ117との間に臨んでいるか否かを確認し、両セン
サ116,117の間に位置していれば、制御装置13
1は、現在の吸引箱63のフィルム折込み時下降位置
(この場合、記憶部202から読み出された品種の基準
高さに対応して設定された位置)が適正位置であると判
定して包装装置の駆動モータ27に回転指令を与えるこ
とで前記駆動軸26が回転し、第4レバー102,10
2の下動に伴って下降する駆動体101と共に吸引箱6
3も下降する。吸引箱63の下降に併せてフィルム引出
し端位置(フィルム折込み開始時点での保持位置)で停止
しているサーボモータ42に前記制御装置131から指
令が出され、品種毎にデータ設定された移動量分フィル
ム引出し体34をフィルム支持部側に接近させることで
フィルム引出し方向のフィルムFの張力を減少させる。
また前記移動機構62,62により左右のフィルム保持
手段45,46が最も離間した位置(フィルム折込み開始
時点での保持位置)から近接する側に向け移動して、引
伸ばしたフィルムFの伸張量を所定量減少させる。これ
により、吸引箱64の移動時に該吸引箱64によるフィ
ルムFの引張り力に伴う吸引が解除されるのは防止され
る。そして、前記支持体67の規制板100が、品種に
応対して位置決めされている高さ自動設定機構65の昇
降部材111に配設されたストッパボルト113,11
3に当接して下降が規制されることで、吸引箱64は物
品高さに応じた下降位置で停止保持される。なお、駆動
体101は、ガイドロッド99,99に沿って所定の最
下端位置まで更に下降する。
【0050】前記吸引箱64が下降位置まで下降した以
後のタイミングで、前記物品ホルダ128が物品43の
上部位置まで移動して該物品43の上方への浮き上がり
を防止すると共に、前部折込み部材123および左右の
側部折込み部材124,124が作動してフィルムFの
三方の延出部の折込みを開始する。前記カッター18
は、この三方のフィルム折込みが完了するまでの所定タ
イミングで待機位置から作動位置に移動し、フィルムF
は前記後フィルム保持手段20での保持位置より後部で
切断される。またフィルムFの折込みに併せて品種設定
されたデータに基づくタイミングにおいて、前記吸引切
替ソレノイド130が消磁されてシャッタを閉成状態と
することで吸引箱64における収納室64内のフィルム
Fに対する吸引作用が解除されると共に、前記電磁ソレ
ノイド203,203が消磁されてフィルム引出し体3
4の固定挟持体35に対して各可動挟持体37a,37
bが離間することでフィルムFの前端側の縁部の保持が
解除され、また前記電磁ソレノイド53,53の消磁に
より左右のフィルム保持手段45,46の各固定挟持体
50から可動挟持体52が離間することでフィルムFの
左右の縁部の保持が夫々解除される。そして、このよう
にフィルムFの三方の縁部の保持が解除されることで、
フィルムFは物品43の上面側において折込み部材12
3,124,124により三方から折畳まれ、更に後フィ
ルム保持手段20によるフィルムFの保持が解除される
と共に後部折込み部材126の物品側への前進作動によ
り残る一方のフィルム延出部が物品上面側に折畳まれ
る。
【0051】なお、左右の側部折込み部材124,12
4の下面側には、該側部折込み部材124,124のフ
ィルム折込み縁と略同形状で内縁が形成される受けプレ
ート127,127が設けられ、前記前部折込み部材1
23による物品上面側へのフィルム折込みに先立って、
前後の折込み部材123,126の下方と物品43の上
方との間を物品43の側部外方から物品上面側に向けて
移動することで、当該側部折込み部材124,124に
よるフィルム折込みに伴い、受けプレート127,12
7が物品43の上方を覆って浮上がりを規制しながら前
後の折込み部材123,126によるフィルム折込みが
なされ、前後の折込み部材123,126によるフィル
ム折込み時の折込み抵抗によって、吸引箱63の収納室
64内に並列載置された複数物品43の載置形態が形崩
れするのは防止されて良好な折込みが達成される。特に
人参等の三角錐状物品の3本包装のように複数の物品4
3を収納室63内に互い違いに並列載置して包装する場
合は、前後の折込み部材123,126によるフィルム
折込みにより個々の物品43同士が上下方向の重合状態
となるのを防止することができ、並列形状を良好に維持
することができる。更に、物品43の品種に応じて吸引
箱64による吸引の解除タイミングおよびフィルムFの
三方の縁部の保持の解除タイミングを変更することで、
例えば物品43のサイズ(高さ、幅および長さ)が異なっ
ても常に良好な包装がなされる。すなわち、物品43の
サイズが大きい場合は保持解除および吸引解除タイミン
グを早くし、小さい場合は保持解除および吸引解除タイ
ミングを遅くすることで、フィルムFの折込み延出部を
一定の条件で物品43に対して折込むことができる。
【0052】フィルムFの折込み完了により前記傾動用
移動体88が退避位置に移動し、前記押圧板89にロー
ラ86が当接した状態で、前記吸引箱63は自重により
傾動する。この傾動に伴って押出板95にロッド94を
介して枢支されているコロ97がコロ当接部材98に当
接して移動が規制されることで、押出板95は収納室6
4内の物品43を底面側から押出し、これによって該物
品43は吸引箱63外に排出される。なお、包装後の物
品43は、図示しないシュートを介して包装装置外に排
出される。このように、吸引箱63を傾動したもとで物
品43を押出板95で下面側から押出すようにしたの
で、物品43の排出時に該物品43が吸引箱63内で詰
まったり引掛かって排出不良を来たすのを防止し得る。
【0053】前記吸引箱63の収納室64に載置された
物品43を前記位置センサ116,117で検出した検
出値に対応して現在の吸引箱63のフィルム折込み時下
降高さについての設定値とに高低差があると判定された
場合、すなわち、前記上下の位置センサ116,117
の何れもが物品43を検出していたり(物品43が高い
場合)、あるいは両位置センサ116,117の何れもが
物品43を検出していない(物品43が低い場合)ときに
は、前記物品高さ補正手段115により高さ自動設定機
構65が作動されて補正動作が行なわれる。
【0054】(1) 図12に示すように上下の位置セン
サ116,117の何れもが物品43を検出している場
合は、制御装置131は現在の吸引箱63のフィルム折
込み時下降位置が、検出された物品43に対して高い設
定値になっていると判定し、前記調節モータ109に駆
動信号を与えて昇降部材111を下降させ、これに伴っ
て上昇する左右のセンサホルダ118,121に配設さ
れる上部位置センサ116が物品43を検出しなくなっ
たときに調節モータ109を停止するよう制御する(図
13参照)。これにより、前記吸引箱64の下降位置を
規定する昇降部材111のストッパボルト113,11
3は予め設定された基準位置(現在の設定位置)より下降
し、高い物品43の上端をフィルム折込み高さに対して
一定の関係に保持し得る(図14参照)。 (2) また逆に、上下の位置センサ116,117の何れ
もが物品43を検出していない場合は、制御装置131
は現在の吸引箱63のフィルム折込み時下降位置が検出
された物品43に対して低い設定値になっていると判定
し、前記調節モータ109に駆動信号を与えて昇降部材
111を上昇させ、これに伴って下降する左右のセンサ
ホルダ118,121に配設される下部位置センサ11
7が物品43を検出したときに調節モータ109を停止
するよう制御する。これにより、前記吸引箱64の下降
位置を規定する昇降部材111のストッパボルト11
3,113は予め設定された基準位置(現在の設定位置)
より上昇し、低い物品43の上端をフィルム折込み高さ
に対して一定の関係に保持し得る。
【0055】従って、物品43の上面側に対する折込み
部材123,126,124,124によるフィルムFの
折込み高さが物品43の検出高さに応じて一定となるよ
う吸引箱64の下降位置が自動設定されるので、だぶつ
きのない包装が達成され、作業者が手作業で調節を行な
う必要はなく、省力化を図り得ると共に折込み精度を向
上することができる。なお、前記補正動作において、昇
降部材111が品種毎にデータ設定された基準高さとそ
の上下限値を越えて上昇または下降させても、対応する
位置センサ116,117が物品43の検出または非検
出状態とならなかった場合は、当該物品43が品種毎に
設定された各種アジャスト部および各作動タイミングに
ついての現在設定値についての許容限界を越えるものと
して、異常警報および表示を行なってその後の包装動作
が禁止されるよう制御される。
【0056】
【変更例】本願は前述した実施例の構成に限定されるも
のでなく、その他の構成を適宜採用することができる。
例えば実施例では吸引箱を昇降させる駆動体を、駆動軸
に配設したカムとレバーとのカム作用により昇降する場
合につき説明したが、駆動体をシリンダにより昇降させ
たり、ネジ軸とモータとで昇降させる構成が採用可能で
ある。また実施例では、昇降部材とセンサホルダとをワ
イヤで連繋したが、リンク機構その他の各種連動手段等
を介して連繋することもできる。更に、吸引箱を昇降さ
せる昇降機構と、下降停止位置を調節する高さ調節機構
とを作動モータで兼用させる構成を採用することもでき
る。
【0057】実施例では、フィルム引出し手段と前フィ
ルム保持手段とをフィルム引出し体が兼用する構成とし
たが、夫々の手段を別々に設けてもよい。また、前記各
ポテンショメータに代えてエンコーダ等のパルス発信器
を採用可能である。更に、物品の上端位置を検出する物
品高さ検出手段としての光電センサとして、投受光部が
平行に複数あるセンサを採用すれば、物品上端位置の検
出を確実に行ない得る。なお、センサの型式としては、
光電センサに限定されるものでなく、その他のセンサを
採用可能である。
【0058】更に、実施例では吸引箱における収納室の
内寸法変更方向と同じ方向にフィルムが引出される場合
につき説明したが、該フィルムを交差する左右何れかの
方向からフィルム展張部に引出すようにしてもよい。ま
た収納室の内寸法を長さおよび幅の両方向に変更可能に
構成することもできる。なお物品の押出し手段としての
押出板については、これを吸引箱に配設した空気圧シリ
ンダ等の駆動手段により作動させる構成を採用可能であ
る。
【0059】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係るノート
レー包装方法および装置によれば、吸引手段をフィルム
展張部より上方位置まで上昇してフィルムを引伸ばした
後に該吸引手段でフィルムを吸引するので、該フィルム
を全体的に引伸ばすことができ、フィルムの部分的な過
度の引伸ばしに起因するフィルムの吸引時の破れや包装
後の破れを防止することができる。また、フィルム中央
部を物品の包装最小高さより低い高さで物品サイズに対
応した所要範囲が形成されるように吸引手段でフィルム
を吸引するよう設定したので、過度なフィルム吸引量と
ならず、吸引時の吸引不良、フィルムの破れ等を防止し
得る。更に、変形したフィルムに載置した物品の基準高
さ上端に対するフィルムの折込み高さが一定の関係とな
る位置まで吸引手段を下降することで、サイズの異なる
各種物品の良好な包装を達成し得る。
【0060】フィルムを吸引した吸引手段の下降に併せ
て、四方で保持されたフィルムの左右と、前後の内の何
れか一方の少なくとも三方のフィルム縁部を、フィルム
折込み開始時点での保持位置より内方位置まで移動させ
ることで、吸引手段の下降時に該手段からのフィルム離
脱を防止でき、高さが高い物品でも良好に包装できる。
また、フィルムを保持して左右方向に引伸ばした後に吸
引手段でフィルムを吸引することにより、フィルム引伸
ばしが更に均一化し、またより少ないフィルム量(幅)で
の包装が可能となり、少資源かつ製造コストの低下が図
れる。
【0061】フィルムを吸引する吸引箱における収納室
の内寸法を、物品のサイズに応じて可変設定すると共
に、吸引箱におけるフィルム折込み時の下降位置を、予
め選択された品種に対応する高さに自動設定するよう構
成したので、物品のサイズ変更に際しての機械調節を簡
略化し得る。従って、白菜、キャべツ等の大きな物品か
らきゅうり、人参等の複数本毎に纏められる小さな物品
まで簡単に対応することができ、物品の包装可能サイズ
範囲を拡大し得る。また、吸引箱によるフィルム吸引解
除タイミングを品種毎に変更設定するようにしたので、
サイズの異なる物品に対応してフィルムが常に密着した
良好な包装を達成し得る。
【0062】前記吸引箱の収納室に載置された物品の高
さを検出し、その高さが品種設定により選択された基準
高さに対して差がある場合は、高さ自動設定機構を作動
してフィルム折込み時における物品上端位置をフィルム
折込み高さに対して一定とする補正動作を自動的に行な
うので、同一品種で高さにばらつきのある物品であって
も常に良好な包装を達成し得る。また、左右折込み部材
のフィルム折込み縁と略同形状で前後の折込み部材の下
方と物品の上方との間に臨むよう左右折込み部材に設け
た受けプレートで、前部折込み部材によるフィルム折込
みに先立ち物品上面を保持するよう構成したことで、き
ゅうり等の曲がった物品の損傷を防止し得ると共に、前
後のフィルム折込み時の折込み抵抗によって並列載置さ
れた複数物品の載置形態が形崩れするのは防止されて良
好な折込みが達成される。特に人参等の三角錐状物品の
3本包装のように複数の物品を互い違いに並列載置して
包装する場合は、前後の折込み部材によるフィルム折込
みにより物品が移動するのを防止することができ、並列
形状を良好に維持し得る。更に、吸引箱を傾斜した状態
で、物品を下側から押出し手段により押出すことで、物
品排出時の詰まり等による排出不良を防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施例に係るノートレー包装装
置の概略構成を示す側面図である。
【図2】実施例に係るノートレー包装装置の一部切欠き
平面図である。
【図3】実施例に係るノートレー包装装置の一部切欠き
正面図である。
【図4】実施例に係る左右のフィルム保持手段の移動機
構を示す概略平面図である。
【図5】実施例に係る左右のフィルム保持手段の移動機
構を示す概略側面図である。
【図6】実施例に係る吸引箱の昇降機構を示す概略側面
図である。
【図7】実施例に係る吸引箱を示す一部切欠き正面図で
ある。
【図8】実施例に係る吸引箱を示す平面図である。
【図9】実施例に係る吸引箱を示す側面図である。
【図10】実施例に係るフィルムの折込み部材を示す一
部切欠き平面図である。
【図11】実施例に係るフィルムの折込み部材を示す概
略側面図である。
【図12】実施例に係る吸引箱に物品を載置した状態を
示すノートレー包装装置の概略正面図である。
【図13】実施例に係る物品さ補正手段により高さ自動
設定機構を作動させた状態を示すノートレー包装装置の
概略正面図である。
【図14】実施例に係る吸引箱を下降位置まで下降させ
た状態を示すノートレー包装装置の概略正面図である。
【図15】実施例に係る吸引箱を傾動して物品を排出す
る状態を示すノートレー包装装置の概略側面図である。
【図16】実施例に係るノートレー包装装置の制御ブロ
ック図である。
【符号の説明】
20 後フィルム保持手段 25 後保持作動機構 34 フィルム引出し体(フィルム引出し手段,前フィル
ム保持手段) 36 前保持作動機構 42 サーボモータ(駆動手段) 43 物品 44 駆動機構 45 左フィルム保持手段 45 右フィルム保持手段 51 側部保持作動機構 53 電磁ソレノイド(駆動部材) 62 移動機構 63 吸引箱(吸引手段) 64 収納室 65 高さ自動設定機構 75 吸引サイズ可変機構 78 可変用モータ(可変駆動手段) 93 傾動機構 95 押出板(押出し手段) 109 調節モータ(調節駆動手段) 115 物品高さ補正手段 116 上部位置センサ(物品高さ検出手段) 117 下部位置センサ(物品高さ検出手段) 123 前部折込み部材(折込み手段) 124 側部折込み部材(折込み手段) 126 後部折込み部材(折込み手段) 127 受けプレート 128 物品ホルダ 130 吸引切替ソレノイド(吸引解除手段) 131 制御装置(制御手段) 132 データ設定入力手段 203 電磁ソレノイド(駆動部材) F フィルム

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルム展張部に引出したフィルム(F)
    における前後およびこれと直交する左右の四方を保持し
    て該フィルム(F)の中央部を下方へ吸引し、変形したフ
    ィルム(F)に物品(43)を載置した後、フィルム(F)の四方
    の縁部を物品上面側で折込む包装装置において、 前記フィルム展張部より上方位置まで吸引手段(63)でフ
    ィルム(F)を押上げて引伸ばした後、そのフィルム中央
    部を物品(43)の包装最小高さより低い高さで物品サイズ
    に対応した所要範囲が変形されるよう吸引し、 変形したフィルム(F)に載置された物品(43)の基準高さ
    上端に対するフィルム折込み高さが一定となる位置まで
    前記吸引手段(63)を下降させ、 前記フィルム(F)の四方の縁部を物品(43)の上面側で四
    方から折込むと共に吸引手段(63)によるフィルム(F)の
    吸引を解除して、包装された物品(43)を吸引手段外へ排
    出することを特徴とするノートレー包装方法。
  2. 【請求項2】 フィルム展張部に引出したフィルム(F)
    における前後およびこれと直交する左右の四方を保持し
    て該フィルム(F)の中央部を下方へ吸引し、変形したフ
    ィルム(F)に物品(43)を載置した後、フィルム(F)の四方
    の縁部を物品上面側で折込む包装装置において、 前記フィルム(F)を、物品サイズに対応したフィルム引
    出し量だけ前記フィルム展張部に引出すフィルム引出し
    手段(34)と、 前記フィルム展張部に引出されたフィルム(F)を四方か
    ら保持する前後および左右のフィルム保持手段(20,34,4
    5,46)と、 前記フィルム展張部の下方に昇降可能に配設され、上面
    開放されて物品サイズに対応して設定された内周面全体
    でフィルム(F)を吸着保持すると共に物品(43)の包装最
    小高さより吸引高さが低く設定される収納室(64)を有
    し、フィルム展張部より上方まで押上げられてフィルム
    (F)を引伸ばした後、該フィルム(F)の中央部を収納室(6
    4)内に吸引して所定位置まで下降するよう作動される吸
    引箱(63)と、 前記吸引箱(63)における収納室(64)の内寸法を物品サイ
    ズに応じて設定してフィルム吸引量を変更する吸引サイ
    ズ可変機構(75)と、 前記吸引箱(63)におけるフィルム折込み時の下降位置
    を、選択された品種に対応する高さに設定する高さ自動
    設定機構(65)と、 前記収納室(64)に載置された物品(43)の上面側において
    フィルム(F)を四方から折込む前後および左右の折込み
    手段(123,124,124,126)と、 前記吸引箱(63)の上方位置と離間位置との間を往復作動
    され、フィルム折込み時に吸引箱(63)の上方位置に移動
    して物品(43)の上方へのずれを防止する物品ホルダ(12
    8)とから構成したことを特徴とするノートレー包装装
    置。
  3. 【請求項3】 フィルム展張部に引出したフィルム(F)
    における前後およびこれと直交する左右の四方を保持し
    て該フィルム(F)の中央部を下方へ吸引し、変形したフ
    ィルム(F)に物品(43)を載置した後、フィルム(F)の四方
    の縁部を物品上面側で折込む包装装置において、 前記物品(43)の品種に対応する品種選択を行なうデータ
    設定入力手段(132)と、 前記フィルム(F)をフィルム展張部に所定量引出すフィ
    ルム引出し手段(34)およびその駆動機構(44)を制御信号
    に基づき駆動する該機構(44)の駆動手段(42)と、 前記フィルム展張部に引出されたフィルム(F)の縁部を
    保持し、フィルム折込み時における所定タイミングで、
    保持解除するフィルム保持手段(34,45,46)およびその保
    持作動機構(36,51)を制御信号に基づき作動する該機構
    (36,51)の駆動部材(203,53)と、 前記フィルム展張部に対し昇降可能に配設され、引出さ
    れたフィルム(F)の中央部を収納室(64)内に吸引する吸
    引箱(63)および該吸引箱(63)のフィルム折込み時下降高
    さを設定する高さ自動設定機構(65)を制御信号に基づき
    作動する該機構(65)の調節駆動手段(109)と、 前記吸引箱(63)における収納室(64)の内寸法を設定して
    フィルム吸引量を変更する吸引サイズ可変機構(75)を制
    御信号に基づき作動する該機構(75)の可変駆動手段(78)
    と、 前記各駆動部材(203,53)および駆動手段(42,78,109)に
    対しデータ設定入力手段(132)により選択された品種に
    対応して作動制御する制御信号を出力する制御手段(13
    1)とから構成したことを特徴とするノートレー包装装
    置。
  4. 【請求項4】 前記フィルム(F)を吸引した吸引手段(6
    3)の下降に併せて、四方で保持されたフィルム(F)の左
    右と、前後の何れか一方の少なくとも三方のフィルム縁
    部を、フィルム折込み開始時点での保持位置より内方位
    置まで移動する請求項1記載のノートレー包装方法。
  5. 【請求項5】 前記フィルム(F)を保持して左右方向に
    引伸ばした後に、前記吸引手段(63)での吸引を行なう請
    求項1または4記載のノートレー包装方法。
  6. 【請求項6】 前記吸引箱(63)の吸引解除タイミング
    を、フィルム折込みに併せて品種毎に変更可能な吸引解
    除手段(130)が吸引源との吸引経路中に設けられる請求
    項2または3記載のノートレー包装装置。
  7. 【請求項7】 前記収納室(64)に載置された物品(43)の
    高さを物品高さ検出手段(116,117)により検出し、その
    検出値から現在の吸引箱(63)のフィルム折込み時下降高
    さとに差があると判定される場合は、前記高さ自動設定
    機構(65)を作動して、吸引箱(63)を検出値に対応する高
    さに補正する物品高さ補正手段(115)を備える請求項2
    または3記載のノートレー包装装置。
  8. 【請求項8】 前記折込み手段における左右の側部折込
    み部材(124,124)の下方に臨む位置に、該側部折込み部
    材(124,124)のフィルム折込み縁と略同形状にその内側
    縁部が形成されて側部折込み部材(124,124)と一体的に
    作動する受けプレート(127)が配設され、該受けプレー
    ト(127)は、前部折込み部材(123)による物品上面側への
    フィルム折込みに先立ち、前後の折込み部材(123,126)
    の下方と物品(43)の上方との間に位置して、物品(43)の
    側部外方から物品上面側に向けて移動するよう設定され
    る請求項2記載のノートレー包装装置。
  9. 【請求項9】 前記左右のフィルム保持手段(45,46)を
    相互に近接・離間移動する移動機構(62)を備えると共
    に、前記フィルム引出し手段はフィルム支持部に位置す
    るフィルム前端縁を挟持してフィルム展張部まで所定量
    のフィルム(F)を引出すフィルム引出し体(34)を備え、
    フィルム吸引後の前記吸引箱(63)の下降に併せて左右の
    フィルム保持手段(45,46)を移動して保持フィルム(F)を
    フィルム折込み開始時点での保持位置より内方位置まで
    移動すると共に、フィルム引出し体(34)を移動して保持
    フィルム(F)を引出し端位置より内方位置まで移動する
    よう設定される請求項2記載のノートレー包装装置。
  10. 【請求項10】 前記移動機構(62)は、前記吸引箱(63)
    のフィルム吸引前に、フィルム展張部に引出されたフィ
    ルム(F)を保持した左右のフィルム保持手段(45,46)を相
    互に離間移動するよう構成される請求項9記載のノート
    レー包装装置。
  11. 【請求項11】 包装後の物品(43)を排出するため前記
    吸引箱(63)を傾動する傾動機構(93)を備え、この傾動機
    構(93)により吸引箱(63)が下方傾斜された後に吸引箱下
    面側に設けられた押出し手段(95)により物品(43)を吸引
    箱外に排出するよう構成される請求項2記載のノートレ
    ー包装装置。
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Cited By (3)

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