JPH11262476A - 生体信号送信装置 - Google Patents

生体信号送信装置

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JPH11262476A
JPH11262476A JP10369634A JP36963498A JPH11262476A JP H11262476 A JPH11262476 A JP H11262476A JP 10369634 A JP10369634 A JP 10369634A JP 36963498 A JP36963498 A JP 36963498A JP H11262476 A JPH11262476 A JP H11262476A
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Fumiyuki Matsumura
文幸 松村
Tetsushi Sekiguchi
哲志 関口
Hiroshi Sakata
博史 坂田
Hidehiro Hosaka
栄弘 保坂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生体の表面に装着された電極が検出する生体
信号を、安定して良好な感度で受信機側に放出できるよ
うにする。 【解決手段】 生体の表面に装着される支持体2上に、
生体信号を検出する電極4とループアンテナ3とをそれ
ぞれ一体に設け、送信機5を支持体2に装着し、電極が
検出した生体信号をコネクタ11を介して送信機5の電
気回路10に入力し、電気回路10で処理された電気信
号をコネクタ12、13を介してループアンテナ3の両
端に出力し、ループアンテナ3から受信機側に生体信号
を放出する。このときループアンテナ3の開口面を生体
の表面に対してほぼ直角の方向とし、感度を向上させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体信号をアンテ
ナを介して送信機から受信機に送信する医用テレメータ
の生体信号送信装置に係り、特にアンテナとしてループ
アンテナ、マイクロストリップアンテナを用いた生体信
号送信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】被検者に装着された電極で検出された生
体信号を、診断のためにアンテナを介して近傍のコンピ
ュータ診断装置などに無線送信するシステムは公知とな
っている。このようなシステムに用いられる送信装置と
しては従来から種々の提案がなされている。
【0003】実開昭60−97103号公報に記載され
た提案は図34に示すように、胸ベルト501に取り付
けられた2個の電極502,503と、手首に装着され
た送信機本体504とは、それぞれ電極導線505,5
06によって接続されている。また、送信機本体504
からはアンテナ線507が電極導線505,506と並
行して密着配列され、端部は胸ベルト501内に埋め込
まれている。ここで電極導線505,506およびアン
テナ線507は互いに絶縁されており、アンテナ線50
7の端部も体表面に接しないように電気的に絶縁されて
いる。
【0004】本提案によれば、アンテナ線507が電極
導線505,506に密着して配置されているので、何
ら運動をさまたげることなく、アンテナ線507を1m
以上とすることができ、送信機504の効率を向上し小
形化を図り携帯性を向上させることができる。
【0005】実開昭62−202804号公報に記載さ
れた提案は図35に示すように、一対の電極201,2
02をそれぞれユニットケース203,204内に配備
し、ユニットケース203,204の底面を開口してそ
れぞれ電極201,202を露出させ、電極201,2
02にアンテナ線205の両端を接続している。ユニッ
トケース203,204は接続ケーブル206により連
結されており、アンテナ線205は接続ケーブル206
内に挿通されている。
【0006】本提案によれば、一対のユニットケース2
03,204内にぞれぞれ配備された電極201,20
2を生体の心拍数検出部位に装着し、アンテナ線205
から信号を送信するようにしたので、着脱しやすく、し
かも胸への圧迫感や違和感もなく装着することができ
る。
【0007】実開昭63−32501号公報に記載され
た提案は図36に示すように、一対の電極301,30
2と、電極301,302で検出された心電位信号を処
理するための電気回路とを有する送信器本体303と、
処理して得られる信号を電波として受信器へ向けて送出
するためのアンテナ304とを備えており、アンテナ3
04を撥水性を有する繊維で被覆して身体表面に添わせ
るようにしている。
【0008】本提案によれば、アンテナ304が撥水性
を有する繊維で被覆され、身体表面に添わせられるよう
にして送信機本体303に接続されているので、装着時
に衣服が局所的に盛り上がることがなく、しかも電極3
01,302が被着個所から脱落するおそれもない。こ
の結果使い心地がよい上に十分に強い電波を受信器へ送
ることができる。
【0009】特開平9−108194号公報に記載され
た提案は図37に示すように、被検者の前胸壁に装着さ
れる基部シート401をL字形に形成し、縦長部分40
1aを胸骨ラインに沿わせ、剣状突起近辺に位置したコ
ーナ部401bから横長部分401cを心臓側に向わせ
る。この基部シート401の裏面には前胸壁に粘着させ
る粘着層が形成されており、コーナ部401b近傍に第
1の電極402、縦長部分401aの上端部近傍に第2
の電極403、横長部分401cの側端部近傍に第3の
電極404がそれぞれ取り付けられている。さらに第2
の電極403の斜め下方および第3の電極404の上方
位置に、それぞれ第4の電極405および第5の電極4
06が取り付けられている。
【0010】上記のように配列された5個の電極のうち
電極402,403間でα誘導が検出され、電極40
3,404間でβ誘導か検出される。また電極405お
よび406により、α,β誘導だけでは感度の弱い高位
方向の側壁と前後壁の虚血に対するγ誘導が検出され
る。これらの各電極に誘導された心電図信号は基部シー
ト401に取り付けられた回路ユニット407により増
幅および変調され、縦長部分401aに沿って取り付け
られたアンテナ408から受信機側に送信される。
【0011】本提案によれば、電極402乃至406、
回路ユニット407およびアンテナ408が基部シート
401上に一体化して取り付けられているので、被検者
への装着が容易となり、活動が制約されない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述した各従来例では
波長の1/4の電気長を利用したモノポールアンテナを
アンテナとしている。例えば送信周波数を300MHz
とすると、波長は1mでアンテナの長さは25cmとな
る。このモノポールアンテナをなるべく人体の影響を受
けないように配置するためには、人体の表面に対して垂
直の方向にし、人体から離れた方向にすればよい。しか
しアンテナの長さは例えば25cmと長いため、送信機
を人体に装着したときに動作の邪魔になるという問題が
あった。逆に動作が容易になるように人体の表面に沿っ
て配置すると、前述した通りアンテナから放射される電
波が人体の影響を受けるため利得が劣化しやすい。
【0013】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
もので、生体の表面に装着された電極が検出する生体信
号を、安定して良好な感度で受信機側に放出することが
でき、生体へ容易に装着することのできる小型の生体信
号送信装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る生体信号
送信装置は、生体信号を検出する電極と、該電極を支持
し生体面に装着される支持体と、前記電極が検出した生
体信号を処理する電気回路を有する送信機と、前記電気
回路が処理した電気信号を受信機に向けて放出し、開口
面が前記生体面に対しほぼ直角の方向になるように設け
られた少なくとも1つのループアンテナと、を備えるこ
とを特徴とする。
【0015】請求項2に係る生体信号送信装置は、生体
信号を検出する電極と、該電極を支持し生体面に装着さ
れる支持体と、前記電極が検出した生体信号を処理する
電気回路を有する送信機と、前記電気回路が処理した電
気信号を受信機に向けて放出し、開口面が前記生体面に
対しほぼ直角の方向になるように設けられ、互いにほぼ
直角に配置された2つのループアンテナと、を備えるこ
とを特徴とする。
【0016】請求項3に係る生体信号送信装置は、請求
項1または請求項2に記載の生体信号送信装置におい
て、前記ループアンテナの少なくとも1つは、前記送信
機内部に設けられたことを特徴とする。
【0017】請求項4に係る生体信号送信装置は、請求
項1または請求項2に記載の生体信号送信装置におい
て、前記ループアンテナの少なくとも1つは、2分割さ
れ、分割された前記ループアンテナの一方を前記支持体
に、他方を前記送信機内にそれぞれ配置し、前記送信機
を前記支持体に装着することにより分割された前記ルー
プアンテナを一体化したことを特徴とする。
【0018】請求項5に係る生体信号送信装置は、請求
項1または請求項2に記載の生体信号送信装置におい
て、前記ループアンテナは前記支持体に一体に設け、前
記ループアンテナの両端を接続部材を介して前記電気回
路の出力側に接続して前記送信機を前記支持体に装着し
たことを特徴とする。
【0019】請求項6に係る生体信号送信装置は、生体
信号を検出する電極と、該電極を支持し生体面に装着さ
れる支持体と、前記電極が検出した生体信号を処理する
電気回路を有する送信機と、前記電気回路が処理した電
気信号を受信機に向けて放出し、開口面が前記生体面に
対しほぼ直角の方向になるように設けられた少なくとも
1つのループアンテナと、前記生体面に平行に対向配置
された放射板と地板とを有し、前記地板を前記生体面に
より近接して配置されたマイクロストリップアンテナ
と、を備えることを特徴とする。
【0020】請求項7に係る生体信号送信装置は、生体
信号を検出する電極と、該電極を支持し生体面に装着さ
れる支持体と、前記電極が検出した生体信号を処理する
電気回路を有する送信機と、前記電気回路が処理した電
気信号を受信機に向けて放出し、開口面が前記生体面に
対しほぼ直角の方向になるように設けられ、互いにほぼ
直角に配置された2つのループアンテナと、前記生体面
に平行に対向配置された放射板と地板とを有し、前記地
板を前記生体面により近接して配置されたマイクロスト
リップアンテナと、を備えることを特徴とする。
【0021】請求項8に係る生体信号送信装置は、請求
項6または請求項7に記載の生体信号送信装置におい
て、前記ループアンテナおよび前記マイクロストリップ
アンテナのうち少なくとも1つは、前記送信機内部に設
けられたことを特徴とする。
【0022】請求項9に係る生体信号送信装置は、請求
項6または請求項7に記載の生体信号送信装置におい
て、前記ループアンテナおよび前記マイクロストリップ
アンテナのうち少なくとも1つは、前記支持体に一体に
設け、前記ループアンテナまたは前記マイクロストリッ
プアンテナを接続部材を介して前記電気回路の出力側に
接続して前記送信機を前記支持体に装着したことを特徴
とする。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の生体信号送信装置
の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明
の第1の実施の形態の構成例を示すブロック図、図2は
図1の生体装着部の構成を示す縦断面図、図3は図2の
分解斜視図、図4は図1の生体装着部および送信機の外
観斜視図である。
【0024】図1において、生体装着部1は絶縁材で平
板状に形成された支持体2上にループアンテナ3および
電極4が一体的に取り付けられてなっている。また送信
機5には増幅部6、変調部7、電源部8および送信部9
から構成される電気回路10が設けられており、電極4
と増幅部6、ループアンテナ3と送信部9とは、それぞ
れコネクタ11、12、13を介して電気的に接続され
ている。符号14は生体の他の部分に装着される電極で
あり、コネクタ15を介して増幅部6に接続されてい
る。
【0025】増幅部6、変調部7および送信部9にはそ
れぞれ電源部8から電力が供給される。支持体2を被検
者の生体表面に装着したとき、電極4が検出した生体信
号は増幅部6で増幅され変調部7で変調され、送信部9
からループアンテナ3に送られる。そしてこの生体信号
はループアンテナ3から図示しない受信機に無線送信さ
れる。
【0026】図2および図3において、支持体2は絶縁
材料で角板状に形成されている。導電材で帯状に形成さ
れたループアンテナ3は支持体2の図中下面の一辺に沿
って装着されており、ループアンテナ3の両端は支持体
2の上面側に折り返され、支持体2を挾持するように配
置されている。またループアンテナ3の両端にはそれぞ
れコネクタを構成する凸状のホック16、17が固定さ
れている。
【0027】電極4は支持体2のループアンテナ3が装
着されていない部分において、支持体2を下面から上方
に突出して固着されており、電極4の下端面には導電性
の含水性ゲル18が塗布されている。また電極4が支持
体2を貫通して上方に突出する一端にはホック19が装
着されている。支持体2の下面全面にはループアンテナ
3を被覆する絶縁シート20が接着されており、電極4
は絶縁シート20に形成された孔部20aを介して下面
に露出している。また絶縁シート20の下面には粘着材
21が塗布されている。支持体2の上面も絶縁シート2
2で被覆されており。ホック16、17、19は絶縁シ
ート22を貫通して上方に突出している。
【0028】上記のように構成された生体装着部1に
は、図4に示すように送信機5が装着固定される。この
ときホック16、17、19はそれぞれ送信機5内の送
信部9および増幅部6の対応する図示しないコネクタに
接続される。そして図30に示すように、生体装着部1
を被検者の生体の表面に粘着剤21を介して接着したと
き、電極4が検出した生体信号はホック19を介して送
信機5に送られ、送信機5内の電気回路10で処理され
た生体信号はホック16、17を介してループアンテナ
3に送られる。そしてループアンテナ3はこの生体信号
を図示しない受信機に無線送信する。
【0029】次に図1乃至図4に示す第1の実施の形態
の各部分の具体的な構造および材料を詳細に説明する。
支持体2は、例えば数10μm乃至数mmの厚さである
程度の剛性を有し、生体装着部1を保持するものであ
る。上記構成例では形状が角板状の場合について説明し
たが、例えば図5に示すような中央がくびれた角板状な
どの他の形状であってもよい。その材質は、例えば、紙
や高分子誘電体(塩化ビニール、ポリウレタン、ポリス
チレン、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ふっ素樹
脂、ケイ素樹脂、アセチルセルローズ、ポリエステル、
レーヨン、ナイロン、ビニロン、エポキシ樹脂、セラミ
ック等)の材料で形成される。
【0030】ループアンテナ3は、例えば厚さ数μm乃
至数mm、周囲長は波長に比べて数分の1から数10分
の1程度で細長状の導電体膜で形成されている。平面形
状は特に限定されず、例えば図6に示すように幅狭であ
っても、図7に示すように幅広であってもよい。また材
料としては、例えば金属、カーボン、高分子導電体、樹
脂に導電性メッキをしたものなどが用いられる。
【0031】電極4はコネクタ11を介して支持体2に
固定され、それ自体が導電体であり、生体電気現象導出
用電極として作用する。構造は、例えば図8に示すよう
に、コネクタとしてのホック19に安定して固定できる
ものであればよい。また、材料は後述するコネクタと同
様の導電体であればよく、特に限定されない。材料とし
ては、例えば高分子導電体(導電ゴム、含水性樹脂
等)、金属(銅、ステンレス、アルミ等)、カーボン
(カーボンファイバー、グラファイト、カーボン繊維
等)、樹脂に導電性メッキしたもの(例えば高分子絶縁
体または高分子導電体の表面に金、銀、銅、ニッケル、
アルミニウム、パラジウム、白金等の導電性金属膜をス
パッタリング蒸着、電解メッキ、無電解メッキ等の手段
により形成させたもの)などが用いられる。
【0032】含水性ゲル18は、電極4と生体面との間
を電気的に導電するものであり、生体への接着性を有す
るものが望ましい。このようなゲル層を形成する基材と
しては、例えばゼラチン、ポリアクリル酸またはその
塩、カラヤガム、その他各種水溶性または水分散性アク
リル系ポリマー、ポリアクリルアミド、ポリビニルアル
コール、カルボキシンメチルセルローズ、ポリウレタン
など水溶性または水分散性ポリマーなどがあげられる。
【0033】コネクタ11、12、13を構成する部品
としては、前記構成例ではホック16、17、19を用
いているが、これに限定されず、例えば一般用電気的コ
ネクタ、接触型コネクタ等の構造であってもよい。材料
としては前述した電極4と同様のものが用いられる。
【0034】絶縁シート20、22は、人体とループア
ンテナ3とは直接接触しないようにするためのもので、
その材質は絶縁性があればよく特に限定されない。
【0035】粘着材21は、生体装着部1を生体に強固
に固定するためのもので、生体に刺激を与えないものが
望ましい、例えば、両面粘着テープ、アクリル系、ゴム
系、ビニールエーテル系などの生体装着部1との密着性
にすぐれた公知の粘着材料が使用できる。
【0036】本実施の形態によれば、ループアンテナ3
は支持体2を介して生体の表面に近接配置され、しかも
ループアンテナ3の開口面が生体面に対してほぼ直角と
なっているので、公知のループアンテナの特性により感
度が向上し利得を大きくすることができる。
【0037】図9乃至図11に本発明の第2の実施の形
態の構成例を示す。これらの図において、図1乃至図4
に示す第1の実施の形態の部分と対応する部分には同一
の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
【0038】本実施の形態は電極4の数が2個の場合で
あり、各電極4a、4bが検出した生体信号は図9に示
すように、それぞれコネクタ11a、11bを介して増
幅部6に送られる。他の部分の構成および作用は図1乃
至図4に示す第1の実施の形態とほぼ同様である。
【0039】図10は図9の生体装着部1および送信機
5の構成例を示す分解斜視図であり、図11は図9の生
体装着部1および送信機5の外観斜視図である。図10
において、カシメ具31a、31bにはそれぞれ支持体
2の下面に設けられた導電性端子18c、18dの一端
が電気的に接続されており、導電性端子31a、31b
の他端にはそれぞれ導電性の含水性ゲル18a、18b
が取り付けられている。カシメ具31a、31bは支持
体2を貫通して上方に突出しており、導電性端子18
c、18dとともに支持体2に固定されている。
【0040】ループアンテナ3は導電性端子18c、1
8dの間において支持体2の下面に装着されており、ル
ープアンテナ3の両端は支持体2の上面側に折り返さ
れ、支持体2を挾持するように配置されている。支持体
2の下面の含水性ゲル18a、18bの間には、ループ
アンテナ3、カシメ具31a、31bおよび導電性端子
18c、18dを被覆する絶縁シート20が接着されて
おり、絶縁シート20の下面には粘着剤21が塗布され
ている。
【0041】支持体2の上面も絶縁シート22で被覆さ
れており、カシメ具31a、31bの上端に装着された
凸状ホック19a、19bおよびループアンテナ3の両
端に固定されたホック16、17は絶縁シート22を貫
通して上方に突出している。送信機5は筐体40を構成
する上ふた40aおよび下ふた40bと、この中に収容
される基板41と、この基板41に実装される電気回路
10から構成される。基板41の表面には電気回路10
にそれぞれ接続された4つのランド42が設けられてい
る。基板41は、これらのランド42を介してカシメ具
43および凹状ホック44により下ふた40bに固定さ
れる。本実施の形態においても送信機5は図11に示す
ように凸状ホック16、17、19a、19bと凹状ホ
ック44を介して生体装着部1に装着固定され、図1乃
至図4に示す第1の実施の形態と同様の作用、効果を得
ることができる。なお、図9乃至図11に示す各部材の
構造および材料は、図1乃至図4に示す第1の実施の形
態で説明したものとほぼ同様である。
【0042】上記第2の実施の形態では電極4が2個の
場合について説明したが、電極4の数は3個以上であっ
てもよい。この場合、電極4を生体装着部1の適切な位
置に配置し、コネクタ11や電気回路10中の増幅部6
や変調部7をそれに対応させることにより、多数の生体
信号を導出増幅し、送信部9から送信できることは言う
までもない。
【0043】また図12に示すように電極4をトランス
デューサ23に置き換えることにより、生体の体温や血
圧などを検出することもできる。
【0044】図13は本発明の第3の実施の形態の構成
例を示す縦断面図である。図13において、図1乃至図
4に示す第1の実施の形態の部分と対応する部分には同
一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。本実
施の形態の特徴はループアンテナ3の一部をシルク印刷
などの薄膜技術により形成した点にある。図13に示す
ように、支持体2の対向する二辺近傍にそれぞれスルー
ホールが形成されスルーホール内に導電性材料24が充
填されている。また支持体2の両面にはそれぞれ薄膜技
術により導電性薄膜25が形成されており、上面の導電
性薄膜は2分割されている。さらに、上下面の導電性薄
膜25の両端は、それぞれスルーホール内に充填された
導電性材料24に電気的に接続されており、ループアン
テナ3を構成している。
【0045】支持体2の上下両面はそれぞれ導電性薄膜
25を被覆する絶縁シート20、22で覆われており、
上面の絶縁シート22の中心部は切り欠かれており、導
電性薄膜25の両端が露出している。そして、送信機5
を生体装着部1に装着したとき、送信機5の下面に突出
して設けられた1対の導電性接触コネクタ26が導電性
薄膜25の両端の露出部に当接し、送信機5から送信さ
れる信号を導電性薄膜25で構成されるループアンテナ
に導出する。電極4に固定されたホック19が送信機5
側のメスホック状のコネクタ11に連結されることは第
1の実施の形態の場合と同様である。
【0046】本実施の形態によれば、第1および第2の
実施の形態の構成例のようにループアンテナ3を薄膜状
の別体で構成し、支持体2の両面に折り返して固定する
場合に比較して、生産工程が簡略化されコストの低減を
図ることができる。
【0047】なお、図13は電極4が1個の場合を示し
ているが、図9および図10に示す第2の実施の形態の
構成例のように、電極4の数が2個あるいは3個以上の
場合にも、また電極4が図12に示すようにトランスデ
ューサ23である場合にも応用でき、同様の効果を得る
ことができる。
【0048】図14は本発明の第4の実施の形態の構成
例を示すブロック図、図15は図14の生体装着部の具
体的な構成例を示す分解斜視図、図16は図14に示す
生体装着部およびこれに装着される送信機の外観斜視
図、図17は図14の生体装着部の他の構成例を示す分
解斜視図、図18は図17に示す電極の取付け構造を示
す図である。
【0049】図14において、生体装着部101は絶縁
材で平板状に形成された支持体102に、それぞれ2分
割された2個のアンテナ103,104の一方の部分1
03a、104aと2個の電極105a、105bとが
取り付けられてなっている。本実施の形態では、アンテ
ナ103がループアンテナであり、アンテナ104がマ
イクロストリップアンテナ(以下MSAと称する)であ
る。また送信機106には増幅部107、変調部10
8、電源部109および送信部110から構成される電
気回路111と、分割された2個のアンテナ103、1
04の他方の部分103b、104bとが配置されてい
る。また電極105a、105bと増幅部107とはそ
れぞれコネクタ112a、112bを介して接続され、
アンテナ103の一部103aの一端とアンテナ103
の一部103bの一端はコネクタ113aを介して接続
され、アンテナ103の一部103aの他端と送信部1
10はコネクタ113bを介して接続されている。アン
テナ103の一部103bの他端は送信部110に接続
されている。MSAのアンテナ104の一部104aは
地板であり、アンテナ104の一部104bは放射板で
ある。地板104aはコネクタ114を介して送信部1
10に接続され、放射板104bは直接送信部110に
接続されている。
【0050】増幅部107、変調部108および送信部
110にはそれぞれ電源部109から電力が供給され
る。支持体102を被検者の生体表面に装着したとき、
電極105a、105bが検出した生体信号は増幅部1
07で増幅され、変調部108で変調され、送信部11
0からアンテナ103、104に送られる。そしてこの
生体信号はアンテナ103、104から図示しない受信
機に無線送信される。
【0051】図15および図16において、支持体10
2は誘電体材料で矩形板状に形成されている。導電材で
帯状に形成されたループアンテナ103は2分割され、
一方のループアンテナ103aは支持体102の図中下
面の一辺側に装着されており、ループアンテナ103a
の両端にはそれぞれカシメ具115a、115bが挿通
されている。カシメ具115a、115bはループアン
テナ113aを下面から貫通し、さらに支持体102を
貫通して上方に突出している。カシメ具115a、11
5bの突出端にはそれぞれホック116a、116bが
カシメにより固定されている。ループアンテナ103b
の一端はホック116aに接続される。ホック116b
は送信部110に接続される。
【0052】MSA104は上記のように地板104a
と放射板104bとからなっており、これらは平行に対
向配置されている。地板104aは図15に示すように
支持体102の下面のほぼ中央に固定されており、地板
104aのループアンテナ103aと反対側の一辺の中
心に突出部141aが形成されている。突出部141a
にはカシメ具117が挿通されており、カシメ具117
は地板114aを下面から貫通し、さらに支持体102
を貫通して上方に突出している。カシメ具117の突出
端には地板用のホック118がカシメにより固定されて
いる。
【0053】地板104aの突出部141aの両側には
地板104aの一辺に平行に一対の板状の導電性端子1
21c、121dが配置されており、それぞれ支持体1
02の下面に固定されている。導電性端子121c、1
21dの対向する一端にはそれぞれカシメ具119a、
119bが挿通されており、カシメ具119a、119
bはそれぞれ導電性端子121c、121dを下面から
貫通し、さらに支持体102を貫通して上方に突出して
いる。カシメ具119a、119bの突出端にはそれぞ
れ心電導出用のホック120a、120bがカシメによ
り固定されている。また導電性端子121c、121d
の外側の一端にはそれぞれ導電性の含水性ゲル121
a、121bが取り付けられている。さらにループアン
テナの一部103a、地板104aおよび導電性端子1
21c、121dの下面は絶縁シート122で被覆され
ており、絶縁シート122の下面には粘着材123が塗
布されている。
【0054】送信機106は図16に示すように角函状
に形成されており、内部に電気回路111が実装された
図示しない基板が収納されている。この基板上には図1
4、図15に示すように生体装着部101側のループア
ンテナ103aおよび地板104aに対応する位置に、
それぞれループアンテナ103bおよび放射板104b
が配置されている。そして送信機106を生体装着部1
01に取り付けると、生体装着部101の支持体102
の上面に突出したホック116aがループアンテナ10
3bの一端に嵌合し、凸状ホック118、120a、1
20bがそれぞれ基板の所定の位置に形成された凹状ホ
ック124、125a、125bに接続される。凹状ホ
ック124、125a、125bはそれぞれ電気回路1
11に接続されている。さらにループアンテナ103b
の他端も電気回路111に接続されている。
【0055】次に図14乃至図18に示す第4の実施の
形態の各部分の具体的な構造および材料を詳細に説明す
る。支持体102は、例えば数10μm乃至数mmの厚
さである程度の剛性と誘電率を有する誘電体で構成さ
れ、生体装着部101を保持するものである。上記構成
例では形状が矩形板状の場合について説明したが、例え
ば図17に示すような鼓状などの他の形状であってもよ
い。その材質は、使用周波数と地板104aおよび放射
板104bの形状に適合する誘電率を持った誘電体であ
ればよく、例えば、紙や高分子誘電体(塩化ビニール、
ポリウレタン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ
プロピレン、ふっ素樹脂、ケイ素樹脂、アセチルセルロ
ーズ、ポリエステル、レーヨン、ナイロン、ビニロン、
エポキシ樹脂、セラミック等)の材料で形成される。
【0056】ループアンテナ103は、例えば厚さ数μ
m乃至数mm、周囲長は波長に比べて数分の1から数1
0分の1程度で細長状の導電体膜で形成されている。平
面形状は特に限定されない。また材料としては、例えば
金属、カーボン、高分子導電体、樹脂に導電性メッキを
したものなどが用いられる。
【0057】地板104aは、基本的には許容される範
囲内で大きな面積を有し、放射板104bの発する信号
が人体等の影響を受けにくくする構造を有している。材
料としては、例えば、金属、カーボン、高分子導電体、
樹脂に導電性メッキしたものなどが用いられる。地板1
04aの形状もアンテナ特性に対応して変化する。
【0058】放射板104bは、例えば厚さ数μm乃至
数mm、周波数により決定される面積を有する導電体膜
で形成される。上記構成例では形状が矩形板状の場合に
ついて説明したが、他の形状であってもよい。材料とし
ては地板104aと同様に、例えば金属、カーボン、高
分子導電体、樹脂に導電性メッキをしたものなどが用い
られる。
【0059】カシメ具115a,115b,117,1
19a,119bおよび導電性端子121c,121d
はそれぞれホック116a,116b,118,120
a,120bを介して支持体102に固定され、それ自
体が導電体であり、それぞれ生体電気現象導出用電極お
よび地板へ信号伝達用電極として作用する。構造は、例
えば図18に示すように、コネクタとしてのホック12
0に安定して固定できるものであればよい。また、材料
は導電体であればよく特に限定されない。材料として
は、例えば、高分子導電体(導電ゴム、含水性樹脂
等)、金属(銅、ステンンレス、アルミ等)、カーボン
(カーボンファイバー、グラフファイト、カーボン繊維
等)、樹脂に導電性メッキしたもの(例えば高分子絶縁
体または高分子導電体の表面に金、銀、銅、ニッケル,
アルミニュム、パラジュウム、白金等の導電性金属膜を
スパッタリング蒸着、電解メッキ、無電解メッキ等の手
段により形成させたもの)などが用いられる。
【0060】コネクタ112c,112d,114,1
13c,113dを構成する部品としては、前記構成例
ではホック116a,116b,118,120a,1
20bを用いているが、これに限定されず、例えば一般
用電気的コネクタ、接触型コネクタ等の構造であっても
よい。材料としてはカシメ具115a,115b,11
7,119a,119bと同様なものが用いられる。
【0061】含水性ゲル121a,121bは導電性端
子121c,121dと生体面との間を電気的に導電す
るものであり、生体への接着性を有するものが望まし
い。このようなゲル層を形成する基材としては、例えば
ゼラチン、ポリアクリル酸またはその塩、カラヤガム、
その他各種水溶性または水分散性アクリル系ポリマー、
ポリアクリル系ポリマー、ポリアクリルアミド、ポリビ
ニルアルコール、カルボキシンメチルセルローズ、ポリ
ウレタンなど水溶性または水分散性ポリマーなどがあげ
られる。
【0062】絶縁シート122は、それぞれ人体とアン
テナを構成する放射板104bおよび地板104aとが
直接接触しないようにするためのもので、その材質は絶
縁性があればよく特に限定されない。
【0063】粘着材123は、生体装着部101を生体
に強固に固定するためのもので、生体に刺激を与えない
ものが望ましい、例えば両面粘着テープ、アクリル系、
ゴム系、シリコン系、ビニールエーテル系などの生体装
着部101との密着性にすぐれた公知の粘着材料が使用
できる。
【0064】上記のように生体装着部101に送信機1
06を取り付けることにより、ループアンテナ103
a、103bが接続されて1個のループアンテナ103
が構成され、地板104aと放射板104bとが基板上
の回路を介して接続されてMSA104が構成される。
このように構成された生体信号送信装置を図30に示す
ように生体表面に装着するときは、生体装着部101を
被検者の生体の表面に粘着材123を介して接着し、含
水性ゲル121a、121bを測定部位に取り付ける。
そして導電性端子121c,121dが検出した生体信
号はホック120a、120bを介して送信機106に
送られ、送信機106内の電気回路111で処理された
生体信号はホック116a、116bを介してループア
ンテナ103に、ホック118を介してMSA104に
送られ、図示しない受信機に無線送信される。
【0065】本実施の形態によれば、電極105a、1
05bが検出した生体信号を特性の異なるループアンテ
ナ103とMSA104により無線送信するようにした
ので、指向性を改善し、放射能力を増大し、電波の帯域
幅を拡大することができる。またループアンテナ103
およびMSA104を2分割してそれぞれ支持体102
および送信機106内に配置したので、アンテナの全部
を送信機106内に設ける場合に比べて送信機106を
小型にすることができる。
【0066】なお、上記実施の形態では電極105が2
個の場合について説明したが、電極105が1個の場合
も同様の作用効果を得ることができる。また図19およ
び図20に示すようにMSA104の代りに2分割され
たループアンテナ103を103a、103bと103
c、103dとの2組設けてよい。この場合2組のルー
プアンテナ103を相互に直交する方向に配置すること
により指向性を改善することができる。この場合におい
て、ホック116aと116cにはそれぞれループアン
テナ103b,103cの一端に接続され、ホック11
6dとホック116bはそれぞれ電気回路111の送信
部110に接続される。ループアンテナ103b,10
3dの他端は電気回路111の送信部110に接続され
る。
【0067】図21乃至図24に本発明の第5の実施の
形態の構成例を示し、図25乃至図27に本発明の第6
の実施の形態の構成例を示す。これらの図において、図
14乃至図16に示す第4の実施の形態の部分を対応す
る部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省
略する。
【0068】図21は本発明の第5の実施の形態の構成
例を示すブロック図、図22は図21の生体装着部の具
体的な構成例を示す分解斜視図、図23は図22に示す
生体装着部およびこれに装着される送信機の外観斜視
図、図24は図23の送信機を生体装着部に装着したと
きのアンテナの配置を示す説明図である。
【0069】本実施の形態の特徴は図21に示すよう
に、2組のアンテナ603、604のうち一方のアンテ
ナ603を2分割し、2分割された一方の部分603a
と1個の電極105と他方のアンテナ604の全部とを
支持体102に配置し、2分割された他方の部分603
bを送信機106内に配置した点にある。なお本実施の
形態では電極105を1個とし、生体の他の部分に装着
される電極151をコネクタ152を介して増幅部10
7に接続しているが、電極105は複数2個以上であっ
てもよい。本実施の形態では、アンテナ603、604
がMSAであり、一方のアンテナ603が2分割され
て、分割されたアンテナ603の放射板603bのみが
送信機106内に配置された場合である。
【0070】図22において、誘電体材料で円板上に形
成された支持体102の上面には半円板状の放射板60
4bが固定されており、支持体102の下面には円板状
の地板153が同心上に固定されている。MSA604
の放射板604bには下面からカシメ具154が挿通さ
れており、カシメ具154が放射板604bから突出す
る上端には放射板用のホック155がカシメにより固定
されている。
【0071】地板153には下面からカシメ具156が
挿通されており、支持体102を貫通し上方に突出して
いて、その突出端には地板用のホック118がカシメに
より固定されている。また支持体102の中心には下面
から電極105が挿通されており、支持体102を貫通
して上方に突出していて、その突出端には心電導出用の
ホック120がカシメにより固定されている。さらに電
極105の下端には導電性の含水性ゲル121が取り付
けられている。
【0072】支持体112の上面は円板状の絶縁シート
157で被覆されており、ホック118、120、15
5は絶縁シート156を貫通して上方に突出している。
同様に支持体102の下面は絶縁シート122で被覆さ
れており、電極105および含水性ゲル121は地板1
53および絶縁シート122の中心にそれぞれ形成され
た開口部153a、122aを貫通して下方に突出して
いる。
【0073】一方、送信機106の内部には放射板60
3bが配置されており、ホック118、120、155
を介して送信機106を支持体102に装着したとき、
放射板603bが支持体102に配置された地板153
に対向し、1組のMSA603が構成される。また支持
体102には放射板604bと地板153とが対向配置
されているので、支持体102上でも他の1組のMSA
604が構成される。ここで2組のMSA603、60
4は図24に示すように、共通の地板153を有するこ
とになる。
【0074】本実施の形態によっても第4の実施の形態
とほぼ同様の作用効果を得ることができる。なお本実施
の形態では生体装着部101に設けられる電極105が
1個の場合について説明しているが、電極105が2個
の場合には電極の配置は図15に示すものと同様とな
る。
【0075】図25は本発明の第6の実施の形態の構成
例を示すブロック図、図26は図25の生体装着部の具
体的な構成例を示す分解斜視図、図27は図26に示す
生体装着部およびこれに装着される送信機の外観斜視図
である。
【0076】本実施の形態の基本的な構成は第5の実施
の形態とほぼ同様であるが、図25に示すように2分割
されないアンテナ103を送信機106内に配置してい
る。また電極105の数は2個としているが1個であっ
てもよい。
【0077】図26および図27にアンテナ103がル
ープアンテナ、アンテナ104がMSAで、ループアン
テナ103は送信機106内に配置され、MSA104
の地板104aが生体装着部101に、放射板104b
が送信機106内にそれぞれ配置されている場合を示
す。地板104a、電極105および絶縁板122の取
付構造は図15に示す第4の実施の形態と同様である。
そして送信機106を生体装着部101に装着したとき
地板104aと放射板104bとが対向してMSA10
4を構成する。
【0078】本実施の形態によっても第4の実施の形態
とほぼ同様の作用効果を得ることができる。なお本実施
の形態では電極105が2個の場合について説明してい
るが、電極105が1個の場合には電極の配置は図22
に示すものと同様となる。
【0079】本発明の第7の実施の形態を説明する。図
28は本実施の形態の構成例を示すブロック図、図29
はその分解斜視図である。本実施の形態では、2つのル
ープアンテナ103A、103Bと、MSA104を送
信機106に取り付けたものである。
【0080】図28に示すように、生体装着部101
は、支持体102に1対の電極105a,105bが一
体的に取り付けられて成る。送信機106の内部には、
増幅部107、変調部108、電源部109および送信
部110から構成される電気回路111が設けられてお
り、ループアンテナ103A、ループアンテナ103B
およびMSA104が前記電気回路111に電気的に接
続されている。そして、増幅部107と電極105は、
コネクタ112を介して電気的、機械的に接続されて設
けられている。
【0081】増幅部107、変調部108および送信部
110にはそれぞれ電源部109から電力が供給され
る。支持体102を被験者の生体表面に装着したとき、
電極105a,105bが検出した信号は、増幅部10
7で増幅され変調部108で変調され、送信部109か
ら、ループアンテナ103A、ループアンテナ103B
およびMSA104に送られる。そして、この生体信号
はこれらのアンテナ103A,103B,104から図
示しない受信機に無線送信される。
【0082】図29に示すように基板731は、上ふた
773aと下ふた773bとから成る筐体773に収容
されている。2つのループアンテナ103A、103B
は、それぞれのループ開口面が、基板731の基板面に
直交するように実装されている。また、2つのループア
ンテナ103A、103Bのループ開口面は互いに直交
するように配置されている。更に2つのループアンテナ
103A、103Bは、基板731の周縁近傍に配置さ
れており、それぞれは電気回路111に接続されてい
る。
【0083】基板731には、含水ゲル718a,71
8bから検出され、導電性端子718c,718d,カ
シメ具731a,731b、ホック719a,719b
を通じて伝達された生体信号を電気回路111に導くラ
ンド732a,732bが設けられている。基板731
は、このランド732a,732bの中央に設けられた
孔部と、下ふた773b内部の突出部に設けられた孔部
に上方から挿通されるカシメ具733a,733bとこ
れに対する凹状ホック734a,734bにより、下ふ
た773bにその底面に平行な状態に固定される。本装
置が生体に装着されたとき、下ふた773bの底面は、
生体表面に対しほぼ平行になるので、2つのループアン
テナ103A、103Bの開口面は、生体表面に対しほ
ぼ直交する状態となる。
【0084】更に基板731には、誘電体支持材735
で平行に配置された放射板104bと地板104aとか
ら成るMSA104が実装されている。上記のように、
基板731は、下ふた773bにその底面に平行な状態
に固定されるので、本装置が生体に装着されたとき、放
射板104bと地板104aは、生体表面に対しほぼ平
行な状態となる。この時、地板104aは、放射板10
4bよりも下ふた773b側にあるので、生体表面によ
り近く配置される。
【0085】基板731の裏面には電池収容部が設けら
れており、電池734はこの電池収容部に収容される。
【0086】支持体102は、絶縁材で形成された板状
であり、中央が幅狭となっている。カシメ具731a,
731bのそれぞれの突起は、支持体102の下面に配
置された導電性端子718c,718dの一端に設けら
れた孔部と、支持体102に設けられた孔部に挿通され
て凸状ホック719a,719bにより導電性端子71
8c,718dと共に支持体102に固定されている。
導電性端子718c,718dの他端にはそれぞれ導電
性の含水性ゲル718a,718bが取り付けられてい
る。カシメ具731a,731bの底面にはそれぞれ絶
縁シート720a,720bが取り付けられ、生体と電
気的に絶縁している。
【0087】本実施の形態における各部分の構造および
材質は、上記の各実施の形態で用いられた相当する各部
分と同じである。
【0088】本実施の形態によれば、2つのループアン
テナ103A,103Bは相互に直交するので指向性に
優れるという効果や、それぞれのループアンテナ103
A,103Bの開口面が生体表面に対し直交するため感
度が向上し利得を大きくすることができるという効果を
有する他、アンテナ103A,103B,104すべて
が送信機に内蔵されているので、生体装着部101を送
信機106から取り外してこの生体装着部101のみを
使い捨てとすることができ、使用に際してのコストの低
下を図ることができる。
【0089】ここで、図31に、ループアンテナとモノ
ポールアンテナの人体の影響による電波指向性を示す。
この図に示すように、ループアンテナを開口面が人体の
表面に対し直角に設けた場合、モノポールアンテナを人
体の表面に略平行に設けた場合と比べ、指向性は各段に
優れている。図32は、1つのループアンテナを開口面
が人体の表面に対し直角に設けた場合の指向性を示す図
であり、図33は、2つのループアンテナを開口面が人
体の表面に対し直角に設け、かつ、相互に直交するよう
に設けた場合の指向性を示す図である。この図のよう
に、ループアンテナが2つの場合は、指向性を互いに補
い合い、人体による影響が少なくなる。
【0090】
【発明の効果】請求項1の発明の生体信号送信装置によ
れば、生体に装着した時にループアンテナのループ開口
面が生体面に対してほぼ直角になるように装着できるよ
うにしたので、生体面に対しループ開口面が一定の方向
を保持でき、開口面を人体などで塞ぐことがないので、
人体の影響による電波の減衰を少なくして利得を向上で
き、安定した指向性が得られる。
【0091】請求項2の発明の生体信号送信装置によれ
ば、生体に装着した時にループアンテナのループ開口面
が生体面に対してほぼ直角になり、かつ、2つのループ
開口面がお互いにほぼ直角の方向になるように配置した
ので、お互いに指向性を補うことが可能となり、利得が
向上する。
【0092】請求項3の発明の生体信号送信装置によれ
ば、少なくとも1つのループアンテナを送信機に内蔵す
るのでモノポールアンテナ(λ/4アンテナ)のような
外部に配置されるようなアンテナと比較して装着者を束
縛しない。また、電極を支持し生体面に装着される支持
体の生産コストを低減することができ、使い捨てとする
ことができる。
【0093】請求項4の発明の生体信号送信装置によれ
ば、ループアンテナの少なくとも1つは、2分割され、
分割されたループアンテナの一方を支持体に、他方を送
信機内にそれぞれ配置し、送信機を支持体に装着するこ
とにより分割されたループアンテナを一体化したことに
よって、送信機にすべてのループアンテナを設ける場合
に比して送信機を小型化でき、または、ループ開口面を
大きくすることができ、開口面が生体面に直交した状態
で生体近傍に密着固定されるため利得向上にもなる。
【0094】請求項5の発明の生体信号送信装置によれ
ば、電極を支持し送信機が装着された支持体に生体信号
を放出するループアンテナを一体に設け、支持体を生体
面に装着したときにループアンテナの開口面が生体面に
対してほぼ直角になるようにしたので、ループアンテナ
の電波の減衰を少なくし利得向上を図ることができる。
【0095】請求項6の発明の生体信号送信装置によれ
ば、開口面が生体面に対しほぼ直角の方向になるように
設けられたループアンテナと、生体面に平行に対向配置
された放射板と地板とを有し、地板を生体面により近接
したマイクロストリップアンテナを配置したので、人体
の影響による電波の減衰を少なく、かつ、2つのアンテ
ナの、お互いの指向性を補うため利得向上を図ることが
できる。
【0096】請求項7の発明の生体信号送信装置によれ
ば、開口面が生体面に対しほぼ直角の方向になるように
設けられ、互いにほぼ直角に配置された2つのループア
ンテナと、生体面に平行に対向配置された放射板と地板
とを有し、地板を生体面より近接して配置されたマイク
ロストリップアンテナを備えるので、3つのアンテナが
指向性を互いに補い合い利得を向上することができる。
【0097】請求項8の発明の生体信号送信装置によれ
ば、ループアンテナおよびマイクロストリップアンテナ
のうち少なくとも1つは、送信機に内蔵するので、外部
に配置するモノポールアンテナなどに比べて装着者を拘
束しない。さらに、電極を支持し生体面に装着される支
持体の生産コストを低減することができる。
【0098】請求項9の発明の生体信号送信装置によれ
ば、送信機よりも大きい面積を占める支持体にループア
ンテナまたはマイクロストリップアンテナを設けること
ができるので、ループアンテナは、ループ開口面積を大
きくすることが可能となり、また、マイクロストリップ
アンテナは、放射板と地板の面積を大きく設けることが
可能となる。よって利得や帯域幅の向上を行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の生体信号送信装置の第1の実施の形態
の構成例を示すブロック図である。
【図2】図1の生体装着部の構成を示す縦断面図であ
る。
【図3】図2の分解斜視図である。
【図4】図1の生体装着部および送信機の外観斜視図で
ある。
【図5】図3の支持体の変形例の形状を示す平面図であ
る。
【図6】図3のループアンテナの構成を示す斜視図であ
る。
【図7】図3のループアンテナの変形例の構成を示す斜
視図である。
【図8】図2および図3の電極の取付構造を示す分解縦
断面図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態の構成例を示すブロ
ック図である。
【図10】図9の生体装着部および送信機の構成例を示
す分解斜視図である。
【図11】図9の生体装着部および送信機の外観斜視図
である。
【図12】図9の電極をトランスデューサに置換した構
成を示す生体装着部のブロック図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態の構成例を示す縦
断面図である。
【図14】本発明の生体信号送信装置の第4の実施の形
態の構成を示すブロック図である。
【図15】図14の生体装着部の構成例を示す分解斜視
図である。
【図16】図15に示す生体装着部およびこれに装着さ
れる送信機の外観斜視図である。
【図17】図15の支持体の変形例の形状を示す平面図
である。
【図18】図22の電極の取付構造を示す分解縦断面図
である。
【図19】図14の生体装着部の他の構成例を示すの外
観斜視図である。
【図20】図19に示す生体装着部およびこれに装着さ
れる送信機の外観斜視図である。
【図21】本発明の第5の実施の形態の構成例を示すブ
ロック図である。
【図22】図21の生体装着部の構成例を示す分解斜視
図である。
【図23】図22に示す生体装着部およびこれに装着さ
れる送信機の外観斜視図である。
【図24】図23の送信機を生体装着部に装着したとき
のアンテナの配置を示す説明図である。
【図25】本発明の第6の実施の形態の構成例を示すブ
ロック図である。
【図26】図25の生体装着部の構成例を示す分解斜視
図である。
【図27】図26の生体装着部およびこれに装着される
送信機の外観斜視図である。
【図28】本発明の第7の実施の形態の構成例を示すブ
ロック図である。
【図29】図28の生体装着部および送信機の構成例を
示す分解斜視図である。
【図30】本発明の生体信号送信装置を生体に装着した
例を示す図。
【図31】人体に装着されたループアンテナとモノポー
ルアンテナの指向性の比較をするための図。
【図32】人体に装着された1つのループアンテナの指
向性を示す図。
【図33】人体に装着された2つのループアンテナの指
向性を示す図。
【図34】従来の生体信号送信装置の第1の例の構成を
示す正面図である。
【図35】従来の生体信号送信装置の第2の例の要部の
構成を示す平面図である。
【図36】従来の生体信号送信装置の第3の例の構成を
示す正面図である。
【図37】従来の生体信号送信装置の第4の例の構成を
示す平面図である。
【符号の説明】
2、102 支持体、 3、103、603 ループアンテナ 4、104、604 MSA 14、105 電極、 5、106 送信機、 10、11、111 電気回路、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 保坂 栄弘 東京都新宿区西落合1丁目31番4号 日本 光電工業株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体信号を検出する電極と、 該電極を支持し生体面に装着される支持体と、 前記電極が検出した生体信号を処理する電気回路を有す
    る送信機と、 前記電気回路が処理した電気信号を受信機に向けて放出
    し、開口面が前記生体面に対しほぼ直角の方向になるよ
    うに設けられた少なくとも1つのループアンテナと、を
    備えることを特徴とする生体信号送信装置。
  2. 【請求項2】 生体信号を検出する電極と、 該電極を支持し生体面に装着される支持体と、 前記電極が検出した生体信号を処理する電気回路を有す
    る送信機と、 前記電気回路が処理した電気信号を受信機に向けて放出
    し、開口面が前記生体面に対しほぼ直角の方向になるよ
    うに設けられ、互いにほぼ直角に配置された2つのルー
    プアンテナと、を備えることを特徴とする生体信号送信
    装置。
  3. 【請求項3】 前記ループアンテナの少なくとも1つ
    は、前記送信機内部に設けられたことを特徴とする請求
    項1または請求項2に記載の生体信号送信装置。
  4. 【請求項4】 前記ループアンテナの少なくとも1つ
    は、2分割され、分割された前記ループアンテナの一方
    を前記支持体に、他方を前記送信機内にそれぞれ配置
    し、前記送信機を前記支持体に装着することにより分割
    された前記ループアンテナを一体化したことを特徴とす
    る請求項1または請求項2に記載の生体信号送信装置。
  5. 【請求項5】 前記ループアンテナは前記支持体に一体
    に設け、前記ループアンテナの両端を接続部材を介して
    前記電気回路の出力側に接続して前記送信機を前記支持
    体に装着したことを特徴とする請求項1または請求項2
    に記載の生体信号送信装置。
  6. 【請求項6】 生体信号を検出する電極と、 該電極を支持し生体面に装着される支持体と、 前記電極が検出した生体信号を処理する電気回路を有す
    る送信機と、 前記電気回路が処理した電気信号を受信機に向けて放出
    し、開口面が前記生体面に対しほぼ直角の方向になるよ
    うに設けられた少なくとも1つのループアンテナと、 前記生体面に平行に対向配置された放射板と地板とを有
    し、前記地板を前記生体面により近接して配置されたマ
    イクロストリップアンテナと、を備えることを特徴とす
    る生体信号送信装置。
  7. 【請求項7】 生体信号を検出する電極と、 該電極を支持し生体面に装着される支持体と、 前記電極が検出した生体信号を処理する電気回路を有す
    る送信機と、 前記電気回路が処理した電気信号を受信機に向けて放出
    し、開口面が前記生体面に対しほぼ直角の方向になるよ
    うに設けられ、互いにほぼ直角に配置された2つのルー
    プアンテナと、 前記生体面に平行に対向配置された放射板と地板とを有
    し、前記地板を前記生体面により近接して配置されたマ
    イクロストリップアンテナと、を備えることを特徴とす
    る生体信号送信装置。
  8. 【請求項8】 前記ループアンテナおよび前記マイクロ
    ストリップアンテナのうち少なくとも1つは、前記送信
    機内部に設けられたことを特徴とする請求項6または請
    求項7に記載の生体信号送信装置。
  9. 【請求項9】 前記ループアンテナおよび前記マイクロ
    ストリップアンテナのうち少なくとも1つは、前記支持
    体に一体に設け、前記ループアンテナまたは前記マイク
    ロストリップアンテナを接続部材を介して前記電気回路
    の出力側に接続して前記送信機を前記支持体に装着した
    ことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の生体
    信号送信装置。
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