JPH11261385A - パルス幅制御回路 - Google Patents

パルス幅制御回路

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JPH11261385A
JPH11261385A JP10073260A JP7326098A JPH11261385A JP H11261385 A JPH11261385 A JP H11261385A JP 10073260 A JP10073260 A JP 10073260A JP 7326098 A JP7326098 A JP 7326098A JP H11261385 A JPH11261385 A JP H11261385A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用するインバータタイプの論理素子の個数
を削減する。 【解決手段】 コンデンサ素子10には外部入力電源V
ccの電力をフォトトランジスタ素子16を介してコンデ
ンサ素子10に加える充電回路と、NORゲートNR3
の入力端子とを接続する。フォトトランジスタ素子16
に加えられる制御信号が大きくなるに従ってコンデンサ
素子10の充電速度が速まりNORゲートNR3から出
力されるパルス信号のパルス幅が狭くなり、上記制御信
号が小さくなるに従ってコンデンサ素子10の充電速度
が遅くなりNORゲートNR3の出力パルス信号のパル
ス幅が広くなる。NORゲートNR3の出力パルス信号
レベルを反転するためのインバータタイプの論理素子を
設けなくて済み、その分、インバータタイプの論理素子
を削減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外部から加えられ
る制御信号の大きさに応じて出力パルス信号のパルス幅
を可変制御することができるパルス幅制御回路に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図4にはパルス幅制御回路の一例が示さ
れている。このパルス幅制御回路1は、同図に示すよう
に、発振回路2と、パルス幅可変回路3と、インバータ
タイプの論理素子であるナンドゲート(NANDゲー
ト)N4とを有して構成されている。
【0003】上記発振回路2はインバータタイプの論理
素子である2個のNANDゲートN1,N2を有して構
成されており、NANDゲートN1の入力の2端子はそ
れぞれ共通の抵抗体R1の一端側に接続され、NAND
ゲートN1の出力端子はNANDゲートN2の入力の各
2端子に直列状に接続されており、上記抵抗体R1とN
ANDゲートN1とNANDゲートN2の直列接続体に
はコンデンサ素子C1が並列接続されている。また、上
記NANDゲートN1の出力端子にはダイオードD1の
アノード側が接続され、該ダイオードD1のカソード側
は抵抗体R2の一端側に直列状に接続され、この抵抗体
R2の他端側は前記抵抗体R1とコンデンサ素子C1の
接続部に接続されている。さらに、上記ダイオードD1
と抵抗体R2の直列接続体には抵抗体R3が並列接続さ
れている。
【0004】上記パルス幅可変回路3はインバータタイ
プの論理素子であるNANDゲートN3を有し、このN
ANDゲートN3の入力端子aは前記発振回路2のNA
NDゲートN2の入力側に接続され、NANDゲートN
3の入力端子bには抵抗体R4の一端側が接続され、こ
の抵抗体R4の他端側にはダイオードD2のカソード側
が接続され、該ダイオードD2のアノード側は前記発振
回路2のNANDゲートN2の出力端子に接続されてい
る。
【0005】また、前記NANDゲートN3と抵抗体R
4の接続部にはコンデンサ素子C2の一端側(入力側)
が接続され、このコンデンサ素子C2の他端側は接地さ
れている。このコンデンサ素子C2の接地側にはフォト
トランジスタ素子PT1のエミッタ側が接続され、該フ
ォトトランジスタ素子PT1のコレクタ側は抵抗体R5
の一端側に接続され、この抵抗体R5の他端側は前記コ
ンデンサ素子C2の入力側に接続されている。さらに、
前記NANDゲートN3の出力端子はNANDゲートN
4の各入力端子に共通に接続されている。このNAND
ゲートN4の出力端はパルス幅制御回路1の出力端と成
しており、この出力端はパルス幅制御回路1の所望の接
続相手に接続される。
【0006】図4に示すパルス幅制御回路1は上記のよ
うに構成されており、このパルス幅制御回路1の回路動
作例を簡単に説明する。発振回路2のNANDゲートN
1はコンデンサ素子C1の充放電に基づき図5の(b)
に示すような定周期T1の定パルス幅H1を持つパルス
信号を出力し、NANDゲートN2は上記NANDゲー
トN1の出力パルス信号を受け該パルス信号レベルを反
転させたパルス信号を出力する。つまり、NANDゲー
トN2は定周期T1のパルス幅h1のパルス信号を発振
回路2の出力パルス信号として出力する。
【0007】パルス幅可変回路3は上記発振回路2の出
力パルス信号を受けて次に示すように動作する。発振回
路2の出力パルス信号レベル(NANDゲートN2の出
力パルス信号レベル)がローレベル(L)からハイレベ
ル(H)に反転したときに(図5に示す時間t1)、こ
のハイレベル信号がダイオードD2と抵抗体R4を順に
通ってコンデンサ素子C2に流れ始め、コンデンサ素子
C2の充電が開始され、コンデンサ素子C2の充電電圧
は、図5の(c)に示すように、時間の経過と共に増加
していく。
【0008】ところで、NANDゲートN3の入力端子
aにはNANDゲートN2の入力側の電圧が加えられ、
NANDゲートN3の入力端子bには上記コンデンサ素
子C2の充電電圧が加えられており、上記NANDゲー
トN3の入力端子aにハイレベル信号が加えられ、か
つ、入力端子bにNANDゲートN3のしきい値電圧
(スレッショルド電圧)以上の電圧がコンデンサ素子C
2から加えられているときにのみ、NANDゲートN3
は出力パルス信号のレベルをローレベルにするものであ
る。
【0009】上記コンデンサ素子C2の充電期間には、
NANDゲートN2の入力側のローレベル信号がNAN
DゲートN3の入力端子aに加えられているので、NA
NDゲートN3から出力されるパルス信号の出力レベル
は図5の(d)に示すようにハイレベルとなっている。
【0010】上記コンデンサ素子C2の充電動作によっ
てコンデンサ素子C2の充電電圧がNANDゲートN3
のスレッショルド電圧以上となっている状態で、NAN
DゲートN1の出力パルス信号レベルの反転に伴ってN
ANDゲートN2の出力パルス信号レベルがハイレベル
からローレベルに反転したときには(時間t2)、上記
NANDゲートN2の入力側のハイレベル信号と、スレ
ッショルド電圧以上のコンデンサ素子C2の充電電圧と
がNANDゲートN3に入力されるので、NANDゲー
トN3から出力されるパルス信号レベルは、図5の
(d)に示すように、ハイレベルからローレベルに反転
する。
【0011】一方、上記NANDゲートN2の出力パル
ス信号レベルの反転によって、コンデンサ素子C2の充
電電圧は抵抗体R5とフォトトランジスタ素子PT1を
順に通って放電し始め、この放電によってコンデンサ素
子C2の充電電圧は図5の(c)の実線に示すように時
間の経過と共に減少していき、NANDゲートN2の入
力パルス信号レベルがハイレベルの状態でコンデンサ素
子C2の充電電圧がNANDゲートN3のスレッショル
ド電圧よりも低下したときに(時間t3)、NANDゲ
ートN3の出力パルス信号レベルは、図5の(d)に示
すように、ローレベルからハイレベルに反転する。
【0012】そして、再び、上記の如く、NANDゲー
トN2の出力パルス信号レベルがハイレベルからローレ
ベルに反転したときに(時間t5)、NANDゲートN
3の出力パルス信号レベルはハイレベルからローレベル
に反転する。
【0013】ところで、前記フォトトランジスタ素子P
T1は外部から加えられる制御信号(ここでは光)が大
きくなるに従って(強くなるに従って)該フォトトラン
ジスタ素子PT1のインピーダンスが減少し、反対に、
上記制御信号が小さくなるに従って(弱くなるに従っ
て)インピーダンスが増加する特性を有するものである
ことから、上記制御信号が大きくなるに従ってフォトト
ランジスタ素子PT1は電流が流れ易くなる。このこと
によって、コンデンサ素子C2の放電期間に、コンデン
サ素子C2からフォトトランジスタ素子PT1を通って
放電する単位時間当たりの電流量が増加し、コンデンサ
素子C2の放電速度が速くなる方向にコンデンサ素子C
2の放電時定数が可変し、反対に、上記制御信号が小さ
くなるに従ってフォトトランジスタ素子PT1は電流が
流れ難くなってコンデンサ素子C2の放電速度が遅くな
る方向にコンデンサ素子C2の放電時定数が可変する。
【0014】上記の如く、制御信号の変動によってコン
デンサ素子C2の放電速度が速まると、図5の(c)の
破線L1に示すように、コンデンサ素子C2の放電開始
時からコンデンサ素子C2の充電電圧がNANDゲート
N3のスレッショルド電圧よりも低下するまでに要する
時間が短くなり、NANDゲートN3の出力パルス信号
レベルがローレベルである期間が短くなる。従って、必
然的に、NANDゲートN3の出力パルス信号のパルス
幅が図5の(d)のパルス幅H3’に示すように広くな
る。
【0015】反対に、制御信号の変動によってコンデン
サ素子C2の放電速度が遅くなると、図5の(c)の破
線L2に示すように、放電開始時からコンデンサ素子C
2の充電電圧がNANDゲートN3のスレッショルド電
圧よりも低下するまでに要する時間が長くなり、NAN
DゲートN3の出力パルス信号のパルス幅が図5の
(d)のパルス幅H3”に示すように狭くなる。
【0016】上記のように、NANDゲートN3の出力
パルス信号のパルス幅H3はコンデンサ素子C2の放電
速度(放電時定数)に基づき定まり、そのコンデンサ素
子C2の放電時定数は外部の制御信号の大きさに応じて
可変するものであることから、NANDゲートN3は制
御信号の変動に応じたパルス幅を持つパルス信号をパル
ス幅可変回路3の出力パルス信号として出力することが
できる。
【0017】通常、外部制御信号が大きくなるに従って
パルス幅が狭くなり、外部制御信号が小さくなるに従っ
てパルス幅が広くなるようなパルス幅制御が成されるこ
とがパルス幅制御回路1に要求されることから、前述し
たように、上記パルス幅可変回路3の出力側に該回路3
の出力パルス信号レベルを反転させるためのNANDゲ
ートN4が設けられており、このNANDゲートN4に
よって、上記NANDゲートN3の出力パルス信号レベ
ルを反転させた図5の(e)に示すパルス信号が、つま
り、上記要求されるパルス幅制御が行われるパルス信号
がパルス幅制御回路1から出力される。
【0018】以上のように、図4に示すパルス幅制御回
路1は、外部の制御信号が大きくなるに従って出力パル
ス信号のパルス幅を狭くする方向に制御し、また、外部
の制御信号が小さくなるに従って出力パルス信号のパル
ス幅を広くする方向に可変制御することができ、安価で
あるNANDゲートを採用することで回路コストを安価
にすることが可能である。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記N
ANDゲートを含めたインバータタイプの論理素子は駆
動損失が大きく、図4に示すように、4個ものインバー
タタイプの論理素子を使用した場合には、それら論理素
子のトータル駆動損失が大きくなるという問題が生じ、
パルス幅制御回路1を構成するインバータタイプの論理
素子の使用個数を削減することが望まれている。
【0020】本発明は上記課題を解決するために成され
たものであり、その目的は、インバータタイプの論理素
子の使用個数を削減することができ、インバータタイプ
の論理素子のトータル駆動損失の減少を図ることができ
るパルス幅制御回路を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は次のような構成をもって前記課題を解決
する手段としている。すなわち、第1の発明は、パルス
信号を定周期の定パルス幅でもって発振出力する発振回
路と;この発振回路から出力されたパルス信号を受け該
パルス信号のオン・オフを利用して充放電する充放電回
路と;この充放電回路に接続し該充放電回路の放電動作
によって充放電回路の充電電圧がオンしきい値電圧より
も低下したときに、出力するパルス信号の出力レベルを
ローレベルからハイレベルに反転し、上記充放電回路の
充電動作によって該充放電回路の充電電圧がオフしきい
値電圧に達したときに上記パルス信号の出力レベルをハ
イレベルからローレベルに反転するインバータタイプの
論理素子と;外部から加えられる制御信号が大きくなる
に従って上記充放電回路の充電速度を速める方向に充放
電回路の充電時定数を可変して上記インバータタイプの
論理素子から出力されるパルス信号のハイレベルのパル
ス幅を狭くする方向に制御し、上記制御信号が小さくな
るに従って上記充放電回路の充電速度を遅くする方向に
充放電回路の充電時定数を可変して上記インバータタイ
プの論理素子の出力パルス信号のハイレベルのパルス幅
を広くする方向に制御する充電時定数可変制御回路と;
が設けられている構成をもって前記課題を解決する手段
としている。
【0022】第2の発明は、上記第1の発明を構成する
発振回路は、入力がハイレベルであるときには出力がロ
ーレベルになり入力がローレベルであるときには出力が
ハイレベルになるインバータタイプの論理素子を2個直
列状に接続した直列接続体を有し、この直列接続体には
定周期で充放電する定周期充放電回路が接続し、この定
周期充放電回路の充放電動作によって上記直列接続体は
定周期の定パルス幅を持つパルス信号を出力する構成を
もって前記課題を解決する手段としている。
【0023】上記構成の発明において、充電時定数可変
制御回路は、制御信号が大きくなるに従って充放電回路
の充電速度を速める方向に充放電回路の充電時定数を可
変する。このように、充放電回路の充電速度が速められ
ることによって、充放電回路の充電動作が開始されてか
ら該充放電回路の充電電圧がインバータタイプの論理素
子のオフしきい値電圧に達するまでに要する時間が短く
なり、インバータタイプの論理素子から出力されるパル
ス信号のハイレベルのパルス幅が狭くなる。
【0024】また、充電時定数可変制御回路は、制御信
号が小さくなるに従って充放電回路の充電速度を遅くす
る方向に充放電回路の充電時定数を可変する。このよう
に、充放電回路の充電速度が遅くなることによって、充
放電回路の放電動作が開始されてから該充放電回路の充
電電圧がインバータタイプの論理素子のオフしきい値電
圧に達するまでに要する時間が長くなり、インバータタ
イプの論理素子の出力パルス信号のパルス幅が広くな
る。
【0025】上記のように、制御信号が大きくなるに従
ってインバータタイプの論理素子の出力パルス信号のパ
ルス幅を狭くする方向に制御し、制御信号が小さくなる
に従ってインバータタイプの論理素子の出力パルス信号
のパルス幅を広くする方向に制御できるので、上記イン
バータタイプの論理素子の出力側に、さらに、インバー
タタイプの論理素子を設ける必要がない。
【0026】このように、充放電回路に接続するインバ
ータタイプの論理素子の出力側にさらにインバータタイ
プの論理素子を設ける必要がない分、インバータタイプ
の論理素子の使用個数を削減することができ、パルス幅
制御回路におけるインバータタイプの論理素子のトータ
ル駆動損失を抑制することが可能となり、前記課題が解
決される。
【0027】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る実施形態例
を図面に基づき説明する。
【0028】図1には本実施形態例のパルス幅制御回路
が示されている。同図に示すように、インバータタイプ
の論理素子であるNORゲート(ノアゲート)NR1の
各入力端子a,bには共通の抵抗体4の一端側が直列状
に接続され、NORゲートNR1の出力端子にはインバ
ータタイプの論理素子であるNORゲートNR2の各入
力端子a,bが直列状に接続されており、上記抵抗体4
とNORゲートNR1とNORゲートNR2の直列接続
体にはコンデンサ素子5が並列接続されている。また、
上記抵抗体4とNORゲートNR1の直列接続体には、
抵抗体6と抵抗体7の直列接続体が並列接続され、上記
抵抗体6と抵抗体7の接続部にはダイオード8のカソー
ド側が接続され、該ダイオード8のアノード側は抵抗体
6と抵抗体4の接続部に接続されている。
【0029】上記コンデンサ素子5と抵抗体4,6,7
とダイオード8とによって、定周期でもって充放電を行
う定周期充放電回路が構成され、該定周期充放電回路と
上記NORゲートNR1,NR2とによって、パルス信
号を定周期の定パルス幅でもって発振出力する発振回路
2が構成されている。
【0030】前記NORゲートNR2の出力端側にはコ
ンデンサ素子10の一端側が接続され、このコンデンサ
素子10の他端側はダイオード11のアノード側と抵抗
体12の一端側とダイオード13のカソード側とインバ
ータタイプの論理素子であるNORゲートNR3の入力
端子aと抵抗体14の一端側とにそれぞれ接続されてい
る。上記ダイオード11のカソード側と抵抗体12の他
端側とはそれぞれ外部入力電源Vccに接続されている。
【0031】また、上記ダイオード13のアノード側は
抵抗体15の一端側に接続され、この抵抗体15の他端
側はフォトトランジスタ素子16のエミッタ側に接続さ
れ、該フォトトランジスタ素子16のコレクタ側は前記
外部入力電源Vccに接続されている。さらに、上記ダイ
オード13のアノード側と抵抗体15の接続部には抵抗
体17の一端側が接続され、この抵抗体17の他端側は
接地されている。
【0032】さらに、前記抵抗体14はトランジスタ素
子18のコレクタ側に接続され、該トランジスタ素子1
8のエミッタ側は接地されている。このトランジスタ素
子18のベース側にはコンデンサ素子20の一端側と抵
抗体21の一端側とがそれぞれ接続され、上記抵抗体2
1の他端側は接地され、コンデンサ素子20の他端側は
抵抗体22の一端側に接続され、この抵抗体22の他端
側は前記NORゲートNR1とNORゲートNR2の接
続部に接続されている。
【0033】上記NORゲートNR3の一方の入力端子
aは前述したようにコンデンサ素子10に接続され、他
方の入力端子bは接地されている。NORゲートNR3
の出力端子はパルス幅制御回路1の出力端子と成してお
り、パルス幅制御回路1の所望の接続相手に接続され、
このNORゲートNR3の出力信号がパルス幅制御回路
1の出力信号として出力される。
【0034】上記抵抗体12,15,17とダイオード
13とフォトトランジスタ素子16とによって、外部入
力電源Vccの電力を利用してコンデンサ素子10の充電
を行う充電回路が構成され、ダイオード11と抵抗体1
2,14,21,22とトランジスタ素子18とコンデ
ンサ素子20とによって、コンデンサ素子10の充電電
圧を放電する放電回路が構成され、上記充電回路と放電
回路とコンデンサ素子10とによって、前記発振回路2
の出力パルス信号を受けて充放電する充放電回路が構成
されている。
【0035】また、ダイオード13と抵抗体15とフォ
トトランジスタ素子16とによって、コンデンサ素子1
0の充電速度(つまり、充電時定数)を可変制御する充
電時定数可変制御回路が構成されており、該充電時定数
可変制御回路と上記充放電回路とNORゲートNR3と
によって、外部から加えられる制御信号の変動に応じて
可変するパルス幅を持つパルス信号を出力するパルス幅
可変回路3が構成されており、前記発振回路2とパルス
幅可変回路3とによってパルス幅制御回路1が構成され
ている。
【0036】本実施形態例に示すパルス幅制御回路は上
記のように構成されており、以下に、本実施形態例に示
すパルス幅制御回路の動作例を図2に示すタイムチャー
トに基づき説明する。
【0037】上記発振回路2のNORゲートNR1の出
力パルス信号のレベルが図2の(b)に示すようにロー
レベルからハイレベルに反転したときに(図2に示す時
間t1)、このハイレベル信号が抵抗体7と抵抗体6を
順に通ってコンデンサ素子5に印加され始め、図2の
(a)に示すように、コンデンサ素子5の充電が開始さ
れ、時間の経過と共にコンデンサ素子5の充電電圧は増
加していく。このコンデンサ素子5の充電電圧は抵抗体
R4を介してNORゲートNR1の入力側に加えられ
る。
【0038】この実施形態例に採用した上記各NORゲ
ートNR1,NR2,NR3は、オンしきい値とオフし
きい値電圧を兼用するしきい値電圧(スレッショルド電
圧)と、入力電圧(入力レベル)とに基づき、出力パル
ス信号のレベルが定められるものである。すなわち、各
NORゲートNR1,NR2,NR3は入力端子a,b
に入力する電圧がスレッショルド電圧未満であるときに
のみ、出力パルス信号レベルをハイレベルにする特性を
有することから、上記コンデンサ素子5の充電期間に、
NORゲートNR1に入力する電圧(つまり、コンデン
サ素子5の充電電圧)がNORゲートNR1のスレッシ
ョルド電圧V1に達するまではNORゲートNR1は図
2の(b)に示すようにハイレベル信号を継続して出力
する。
【0039】そして、コンデンサ素子5の充電電圧が上
記NORゲートNR1のスレッショルド電圧V1に達す
ると(時間t2)、NORゲートNR1の出力パルス信
号レベルはハイレベルからローレベルに反転し、それと
同時に、コンデンサ素子5の充電電圧は、図2の(a)
に示すように瞬間的に増加した後に、ダイオード8や抵
抗体6を通って放電し徐々に減少していく。
【0040】この放電によって、コンデンサ素子5の充
電電圧がNORゲートNR1のスレッショルド電圧V1
よりも低下したときに(時間t3)、NORゲートNR
1の出力パルス信号レベルはローレベルからハイレベル
に反転し、同時に、コンデンサ素子5の充電電圧は瞬時
に大幅に減少し、その後、再び、上記の如く、NORゲ
ートNR1から出力されるハイレベル信号によってコン
デンサ素子5は充電が開始される。
【0041】上記のように、NORゲートNR1の出力
パルス信号のハイレベル期間H1は、コンデンサ素子5
の充電が開始されてからコンデンサ素子5の充電電圧が
NORゲートNR1のスレッショルド電圧V1まで上昇
するのに要する時間であり、コンデンサ素子5の充電速
度に基づき定められ、また、NORゲートNR1の出力
パルス信号のローレベル期間h1はコンデンサ素子5の
放電が開始されてからコンデンサ素子5の充電電圧がN
ORゲートNR1のスレッショルド電圧V1まで低下す
るのに要する時間であり、コンデンサ素子5の放電速度
に基づき定まり、上記コンデンサ素子5の充電速度と放
電速度は抵抗体6,7の各抵抗値とコンデンサ素子5の
静電容量とによって定まり、それら抵抗体6,7の各抵
抗値とコンデンサ素子5の静電容量は固定されているこ
とから、NORゲートNR1の出力パルス信号のハイレ
ベル期間H1とローレベル期間h1は一定時間となる。
つまり、NORゲートNR1から定周期T1の定パルス
幅H1のパルス信号が出力される。
【0042】上記NORゲートNR1の出力パルス信号
はNORゲートNR2に加えられ、NORゲートNR2
はそのNORゲートNR1の出力パルス信号のレベルを
反転させ、図2の(c)に示すようなパルス信号を出力
する。このNORゲートNR2の出力信号が発振回路2
の出力信号として出力されるので、この発振回路2は定
周期T1の定パルス幅h1を持つパルス信号を出力す
る。
【0043】この発振回路2の出力パルス信号はコンデ
ンサ素子10に加えられており、前記NORゲートNR
1の出力パルス信号レベルの反転に伴ってNORゲート
NR2の出力信号がローレベルに反転したときに(時間
t3)、コンデンサ素子10は瞬間的に放電しコンデン
サ素子10の充電電圧は図2の(d)に示すように大幅
に減少する。このコンデンサ素子10の放電経路は主に
2経路あり、その1つはダイオード11を通る経路であ
り、もう1つは、抵抗体14とトランジスタ素子18を
順に通って放電する経路である。
【0044】なお、上記NORゲートNR1の出力パル
ス信号がローレベルからハイレベルに反転する際にはト
リガーが発生し、このトリガーが抵抗体22とコンデン
サ素子20から成る微分回路を通ってトランジスタ素子
18のベースに印加するので、トランジスタ素子18の
コレクタ−エミッタ間は瞬間的に導通状態となることか
ら、上記の如く、コンデンサ素子10の充電電圧を抵抗
体14とトランジスタ素子18を順に通して放電させる
ことができる。
【0045】上記コンデンサ素子10の充電電圧はNO
RゲートNR3の入力端子aに加えられており、上記の
如くコンデンサ素子10の充電電圧が放電によってNO
RゲートNR3のスレッショルド電圧V3よりも低下し
たときに(時間t3)、NORゲートNR3から出力さ
れるパルス信号のレベルは、図2の(e)に示すよう
に、ローレベルからハイレベルに反転する。
【0046】上記の如くコンデンサ素子10の放電が完
了した以降には、外部入力電源Vccの電力が抵抗体12
を通ってコンデンサ素子10に至る経路と、フォトトラ
ンジスタ素子16と抵抗体15とダイオード13を順に
通ってコンデンサ素子10に至る経路とでコンデンサ素
子10に加えられてコンデンサ素子10の充電が行われ
るが、上記フォトトランジスタ素子16は外部から加え
られる制御信号(ここでは光)が大きくなるに従って
(強くなるに従って)インピーダンスが小さくなり、上
記制御信号が小さくなるに従って(弱くなるに従って)
インピーダンスが大きくなるので、制御信号が非常に小
さかったり、制御信号の入力がないときには、外部入力
電源Vccは上記フォトトランジスタ素子16を殆ど通電
することができず、このような場合には、外部入力電源
Vccは殆ど抵抗体12を通ってコンデンサ素子10に印
加することになる。
【0047】上記コンデンサ素子10の充電動作によっ
て、図2の(d)の実線Aに示すように、コンデンサ素
子10の充電電圧がNORゲートNR3のスレッショル
ド電圧V3に達したときには(時間t4)、NORゲー
トNR3の出力パルス信号レベルは、図2の(e)に示
すように、ハイレベルからローレベルに反転する。
【0048】ところで、上記の如く、フォトトランジス
タ素子16に加えられる制御信号が大きくなるに従って
フォトトランジスタ素子16のインピーダンスが小さく
なり、フォトトランジスタ素子16は電流が流れ易くな
るので、制御信号が大きくなるに従って外部入力電源V
ccからコンデンサ素子10に加えられる単位時間当たり
の電流量が増加し、図2の(d)の破線Bに示すよう
に、コンデンサ素子10の充電速度が速くなる方向に充
電時定数が可変して、コンデンサ素子10の充電が開始
されてからコンデンサ素子10の充電電圧がNORゲー
トNR3のスレッショルド電圧V3に達するまでに要す
る時間が短くなり、NORゲートNR3の出力パルス信
号のパルス幅は、図2の(e)のパルス幅H3’に示す
ように、狭くなる。
【0049】また、フォトトランジスタ素子16に加え
られる制御信号が小さくなるに従ってフォトトランジス
タ素子16のインピーダンスが大きくなり、フォトトラ
ンジスタ素子16は電流が流れ難くなるので、制御信号
が小さくなるに従って外部入力電源Vccからコンデンサ
素子10に加えられる単位時間当たりの電流量が減少
し、図2の(d)の破線Cに示すように、コンデンサ素
子10の充電速度は遅くなる方向に充電時定数が可変し
て、コンデンサ素子10の充電が開始されてからコンデ
ンサ素子10の充電電圧がNORゲートNR3のスレッ
ショルド電圧に達するまでの時間が長くなり、NORゲ
ートNR3の出力パルス信号のパルス幅は、図2の
(e)のパルス幅H3”に示すように、広くなる。
【0050】上記の如く、外部入力電源Vccからコンデ
ンサ素子10に至る充電経路上に、外部から加えられる
制御信号が大きくなるに従って通電量を増加する方向に
可変できる電流可変制御素子、つまり、この実施形態例
では、フォトトランジスタ素子16を介設することで、
制御信号が大きくなるに従ってコンデンサ素子10の充
電速度を速める方向に充電時定数を可変してNORゲー
トNR3の出力パルス信号のパルス幅H3を狭くする方
向に制御し、上記制御信号が小さくなるに従ってコンデ
ンサ素子10の充電速度を遅くする方向に充電時定数を
可変してNORゲートNR3の出力パルス信号のパルス
幅H3を広くする方向に制御できる。
【0051】上記の如く、コンデンサ素子10の充電電
圧がNORゲートNR3のスレッショルド電圧V3に達
した以降も、コンデンサ素子10の充電は継続され、こ
のコンデンサ素子10の充電期間に、発振回路2からコ
ンデンサ素子10に加えられるパルス信号レベルが図2
の(c)に示すようにローレベルからハイレベルに反転
したときに(時間t5)、このハイレベル信号によって
コンデンサ素子10は、図2の(d)に示すように、瞬
間的に充電完了し、発振回路2の出力パルス信号がハイ
レベルである期間は、その充電状態は維持され、この状
態で、発振回路2の出力パルス信号がローレベルに反転
したときには(時間t6)、前記の如く、コンデンサ素
子10の充電電圧は放電し、NORゲートNR3の出力
パルス信号はローレベルからハイレベルに反転する。そ
の後、再び、上記の如く、コンデンサ素子10の充電が
開始されて、コンデンサ素子10の充電電圧がスレッシ
ョルド電圧に達したときに(時間t7)、NORゲート
NR3の出力パルス信号はハイレベルからローレベルに
反転する。
【0052】この実施形態例では、コンデンサ素子10
に接続されるNORゲートNR3の出力パルス信号のパ
ルス幅を、外部の制御信号が大きくなるに従って狭くす
る方向に、また、外部の制御信号が小さくなるに従って
広くする方向に制御できる回路構成としたので、従来の
ように、パルス幅可変回路3の出力側に該回路の出力パ
ルス信号レベルを反転させるためのインバータタイプの
論理素子を設けなくて済み、つまり、3個のインバータ
タイプの論理素子のみでパルス幅制御回路1を構成する
ことが可能となり、パルス幅制御回路1を構成するイン
バータタイプの論理素子の使用個数を削減することがで
き、その分、パルス幅制御回路1のトータルの論理素子
駆動損失を減少させることができる。
【0053】また、通常、パルス幅制御回路1は、2個
又は4個の論理素子が1つのパッケージにまとめられた
論理ゲートICを使用して形成されるので、本実施形態
例に示すように、パルス幅制御回路1に使用する論理素
子が3個で済む場合には、上記論理ゲートICの中の論
理素子が1個余り、この余った論理素子を用いて、新た
な回路展開を図ることができるという画期的な効果を得
ることができる。
【0054】例えば、図3には上記図1に示すパルス幅
制御回路1をスイッチング電源回路に組み込んだ場合の
一例が示されている。この図3に示すスイッチング電源
回路は、直流の入力電源Vccの電圧を、トランジスタ素
子TR1(例えば、MOS−FET)のソース−ドレイ
ン間の導通・通電停止動作に基づいて、一旦、トランス
Tで交流電圧(電流)に変換した後に、その交流電圧を
ダイオードD3とコンデンサ素子C3から成る整流平滑
回路で整流平滑して直流電圧に変換し、直流の出力電圧
Voutとして出力するものであり、上記トランジスタ素
子TR1のソース−ドレイン間の導通時間を長くするに
従って上記出力電圧Voutを上昇させることができ、ト
ランジスタ素子TR1のソース−ドレイン間の導通時間
を短くするに従って上記直流電圧Voutを降下させるこ
とができるので、上記トランジスタ素子TR1の導通時
間を制御することで安定的に設定の出力電圧Voutを出
力することが可能である。
【0055】図3の例では、本実施形態例に示したパル
ス幅制御回路1は、上記トランジスタ素子TR1の導通
時間を制御する制御回路として、スイッチング電源回路
に組み込まれており、パルス幅制御回路1の出力側が上
記トランジスタ素子TR1のゲート側に接続され、NO
RゲートNR3の出力パルス信号をトランジスタ素子T
R1のゲート側に加える構成となっており、そのNOR
ゲートNR3の出力パルス信号レベルがハイレベルであ
るときにトランジスタ素子TR1のソース−ドレイン間
が導通状態に制御され、上記出力パルス信号レベルがロ
ーレベルであるときにトランジスタ素子TR1のソース
−ドレイン間が通電停止状態に制御される。
【0056】図3に示すスイッチング電源回路には出力
電圧Voutを検出出力する検出回路25が設けられてい
る。この検出回路25は抵抗体R8,R9,R10とフ
ォトダイオードPDとシャントレギュレータSR1とを
有して構成され、上記フォトダイオードPDは出力電圧
Voutが高くなるに従って発光量が増加し、出力電圧Vo
utが低くなるに従って発光量が減少するように構成され
ており、このフォトダイオードPDと前記パルス幅制御
回路1のフォトトランジスタ素子16とによってフォト
カプラが構成され、上記フォトダイオードPDの発光が
外部の制御信号としてフォトトランジスタ素子16に加
えられる。
【0057】このように、スイッチング電源回路の出力
電圧Voutに応じた制御信号がフォトトランジスタ素子
16に加えられることによって、出力電圧Voutが設定
の電圧よりも上昇したときには、上記フォトダイオード
PDの発光量(制御信号量)が増加し、このことによっ
て、コンデンサ素子10の充電速度が速くなる方向に充
電時定数が可変されてパルス幅制御回路1の出力パルス
信号のパルス幅が狭くなり、トランジスタ素子TR1の
導通時間が短くなって出力電圧Voutを下げる方向に制
御することができる。
【0058】また、スイッチング電源回路の出力電圧V
outが設定の電圧よりも降下したときには、フォトトラ
ンジスタ素子16に加えられるフォトダイオードPDの
発光量(制御信号)が減少し、このことによって、コン
デンサ素子10の充電速度が遅くなる方向に充電時定数
が可変されてパルス幅制御回路1の出力パルス信号のパ
ルス幅が広くなり、トランジスタ素子TR1の導通時間
が長くなって出力電圧Voutを上昇させる方向に制御す
ることができる。
【0059】ところで、パルス幅制御回路1からトラン
ジスタ素子TR1のゲートに流れるハイレベル信号の電
流は、トランジスタ素子TR1を瞬間的にオンするため
に必要な電流よりも低い場合があり、そのような場合に
は、トランジスタ素子TR1を安定的に制御できない虞
がある。
【0060】そこで、本実施形態例では、3個のインバ
ータタイプの論理素子でパルス幅制御回路1を構成する
ことができるので、2個又は4個の論理素子を1パッケ
ージに収容した論理ゲートICを用いる場合には、その
論理ゲートICの中のパルス幅制御回路1に使用されな
い余った論理素子(図3ではNORゲートNR4)を前
記パルス幅制御回路1のNORゲートNR3に並列状に
設けて、トランジスタ素子TR1のゲートに加えられる
電流量を倍増させ、トランジスタ素子TR1を安定駆動
させることができる構成にしている。
【0061】また、この図3に示すスイッチング電源回
路は、パルス幅制御回路1を利用して次に示すようなリ
モートオフ機能と過電流保護機能とソフトスタート機能
とを行う構成を備えている。すなわち、上記NORゲー
トNR1,NR2,NR3,NR4の各入力端子に抵抗
体R6の一端側がそれぞれ接続され、この抵抗体R6の
他端側には外部電圧源(図示せず)が接続され、該外部
電圧源から各NORゲートのスレッショルド電圧以上の
大きな電圧を抵抗体R6を介して各NORゲートの入力
側に加えることによって、各NORゲートの出力パルス
信号レベルが瞬時にローレベルとなり、前記トランジス
タ素子TR1は通電停止状態となり、リモートオフ機能
が働いてスイッチング電源回路の回路動作を直ちに停止
させることができる。
【0062】また、過電流保護機能とソフトスタート機
能とを共に制御することができる保護回路24が設けら
れており、また、スイッチング電源回路を流れる通電電
流を電圧に変換して検出することができる抵抗体R11
が設けられ、該抵抗体11は上記保護回路24に接続さ
れている。さらに、上記保護回路24は入力電源Vccに
接続されると共に、ダイオードD4を介してパルス幅制
御回路1のコンデンサ素子10に接続されている。
【0063】上記保護回路24は、スイッチング電源回
路を起動させたときに、外部入力電源Vccの電力をダイ
オードD4を介しコンデンサ素子10に加え、そのコン
デンサ素子10に加える電流を徐々に減少させる回路構
成と、スイッチング電源回路に過剰な電流が流れている
過電流状態であるときに、上記抵抗体R11により検出
される電圧に応じた電流をダイオードD4を介してコン
デンサ素子10に加える回路構成とを有している。
【0064】上記保護回路24とダイオードD4と抵抗
体11とを設けることによって、スイッチング電源回路
の起動期間に、コンデンサ素子10には、抵抗体12を
通る電流と、フォトトランジスタ素子16を通る電流と
に加えて、保護回路24を通る電流が印加することとな
るが、上記保護回路24から加えられる電流を徐々に減
少させることで、コンデンサ素子10の充電速度が徐々
に遅くなってパルス幅制御回路1からトランジスタ素子
TR1に出力されるパルス幅が広くなっていくので、ス
イッチング電源回路をソフトスタートさせることができ
る。
【0065】また、スイッチング電源回路が過電流状態
であるときには、抵抗体R11に生じている電圧に応じ
た電流がダイオードD4を介してコンデンサ素子10に
加えられ、コンデンサ素子10の充電速度が速くなり、
パルス幅制御回路1からトランジスタ素子TR1に出力
されるパルス信号のパルス幅が狭くなって回路に流れる
電流を抑制することができ、過電流保護機能が働いてス
イッチング電源回路を保護することができる。
【0066】本実施形態例では、3個のインバータタイ
プの論理素子だけでパルス幅制御回路1を構成すること
ができるので、上記の如く2個又は4個の論理素子が1
パッケージ内に収容された論理ゲートICを用いてパル
ス幅制御回路1を構成する場合に、パルス幅制御回路1
に使用されなかった残りの1個の論理素子を用いて、上
記の如く、新たな回路展開を図ることが可能である。
【0067】なお、本発明は上記実施形態例に限定され
るものではなく、様々な実施の形態を採り得る。例え
ば、上記実施形態例では、インバータタイプの論理素子
としてNORゲートNR1,NR2,NR3が使用され
ていたが、上記NORゲートNR1,NR2,NR3の
うちの1個以上に代えて、NORゲート以外のインバー
タタイプの論理素子、例えば、NANDゲートやインバ
ータ素子等を用いてもよい。このような場合にも、もち
ろん、発振回路2は定周期の定パルス幅を持つパルス信
号が発振出力できるように回路が構成され、また、パル
ス幅可変回路3は、外部から加えられる制御信号が大き
くなるに従ってコンデンサ素子10の充電速度が速くな
ってパルス幅可変回路3から出力されるパルス信号のパ
ルス幅が狭くなり、外部から加えられる制御信号が小さ
くなるに従ってコンデンサ素子10の充電速度が遅くな
ってパルス幅可変回路3から出力されるパルス信号のパ
ルス幅が広くなるように回路が構成される。
【0068】例えば、NORゲートNR3に代えて、イ
ンバータタイプの論理素子であるNANDゲートを用い
た場合には、該NANDゲートの2個の入力端子のうち
の一方にコンデンサ素子10の充電電圧が加えられ、他
方には常にハイレベルの電圧が加えられるように回路が
構成される。
【0069】また、上記実施形態例に使用したインバー
タタイプの論理素子は出力パルス信号レベルをローレベ
ルからハイレベルに反転させるためのスレッショルド電
圧と、出力パルス信号レベルをハイレベルからローレベ
ルに反転させるためのスレッショルド電圧とが等しいも
のであったが、出力パルス信号レベルをローレベルから
ハイレベルに反転させるためのオンしきい値電圧と、出
力パルス信号レベルをハイレベルからローレベルに反転
させるためのオフしきい値電圧とが異なる型(シュミッ
トトリガ型)のインバータタイプの論理素子を用いても
よい。
【0070】さらに、上記実施形態例では、発振回路2
はインバータタイプの論理素子を2個用いていたが、こ
の発振回路2は定周期の定パルス幅を持つパルス信号を
発振出力することができる回路であればよく、例えば、
インバータタイプの論理素子を使用せずに構成してもよ
い。
【0071】さらに、上記実施形態例では、2個又は4
個の論理素子が1パッケージに収容されている論理ゲー
トICを用いてパルス幅制御回路1を構成した場合に、
パルス幅制御回路1に使用されない残りの1個の論理素
子を用いて、スイッチング電源回路のトランジスタ素子
TR1の安定駆動を図る回路構成例を示したが、上記残
りの論理素子を上記以外の使用形態で有効利用してもよ
い。例えば、上記残りの論理素子をスイッチング電源回
路の過電圧保護を図るための回路の構成部品として利用
してもよい。
【0072】さらに、上記実施形態例では、パルス幅制
御回路1をスイッチング電源回路に組み込む例を示した
が、パルス幅制御回路1はスイッチング電源回路以外の
回路にも組み込むことが可能である。
【0073】
【発明の効果】この発明によれば、充放電回路に接続し
該充放電回路の充電電圧がオンしきい値電圧よりも低下
しているときには出力パルス信号レベルがハイレベルと
なり、充放電回路の充電電圧がオフしきい値電圧以上で
あるときには出力パルス信号レベルがローレベルとなる
インバータタイプの論理素子を設けると共に、充電時定
数可変制御回路を設け、該回路によって、外部から加え
られる制御信号が大きくなるに従って上記充放電回路の
充電速度を速める方向に充放電回路の充電時定数を可変
し上記インバータタイプの論理素子の出力パルス信号の
パルス幅を狭くする方向に制御し、上記外部制御信号が
小さくなるに従って上記充放電回路の充電速度を遅くす
る方向に充放電回路の充電時定数を可変し上記インバー
タタイプの論理素子の出力パルス信号のパルス幅を広く
する方向に制御できる構成を備えたので、充放電回路に
接続する上記インバータタイプの論理素子の出力側に該
インバータタイプの論理素子の出力パルス信号レベルを
反転させるための別個のインバータタイプの論理素子を
設けなくても、外部の制御信号が大きくなるに従ってパ
ルス幅が狭くなる方向に制御され、かつ、外部の制御信
号が小さくなるに従ってパルス幅が広くなる方向に制御
されるパルス信号を出力することが可能となる。
【0074】従来では上記充放電回路に接続されるイン
バータタイプの論理素子の出力側にさらにインバータタ
イプの論理素子を設けることが必須であったが、上記の
如く、この発明では、上記充放電回路に接続されるイン
バータタイプの論理素子の出力パルス信号をパルス幅制
御回路の出力パルス信号として外部に出力させることが
できるので、上記充放電回路に接続されるインバータタ
イプの論理素子の出力側にさらにインバータタイプの論
理素子を設けなくてもよく、その分、パルス幅制御回路
を構成するインバータタイプの論理素子の個数を削減す
ることが可能であり、このように、インバータタイプの
論理素子を削減することができる分、パルス幅制御回路
におけるインバータタイプの論理素子の駆動損失を減少
させることができる。
【0075】インバータタイプの論理素子を2個直列状
に接続した直列接続体を有して構成される発振回路を備
えたものにあっては、パルス幅制御回路は3個のインバ
ータタイプの論理素子を有して構成されることになり、
2個又は4個のインバータタイプの論理素子を1パッケ
ージ内に収容して成るパッケージ部材を使用してパルス
幅制御回路を構成する場合に、上記パッケージ内のイン
バータタイプの論理素子にパルス幅制御回路に使用され
ない論理素子が生じるので、その余ったインバータタイ
プの論理素子を使用して新たな回路展開を図ることが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態例のパルス幅制御回路を
示す回路図である。
【図2】図1に示したパルス幅制御回路の各主要構成部
の動作例を示すタイムチャートである。
【図3】図1に示す回路をスイッチング電源回路に組み
込んだ例を示す回路図である。
【図4】従来のパルス幅制御回路の一例を示す回路図で
ある。
【図5】図4に示すパルス幅制御回路の各主要構成部の
動作例を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 パルス幅制御回路 2 発振回路 10 コンデンサ素子 16 フォトトランジスタ素子 NR1,NR2,NR3 NORゲート

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルス信号を定周期の定パルス幅でもっ
    て発振出力する発振回路と;この発振回路から出力され
    たパルス信号を受け該パルス信号のオン・オフを利用し
    て充放電する充放電回路と;この充放電回路に接続し該
    充放電回路の放電動作によって充放電回路の充電電圧が
    オンしきい値電圧よりも低下したときに、出力するパル
    ス信号の出力レベルをローレベルからハイレベルに反転
    し、上記充放電回路の充電動作によって該充放電回路の
    充電電圧がオフしきい値電圧に達したときに上記パルス
    信号の出力レベルをハイレベルからローレベルに反転す
    るインバータタイプの論理素子と;外部から加えられる
    制御信号が大きくなるに従って上記充放電回路の充電速
    度を速める方向に充放電回路の充電時定数を可変して上
    記インバータタイプの論理素子から出力されるパルス信
    号のハイレベルのパルス幅を狭くする方向に制御し、上
    記制御信号が小さくなるに従って上記充放電回路の充電
    速度を遅くする方向に充放電回路の充電時定数を可変し
    て上記インバータタイプの論理素子の出力パルス信号の
    ハイレベルのパルス幅を広くする方向に制御する充電時
    定数可変制御回路と;が設けられていることを特徴とす
    るパルス幅制御回路。
  2. 【請求項2】 発振回路は、入力がハイレベルであると
    きには出力がローレベルになり入力がローレベルである
    ときには出力がハイレベルになるインバータタイプの論
    理素子を2個直列状に接続した直列接続体を有し、この
    直列接続体には定周期で充放電する定周期充放電回路が
    接続し、この定周期充放電回路の充放電動作によって上
    記直列接続体は定周期の定パルス幅を持つパルス信号を
    出力する構成と成していることを特徴とする請求項1記
    載のパルス幅制御回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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