JPH11258124A - ガス測定装置 - Google Patents

ガス測定装置

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JPH11258124A
JPH11258124A JP10057050A JP5705098A JPH11258124A JP H11258124 A JPH11258124 A JP H11258124A JP 10057050 A JP10057050 A JP 10057050A JP 5705098 A JP5705098 A JP 5705098A JP H11258124 A JPH11258124 A JP H11258124A
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JP
Japan
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chamber
gas
temperature
measurement atmosphere
main body
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JP10057050A
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Inventor
Shuichi Tanaka
秀一 田中
Masanobu Yamamoto
雅信 山本
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Shimadzu Corp
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Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ホルムアルデヒド等の微量ガスを高精度で測定
できる測定装置を提供する。 【解決手段】チャンバ2に清浄な空気を導入するための
導入路3にバブリング方式の加湿機構5を設けて導入空
気を安定した飽和状態にし、また、チャンバ2の外側に
調温機構11を設けてチャンバ胴壁を介し間接的にチャ
ンバ2内の気体を温度調整するようにしたため、湿度や
温度のコントロールをクリーンな測定雰囲気を害するこ
となく高精度で行うことが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被測定物から出る
微量な放出ガスの計測等を安定して高精度で行い得るよ
うにしたガス測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、微量なガスを測定したいとい
う要請がいたる所にある。例えば、近時の例としては、
建材から放出されるホルムアルデヒド、或いはトルエ
ン、キシレン等の揮発性有機化合物(VOC)が、人体
にアレルギー等の障害を引き起こす要因となることが明
らかになってきている。そして、これを受けて、放出ガ
スを抑制すべく種々の試みがなされ、その一環として放
出ガスの測定が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この種のガ
スは極めて微量である。そして、測定雰囲気の空気を換
気しながらクリーンな状態に保つだけではなく、温度や
湿度も適切に管理しないと正確な測定が行えないという
厳しい条件が要求される。しかるに、従来のガス測定装
置には、換気を正確に行えるものはあるが、温度や湿度
までも正確に制御できるようにしたものは見当たらな
い。温度制御のためにチャンバ内部にヒータを配置して
これをフィードバック制御する構成も考えられるが、ヒ
ータからも放出ガスが出るため、正確な測定を阻害する
要因となる。また、小さなチャンバを作り、これを恒温
室の中に入れて環境を整えるように構成することも考え
られるが、チャンバ内が所定温度になるまでに長時間を
要する上に、大掛かりな設備も必要になり、試料の大き
さも制約を受けるという不都合を生じる。一方、湿度制
御のために換気用にチャンバ内に導入するガスを予め超
音波加湿器やボイラ等で加湿しておく構成が考えられる
が、超音波加湿器で霧化される気体は粒径が大き過ぎる
ため正確な湿度制御は期待できず、ボイラでは気体が加
熱されるためチャンバ内に大量の熱を持ち込んで温度制
御に悪影響を及ぼすことになる。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明は、内側に測定雰囲気を閉成するチャン
バと、前記測定雰囲気に外部より清浄な気体を導入する
ための導入路と、この導入路に介設され導入前の気体を
一旦水中に気泡状態で放出させて加湿するバブリング方
式の加湿機構と、前記チャンバの外側に配置されチャン
バを介して測定雰囲気の気体との間で間接的な熱交換を
行う調温機構とを具備してなることを特徴とする。
【0005】このように構成すれば、チャンバそのもの
を温度、湿度制御することができるので、恒温室を利用
するときのように長い立ち上がり時間や必要以上に大掛
かりな設備を必要されることがない。しかも、導入路よ
り導入される気体は、バブリング方式の加湿機構におい
て露点温度に制御され、飽和気体となるため、超音波加
湿に比べて粒径が小さい上に安定した湿度制御ができ、
またボイラ加湿のように大量の熱をチャンバ内に持ち込
むことも有効に防止することができる。また、調温機構
はチャンバを介して測定雰囲気の気体と間接的な熱交換
を行うものであるため、チャンバ内にヒータを持ち込む
場合のように測定雰囲気に放出ガスをまき散らすことが
なく、クリーンな測定雰囲気を維持することができる。
【0006】測定精度をより有効に高めるためのチャン
バ構造としては、チャンバを、筒状のチャンバ本体と、
このチャンバ本体の両端を閉止する少なくとも一方が開
閉可能な蓋体とから構成し、この蓋体の内側にチャンバ
本体の内周面に滑らかに連続する湾曲した鏡板部を形成
するとともに、チャンバの内側に、測定雰囲気に存する
気体をチャンバ本体の軸心に沿って一端から他端までそ
の中央部に流通させその気体を前記鏡板部の内面及びチ
ャンバ本体の内周面に沿って再び一端まで還流させて循
環させるガイドをする導風板を着脱可能に設けているも
のが挙げられる。
【0007】このような内部構造であれば、測定雰囲気
に存する気体がチャンバ内に滑らかに循環する流れを形
成するため、例えば被測定物から放出されるガス等を測
定する場合、そのガスは流れに沿って循環する間に均質
に攪拌され、むらのない状態で測定に供されることとな
る。しかも、調温機構はチャンバの外側に配置されてお
り、そのすぐ内側を気体が流通する構成であるため、間
接的な熱交換であっても有効な熱交換効率をあげること
ができる。その上、気体の循環系路を形成する導風板は
着脱可能であり、一方の蓋体を開成させれば取り外しが
できるので、チャンバ外で簡単に清掃でき、反復継続的
に使用しても測定雰囲気に二次汚染を惹起する不都合を
有効に回避することができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図面を参照して
説明する。この実施例の測定装置1は、図1に示すよう
に、内側に測定雰囲気Sを閉成するチャンバ2と、前記
測定雰囲気Sに外部より清浄な気体を導入する加湿機構
付きの導入路3と、前記チャンバ2の外側に配置されチ
ャンバ2を介して測定雰囲気Sの気体との間で間接的な
熱交換を行う調温機構11とを具備してなる。
【0009】チャンバ2は、図1〜図3に示すように、
筒状をなすチャンバ本体2aの両開口端に開閉可能に蓋
体2bを取着し、この蓋体2bの内側にチャンバ本体2
aの内周面に滑らかに連続する湾曲した鏡板部2b1
形成するとともに、内周に有底筒状をなし底部に孔を開
口させた導風板2cを適宜水洗いできるように着脱可能
に配置している。また、このチャンバ2には、前記導風
板2cの孔に先端を臨ませてファン2dが配設してあ
り、このファン2dをチャンバ2外のモータ2eで駆動
することによって、導風板2cのガイド作用を利用し、
チャンバ2の内側に図1に矢印で示すように測定雰囲気
Sに存する気体をチャンバ本体2aの軸心に沿って一端
から他端までその中央部に流通させた後、ファン2dに
よりその気体を吸い込んで鏡板部2b1の内面に沿って
チャンバ本体2aの一方の開口端側の内周面に導き、更
に導風板2cの外周とチャンバ本体2aの周壁との間に
形成される円環状の隙間Tに流通させた後、チャンバ本
体2aの他方の開口端から鏡板部2b1の内面に沿って
再びチャンバ本体2aの中央部に導き循環させるという
循環サイクルを形成するようにしている。試料Wはその
測定雰囲気に設けた試料設置台12にセットされる。こ
の試料設置台12は、対向面間に試料Wを装入するチャ
ンネル状の支持部12aを有しており、その支持部12
aの一方の面から図示しない押圧棒を突出させて対向面
との間に試料Wを狭持するようにしているものである。
その際、押圧棒は、試料Wへの接触面積を極力小さくし
て試料Wからのガス放出面積を確保するために尖端に向
かって漸次細径となるような概略円錐状のものにしてあ
る。前記チャンバ2の内部は、気体の流通抵抗を極力小
さくするために電解研磨又は鏡面仕上げとなっている。
また、測定雰囲気Sを隔てて前記ファン2dと対向する
位置には、パンチング板13が配設してあり、このパン
チング板13に気体を通過させることによって流れを層
流に近い状態にできるようにしている。
【0010】導入路3は、始端に設けた外気導入口3a
を大気中に開放し終端に設けた吹出口3bを前記チャン
バ本体2aを貫通してチャンバ2の内部に挿入するとと
もに、始端近傍より下流に向かってエアポンプ7a、エ
アフィルタ7b、吸塵フィルタ7c、脱臭フィルタ7d
及びマスフローコントローラ7eからなる移送手段7を
配置してなるもので、この移送手段7で空気を清浄にし
た後、その下流に配置したバブリング方式の加湿機構5
で加湿して空気をチャンバ2内に流量調節して導入する
ようにしている。また、チャンバ本体2aの他の部位に
は排気路2gが設けてある。排気路2gにはマスフロー
メータ2hが配設してあり、排気量がチャンバ2への入
気量と同じである事を確認できるようになっている。空
気交換率は、例えば500リットルチャンバで1回/h
あたり8、33リットル/分程度に設定される。前記排
気路2gには三方弁2iが設けてあり、マスフローメー
タ2hで入気量と排気量が一致した定常状態にある事を
確認すると、その三方弁2iを切替え、排気を直接大気
に放出して、マスフローメータ2hが絞りになって背圧
が立ちチャンバ2内の圧力変化が生じることを防止でき
るようにしている。このためチャンバ2内の圧力は大気
圧に近い圧力となる。なお、チャンバ2への入気部およ
び排気部、並びにチャンバ本体2aの複数箇所には、サ
ンプリング用のポート2p、2q、2sが設けてあり、
これらのポート2p、2q、2sでガスをサンプリング
して、ガスの成分がどこでどのように変化しているかを
分析することができるようにしている。また、図におい
て符号2rで示すものは、チャンバ2内の圧力を検出す
る圧力計である。
【0011】加湿機構5は、図4に示すように、バブリ
ングタンク4と、このバブリングタンク4を内部の水中
に浸漬させてなる調温用タンク4Xと、この調温用タン
ク4X内の水温を調節する水温調節手段6とを具備して
なる。バブリングタンク4は、気密性を有し、超純水を
充填したその内部に前記導入路3を引き込んでいる。具
体的には、導入路3はその一部が分断され、その分断部
分の上流端3cは気体を気泡化するための要素3dを取
り付けた状態でバブリングタンク4の液相部4aに浸漬
され、下流端はバブリングタンク4の気相部4bに配設
されて、導入前の空気を一旦水中に気泡状態で放出させ
た後、チャンバ2に向かわせるようにしている。また、
液相部4aと気相部4bの間は、調温用タンク4X外に
配置した給水タンク8を介して接続され、この給水タン
ク8にバルブ8aを有する給水路8bを通じて外部から
超純水が給水されるようにしてある。給水タンク8の水
位はバブリングタンク4の水位に連動しており、外部か
ら水位の確認ができるようになっている。
【0012】調温用タンク4Xは、前記バブリングタン
ク4を内部に収容してなるもので、バブリングタンク4
を完全に浸漬させ得る量の水が充填されている。この調
温用タンク4Xには、水温を調節するための水温調節手
段6として、冷却コイル6aを備えた冷凍器6bと、ヒ
ータ6cとが付帯して設けてある。またこの調温用タン
ク4Xの外部には、上層部と下層部の間を接続するよう
にしてポンプ9aを有する循環系路9bが付設してあ
り、この循環系路9bを通じて調温用タンク4X内の水
を常時均質に攪拌するようにしている。
【0013】そして、この加湿機構5に対して、チャン
バ2内の湿度及び調温用タンク4X内の水温に基づき前
記水温調節手段6を制御する温度制御手段10を設けて
いる。制御手段10は、図1及び図4に示すように、主
制御系10A及び2次制御系10Bから構成される。主
制御系10Aは、チャンバ2内の測定雰囲気Sに検出端
を配置した温湿度センサ10aと、この温湿度センサ1
0aからの信号S1を入力し予め定めた設定値S0と比
較してその偏差εに基づいて制御信号S2を出力する主
湿度調節計10bとを具備してなるもので、チャンバ2
内の湿度が設定値に維持されるように前記水温調節手段
6を制御する。この水温調節手段6は、具体的には湿度
を上げたいときにはヒータ6cがONにされ、湿度を下
げたいときにはヒータ6cがOFFにされて、このヒー
タ6cがOFFにされたときに冷凍器6bの冷熱によっ
て水温が下がるようになっている。また、2次制御系1
0Bは、前記調温用タンク4X内の水中に浸漬して配置
した温度センサ10cと、この温度センサ10cからの
信号S3を前記主湿度調節計10bからの制御信号S2
と共に入力して該制御信号S2に補償を加える副調節計
10dとを具備してなるもので、前記調温用タンク4X
内の水温を検出しその検出値に基づいて前記制御信号S
2を主制御系10Aよりも小さい時定数で補償し、新た
な制御信号S4として水温調節手段6に出力するもので
ある。すなわち、この2次制御系10Bはいわゆるカス
ケード制御系として構成されたもので、調温用タンク4
Xに対してチャンバ2が離れた位置にあり且つ内容量が
大きいこと、また途中の配管類に結露や気体の圧力変動
が生じ得ることに起因し、調温用タンク4Xの水温変化
に対してチャンバ2内の湿度応答が遅れたり値が不正確
になることを防止するために、より時定数の小さい2次
制御系10Bによってチャンバ2内の湿度に応答遅れや
不正確さが生じる前にそれを是正する方向に主温度調節
計10bからの制御信号S2を補償するものである。
【0014】調温機構11は、チャンバ2の外周に付設
した蛇管11aと、この蛇管11aの入口11a1と出
口11a2の間を接続する水循環系路11bと、この水
循環系路11bに配置した水温調節手段11cと、この
水温調節手段を制御する制御手段20とを具備してな
る。蛇管11aは、詳しい図示を省略するが、チャンバ
本体2aの軸心に並行な往路と復路が該チャンバ本体2
aの円周方向に沿って交互に間欠的に配置されるように
1本の管を千鳥状に引き回することにより構成されてい
る。
【0015】水循環系路11bは、途中に水タンク11
d及びポンプ11eを配置している。水温調節手段11
cは、冷却ユニット11f及びヒータ11gから構成さ
れるもので、チャンバ2を出た水を冷却ユニット11f
で一旦冷却した後、ヒータ11gで温度調節し、再びチ
ャンバ2に送り込むようにしている。
【0016】制御手段20は、前記制御手段10と同
様、主制御系20A及び2次制御系20Bから構成され
る。主制御系20Aは前記温湿度検出センサ10aから
検出される温度S5を主温度調節計20bにおいて設定
値S6と比較し、それが一致するように制御信号S7を
出力するものである。また、2次制御系20Bは、チャ
ンバ2内の温度応答遅れが大きいことに鑑み、主制御系
20Aの応答性や安定度を改善する目的で、ヒータ11
gを通過する水の水温S8を検出し、その値に基づいて
前記主温度調節計20bから出る制御信号S7を副調節
計20cにおいて補償し、新たな制御信号S9を電力調
節器11hに入力してヒータ11gへの通電を制御する
ようにしているものである。
【0017】なお、前記導入路3から導入される気体に
対してもその導入直前における結露を防止するためにヒ
ータ7fを設け、このヒータ7fを制御すべく、前記主
温度調節計20bを利用して主制御系30Aを構成する
とともに、副調節計30cを用いた2次制御系30Bを
構成している。すなわち、この2次制御系30Bは、ヒ
ータ7fからの信号S10と前記主温度調節系20bか
らの信号S7とを入力し、新たに補償した制御信号S1
1をヒータ7fを駆動するための電力調節器7gに出力
するカスケード制御系を構成しているものである。
【0018】なお、図において符号40で示すものはチ
ャンバを運転、制御するための計測操作盤である。ま
た、チャンバ2には、上記以外の機能として、ガスパー
ジと過熱(ベーキング)による高温洗浄機能をもたせて
ある。この場合、ポンプ7aに入出力切換機構を用い
(図示しない)チャンバ2内を減圧しつつ内部温度を上
げ、また適当な箇所からN2を導入してパージする態様
が一例として挙げられる。この場合は、加湿機構5を一
時的にこの導入路3から外すことができるように三方弁
7hが設けてある。また、蛇管に代えて、ウォータジャ
ケット等を採用することもできる。さらに、内部にベー
キング用のヒータを入れてパージするようにしてもよ
い。この場合、ベーキングが終わり、試料Wの測定を開
始するときには、チャンバ2からヒータを取り出すよう
にすればよい。
【0019】以上のように構成される本実施例のガス測
定装置を稼働すると、導入路3を介してバブリングタン
ク4内に導入されるクリーンな空気は、気泡状態で超純
水中を通過した後、その時の調温用タンク4Xの水温に
等しい露点温度の飽和空気となってチャンバ2内に移送
される。チャンバ2内にはファン2dによって循環サイ
クルが形成されており、導入される空気と排気される空
気とが釣合いながらチャンバ2内は常に新しい空気に代
謝されながら、特に測定雰囲気Sには層流に近い極めて
安定した流れが形成される。チャンバ2内の温度は調温
機構11を通じて一定に制御されており、空気交換率も
一定にコントロールされる。このため、例えばチャンバ
2内の測定雰囲気Sに建材等の試料Wを収容し、試料W
から出るホルムアルデヒドやVOC等を測定すると、そ
の測定を高い精度で行うことができる。
【0020】そして、上記のような構成からなるガス測
定装置1は、チャンバ2そのものを温度、湿度制御する
ものであるため、恒温室を利用するときのように長い立
ち上がり時間や必要以上に大掛かりな設備を必要される
ことがない。このため、極力簡素な構成で、利用したい
ときに速やかに利用でき、また測定雰囲気Sを比較的大
容量化することが容易で、測定対象である試料Wの大き
さに関する制限も無理なく低減することができる。しか
も、導入路3より導入される空気は、バブリング方式の
加湿機構5において露点温度に制御され、飽和気体とな
るため、超音波加湿に比べて粒径が小さい上に安定した
湿度制御ができ、またボイラ加湿のように大量の熱をチ
ャンバ2内に持ち込むことも有効に防止することができ
る。また、調温機構11はチャンバ2を介して測定雰囲
気の気体と間接的な熱交換を行うものであるため、チャ
ンバ2内にヒータを持ち込む場合のように測定雰囲気S
に放出ガスをまき散らすことがなく、クリーンな測定雰
囲気を維持することができる。
【0021】一方、この実施例のチャンバ構造として、
チャンバ2を、筒状のチャンバ本体2aと、このチャン
バ本体2aの両端を閉止する一方が開閉可能な蓋体2b
とから構成し、この蓋体2bの内側にチャンバ本体2a
の内周面に滑らかに連続する湾曲した鏡板部2b1を形
成するとともに、チャンバ2の内側に気体の循環サイク
ルを形成する導風板2cを着脱可能に設けている。
【0022】このため、測定雰囲気Sに存する気体をチ
ャンバ2内に滑らかに循環させ、特に測定雰囲気Sを層
流に近い極めて良質なものにすることができ、試料Wか
らの放出ガスをその流れに沿って均質に攪拌しながら循
環させて、むらのない測定を行うことが可能となる。し
かも、調温機構11はチャンバ2の外側に配置されてお
り、そのすぐ内側の隙間Tを気体が高速で流通する構成
としているため、間接的な熱交換であっても有効な熱交
換効率をあげることができる。その上、気体の循環系路
を形成する導風板2cは着脱可能であり、一方の蓋体2
bを開成させれば取り外しができるので、チャンバ2外
で簡単に水洗いでき、反復継続的に使用しても測定雰囲
気Sに二次汚染を惹起する不都合を有効に回避すること
ができる。そして、これらにより、ガス測定精度をより
一層有効に高めることが可能となる。
【0023】なお、各部の具体的な構成は、図示実施例
のものに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱
しない範囲で種々変形が可能である。
【0024】
【発明の効果】本発明は、以上説明した構成であるか
ら、チャンバ内の温湿度制御をクリーンな状態を保って
高精度かつ安定的に行うことができる。このため、ガス
分析に供した場合に、バックグランドに悪影響の出ない
極めて良質な測定雰囲気を作り、高い精度でガス測定を
行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す模式的な構成図。
【図2】同実施例の正面図。
【図3】同側面図。
【図4】同実施例の要部を模式的に示す図。
【符号の説明】
1…ガス測定装置 2…チャンバ 2a…チャンバ本体 2b…蓋体 2b1…鏡板部 2c…導風板 3…導入路 5…加湿機構 11…調温機構 S…測定雰囲気

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内側に測定雰囲気を閉成するチャンバと、
    前記測定雰囲気に外部より清浄な気体を導入するための
    導入路と、この導入路に介設され導入前の気体を一旦水
    中に気泡状態で放出させて加湿するバブリング方式の加
    湿機構と、前記チャンバの外側に配置されチャンバを介
    して測定雰囲気の気体との間で間接的な熱交換を行う調
    温機構とを具備してなることを特徴とするガス測定装
    置。
  2. 【請求項2】チャンバを、筒状のチャンバ本体と、この
    チャンバ本体の両端を閉止する少なくとも一方が開閉可
    能な蓋体とから構成し、この蓋体の内側にチャンバ本体
    の内周面に滑らかに連続する湾曲した鏡板部を形成する
    とともに、チャンバの内側に、測定雰囲気に存する気体
    をチャンバ本体の軸心に沿って一端から他端までその中
    央部に流通させその気体を前記鏡板部の内面及びチャン
    バ本体の内周面に沿って再び一端まで還流させて循環さ
    せるガイドをする導風板を着脱可能に設けたことを特徴
    とする請求項1記載のガス測定装置。
JP10057050A 1998-03-09 1998-03-09 ガス測定装置 Pending JPH11258124A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009229198A (ja) * 2008-03-21 2009-10-08 Espec Corp 揮発物測定装置
JP2021505865A (ja) * 2017-12-08 2021-02-18 東莞市升微机電設備科技有限公司 ホルムアルデヒド又はvoc排出量の測定及び前処理のための簡易チャンバ
CN112728685A (zh) * 2020-12-31 2021-04-30 南京蝉骇逢商贸有限公司 一种具备清除甲醛功能的空气加湿器

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