JPH11257261A - スクロール型圧縮機 - Google Patents

スクロール型圧縮機

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JPH11257261A
JPH11257261A JP5836798A JP5836798A JPH11257261A JP H11257261 A JPH11257261 A JP H11257261A JP 5836798 A JP5836798 A JP 5836798A JP 5836798 A JP5836798 A JP 5836798A JP H11257261 A JPH11257261 A JP H11257261A
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JP
Japan
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scroll
oil
support frame
rotating shaft
passage
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Application number
JP5836798A
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English (en)
Inventor
Kazuyoshi Sugimoto
和▲禧▼ 杉本
Toshihiko Mitsunaga
敏彦 光永
Kazuya Sato
里  和哉
Kazuaki Fujiwara
一昭 藤原
Kenzo Matsumoto
兼三 松本
Takehiro Nishikawa
剛弘 西川
Takashi Sato
孝 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 差圧により摺動部に給油する際の潤滑油供給
過多による不都合を簡単な構成にて解消したスクロール
型圧縮機を提供する。 【解決手段】 スクロール型圧縮機20は、密閉容器2
1内に回転軸26を横方向に向けて設けられた電動要素
22と、この電動要素22によって駆動されるスクロー
ル圧縮要素23と、密閉容器21内に装着されてスクロ
ール圧縮要素23を支持すると共に、中央に回転軸26
の一端部側を軸支するための軸受部28を設けた支持フ
レーム27と、密閉容器21内に装着されて回転軸26
の他端部を軸支するための副軸受部40を設けた副支持
フレーム41と、密閉容器21内に収容された潤滑油b
とを備える。回転軸26内にその軸心方向に渡って形成
された油通路42、44と、この油通路42、44に連
通し、回転軸26の半径方向に延在する連通路51、5
2と、密閉容器21内底部から連通路51、52に至る
給油路46、56とを備えており、この給油路46、5
6を支持フレーム27及び/又は副支持フレーム41内
に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば空調・冷凍
機器などに搭載されるスクロール型圧縮機に関するもの
であり、更に詳しくは、固定スクロールと揺動スクロー
ルとを噛み合わせて形成される複数の圧縮室にて圧縮さ
せた圧縮ガスを密閉容器内へ吐出した後、密閉容器外へ
吐出するようにした横置き型のスクロール型圧縮機に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より空気調和機などの冷凍サイクル
に使用される横置き型のスクロール型圧縮機は、例えば
特公平7−99150号公報に示されている。係る従来
のスクロール型圧縮機を図2で説明すると、両端が閉鎖
された筒状の密閉容器1の内側には電動要素2とスクロ
ール圧縮要素3とが内蔵されている。電動要素2は密閉
容器1の内壁面側に固定されたステータ4と、このステ
ータ4の内側に回転自在に支持されたロータ5とから成
り、このロータ5には回転軸6が貫通状態に結合されて
いる。
【0003】この回転軸6の一端は上記スクロール圧縮
要素3の一部を構成する支持フレーム7に回転自在に支
持されている。そして、回転軸6の他端側はロータ5か
ら突出しており、この先端部にはトロコイドポンプなど
の容積型ポンプ8が接続されている。そして、上記容積
型ポンプ8の一端部には油導入管9が接続されている。
この油導入管9の吸込側の端部は上記密閉容器1内に収
容された潤滑油bに没するように下方に延長されてい
る。
【0004】また、上記回転軸6には容積型ポンプ8に
よって潤滑油bを供給する油通路が回転軸6の一端から
他端に渡って軸方向に穿設されており、潤滑油bが支持
フレーム7などの各摺動部に供給された後、再循環され
るように構成されている。
【0005】そして、上記支持フレーム7に貫通する状
態に支持された回転軸6の他端部は、その中心が回転軸
6の軸心と偏心して設けられたピン部(クランク部)1
0として形成されており、このピン部10には揺動スク
ロール11が連接されている。この揺動スクロール11
は円盤状に形成されており、背面の中央部に上記ピン部
10が接続されるボス穴部12が形成されている。この
揺動スクロール11の表面には渦巻き形状のラップ13
が一体に形成されている。
【0006】また、支持フレーム7には固定スクロール
14が結合されている。この固定スクロール14には上
記揺動スクロール11に対面する部分に渦巻き形状のラ
ップ15が形成されており、上記ラップ13との間に複
数の圧縮室16を形成している。これらの圧縮室16の
外周部で冷媒ガスを吸い込み、漸次中心に移動していく
ことで容積を縮小して冷媒ガスを圧縮するように構成さ
れている。
【0007】固定スクロール14の中央部には吐出ポー
ト17が形成されており、この吐出ポート17の外側を
包囲する状態で固定スクロール14には消音器18が設
けられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように従来では回
転軸6の一端部に取り付けられた容積型ポンプ8によっ
て密閉容器1内底部に収容された潤滑油bを吸い上げ、
この回転軸6の一端から他端に渡って形成された油通路
によって他端部から各摺動部に供給するように構成して
いたため、油導入管9や容積型ポンプ8が必要となり、
部品点数が増加すると共に、回転軸6の一端から他端に
渡って軸方向に長い油通路を形成しなければならないた
め、加工コストが増大する問題があった。
【0009】そこで、揺動スクロール11と支持フレー
ム7間を冷媒吸入側と同じ低圧とし、密閉容器1内の高
圧との差圧を用いて各摺動部に給油を行う方法もある。
係る方法によれば上記容積型ポンプ8などを廃止するこ
とが可能となる。しかしながら、係る差圧による給油方
法では圧縮機が高速回転された場合、回転数に比例して
差圧が大きくなるため、潤滑油供給が過多となると共
に、シール部からの潤滑油漏れも多くなる問題が生じ
る。
【0010】そこで、本発明は差圧により摺動部に給油
する際の潤滑油供給過多による不都合を簡単な構成にて
解消したスクロール型圧縮機を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のスクロール型圧
縮機は、密閉容器内に回転軸を横方向に向けて設けられ
た電動要素と、この電動要素によって駆動されるスクロ
ール圧縮要素と、密閉容器内に装着されてスクロール圧
縮要素を支持すると共に、中央に回転軸の一端部側を軸
支するための軸受部を設けた支持フレームと、密閉容器
内に装着されて回転軸の他端部を軸支するための副軸受
部を設けた副支持フレームと、密閉容器内に収容された
潤滑油とを備え、スクロール圧縮要素は中央部に圧縮ガ
スの吐出ポートを設けると共に一方の面に渦巻き状のラ
ップを有する固定スクロールと、この固定スクロールに
対して電動要素の駆動により公転し、一方の面に渦巻き
状のラップを有する揺動スクロールとから構成され、両
ラップを互いに噛み合わせて複数の圧縮室を形成し、密
閉容器外から吸入した冷媒ガスをこの圧縮室にて圧縮し
て吐出ポートから密閉容器内に吐出した後、密閉容器外
に吐出するようにしたものであって、回転軸内にその軸
心方向に渡って形成された油通路と、この油通路に連通
し、回転軸の半径方向に延在する連通路と、密閉容器内
底部から連通路に至る給油路とを備え、この給油路を支
持フレーム及び/又は副支持フレーム内に形成したもの
である。
【0012】本発明によれば、連通路を回転軸の半径方
向に延在して形成しているので、回転軸が高速回転され
ると、遠心力が増大するため、給油路から連通路に流入
する潤滑油の量は制限されるようになる。従って、高速
回転時の差圧の増大による給油量の過多を防止すること
ができるようになり、潤滑油吐出量の低減と体積効率の
改善による性能の向上を図ることが可能となる。
【0013】また、給油路を支持フレーム及び/又は副
支持フレーム内に形成したので、格別な油導入管などを
密閉容器内に取り付ける必要が無くなり、構造の簡素化
による更なる生産コストの削減を図ることができるよう
になるものである。
【0014】請求項2の発明のスクロール型圧縮機は、
上記において密閉容器外から吸入した冷媒ガスの流入側
を揺動スクロールの背面と支持フレームの間に連通させ
てこの間の圧力が密閉容器内の圧力より低くなるように
し、給油路から潤滑油を吸い上げ、連通路を介して油通
路に送り、この油通路から各摺動部に供給して、循環使
用するようにしたものである。
【0015】請求項2の発明によれば、上記に加えて揺
動スクロールの他方の面と支持フレーム間の圧力と密閉
容器内の圧力差により、給油路から密閉容器内底部の潤
滑油を吸い上げ、回転軸の連通路を介して油通路に送
り、この油通路から各摺動部に供給して、循環使用する
ようにしているので、潤滑油供給のためのポンプなどを
不要として部品点数の削減を図ることが可能となるもの
である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図1に
基づいて詳述する。図1は本発明に係る横置き型のスク
ロール型圧縮機の全体構成を示す断面図である。
【0017】図1に示される圧縮機20はスクロール型
圧縮機であり、両端が閉鎖された筒状の密閉容器21を
備えている。この密閉容器21内には電動要素22と、
この電動要素22によって駆動されるスクロール圧縮要
素23とが収容されている。
【0018】上記電動要素22は上記密閉容器21の内
部に固定されたステータ24と、このステータ24の中
央部に位置されたロータ25とを有し、このロータ25
の中心部には上記密閉容器21の軸心方向(横方向)に
向けられた回転軸26が貫通状態に結合され、その一端
側は上記スクロール圧縮要素23を支持する支持フレー
ム27の中央部に貫通され、回転自在に支持されてい
る。
【0019】ここで、上記支持フレーム27は上記密閉
容器21の内壁面に結合固定されている。そして、上記
回転軸26は一端側の中途部が上記支持フレーム27の
軸受部28に回転自在に支持されている。
【0020】また、上記支持フレーム27を貫通した回
転軸26の一端部にはその中心が回転軸26の軸心と偏
心して設けたピン部(クランク部)29が形成されてい
る。このピン部29には揺動スクロール30が連接され
ている。この揺動スクロール30は、円盤状の鏡板の背
面中央部に上記ピン部29を挿入して連接するボス穴部
31と、上記鏡板の表面に形成された渦巻き状のラップ
32とを備えている。
【0021】また、上記支持フレーム27には固定スク
ロール33が結合されている。この固定スクロール33
は上記揺動スクロール30のラップ32に互い違い状態
に位置して複数の圧縮室34を形成する渦巻き状のラッ
プ35が形成されている。
【0022】そして、上記固定スクロール33の側壁面
には上記密閉容器21に貫通された冷媒ガスの吸入管3
6が接続されている。また、上記固定スクロール33の
中央部には、圧縮された冷媒ガスを密閉容器21内に吐
出する吐出ポート37が設けられている。
【0023】この場合、吸入管36から吸入される冷媒
ガスのスクロール圧縮要素23の吸入側と、上記揺動ス
クロール30の背面(上記鏡板のボス穴部31のある側
の面)と上記支持フレーム27との間は上記揺動スクロ
ール30の鏡板の周縁部において連通されている。これ
により、揺動スクロール30の背面と支持フレーム27
の間の圧力は上記冷媒ガス吸入側と略同じに低く、前記
密閉容器21内の圧力(高圧)より低くなる。
【0024】回転軸26の他端部は、密閉容器21内に
装着された副支持フレーム41の副軸受部40により軸
支されている。回転軸26内にはその他端部(副支持フ
レーム41側)から前記軸受部28に対応する位置まで
至る油通路44が穿設されており、回転軸26が軸受部
28により軸支されている部分に前記油通路44から前
記軸受部28の摺動面に通じる小孔53が半径方向に延
在して形成されている。
【0025】また、回転軸26が副軸受部40により軸
支されている部分には、油通路44から前記副軸受部4
0の摺動面に通じる連通路52が半径方向に延在して形
成されている。更に、副支持フレーム41内には、密閉
容器21の底部から副軸受部40まで至る給油路56が
穿設されている。この給油路56の下端は密閉容器21
の底部に後述する如く収容されている潤滑油b中に開口
すると共に、上端は前記連通路52の入口(外側の開口
縁)に対応し、それらに合致した状態で連通するよう構
成されている。
【0026】尚、副軸受部40の前記給油路56に対応
する位置には、環状の油溝57が形成されており、油通
路44の副支持フレーム41側の端面は封止部材43に
て封止されている。
【0027】更に、回転軸26内にはその一端面(ボス
穴部31側)から軸受部28に対応する位置まで至るも
う一つの油通路42が穿設されており、回転軸26が軸
受部28により軸支されている部分に前記油通路42か
ら前記軸受部28の摺動面に通じる連通路51が半径方
向に延在して形成されている。
【0028】また、支持フレーム27内には、密閉容器
21の底部から軸受部28まで至る給油路46が穿設さ
れている。この給油路46の下端は密閉容器21の底部
に収容されている潤滑油b中に開口すると共に、上端は
前記連通路51の入口(外側の開口縁)に対応し、それ
らに合致した状態で連通するよう構成されている。
【0029】尚、軸受部28の前記給油路46に対応す
る位置には、環状の油溝54が形成されている。
【0030】ここで、上記密閉容器21底部には所定の
レベルまで潤滑油bが収容されており、この潤滑油bは
密閉容器21内の圧力(高圧)と、揺動スクロール30
の背面と支持フレーム27間の圧力(低圧)の差圧によ
って支持フレーム27中の給油路46から吸い上げら
れ、回転軸26中に設けた連通路51から油通路42に
入り、この油通路42を経て回転軸26の一端面から流
出し、ボス穴部31とピン部29の摺動面をガスシール
する。
【0031】また、潤滑油bは前記差圧によって副支持
フレーム41中の給油路56から吸い上げられ、回転軸
26中に設けた連通路52から油通路44に入り、この
油通路44を経て回転軸26の小孔53から流出し、回
転軸26と軸受部28の摺動面をガスシールする。
【0032】上記のように構成した横置き型スクロール
型圧縮機20が運転を開始すると、冷媒ガスは吸入管3
6からスクロール圧縮要素23の外周部に吸入されて、
漸次中心に移動していくことで圧縮され、固定スクロー
ル33の中央部に設けた吐出ポート37から密閉容器2
1内に吐出され、この空間で同伴した潤滑油が分離さ
れ、脈動が低減される。
【0033】吐出されたガスは固定スクロール33と支
持フレーム27に設けた図示しない通路を流れて、電動
要素22側に行き、ロータ25の回転による遠心力とス
テータ24や副支持フレーム41などの邪魔板効果など
で冷媒ガス中の潤滑油がさらに分離される。
【0034】そして、潤滑油が分離された冷媒ガスは吐
出管47から密閉容器21外に吐出される。分離された
潤滑油は密閉容器21の底部に溜まり、循環して使用さ
れることになる。
【0035】この場合、冷媒ガス吸入側と、揺動スクロ
ール30の背面と支持フレーム27の間を連通させてあ
るので、この間の圧力は冷媒ガス吸入側と略同じ位に低
く、密閉容器21内の圧力より低くなっている。この差
圧により、前述の如く潤滑油bは前記支持フレーム27
の給油路46から吸い上げられて、回転軸26の連通路
51から油通路42を経て高圧下で供給される。
【0036】供給された高圧の潤滑油は、回転軸26の
一端面から流出し、ボス穴部31とピン部29の摺動面
を良くガスシールする。これらの潤滑油はその後、揺動
スクロール30と支持フレーム27の間を流れ、オルダ
ムリング48溝部の潤滑を行った後、揺動スクロール3
0の鏡板の周縁部を経てスクロール圧縮要素23内の冷
媒ガス吸入側に供給されて摺動面の潤滑を行い、その後
圧縮ガスと共に吐出ポート37から密閉容器21内へ吐
出され、圧縮ガスと分離されて密閉容器21の底部に流
れる。
【0037】また、前記差圧により、前述の如く潤滑油
bは前記副支持フレーム41の給油路56から吸い上げ
られて、回転軸26の連通路52から油通路44を経て
高圧下で供給される。
【0038】供給された高圧の潤滑油は、回転軸26の
小孔53から流出し、軸受部28と回転軸26の摺動面
を良くガスシールする。これらの潤滑油はその後、揺動
スクロール30と支持フレーム27の間を流れ、オルダ
ムリング48溝部の潤滑を行った後、揺動スクロール3
0の鏡板の周縁部を経てスクロール圧縮要素23内の冷
媒ガス吸入側に供給されて摺動面の潤滑を行い、その後
圧縮ガスと共に吐出ポート37から密閉容器21内へ吐
出され、圧縮ガスと分離されて密閉容器21の底部に流
れる。
【0039】尚、オルダムリング48は、支持フレーム
27と揺動スクロール30との間に介装されており、電
動要素22の駆動により固定スクロール33に対して揺
動スクロール30が自転しないように円軌道上を公転さ
せるように構成されている。
【0040】ここで、電動機22が高速回転されると、
高圧と低圧の圧力差が拡大されるため、各給油路46、
56からの吸い上げ力も増大するが、各連通路51、5
2は回転軸26の半径方向に延在して形成されているの
で、回転軸26の高速回転によって遠心力も増大する。
そのため、各給油路46、56から各連通路51、52
に流入する潤滑油の量は制限されるようになるので、高
速回転時の差圧の増大による給油量の過多を防止するこ
とができるようになり、潤滑油吐出量の低減と体積効率
の改善による性能の向上を図ることが可能となる。
【0041】特に、給油路46、56は支持フレーム2
7と副支持フレーム41内に形成されているので、格別
な油導入管などを密閉容器21内に取り付ける必要が無
くなり、構造の簡素化による更なる生産コストの削減を
図ることができるようになる。
【0042】尚、揺動スクロール30の背面と支持フレ
ーム27の間の圧力は、冷媒ガス吸入側と略同じ位に低
いので、揺動スクロール30が固定スクロール33に押
し付けられることが無く、逆に、揺動スクロール30は
固定スクロール33から離れるので、揺動スクロール3
0と固定スクロール33の各ラップ先端にバネ式ガスシ
ールデバイスを設けるなどにより潤滑油を介在させてガ
スシール状態にして冷媒ガスを圧縮することが必要であ
る。
【0043】このようにすることにより、スクロール圧
縮要素23内のガスシール性が向上して圧縮効率が向上
する利点があると共に、前記固定スクロール33と揺動
スクロール30をアルミニウム或いはアルミニウム合金
とすることが可能になる。
【0044】ここで、本発明で使用する冷媒としては、
オゾン層を破壊する危険性の無い若しくは少ない冷媒、
具体的には、例えば、1,1,1,2−テトラフルオロ
エタン(R134a)単体、又は、R134aとジフル
オロメタン(R−32)とペンタフルオロエタン(R−
125)との混合冷媒(R407C)、R−32とR−
125との混合冷媒(R410A)などのHFC系冷
媒、ハイドロクロロジフルオロメタン(R22)単体、
又は、混合冷媒などのHCFC系冷媒などを挙げること
ができる。
【0045】また、本発明で使用する潤滑油としては、
具体的には、例えば、これらの冷媒と相溶性のあるエス
テル系オイル、エーテル系オイル、或いは、これらの冷
媒と相溶性のないアルキルベンゼン系オイル、或いは、
これらの混合物などを挙げることができる。
【0046】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明によれば、連通
路を回転軸の半径方向に延在して形成しているので、回
転軸が高速回転されると、遠心力が増大するため、給油
路から連通路に流入する潤滑油の量は制限されるように
なる。従って、高速回転時の差圧の増大による給油量の
過多を防止することができるようになり、潤滑油吐出量
の低減と体積効率の改善による性能の向上を図ることが
可能となる。
【0047】また、給油路を支持フレーム及び/又は副
支持フレーム内に形成したので、格別な油導入管などを
密閉容器内に取り付ける必要が無くなり、構造の簡素化
による更なる生産コストの削減を図ることができるよう
になるものである。
【0048】請求項2の発明によれば、上記に加えて揺
動スクロールの他方の面と支持フレーム間の圧力と密閉
容器内の圧力差により、給油路から密閉容器内底部の潤
滑油を吸い上げ、回転軸の連通路を介して油通路に送
り、この油通路から各摺動部に供給して、循環使用する
ようにしているので、潤滑油供給のためのポンプなどを
不要として部品点数の削減を図ることが可能となるもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスクロール型圧縮機の一実施例の全体
構成を示す断面図である。
【図2】従来の横置き型のスクロール型圧縮機の一実施
例の全体構成を示す断面図である。
【符号の説明】
b 潤滑油 20 スクロール型圧縮機 21 密閉容器 22 電動要素 23 スクロール圧縮要素 26 回転軸 27 支持フレーム 28 軸受部 29 ピン部 30 揺動スクロール 31 ボス穴部 32、35 ラップ 33 固定スクロール 34 圧縮室 36 吸入管 37 吐出ポート 41 副支持フレーム 42、44 油通路 46、56 給油路 47 吐出管 51、52 連通路 53 小孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤原 一昭 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 松本 兼三 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 西川 剛弘 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 佐藤 孝 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉容器内に回転軸を横方向に向けて設
    けられた電動要素と、この電動要素によって駆動される
    スクロール圧縮要素と、前記密閉容器内に装着されて前
    記スクロール圧縮要素を支持すると共に、中央に前記回
    転軸の一端部側を軸支するための軸受部を設けた支持フ
    レームと、前記密閉容器内に装着されて前記回転軸の他
    端部を軸支するための副軸受部を設けた副支持フレーム
    と、前記密閉容器内に収容された潤滑油とを備え、前記
    スクロール圧縮要素は中央部に圧縮ガスの吐出ポートを
    設けると共に一方の面に渦巻き状のラップを有する固定
    スクロールと、この固定スクロールに対して前記電動要
    素の駆動により公転し、一方の面に渦巻き状のラップを
    有する揺動スクロールとから構成され、前記両ラップを
    互いに噛み合わせて複数の圧縮室を形成し、前記密閉容
    器外から吸入した冷媒ガスをこの圧縮室にて圧縮して前
    記吐出ポートから前記密閉容器内に吐出した後、前記密
    閉容器外に吐出するようにしたスクロール型圧縮機にお
    いて、 前記回転軸内にその軸心方向に渡って形成された油通路
    と、この油通路に連通し、回転軸の半径方向に延在する
    連通路と、前記密閉容器内底部から前記連通路に至る給
    油路とを備え、この給油路は支持フレーム及び/又は副
    支持フレーム内に形成されていることを特徴とするスク
    ロール型圧縮機。
  2. 【請求項2】 密閉容器外から吸入した冷媒ガスの流入
    側を揺動スクロールの他方の面と前記支持フレームの間
    に連通させてこの間の圧力が前記密閉容器内の圧力より
    低くなるようにし、前記給油路から潤滑油を吸い上げ、
    前記連通路を介して前記油通路に送り、この油通路から
    各摺動部に供給して、循環使用するようにしたことを特
    徴とする請求項1のスクロール型圧縮機。
JP5836798A 1998-03-10 1998-03-10 スクロール型圧縮機 Pending JPH11257261A (ja)

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JP5836798A JPH11257261A (ja) 1998-03-10 1998-03-10 スクロール型圧縮機

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