JPH11255754A - 2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジンの製造方法 - Google Patents

2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジンの製造方法

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JPH11255754A
JPH11255754A JP8018998A JP8018998A JPH11255754A JP H11255754 A JPH11255754 A JP H11255754A JP 8018998 A JP8018998 A JP 8018998A JP 8018998 A JP8018998 A JP 8018998A JP H11255754 A JPH11255754 A JP H11255754A
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JP
Japan
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trimercapto
triazine
mol
sodium
sodium hydroxide
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Pending
Application number
JP8018998A
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English (en)
Inventor
Makoto Tanaka
真琴 田中
Toshiaki Sakai
敏明 堺
Hitoshi Katsuya
均 勝屋
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Sanshin Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Sanshin Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】塩化シアヌール1モルに対して、実質的に水硫
化ナトリウム3〜3.5モル及び水酸化ナトリウム0.
5〜1.5モルが存在する系において、オキシエチレン
オキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル、またはポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテルを界面活性剤として添加する2,
4,6−トリメルカプト−s−トリアジンまたはそのモ
ノナトリウム塩の製造方法。 【効果】この製造方法によれば、有機ゴム薬品である
2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジンのゴム分
散性が改善されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ゴム用架橋剤の中間
体として有用である2,4,6−トリメルカプト−s−
トリアジンモノナトリウム塩、およびゴム用架橋剤とし
て有用である2,4,6−トリメルカプト−s−トリア
ジンの製造方法に関する。更に詳しくはゴム分散性に優
れた2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジンの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の2,4,6−トリメルカプト−s
−トリアジンの合成法としては、例えば、塩化シアヌー
ル1モルと水硫化ナトリウム3モルとを反応させる方法
があるが、この方法は収率が低い。また、特許公報昭和
49年第32868号に、塩化シアヌール1モルに2モ
ルの水硫化ナトリウムと1モルの硫化ナトリウムとを反
応させる方法が開示されているが、この方法で得られた
結晶は中和、乾燥後の結晶物の硬度が非常に高く、粉砕
作業性に問題があり、ゴム分散性も劣るため、満足な方
法ではなかった。
【0003】
【発明の構成】この発明は、このような従来の問題点に
着目してなされたもので、塩化シアヌール1モルに対し
て、実質的に水硫化ナトリウム3〜3.5モル及び水酸
化ナトリウム0.5〜1.5モルが存在する系におい
て、特定の非イオン系界面活性剤を添加することを特徴
とする2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジンま
たはそのモノナトリウム塩の製造方法である。
【0004】さらに述べるならば、実質的に水硫化ナト
リウム3〜3.5モル及び水酸化ナトリウム0.5〜
1.5モルが存在する系が、水硫化ナトリウム,硫化ナ
トリウム,水酸化ナトリウムから選ばれた2種以上によ
り構成されたものであり、当該系に特定の非イオン系界
面活性剤を添加して置換反応をなすことを特徴とする
2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジンまたはそ
のモノナトリウム塩の製造方法である。
【0005】本手段によって従来技術の問題点である、
2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジン結晶物の
硬度及びゴム分散性を解決することを目的としている。
この発明で用いる特定の非イオン系界面活性剤として
は、オキシエチレンオキシプロピレンブロックポリマ
ー、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、またはポリ
オキシエチレンアルキルフェニルエーテルおよびこれら
を主成分とするものであり、これらは単独あるいは併用
されて用いられる。なお、上記特定の界面活性剤の有効
性を阻害しない範囲において、上記以外の非イオン性界
面活性剤の存在も許容することができる。本発明の方法
で製造することにより、品質の優れた2,4,6−トリ
メルカプト−s−トリアジン結晶物を得ることができ
る。
【0006】なお、実質的に水硫化ナトリウム3〜3.
5モル及び水酸化ナトリウム0.5〜1.5モルの存在
させる系とは、水硫化ナトリウム,硫化ナトリウム,水
酸化ナトリウムから選ばれた2種以上により構成された
ものであり、具体的には、Na2S+H2O=NaOH+
NaSHの反応は可逆的に成立するので、例えば、3モ
ルの水硫化ナトリウムと1モルの水酸化ナトリウムに代
わり、1モルの硫化ナトリウムと2モルの水硫化ナトリ
ウム あるいは2.5モルの水硫化ナトリウムと0.5
モルの水酸化ナトリウムに加えて0.5モルの硫化ナト
リウム といった組み合わせで使用してもよい。
【0007】
【作用】本発明の実施において、界面活性剤の添加量
は、塩化シアヌールに対して重量比で0.05パーセン
ト〜1.0パーセント、さらに好ましくは0.5パーセ
ント程度である。0.05パーセント未満の添加量で
は、活性剤の効果が認められず好ましくない。1.0パ
ーセントを越える添加では、本発明において有用である
ものの、費用の点から不経済である。
【0008】本発明の実施において、水硫化ナトリウ
ム、及び水酸化ナトリウム水溶液の塩化シアヌール溶液
への滴下温度は10〜40℃が望ましい。10℃未満で
は反応が進行せず、40℃を越える温度では収率が低下
するので好ましくない。
【0009】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明の範
囲はこれに限定されるものではない。 製造例 水硫化ナトリウム 39.1g(0.48モル)と48パ
ーセント水酸化ナトリウム 13.6g(0.163モ
ル)を、水165mLに均一に溶解した溶液を調製し
た。これを本発明でいう「実質的に水硫化ナトリウム3
〜3.5モル及び水酸化ナトリウム0.5〜1.5モル
の存在させる液」として以下の実施例に使用した。
【0010】実施例 1 水163mLに30g(0.163モル)の塩化シアヌ
ール、0.15g(塩化シアヌールに対して0.5パー
セント)の非イオン系界面活性剤であるポリオキシエチ
レンポリオキシプロピレンブロックポリマー(商品名
プルロニックL−44 旭電化工業株式会社)を仕込
み、分散させる。この液に、製造例で調製した水硫化ナ
トリウム/水酸化ナトリウム溶液を15〜20℃で2時
間を要して滴下した。次いで、45℃で1時間撹拌後、
20℃に冷却し、10パーセント硫酸を加えてpH1と
してろ過、洗浄して2,4,6−トリメルカプト−s−
トリアジン28.4gを得た。収率98.3パーセント
であった。
【0011】得られた2,4,6−トリメルカプト−s
−トリアジンに対して下記に示す手順でゴム分散試験を
行った。ブタジエンゴム(JSR株式会社 商品名 B
R01)及び、EVA(三井デュポンケミカル株式会社
商品名 EVAFLEX 45X)(重量比1:1)をロールで
混合し、試料(正味料で5g)を加えて1分間混合し、
切り返しを行う。さらに薄通しを行って薄通しシートの
分散状態を肉眼で分散不良粒子の数を数えて、良否を判
定したところ、分散不良粒子の数は0〜20個であり、
評価は良好であった。
【0012】実施例 2 非イオン系界面活性剤をポリオキシエチレン高級アルコ
ールエーテル(商品名エマルゲン705 花王株式会
社)に変えた以外は実施例1と同様に反応させた。2,
4,6−トリメルカプト−s−トリアジン28.0gを
得た。収率96.9パーセントであった。実施例1と同
様にしてゴム分散試験を行ったところ、分散不良粒子の
数は0〜20個であり、評価は良好であった。
【0013】実施例 3 非イオン系界面活性剤をポリオキシエチレンノニルフェ
ニルエーテル(商品名エマルゲン920 花王株式会
社)に変えた以外は実施例1と同様に反応を行った。
2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジン28.2
gを得た。収率97.0パーセントであった。実施例1
と同様にしてゴム分散試験を行ったところ、分散不良粒
子の数は0〜20個であり、評価は良好であった。
【0014】比較例 界面活性剤を下記に変えた/添加しない以外は実施例1
と同様に反応させた。得られた2,4,6−トリメルカ
プト−s−トリアジンのゴムへの分散性を実施例1と同
様にして測定したところ、分散不良粒子の数はすべて2
00個以上あり、評価は不良であった。
【0015】反応に使用した界面活性剤の成分名 比較例1 ソルビタンモノオレート 比較例2 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 比較例3 ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム 比較例4 ラウリルメチルアンモニウムクロライド 比較例5 無添加
【0016】
【発明の効果】上記試験例から明らかなように、2,
4,6−トリメルカプト−s−トリアジンの合成反応を
行う場合、オキシエチレンオキシプロピレンブロックポ
リマー、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、または
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルを界面活
性剤として添加した場合においてのみ生成物のゴム分散
性が改善されている。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化シアヌール1モルに対して、実質的に
    水硫化ナトリウム3〜3.5モル及び水酸化ナトリウム
    0.5〜1.5モルが存在する系を水中で反応させて
    2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジンモノナト
    リウム塩を製造するにおいて、オキシエチレンオキシプ
    ロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンアルキ
    ルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエー
    テルのいずれかを主成分とする界面活性剤の一種以上を
    添加することを特徴とする2,4,6−トリメルカプト
    −s−トリアジンモノナトリウム塩の製造方法。
  2. 【請求項2】実質的に水硫化ナトリウム3〜3.5モル
    及び水酸化ナトリウム0.5〜1.5モルが存在する系
    が、水硫化ナトリウム,硫化ナトリウム,水酸化ナトリ
    ウムから選ばれた2種以上により構成されたものである
    請求項1に記載の2,4,6−トリメルカプト−s−ト
    リアジンモノナトリウム塩の製造方法。
  3. 【請求項3】添加する界面活性剤の量が反応する塩化シ
    アヌールに対して0.05〜1.0重量パーセントであ
    る請求項1ないし2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1〜3に記載の製造方法により製造
    された2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジンモ
    ノナトリウム塩を酸中和してなる2,4,6−トリメル
    カプト−s−トリアジンの製造方法。
JP8018998A 1998-03-11 1998-03-11 2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジンの製造方法 Pending JPH11255754A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009503012A (ja) * 2005-08-04 2009-01-29 エボニック デグサ ゲーエムベーハー 2,4,6−トリメルカプト−1,3,5−トリアジンの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009503012A (ja) * 2005-08-04 2009-01-29 エボニック デグサ ゲーエムベーハー 2,4,6−トリメルカプト−1,3,5−トリアジンの製造方法

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