JPH11255713A - ベンザルマロネート誘導体 - Google Patents

ベンザルマロネート誘導体

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JPH11255713A
JPH11255713A JP6314398A JP6314398A JPH11255713A JP H11255713 A JPH11255713 A JP H11255713A JP 6314398 A JP6314398 A JP 6314398A JP 6314398 A JP6314398 A JP 6314398A JP H11255713 A JPH11255713 A JP H11255713A
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hair
skin
ultraviolet
derivative
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JP6314398A
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English (en)
Inventor
Mitsuru Sugiyama
充 杉山
Masakazu Yamaguchi
真主 山口
Tadahide Hoshino
匡秀 星野
Akira Yamamuro
朗 山室
Yoshiaki Fujikura
芳明 藤倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紫外線吸収作用、光安定性、非極性油剤への
溶解性に優れ、工業的生産が可能で化粧品への配合性に
優れ、皮膚または毛髪に適用した場合の紫外線防御効果
に優れたベンザルマロネート誘導体、その製法、並びに
これを含有する皮膚または毛髪用紫外線吸収剤、皮膚外
用剤及び毛髪化粧料の提供。 【解決手段】 次の一般式(1) 【化1】 (式中、n個のR1Oは炭素数1〜5のアルコキシル基
等、R2 はメチル基等、R3 は炭素数8〜12の炭化水
素基、nは1〜3の整数を示す。)で表されるベンザル
マロネート誘導体、その製法、並びにこれを含有する皮
膚または毛髪用紫外線吸収剤、皮膚外用剤及び毛髪化粧
料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた紫外線吸収
作用を有し皮膚に塗布した際に優れた紫外線防御効果を
示し、非極性基剤への溶解性に優れ、かつ製造が容易な
ベンザルマロネート誘導体、並びにこれを含有する紫外
線吸収剤、皮膚外用剤及び毛髪化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】紫外線
がヒトの皮膚・毛髪に及ぼす影響が明らかになるに伴
い、これを防ぐためにUV−A及びUV−Bを吸収する
化合物(紫外線吸収剤)の開発が進められている。例え
ば、UV−Aの吸収剤としては、ベンゾフェノン、ベン
ゾイルメタンなどの誘導体を含むものが知られており、
UV−Bの吸収剤としては、桂皮酸、ベンゾフェノン、
4−アミノ安息香酸、サリチル酸などの誘導体を含むも
のが知られている。
【0003】しかし、これらはいずれも、(a)UV−
A及びUV−Bを可能な限り吸収すること、(b)光や
熱に対して安定であること、(c)皮膚に対する毒性、
刺激性、その他の有害作用がないこと、(d)効果が持
続すること、(e)化粧品基剤への溶解性に優れている
こと、(f)大規模な製造が簡易であること、(g)皮
膚外用剤や毛髪化粧料に配合したときに高い紫外線吸収
効果を発揮することなどの皮膚及び毛髪を保護する紫外
線吸収剤として要求される各性質のすべてを同時に満足
するものではない。
【0004】そこで、これらの問題を解決するために、
ベンザルマロネート誘導体の2つのアルコキシカルボニ
ル基の炭素鎖長が8以上のエステルが知られている(特
開平9−87234号公報)。これらの誘導体は、
(a)〜(e)の要件は満たすものの、(f)、(g)
の要件については不十分であった。すなわちこれらの誘
導体は、沸点が高いために、化粧品に用いるような純度
を達成するためにカラムクロマト精製等の特殊な精製操
作を必要とし、大規模な製造が困難なものとなってい
た。またエタノール溶液では比較的高い紫外線防御効果
を示すものの、実際に皮膚外用剤や毛髪用化粧料等へ配
合した場合には、エタノール溶液系の様な紫外線防御効
果を示さないとの問題点があった。このため、高い紫外
線吸収剤としての性能を有し、安価で簡易に工業的に製
造することができる紫外線吸収剤が求められていた。
【0005】従って本発明は、紫外線吸収剤に要求され
る上記(a)〜(g)の条件、特に光安定性、シリコー
ン油、スクワラン等の非極性油基剤に対する溶解性等に
優れるとともに、従来不十分であった実際に皮膚及び毛
髪等に使用した場合の紫外線防御効果に優れ、かつ安価
で簡易に工業的に製造することができる物質及びこれを
含有する皮膚または毛髪用紫外線吸収剤、皮膚外用剤、
毛髪化粧料を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、下記一般
式(1)で表される非対称のエステル鎖長を有するベン
ザルマロネート誘導体が、極めて優れた紫外線吸収作用
及び光安定性を有するとともに、特殊な精製を行わずに
蒸留等により精製が可能で工業的に製造が容易であり、
非極性油基剤及び他の基剤への溶解性にも優れ、さらに
室温付近で液状であるため化粧品への配合性にも優れ、
実際に皮膚外用剤、毛髪化粧料等に配合した場合従来よ
り極めて高い紫外線防御効果を示すという従来の化合物
と比較して、極めて優れた特性を有することを見出し
た。またマロン酸ジメチル等と特定アルコールとのエス
テル変換反応で得られた非対称マロン酸エステルを、特
定の芳香族アルデヒドと縮合させることにより、上記化
合物を簡易に製造でき、また廃棄物を少くすることがで
きることを見出し、本発明を完成させた。
【0007】すなわち本発明は、次の一般式(1)
【0008】
【化4】
【0009】〔式中、n個のR1Oは同一または異なっ
て炭素数1〜5の直鎖または分岐鎖のアルコキシル基を
示すか、または2個のR1Oが一緒になってアルキレン
ジオキシ基を形成してもよい。R2 はメチル基またはエ
チル基を示し、R3 は炭素数8〜12の直鎖または分岐
鎖の炭化水素基を示し、nは1〜3の整数を示す〕で表
されるベンザルマロネート誘導体及びその製造法を提供
するものである。また、本発明は、上記ベンザルマロネ
ート誘導体を含有する皮膚または毛髪用紫外線吸収剤を
提供するものである。さらに本発明は、上記ベンザルマ
ロネート誘導体を含有する皮膚外用剤を提供するもので
ある。さらに本発明は、上記ベンザルマロネート誘導体
を含有する毛髪化粧料を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】一般式(1)において、nは1〜
3の整数を示し、n個のR1Oはベンゼン環上の2〜6
位のいずれの炭素原子に結合していてもよい。n個のR
1Oは同一または異なって炭素数1〜5の直鎖または分
岐鎖のアルコキシル基を示す。あるいは2個のR1Oが
一緒になってアルキレンジオキシ基を形成してもよい。
これらのうち、入手の容易性、紫外線吸収効果、製造容
易性等の観点から、メトキシ基、3,4−メチレンジオ
キシ基が好ましい。
【0011】すなわち、n個のR1Oに関して好ましい
置換様式としては、4−メトキシ基または3,4,5−
トリメトキシ基を有する化合物は特にUV−B吸収剤と
して有用であり、3,4−ジメトキシ基または3,4−
メチレンジオキシ基を有する化合物はUV−AとUV−
Bの両方の吸収剤として有用である。
【0012】R2 はメチル基またはエチル基を示す。R
3 は炭素数8〜12の直鎖または分岐鎖の炭化水素基を
示す。炭素数が6以下の場合は、分離精製が困難で収率
が十分でなく、また非極性油への溶解性が十分でなく好
ましくない。また炭素数が14以上の場合は蒸留が困難
で製造が困難になるとともに、紫外線吸収効果が小さく
なるため好ましくない。かかるR3 のうち紫外線防御能
の高さ及び製造容易性の観点から、炭素数8〜12の直
鎖または分岐鎖のアルキル基が好ましく、n−ドデシル
基、n−デシル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシ
ル基及び3,5,5−トリメチルヘキシル基が特に好ま
しい。
【0013】ベンザルマロネート誘導体はcis体及び
trans体の異性体が存在するが、両者の紫外線吸収
効果には大きな差はなく、本発明においては、どちらか
一方の異性体のみでも、任意の比率の両者の混合物でも
よい。
【0014】本発明のベンザルマロネート誘導体は、以
下のような方法によって製造するのが好ましい。
【0015】
【化5】
【0016】
【化6】
【0017】〔式中、R1 、R2 、R3 及びnは前記と
同じものを示す。〕
【0018】すなわち、まずマロン酸ジエチルまたはマ
ロン酸ジメチル(4)と、炭素鎖長が8から12のアル
コール(5)とをエステル交換し、非対称マロン酸ジエ
ステル(2)を得る。つぎに得られた非対称マロン酸ジ
エステル(2)とベンズアルデヒド誘導体(3)とを、
縮合させることにより本発明のベンザルマロネート誘導
体(1)を得る方法が好ましい。一方、本発明のベンザ
ルマロネート誘導体はマロン酸ジエチルまたはマロン酸
ジメチル(4)とベンズアルデヒド誘導体とを縮合させ
た後に、アルコール(5)とエステル交換する方法でも
製造することができるが、精製操作が困難になり好まし
くない。さらに本発明の製造方法では、第1工程におい
て、目的の非対称マロン酸エステル以外に、原料及び炭
素鎖長が8から12の対称マロン酸ジエステルが生成す
るが、これらは蒸留により除き、容易に再利用すること
ができる。
【0019】第1工程のエステル交換反応では特に溶媒
を必要としないが、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、アルコール類等の溶媒を用い
て行っても良い。触媒としては、塩酸、硫酸、p−トル
エンスルホン酸等の酸触媒、水酸化ナトリウム、ナトリ
ウムアルコキシド等のアルカリ触媒などを挙げることが
でき、これらを適宜組み合わせて用いることができる。
エステル交換反応において、使用する化合物(4)と化
合物(5)との量比は特に限定されないが、1回の製造
で得られる目的非対称マロン酸エステルの収量から、
2:1〜1:2が好ましい。エステル交換反応におい
て、使用する触媒量は反応の速さ及びコストの点から化
合物(4)に対して0.0001から0.3当量が好ま
しい。
【0020】第2工程の縮合反応で用いる溶媒として
は、反応を阻害しないものであれば特に限定されず、ヘ
キサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、アルコ
ール類などを挙げることができる。触媒としては、ピペ
リジン、ピリジン等のアミンに代表される塩基、酢酸、
安息香酸、塩化亜鉛、四塩化チタン等の酸、酢酸ナトリ
ウム、酢酸アンモニウム等のカルボン酸塩、無水酢酸等
の酸無水物などを挙げることができ、これらを適宜組み
合わせて用いることができる。
【0021】本発明のベンザルマロネート誘導体は、前
記した従来のベンザルマロネート誘導体が有していた問
題点を解消したものである。すなわち本発明のベンザル
マロネート誘導体は、優れた紫外線吸収作用を有し、シ
リコーン油、スクワラン等の非極性油剤及びエタノール
等の皮膚外用剤及び毛髪化粧料等の基剤に対する溶解性
や光安定性に優れるのみならず、カラムクロマト精製等
の特殊な精製を行わずに蒸留により簡易に工業的に製造
することができ、また室温付近で結晶化することがない
ことから、皮膚または毛髪用紫外線吸収剤として各種の
皮膚外用剤または毛髪化粧料に配合すれば、かかる化粧
料に極めて優れた紫外線防御効果を付与することができ
る。
【0022】本発明の皮膚または毛髪用紫外線吸収剤
は、上記の如くして得られたベンザルマロネート誘導体
をそのまま用いたものであってもよいが、これを適当な
担体に担持させたものが好ましい。ここで用いられる担
体は、ベンザルマロネート誘導体(1)に対し不活性な
ものであれば特に制限されず、固体、液体、乳状体、ゲ
ル等いずれの形態のものでもよい。具体的には、水、ア
ルコール、油脂(炭化水素系油剤、フッ素系油剤、脂肪
酸エステル、高級アルコール、シリコーン系油剤な
ど)、澱粉、タルクなどの微粉末、エアゾール噴射剤と
して使用される低沸点炭化水素またはハロゲン炭化水素
などを挙げることができる。また、ベンザルマロネート
誘導体は一種類を単独でまたは二種以上を組み合わせて
使用することができる。
【0023】また、本発明の皮膚または毛髪用紫外線吸
収剤には、他の紫外線吸収剤を配合することもできる。
この他の紫外線吸収剤としては、4−メトキシ桂皮酸2
−エチルヘキシル等のUV−B吸収剤、4−メトキシ−
4′−t−ブチルジベンゾイルメタン等のUV−A吸収
剤、酸化亜鉛、酸化チタンなどの無機紫外線吸収剤など
を挙げることができる。さらに、本発明の皮膚または毛
髪用紫外線吸収剤には、必要に応じて他の成分、例え
ば、香料、着色料、界面活性剤、酸化防止剤など配合す
ることができる。本発明の皮膚または毛髪用紫外線吸収
剤は、ベンザルマロネート誘導体及び上記のその他の化
合物を混合し常法にしたがって製造することができる。
【0024】本発明の皮膚外用剤及び毛髪化粧料は、本
発明のベンザルマロネート誘導体の一種または二種以上
を配合したものであり、さらに皮膚外用剤及び毛髪化粧
料に一般的に用いられる基剤及びその他の成分を配合す
ることができる。
【0025】皮膚外用剤は、薬用皮膚外用剤及び皮膚化
粧料に大別される。薬用皮膚外用剤としては、油性基
剤、水中油型または油中水型乳化基剤、水溶性基剤、懸
濁性基剤をベースとする軟膏剤、ローション剤、エアゾ
ール剤等の形態が挙げられ、各種薬効成分が配合され
る。皮膚化粧料としては、水中油型または油中水型乳化
化粧料、クリーム、乳液、化粧水、油性化粧料、口紅、
ファンデーション、皮膚洗浄剤等の形態が挙げられる。
【0026】毛髪化粧料としては、水溶液、エタノール
溶液、エマルジョン、サスペンジョン、ゲル、固型、エ
アゾール、粉末等の剤型が挙げられ、シャンプー、リン
ス、トリートメント、コンディショナー、ヘアリキッ
ド、ヘアトニック、養毛剤、育毛剤、ヘアスプレー等の
形態が挙げられる。
【0027】さらに本発明の皮膚外用剤及び毛髪化粧料
には、それぞれの目的に応じてベンザルマロネート誘導
体(1)以外の紫外線吸収剤、薬効成分、界面活性剤、
W/OまたはO/W型乳化剤、シリコーン系油剤用の乳
化剤、乳化安定剤、キレート剤、増粘剤、美白剤、pH調
整剤、酸化防止剤、防腐剤、保湿剤、色素類、香料等を
適宜配合することができる。
【0028】本発明の皮膚外用剤及び毛髪化粧料におけ
るベンザルマロネート誘導体の配合量は、特に限定され
るものではなく、その種類及び要求される紫外線防御効
果の程度によって適宜決定することができるが、一般に
は、皮膚外用剤では0.1〜20重量%、特に0.5〜
10重量%が好ましく、毛髪化粧料ではシャンプー等に
あっては0.01〜5重量%、リンス、トリートメン
ト、コンディショナー等にあっては0.1〜20重量
%、ヘアリキッド、ヘアトニック等にあっては0.01
〜10重量%が好ましい。本発明の皮膚外用剤及び毛髪
化粧料は、ベンザルマロネート誘導体及び上記のその他
の化合物を混合し、常法にしたがって製造することがで
きる。
【0029】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0030】実施例1 p−メトキシベンザル(メチ
ル)ドデシルマロネート(1−1)の合成
【0031】
【化7】
【0032】(1)メチルドデシルマロネート(1−
2)の合成
【0033】300ml2つ口フラスコにマロン酸ジメチ
ル(1−4)26.42g(0.2mol)、n−ドデシ
ルアルコール(1−5)29.81g(0.16mo
l)、28%ナトリウムメトキシド−メタノール溶液
0.48gを入れ、生成するメタノールを留去しながら
80℃で2時間加熱した。冷却後、飽和食塩水100ml
を入れ、酢酸エチル10mlで抽出し、飽和食塩水で1回
洗った。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃
縮した。得られた残渣を単蒸留(沸点145℃/0.1
torr)して精製することにより化合物(1−2)を無色
の液体として得た(収率35%)。得られた化合物(1
−2)の物性は以下の通りである。
【0034】1H-NMR(CDCl3,δ):0.88(t, 3H, J=6.7H
z), 1.20-1.40(m, 18H),1.57-1.68(m, 2H), 3.39(s, 2
H), 3.75(s, 3H), 4.14(t, 2H, J=6.7Hz)
【0035】(2)p−メトキシベンザル(メチル)ド
デシルマロネート(1−1)の合成 300ml2つ口フラスコにp−メトキシベンズアルデヒ
ド(1−3)6.81g(50mmol)を入れ、これをシ
クロヘキサン100mlに溶解させた。つぎに、メチルド
デシルマロネート(1−2)14.32g(50mmo
l)、ピペリジン0.426g(5.00mmol)、及び
酢酸0.30g(5mmol)を加え、DeanStark
装置により生成する水を脱水しながら、攪拌下で18時
間加熱還流した。冷却後、反応混合物に酢酸エチル10
0mlを加え、1規定塩酸で1回、飽和重曹水で2回洗浄
した後、2回水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をクーゲルロ
ールを用いて190℃、0.01torrの条件で蒸留し微
黄色の液体15.56gを得た。得られた微黄色の液体
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製すること
により、目的の化合物(1−1)14.82gを無色の
液体として得た(収率73%)。得られた化合物(1−
1)の物性は以下の通りである。
【0036】1H-NMR(CDCl3,δ):0.88(t, 3H, J=6.7H
z), 1.22-1.43(m, 18H),1.61-1.77(m, 2H), 3.83-3.86
(m, 6H), 4.19-4.31(m, 2H),6.86-6.92(m, 2H), 7.38-
7.43(m, 2H), 7.68-7.70(m, 1H) IR(νneat, cm-1):2930, 2860, 1730, 1610, 1515, 12
60, 1205, 1175,1065, 1030, 830 UV(EtOH,λmax(ε)):313nm (22,700)
【0037】実施例2 p−メトキシベンザル(2−
エチルヘキシル)メチルマロネート(化合物(2−
1))の合成
【0038】
【化8】
【0039】(1)2−エチルヘキシル(メチル)マロ
ネート化合物(2−2)の合成
【0040】(1)実施例1の(1)においてn−ドデ
シルアルコールの代わりに2−エチルヘキシルアルコー
ル(2−5)を、28%ナトリウムメトキシド−メタノ
ール溶液の代わりに濃硫酸を7.0g用いた以外は実施
例1の(1)と同様にして反応を行い、単蒸留(沸点1
10℃/0.1torr)して精製することにより化合物
(2−2)を無色の液体として得た(収率49%)。得
られた化合物(2−2)の物性は以下の通りである。
【0041】1H-NMR(CDCl3,δ):0.89(t, 6H, J=7.4H
z), 1.25-1.42(m, 8H),1.55-1.62(m, 1H), 3.39(s, 2
H), 3.75(s, 3H), 4.07(d, 2H, J=5.5Hz)
【0042】(2)p−メトキシベンザル(2−エチル
ヘキシル)メチルマロネート(2−1)の合成 実施例1の(2)においてエチルドデシルマロネートの
代わりに2−エチルヘキシル(メチル)マロネート(2
−2)を用いた以外は実施例1の(2)と同様にして反
応を行い、目的の化合物(2−1)を無色の液体として
得た(収率85%)。得られた化合物(2−1)の物性
は以下の通りである。
【0043】1H-NMR(CDCl3,δ):0.83-0.94(m, 6H), 1.
22-1.45(m, 8H),1.54-1.63(m, 1H), 3.83-3.86(m, 6H),
4.17(t, 2H, J=5.8Hz),6.86-6.92(m, 2H), 7.38-7.44
(m, 2H), 7.69-7.78(m, 1H) IR(νneat, cm-1):2965, 2880, 1730, 1610, 1515, 12
60, 1175, 1065,830 UV(EtOH,λmax(ε)):313nm (22,000)
【0044】実施例3 3,4−ジメトキシベンザル
(2−エチルヘキシル)エチルマロネート(3−1)の
合成
【0045】
【化9】
【0046】(1)エチル(2−エチルヘキシル)マロ
ネート(3−2)の合成
【0047】実施例1の(1)において、n−ドデシル
アルコールの代わりに2−エチルヘキシルアルコール
(3−5)を、マロン酸ジメチルの代わりにマロン酸ジ
エチル(3−4)を用いた以外は実施例1の(1)と同
様にして反応を行い、単蒸留(沸点115℃/0.1to
rr)として精製することにより化合物(3−2)を無色
の液体として得た(収率52%)。得られた化合物(3
−2)の物性は以下の通りである。
【0048】1H-NMR(CDCl3,δ):0.89(t, 6H, J=7.2H
z), 1.24-1.43(m, 11H),1.52-1.62(m, 1H), 3.37(s, 2
H), 4.07(d, 2H, J=5.9Hz),4.21(q, 2H, J=7.2Hz)
【0049】(2)3,4−ジメトキシベンザル(2−
エチルヘキシル)エチルマロネート(3−1)の合成 実施例1の(2)において、p−メトキシベンズアルデ
ヒドの代わりに3,4−ジメトキシベンズアルデヒド
(3−3)を、エチルドデシルマロネートの代わりにエ
チル(2−エチルヘキシル)マロネート(3−2)を用
いた以外は実施例1の(2)と同様にして反応を行い、
目的の化合物(3−1)を微黄色の液体として得た(収
率90%)。得られた化合物(3−1)の物性は以下の
通りである。
【0050】1H-NMR(CDCl3,δ):0.83-0.95(m, 6H), 1.
26-1.46(m, 11H),1.53-1.62(m, 1H), 3.87(s, 3H), 3.9
2(s, 3H), 4.14-4.20(m, 2H),4.24-4.39(m, 2H), 6.83-
6.88(m, 1H), 7.01-7.11(m, 2H),7.66-7.67(m, 1H) IR(νneat, cm-1):2965, 2935, 1730, 1600, 1520, 14
65, 1255, 1145,1160, 1025 UV(EtOH,λmax(ε)):328nm (17,400)
【0051】実施例4 3,4,5−トリメトキシベ
ンザル(3,5,5−トリメチルヘキシル)メチルマロ
ネート(4−1)の合成
【0052】
【化10】
【0053】(1)3,5,5−トリメチルヘキシル
(メチル)マロネート(4−2)の合成
【0054】実施例1の(1)において、n−ドデシル
アルコールの代わりに3,5,5−トリメチルヘキシル
アルコール(4−5)を用いた以外は実施例1の(1)
と同様にして反応を行い、単蒸留(沸点105℃/0.
1torr)して精製することにより化合物(4−2)を無
色の液体として得た(収率37%)。得られた化合物
(4−2)の物性は以下の通りである。
【0055】1H-NMR(CDCl3,δ):0.89(s, 9H), 0.95(d,
3H, J=6.3Hz),1.03-1.68(m, 5H), 3.38(s, 2H), 3.75
(s, 3H), 4.17(t, 2H, J=6.5Hz)
【0056】(2)3,4,5−トリメトキシベンザル
(3,5,5−トリメチルヘキシル)メチルマロネート
(4−1)の合成 実施例1の(2)において、p−メトキシベンズアルデ
ヒドの代わりに3,4,5−トリメトキシベンズアルデ
ヒドを、エチルドデシルマロネートの代わりに3,5,
5−トリメチルヘキシル(メチル)マロネート(4−
2)を用いた以外は実施例1の(2)と同様にして反応
を行い、目的の化合物(4−1)を無色の液体として得
た(収率63%)。得られた化合物(4−1)の物性は
以下の通りである。
【0057】1H-NMR(CDCl3,δ):0.80-1.75(m, 17H),
3.85(s, 9H), 3.88(s, 3H),4.27(t, 2H, J=6.6Hz), 6.7
1-6.73(m, 2H), 6.76-6.67(m, 1H) IR(νneat, cm-1):2960, 1730, 1630, 1580, 1510, 13
35, 1250, 1130,1070, 1005, 830 UV(EtOH,λmax(ε)):313nm (16,000)
【0058】実施例5 3,4−メチレンジオキシベ
ンザル(2−エチルヘキシル)メチルマロネート(5−
1)の合成
【0059】
【化11】
【0060】実施例1の(2)において、p−メトキシ
ベンズアルデヒドの代わりにピペロニルアルデヒド(5
−3)を、エチルドデシルマロネートの代わりに2−エ
チルヘキシル(メチル)マロネート(5−2)を用いた
以外は実施例1の(2)と同様にして反応を行い、目的
の化合物(5−1)を微黄色の液体として得た(収率5
5%)。得られた化合物(5−1)の物性は以下の通り
である。
【0061】1H-NMR(CDCl3,δ):0.83-0.95(m, 6H), 1.
25-1.45(m, 8H),1.30-1.37(m, 1H), 3.83-3.87(m, 3H),
4.14-4.21(m, 2H),6.00-6.01(m, 2H), 6.79-6.84(m, 1
H), 6.91-7.01(m, 2H),7.62-7.64(m, 1H) IR(νneat, cm-1):2965, 1730, 1630, 1505, 1450, 12
40, 1065,1040, 930, 810UV(EtOH,λmax(ε)):332nm
(15,600) 304nm (8,300)
【0062】試験例1 紫外線吸収作用 化合物(1−1)〜(5−1)からなる紫外線吸収剤
と、現在汎用されている皮膚または毛髪用紫外線吸収剤
である2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン
(比較品1)及び4−メトキシ桂皮酸2−エチルヘキシ
ル(比較品2)を用い、下記の方法により紫外線吸収作
用(吸光度)を測定した。結果を表1に示す。
【0063】(測定方法)各紫外線吸収剤をエタノール
(99.5%試薬特級)に溶解して、2.5×10-5mo
l/l濃度の溶液を調製し、これを石英セル(1×1c
m)に入れた後、自記分光光度計(日立社製U−341
0型)により吸光度を測定した。
【0064】
【表1】
【0065】表1から明らかな通り、本発明の紫外線吸
収剤は、比較品1及び2と比べても同等またはそれ以上
の紫外線吸収作用を示した。
【0066】試験例2 光安定性試験 化合物(1−1)〜(5−1)からなる紫外線吸収剤
と、4−メトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル(比較品
2)及び同じく現在汎用されている皮膚または毛髪用紫
外線吸収剤である4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチ
ルヘキシル(比較品3)を用い、下記の方法により光に
対する安定性を測定した。結果を表2に示す。
【0067】(測定方法)各紫外線吸収剤をエタノール
(99.5%試薬特級)に溶解して、1.0×10-4mo
l/l濃度の溶液を調製し、これを石英セル(1×1c
m)に入れた後、自記分光光度計(日立社製U−341
0型)により吸光度を測定した。つぎに、この石英セル
に入れた各溶液に、キセノン耐光試験機(Heraeus 社
製;SUNTEST CPS型)を用いて2時間または6時間、夏
期の太陽光に近似した波長及び強度の光を照射後、再び
前記と同様にして吸光度を測定した。これらの吸光度の
値から、紫外線吸収効果の残存率を求め、光安定性を評
価した。なお、残存率は、光照射後のλmax における吸
光度の値を光照射前のλmax における吸光度の値で除し
たものの百分率である。
【0068】
【表2】
【0069】表2から明らかな通り、本発明の皮膚また
は毛髪用紫外線吸収剤は現在皮膚または毛髪用として汎
用されている紫外線吸収剤に比べて、2時間または6時
間の光照射後においても高い紫外線吸収効果を維持して
おり、また時間の経過による効果の低下も非常に小さか
った。
【0070】試験例3 溶解性試験 化合物(1−1)〜(5−1)からなる紫外線吸収剤
と、米国特許第3,706,701号明細書及びオラン
ダ国特許第142,443号明細書及び英国特許1,0
37,169号明細書に記載のp−メトキシベンザルジ
メチルマロネート(比較品4)、p−メトキシベンザル
ジエチルマロネート(比較品5)及び、特開昭59−3
8273号公報、米国特許第4,457,911号明細
書及びヨーロッパ特許公開公報第0,100,651号
に記載の、p−メトキシベンザルジイソプロピルマロネ
ート(比較品6)、3,4,5−トリメトキシベンザル
ジエチルマロネート(比較品7)及び、特開平9−87
234号公報に記載のp−メトキシベンザルジ(2−エ
チルヘキシル)マロネート(比較品8)を用い、非極性
油剤への溶解性を評価した。結果を表3に示す。
【0071】(評価方法)各紫外線吸収剤を、非極性油
剤であるオクタメチルシクロテトラシロキサン(シリコ
ーン油剤)及びスクワランに5重量%添加した場合の溶
解性を観察した。
【0072】
【表3】
【0073】表3から明らかな通り、本発明の紫外線吸
収剤は、比較品4〜7に比べて何れの非極性油剤に対し
ても溶解性が極めて高いものであった。さらに、比較品
8とも同等以上の溶解性を示した。なお、本発明の紫外
線吸収剤はエタノールに対しても良好な溶解性を示し
た。
【0074】試験例4 皮膚に対する紫外線防御効果 化合物(1−1)〜(5−1)からなる紫外線吸収剤
と、前述の特開平9−87234号公報に記載の3,
4,5−トリメトキシジベンザルジ(2−エチルヘキシ
ル)マロネート(比較品9)及び比較品4について、E
tOH溶液とクリームに配合した皮膚外用剤とを皮膚に
使用したときの紫外線防御効果をSPF(Sun Protecti
on Factor)値測定により評価した。結果を表5に示
す。
【0075】(評価方法)8週齢の雌のハートレー系白
色モルモットの背部皮膚を剃毛して被験部位とし、同モ
ルモットを固定箱に入れて固定した。剃毛後2時間経過
してから、被験物質の7重量%エタノール溶液を4μl
/cm2 の割合で、また7重量%配合クリームを3mg/cm
2 の割合でそれぞれ塗布した。試料を塗布してから15
分後、東芝健康ランプ(SEランプ)を光源として用
い、あらかじめここに記載の方法と同様の方法により別
の被験モルモットを用いて求めた予想SPF値を中心に
照射量が増加及び減少するように、5つに分割した被験
部位に対して0.41mW/cm2の光を照射時間を変えて
照射した。24時間後に、紅斑反応を判定して試料塗布
部のMED(最小紅斑量)を求め、このMEDの値を、
同モルモットで求めたEtOH系では試料未塗布部のM
EDの値で、また配合クリームでは本試験物質を精製水
に置き換えたクリームのMEDの値でそれぞれ除してS
PF値を求めた。なお、結果は各被験物質について5匹
のモルモットを用いて求めたSPF値の平均値で示し
た。試験クリームは、本発明化合物または比較品3 7
重量%、シリコーン系乳化剤2重量%、スクワラン2重
量%、オクタメチルテトラシロキサン20重量%、メチ
ルパラベン0.3重量%、硫酸マグネシウム0.7重量
%、精製水68重量%の配合割合で常法により調製し
た。また結果を表4に示す。
【0076】
【表4】
【0077】表4から明らかな通り、本発明の紫外線吸
収剤は比較品に比べて、皮膚に使用したときの紫外線防
御効果が高かった。特に、クリームに配合した時の紫外
線防御効果は比較品に比べ高くなっていた。
【0078】試験例5 毛髪に対する紫外線防御効果 実施例2及び3で得られた本発明化合物(2−1)、
(3−1)、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェ
ノン(比較品1)及びp−メトキシベンザルジエチルマ
ロネート(比較品5)を用い、毛髪化粧料(ヘアオイ
ル)を常法により製造し、これらを使用したときの毛髪
に対する紫外線防御効果を毛髪損傷度により評価した。
結果を表5に示す。ヘアオイル組成は、本発明化合物ま
たは比較品0.5重量%、ジメチルポリシロキサン(粘
度1000万cs)5重量%、流動パラフィンバランスと
した。
【0079】
【表5】
【0080】(評価方法)日本人黒色毛髪をヘアオイル
で処理し、キセノン耐光試験機(Heraeus 社製;SUNTES
T CPS型)を用いて夏期の太陽光に近似した波長及び強
度の光を8時間照射後、5名の専門パネラーにより下記
評価基準で色調の変化を目視により評価し、また感触を
官能評価した。
【0081】評価基準: ○:非処理毛と比較し、変化がみられない。 △:非処理毛と比較し、やや変化がみられる。 ×:非処理毛と比較し、明らかに変化がみられる。
【0082】表5から明らかな通り、本発明の紫外線吸
収剤は、比較品に比べて毛髪に使用したときの紫外線防
御効果及び感触に優れていた。
【0083】試験例6 蒸留温度の測定 実施例1〜5で得られた化合物(1−1)〜(5−1)
からなる紫外線吸収剤と前述の特開平9−87234号
公報に記載の3,4,5−トリメトキシベンザルジ(2
−エチルヘキシル)マロネート(比較品9)及びp−
(2−エチルヘキシルオキシ)ベンザルジ(2−エチル
ヘキシル)マロネート(比較品10)を用い、薄膜蒸留
における蒸留温度を評価した。
【0084】(評価方法)ガラスチューブオーブンを用
いて0.01torrの条件で170℃から220℃まで加
熱して留出する温度を観察した。ここで、220℃まで
加熱しても留出が見られない化合物は留出無しとした。
結果を表6に示す。
【0085】
【表6】
【0086】表6から、本発明の紫外線吸収剤は蒸留に
よる精製が可能であることが明らかとなった。また、比
較品はこのような精製が不可能であることが明らかとな
った。
【0087】実施例6〜10 常法により、下記組成の皮膚外用剤(W/O型クリー
ム)を得た。
【0088】
【表7】
【0089】さらに、化合物(1−1)の代わりに化合
物(2−1)〜(5−1)を使用する以外は同様の組成
でW/O型クリームを製造した。
【0090】実施例11〜15 常法により、下記組成の皮膚外用剤(ファンデーショ
ン)を製造した。
【0091】
【表8】
【0092】さらに、化合物(1−1)の代わりに化合
物(2−1)〜(5−1)を使用する以外は同様の組成
でファンデーションを製造した。
【0093】実施例16〜20 常法により、下記組成の毛髪化粧料(ヘアコンディショ
ナー)を製造した。
【0094】
【表9】
【0095】さらに、化合物(1−1)の代わりに化合
物(2−1)〜(5−1)を使用する以外は同様の組成
でクリーム状ヘアコンディショナーを製造した。
【0096】
【発明の効果】本発明のベンザルマロネート誘導体は、
優れた紫外線吸収作用及び光安定性を有し、また非極性
油基剤及び他の基剤への溶解性に優れることから皮膚外
用剤及び毛髪化粧料への配合性及び配合安定性が良好で
あり、さらに実際に皮膚または毛髪に使用した場合に極
めて高い紫外線防御効果を発揮すると共に皮膚に対する
安全性の高いものである。したがって、これを非極性油
を基剤とする皮膚外用剤または毛髪化粧料に配合すれ
ば、持続時間の長い優れた紫外線防御効果と優れた使用
感を発揮することができる。さらに、薄膜式の蒸留等が
可能であり、工業的な精製が容易である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 67/03 C07C 67/03 67/343 67/343 C09K 3/00 104 C09K 3/00 104Z (72)発明者 山室 朗 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 藤倉 芳明 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式(1) 【化1】 〔式中、n個のR1Oは同一または異なって炭素数1〜
    5の直鎖または分岐鎖のアルコキシル基を示すか、また
    は2個のR1Oが一緒になってアルキレンジオキシ基を
    形成してもよい。R2 はメチル基またはエチル基を示
    し、R3 は炭素数8〜12の直鎖または分岐鎖の炭化水
    素基を示し、nは1〜3の整数を示す〕で表されるベン
    ザルマロネート誘導体。
  2. 【請求項2】 マロン酸ジメチルまたはマロン酸ジエチ
    ルとR3OH(R3は炭素数8〜12の直鎖または分岐鎖
    の炭化水素基を示す。)とのエステル交換反応により次
    の一般式(2) 【化2】 (式中、R2 はメチル基またはエチル基を示し、R3
    前記と同一のものを示す。)で表される非対称マロン酸
    エステルを製造し、次いでこれと次の一般式(3) 【化3】 (式中、n個のR1Oは同一または異なって炭素数1〜
    5の直鎖または分岐鎖のアルコキシル基を示すか、また
    は2個のR1Oが一緒になってアルキレンジオキシ基を
    形成してもよい。nは1〜3の整数を示す。)で表され
    る芳香族アルデヒドとを縮合させることを特徴とする請
    求項1記載のベンザルマロネート誘導体の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のベンザルマロネート誘導
    体を含有する皮膚または毛髪用紫外線吸収剤。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のベンザルマロネート誘導
    体を含有する皮膚外用剤。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のベンザルマロネート誘導
    体を含有する毛髪化粧料。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6521724B2 (en) 2000-03-10 2003-02-18 E. I. Du Pont De Nemours And Company Polymerization process
JP2007261978A (ja) * 2006-03-28 2007-10-11 Shiseido Co Ltd 皮膚用又は毛髪用組成物
WO2023234087A1 (ja) * 2022-05-31 2023-12-07 ミヨシ油脂株式会社 添加剤

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JP4691464B2 (ja) * 2006-03-28 2011-06-01 株式会社資生堂 皮膚用又は毛髪用組成物
WO2023234087A1 (ja) * 2022-05-31 2023-12-07 ミヨシ油脂株式会社 添加剤

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