JPH11255180A - 甲板排水口などの封栓装置 - Google Patents

甲板排水口などの封栓装置

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JPH11255180A
JPH11255180A JP6350898A JP6350898A JPH11255180A JP H11255180 A JPH11255180 A JP H11255180A JP 6350898 A JP6350898 A JP 6350898A JP 6350898 A JP6350898 A JP 6350898A JP H11255180 A JPH11255180 A JP H11255180A
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JP
Japan
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plate
rod
handle
packing member
screw
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JP6350898A
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English (en)
Inventor
Shinichi Niikura
▲真▼一 新倉
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Niikura Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Niikura Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 取り付け取り外し作業が容易であり且つ長期
にわたり信頼性をもって使用可能な甲板排水口などの開
口部の封栓装置を提供する。 【解決手段】 上部プレート11と下部プレート12と
が中空の弾力性を具備するパッキン部材17の上下に一
体的に装着されている。ハンドル13が固着されたロッ
ド14が上部プレート11の挿通孔を貫通して、その螺
子部が、下部プレートに固着されている螺子部材15の
螺子部と螺合している。ハンドルを時計方向に回転させ
ると、上部プレートが近接する方向に移動されてパッキ
ン部材17に圧縮力が付与されて膨出し甲板排水口など
の内壁に押圧されてシールを確立する。ハンドルを反時
計方向に回転させると、上下プレートはパッキン部材の
復帰力によって互いに離隔する方向に移動されて、パッ
キン部材は初期の非膨出状態に復帰し、甲板排水口の内
壁との押圧係合から解除される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大略、開口部を閉
塞する封栓装置に関するものであって、更に詳細には、
船舶の甲板等に設けられている排水口を着脱自在に封栓
することの可能な甲板排水口封栓装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】船舶の甲板には、甲板上の雨水、洗浄海
水等を甲板上から船外へ排水させるために排水口が各所
に設けられている。各排水口は、通常、排水管を介して
船体の側部に設けた排水口と連通されており、従って、
甲板上の雨水、洗浄海水等は排水管を介して船外へ排出
される。
【0003】これらの甲板に設けられている排水口は、
例えば、船舶が入港する場合、及び桟橋に係留されてい
る場合には、栓で封栓することが特に必要である。何故
ならば、船舶の甲板上には、例えば、燃料油やその他の
整備用油など不所望の油類が流出している場合があり、
これらの油類が船外へ排出されて港湾内において海洋汚
染を発生することを防止することが必要だからである。
例えば、タンカーの場合には、輸送中の貨物油が甲板上
に流出した場合は、それが海洋上に流出されることを防
止する上でも、甲板に設けられている排水口を封栓する
ことが極めて重要である。
【0004】この様に、甲板の排水口を適宜封栓するた
めに、従来、例えば、図1に示したような木栓及びゴム
栓5が使用されている。即ち、図1に示したように、船
舶1の上甲板2上には排水口2aが設けられており、該
排水口2aは、排水管4を介して船舶1の船体側部3に
設けられている排水口3aと連通されている。従って、
上甲板2上に存在する雨水や、洗浄海水などは、上甲板
2の排水口2aを介して船外へ排出させることが可能で
ある。しかしながら、上甲板2上には、雨水や洗浄海水
のみならず、例えば燃料油や整備油などの油類が流出さ
れる場合があり、これらの油類が船外に排出されると海
洋汚染を発生させるので、上甲板2の排出口2aを介し
て船外へ排出されることを極力回避することが必要であ
る。上甲板2の側部に沿って立設されている側板4によ
ってこれらの油類が上甲板2から直接船外に排出される
ことが防止されるが、上甲板2には排出口2aが多数設
けられているので、これらの排出口2aを全て封栓する
ことが必要な場合がある。図1に示した場合は、木製又
はゴム製の中実の栓5を上甲板2の排出口2a内に挿入
して封栓する状態を示している。栓5は、排出口2aに
挿入して封栓状態としたり、又上甲板2上に溜まった雨
水などを排出させるためには排出口2aから取り外すた
めに、栓5は繰り返し排出口2aに挿入されたり又は排
出口2aから取り外されたりする。従って、栓5は次第
に変形し且つ弾力性を喪失する傾向となり、栓5の経時
変化と共に排出口2aの封栓状態が不確実となる傾向が
ある。そのために、又は、封栓状態を確実にするため
に、図1に示したように、栓5を排出口2a内に挿入さ
せた後に、栓5aの周りに二次的処置としてセメントで
目張りを設けることが行われている。
【0005】しかしながら、この様な従来技術において
は、木栓及びゴム栓5の寿命が制限されており且つ長期
間の繰り返し使用ができないという問題がある。更に、
木栓又はゴム栓5を上甲板2の排水口2a内に取り付け
る場合に、ハンマー等で打ち込みを行うことが必要であ
り、取り付け作業上労力が必要とされると共に木栓又は
ゴム栓5を損傷する危険性があるという問題がある。更
に、油等の漏洩の危険性がある場合には、木栓又はゴム
栓5が排水口2aを確実に封栓させるために、二次的処
置としてセメントで目張りをすることが必要となり、作
業が複雑となるばかりか、栓5を排水口2a内に打ち込
んで封栓するために、それだけでも栓5を排水口2aか
ら取り外す場合に困難性があるのに、セメント6を使用
した場合には、栓5の取り外し作業は一層困難なものと
なるという問題点を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の点に
鑑みなされたものであって、上述した如き従来技術の欠
点を解消し、着脱作業が著しく簡単であり、且つ確実に
封栓状態を確立することが可能であり且つ繰り返し使用
しても経時的変化による性能劣化が発生することのない
封栓装置を提供することを目的とする。本発明の更に別
の目的とするところは、船舶の甲板に設けられている排
水口を簡単に取り付け且つ取り外しすることの可能な排
水口封栓装置を提供することを目的とする。本発明の更
に別の目的とするところは、封栓状態を確実にする二重
シール構造を有する封栓装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の1側面によれ
ば、船舶の甲板に設けられている排水口のような開口を
封栓することが可能な封栓装置が提供される。本封栓装
置は、上部プレートと、下部プレートと、それらの間に
位置されており弾力性物質から形成されている円筒状中
空部を具備するパッキン部材とを有している。そして、
上部及び下部プレートの内の一方のプレートには第1螺
子が一体的に設けられており、一方他方のプレートには
挿通孔が形成されており、該第1螺子と螺合する第2螺
子を有するロッドが該挿通孔を貫通して延在している。
そして、該ロッドには該他方のプレートと係合可能な係
合部が一体的に設けられている。該係合部は、該他方の
プレートと係合して、該他方のプレートと該ロッドとの
相対的位置を所定の位置に固定させることが可能であ
る。従って、ロッドが回転されて上部及び下部プレート
が互いに近接する方向に移動されると、パッキン部材の
中空部が圧縮されて半径方向外側に押し広げられて膨ら
み、そのために該中空部の外形が拡大し、該封栓装置が
挿入されている開口の内壁へ圧接されてシール状態即ち
封栓状態を確立する。
【0008】好適実施形態においては、ロッドの先端部
にハンドルが一体的に固着されており、該ハンドルを把
持してロッドを回転させることが可能である。好適に
は、該ハンドルは、水平部分と垂直部分とを有する大略
T字形状をしており、該垂直部分がロッドの先端部に外
装されて一体的に固定される。ハンドルは、例えば、プ
ラスチックなどから成形することが可能である。好適に
は、ハンドルの下端部が該係合部を画定しており、ハン
ドルを所定の方向に回転させて、上部及び下部プレート
を互いに近付く方向に移動させる場合に、該ハンドルの
下端部が上部プレートの上面を押圧する。
【0009】好適実施形態においては、パッキン部材
が、該中空部と一体的に連結している上部肉厚部を具備
しており、該上部肉厚部が環状形状(例えば、鍔形状)
をしており、該中空部の上端部が該環状の上部肉厚部の
内周端部に連結しており、上部肉厚部の下側表面は封栓
すべき開口の表面(例えば、上甲板の表面)と当接可能
である。従って、ロッドを回転させて上部及び下部プレ
ートを互いに近接する方向に移動させて封栓状態とした
場合に、先ず、パッキン部材の中空部が半径方向外側に
拡大されて開口部の内壁に圧接されて第1のシール状態
が確立される。次いで、パッキン部材の中空部が開口部
の内壁に圧接された状態で、更にロッドを回転させる
と、上部プレートが更に下部プレートへ近接移動される
が、その場合に、パッキン部材の中空部が開口部の内壁
に圧接されているので、パッキン部材の上部肉厚部が開
口部の表面(例えば、甲板の表面)に押圧状態とされ、
そこで第2のシール状態が確立される。この場合には、
別々の2個所においてシール(封栓)状態が確立される
ので、封栓状態が一層確実となる。
【0010】更に、好適には、パッキン部材が該中空部
と一体的に連結している下部肉厚部を具備しており、該
下部肉厚部が下部プレートに固定される。そして、中空
部は概略太鼓形状、即ち中空部の中間が半径方向外側に
多少膨らんだ形状とし、これにより中空部が圧縮された
場合に確実に半径方向外側に撓む傾向を持たせることが
可能となる。パッキン部材は、好適には、ゴムから一体
的に成形するが、その他の弾力性物質から一体的に、又
は部分部分を成形しその後に合体させることも可能であ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】図2は、本発明の1実施例に基づ
いて構成された封栓装置を示した概略斜視図である。図
2の実施例は、特に、船舶の上甲板に設けられた排水口
を封栓するために使用される甲板排水口封栓装置10を
示している。図示されるように、本封栓装置10は、円
形ディスク形状の上部プレート11と、同じく円形ディ
スク形状の下部プレート12とを有している。これらの
プレート11及び12は、好適には、、例えば、ステン
レススチールなどの金属プレートから形成することが可
能であるが、軽量化などの観点から適用場面に応じて
は、その他の強化プラスチックなど所望の物質から形成
することが可能である。上部プレート11にはその中央
部に好適には所定の直径を有する挿通孔(不図示)が穿
設されている。下部プレート12にもその中央部に取り
付け孔12aが穿設されている。取り付け孔12aは円
形形状とすることも可能であるが、後述する理由によ
り、好適には、楕円形状、又は小判形状などの非円形形
状とすることが良い。
【0012】上部プレート11と下部プレート12との
間にはパッキン部材17が介装されている。パッキン部
材17は、本実施例においては、ゴムなどの弾力性物質
から一体的に成形されている。図示例においては、パッ
キン部材17は、大略、三つの部分から構成されてい
る。即ち、パッキン部材17は、円筒形状をしており且
つ大略太鼓形状(即ち、中央部が外側に拡大している形
状)をしている中空部17aと、中空部17aの上端部
と一体的に連結している上部肉厚部17dと、中空部1
7aの下端部と一体的に連結している下部肉厚部17b
とを有している。
【0013】上部肉厚部17dは、大略、環状形状(即
ち、鍔形状)をしており、その内周部が中空部17aの
上端に接続しており、上部肉厚部17dの外周部は中空
部17aの外周よりもかなり半径方向外側に位置してい
る。従って、上部肉厚保部17dの下側表面は係合面
(図3の17d’)を形成している。一方、上部肉厚部
17dの上側表面には円周溝17eが刻設された隆起部
17fが形成されている。そして、上部プレート11
は、この円周溝17e内に嵌合されており上部肉厚部1
7dと一体化されている。尚、上部プレート11と上部
肉厚部17dとが相対的に回転することを阻止するため
に、両者の間に公知の回り止め構造を設けることが可能
であることは勿論である。
【0014】下部肉厚部17bも大略環状形状を有して
いるが、図示例においては、下部肉厚部17bはその外
周部が下部プレート12の外周部とほぼ整合している。
図示例においては、下部肉厚部17bは中空部17aと
同一の物質から同時的に成形されているが、中空部17
aと比較して一層大きな肉厚を有しており、従ってパッ
キン部材17が圧縮力を受けた場合に、上部及び下部肉
厚部17d及び17bは実質的に非変形であるが、中空
部17aのみが実質的に半径方向外側に凸状に拡大して
屈曲することとなる。更に、中空部17aはその中央部
が、初期的に、半径方向外側(即ち、外部方向)に拡大
した凸状(即ち、太鼓形状)に形成されているので、圧
縮力が付与された場合に、中空部17aは、自動的に外
部に拡大する傾向が付与されている。更に、下部肉厚部
17bの下端部から円周方向の複数個の位置において下
側方向に突出して複数個の突起17cが形成されてい
る。これらの突起17cは、下部プレート12の外周部
に沿って円周方向に離隔して穿設された複数個の透孔1
2bの夫々と対応して嵌合されており、従って、パッキ
ン部材17と下部プレート12とはこれらの突起17c
と透孔12bとの嵌合を介して一体化されており、両者
が相対的に回転されることを防止している。
【0015】図2に示されているように、下部プレート
12の取り付け孔12aに嵌合して螺子部材15が設け
られている。尚、螺子部材15は下部プレート12の取
り付け孔12aに一体的に取り付けられており、両者間
に相対的な運動が発生することを回避することが必要で
ある。そのために、例えば、取り付け孔12aは小判型
又は楕円型の非円形形状とし、螺子部材15の外形形状
も対応する形状とすることが可能である。一方、取り付
け孔12aを円形形状とし、螺子部材15の外形形状も
円形形状である場合には、両者の間に回り止め構造を設
けることが必要であり、又は、両者を溶接などにより強
固に一体化させることも可能である。基本的に、螺子部
材15がそれに印加されるトルクに抗して下部プレート
12と相対的に非回転であるように下部プレート12に
取り付けることが可能であれば任意の方法を使用するこ
とが可能である。
【0016】螺子部材15は、その外周部が下部プレー
ト12と一体化されているが、その内部には第1螺子が
刻設されている。尚、下部プレート12が十分な厚さと
強度を有するものである場合には、螺子部材15を別体
として設ける代わりに、下部プレート12自体にこの第
1螺子を刻設させることも可能であることは勿論であ
る。
【0017】螺子部材15内を挿通し且つその第1螺子
と螺合する第2螺子14aを具備するロッド14が設け
られている。ロッド14は、その下側部分に所定の長さ
にわたって第2螺子14aが設けられており、且つその
上側部分は上部プレート11の挿通孔(不図示)を貫通
して上部プレート11から外部へ所定の長さにわたって
延在している。そして、ロッド14の上側部分には大略
T字形状をしたハンドル13が固着されている。図示例
においては、ハンドル13は、水平部分13aと垂直部
分13bとを有しており、垂直部分13bがロッド14
の上側部分に外装して一体的に固着されている。ハンド
ル13は、好適には、プラスチック物質から成形する。
このハンドル13は、操作者が手で把持してロッド14
を所望の方向へ回転させるためのものである。
【0018】ロッド14の第2螺子14aの下端部近傍
にはナット16aとストッパ16bとから構成されるロ
ックナット16が設けられている。該ロックナット16
は、ハンドル13を左回転させてロッド14を螺子部材
15と相対的に上方向に変位させる場合に、ロッド14
の第2螺子14aが螺子部材15からの螺合状態から離
脱されることを防止する機能を有している。尚、この様
なロックナットは、ロッド14を右回転させて螺子部材
15と相対的に下方向に変位させる場合のロッド14と
螺子部材15との相対的変位を規制するために螺子部材
15の上側においてロッド14の第2螺子14aと螺合
させて別のロックナットを設けることも可能である。こ
の様に、螺子部材15の上下に一対のロックナットを設
けた場合には、ロッド14の螺子部材15との相対的な
垂直方向の変位の上限及び下限位置を規定することが可
能となる。
【0019】次に、図3を参照して、図2に示した本封
栓装置10を船舶1の上甲板2に設けられている排水口
2aを封栓する場合についてその使用方法を説明する。
図3に示したように、船舶1の上甲板2に設けられてい
る排水口2aを封栓する場合には、先ず、図2に示した
本封栓装置10のハンドル13を非封栓位置(例えば、
ロッド14が上昇位置にありパッキン部材17を実質的
に非圧縮状態に維持している状態)として、ハンドル1
3を掴んで、本封栓装置10のパッキン部材17の中空
部17aまでを排出口2a内に挿入する。この場合に、
ロッド14が多少下降位置にあり、そのためにパッキン
部材17が多少圧縮状態にあったとしても、パッキン部
材17の最大外形寸法が排出口2a未満であって無理な
く排出口2a内に挿入可能であれば良い。従って、ロッ
ド14は必ずしも、その上限位置に位置されていること
は必要ではない。
【0020】パッキン部材17の中空部17aまでを排
出口2a内に挿入し、パッキン部材17の上部肉厚部1
7dの下側表面17d’が上甲板2の表面と当接した状
態か又はその近傍において、ハンドル13を右回転(時
計方向の回転)させてロッド14を螺子部材15との螺
合を介して下降させる。すると、パッキン部材17は上
部及び下部プレート11及び12が互いに近接する方向
に移動されるので上下から圧縮力を受けることとなる。
この場合に、図示例の場合には、パッキン部材17の中
空部17aは大略太鼓形状をしており上下から圧縮力を
受けると膨張乃至は膨出する傾向を有しているので、図
3に点線で示した如くにますます中空部17aは外側へ
膨らむこととなる。しかしながら、本封栓装置10の中
空部は排出口2a内に挿入されており、そこには排出管
4の内壁が存在するので、膨張する中空部17aは排出
管4の内壁に押圧されることとなる。そして、この中空
部17aが排出管4の内壁に押圧された部分17a’に
おいて第1シールが形成され排出口2aは実質的に封栓
されることとなる。パッキン部材17はゴムなどの弾力
性物質から形成されているので、その中空部17aは排
出管4の内壁に強く押圧されてその位置に固定される。
【0021】この場合に、パッキン部材17の上部肉厚
部17dの下側表面17d’が未だに上甲板2の表面と
当接していない場合には、ハンドル13を更に右回転さ
せてロッド14を更に下方位置に押し込むと、中空部1
7aは排出管4の内壁に押圧され且つ摩擦接触しており
その位置は固定されているので、上部肉厚部17dがハ
ンドル13によって下方向へ変位されて上甲板2の表面
と当接される。この場合に、上部肉厚部17dもゴムな
どの弾力性物質から形成されているので、その下側表面
17d’と上甲板2の表面との圧接によって第2シール
が形成される。従って、本実施例においては、中空部1
7aと上部肉厚部17dとの2個所において別々の2個
のシールが確立されるので、排出口2aの封栓状態はよ
り完全且つ確実なものとなる。
【0022】尚、本栓装置10を排出口2aから取り外
す場合には、図3の装着状態において単にハンドル13
を左回転(反時計方向の回転)させれば、パッキン部材
17は弾力性を有するので、それ自身の復帰力によって
非膨張状態へ復帰し、その場合に上部及び下部プレート
11及び12を離隔状態へ変位させる。従って、パッキ
ン部材17の中空部17aの排出管4の内壁との押圧状
態が解除され、本封栓装置10を排出口2aから容易に
抜き出すことが可能となる。この場合に、ハンドル13
及びロッド14は必ずしもその上限位置に移動させるこ
とは必要ではなく、排出口2a及び排出管4の直径に応
じて、排出管4の内壁との押圧状態が解除される程度に
上方に移動させるだけで良い。従って、パッキン部材1
7は未だに多少の圧縮状態にあったとしても、中空部1
7aと排出管4の内壁との間の押圧状態が十分に低下
し、容易に本封栓装置10を排出口2aから取り出すこ
とが可能なものであれば良い。
【0023】以上、本発明の具体的実施例について詳細
に説明したが、本発明はこの具体例にのみ限定されるべ
きものではなく、その技術的範囲を逸脱すること無しに
種々の変形例が可能であることは勿論である。従って、
次に、本発明のその他の変形例の例示的な幾つかの例に
ついて説明する。上述した実施例においては、上部プレ
ート及び下部プレート11及び12としてプレート部材
を使用しているが、本発明の他の実施例においては、プ
レート形状以外の形状とすることも可能であり、例え
ば、ブロック形状又は任意の形状を有する部材とするこ
とも可能である。上部及び下部プレート11及び12
は、要するに、パッキン部材17に対して必要な場合に
上下方向に圧縮力を付与することが可能なものであれ
ば、どのような形状の部材とすることも可能である。
【0024】上述した実施例においては、パッキン部材
17は、上部肉厚部17dを半径方向外側に突出した鍔
形状とし、その下側表面17d’によって第2シールを
形成可能な構成としたが、本発明の他の実施例として
は、この様な鍔形状とする代わりに、上部肉厚部17d
も下部肉厚部17bと同様な形状とすることも可能であ
る。この場合には、二重シールを確立することは不可能
であるが、上部肉厚部17dと下部肉厚部17bとを同
様の形状とさせることにより、パッキン部材17の形状
が対称的となり、且つ上部及び下部プレート11及び1
2も同様の寸法のものを使用することが可能となるの
で、部品の共通化及び製造の容易化を図ることが可能と
なるなどの利点がある。
【0025】上述した実施例においては、パッキン部材
17の中空部17aを大略太鼓形状として圧縮力が付与
された場合に、中空部17aが確実に外側へ膨張するこ
とを確保しているが、この様に中空部17aを初期的に
太鼓形状とする代わりに、中空部17aを大略円筒形状
とし、その内側表面を長手方向に沿って湾曲形状を与
え、長手軸に沿ってその肉厚が両端部から中央にかけて
次第に薄くなる形状とさせることも可能である。更に、
中空部17a自体の肉厚を一定のものとし、中空部17
a内部にスプリングなどを配設して、上下プレート11
及び12関に常時初期位置への復帰力を付与し、しかも
ハンドル13を操作して圧縮力が付与された場合に、該
スプリングによって中空部17aが内部へ座屈すること
を防止して中空部17aが確実に外側へ膨張した状態に
座屈する構成とすることも可能である。
【0026】更に、上述した実施例においては、パッキ
ン部材17は、ゴム製のものであるが、パッキン部材1
7の一部をその他の物質から構成することも可能であ
り、更に、プラスチック物質などのその他の弾力性を有
する物質から構成することも可能である。そして、例え
ば、パッキン部材17の材質の弾力性が弱い場合又は更
に強い復帰力を与えたい場合には、前述したように、中
空部17a内部にスプリングなどの弾発部材を配設する
ことも可能である。
【0027】更に、上述した実施例においては、下部プ
レート12に螺子部材15を固着しているが、螺子部材
15は、所望により、上部プレート11に固着する構成
とすることも可能である。この場合には、勿論、ロッド
14の第2螺子14aはロッド14の上側部分に設けて
上部プレート11に固着した螺子部材15と螺合する構
成とし、且つロッド14の下端部近傍に係合部材を固定
的に設けて下部プレート12の下側表面と係合可能な構
成とする。
【0028】更に、上述した実施例においては、ハンド
ル13の下側表面が上部プレート11の上表面と係合す
る係合表面を画定しており、ハンドル13を右回転させ
てパッキン部材17に圧縮力を付与する場合のロッド1
4と上部プレート11との相対的な位置を一定に維持さ
せている。本発明の別の実施例においては、ロッド14
と上部プレート11との相対的位置を一定に維持するた
めの係合部材をハンドル13とは別体に設けることが可
能であり、更に、ロッド14と上部プレート11との間
の相対的な回転を滑らかなものとさせるために両者の間
に回転軸受けを設けることも可能である。即ち、ロッド
14と上部プレート11とは、少なくとも、ロッド14
が右回転されてパッキン部材17に圧縮力を付与する場
合に、ロッド14と上部プレート11との相対的位置が
不変に維持されるようなものであればどのような構成と
することも可能である。
【0029】更に、上述した実施例においては、船舶の
甲板排水口を封栓する場合について説明したが、本発明
は、この様な具体例にのみ制限されるべきものではな
く、船舶の甲板排水口以外の同様の開口部を閉塞したり
開放したりすることが要求される適用例において使用す
ることが可能であることは勿論である。従って、本願明
細書において甲板排水口は単に一つの適用例に過ぎず、
本発明はこの様な適用例にのみ制限されるべきものでは
ない。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、取り付け取り外し作業
が極めて簡単であり且つ特に熟練を要すること無しに完
全な封栓状態を確実に確立することが可能である。更
に、繰り返し使用したとしても経時的変化による劣化が
発生することが無く、長期にわたって信頼性をもって使
用することが可能である。更に、パッキン部材は基本的
に中空の構成を有するものであるから、全体的に大きさ
の割には軽量であり取り扱いが一層容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の船舶の上甲板における排出口を封栓する
木栓又はゴム栓の使用状態を示した概略図。
【図2】本発明の1実施例に基づいて構成された封栓装
置の全体的な構成を示した一部切断概略斜視図。
【図3】図2に示した本封栓装置を船舶の排出口を封栓
する場合に適用した状態を示した概略図。
【符号の説明】
10:封栓装置 11:上部プレート 12:下部プレート 13:ハンドル 14:ロッド 14a:第2螺子 15:螺子部材 16:ロックナット 17:パッキン部材 17a:中空部 17b:下部肉厚部 17d:上部肉厚部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】甲板排水口などの開口を封栓する封栓装置
    において、 上部プレート、 下部プレート、 前記上部プレート及び下部プレートが取り付けられてお
    り前記上部プレート及び下部プレート間に屈曲可能な中
    空部を具備するパッキン部材、 前記上部及び下部プレートのいずれかに一体的に設けた
    第1螺子、 前記第1螺子と螺合する第2螺子が設けられており前記
    上部及び下部プレートの他方に形成された挿通孔を貫通
    して延在するロッド、 前記ロッドと一体的に設けられており前記他方のプレー
    トと係合して前記他方のプレートの前記ロッドとの相対
    的位置を所定の位置に固定可能な係合部、を有すること
    を特徴とする封栓装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記ロッドの前記他方
    のプレートから外部へ延在した部分に一体的にハンドル
    が固着されており、前記ハンドルを把持することによっ
    て前記ロッドを回転させることが可能であることを特徴
    とする封栓装置。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記ハンドルは水平部
    分と垂直部分とからなる大略T字形状をしており、前記
    ロッドを外装する前記垂直部分の下端部が前記係合部を
    形成していることを特徴とする封栓装置。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3の内のいずれか1項におい
    て、前記パッキン部材が環状形状をしており且つ弾力性
    物質からなる上部肉厚部を具備しており、前記上部肉厚
    部の下側面が開口入口部の上表面と当接可能であること
    を特徴とする封栓装置。
  5. 【請求項5】請求項4において、前記上部プレートが円
    形形状をしており、前記上部肉厚部に固定されているこ
    とを特徴とする封栓装置。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5の内のいずれか1項におい
    て、前記パッキン部材が環状形状をしており且つ弾力性
    部材からなる下部肉厚部を具備しており、前記下部肉厚
    部が前記下部プレートに固定されていることを特徴とす
    る封栓装置。
  7. 【請求項7】請求項6において、前記上部肉厚部と前記
    中空部と前記下部肉厚部とが同一の弾力性物質から一体
    的に形成されており、前記中空部が大略太鼓形状に形成
    されると共に前記上部及び下部肉厚部と比較して肉厚が
    薄く形成されていることを特徴とする封栓装置。
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