JPH11254968A - 車両のドア補強構造 - Google Patents
車両のドア補強構造Info
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- JPH11254968A JPH11254968A JP8050698A JP8050698A JPH11254968A JP H11254968 A JPH11254968 A JP H11254968A JP 8050698 A JP8050698 A JP 8050698A JP 8050698 A JP8050698 A JP 8050698A JP H11254968 A JPH11254968 A JP H11254968A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ドアの補強部材をハイドロフォーミング成形
法で成形し得る連続体を複数個連結溶着したものから形
成し、ドア強度の向上,品質の安定を図ると共に、補強
部材の一体化を図り作業性の向上とコストダウンを図る
車両のドア補強構造を提供する。 【解決手段】 ドア8のドアインナパネル9及びドアア
ウタパネル10の内部にはドアウエストリィンフォース
単体やこれとドアビームとを兼ねる補強部材1,2がレ
ーザ溶接により溶着される。補強部材1,2はハイドロ
フォーミング成形の可能な連続体3,4や6,7を連結
してレーザ等で溶着したものからなる。以上により、ド
ア8の強度の向上が図れ、衝突時等における乗員の保護
が図れる。
法で成形し得る連続体を複数個連結溶着したものから形
成し、ドア強度の向上,品質の安定を図ると共に、補強
部材の一体化を図り作業性の向上とコストダウンを図る
車両のドア補強構造を提供する。 【解決手段】 ドア8のドアインナパネル9及びドアア
ウタパネル10の内部にはドアウエストリィンフォース
単体やこれとドアビームとを兼ねる補強部材1,2がレ
ーザ溶接により溶着される。補強部材1,2はハイドロ
フォーミング成形の可能な連続体3,4や6,7を連結
してレーザ等で溶着したものからなる。以上により、ド
ア8の強度の向上が図れ、衝突時等における乗員の保護
が図れる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のドアの補強
構造に係り、特に、コンパクトで高剛性に形成され、安
定品質のものを比較的安価に製作し得る車両のドア補強
構造に関する。
構造に係り、特に、コンパクトで高剛性に形成され、安
定品質のものを比較的安価に製作し得る車両のドア補強
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図8に示すように、車両のドア8aの内
部には、ドアウエストリィンフォース20やドアビーム
21が車両のほぼ前後方向に沿って配設される。ドアウ
エストリィンフォース20及びドアビーム21はドア8
aの補強部材であり、衝突時等におけるドア8aの変形
を極力低減せしめて乗員の安全を図るためのものであ
る。図9はこれ等を設けたドア8aの内部構造を示すも
のである。
部には、ドアウエストリィンフォース20やドアビーム
21が車両のほぼ前後方向に沿って配設される。ドアウ
エストリィンフォース20及びドアビーム21はドア8
aの補強部材であり、衝突時等におけるドア8aの変形
を極力低減せしめて乗員の安全を図るためのものであ
る。図9はこれ等を設けたドア8aの内部構造を示すも
のである。
【0003】図9に示すようにドア8aはドアインナパ
ネル9及びこれにドア外周部で溶着されるドアアウタパ
ネル10等とからなり、ドアインナパネル9とドアアウ
タパネル10との間に形成される上部の開口部22内に
はドアサイドガラス23が昇降可能に装着される。ドア
ウエストリィンフォース20は、図9に示すように、ド
アインナパネル9側に溶着されるドアインナウエストリ
ィンフォース20aと、ドアアウタパネル10側に溶着
されるドアアウタウエストリィンフォース20bとから
なる。また、ドアビーム21はドアアウタウエストリィ
ンフォース20bの下方側に近接して配置され、ドアア
ウタパネル10に溶着される。なお、ドアビーム21は
ドアインナパネル11側に配設される場合もある。
ネル9及びこれにドア外周部で溶着されるドアアウタパ
ネル10等とからなり、ドアインナパネル9とドアアウ
タパネル10との間に形成される上部の開口部22内に
はドアサイドガラス23が昇降可能に装着される。ドア
ウエストリィンフォース20は、図9に示すように、ド
アインナパネル9側に溶着されるドアインナウエストリ
ィンフォース20aと、ドアアウタパネル10側に溶着
されるドアアウタウエストリィンフォース20bとから
なる。また、ドアビーム21はドアアウタウエストリィ
ンフォース20bの下方側に近接して配置され、ドアア
ウタパネル10に溶着される。なお、ドアビーム21は
ドアインナパネル11側に配設される場合もある。
【0004】また、ドアインナパネル9の表面側やドア
アウタパネル10の表面側にはドアパッド11やガーニ
ッシュ12がこれ等を被包して配設されることが多い。
ドアパッド11及びガーニッシュ12でドアインナパネ
ル9やドアアウタパネル10を被包することにより、こ
れ等の表面側に露出した溶接跡やスポット跡を隠すこと
ができ、外観美の向上が図れる。また、図9に示すよう
に、ドアサイドガラス23が昇降する前記開口部22に
はウエストシール24が配置され、ドアサイドガラス2
3とドア8aの内部とのシールを行っている。なお、ウ
エストシール24はドアインナパネル9やドアアウタパ
ネル10等に嵌着されて保持される。
アウタパネル10の表面側にはドアパッド11やガーニ
ッシュ12がこれ等を被包して配設されることが多い。
ドアパッド11及びガーニッシュ12でドアインナパネ
ル9やドアアウタパネル10を被包することにより、こ
れ等の表面側に露出した溶接跡やスポット跡を隠すこと
ができ、外観美の向上が図れる。また、図9に示すよう
に、ドアサイドガラス23が昇降する前記開口部22に
はウエストシール24が配置され、ドアサイドガラス2
3とドア8aの内部とのシールを行っている。なお、ウ
エストシール24はドアインナパネル9やドアアウタパ
ネル10等に嵌着されて保持される。
【0005】一方、ドアの補強に関する公知技術は数多
く存在するが、例えば、実開平6−74424号公報や
実開平6−50926号公報が挙げられる。実開平6−
74424号公報の「自動車用ドア」の「考案の詳細な
説明の欄」及びその図5乃至図7にはドア内部を補強す
るドアガードバーが開示されている。また、実開平6−
50926号公報の「車両用ドア構造」には、ドアアウ
タパネルとドアガラスとの間に形成した補強部材として
のガード手段を開示するものである。このガード手段
は、衝突時等における衝撃エネルギーを吸収するエネル
ギ吸収部材を主構成要素とするもので、このエネルギ吸
収部材はサイドドアビームに係着する上部連結部材やド
アインナパネルの下部に連結する下部連結部材を上下に
設けている。
く存在するが、例えば、実開平6−74424号公報や
実開平6−50926号公報が挙げられる。実開平6−
74424号公報の「自動車用ドア」の「考案の詳細な
説明の欄」及びその図5乃至図7にはドア内部を補強す
るドアガードバーが開示されている。また、実開平6−
50926号公報の「車両用ドア構造」には、ドアアウ
タパネルとドアガラスとの間に形成した補強部材として
のガード手段を開示するものである。このガード手段
は、衝突時等における衝撃エネルギーを吸収するエネル
ギ吸収部材を主構成要素とするもので、このエネルギ吸
収部材はサイドドアビームに係着する上部連結部材やド
アインナパネルの下部に連結する下部連結部材を上下に
設けている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図10に示すように、
ドアアウタパネル10とドアアウタウエストリィンフォ
ース20bとの合わせ部はスポット溶接により溶着され
る。また、ドアビーム21はドアアウタパネル10の前
後面やドアアウタパネル10自体にアーク溶接等により
固着される。スポット溶接は、溶接手段としては簡便な
ものであり、一般的に多く使用されているが、スポット
溶接打点間の非溶接部が外力の作用により変形する場合
がある。なお、図10に示していないがドアインナパネ
ル9側に溶着されるドアインナウエストリィンフォース
20aについても同様な問題点がある。
ドアアウタパネル10とドアアウタウエストリィンフォ
ース20bとの合わせ部はスポット溶接により溶着され
る。また、ドアビーム21はドアアウタパネル10の前
後面やドアアウタパネル10自体にアーク溶接等により
固着される。スポット溶接は、溶接手段としては簡便な
ものであり、一般的に多く使用されているが、スポット
溶接打点間の非溶接部が外力の作用により変形する場合
がある。なお、図10に示していないがドアインナパネ
ル9側に溶着されるドアインナウエストリィンフォース
20aについても同様な問題点がある。
【0007】一方、公知技術については、まず実開平6
−74424号公報に開示されるドアガードバーは、ド
アアウタパネルに部分的に溶着される補強部材であり、
本発明のドアウエストリィンフォースやドアビームのよ
うな機能を有するものではない。また、図示の構造から
ドアガードバーはハイドロフォーミング成形法によって
成形されるものではなく、かつドアアウタパネルとの溶
着はスポット溶接又はアーク溶接により行われるものと
思われる。また、実開平6−50926号公報に開示さ
れるガード手段もドアアウタパネルに部分的に溶着され
るものであり、かつドアの補強部材として機能するもの
ではなく、衝撃エネルギーの吸収部材として機能し、乗
員の腰部の保護を図ることを目的としているものであ
る。また、このガード手段はドアビームとは別体のもの
であり、前記したようにドアビームに係止する上部連結
部材を備えているに過ぎない。
−74424号公報に開示されるドアガードバーは、ド
アアウタパネルに部分的に溶着される補強部材であり、
本発明のドアウエストリィンフォースやドアビームのよ
うな機能を有するものではない。また、図示の構造から
ドアガードバーはハイドロフォーミング成形法によって
成形されるものではなく、かつドアアウタパネルとの溶
着はスポット溶接又はアーク溶接により行われるものと
思われる。また、実開平6−50926号公報に開示さ
れるガード手段もドアアウタパネルに部分的に溶着され
るものであり、かつドアの補強部材として機能するもの
ではなく、衝撃エネルギーの吸収部材として機能し、乗
員の腰部の保護を図ることを目的としているものであ
る。また、このガード手段はドアビームとは別体のもの
であり、前記したようにドアビームに係止する上部連結
部材を備えているに過ぎない。
【0008】一方、図11(a)に示すように、例え
ば、ドアアウタパネル10に溶着されるドアアウタウエ
ストリィンフォース20b及びドアビーム21を共通の
ドア補強部材25により一体構造として形成し、このド
ア補強部材25をドアアウタパネル10に固着する手段
が考えられる。しかしながら、図8に示すように、車
両,特にキャブオーバトラックの場合、ドアサイドガラ
ス23はドア8aの前方側が下った形態に形成されるこ
とが多い。これは運転者の視野拡大を図るためである。
以上のように、ドアサイドガラス23はその下方側が屈
曲した状態で配設されるため、前記したようにドアアウ
タウエストリィンフォース20bとドアビーム21とを
一体構造にすると図11(a)に示すような形状のドア
補強部材25が必要となる。すなわち、ドア補強部材2
5は前方側の高さH1 に対し、後方側の高さH2 が高い
ものになる。一方、図11(b)に示すようにドア補強
部材25はドア8aの内部に設けられるため、その幅寸
法bは高さH1 やH2 に較べて小寸のものとなる。ま
た、前記のように、キャブオーバトラックでは高さH2
は高さH1 より大きくなる場合がある。すなわち、図1
1におけるような形状の場合、高さH1 の部分はハイド
ロフォーミング成形法により成形可能であるが、高さH
2 の部分はH1 に較べて高さ寸法が高すぎて使用材料の
伸び率の限界からハイドロフォーミング成形法により一
体で成形することが難しい。
ば、ドアアウタパネル10に溶着されるドアアウタウエ
ストリィンフォース20b及びドアビーム21を共通の
ドア補強部材25により一体構造として形成し、このド
ア補強部材25をドアアウタパネル10に固着する手段
が考えられる。しかしながら、図8に示すように、車
両,特にキャブオーバトラックの場合、ドアサイドガラ
ス23はドア8aの前方側が下った形態に形成されるこ
とが多い。これは運転者の視野拡大を図るためである。
以上のように、ドアサイドガラス23はその下方側が屈
曲した状態で配設されるため、前記したようにドアアウ
タウエストリィンフォース20bとドアビーム21とを
一体構造にすると図11(a)に示すような形状のドア
補強部材25が必要となる。すなわち、ドア補強部材2
5は前方側の高さH1 に対し、後方側の高さH2 が高い
ものになる。一方、図11(b)に示すようにドア補強
部材25はドア8aの内部に設けられるため、その幅寸
法bは高さH1 やH2 に較べて小寸のものとなる。ま
た、前記のように、キャブオーバトラックでは高さH2
は高さH1 より大きくなる場合がある。すなわち、図1
1におけるような形状の場合、高さH1 の部分はハイド
ロフォーミング成形法により成形可能であるが、高さH
2 の部分はH1 に較べて高さ寸法が高すぎて使用材料の
伸び率の限界からハイドロフォーミング成形法により一
体で成形することが難しい。
【0009】本発明は、以上の事情に鑑みて創案された
ものであり、ドアの補強部材としてより強固に機能する
と共に、ハイドロフォーミング成形法により成形でき、
安定品質のものを製作することができる車両のドア補強
構造を提供することを目的とする。
ものであり、ドアの補強部材としてより強固に機能する
と共に、ハイドロフォーミング成形法により成形でき、
安定品質のものを製作することができる車両のドア補強
構造を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の目的を
達成するために、衝突時等におけるドアの変形を低減す
べくドアインナパネル及びドアアウタパネル内にほぼ前
後方向に沿って配設される補強部材を固着してなるドア
補強構造であって、前記補強部材は、ドアのドアウエス
トリィンフォース単体として機能する補強部材及び/又
はドアウエストリィンフォース及びドアビームとして機
能する補強部材からなり、該補強部材は、閉断面の連続
体を複数個溶着したものからなり、少なくとも前記連続
体がドアインナパネル又はドアアウタパネルにレーザ溶
接等の片面溶接が可能な溶接法により固着される車両の
ドア補強構造を構成するものである。また、前記連続体
は、ハイドロフォーミング成形法で成形可能な断面形状
からなることを特徴とするものである。
達成するために、衝突時等におけるドアの変形を低減す
べくドアインナパネル及びドアアウタパネル内にほぼ前
後方向に沿って配設される補強部材を固着してなるドア
補強構造であって、前記補強部材は、ドアのドアウエス
トリィンフォース単体として機能する補強部材及び/又
はドアウエストリィンフォース及びドアビームとして機
能する補強部材からなり、該補強部材は、閉断面の連続
体を複数個溶着したものからなり、少なくとも前記連続
体がドアインナパネル又はドアアウタパネルにレーザ溶
接等の片面溶接が可能な溶接法により固着される車両の
ドア補強構造を構成するものである。また、前記連続体
は、ハイドロフォーミング成形法で成形可能な断面形状
からなることを特徴とするものである。
【0011】本発明のドア補強部材は、ハイドロフォー
ミング成形法によって作成可能な寸法の連続体を複数個
溶着したものからなる。連続体を複数個溶着するためド
アウエストリィンフォース単体は勿論、これとドアビー
ムとを一体化したものも製作し得る。また、本発明で
は、ドア補強部材それ自体及びドア補強部材とドアイン
ナパネルやドアアウタパネルとの合わせ部における溶接
をレーザ溶接等の片面からの連続溶接が可能な工法によ
って行うため、その溶接の連続性により溶着強度の向上
が図れる。以上により、衝突時等におけるドアの変形を
低減し、結果としてボディの変形を低減できる。
ミング成形法によって作成可能な寸法の連続体を複数個
溶着したものからなる。連続体を複数個溶着するためド
アウエストリィンフォース単体は勿論、これとドアビー
ムとを一体化したものも製作し得る。また、本発明で
は、ドア補強部材それ自体及びドア補強部材とドアイン
ナパネルやドアアウタパネルとの合わせ部における溶接
をレーザ溶接等の片面からの連続溶接が可能な工法によ
って行うため、その溶接の連続性により溶着強度の向上
が図れる。以上により、衝突時等におけるドアの変形を
低減し、結果としてボディの変形を低減できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の車両のドア補強構
造の実施の形態を図面を参照して詳述する。図1に示す
ように、本発明の車両のドア補強構造は、ドアインナパ
ネル9側に設けられる補強部材1と、ドアアウタパネル
10側に設けられる補強部材2とからなる。なお、補強
部材1はドアインナウエストリィンフォース及びドアビ
ームとして機能するものであり、補強部材2はドアアウ
タウエストリィンフォース及びドアビームとして機能す
るものである。なお、補強部材1,2とも、本例では略
長方形の閉断面の連続体を2個溶着したものからなる。
なお、連続体の閉断面の構造や溶着される連続体の数は
以上のものに限定するものではない。
造の実施の形態を図面を参照して詳述する。図1に示す
ように、本発明の車両のドア補強構造は、ドアインナパ
ネル9側に設けられる補強部材1と、ドアアウタパネル
10側に設けられる補強部材2とからなる。なお、補強
部材1はドアインナウエストリィンフォース及びドアビ
ームとして機能するものであり、補強部材2はドアアウ
タウエストリィンフォース及びドアビームとして機能す
るものである。なお、補強部材1,2とも、本例では略
長方形の閉断面の連続体を2個溶着したものからなる。
なお、連続体の閉断面の構造や溶着される連続体の数は
以上のものに限定するものではない。
【0013】まず、補強部材1を説明する。補強部材1
は図1及び図2に示すように、連続体3,4を上下に溶
着したものからなる。これ等はいずれも略長方形の閉断
面を連続的に形成した中空筒体からなる。連続体3は前
端が高さh1 の長方形の断面形状のものからなり、後方
に向かってやや立ち上がり、後端は高さh2 の長方形の
断面形状のものからなる。なお、h2 >h1 であるが、
使用材料の伸び率からハイドロフォーミング成形法によ
り成形可能なものである。同様に、連続体4は、前端が
高さh1 ′の長方形の断面形状のものからなり、後方に
向かってやや立ち上がり、後端は高さh2 ′の長方形の
断面形状のものからなる。なお、h2 ′>h1 ′であ
り、これらも同様にハイドロフォーミング成形法により
成形可能なものである。補強部材1は図2に示すよう
に、以上の構造の連続体3と連続体4とを上下に連結し
たものからなり、その連結部は例えばレーザ溶接により
溶着し、連続したビード5を形成する。なお、図示では
補強部材1はドアインナウエストリィンフォースを主に
示しているが、補強部材1を下方に長くすることにより
ドアビームを兼ねさせることができる。
は図1及び図2に示すように、連続体3,4を上下に溶
着したものからなる。これ等はいずれも略長方形の閉断
面を連続的に形成した中空筒体からなる。連続体3は前
端が高さh1 の長方形の断面形状のものからなり、後方
に向かってやや立ち上がり、後端は高さh2 の長方形の
断面形状のものからなる。なお、h2 >h1 であるが、
使用材料の伸び率からハイドロフォーミング成形法によ
り成形可能なものである。同様に、連続体4は、前端が
高さh1 ′の長方形の断面形状のものからなり、後方に
向かってやや立ち上がり、後端は高さh2 ′の長方形の
断面形状のものからなる。なお、h2 ′>h1 ′であ
り、これらも同様にハイドロフォーミング成形法により
成形可能なものである。補強部材1は図2に示すよう
に、以上の構造の連続体3と連続体4とを上下に連結し
たものからなり、その連結部は例えばレーザ溶接により
溶着し、連続したビード5を形成する。なお、図示では
補強部材1はドアインナウエストリィンフォースを主に
示しているが、補強部材1を下方に長くすることにより
ドアビームを兼ねさせることができる。
【0014】図3,図4は図2の前端近傍のA−A断面
及び後端近傍のB−B断面である。図示のように、補強
部材1の前端の高さはh1 +h1 ′であり、後端の高さ
はh2 +h2 ′であって前端の高さh1 +h1 ′より大
きくなる。使用材料の伸び率により規制されるが、ハイ
ドロフォーミング成形法により成形可能な範囲内の連続
体3,4を連結したものからなるため製作上問題はな
い。以上により、補強部材1はハイドロフォーミング成
形法によって成形可能な連続体3,4をレーザ溶着した
ものからなり、容易に、かつ安定品質に製作されると共
に、高強度に形成される。
及び後端近傍のB−B断面である。図示のように、補強
部材1の前端の高さはh1 +h1 ′であり、後端の高さ
はh2 +h2 ′であって前端の高さh1 +h1 ′より大
きくなる。使用材料の伸び率により規制されるが、ハイ
ドロフォーミング成形法により成形可能な範囲内の連続
体3,4を連結したものからなるため製作上問題はな
い。以上により、補強部材1はハイドロフォーミング成
形法によって成形可能な連続体3,4をレーザ溶着した
ものからなり、容易に、かつ安定品質に製作されると共
に、高強度に形成される。
【0015】補強部材2は図1及び図5乃至図7に示す
形状のものからなる。前記した補強部材1とほぼ同様
に、補強部材2はハイドロフォーミング成形法により成
形可能な連続体6及び連続体7をレーザ溶接等により連
結したものからなる。両者の連結部位には連続したビー
ド5が形成される。この補強部材2はドアアウタウエス
トリィンフォースとドアビームとを兼ねたものとなって
いる。
形状のものからなる。前記した補強部材1とほぼ同様
に、補強部材2はハイドロフォーミング成形法により成
形可能な連続体6及び連続体7をレーザ溶接等により連
結したものからなる。両者の連結部位には連続したビー
ド5が形成される。この補強部材2はドアアウタウエス
トリィンフォースとドアビームとを兼ねたものとなって
いる。
【0016】図1には、以上の構造の補強部材1及び補
強部材2を、ドア8内に固着した状態が示されている。
一体構造の補強部材1はドアインナパネル9の内面に溶
着される。また、補強部材2はドアアウタパネル10の
内面に溶着される。この溶着方法としては本例ではレー
ザ溶接によって行われる。レーザ溶接はスポット溶接と
異なり、一方側からの溶接が可能なため、図1に示すよ
うに、ドアインナパネル9及びドアアウタパネル10の
表面側からレーザ光を照射することにより、補強部材1
及び補強部材2を確実に溶着することができる。レーザ
溶接により、ドアインナパネル9及びドアアウタパネル
10の表面にビード跡が残るが、ドアインナパネル9の
表面1はドアパッド11により被包され、ドアアウタパ
ネル10はガーニッシュ12により被包されるため、こ
れ等のビード跡は美観上問題にならない。
強部材2を、ドア8内に固着した状態が示されている。
一体構造の補強部材1はドアインナパネル9の内面に溶
着される。また、補強部材2はドアアウタパネル10の
内面に溶着される。この溶着方法としては本例ではレー
ザ溶接によって行われる。レーザ溶接はスポット溶接と
異なり、一方側からの溶接が可能なため、図1に示すよ
うに、ドアインナパネル9及びドアアウタパネル10の
表面側からレーザ光を照射することにより、補強部材1
及び補強部材2を確実に溶着することができる。レーザ
溶接により、ドアインナパネル9及びドアアウタパネル
10の表面にビード跡が残るが、ドアインナパネル9の
表面1はドアパッド11により被包され、ドアアウタパ
ネル10はガーニッシュ12により被包されるため、こ
れ等のビード跡は美観上問題にならない。
【0017】以上のように、本例では、高強度の補強部
材を比較的簡単に製作することができ、ドアウエストリ
ィンフォースとドアビームとを兼ねるため、従来の別体
のものに較べて取り扱い性の向上が図れると共に、溶着
作業の容易化が図れる。
材を比較的簡単に製作することができ、ドアウエストリ
ィンフォースとドアビームとを兼ねるため、従来の別体
のものに較べて取り扱い性の向上が図れると共に、溶着
作業の容易化が図れる。
【0018】
【発明の効果】1)本発明の請求項1に記載の車両のド
ア補強構造によれば、ドアのドアインナパネル及びドア
アウタパネルに閉断面の連続体を複数個溶着した補強部
材をレーザ溶着することによりドア強度の向上が図れる
と共に、ドアウエストリィンフォースとドアビームを一
体化し、溶着作業の向上を図ることができる。 2)本発明の請求項2に記載の車両のドア補強構造によ
れば、閉断面の連続体はハイドロフォーミング可能な形
状からなり、安定品質のものを生産することができる。
ア補強構造によれば、ドアのドアインナパネル及びドア
アウタパネルに閉断面の連続体を複数個溶着した補強部
材をレーザ溶着することによりドア強度の向上が図れる
と共に、ドアウエストリィンフォースとドアビームを一
体化し、溶着作業の向上を図ることができる。 2)本発明の請求項2に記載の車両のドア補強構造によ
れば、閉断面の連続体はハイドロフォーミング可能な形
状からなり、安定品質のものを生産することができる。
【図1】本発明の補強部材を設けたドアの内部構造を示
す部分断面図。
す部分断面図。
【図2】本発明の補強部材の1つを示す側面図。
【図3】図2のA−A線断面図。
【図4】図2のB−B線断面図。
【図5】本発明の補強部材の別の1つを示す側面図。
【図6】図5のC−C線断面図。
【図7】図5のD−D線断面図。
【図8】従来の車両のドア及びその内部構造の一部を示
す模式図。
す模式図。
【図9】図8のE−E線断面図。
【図10】従来のドアウエストリィンフォースとドアビ
ームとドアアウタパネルとの溶接形態を説明するための
部分断面図。
ームとドアアウタパネルとの溶接形態を説明するための
部分断面図。
【図11】従来の補強部材の改良手段の問題点を説明す
るための模式図。
るための模式図。
1 補強部材(3,4からなる) 2 補強部材(6,7からなる) 3 連続体 4 連続体 5 ビード 6 連続体 7 連続体 8 ドア 9 ドアインナパネル 10 ドアアウタパネル 11 ドアパッド 12 ガーニッシュ
Claims (2)
- 【請求項1】 衝突時等におけるドアの変形を低減する
ために、ドアインナパネル及びドアアウタパネル内にほ
ぼ前後方向に沿って配設される補強部材を固着してなる
ドア補強構造であって、前記補強部材は、ドアのドアウ
エストリィンフォース単体として機能する補強部材及び
/又はドアウエストリィンフォース及びドアビームとし
て機能する補強部材からなり、該補強部材は、閉断面の
連続体を複数個溶着したものからなり、少なくとも前記
連続体がドアインナパネル又はドアアウタパネルにレー
ザ溶接等の片面溶接が可能な溶接法により固着されるこ
とを特徴とする車両のドア補強構造。 - 【請求項2】 前記連続体は、ハイドロフォーミング成
形法で成形可能な断面形状からなる請求項1に記載の車
両のドア補強構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8050698A JPH11254968A (ja) | 1998-03-13 | 1998-03-13 | 車両のドア補強構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8050698A JPH11254968A (ja) | 1998-03-13 | 1998-03-13 | 車両のドア補強構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11254968A true JPH11254968A (ja) | 1999-09-21 |
Family
ID=13720210
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8050698A Pending JPH11254968A (ja) | 1998-03-13 | 1998-03-13 | 車両のドア補強構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11254968A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2921017A1 (fr) * | 2007-09-17 | 2009-03-20 | Renault Sas | Bandeau de porte pour vehicule automobile, porte de vehicule automobile et procedes de fabrication de ceux-ci |
JP2015071365A (ja) * | 2013-10-03 | 2015-04-16 | 株式会社神戸製鋼所 | 自動車用サイドドアの補強構造 |
-
1998
- 1998-03-13 JP JP8050698A patent/JPH11254968A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2921017A1 (fr) * | 2007-09-17 | 2009-03-20 | Renault Sas | Bandeau de porte pour vehicule automobile, porte de vehicule automobile et procedes de fabrication de ceux-ci |
WO2009037411A2 (fr) * | 2007-09-17 | 2009-03-26 | Renault S.A.S | Bandeau de porte pour vehicule automobile, porte de vehicule automobile et procedes de fabrication de ceux-ci |
WO2009037411A3 (fr) * | 2007-09-17 | 2009-05-07 | Renault Sa | Bandeau de porte pour vehicule automobile, porte de vehicule automobile et procedes de fabrication de ceux-ci |
JP2015071365A (ja) * | 2013-10-03 | 2015-04-16 | 株式会社神戸製鋼所 | 自動車用サイドドアの補強構造 |
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