JPH11253909A - 焼却飛灰の処理方法及び装置 - Google Patents

焼却飛灰の処理方法及び装置

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JPH11253909A
JPH11253909A JP10071242A JP7124298A JPH11253909A JP H11253909 A JPH11253909 A JP H11253909A JP 10071242 A JP10071242 A JP 10071242A JP 7124298 A JP7124298 A JP 7124298A JP H11253909 A JPH11253909 A JP H11253909A
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Takashi Yokoyama
隆 横山
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和夫 相沢
Miki Yamagishi
三樹 山岸
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Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼却飛灰を簡単に無害化する方法及び装置を
提供することを目的とする。 【解決手段】 焼却飛灰を加熱する飛灰加熱装置1と、
加熱後の飛灰を受け入れて収容する容器5と、該容器に
接続され該容器内のガスを吸引して容器内の圧力を大気
圧以下とせしめる真空装置11とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市ごみ、下水、
その他各種廃棄物を対象とする焼却炉で排出される、人
体に有害なダイオキシン類を高濃度で含有する焼却飛灰
を無害化するための処理方法及び装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】焼却飛灰は、ポリ塩素化ジベンゾダイオ
キシン(PCDD)、ポリ塩素化ジベンゾフラン(PC
DF)、テトラ塩素化ジベンゾダイオキシン(TCD
D)等のダイオキシン類(以下、これらを総称して「ダ
イオキシン類」という)を含有していて、きわめて有害
であるため、これを無害化する方法がいくつか提案され
ている。
【0003】例えば、特公平6−38863には、ポリ
ハロゲン化化合物の分解方法が開示されている。この文
献の方式は、他に見られる方式の基本と同様に、飛灰に
吸着されたダイオキシンを加熱分解して別の無害な化合
物に変えることを原理としている。
【0004】例えば、この文献では触媒として灰、周期
律表Ia,Ib,IIa,IIb,IIIa,IVa,IVb,VI
b,VII b、もしくはVIIIb族の元素の金属またはこれ
らの酸化物、炭酸塩またはケイ酸塩、またはそれらの混
合物を使用し、これらを飛灰と良好な接触を保ちつつ飛
灰を酸素欠乏条件下において300〜500℃の温度条
件下で加熱することによって、飛灰中のダイオキシン類
を分解することとしている。
【0005】この文献に見られるように、従来は、飛灰
の無害化のために、処理炉の中において有害物質を分解
し無害な物質に変換することを意図している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような原理に起因
して、従来の飛灰処理技術では有害なダイオキシン類を
分解して他の物質とするのに必要な温度、雰囲気酸素濃
度、触媒の種類、さらには冷却速度などにおいて多くの
必要付帯条件がある。飛灰の無害化のための処理装置
を、より簡単化するためにはこれらの付帯条件を少なく
することが課題である。本発明は、かかる点に着目し、
ダイオキシン類を含む焼却飛灰の無害化のための、より
簡単な方法及び装置を提供することとを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、その方法に
関しては、次の第一発明ないし第四発明のいずれかによ
って、また、その装置に関しては、第五発明ないし第七
発明のいずれかによって達成される。
【0008】<第一発明>焼却飛灰を300℃以上まで
加熱し焼却飛灰の表面あるいは内部にあるダイオキシン
類の一部を気化させると共に又はその後に、大気圧以下
の圧力状態としてダイオキシン類の一部分あるいは全量
を気化すると共にこれを容器の外に引き抜くことを特徴
とする焼却飛灰の処理方法。 <第二発明>焼却飛灰を300℃以上にまで加熱し焼却
飛灰の表面あるいは内部にあるダイオキシン類の一部あ
るいは全量を気化させた後、300℃以上で飛灰の予熱
温度以上まで加熱された水蒸気、空気、不活性ガス、窒
素、二酸化炭素ガス、そして他の塩素非含有ガスのうち
の一つあるいはこれらの混合ガスからなる通気ガスを飛
灰層に通気させて、飛灰予熱時に飛灰表面あるいは内部
より蒸発したガスを追い出すことを特徴とする焼却飛灰
の処理方法。
【0009】<第三発明>焼却飛灰を300℃以上まで
予熱した後、飛灰の予熱温度以上の温度まで加熱された
水蒸気、空気、不活性ガス、窒素、二酸化炭素ガス、そ
して他の塩素非含有ガスのうちの一つあるいはこれらの
混合ガスからなる通気ガスを飛灰層に通気すると共に、
ガスを排気して圧力を大気圧以下にするまで減圧するこ
とを特徴とする焼却飛灰の処理方法。
【0010】<第四発明>焼却飛灰を温度が300℃以
上になるまで加熱しながら、飛灰の温度以上まで加熱さ
れた水蒸気、空気、不活性ガス、窒素、二酸化炭素ガ
ス、そして他の塩素非含有ガスのうちの一つあるいはこ
れらの混合ガスからなる通気ガスを飛灰層に通気すると
共に、ガスを排気し圧力を大気圧以下にするまで減圧す
ることを特徴とする焼却飛灰の処理方法。
【0011】<第五発明>焼却飛灰を加熱する飛灰加熱
装置と、加熱後の飛灰を受け入れて収容する容器と、該
容器に接続され該容器内のガスを吸引して容器内の圧力
を大気圧以下とせしめる真空装置とを有することを特徴
とする焼却飛灰の処理装置。
【0012】<第六発明>焼却飛灰を加熱する飛灰加熱
装置と、加熱後の飛灰を受け入れて収容する容器と、通
気ガスを加熱するガス加熱装置と、該加熱装置で加熱さ
れた通気ガスを上記容器内へ送入する送気装置とを有し
ていることを特徴とする焼却飛灰の処理装置。
【0013】<第七発明>焼却飛灰を加熱する飛灰加熱
装置と、加熱後の飛灰を受け入れて収容する容器と、通
気ガスを加熱するガス加熱装置と、該加熱装置で加熱さ
れた通気ガスを上記容器内へ送入する送気装置と、上記
容器に接続され該容器内のガスを吸引して容器内の圧力
を大気圧以下とせしめる真空装置を有していることを特
徴とする焼却飛灰の処理装置。
【0014】上記第一発明の方法は、第五発明の装置に
より、第二発明の方法は第六発明の装置により、そして
第三発明及び第四発明の方法は第七発明の装置により、
それぞれ実施可能である。
【0015】かくして、本発明により飛灰から取り出さ
れた、ダイオキシンを含む排気ガスは、別途の燃焼器に
送気されて850℃以上の高温で燃焼されることによっ
て無害化となる。あるいは、この排気ガスは焼却炉本体
の燃焼室に送気され完全燃焼させることで無害化とな
る。あるいは排気ガスを活性炭層に通してダイオキシン
を再吸着させることもできる。その際、この活性炭は別
途の燃焼器にて高温燃焼させて無害化するか、あるい
は、焼却炉本体にごみと一緒に投入して高温で完全燃焼
させ無害化する。また、ダイオキシン不在となった無害
化飛灰は適宜処理される。
【0016】以上のように、本発明では、焼却飛灰の加
熱工程に加え、ガスの引き抜きを行なう真空排気工程そ
して通気ガスを送入する通気工程のいずれかあるいは両
方を行なう。ここで、これらの各工程について説明を加
える。
【0017】 焼却飛灰の加熱工程 本発明の無害化処理の原理は、飛灰に吸着したダイオキ
シンを蒸発(気化)させて飛灰から分離することである
から、雰囲気の酸素濃度、触媒とその存在条件、処理後
の冷却条件などはどのようでも良く、限定はない。
【0018】加熱方法としては、飛灰を加熱容器に入れ
外部から加熱する間接加熱方式、直接加熱する直接加熱
方式のいずれも適用できる。
【0019】日本エネルギ学会誌第76巻第10号(1
997)(931頁〜)(ダイオキシン類の生成と抑
制、竹内正雄著)には、各種ダイオキシンの物理的特性
(融点、沸点)が塩素化数を変数に示されている。この
文献によると、PCDD,PCDF,共に融点は330
℃以下となっている(添付図面の図14、図15参
照)。特に毒性の強い、塩素数が4〜6個のものについ
てみると、300℃以下となっており、この程度の温度
まで加熱しておけば毒性の強いものの殆どは液体の状態
とすることができる。大気圧状態で液体のものは減圧す
ることによって沸騰するので気体の形態で容易に系外に
排除できる。問題となるダイオキシンの量は微量であ
り、蒸発に必要な潜熱は豊富に存在する周辺の固体分
(飛灰)から熱伝導によって容易に供給できる。
【0020】図12は上記文献に示されるダイオキシン
類の蒸気圧である。毒性の強い2,3,7,8−TCD
Dについてみると大気圧条件(約100000Pa、図
中A点)では460℃程度の沸点をもつのに対して、
0.1気圧(10000Pa、図中B点)程度まで減圧
すると沸点は360℃程度まで下がっている。つまり、
大気圧条件で360℃程度まで加熱しておけば、0.1
気圧まで減圧することによって2,3,7,8−TCD
Dは全量が気体となり飛灰(固体)と分離できる。
【0021】 真空排気工程 この工程では、飛灰を収容する容器に真空ポンプ等の減
圧手段を接続して容器内のガスを抜き取る。容器内の飛
灰の温度(300℃)は殆ど全てのダイオキシン類の融
点以上になっているので減圧することによってダイオキ
シンは沸点の高いものから順次沸騰し、気化して容器外
に抜き取ることができる。気化のための蒸発熱は周辺の
飛灰から熱伝導によって供給されて、大した温度降下無
くして全量のダイオキシンは蒸発することが可能であ
る。
【0022】もし、予めダイオキシンの沸点以上の温度
にまで加熱されていると全量のダイオキシンは蒸発され
ていて、減圧排気の過程での熱移動をあてにする必要が
無く、飛灰と高温度のダイオキシンを含んだガスとの分
離により円滑に行なわれる。
【0023】この工程は、加熱処理後の飛灰を保温状態
で排気するが、連続系、あるいはバッチ系のいずれでも
良い。
【0024】 通気工程 水蒸気、不活性ガス、窒素、二酸化炭素ガス、そして塩
素非含有ガスのうちの一つあるいはそれらの混合気体を
通気して、ダイオキシン類と入れ換えてしまうことが狙
いである。
【0025】いずれのガスを用いる場合においても、そ
の送気温度はダイオキシンの沸点以上の温度で供給する
必要がある。ダイオキシンの大気圧での沸点は塩素化数
の増大に伴って上昇する。上記文献において、PCD
D,PCDFの沸点は約300℃(573K)〜530
℃(803K)の範囲で分布している。したがってこの
方法では、飛灰の予熱温度は300℃以上(好ましくは
530℃以上)とし、送気ガスの温度も300℃以上
(好ましくは530℃以上)とする。
【0026】蒸発したダイオキシンと飛灰との分離を円
滑に行なうために、減圧排気、及び外部からのガス送気
を併用することも効果的である。
【0027】ダイオキシンと入れ換えるためのガスとし
ての必要条件はこの入れ換えの過程でダイオキシンを再
合成させる可能性のある塩素ガスを含まないことであ
る。そのために比較的容易に得られる、水蒸気、炭酸ガ
ス、各種不活性ガス、空気、他の塩素を含まないガス及
びそれらの混合ガスが適している。塩素を含まない燃料
を熱したあとの燃焼排ガスでも良い。
【0028】 排ガス処理工程 以上の工程で処理されて飛灰は処理灰と排気とに分離さ
れる。処理灰には、もはやダイオキシンは含有されてお
らず、毒性がないことから、適宜簡易な方法で処分でき
る。次に、上記排気にはダイオキシンが気体の状態で存
在している。この処理方法としては以下の方法が適用可
能である。これらは従来技術である。 (i)再燃焼処理 本発明装置の他に、別途の燃焼器を設け、該燃焼器で8
50℃以上の温度にしてダイオキシンを完全に分解す
る。あるいは、ごみ焼却燃焼室に送気して850℃以上
にしダイオキシンを完全分解する。 (ii)吸着回収処理 排気を200℃以下の温度まで冷却後、活性炭素を通し
吸着させる。ダイオキシンを吸着した活性炭は焼却炉で
ごみと一緒に焼却して完全分解すれば完全に無害化され
る。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、添付図面の図1ないし図1
0にもとづき、本発明の実施の形態を説明する。
【0030】<第一実施形態>図1に示される本実施形
態装置においては、横型円筒炉体1Aの外周面にヒータ
1Bを有する間接加熱方式のロータリキルンの形態をな
す、加熱装置1の上記円筒炉体1Aにその回転を許容す
るようにして投入ホッパー2が接続されている。該投入
ホッパー2と加熱装置1との間にはロータリバルブ3が
設けられていて、投入ホッパー2内の焼却飛灰Fは上記
加熱装置1へ定量供給されるようになっている。上記円
筒炉体1A内には、モータ1Cにより駆動される攪拌体
1Dが設けられており、飛灰を連続的に攪拌しながら搬
送するようになっている。
【0031】加熱装置は図1に示すものに限定されず、
攪拌体を有していないような図2に示す外熱式ロータリ
キルン等の間接加熱方式のもの、あるいは図3に示すよ
うな直射バーナーと移動コンベアーによる直接加熱方式
等各種のものが適用可能である。
【0032】上記円筒炉体1Aの出口側たる他端部に
は、ロータリバルブ4を介して減圧容器5が接続されて
おり、さらに該減圧容器5にはロータリバルブ6を介し
て受箱7が接続されている。又、上記円筒炉体1Aの他
端部の上側には、排気管8が設けられており、該円筒炉
体1Aと脱ガス処理装置30とを接続している。
【0033】上記減圧容器5の上部には、減圧管9が設
けられており、予冷器10と真空ポンプ11を経て上記
排気管7に合流するように接続されている。
【0034】上記脱ガス処理装置30自体は、公知の形
式のものでよい。該脱ガス処理装置30は、ごみを焼却
するための焼却炉31を有し、上記排気管8が予冷器3
2と送風機33を経て該焼却炉31に接続されている。
この焼却炉31は、ガス冷却器34、集塵装置35、排
ガス処理装置36を経て煙突37に接続されている。
又、上記集塵装置35には飛灰処理装置38が接続され
ている。
【0035】かかる構成の本実施形態装置にあっては、
図1に見られるように、焼却飛灰Fは投入ホッパー2に
投入されて、ロータリバルブ3を経て加熱装置1に定量
供給され、該加熱装置1内で攪拌体1Dによって攪拌搬
送されながら加熱を受ける。飛灰は加熱装置1の出口に
おいて、多くの種類のダイオキシンの融点である温度3
00℃(好ましくは350℃)以上の温度まで加熱され
ていて、ダイオキシンの一部が気化されている状態にあ
る。
【0036】加熱された飛灰は、加熱装置1から排出さ
れたロータリバルブ4で定量的に切り出されて減圧容器
5に供給される。減圧容器5は真空ポンプ11によって
常時一定の圧力(大気圧以下)に減圧されており、減圧
下で気化したダイオキシンは減圧管9を経て上記減圧容
器5から引き出される。脱ガスされたダイオキシンを含
まない無害化飛灰はロータリバルブ6によって定量的に
取り出され、受箱7へ落下し適宜処分される。
【0037】上記加熱装置1では、加熱に伴い、飛灰か
ら水分、その他各種のガスも発生するので、これを排気
管8によりガス抜きが行われる。
【0038】ダイオキシンを蒸発(気化)させるのに必
要な減圧容器内の圧力は、ダイオキシンの温度と蒸気圧
の関係できまる。既に説明した図16に、2,3,7,
8−TCDDについて、この蒸気圧に関するデーターが
示されている。これによると、大気圧での沸点は約46
0℃であるが、0.1気圧ではほぼ360℃と低くな
る。したがって、この場合においては大気圧力において
360℃まで予熱されていれば、引き続き0.1気圧ま
で減圧することによって気体となり、真空ポンプによっ
て排気できる。予熱温度は高いほどダイオキシンを気化
するための圧力は高くても良く、動力の点では有利であ
る。
【0039】かくして、減圧下で気化したダイオキシン
は、減圧容器5から真空ポンプ11の作用によって引き
出された後、予冷器10で冷却されて、上記排気管8へ
流入し、加熱装置1からの各種ガスと共に脱ガス処理装
置30へ送られる。
【0040】脱ガス処理装置30では、上記ダイオキシ
ン等のガスは、予冷器32で冷却され、水銀等の重金属
蒸気は凝縮除去された後、焼却炉31にてごみ等と共に
加熱処理され分解されてダイオキシンが存在しない完全
無害化な状態とされ、ガス冷却器34で冷却され、集塵
装置35へ送られる。該集塵装置35では、ダイオキシ
ンが存在しなくなった飛灰が集塵され飛灰処理装置38
で処分される。一方、集塵装置で濾過された無害化ガス
は煙突37から大気へ放出される。
【0041】次に、図4ないし図7に本実施形態装置の
変形例を示す。なお、図において、前出のものと共通部
分には同一符号を付しその説明は省略する。
【0042】図4では、減圧容器5の下方にロータリバ
ルブ6を介して冷却器12を設けている。こうすること
により冷却器12から取り出されるダイオキシンのない
飛灰が急冷されて、ダイオキシンが再生されることを確
実に防止できる。
【0043】図5の例では、減圧容器5A,5Bを二台
とし、弁14A,15Aそして弁14B,15Bの一方
を開にし他方を閉とする切り換えにより、バッチ処理を
可能としている。
【0044】又、図6の例では、図5の装置の両方の減
圧容器5A,5Bの次に、図4の装置と同じ目的の冷却
器12A,12Bをそれぞれ設けている。なお、この場
合、冷却器12A,12Bの後流側にも切換用の弁16
A,16Bがそれぞれ必要となる。
【0045】図7の装置は加熱装置1と減圧容器1を共
通の容器として用いることにより、装置の簡単化を図る
ものである。間接加熱方式とすれば、加熱と減圧脱ガス
を同時に行うこともできる。
【0046】<第二実施形態>図8に示される本実施形
態装置は、前実施形態装置が減圧化でダイオキシンを気
化させ、これを引き出すことにしたのに対し、気化した
ダイオキシンを、塩素を含まない他のガスによって追い
出すという点に特徴がある。なお、図8において、前実
施形態装置と共通部分には同一符号を付し、その説明を
省略する。
【0047】図8において、送気装置23は通気ガスを
容器21へ受け送る。該窒素ガスは加熱器22で300
℃以上まで加熱される。一方、飛灰は加熱装置1で30
0℃以上まで加熱されて、容器21に入る。かかる加熱
装置の沸点をもつダイオキシン成分は蒸発して気体とな
っている。又、530℃まで加熱すると、全てのダイオ
キシン成分は蒸発し、気体となる。そこで、この場合、
上記窒素ガスの加熱温度も530℃まで高めて供給する
ことが好ましい。容器21に入った飛灰は、上記の加熱
されたガスが通気することによってダイオキシン成分が
追い出されて無害化処理される。一般に、飛灰の加熱温
度は高いほど気化するダイオキシンは増えるので効果的
となる。なお、排気管24から排出されるダイオキシン
を含むガスは、前実施形態で説明した脱ガス処理装置へ
もたらされて処理される。
【0048】次に、本実施形態の変形例を説明する。変
形例を示す以下の図面において、前出の実施形態を共通
部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0049】図9の装置は、図8装置において、加熱装
置1と容器21とを一つにして両者兼用としたものであ
る。この場合、弁17,18の開閉によって加熱とガス
の通気とを交互に行なう。
【0050】図10の装置にあっては、図9装置から弁
が取り除かれており、加熱とガスの通気とを同時に行え
る。
【0051】<第三実施形態>本実施形態は前出の二つ
の実施形態の両者の特徴を具備している。
【0052】図11装置はガスの通気を行なう容器21
に、加熱器22で加熱したガス(この例では窒素ガス)
を送気するとともに真空ポンプ11で容器21を減圧排
気するようにしたものである。単に減圧するよりも、外
部からの加熱されたガスが搬送ガスとして働き、飛灰か
ら蒸発したダイオキシンを含む気体の追い出しがより円
滑となる。
【0053】<第四実施形態>図12装置は、飛灰の加
熱と気体の通気を同時に行うものであり、加熱装置1と
通気のための容器21とを同一の容器としている。弁1
7,18の操作によって、飛灰をバッチ方式で容器21
に収容し、加熱とガスの通気、および容器21の減圧排
気を同時に行なう。
【0054】さらに、本実施形態の変形例としての図1
3装置では、弁17,18に代えてロータリーバルブ
3,6を有し、該ロータリーバルブ6,9によって飛灰
を連続的に容器21に受け入れ、一つの容器21の内部
で飛灰の加熱、外部ガスの送気、減圧排気を同時に行う
ものである。
【0055】
【発明の効果】以上のように、本発明は、飛灰を加熱し
蒸発したダイオキシン類を、真空排気、あるいはガス通
気、あるいはそれらの併用によってダイオキシン類を飛
灰と分離することによって飛灰の無害化処理を行うこと
としたので、従来、ダイオキシンの当該容器のなかでの
分解するという観点から行っていた焼却飛灰の無害化処
理に比べ、著しく簡単な条件で無害化処理を実施でき、
又装置の簡易化が計れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態装置を示す構成図である。
【図2】図1装置に使用可能な加熱装置の他の例を示す
図である。
【図3】図1装置に使用可能な加熱装置のさらに他の例
を示す図である。
【図4】本実施形態の変形例を示す構成図である。
【図5】本実施形態の他の変形例を示す構成図である。
【図6】本実施形態のさらに他の変形例を示す構成図で
ある。
【図7】本実施形態のさらに他の変形例を示す構成図で
ある。
【図8】第二実施形態装置を示す構成図である。
【図9】第二実施形態の変形例を示す構成図である。
【図10】第二実施形態の他の変形例を示す構成図であ
る。
【図11】第三実施形態装置を示す構成図である。
【図12】第四実施形態装置を示す構成図である。
【図13】第四実施形態の変形例を示す構成図である。
【図14】ダイオキシン類(PCDD)の融点と沸点を
示す図である。
【図15】ダイオキシン類(PCDF)の融点と沸点を
示す図である。
【図16】ダイオキシン類の蒸気圧を示す図である。
【符号の説明】
1 加熱装置 5 容器 11 真空装置 21 容器 23 送気装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横山 隆 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 相沢 和夫 神奈川県横浜市鶴見区弁天町3番地 エヌ ケーケー総合設計株式会社内 (72)発明者 山岸 三樹 神奈川県横浜市鶴見区弁天町3番地 エヌ ケーケー総合設計株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼却飛灰を300℃以上まで加熱し焼却
    飛灰の表面あるいは内部にあるダイオキシン類の一部を
    気化させると共に又はその後に、大気圧以下の圧力状態
    としてダイオキシン類の一部分あるいは全量を気化する
    と共にこれを容器の外に引き抜くことを特徴とする焼却
    飛灰の処理方法。
  2. 【請求項2】 焼却飛灰を300℃以上にまで加熱し焼
    却飛灰の表面あるいは内部にあるダイオキシン類の一部
    あるいは全量を気化させた後、300℃以上で飛灰の予
    熱温度以上まで加熱された水蒸気、空気、不活性ガス、
    窒素、二酸化炭素ガス、そして他の塩素非含有ガスのう
    ちの一つあるいはこれらの混合ガスからなる通気ガスを
    飛灰層に通気させて、飛灰予熱時に飛灰表面あるいは内
    部より蒸発したガスを追い出すことを特徴とする焼却飛
    灰の処理方法。
  3. 【請求項3】 焼却飛灰を300℃以上まで予熱した
    後、飛灰の予熱温度以上の温度まで加熱された水蒸気、
    空気、不活性ガス、窒素、二酸化炭素ガス、そして他の
    塩素非含有ガスのうちの一つあるいはこれらの混合ガス
    からなる通気ガスを飛灰層に通気すると共に、ガスを排
    気して圧力を大気圧以下にするまで減圧することを特徴
    とする焼却飛灰の処理方法。
  4. 【請求項4】 焼却飛灰を温度が300℃以上になるま
    で加熱しながら、飛灰の温度以上まで加熱された水蒸
    気、空気、不活性ガス、窒素、二酸化炭素ガス、そして
    他の塩素非含有ガスのうちの一つあるいはこれらの混合
    ガスからなる通気ガスを飛灰層に通気すると共に、ガス
    を排気し圧力を大気圧以下にするまで減圧することを特
    徴とする焼却飛灰の処理方法。
  5. 【請求項5】 焼却飛灰を加熱する飛灰加熱装置と、加
    熱後の飛灰を受け入れて収容する容器と、該容器に接続
    され該容器内のガスを吸引して容器内の圧力を大気圧以
    下とせしめる真空装置とを有することを特徴とする焼却
    飛灰の処理装置。
  6. 【請求項6】 焼却飛灰を加熱する飛灰加熱装置と、加
    熱後の飛灰を受け入れて収容する容器と、通気ガスを加
    熱するガス加熱装置と、該加熱装置で加熱された通気ガ
    スを上記容器内へ送入する送気装置とを有していること
    を特徴とする焼却飛灰の処理装置。
  7. 【請求項7】 焼却飛灰を加熱する飛灰加熱装置と、加
    熱後の飛灰を受け入れて収容する容器と、通気ガスを加
    熱するガス加熱装置と、該加熱装置で加熱された通気ガ
    スを上記容器内へ送入する送気装置と、上記容器に接続
    され該容器内のガスを吸引して容器内の圧力を大気圧以
    下とせしめる真空装置を有していることを特徴とする焼
    却飛灰の処理装置。
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