JPH11253892A - 金属選別回収装置 - Google Patents

金属選別回収装置

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JPH11253892A
JPH11253892A JP5723298A JP5723298A JPH11253892A JP H11253892 A JPH11253892 A JP H11253892A JP 5723298 A JP5723298 A JP 5723298A JP 5723298 A JP5723298 A JP 5723298A JP H11253892 A JPH11253892 A JP H11253892A
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JP5723298A
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Tetsuo Miyamoto
哲郎 宮本
Fumio Takeda
文夫 武田
Masakatsu Hayashi
政克 林
Yoshiyuki Takamura
義之 高村
Tsutomu Hasegawa
勉 長谷川
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属、非金属の各破砕片から金属類を材質別
に効率よく回収する金属選別回収装置を提供する。 【解決手段】 本発明の装置は、金属、非金属の破砕片
1を逐次供給するフィーダ12と、該破砕片を搬送する
コンベヤ式搬送装置20と、搬送される破砕片3を磁場
コイルと検出コイル30間を通過させ、検出コイル30
の起電力変化量を測定する起電力測定装置30と、該起
電力変化量を基に金属か非金属かを識別し、非金属破砕
片を選別回収する非金属回収装置50と、残りの金属破
砕片5の質量を測定する質量測定装置60と、各金属破
砕片5につき測定された起電力変化量と質量から単位質
量あたりの起電力変化量を求め、各破砕片の材質を識別
する演算処理装置81と、この識別を基に材質ごとに金
属破砕片を回収する選別回収装置70とから構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は廃棄物を破砕して生
ずる、金属、非金属を含む破砕片から金属を選別回収す
る金属選別回収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、廃工業製品をシュレッダ等で破砕
することで発生する、金属・非金属の混在した廃棄物破
砕片から鉄や非磁性金属等の有価金属を選別回収する処
理としては、鉄は主に磁力選別機による選別が行われて
おり、銅やアルミニウム等の非磁性金属に対しては風力
選別機や振動式選別機、重液式選別機等の比重差を利用
した選別装置や、渦電流を利用した選別機が用いられ、
比較的大きな破砕片については人手による選別が行われ
ている。
【0003】しかし、渦電流式選別機では銅やアルミニ
ウムを材質別に選別回収することは困難であり、風力及
び振動式選別機は破砕片を事前に細かく破砕し粒径を揃
えなければならない、重液式選別では比重が例えば3の
重液に破砕片を投入し浮き沈みにより選別するバッチ処
理を行うために装置が大型で設置、運用ともに費用がか
かる、また、人手による選別では作業者が劣悪な環境に
おくことを余儀なくされ、また人件費により処理コスト
が高くなってしまうといった問題があった。
【0004】そこで、廃棄物破砕片中の非磁性金属(C
u,Al)を高精度に材質毎に選別回収する比較的小型
安価な手段として、特開平9−24344号公報に記載
の、金属の選別回収装置、並びに廃棄物処理システムで
は、交流電圧を印加したコイルにより発生する交流磁界
中に破砕片を逐次投入し、その際に生じるコイルの起電
力変化と、当該破砕片の質量を計測して、単位質量あた
りの起電力変化量を計算し、これを予め設定した判別値
と比較して材質の識別を行い、材質別に回収する装置を
提供している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の公報に記載の従
来技術では、装置に投入された金属、非金属を含む破砕
片すべてに対して、それぞれにコイルの起電力変化と質
量を計測し、この2つの計測値から破砕片の材質を識別
し、この識別結果に基づいて材質毎に選別回収を行う。
このように、個々の対象に計測や選別などの複数の処理
を連続して行っていく場合、全体の処理の高速・効率化
のためには、対象を個別に認識するために対象の投入間
隔や搬送速度・状態などを正確に管理する必要がある。
【0006】処理対象となる廃棄物破砕片中には、多く
の場合、金属破砕片の他にプラスチック、ゴム、木材等
の非金属破砕片が多量に含まれている。これらの非金属
破砕片の多くは、金属破砕片に比べ、比重が極端に小さ
い、表面の摩擦が大きい等の物性の違いから、金属破砕
片と大きく異なる搬送特性を示す。
【0007】例えば、上記の公報に記載の公知例では、
質量の検出機構や選別回収機構にて傾斜面の擦動や落下
を利用して搬送を行うが、金属破砕片に比べて、非常に
軽量な非金属破砕片は傾斜面や落下を利用した部位の通
過に時間がかかる場合があるため、破砕片の投入間隔は
このような場合を想定して広く設定しなくてはならず、
単位時間当たりの処理量が低下してしまう。
【0008】また、布切れや紐、綿などの不定形なもの
が混入している場合、搬送経路に質量検出機構や選別回
収機構など複雑な機構があると、それら機構に布切れや
紐、綿が付着しやすく、機構の作動不良等のトラブルの
原因になり、信頼性が低下してしまう事が考えられる。
【0009】そこで、本発明は、廃棄物破砕片中から金
属を材質毎に選別回収する金属の選別装置において、軽
量な非金属破砕片が混入していることによる信頼性の低
下を防ぎ、処理効率を向上する機構を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の金属選別回収装置は、金属あるいは非金属
の破砕片を逐次供給する供給装置と、供給される破砕片
を逐次搬送する搬送装置と、搬送される破砕片を、検出
コイルを設置した磁場中を通過させ、この検出コイルの
起電力変化量を測定する起電力測定装置と、測定された
起電力変化量を基に金属破砕片と非金属破砕片とを識別
し、そのうち非金属の破砕片を選別回収する非金属選別
装置と、識別された金属破砕片の各質量を測定する質量
測定装置と、各金属破砕片について起電力測定装置によ
り測定された起電力変化量及び質量測定装置により測定
された質量から単位質量あたりの起電力変化量を求め、
この単位質量あたりの起電力変化量から各破砕片の材質
を識別する演算処理装置と、識別された材質を基に各材
質ごとに金属破砕片を回収する選別回収装置と、から構
成したものである。
【0011】そして本発明の金属選別回収装置におい
て、非金属選別装置は、搬送装置からの破砕片を、起電
力測定測定装置により測定した起電力変化量を基に行う
識別にしたがい、非金属の破砕片と金属破砕片とに仕分
ける仕分け板を設けたものがよい。あるいは、非金属選
別装置は、圧搾空気用ノズルを備え、圧搾空気ノズルに
より、搬送装置からの破砕片のうち非金属として識別さ
れた非金属破砕片に逐次圧搾空気を吹き付けてこの非金
属破砕片を回収するようにしてもよい。
【0012】また、本発明の金属選別回収装置におい
て、搬送装置はベルトコンベヤ式とし、非金属選別装置
は圧搾空気を吹き出すノズルとベルトコンベヤからの破
砕片を仕分ける仕分け板とを備えるものとし、そして、
ノズルは、ベルトコンベヤ上にあって非金属と識別され
た非金属破砕片に逐次圧搾空気を吹き付けて非金属破砕
片のうち軽い物をコンベヤ上から除外し、また、仕分け
板は、搬送装置からの破砕片を、起電力測定装置により
測定された起電力変化量を基に行う識別に従い、非金属
破砕片のうちの重い物と金属破砕片とを仕分けるように
してもよい。
【0013】以上のように、本発明の金属選別回収装置
においては、非金属選別装置を、質量測定装置や金属の
選別回収装置より上流側に配置して、ここで非金属破砕
片を除去するので、下流の質量測定装置や選別回収装置
で布切れや紐、綿などの付着が生じることがない。
【0014】
【発明の実施の形態】<実施の形態1>本発明による金
属選別回収装置の一実施の形態について、図1から図6
を参照しながら説明する。
【0015】図1は、本実施の形態の金属選別回収装置
の全体構成図である。それぞれこの金属選別回収装置の
構成要素である、起電力測定装置30の詳細を図2に、
非金属選別装置50の詳細を図3に、質量検出部60の
詳細を図4に、選別回収装置70の詳細を図5に示す。
この金属選別回収装置は非磁性金属(銅、アルミニウ
ム)を選別するものである。
【0016】この金属選別回収装置における処理工程の
前段階として、例えば、廃工業製品を破砕機(記載せ
ず)で破砕し、この破砕片中から磁力選別機(記載せ
ず)で鉄を回収し、さらに篩や風力選別機等(記載せ
ず)で、例えば粒径10mm以下の微小な破砕片や発泡
材などの軽量物を取り除いておく。
【0017】以上のような処理を経た粒径10mm以上
の金属、非金属を含む破砕片1は、図1において、まず
供給部のホッパ11に投入され、次にホッパ下部11か
ら振動フィーダ12に落下し、振動フィーダ12で平面
的に分散され単位時間当たり一定量で搬送ガイド13に
供給される。搬送ガイド13はV字型(またはU字型)
断面を持ち、分散して供給された破砕片1は1列に整列
され、1個ずつベルトコンベヤ式の搬送装置20に送ら
れる。ここで、搬送装置20上に送られた破砕片2が1
個ずつ順次検出部を通過するように破砕片同士の最小間
隔を確保するため、振動フィーダ12の振動や、ホッパ
ー11出口径を調整して単位時間当たりの破砕片の供給
量を管理する。ここで、供給部のホッパ11と振動フィ
ーダ12は破砕片の供給装置を構成している。
【0018】次に、搬送装置20のベルト上に乗って送
られた破砕片3は、起電力測定装置30を構成する励磁
コイル31と検出コイル32との間を通過し、非金属選
別装置50へ搬送される。搬送装置20はモータ21に
よって駆動される。また、搬送装置20のベルト上方に
はフォトセンサ41が検出コイル32の上流側に設けら
れており、これにより破砕片2の通過を検出し、その信
号はセンサアンプ43及びインターフェース84を介し
て演算・制御装置8に取り込まれる。
【0019】図2に示す起電力測定装置30において、
検出コイル32近傍の空間は、発振回路33により周波
数fの交流電圧が印加された励磁コイル31によって交
流磁界が発生しており、この交流磁界の影響で検出コイ
ル32には起電力が発生している。ここで交流磁界中を
破砕片3が通過すると、その表面上に破砕片3の大きさ
や材質毎の導電率に応じた渦電流が発生する。この渦電
流により励磁コイル31には逆起電力が生じ交流磁界が
変化するため、検出コイル32の起電力に変化を生じ
る。そこで、フォトセンサ41によって破砕片3の通過
を検出すると、検出コイル32の起電力を、信号処理装
置34及び図1のA/D変換器83を介してデジタル信
号化して演算・制御装置81に取り込み、破砕片がない
状態の時の検出コイル32の起電力との比較から起電力
変化量を算出する。ここで、励磁コイル31及び検出コ
イル32の周辺、特に2つのコイル間に存在する構成部
材は、起電力測定に影響を与えることのないように不導
体であることが望ましい。
【0020】図3に示す非金属選別装置50において、
ここに送られた破砕片4は、セパレータ51の仕分け板
としての跳ね上げ板が位置51a(上がった状態)に設
定される場合、搬送装置20のベルト先端から落下して
非金属破砕片の回収容器54に回収され、セパレータ5
1の跳ね上げ板が位置51b(下りた状態)に設定され
る場合、下流の質量測定装置60へ送られる。セパレー
タ51はアクチュエータ52によって駆動される。ま
た、アクチュエータ52は、ドライバ53及び図1のイ
ンターフェース84を介して演算・制御装置81に制御
されており、ここでの演算結果によりセパレータ51の
位置を設定する。
【0021】この時、演算・制御装置81において、検
出コイル32の起電力変化量を、予め定めておいた判別
値と比較する。非金属破砕片は、金属破砕片と比較して
起電力変化量が著しく少ないため、選別回収対象である
金属破砕片が検出コイルを通過した際の起電力変化量よ
り十分小さく、且つ非金属破砕片が通過した際の起電力
変化よりは十分に大きい程度の値に判別値を設定する。
この判別値よりも起電力変化量が小さい場合には非金属
に選別し、大きい場合には金属に選別する。
【0022】図4に示す質量測定装置60において、こ
こに送られた破砕片5は、荷重センサ62に連結しかつ
傾斜した受け台61の表面を滑り下りて、次の選別回収
装置70に送られる。質量測定装置60上にはフォトセ
ンサ42が受け台61の上流側に設けられており、これ
により破砕片の通過を検出し、その信号はセンサアンプ
43及びインターフェース84を介して演算・制御装置
8に取り込まれる。
【0023】受け台61は破砕片5を案内するとともに
破砕片2の重量を支持しており、受け台61と破砕片5
の質量は軸受け63によって支持されたシャフト64を
通して荷重センサ62にかかる。フォトセンサ42が破
砕片5の通過を検知すると、アンプ65を通して増幅さ
れた荷重センサ62の出力電圧はA/D変換器83でデ
ジタル信号化され、演算・制御装置8に取り込まれ質量
に換算される。さらに、あらかじめ求めておいた受け台
61、シャフト64の質量を差し引きして得られた破砕
片5の質量を記憶する。
【0024】図5に示すように、質量測定装置60を通
過した破砕片6は選別回収装置70に投入される。選別
回収装置70は、駆動用アクチュエータ72によって駆
動される跳ね上げ板を有するセパレータ71をそなえて
いる。また、駆動用アクチュエータ72はドライバ73
及び図1中のインタフェース84を介して演算・制御装
置8によって制御され、破砕片の起電力及び質量の各測
定値から演算識別した結果により、セパレータ71の位
置を設定する。
【0025】セパレータ71が位置71a(跳ね上げ板
が上がった状態)に設定されていた場合は、破砕片6は
落下してアルミニウム回収容器74に回収され、位置7
1b(跳ね上げ板が下りた状態)に設定されていた場合
は、破砕片6は跳ね上げ板上を滑り落ちて銅回収容器7
5に回収される。
【0026】次に、識別演算の方法について図6〜図8
を用いて説明する。演算・制御装置81において、記憶
された起電力変化量と破砕片質量から、各破砕片につい
て単位質量あたりの起電力変化量を算出する。単位質量
あたりの起電力変化量は、アルミニウム及び銅の破砕片
を例に取ると、たとえば図6に示すように材質と破砕片
質量に応じて独特の分布を取る。ここで、起電力変化量
の測定値をdV、破砕片の質量の測定値をmとする。単
位質量あたりの起電力変化量dV/mに、(1)式で示
す質量の関数を乗じて、質量に応じた分布に対して補正
をかけた値すなわち(2)式で示す値とし、これと一定
の判別値の大小を比較して識別を行う。
【0027】
【数1】
【0028】たとえば、図6の分布に式(2)中でK=
−2、L=3とする補正を行うと、式(3)となる。こ
の式(3)の値は、図7に示すように、質量mによらず
ほぼ一定の境界を持つ分布となる。判別値102をf
(m)=α(αは各材質の補正値の分布の境界に来るよ
う定められた一定値)とし、これと各破砕片の補正値
(3)とを比較して、f(m)>(3)のときは銅、f
(m)<(3)のときはアルミニウムとして識別する。
また、たとえば図示はしないが、式(2)の代わりに式
(4)を用いても一定値の判別値になるが、原理的には
前記の方法と同じである。
【0029】破砕片の起電力及び質量の測定結果と識別
結果、及び使用する判別値(式(3))は、図1中の表示
装置82において、たとえば図7に示すグラフを表示す
る。表示例を図8に示す。
【0030】なお、本装置による実稼働を開始する前
に、判別値を処理対象に合わせて最適値に調整する。こ
の調整方法として例えば、処理対象となる破砕片から無
作為に適量のサンプル破砕片を取り出して、たとえば人
手による選別を行い、材質別に回収しておく。次にこれ
らの破砕片を材質別に本装置に投入し、測定を行い、こ
の結果を表示装置82に図8に示すように材質別に表示
すると、処理対象物の材質毎の分布を知ることができ
る。この表示結果を見ながら判別式(2)のK、Lを、
例えばマウス等の入力装置を用いて変更し、材質毎の分
布の境界線が一定値となるよう最適な値を選んで設定す
る。次に、前記境界値に一致するように表示結果を見な
がらαを選択し設定する。破砕片の計測値の分布は処理
の対象となる破砕片の大きさや形状の傾向、検出コイル
の形状、配置によっても変化するので、前記のようなサ
ンプル破砕片を測定することによる補正式と判別値の調
整により選別精度が向上でき、また表示装置に分布図と
判別値を表示させ画面上から入力し調整することで、現
場において作業者が、補正式や判別値を容易に設定する
ことが可能である。
【0031】<実施の形態2>次に、本発明による実施
の形態2を図9に示す。実施の形態2の金属選別回収装
置は、実施の形態1における非金属選別装置50の跳ね
上げ板式セパレータ51の代わりに、圧搾空気の噴出に
よって、非金属破砕片の選別を行う。
【0032】図9に示すように、搬送装置20から送ら
れた破砕片4は、この非金属選別装置50では、傾斜面
111により受けられ、傾斜面111上を滑り下りる。
この傾斜面111横側には、破砕片4の進行方向を横切
って(図面紙面に垂直方向に)圧搾空気を噴出するノズ
ル112が設けられ、電磁弁113を通じて空気圧縮機
114に配管され、圧搾空気を供給される。電磁弁11
3は、ドライバ115、インターフェース84を介した
演算・制御装置81からの信号でノズル112への配管
を開閉する。また、ノズル112の上流側にはフォトセ
ンサ44が設けられており、これにより破砕片4の通過
を検出し、その信号はセンサアンプ43及びインターフ
ェース84を介して演算・制御装置8に取り込まれる。
【0033】フォトセンサ44によって破砕片4の通過
を検知すると、実施の形態1の場合と同様に、演算・制
御装置81において起電力測定装置30の測定結果に基
づき非金属の識別を行う。破砕片が非金属であると識別
した場合、電磁弁113が一定期間開かれ、ノズル11
2より吹き出した圧搾空気によって、破砕片4は傾斜面
111から横方向に吹き飛ばされて非金属回収容器54
に回収される。
【0034】実施の形態2で備えるノズル112の設置
場所は、搬送装置20の検出コイル32の下流で、質量
測定装置60の上流であればどこでもよく、例えば搬送
装置20上に直接設置してもよい。
【0035】<実施の形態3>図9を用いて本発明の実
施の形態3を説明する。実施の形態3の金属選別回収装
置においては、実施の形態2と同様に圧搾空気を用いる
が、破砕片4が検出コイル32を通過した際に生じる起
電力変化を用いることなく、非金属の選別回収を行う。
図9において、ノズル112から噴出する圧搾空気を、
金属の破砕片は吹き飛ばせず、かつ軽量な非金属の破砕
片は吹き飛ぶ程度に調整しておく。フォトセンサ44
が、傾斜面111上で破砕片4の通過を検出すると、演
算・制御装置81からの信号によって、電磁弁113が
開かれ、ノズル112より圧搾空気が吹き出す。破砕片
4が、軽量な非金属の破砕片の場合、圧搾空気により傾
斜面111から横方向に吹き飛ばされ、非金属回収容器
54に回収される。破砕片4が比重の大きな金属破砕片
である場合、圧搾空気の力では吹き飛ばされず、そのま
ま傾斜面111上を滑り降りて、質量測定装置60に送
られる。
【0036】<実施の形態4>図10を用いて本発明の
実施の形態4を説明する。実施の形態1の非金属回収方
法と実施の形態3の非金属回収方法を併用し、非金属の
破砕片を、プラスチックや発泡材のような軽量物と、石
やガラス、陶器のような比較的比重の大きいものに分別
して回収する。図10において、搬送装置20上を搬送
されてきた破砕片7の通過をフォトセンサ44が検出す
ると、実施の形態3と同様に演算・制御装置81からの
信号によって、電磁弁113が開かれ、ノズル112よ
り圧搾空気が吹き出す。破砕片7が、軽量な非金属の破
砕片の場合、圧搾空気により搬送装置20上から横に吹
き飛ばされ、軽量非金属回収容器116に回収される。
破砕片7が比重の大きな非金属破砕片や、金属破砕片で
ある場合、圧搾空気の力では吹き飛ばされず、そのまま
搬送装置20上を非金属選別装置50に送られる。
【0037】非金属選別装置50においては、実施の形
態1と同様にして演算・制御装置81において、破砕片
が検出コイル32を通過した際の起電力変化量より非金
属破砕片を識別し、セパレータ51の位置を設定する。
非金属選別装置50に送られた破砕片4は、非金属であ
った場合、セパレータ51が位置51a(跳ね上げ板が
上がった状態)に設定され、比重の大きい非金属破砕片
の回収容器117に回収される。金属であった場合、セ
パレータ51が位置51b(跳ね上げ板が下りた状態)
に設定され、その上流側の質量測定装置60へ送られ
る。
【0038】また、非金属選別装置50を無くして、選
別回収装置70において、比較的比重の大きい非金属破
砕片の回収経路を増設し、ここで選別回収を行ってもよ
い。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、金属選別回収装置は、
先ず非金属破砕片を非金属選別装置により回収し、残り
の金属破砕片のみを後流の質量検出装置や選別回収装置
で処理するように構成したので、これら装置に布切れや
紐、綿など非金属が付着することもなく、破砕片の処理
効率を向上させることができる。また、質量の測定や単
位質量当たりの起電力変化量の演算、該演算結果による
材質の識別等は、金属破砕片に限定されるので、従来の
ような非金属に対する不必要な測定、演算等を省くこと
ができ、処理効率を向上させることができる。
【0040】さらに、非金属選別装置に、軽い非金属破
砕片を吹き飛ばす圧搾空気を吹き出すノズルと、重い非
金属破砕片と金属破砕片と選別する仕分け板とを設ける
ことにより、比重の異なる非金属破砕片を別々に選別回
収することが可能となる。
【0041】また、本発明の金属選別回収装置において
は、破砕片を逐一材質の識別、選別回収を行うので、従
来の重液式選別機に比してコンパクトな設備とすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の金属選別回収装置の全
体構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1における起電力測定装置
の詳細図である。
【図3】本発明の実施の形態1における非金属回収装置
の詳細図である。
【図4】本発明の実施の形態1における質量測定装置の
詳細図である。
【図5】本発明の実施の形態1における選別回収装置の
詳細図である。
【図6】銅、アルミニウムの破砕片について単位質量あ
たりの起電力変化量の分布を示すグラフである。
【図7】銅、アルミニウムの各破砕片を判別する判別値
の分布を表すグラフである。
【図8】銅、アルミニウムの破砕片を判別する判別値
(補正値)を示す設定画面である。
【図9】本発明の実施の形態2及び3の非金属回収装置
における非金属回収装置の詳細図である。
【図10】本発明の実施の形態4の金属選別回収装置に
おける非金属回収装置の詳細図である。
【符号の説明】
1〜7 破砕片 11 ホッパ 12 振動フィーダ 13 整列ガイド 20 搬送装置 30 起電力測定装置 31 励磁コイル 32 検出コイル 33 発振回路 34 信号処理装置 41、42、44 フォトセンサ 50 非金属選別装置 51 セパレータ 52 アクチュエータ 53 ドライバ 54 非金属回収容器 60 質量測定装置 61 受け台 62 荷重センサ 70 選別回収装置 71 セパレータ 81 演算・制御装置 82 表示装置 81 A/D変換機 82 インターフェース 111 傾斜面 112 ノズル 114 空気圧縮機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高村 義之 山口県下松市大字東豊井794番地 株式会 社日立製作所笠戸工場内 (72)発明者 長谷川 勉 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属あるいは非金属の破砕片を逐次供給
    する供給装置と、供給される前記破砕片を逐次搬送する
    搬送装置と、搬送される前記破砕片を、検出コイルを設
    置した磁場中を通過させ、該検出コイルの起電力変化量
    を測定する起電力測定装置と、測定された前記起電力変
    化量を基に金属破砕片と非金属破砕片とを識別し、該非
    金属の破砕片を選別回収する非金属選別装置と、識別さ
    れた前記金属破砕片の各質量を測定する質量測定装置
    と、各金属破砕片について測定された前記起電力変化量
    及び前記質量から単位質量あたりの起電力変化量を求
    め、該単位質量あたりの起電力変化量から各破砕片の材
    質を識別する演算処理装置と、識別された前記材質を基
    に各材質ごとに金属破砕片を回収する選別回収装置と、
    から構成されたことを特徴とする金属選別回収装置。
  2. 【請求項2】 前記非金属選別装置は、前記搬送装置か
    らの破砕片を前記起電力変化量を基に行う識別にしたが
    い、非金属の破砕片と金属破砕片とに仕分ける仕分け板
    を備えた請求項1記載の金属選別回収装置。
  3. 【請求項3】 前記非金属選別装置は、空気用ノズルを
    備え、該空気ノズルにより、前記搬送装置からの破砕片
    のうち非金属として識別された非金属破砕片に逐次圧搾
    空気を吹き付けて該非金属破砕片を回収する請求項1記
    載の金属選別回収装置。
  4. 【請求項4】 前記搬送装置はベルトコンベヤ式であ
    り、前記非金属選別装置は圧搾空気を吹き出すノズルと
    前記ベルトコンベヤからの破砕片を仕分ける仕分け板と
    を備え、そして前記ノズルは前記ベルトコンベヤ上にあ
    って非金属と識別された非金属破砕片に逐次圧搾空気を
    吹き付けて該非金属破砕片のうち軽い物を除外し、前記
    仕分け板は、前記搬送装置からの破砕片を、前記起電力
    変化量を基に行う識別にしたがい、前記非金属破砕片の
    うちの重い物と金属破砕片とを仕分ける請求項1記載の
    金属選別回収装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007203250A (ja) * 2006-02-03 2007-08-16 Katsuzo Kawanishi 非金属物品検出器、計量包装機、および物品選別装置
JP2021503604A (ja) * 2017-11-16 2021-02-12 ザ・ボーイング・カンパニーThe Boeing Company レーザー誘起ブレークダウン(libs)技術に基づく自動化された航空機アルミニウムスクラップ分類システム

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