JPH11253799A - 塩素化有機化合物分解用触媒およびその製造方法 - Google Patents

塩素化有機化合物分解用触媒およびその製造方法

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JPH11253799A
JPH11253799A JP10078310A JP7831098A JPH11253799A JP H11253799 A JPH11253799 A JP H11253799A JP 10078310 A JP10078310 A JP 10078310A JP 7831098 A JP7831098 A JP 7831098A JP H11253799 A JPH11253799 A JP H11253799A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガス態および粒子態のいずれの塩素化有機化
合物に対しても良好な分解特性を発揮し得る触媒を実現
する。 【解決手段】 塩素化有機化合物分解用触媒は、活性炭
素繊維からなる担体と、担体に担持された金元素からな
る第1触媒成分と、担体に担持されかつマグネシウム、
アルミニウム、ケイ素、チタン、マンガン、鉄、コバル
ト、ニッケル、銅、亜鉛、イットリウム、ジルコニウ
ム、ニオブ、モリブデン、インジウム、スズ、ランタン
およびセリウムからなる元素群から選ばれた少なくとも
1種の元素の酸化物からなる第2触媒成分とを含んでい
る。この触媒では、通常、第1触媒成分が担体100g
当たりに0.05〜5g、第2触媒成分が担体100g
当たりに1〜25gそれぞれ担持されており、かつ第2
触媒成分に対する第1触媒成分のモル比が0.005〜
0.2に設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、触媒およびその製
造方法、特に、塩素化有機化合物分解用触媒およびその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】産業廃棄物や一般家庭ごみなどを処理す
るための焼却施設、石炭発電施設、製鋼施設、金属精錬
施設などから発生する排気ガス中には、ダイオキシン
類、ポリクロロビフェニル(PCB)、クロロフェノー
ル、クロロベンゼンなどの塩素化有機化合物が含まれて
いる。
【0003】ここで、ダイオキシン類は、ポリ塩化ジベ
ンゾ・パラ・ダイオキシン類(PCDDs)やポリ塩化
ジベンゾフラン類(PCDFs)の総称であり、周知の
如く極めて毒性の強い環境汚染物質であるが、その中で
も四塩化ジベンゾダイオキシン(T4CDDs)は特に
最強の毒性物質として知られている。一方、ポリクロロ
ビフェニル、クロロフェノール、クロロベンゼンなどの
塩素化有機化合物は、ダイオキシン類に比べて毒性は弱
いが、一定の条件下、例えば、焼却炉内でフライアッシ
ュ中の種々の元素を触媒として排気ガスの温度範囲でダ
イオキシン類に変換されやすいことが判明しているた
め、ダイオキシン類と同様に環境汚染物質として認識さ
れている。このため、環境保全の観点から、上述のよう
な各種の塩素化有機化合物を排気ガス中から除去する必
要性が急速に高まりつつある。
【0004】ところで、排気ガス中から塩素化有機化合
物を除去する手法として、主に2通りの手法が提案され
ている。一つは、活性炭などの吸着材に塩素化有機化合
物を吸着させる手法であり、他方は触媒を用いて塩素化
有機化合物を分解する手法である。しかし、吸着材を用
いる手法は、大量の吸着材を用いなければ排気ガス中に
含まれる微量の塩素化有機化合物を効果的に吸着除去す
ることができないので、実施コストが高くなり、また、
使用済みの吸着材の廃棄処分方法や再生処理方法などが
確立しない限り実用性に疑問がある。
【0005】このため、触媒を用いて塩素化有機化合物
を分解する手法が注目されており、これまでに触媒を用
いた排気ガスの処理方法や分解除去用触媒などに関する
多数の提案がなされている。
【0006】ここで、触媒を用いた排気ガスの処理方法
としては、例えば、(1)焼却炉からの排気ガスなどに
含まれるポリ塩化ジベンゾダイオキシン類やポリ塩化ジ
ベンゾフラン類などの毒性塩素有機化合物を、250℃
以上で触媒を用いて除去する酸化除去技術(特開平3−
8415号公報)、(2)都市ごみや下水汚泥等の焼却
炉から出た排気ガスをセラミックス担体に担持させた白
金触媒等の酸化系触媒と300〜900℃で接触させる
ことにより当該排気ガス中の有機塩素化合物を酸化分解
し、ダイオキシンやポリクロロビフェニルなどの有害有
機塩素化合物の発生を抑制する方法(特開昭63−29
0314号公報)、(3)焼却炉からの排気ガスを冷却
後除塵して150℃以上で反応器に導入し、芳香族系塩
素化合物を触媒で分解することにより、効率的なガス処
理を行う方法(特開平2−35914号公報)、(4)
焼却炉からの排気ガスをアンモニアの存在下において窒
素酸化物還元用触媒と接触させ、次いで塩素化有機化合
物分解用触媒と接触させることにより、当該排気ガス中
に含まれる窒素酸化物、有機塩素化合物およびアンモニ
アを効率的に除去する方法(特開平4−200722号
公報)、(5)酸素濃度が0.5〜25vol%に設定
された100〜500℃の環境下で、ダイオキシンなど
の塩素化有機化合物を含む排気ガスをシリカ、アルミ
ナ、チタニアまたは珪藻土などに金を含むバナジウムを
担持してなる触媒と接触させる方法(特開平8−309
149号公報)などが知られている。
【0007】一方、分解除去用触媒としては、例えば、
(6)五酸化バナジウム、酸化タングステン、チタニア
からなる脱硝触媒やその脱硝触媒に白金を担持させた触
媒(特開平3−128464号公報、特開平2−359
14号公報)、(7)元素番号23〜30の元素、タン
グステンおよびモリブデンからなる群から選ばれた1種
類の元素からなる酸化触媒を用いた活性フィルター素子
(特開平5−154345号公報)、(8)シリカ・ボ
リア・アルミナ複合酸化物およびアルミナに対するシリ
カのモル比が30以上のゼオライトのうちの少なくとも
1種に対してその1リットル当たり白金、パラジウムお
よびイリジウムからなる群から選ばれた少なくとも1種
類の元素またはその酸化物を0.1〜10g担持させた
触媒(特開平7−163877号公報)、(9)バナジ
ウム酸化物と、イットリウム、ホウ素および鉛からなる
群から選ばれた少なくとも1種の元素の酸化物とを含む
混合酸化物触媒(特開平9−29066号公報)などが
知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のような塩素化有
機化合物、特にダイオキシン類は、融点が高いため、通
常、室温で固体または液体として存在し、また、排気ガ
ス中にはガス態および粒子態の状態で含まれている。こ
こで、粒子態の塩素化有機化合物は、単独で排気ガス中
に含まれるのではなく、通常は排気ガス中に含まれる粉
塵に付着している場合が多い。従って、触媒を用いた上
述のような排気ガスの処理方法(1)〜(5)を実施し
た場合、粉塵に付着している粒子態の塩素化有機化合物
が触媒と効率的に接触しにくいので、結果的に処理でき
るのはガス態の塩素化有機化合物に限られることにな
る。また、これらの方法を適用する場合には、塩素化有
機化合物が付着した粉塵が大気中に放出されるのを回避
するためにバグフィルターなどを用いて排気ガス中から
粉塵を除去する必要があるので、設備コストおよび運転
コストが上昇し、回収した粉塵を別途処分する必要もあ
る。
【0009】また、上述の処理方法(2)および(5)
で用いられている触媒並びに上述の触媒(6)〜(9)
は、担体として用いているゼオライト、金属酸化物、セ
ラミックス、シリカ、アルミナまたはチタニアなどの比
表面積、細孔容量および細孔径が小さいため、塩素化有
機化合物、特に、毒性が最も強いポリ塩化ジベンゾ・パ
ラ・ダイオキシンル類(PCDDs)やポリ塩化ジベン
ゾフラン類(PCDFs)のようなファンデルワールス
半径の大きい分子が触媒担体の細孔内に入りにくく、結
果的にガス態の塩素化有機化合物についても効率的に分
解するのが困難である。
【0010】また、上述の方法(3)で用いられている
触媒は、基本的に窒素酸化物還元用触媒であり、塩素化
有機化合物、特に芳香族塩素化化合物を分解する場合は
反応系内にアンモニアを導入する必要がある。このた
め、処理コストが高まるだけではなく、導入されたアン
モニアの一部が完全に酸化されず、また、一部酸化され
たアンモニアが有毒なNOxの状態で大気中に放出され
るおそれもある。
【0011】さらに、上述の各処理方法で用いられてい
る触媒および上述の触媒(6)〜(9)は、塩素化有機
化合物のような非常に安定な物質に対する分解特性が必
ずしも良好ではなく、また、ゼオライトや金属酸化物な
どを担体として用いているために自由な形状に形成する
のが困難であり、それを用いる触媒分解反応塔の設計の
自由性を制限することになる。
【0012】本発明の目的は、ガス態および粒子態のい
ずれの塩素化有機化合物に対しても良好な分解特性を発
揮し得る触媒を実現することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の塩素化有機化合
物分解用触媒は、活性炭素繊維からなる担体と、担体に
担持された金元素からなる第1触媒成分と、担体に担持
されかつマグネシウム、アルミニウム、ケイ素、チタ
ン、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、イ
ットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、イン
ジウム、スズ、ランタンおよびセリウムからなる元素群
から選ばれた少なくとも1種の元素の酸化物からなる第
2触媒成分とを含んでいる。
【0014】この塩素化有機化合物分解用触媒では、例
えば、第1触媒成分が担体100g当たりに0.05〜
5g、第2触媒成分が担体100g当たりに1〜25g
それぞれ担持されており、かつ第2触媒成分に対する第
1触媒成分のモル比が0.005〜0.2に設定されて
いる。
【0015】また、この塩素化有機化合物分解用触媒で
用いられる活性炭素繊維は、例えば、ポリアクリロニト
リル系活性炭素繊維、レーヨン系活性炭素繊維、ピッチ
系活性炭素繊維、リグニン−ポバール系活性炭素繊維か
らなる群から選ばれた少なくとも1種の活性炭素繊維で
ある。
【0016】本発明に係る塩素化有機化合物分解用触媒
の製造方法は、下記の工程を含んでいる。 ◎無機酸の3%〜飽和濃度水溶液中で活性炭素繊維を室
温から沸騰温度までの温度範囲で煮沸処理し、その後当
該活性炭素繊維を水洗浄して乾燥する工程、および活性
炭素繊維100g当たりに対して鉄、ニッケル、ルテニ
ウム、ロジウム、パラジウムおよび白金からなる第1元
素群から選ばれた少なくとも1種の元素を0.01〜5
g分散させ、その後当該元素が分散された活性炭素繊維
を300〜700℃の還元性ガス雰囲気中で触媒エッチ
ング処理する工程のうちの少なくとも一つの工程を実施
する工程。 ◎煮沸処理および触媒エッチング処理のうちの少なくと
も一つの処理が施された活性炭素繊維に対し、金元素
と、マグネシウム、アルミニウム、ケイ素、チタン、マ
ンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、イットリ
ウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、インジウ
ム、スズ、ランタンおよびセリウムからなる第2元素群
から選ばれた少なくとも1種の元素の酸化物とを担持さ
せるための工程。
【0017】この製造方法において用いられる無機酸
は、例えば硝酸、塩酸、硫酸およびリン酸からなる群か
ら選ばれた少なくとも1種である。
【0018】また、活性炭素繊維に対して金元素および
上述の第2元素群から選ばれた少なくとも1種の元素の
酸化物を担持させるための工程は、例えば次の工程を含
んでいる。 ◎活性炭素繊維に対し、金元素に転化可能な金化合物
と、上述の第2元素群から選ばれた少なくとも1種の元
素の酸化物に転化可能な前駆体とを担持させるための工
程。 ◎金化合物および前駆体をそれぞれ金元素および上述の
酸化物に転化する工程。
【0019】ここで、金化合物および前駆体は、例え
ば、それぞれ金水酸化物および上述の第2元素群から選
ばれた少なくとも1種の元素の水酸化物である。この場
合、金化合物および前駆体をそれぞれ金元素および酸化
物に転化する工程は、例えば次の工程を含んでいる。 ◎金化合物および前駆体を担持した活性炭素繊維を25
0〜700℃の温度範囲の不活性ガス雰囲気中で熱処理
する工程。 ◎熱処理された活性炭素繊維を200〜600℃の温度
範囲の還元性ガス雰囲気中でさらに熱処理する工程。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の塩素化有機化合物分解用
触媒は、ガス態や粒子態などの各種の形態の塩素化有機
化合物を分解するためのものであり、活性炭素繊維から
なる担体と、当該担体に担持された第1触媒成分および
第2触媒成分とを含んでいる。
【0021】本発明で用いられる担体を構成する活性炭
素繊維は、特に限定されるものではなく、公知の各種の
活性炭前駆体を紡糸し、これを炭素化または不融化した
後に賦活したものである。このような活性炭素繊維とし
ては、ガス態の塩素化有機化合物に対する分解活性およ
び粒子態の塩素化有機化合物に対する吸着容量を可能な
限り高めることができるようにするために、比表面積、
細孔容量および細孔径のいずれもが大きなものを用いる
のが好ましい。なお、担体を構成する活性炭素繊維は、
2種以上のものが混合されたものであってもよい。
【0022】上述の活性炭素繊維として好ましいもの
は、ポリアクリロニトリル系活性炭素繊維、レーヨン系
活性炭素繊維、ピッチ系活性炭素繊維、リグニン−ポバ
ール系活性炭素繊維からなる群から選ばれた少なくとも
1種のもの、すなわち、当該群から選ばれた1種のもの
または2種以上の混合物である。このような活性炭素繊
維を用いた場合は、比表面積、細孔容量および細孔径を
上述のように設定し易く、ガス態および粒子態の両者の
塩素化有機化合物を効果的に分解することができる。
【0023】なお、本発明で用いられる上述の活性炭素
繊維は、第1触媒成分および第2触媒成分の担持量を増
大させることを目的として、適宜表面処理されていても
よい。表面処理としては、例えば、後述するような酸の
水溶液による煮沸処理や触媒エッチング処理を挙げるこ
とができる。
【0024】上述のような活性炭素繊維からなる担体に
担持される第1触媒成分は、金元素からなる。担体に担
持される第1触媒成分の量は、通常、担体100g当た
り0.05〜5g、好ましくは0.1〜3g、より好ま
しくは0.5〜2gに設定される。この担持量が0.0
5g未満の場合は、本発明の触媒が触媒活性を殆ど示さ
なくなるおそれがある。逆に、5gを超えると、金の粒
子のサイズが大きくなり、本発明の触媒の触媒活性が極
端に低下するおそれがある。
【0025】なお、第1触媒成分は、通常、平均粒径が
20nm以下の微粒子状で担体に担持されているのが好
ましい。
【0026】一方、担体に担持される第2触媒成分は、
マグネシウム、アルミニウム、ケイ素、チタン、マンガ
ン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、イットリウ
ム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、インジウム、
スズ、ランタンおよびセリウムからなる元素群から選ば
れた元素の酸化物である。なお、この第2触媒成分は、
当該元素群から選ばれた元素の酸化物が2種以上混合さ
れたものであってもよい。
【0027】上述の酸化物は、各元素の各種の酸化物で
あり、特に限定されるものではなく、例えば、酸化マグ
ネシウム(MgO)、酸化アルミニウム(Al23)、
酸化ケイ素(SiO、SiO2)、酸化チタン(Ti
O、Ti23、TiO2)、酸化マンガン(MnO、M
34、Mn23、MnO2、MnO3、Mn27)、酸
化鉄(FeO、Fe34、Fe23)、酸化コバルト
(CoO、Co23、Co34、CoO2)、酸化ニッ
ケル(NiO、Ni34、NiO2)、酸化銅(Cu
2、CuO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化イットリウ
ム(Y23)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化ニ
オブ(NbO、Nb23、NbO2、Nb25)、酸化
モリブデン(MoO、MoO2、Mo25、MoO3)、
酸化インジウム(In23)、酸化スズ(SnO、Sn
2)、酸化ランタン(La23)、酸化セリウム(C
23)を挙げることができる。このうち、第1触媒成
分である金微粒子の分散性を高め、また、本発明の触媒
の低温酸化分解活性を高めることができることから、M
gO、Al23、SiO2、TiO2、MnO、Fe
23、Co34、NiO、CuO、ZnO、Y23、Z
rO2、Nb25、MoO3、In23、SnO2、La2
3およびCe23を用いるのが好ましい。
【0028】担体に担持される第2触媒成分の量は、通
常、担体100g当たり1〜25g、好ましくは5〜2
5g、より好ましくは12〜20gに設定される。この
担持量が1g未満の場合は、本発明の触媒が触媒活性を
殆ど示さなくなるおそれがある。逆に、25gを超える
と、担体から第2触媒成分が分離してしまうおそれがあ
る。
【0029】なお、担体に担持される上述の第1触媒成
分と第2触媒成分との比率は、通常、第2触媒成分に対
する第1触媒成分のモル比が0.005〜0.2、好ま
しくは0.01〜0.2、より好ましくは0.03〜
0.15になるよう設定する。このモル比が0.005
未満の場合は、本発明の触媒が触媒活性を殆ど示さなく
なるおそれがある。逆に、0.2を超える場合は、第1
触媒成分である金微粒子のサイズが大きくなり、本発明
の触媒の触媒活性が極端に低下するおそれがある。
【0030】次に、本発明に係る上述の塩素化有機化合
物分解用触媒の製造方法について説明する。本発明の塩
素化有機化合物分解用触媒は、基本的に担体に対して第
1触媒成分および第2触媒成分を担持させることにより
製造することができるが、担体は、触媒成分が担持され
やすいように予め表面化学状態を改質しておくのが好ま
しい。
【0031】ここで、担体の表面化学状態を改質するた
めの方法としては、例えば酸の水溶液中で活性炭素繊維
を煮沸処理する方法や活性炭素繊維に対して所謂触媒エ
ッチング処理を施す方法などを採用することができる。
因みに、触媒エッチング処理とは、活性炭素繊維に所定
の触媒を分散させ、その触媒の作用により活性炭素繊維
の既存の細孔を拡大したり活性炭素繊維に新たな細孔を
形成する処理をいう。
【0032】このような表面改質処理が施された活性炭
素繊維は、第1触媒成分および第2触媒成分の付着性が
改善され、これらの触媒成分の担持量を高めることがで
きる。また、触媒エッチングを施した場合は、活性炭素
繊維の比表面積、細孔容積および平均細孔径を増大させ
ることもできるので、粒子態の塩素化有機化合物に対す
る吸着・分解特性をより高めることができる。
【0033】例えば、ピッチ系活性炭素繊維(平均繊維
径=14.0μm、BET比表面積=1,920m2
g、平均細孔径=19.01オングストローム)に対
し、第1触媒成分として金を、また、第2触媒成分とし
て酸化鉄(Fe23)と酸化ランタン(La23)との
混合物を、それぞれ炭酸ナトリウム水溶液を沈殿剤とす
る共沈殿法により担持させる場合、ピッチ系活性炭素繊
維に対して酸の水溶液を用いた煮沸処理を実施しなけれ
ば、担持される触媒の総量はピッチ系活性炭素繊維10
0g当たり僅か2.5重量%である。これに対し、ピッ
チ系活性炭素繊維を30%硝酸水溶液の沸騰液中で2時
間煮沸した場合は、担持される触媒の総量がピッチ系活
性炭素繊維100g当たり13重量%になる。
【0034】一方、ピッチ系活性炭素繊維(平均繊維径
=14.0μm、BET表面積=1,920m2/g、
平均細孔径=19.01オングストローム)に対し、第
1触媒成分として金を、また、第2触媒成分として酸化
マグネシウム(MgO)を、それぞれ炭酸ナトリウム水
溶液を沈殿剤とする共沈殿法により担持させる場合、ピ
ッチ系活性炭素繊維に対して触媒エッチング処理を施さ
なければ、担持される触媒の総量はピッチ系活性炭素繊
維100g当たり僅か3.1重量%である。これに対
し、ピッチ系活性炭素繊維に対して触媒としてのニッケ
ルを0.5重量%分散してから500℃の水素雰囲気中
で1時間エッチング処理を施した場合は、担持される触
媒の総量がピッチ系活性炭素繊維100g当たり14.
1重量%になる。
【0035】活性炭素繊維を酸の水溶液中で煮沸してそ
の表面化学状態を改質する場合に用いられる酸の水溶液
は、無機酸の水溶液である。ここで利用可能な無機酸と
しては、例えば硝酸、塩酸、硫酸およびリン酸を挙げる
ことができる。なお、このような無機酸の水溶液は、2
種以上の無機酸を混合して調製されたものであってもよ
い。また、無機酸の濃度は、通常、3%〜飽和濃度に設
定するのが好ましいが、酸濃度を高く設定した方が通常
はより良好な表面改質効果が得られる。
【0036】上述の酸の水溶液による活性炭素繊維の煮
沸処理温度は、室温から酸の水溶液の沸騰温度の範囲に
設定することができ、また、煮沸処理時間は、通常、1
分以上に設定される。なお、煮沸処理温度は高い程、ま
た、煮沸処理時間は長い程、より良好な表面改質効果が
得られる。
【0037】上述のような煮沸処理工程の終了後、処理
された活性炭素繊維を水洗浄する。ここでは、活性炭素
繊維に付着している酸および酸処理による生成物をイオ
ン交換水を用いて可能な限り洗い流すのが好ましい。活
性炭素繊維に酸や酸処理による生成物が残存している場
合は、本発明の塩素化有機化合物分解用触媒の分解活性
が低下するおそれがある。
【0038】一方、活性炭素繊維に対して触媒エッチン
グ処理を施す場合は、先ず、活性炭素繊維に対してエッ
チング触媒を分散させる。ここで用いられるエッチング
触媒は、例えば、鉄、ニッケル、ルテニウム、ロジウ
ム、パラジウムおよび白金からなる元素群から選ばれた
少なくとも1種の金属元素である。このようなエッチン
グ触媒の分散量は、通常、活性炭素繊維100g当たり
に対し0.01〜5g、好ましくは0.05〜2.0
g、より好ましくは0.1〜1.0gに設定する。この
分散量が0.01g未満の場合は、活性炭素繊維の表面
を十分に改質できないおそれがある。逆に、5gを超え
る場合は、活性炭素繊維の表面全体が触媒エッチングさ
れる場合があり、微細な表面凹凸が形成できないおそれ
がある。
【0039】なお、上述のエッチング触媒は、上述の金
属元素の化合物として活性炭素繊維に分散されてもよ
い。この場合、上述の分散量は、金属元素換算の値であ
る。なお、金属元素の化合物としては、例えば、酢酸
塩、硝酸塩、硫酸塩などを用いることができる。
【0040】活性炭素繊維に対してエッチング触媒を分
散させる方法としては、公知の各種の方法、例えば、含
浸法、沈殿析出法、共沈殿法および蒸着法などの公知の
金属分散方法を採用することができる。これらの分散方
法は、上述の金属元素またはその化合物の種類に応じて
適宜選択することができる。
【0041】上述のようにしてエッチング触媒が分散さ
れた活性炭素繊維をエッチングする際には、水素ガス、
水素と不活性ガスとの混合ガスなどの還元性ガス雰囲気
中において、300〜700℃(好ましくは350〜5
50℃)の温度範囲で活性炭素繊維を熱処理する。ここ
での処理温度が300℃未満の場合は、活性炭素繊維に
対して十分なエッチング効果を付与することができない
場合がある。逆に、700℃を超える場合は、活性炭素
繊維に分散させたエッチング触媒の微粒子が成長して焼
結されてしまい、目的とする塩素化有機化合物分解用触
媒の触媒活性が低下してしまうおそれがある。なお、こ
こでの処理時間は、通常、5分以上に設定するのが好ま
しいが、処理時間を長く設定する方が表面処理効果は高
くなる。
【0042】活性炭素繊維に対して上述のような触媒エ
ッチング処理を施した場合は、水添化活性を示す上述の
エッチング触媒の作用の下で、活性炭素繊維の表面の酸
素含有官能基や結合力の弱い炭素−炭素結合が水素等の
還元性ガスと反応して一酸化炭素、二酸化炭素および水
に転化され、生成したこれらの一酸化炭素、二酸化炭素
および水が活性炭素繊維の表面から脱落する。これによ
り、活性炭素繊維の既存の細孔が拡大され、また、活性
炭素繊維に新しい細孔が形成される。この結果、触媒エ
ッチング処理された活性炭素繊維は、比表面積、細孔容
積および平均細孔径が増大することになる。また、触媒
エッチング処理後の活性炭素繊維の表面は、官能基分布
および官能基濃度などの表面化学状態が処理前に比べて
変化し、金属や金属化合物、すなわち、第1触媒成分お
よび第2触媒成分の付着性が高まる。
【0043】活性炭素繊維に対する上述の煮沸処理およ
び触媒エッチング処理は、いずれか一方のみが実施され
てもよいし、両者が実施されてもよい。後者の場合、処
理の順序は特に限定されるものではなく、煮沸処理をし
てから触媒エッチング処理を施してもよいし、触媒エッ
チング処理の後に煮沸処理を施してもよい。但し、煮沸
処理と触媒エッチング処理の両方の処理による表面改質
効果をより効果的に引き出すためには、煮沸処理を施し
た後に触媒エッチング処理を施すのが好ましい。
【0044】次に、上述のようにして処理された活性炭
素繊維に対し、第1触媒成分および第2触媒成分を担持
させる。これらの触媒成分を活性炭素繊維に対して担持
させる方法としては、公知の各種の方法、例えば、含浸
法、析出沈殿担持法、共沈殿法およびクエン酸マグネシ
ウム添加沈殿法等の化学的手法、並びに蒸着法、練込法
等の物理的手法などの公知の金属または金属化合物の分
散・担持方法を採用することができる。
【0045】また、活性炭素繊維に対して触媒成分を担
持させる方法としては、第1触媒成分(即ち、金)に転
化し得る金化合物および第2触媒成分(即ち、上述のよ
うな元素の酸化物)に転化可能な前駆体を活性炭素繊維
に対して担持させた後、当該金化合物および前駆体をそ
れぞれ第1触媒成分および第2触媒成分に転化する方法
を採用することもできる。
【0046】このような方法を採用する場合、例えば、
金化合物としては金の水酸化物を用いることができ、前
駆体としては第2触媒成分を構成する上述の元素の水酸
化物を用いることができる。このような各種の水酸化物
は、例えば上述の共沈殿法を採用すると、活性炭素繊維
に対して付与することができる。
【0047】活性炭素繊維に対して付与された金の水酸
化物および上述の元素の水酸化物は、通常、活性炭素繊
維を不活性ガス雰囲気中で熱処理した後に還元性ガス雰
囲気中でさらに熱処理を施すことにより、それぞれ目的
とする金および上述の元素の酸化物に転化することがで
きる。
【0048】ここで、不活性ガス雰囲気中での熱処理
は、活性炭素繊維に担持された上述の元素の水酸化物を
目的とする酸化物に転化させ、第2触媒成分を形成する
ための工程である。ここでの熱処理温度は、通常、25
0〜700℃、好ましくは300〜450℃に設定す
る。この処理温度が250℃未満の場合は、上述の元素
の水酸化物が目的とする酸化物に転化されにくくなるお
それがある。逆に、700℃を超える場合は、生成した
金属酸化物が焼結され、本発明の触媒の触媒活性が低下
するおそれがある。また、熱処理時間は、通常、5分以
上に設定するのが好ましい。熱処理時間が5分未満の場
合は、上述の元素の水酸化物が目的とする酸化物に転化
されにくい場合がある。
【0049】一方、還元性ガス雰囲気中での熱処理は、
上述の不活性ガス雰囲気中での熱処理により同時に生成
する金の酸化物を還元して金元素そのものに転化させ、
第1触媒成分を形成するための工程である。ここでの熱
処理温度は、通常、200〜600℃、好ましくは25
0〜400℃に設定する。この処理温度が200℃未満
の場合は、金の酸化物が金元素に転化されにくい場合が
ある。逆に、処理温度が600℃を超える場合は、上述
の不活性ガス雰囲気中での熱処理により生成した他の酸
化物(すなわち、第2触媒成分)が金属元素に還元され
てしまうおそれがある。また、熱処理時間は、金の酸化
物を金元素に転化させやすくするために、通常5分以上
に設定するのが好ましいが、処理時間が長くなり過ぎる
と、上述の不活性ガス雰囲気中での熱処理により生成し
た他の酸化物も対応する金属元素に同時に還元されてし
まうおそれがある。従って、処理温度と処理時間は、金
の酸化物のみが還元されて金元素に転化されるように、
適切に調整する必要がある。
【0050】本発明の塩素化有機化合物分解用触媒は、
上述のような担体に第1触媒成分と第2触媒成分とを担
持させたものであるため、ダイオキシン類、並びにダイ
オキシン類に転化し得るポリクロロビフェニル(PC
B)、トリクロロエチレン、トリクロロエタン、ジクロ
ロメタン、クロロフェノール類、クロロベンゼンおよび
その他のハロゲン化炭化水素化合物などの塩素化有機化
合物を効果的に酸化分解して無毒性の低分子化合物に転
化することができる。
【0051】特に、本発明の塩素化有機化合物分解用触
媒は、ガス態の塩素化有機化合物を効果的に酸化分解で
きるのは勿論であるが、担体として活性炭素繊維を用い
ているため、その特有の多孔質構造のために従来の触媒
では処理が困難であった粒子態の塩素化有機化合物をも
捕捉(吸着)して効果的に酸化分解することができる。
このため、本発明の塩素化有機化合物分解用触媒をごみ
焼却炉や各種の燃焼装置などから発生する排気ガスの処
理用触媒として用いると、従来の処理方法で用いられて
いたバグフィルターなどの粒子態塩素化有機化合物の除
去手段を用いなくても、大気中に放出される排気ガス中
のダイオキシン類等の濃度を国際毒性等価換算濃度で数
ng/Nm3以下に容易に低減することができ、或い
は、排気ガス中に含まれるダイオキシン類などの塩素化
有機化合物の95%以上を150〜300℃の温度範囲
内において5,000hr-1以上の空間速度で酸化分解
して無毒性の低分子化合物に転化させることができる。
【0052】
【実施例】実施例1 コールタールピッチ系活性炭素繊維(平均繊維径=1
4.0μm、BET比表面積=1,920m2/g、平
均細孔径=19.01オングストローム)100gと、
30%硝酸水溶液500gとを還流管付きのフラスコに
仕込み、硝酸水溶液の沸騰温度で2時間煮沸した。その
後、硝酸水溶液から活性炭素繊維を取り出してイオン交
換水を用いて十分に洗浄し、120℃で乾燥した。
【0053】次に、煮沸処理した活性炭素繊維の全量
と、塩化金酸四水和物(HAuCl4・4H2O)3.2
4g、硝酸鉄(Fe(NO33・6H2O)53.13
gおよび硝酸ランタン(La(NO33・nH2O)1
1.96gを溶解した水溶液1,000gとをデジタル
pH計を取付けたビーカー内に入れた。そして、ビーカ
ー内の溶液を攪拌しながら5重量%の炭酸ナトリウム水
溶液を緩やかに滴下し、当該溶液のpHを8.0に設定
した。その後、ビーカーから活性炭素繊維を取り出して
水で洗浄し、120℃で8時間乾燥した。これにより、
金、鉄およびランタンのそれぞれの水酸化物を担持した
活性炭素繊維を得た。
【0054】次に、上述の水酸化物を担持した活性炭素
繊維をセラミック製の管状電気炉内に充填し、450℃
の窒素雰囲気中で2時間焼成した後に350℃の水素雰
囲気中でさらに1時間還元処理した。これにより、第1
触媒成分としての金と、第2触媒成分としての酸化鉄
(Fe23)および酸化ランタン(La23)とが活性
炭素繊維上に担持された塩素化有機化合物分解用触媒が
得られた。なお、この触媒は、第1触媒成分と第2触媒
成分との重量比率(第1触媒成分/第2触媒成分)が
7.5/100、第2触媒成分を構成する酸化鉄と酸化
ランタンとの重量比率(酸化ランタン/酸化鉄)が30
/70、全触媒成分の合計と活性炭素繊維との重量比率
(全触媒成分/活性炭素繊維)が13.0/100であ
った。
【0055】このようにして得られた塩素化有機化合物
分解用触媒について、o−クロロフェノールに対する酸
化分解活性を評価した。ここでは、内容積が113ml
のステンレス製反応管(内径19mm×長さ400m
m)を用いた流通反応器内に得られた塩素化有機化合物
分解用触媒を充填し、この反応器に空間速度4,000
hr-1、温度220℃の条件下で3,500ppmのo
−クロロフェノールを含有する空気を試料として流し
た。この際、反応器を通過する前後の試料中のo−クロ
ロフェノール濃度をFID検出器付のガスクロマトグラ
フを用いて分析し、その分析値から下記の計算式に従っ
てo−クロロフェノールの分解率を求めた。結果は9
5.6%であった。
【0056】
【数1】
【0057】実施例2 実施例1で用いたものと同様のコールタールピッチ系活
性炭素繊維100gを実施例1の場合と同様の条件で煮
沸処理した。このようにして処理された活性炭素繊維の
全量と、塩化金酸四水和物(HAuCl4・4H2O)
3.24gおよび硝酸マグネシウム(Mg(NO33
6H2O)95.44gを溶解した水溶液1,000g
とをデジタルpH計を取付けたビーカー内に入れた。そ
して、ビーカー内の溶液を攪拌しながら5重量%の炭酸
ナトリウム水溶液を緩やかに滴下し、当該溶液のpHを
10.2に設定した。その後、ビーカーから活性炭素繊
維を取り出して水で洗浄し、120℃で8時間乾燥し
た。これにより、金およびマグネシウムのそれぞれの水
酸化物を担持した活性炭素繊維を得た。
【0058】次に、得られた活性炭素繊維を実施例1の
場合と同様の条件で窒素雰囲気中および水素雰囲気中で
熱処理し、第1触媒成分としての金と、第2触媒成分と
しての酸化マグネシウム(MgO)とが活性炭素繊維上
に担持された塩素化有機化合物分解用触媒を得た。な
お、この触媒は、第1触媒成分と第2触媒成分との重量
比率(第1触媒成分/第2触媒成分)が6.3/10
0、全触媒成分の合計と活性炭素繊維との重量比率(全
触媒成分/活性炭素繊維)が13.5/100であっ
た。
【0059】得られた塩素化有機化合物分解用触媒につ
いて、実施例1の場合と同様にしてo−クロロフェノー
ルに対する酸化分解活性を評価したところ、結果は8
4.3%であった。
【0060】実施例3 実施例1で用いたものと同様のコールタールピッチ系活
性炭素繊維100gを実施例1の場合と同様の条件で煮
沸処理した。このようにして処理された活性炭素繊維の
全量と、塩化金酸四水和物(HAuCl4・4H2O)
3.24g、硝酸鉄(Fe(NO33・9H2O)5
3.13gおよび硝酸セリウム(Ce(NO33・6H
2O)11.91gを溶解した水溶液1,000gとを
デジタルpH計を取付けたビーカー内に入れた。そし
て、ビーカー内の溶液を攪拌しながら5重量%の炭酸ナ
トリウム水溶液を緩やかに滴下し、当該溶液のpHを
8.2に設定した。その後、ビーカーから活性炭素繊維
を取り出して水で洗浄し、120℃で8時間乾燥した。
これにより、金、鉄およびセリウムのそれぞれの水酸化
物を担持した活性炭素繊維を得た。
【0061】次に、得られた活性炭素繊維を実施例1の
場合と同様の条件で窒素雰囲気中および水素雰囲気中で
熱処理し、第1触媒成分としての金と、第2触媒成分と
しての酸化鉄(Fe23)および酸化セリウム(Ce2
3)とが活性炭素繊維上に担持された塩素化有機化合
物分解用触媒を得た。なお、この触媒は、第1触媒成分
と第2触媒成分との重量比率(第1触媒成分/第2触媒
成分)が6.5/100、第2触媒成分を構成する酸化
セリウムと酸化鉄の重量比率(酸化セリウム/酸化鉄)
が30/70、全触媒成分の合計と活性炭素繊維との重
量比率(全触媒成分/活性炭素繊維)が13.7/10
0であった。
【0062】得られた塩素化有機化合物分解用触媒につ
いて、実施例1の場合と同様にしてo−クロロフェノー
ルに対する酸化分解活性を評価したところ、結果は9
3.3%であった。
【0063】実施例4 実施例1で用いたものと同様のコールタールピッチ系活
性炭素繊維100gを用意した。また、このコールター
ルピッチ系活性炭素繊維100gの飽和吸水量と同量の
水に0.5gのニッケルに相当する酢酸ニッケル((C
3COO)2Ni・4H2O)を溶解して450gの酢
酸ニッケル水溶液を調製した。そして、この酢酸ニッケ
ル水溶液にコールタールピッチ系活性炭素繊維を浸漬し
て攪拌し、当該水溶液の全量をコールタールピッチ系活
性炭素繊維に吸収させた。その後、活性炭素繊維を12
0℃の乾燥器内で8時間乾燥し、活性炭素繊維から水分
を除去した。これにより、酢酸ニッケルが分散された活
性炭素繊維を得た。
【0064】次に、酢酸ニッケルが分散された活性炭素
繊維をセラミック製の管状電気炉内に充填し、500℃
に設定された100%の水素雰囲気中で4時間エッチン
グ処理した。このようにしてエッチング処理された活性
炭素繊維の全量と、塩化金酸四水和物(HAuCl4
4H2O)3.24g、硝酸鉄(Fe(NO33・6H2
O)53.13gおよび硝酸ランタン(La(NO33
・nH2O)11.96gを溶解した水溶液1,000
gとをデジタルpH計を取付けたビーカー内に入れた。
そして、ビーカー内の溶液を攪拌しながら5重量%の炭
酸ナトリウム水溶液を緩やかに滴下し、当該溶液のpH
を8.0に設定した。その後、ビーカーから活性炭素繊
維を取り出して水で洗浄し、120℃で8時間乾燥し
た。これにより、金、鉄およびランタンのそれぞれの水
酸化物を担持した活性炭素繊維を得た。
【0065】次に、得られた活性炭素繊維を実施例1の
場合と同様の条件で窒素雰囲気中および水素雰囲気中で
熱処理し、第1触媒成分としての金と、第2触媒成分と
しての酸化鉄(Fe23)および酸化ランタン(La2
3)とが活性炭素繊維上に担持された塩素化有機化合
物分解用触媒を得た。なお、この触媒は、第1触媒成分
と第2触媒成分との重量比率(第1触媒成分/第2触媒
成分)が8.0/100、第2触媒成分を構成する酸化
ランタンと酸化鉄の重量比率(酸化ランタン/酸化鉄)
が30/70、全触媒成分の合計と活性炭素繊維との重
量比率(全触媒成分/活性炭素繊維)が14.2/10
0であった。
【0066】得られた塩素化有機化合物分解用触媒につ
いて、実施例1の場合と同様にしてo−クロロフェノー
ルに対する酸化分解活性を評価したところ、結果は9
7.7%であった。
【0067】実施例5 活性炭素繊維として実施例1の場合と同様に煮沸処理さ
れたものを用いた点を除いて実施例4と同様に操作し、
第1触媒成分としての金と、第2触媒成分としての酸化
鉄(Fe23)および酸化ランタン(La23)とが活
性炭素繊維上に担持された塩素化有機化合物分解用触媒
を得た。なお、この触媒は、第1触媒成分と第2触媒成
分との重量比率(第1触媒成分/第2触媒成分)が9.
8/100、第2触媒成分を構成する酸化ランタンと酸
化鉄の重量比率(酸化ランタン/酸化鉄)が30/10
0、全触媒成分の合計と活性炭素繊維との重量比率(全
触媒成分/活性炭素繊維)が14.9/100であっ
た。
【0068】得られた塩素化有機化合物分解用触媒につ
いて、実施例1の場合と同様にしてo−クロロフェノー
ルに対する酸化分解活性を評価したところ、結果は9
9.5%であった。
【0069】実施例6 図1に示すような、排気ガス分解処理塔を備えたゴミ焼
却装置を建設した。図において、ゴミ焼却装置1は、焼
却炉2、排気ガス分解処理塔3、および焼却炉2と排気
ガス分解処理塔3とを連結するための排気ガス流路4を
主に備えている。
【0070】焼却炉2は、1次焼却炉5と、その上部に
配置された2次焼却炉6とを備えている。1次焼却炉5
は、ゴミGを焼却するための燃焼室7を有しており、燃
焼室7には2次焼却炉6に向けて排気路8が連結してい
る。2次焼却炉6は、一端が排気路8に連結された塔状
に構成されており、排気路8側から順に再燃バーナー
9、セラミックチェッカー10、2次燃焼室11および
エジェクター送風機12を備えている。
【0071】排気ガス分解処理塔3は、触媒を充填する
ための触媒室13を備えており、そこには排気ガスの流
入路14と流出路15とが接続されている。また、流入
路14および流出路15には、それぞれ排気ガスを採取
するための採取口16、17が設けられている。
【0072】排気ガス流路4は、一端が焼却炉2の2次
焼却炉6に連結されかつ他端が排気ガス分解処理塔3の
流入路14に連結されており、水噴霧冷却塔18を有し
ている。
【0073】このようなゴミ焼却装置1において、燃焼
室7でゴミGを焼却する際に発生する排気ガスは、排気
路8を通って2次焼却炉6内に導かれ、そこの再燃バー
ナー9により更に燃焼されてから排気ガス流路4内に流
入する。排気ガス流路4内に導入された排気ガスは、水
噴霧冷却塔18により冷却された後に排気ガス分解処理
塔3内に導かれ、その触媒室13で分解処理された後に
流出路15から外部に放出される。
【0074】この実施例では、上述のゴミ焼却装置1の
触媒室13内に実施例5で得られた塩素化有機化合物分
解用触媒を充填して実際に都市ゴミを焼却し、表1に示
す条件下における排気ガス中のダイオキシン類の酸化分
解状況を調べた。この際、試料となる排気ガスは、触媒
室13での処理前のものは採取口16から採取し、処理
後のものは採取口17から採取した。また、試料の採取
方法および分析方法は、平成9年2月26日衛生第38
号に記載された「廃棄物処理におけるダイオキシン類標
準測定分析指針マニュアル」に従った。さらに、排気ガ
ス中の酸素濃度、排気ガス温度および排気ガス流量の測
定は、それぞれJIS K0301−1989に規定さ
れた「排気ガス中の酸素測定方法」のうちのジルコニア
方式、JIS Z8808−1995に規定された「排
気ガス中のダスト濃度の測定方法」のうちのKタイプ熱
電対方式、およびJIS Z8808−1995に規定
された「排気ガス中のダスト濃度の測定方法」のうちの
ピトー管方式に従った。
【0075】触媒室13の入口側と出口側でそれぞれ採
取した排気ガス中に含まれるガス態および粒子態のダイ
オキシン類の濃度の測定結果、およびダイオキシン類の
除去率を表2(表2−1および表2−2)に示す。
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
【0078】
【表3】
【0079】なお、表2中、塩素化有機化合物を示す各
略号は下記の化合物を示している。また、表2中の”T
EF”は、毒性等価係数である。 T4CDD:四塩化ジベンゾダイオキシン T4CDDs:四塩化ジベンゾダイオキシン類 P5CDD:五塩化ジベンゾダイオキシン P5CDDs:五塩化ジベンゾダイオキシン類 H6CDD:六塩化ジベンゾダイオキシン H6CDDs:六塩化ジベンゾダイオキシン類 H7CDD:七塩化ジベンゾダイオキシン H7CDDs:七塩化ジベンゾダイオキシン類 O8CDD:八塩化ジベンゾダイオキシン PCDDs:ポリ塩化ジベンゾ・パラ・ダイオキシン類 T4CDF:四塩化ジベンゾフラン T4CDFs:四塩化ジベンゾフラン類 P5CDF:五塩化ジベンゾフラン P5CDFs:五塩化ジベンゾフラン類 H6CDF:六塩化ジベンゾフラン H6CDFs:六塩化ジベンゾフラン類 H7CDF:七塩化ジベンゾフラン H7CDFs:七塩化ジベンゾフラン類 O8CDF:八塩化ジベンゾフラン PCDFs:ポリ塩化ジベンゾフラン類 OCDDs:八塩化ジベンゾダイオキシン類
【0080】表2から明らかなように、実施例5の塩素
化有機化合物分解用触媒を用いると、排気ガス中に含ま
れるガス態のダイオキシン類の概ね98%を除去でき、
また、当該排気ガス中に含まれる粒子態のダイオキシン
類も概ね96%が除去できたことがわかる。
【0081】
【発明の効果】本発明の塩素化有機化合物分解用触媒
は、活性炭素繊維を担体とし、それに上述のような第1
触媒成分と第2触媒成分とを担持させたので、ガス態お
よび粒子態のいずれの塩素化有機化合物に対しても良好
な分解特性を発揮し得る。
【0082】また、本発明に係る塩素化有機化合物分解
用触媒の製造方法は、活性炭素繊維に対して金元素と上
述の酸化物とを担持させているので、ガス態および粒子
態のいずれの塩素化有機化合物に対しても良好な分解特
性を発揮し得る塩素化有機化合物分解用触媒を製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例6で用いたゴミ焼却装置の概略図。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年2月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】一方、分解除去用触媒としては、例えば、
(6)五酸化バナジウム、酸化タングステン、チタニア
からなる脱硝触媒やその脱硝触媒に白金を担持させた触
(特開平2−35914号公報)、(7)元素番号2
3〜30の元素、タングステンおよびモリブデンからな
る群から選ばれた1種類の元素からなる酸化触媒を用い
た活性フィルター素子(特開平5−154345号公
報)、(8)シリカ・ボリア・アルミナ複合酸化物およ
びアルミナに対するシリカのモル比が30以上のゼオラ
イトのうちの少なくとも1種に対してその1リットル当
たり白金、パラジウムおよびイリジウムからなる群から
選ばれた少なくとも1種類の元素またはその酸化物を
0.1〜10g担持させた触媒(特開平7−16387
7号公報)、(9)バナジウム酸化物と、イットリウ
ム、ホウ素および鉛からなる群から選ばれた少なくとも
1種の元素の酸化物とを含む混合酸化物触媒(特開平9
−29066号公報)などが知られている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 武士 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活性炭素繊維からなる担体と、 前記担体に担持された金元素からなる第1触媒成分と、 前記担体に担持された、マグネシウム、アルミニウム、
    ケイ素、チタン、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、
    銅、亜鉛、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリ
    ブデン、インジウム、スズ、ランタンおよびセリウムか
    らなる元素群から選ばれた少なくとも1種の元素の酸化
    物からなる第2触媒成分と、を含む塩素化有機化合物分
    解用触媒。
  2. 【請求項2】前記第1触媒成分が前記担体100g当た
    りに0.05〜5g、前記第2触媒成分が前記担体10
    0g当たりに1〜25gそれぞれ担持されており、かつ
    前記第2触媒成分に対する前記第1触媒成分のモル比が
    0.005〜0.2に設定されている、請求項1に記載
    の塩素化有機化合物分解用触媒。
  3. 【請求項3】前記活性炭素繊維がポリアクリロニトリル
    系活性炭素繊維、レーヨン系活性炭素繊維、ピッチ系活
    性炭素繊維、リグニン−ポバール系活性炭素繊維からな
    る群から選ばれた少なくとも1種の活性炭素繊維であ
    る、請求項1または2に記載の塩素化有機化合物分解用
    触媒。
  4. 【請求項4】無機酸の3%〜飽和濃度水溶液中で活性炭
    素繊維を室温から沸騰温度までの温度範囲で煮沸処理
    し、その後前記活性炭素繊維を水洗浄して乾燥する工
    程、および活性炭素繊維100g当たりに対して鉄、ニ
    ッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウムおよび白金
    からなる第1元素群から選ばれた少なくとも1種の元素
    を0.01〜5g分散させ、その後前記元素が分散され
    た前記活性炭素繊維を300〜700℃の還元性ガス雰
    囲気中で触媒エッチング処理する工程のうちの少なくと
    も一つの工程を実施する工程と、 前記煮沸処理および前記触媒エッチング処理のうちの少
    なくとも一つの処理が施された前記活性炭素繊維に対
    し、金元素と、マグネシウム、アルミニウム、ケイ素、
    チタン、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜
    鉛、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデ
    ン、インジウム、スズ、ランタンおよびセリウムからな
    る第2元素群から選ばれた少なくとも1種の元素の酸化
    物とを担持させるための工程と、を含む塩素化有機化合
    物分解用触媒の製造方法。
  5. 【請求項5】前記無機酸が硝酸、塩酸、硫酸およびリン
    酸からなる群から選ばれた少なくとも1種である、請求
    項4に記載の塩素化有機化合物分解用触媒の製造方法。
  6. 【請求項6】前記活性炭素繊維に対して前記金元素およ
    び前記第2元素群から選ばれた少なくとも1種の元素の
    酸化物を担持させるための工程が、 前記活性炭素繊維に対し、金元素に転化可能な金化合物
    と、前記第2元素群から選ばれた少なくとも1種の元素
    の前記酸化物に転化可能な前駆体とを担持させるための
    工程と、 前記金化合物および前記前駆体をそれぞれ前記金元素お
    よび前記酸化物に転化する工程と、を含む請求項4また
    は5に記載の塩素化有機化合物分解用触媒の製造方法。
  7. 【請求項7】前記金化合物および前記前駆体がそれぞれ
    金水酸化物および前記第2元素群から選ばれた少なくと
    も1種の元素の水酸化物である、請求項6に記載の塩素
    化有機化合物分解用触媒の製造方法。
  8. 【請求項8】前記金化合物および前記前駆体をそれぞれ
    前記金元素および前記酸化物に転化する工程が、 前記金化合物および前記前駆体を担持した前記活性炭素
    繊維を250〜700℃の温度範囲の不活性ガス雰囲気
    中で熱処理する工程と、 熱処理された前記活性炭素繊維を200〜600℃の温
    度範囲の還元性ガス雰囲気中でさらに熱処理する工程
    と、を含む請求項7に記載の塩素化有機化合物分解用触
    媒の製造方法。
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