JPH11253609A - ゲーム機、電子ゲーム装置及び電子ゲーム装置の操作方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 紙幣鑑別装置を備えたゲーム機において紙葉
の形態で遊戯者に払出を行う。 【解決手段】 スロットマシン等のゲーム機（１０）
に、ゲームプレイクレジットを得るため紙幣を受領する
紙幣鑑別装置（１２）と、支払金の少なくとも一部とし
て紙幣、銀行券又は現金と等価のスクリップを払い出す
紙幣払出機（１１０）とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、一般に、スロッ
トマシンとして通常知られているゲーム機の分野に属
し、特に、払出金の少なくとも一部として紙幣、銀行券
又は現金と等価のスクリップ（仮証券）を払い出す紙幣
払出機を備えたゲーム機の分野に属する。

【０００２】

【従来の技術】例えば、回転リール機械式スロットマシ
ン、電子リール式マシン及びビデオ式ポーカーマシンを
含み広範囲に種々の硬貨操作ベースのスロットマシン又
はゲーム機が存在する。基本的な機械式スロットマシン
では、遊戯者は硬貨を挿入しかつスロットマシンのハン
ドルを引き又はスロットマシンのボタンを押してゲーム
を開始する。これにより、回転リールマシンでは、果
物、数字及び／又は「BAR」符号の組合せを有する３個
以上の平行かつ回転可能なリールが停止位置に到達する
まで回転される。その後、有効な払出線を横切るリール
符号の組合せをスロットマシンに掲示された勝ち組合せ
表と比較することによって勝ちゲームか負けゲームかが
決定される。基本的な機械式スロットマシンの窓は、し
ばしば各リール上の３個以上の隣接する符号を表示でき
るよう充分大きく形成され、これにより重複列又は有効
な払出線に対応して賭けることができる。

【０００３】現実のリールを有する代わりに平行かつ回
転可能なリールの模擬物を表示するビデオモニタの使用
を含む多くの改善が基本的なスロットマシンになされ
た。操作の際に、これらの電子式スロットマシンは現物
のリールの回転を模擬表示するが、一般に、現物のリー
ルが回転する代わりにマイクロプロセッサにより生じる
乱数を使用して最終的な符号を選択する。換言すると、
電子式スロットマシンの模擬リールに対する最終的な符
号はマイクロプロセッサによって無作為に選択され、そ
の後適当な時間及び位置でビデオモニタ上に表示され
る。

【０００４】１９９０年以前に製造されたゲーム機で
は、一般に、遊戯者が金属硬貨又はトークンを投入して
新しいゲームを開始できた。典型的なスロットマシン
は、ゲームを行うため１額面のみの硬貨又はトークンを
受領する。受領した硬貨は、スロットマシンに設けられ
た硬貨ホッパ内に収納される。前記スロットマシンは１
額面のみの硬貨を受領するため、遊戯者はその額面の硬
貨を所持してスロットマシンでゲームを行わなければな
らない。ゲームの続行を希望しても適正な額面の硬貨を
所持しない場合に、遊戯者がスロットマシンから離れず
に済むように、遊戯場はスロットマシンにいる遊戯者に
紙幣を両替する人員を雇うことができる。硬貨ホッパか
ら硬貨を勝者へ支払う勝ちゲームはスロットマシンによ
り無作為に決定される。硬貨ホッパから払い出される硬
貨は支払トレイへ落下し、硬貨は支払トレイ内で遊戯者
により集められ又は新しいゲームの開始に使用できる。

【０００５】また、遊戯者に目視可能にゲーム機に備え
られるゲームクレジットメータは遊戯者が挿入した硬貨
の数又は勝ちゲームの結果指定されかつ追加される硬貨
の数に対応する量で増加される。ゲームクレジットは、
対応する硬貨の数に応じて現金に引き換えてもよく又は
連続してゲームを開始するために使用してもよい。遊戯
者がゲーム機の表面に設けられた複数の特定の操作者ス
イッチを操作することによってプレイ機能及び支払機能
が付勢され、複数の操作者スイッチはゲーム機内で順に
マイクロプロセッサベースの制御装置に接続される。ま
た、マイクロプロセッサベースの制御装置はゲーム機内
に設けられた硬貨ホッパの操作を制御する。前記の通
り、硬貨ホッパは、ゲーム機用の硬貨受入器、硬貨収納
器及び硬貨払出機を兼用する。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】１９９０年頃、ゲーム
機の製造業者がゲーム機内に紙幣鑑別装置又は紙幣鑑別
機を組み込むことが一段と普及した。紙幣鑑別装置によ
り遊戯者はゲーム機に紙幣を直接挿入できる。紙幣鑑別
装置は、ゲーム機内又はゲーム機に近接して外部のいず
れかに装着される。紙幣の受領及び紙幣鑑別装置による
鑑別の際に、紙幣鑑別装置からの出力信号によりゲーム
機の制御装置に命令を与えて、支払われた紙幣の額面に
基づきクレジットを発行させる。従って、遊戯者が物理
的に硬貨を挿入せずに、クレジットメータ上のクレジッ
トが増加される。紙幣鑑別装置を使用すると、新たなゲ
ームの開始が容易となり、遊戯者の停留率が向上する。

【０００７】しかしながら、紙幣鑑別装置を有するゲー
ム機では、遊戯者は通常硬貨でしか払い戻し又は換金で
きない。即ち、紙幣鑑別装置の使用により遊戯者が得ら
れる利便性の反面、新たなゲームの開始のため僅かな硬
貨しか利用できず、このため硬貨ホッパ内に僅かな硬貨
しか補給できない。従って、支払金として使用可能な硬
貨ホッパ内の硬貨供給器が絶えず枯渇する典型的な結果
が生じた。紙幣を受入できない更に旧式の機械と比較す
ると、遊戯者に硬貨を払い出してゲーム機の硬貨供給器
が空になったときに、紙幣鑑別装置を有するゲーム機の
操作者は、極めて頻繁に手作業で硬貨を硬貨ホッパへ充
填しなければならなかった。

【０００８】従って、遊戯場では、ゲーム機区域を巡回
しかつ紙幣を硬貨又はトークンに交換して硬貨ホッパを
補給する両替係を増員する必要があった。両替係は、種
々の額面にわたる大量の硬貨を監督しかつ分配しなけれ
ばならない。遊戯場では、１ドル、５ドル、２５ドル又
は１００ドルのトークンだけでなく、例えば５セント硬
貨（ニッケル）、２５セント硬貨（クォーター）、５０
セント硬貨又は１ドル硬貨を極めて頻繁に受領するゲー
ム機を所有することとなろう。遊戯場のフロアで大量の
両替金を持ち運ぶ固有の問題に加え、ゲーム機及び遊戯
者の両方に両替金を供給するこの方法は、会計手続を複
雑にし、保安上の懸念を増大しかつ多数の人員を必要と
する。この発明は手作業による硬貨ホッパの充填作業の
頻度を大幅に減少することができるゲーム機、電子ゲー
ム装置及び電子ゲーム装置の操作方法を提供することを
目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】この発明によるゲーム機
は、操作者が運のゲームをできる表示領域及びユーザイ
ンタフェース区域を有するボタンパネルと、ゲーム機に
組み込まれると共に、紙幣を受領しかつ鑑別し、プレイ
クレジットの対応数だけユーザにゲーム機を信用貸しす
る紙幣鑑別装置と、成功プレイに対する支払金として紙
幣を払い出しできる紙幣払出機とを備える。紙幣払出機
は、取り外し可能な紙幣カセットと、紙幣カセット内か
ら払出スロットへ紙幣を搬送する搬送手段を含む搬送装
置とを有する。搬送装置は、紙幣を鑑別しかつ連続的に
紙幣の払出を制御するセンサを有する。搬送装置は、搬
送通路内で重複する紙幣を検出しかつ重複する紙幣を紙
幣ホルダ内の保持区域へ搬送して重複する紙幣の払出を
阻止するセンサを有する。

【００１０】この発明による電子ゲーム装置は、分離し
た複数のボックスに配列された複数の符号を表示するデ
ィスプレイと、ディスプレイ上に表示可能な少なくとも
１つの符号表を記憶するメモリと、ディスプレイ上に表
示する符号をメモリから選択しかつ表示した符号の最終
グループが勝ちゲーム又は負けゲームのいずれかを決定
するゲーム制御装置と、紙幣を受領しかつ鑑別し、ゲー
ム制御装置に指命信号を付与してゲームプレイクレジッ
トを発行する紙幣鑑別装置と、ゲームプレイを開始し
て、ゲーム制御装置が一組の符号を選択しかつ選択した
符号をディスプレイ上の分離したボックス中に配列して
表示させるプレイ開始スイッチと、ゲーム制御装置によ
り制御されながら硬貨を受領しかつ払い出す硬貨ホッパ
と、ゲーム制御装置により制御されながら紙幣を払い出
す紙幣払出機とを備える。紙幣払出機は、取り外し可能
な紙幣カセットと、紙幣カセット内から払出スロットへ
紙幣を搬送する搬送手段を含む搬送装置とを有する。搬
送装置は、紙幣を鑑別しかつ連続的に紙幣の払出を制御
するセンサを有する。搬送装置は、搬送通路内で重複す
る紙幣を検出しかつ重複する紙幣を紙幣ホルダ内の保持
区域へ搬送して重複する紙幣の払出を阻止するセンサを
有する。

【００１１】この発明によるゲーム機は、ゲーム機内に
固定されると共に、マイクロプロセッサ、ゲーム操作指
示メモリ及びマイクロプロセッサへ操作可能に連結され
たゲームデータメモリを有し、ゲーム機の操作を制御す
るゲーム制御装置と、ゲーム制御装置へ操作可能に連結
されかつ遊戯者から硬貨を受領する硬貨受入装置と、ゲ
ーム制御装置に操作可能に連結されかつ遊戯者がゲーム
機を操作できる遊戯者インタフェース手段と、ゲーム制
御装置へ操作可能に連結されかつ硬貨受入装置と協働
し、遊戯者から受領した硬貨を収納しかつゲーム制御装
置手段からの信号に応答して硬貨を払い出す硬貨ホッパ
と、紙幣を受領しかつ鑑別し、ゲーム制御装置へ操作可
能に連結されかつ紙幣鑑別装置によって受領された紙幣
の金額を示すデータを送信する紙幣鑑別装置と、ゲーム
制御装置へ操作可能に連結されかつゲーム制御装置から
の信号に応答して紙幣を払い出す紙幣払出機とを備え
る。

【００１２】この発明による電子ゲーム装置の操作方法
は、分離した複数のボックスに配列された複数の符号を
表示するディスプレイ及びディスプレイ上に表示可能な
少なくとも１つの符号表を記憶するメモリとを備える電
子ゲーム装置を用意する過程と、紙幣を受領しかつ鑑別
し、ゲーム制御装置に指命信号を付与して電子ゲーム装
置に設けられた紙幣鑑別装置からゲームプレイクレジッ
トを発行する過程と、プレイ開始スイッチを作動してゲ
ームプレイを開始し、ゲーム制御装置により一組の符号
を選択しかつ選択した符号をディスプレイ上の分離した
ボックス中に配列して表示する過程と、ディスプレイ上
に表示する符号をメモリから選択しかつ表示した符号の
最終グループが勝ちゲーム又は負けゲームのいずれかを
決定するゲーム制御装置により電子ゲーム装置の操作を
制御する過程と、ゲーム制御装置により制御される硬貨
ホッパにより硬貨を受領しかつ払い出す過程と、ゲーム
制御装置が表示した符号の最終グループを勝ちゲームと
決定したときに、ゲーム制御装置によって制御される紙
幣払出機により紙幣を払い出す過程とを含む。

【００１３】紙幣鑑別装置を備えたゲーム機の硬貨ホッ
パに絶えず硬貨を再供給する必要性を軽減する要求を認
識しながら、紙幣鑑別装置を備えたゲーム機は、ゲーム
機内部又はゲーム機外のいずれかに現金払出機又は「紙
幣払出機」を装着すると利点があることが判明した。紙
幣払出機は、紙幣、銀行券、クーポン、スクリップ又は
関連する現金価値を有する他の「支払い保証」紙葉の形
態で遊戯者に支払を行う。紙幣払出機は、ゲーム機のマ
イクロプロセッサベースの制御装置に接続される。遊戯
者への支払金もゲーム制御装置により制御されるが、ゲ
ーム制御装置は、紙若しくは硬貨又は紙と硬貨との組合
せの形態で供給される支払金を割り当てることができ
る。

【００１４】ゲーム機に紙幣払出機を設けると、ゲーム
機に挿入される硬貨に対しゲーム機によって外部へ支払
われる硬貨の量を相当の程度まで均衡させることができ
る。従って、紙幣払出機の導入の結果、手作業による硬
貨ホッパの充填作業の頻度を大幅に減少する利点が得ら
れる。更に、紙幣の代わりに用いるクーポン又はスクリ
ップの構造は、好ましくは遊戯場に特有でもよく、遊戯
場で使用する他の紙幣鑑別装置によって受領してもよ
い。前記スクリップを支払用の媒体として使用すると、
ゲーム機内に収容される実際の紙幣の量を大幅に減少で
きる。

【００１５】紙幣払出機は、本明細書中に記載される紙
幣カセット及び搬送装置の２つの主要な構成要素を有す
るアセンブリを備える。紙幣カセットは、払い出される
紙幣又は他の紙媒体の供給器を安全に保持する簡単に取
り外し可能かつ交換可能な収納装置である。搬送装置
は、マイクロプロセッサ又は他のゲーム機制御装置の命
令に応じて、紙幣カセットから紙幣を取出し、紙幣を搬
送しかつゲーム機によって紙幣を払い出す機械的構成要
素及び電気的構成要素を備える。また、紙幣払出機は、
状態を監視しかつゲーム機の制御装置に情報を送るほ
か、指示又は命令を確実に伝達するのに必要な電子回路
を備える。

【００１６】

【発明の実施の形態】図１は、この発明の電子式スロッ
トマシン又はゲーム機１０の代表的な形態を示す。一般
のスロットマシンのように、ゲーム機１０は集金し、ゲ
ームを開始し、ゲーム内容を表示しかつ勝ちゲームに対
し支払金を供給する。ゲーム機１０は、種々の額面の紙
幣で金銭を受領する受取スロット１４を有する紙幣鑑別
装置１２を備える。

【００１７】本明細書で説明するように、紙幣鑑別装置
１２は、紙幣、銀行券、証券又は他の現金と等価の支払
い保証書を取り込み、紙幣の額面を決定しかつ紙幣が真
正か否かを決定する。不正な紙幣の場合、紙幣は紙幣鑑
別装置１２により排出されて受取スロット１４を通り遊
戯者へ戻される。真正な紙幣が紙幣鑑別装置１２に挿入
される限り、紙幣鑑別装置１２は紙幣を保持し、紙幣を
受領したことをゲーム機１０内のマイクロプロセッサ５
０（図２）を含むゲーム制御装置１６に通知する。

【００１８】更に、ゲーム機１０は、硬貨を受領して収
集し、硬貨を計数し、硬貨を鑑別しかつ硬貨を収納する
硬貨受入装置１８及び硬貨ホッパ１９（略示する）を備
える。硬貨受入装置１８によって確認された硬貨の量及
び真贋に関する情報は、ゲーム制御装置１６に通知され
る。別法として、紙幣鑑別装置１２は、遊戯者が紙幣も
硬貨も支払わずにゲーム機１０上でクレジットが得られ
る遊戯場発行の暗号化クーポン、スクリップ又は支払い
保証紙葉を受領してもよい。

【００１９】必要な紙幣、硬貨又はクレジットがゲーム
機１０に挿入されると、ゲーム制御装置１６によりゲー
ムを開始できる。ユーザインタフェース区域を形成する
ゲーム機１０のボタンパネル２０上に配置された「PLA
Y」又は「SPIN」ボタン２２が点灯し、ゲーム制御装置
１６によって制御可能となる。「PLAY」ボタン２２は、
遊戯者が押すだけでゲームを開始できるプレイ開始スイ
ッチの役割を果たす。別法として又は追加として、ゲー
ム機１０は、ゲームを開始するため遊戯者が引くハンド
ル（図示せず）を備えてもよい。

【００２０】更に、ボタンパネル２０は、遊戯者が従業
員を呼び出す呼出ボタン２４と、遊戯者が蓄積した勝ち
分を現金に換える換金ボタン２６と、遊戯者がゲームプ
レイの開始前に多重賭けが可能な「MULTIPLE BETS」ボ
タン２８とを有してもよい。また、付加的な前記ボタン
２４、２６、２８は、ゲーム制御装置１６に接続されか
つゲーム制御装置１６により制御され、ゲーム実行中、
特に遊戯者がそれらの機能を使用可能な時に光が点灯す
る。

【００２１】また、ゲーム機は、各ゲームの結果を表示
する１以上の列上に配置された複数の表示ボックス３２
を含むビデオディスプレイ３０等の表示区域を有する。
更に、ゲーム機１０は、勝ちゲームの時又は遊戯者が現
金への引き換えを決めて換金ボタン２６を押した時に硬
貨を払い出す支払トレイ３４を含む。また、ゲームを刺
激的に演出して遊戯者の興奮度を高めるため、ゲーム機
１０は、ゲーム制御装置１６により制御される光及び音
響発生装置３８を設けることが望ましい。

【００２２】この発明では、紙幣、銀行券又は遊戯場が
発行する印刷されたクーポン若しくはスクリップ等の
「支払い保証」紙葉を収納しかつ払い出す紙幣払出機１
１０をゲーム機１０に付加することができる。遊戯者が
受け取り易いように、紙幣払出機１１０の払出スロット
１２０から紙幣が払い出される。紙幣払出機１１０はゲ
ーム機１０のゲーム制御装置１６に連結されかつゲーム
制御装置１６からの電子的な命令によって制御される。
紙幣以外の支払い保証紙葉を払い出す場合、ゲーム機及
び遊戯場内の勘定場に設置された紙幣鑑別装置又は他の
電子的な紙幣鑑別装置、蓄積装置及び仕分装置によって
精査かつ鑑別できるように紙幣払出機１１０と組み合わ
せることが設計上及び／又は製造上、特性上好ましい。

【００２３】図２は、この発明のゲーム機１０に用いる
マイクロプロセッサ５０を含むゲーム制御装置１６を略
示するブロック図である。ゲーム制御装置１６の心臓部
となるマイクロプロセッサ５０はゲーム操作指示メモリ
を構成するコードリードオンリメモリ（ＲＯＭ）５２内
に記憶されたプログラム命令に従い、ゲームプレイシー
ケンス並びにボタンパネル２０の適当なビデオ表示及び
付勢を実行する。

【００２４】マイクロプロセッサ５０は紙幣鑑別装置１
２に制御可能に接続されかつ紙幣鑑別装置１２からの信
号を受信し、硬貨受入装置１８及び硬貨ホッパ１９は、
遊戯者が支払った硬貨及び紙幣を集合して受領する。ま
た、マイクロプロセッサ５０は、ボタンパネル２０と、
ＣＲＴ又はビデオモニタにより構成されるディスプレイ
３０と、光及び音響発生装置３８に対し制御可能にかつ
信号の直接送受信が可能に接続される。更に、図示のよ
うに、マイクロプロセッサ５０を紙幣払出機１１０に接
続し、順に紙幣鑑別装置１２に接続し、２つの構成要素
が証券及び紙幣の鑑別動作に関する制御機能を共有して
もよい。

【００２５】「SPIN」ボタン２２を押してゲームを開始
すると、マイクロプロセッサ５０はビデオカード５４に
記憶された情報を用いて表示ボックス内の全符号の回転
運動をディスプレイ３０上で模擬表示する。これらの模
擬表示を行うのに必要な情報はゲームデータメモリを構
成する仮想リールＲＯＭ５８ａに内蔵される。仮想リー
ルＲＯＭ５８ａはディスプレイ３０上に表示可能な符号
表を記憶するメモリとなる。ビデオカード５４は、符号
図形の消去可能かつプログラム可能なリードオンリメモ
リ（ＥＰＲＯＭ）と、静止図形のＥＰＲＯＭと、ランダ
ムアクセスメモリ（ＲＡＭ）とを含む。マイクロプロセ
ッサ５０は、別のＲＡＭ５６と協働して、回転終了時に
表示すべき符号を指定するために用いられる１又はそれ
以上の乱数を同時に発生する。ＲＡＭ５６は、適当な不
揮発性ＲＡＭチップの形態でもよい。乱数発生アルゴリ
ズムを時刻と結び付けてマイクロプロセッサ５０の乱数
の発生を支援するリアルタイムクロック５８を使用する
と便利である。また、リアルタイムクロック５８は、ゲ
ーム履歴をＲＡＭ５６に記憶したり、ネットワーク通信
装置６０を通じて伝達するのに役立つ。

【００２６】図３は、図１のゲーム機１０から取り外し
た紙幣払出機１１０を示す。紙幣払出機１１０はゲーム
機１０に固定できる構造のフレーム１１２を含む。図４
及び５に示すように、フレーム１１２は搬送装置１１６
及び紙幣カセット１１８を含む。

【００２７】図３及び図４に示すように、搬送装置１１
６は紙幣を払い出す払出スロット１２０を含む。紙幣を
払い出す払出スロット１２０は、一般に蓋装置１２６及
び搬送面１２８を含む駆動搬送装置１２４によって形成
される搬送通路１２２の外側端の開口部である。蓋装置
１２６及び搬送面１２８は、通路を検出しかつ払い出さ
れる各証券又は紙幣を鑑別する例えば赤外センサ、磁気
センサ又は光学センサ等の１以上のセンサ１３０、１３
２を備えてもよい。好ましくは、搬送装置１１６は、各
証券又は紙幣を個別に払い出すこと及び「二重紙幣」の
払出を防止する「二重紙幣」検査検出システムを備え
る。センサ１３０、１３２が二重紙幣を検出した場合、
搬送装置１１６は、二重紙幣の搬送軌道の向きを偏向し
て紙幣払出機１１０の収納区域へ二重紙幣の方向を変
え、ゲーム機１０からの二重紙幣の払出を防ぐ。また、
搬送装置１１６の蓋装置１２６は、駆動連結された駆動
機構又はモータ（図示せず）を含む１以上の駆動ローラ
１３４を備えてもよい。また、搬送中の紙幣又は証券の
位置を検出する１以上の機械式フィードアウトレバーセ
ンサ１４０を搬送面１２８に設けてもよい。更に、搬送
面１２８は、先行紙幣を除去する前の後続紙幣の払出を
防止する１以上の機械式レバーセンサ１４２を備えても
よい。

【００２８】センサ１３０、１３２のレバーセンサ１４
０及び１４２並びに駆動機構又はモータは、紙幣払出機
１１０内の電子制御装置１３６によって電子的に制御さ
れる。電子制御装置１３６は制御機能を発揮すると共
に、ゲーム機１０のゲーム制御装置１６及び紙幣鑑別装
置１２と連絡する。

【００２９】また、図４に示すように、搬送面１２８
は、二重紙幣その他の拒絶された紙幣を紙幣払出機１１
０に供給する軌道に通じる開口部を形成する偏向スロッ
ト１５０を備えてもよい。

【００３０】 図５は、搬送装置１１６から取出した紙
幣カセット１１８を示す斜視図である。紙幣カセット１
１８は、フレーム１６２に取り付けられる蓋１６０を備
える。フレーム１６２は、複数の紙幣、証券又はクーポ
ン１６６を収納できる紙幣収納ホッパ１６４を備える。
紙幣カセット１１８の前部に設けられた拒絶紙幣収納区
域１６８は、紙幣カセット１１８を搬送装置１１６内に
装着した時に搬送面１２８の偏向スロット１５０の直下
に配置される。

【００３１】紙幣カセット１１８は、二重ロック装置１
７０及び１７２を備えることが望ましい。二重ロック構
造では、搬送装置１１６内での紙幣カセット１１８の固
定に第一ロック装置１７０を使用し、フレーム１６２へ
の蓋１６０の固定に第二ロック装置１７２を使用する。
また、二重ロック装置では、紙幣カセット１１８を開放
しかつ紙幣収納区域１６４へアクセスするためにそれぞ
れ２つのキー１７４及び１７６を必要とする。回転リー
ルスロットマシン、ビデオ式ポーカーゲームその他に変
更可能に電子制御されたゲーム機１０の内側に公知の方
法で紙幣払出機１１０を組み込むことにより、紙幣型式
で遊戯者に払戻ができる。紙幣払出機１１０は遊戯者の
払戻に非常に柔軟に対処できるので、ゲーム機１１０の
硬貨ホッパを手作業で充填する場合は殆どない。

【００３２】紙幣払出機１１０は、各ゲームに対しゲー
ム機１０が受領する硬貨に合致する単一の額面の紙幣を
払い出すように設計される。従って、例えば、１０ドル
紙幣又は２０ドル紙幣を装填できかつ払い出せる紙幣払
出機１１０を２５セントのゲーム機に設けてもよく、１
５０ドル紙幣又は１００ドル紙幣を装填できかつ払い出
せる紙幣払出機１１０を１ドル及び５ドルのゲーム機に
設けてもよい。

【００３３】紙幣払出機１１０をゲーム機１０の支払操
作に組み込む例を挙げると、「大賞（jackpot）」が出
た後、ゲーム機１０のゲーム制御装置１６によって累積
勝ち分がクレジットとして表示される。クレジットを用
いてゲームを続行せずに、累積した勝ち分の受け取りを
遊戯者が希望する場合、遊戯者はボタンパネル２０上の
換金ボタン２６を押す。その後、ゲーム制御装置１６
は、一定割合の勝ち分を硬貨で支払トレイ３４に払い出
すように硬貨ホッパ１９に命令するが、紙幣払出機１１
０は、対応する額面の紙幣の加算量として紙幣払出機１
１０に保持された正確な枚数の紙幣を払出スロット１２
０から残りの勝ち分を払い出す。払出動作中、搬送装置
１１６は、順に紙幣カセット１１８から紙幣を引き出
し、センサ１３０及び１３２により紙幣の特性を検出し
て１枚だけ紙幣を引き出したことを確認して、払出スロ
ット１２０から順に紙幣を払い出す。

【００３４】各紙幣の払出の際、紙幣払出機１１０は、
表示されたクレジットを払出に対応して減少するため、
ゲーム制御装置１６に対し紙幣の払出を確認する。別法
として、ゲーム機１０のゲーム制御装置１６によって、
クレジット及び部分的な支払金を表示する代わりに自動
的に大賞を支払うように、硬貨ホッパ１９及び紙幣払出
機１１０を同時に又は順に操作してもよい。いずれの場
合も、マイクロプロセッサ１６は光及び音響発生装置３
８の動作を開始し、遊戯者が大賞を受けたことを知らせ
る。

【００３５】また、ゲーム機１０の紙幣払出機１１０
は、例えば前記のように「換金」ボタン２６を付勢した
時に、遊戯場内で交換可能な金融金額を有する例えばク
ーポン、スクリップ１６６等の「支払い保証」紙葉を払
い出してもよい。支払い保証紙葉１６６は、ゲーム場内
に設置された他の同様のゲーム機を含むゲーム機１０の
紙幣鑑別装置１２に挿入できるように設計され、遊戯者
は真正な紙幣を携帯せずに種々のゲーム機上で信用貸し
（クレジット）を受けることができる。支払用の媒体と
して前記の支払い保証紙葉１６６を用いることにより、
主に循環する紙幣の量を減少できるため、ゲーム場は大
きな経済的利益を得られる。ゲーム産業に特有の前記紙
幣払出機１１０の設置は、図１に示すようにゲーム機１
０と一体の構成要素として設計かつ製造してもよく、ゲ
ーム場内に既に設置されかつ操作可能なゲーム機の内部
又は外部に後付けオプションで装着される改装用構成要
素として設計してもよい。

【００３６】以上、当業者が理解できるようにこの発明
を詳細に説明した。しかしながら、前記の説明は、本明
細書で詳述した紙幣払出機を利用可能な種々の型式のゲ
ーム機に適用できることを当業者が容易に理解できるこ
とを意図するものである。従って、本明細書により開示
される発明及び保護は、別紙請求の範囲のみによって限
定されかつ画定されることを正しく理解されたい。

【００３７】

【発明の効果】この発明によるゲーム機では、紙幣払出
機を導入することにより、手作業による硬貨ホッパの充
填作業の頻度を大幅に減少することができ、保安上の懸
念を減少できる効果もあり、遊技場の経済的利益を増進
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この発明のゲーム機を示す図

【図２】 図１のゲーム機に使用される電子制御系のブ
ロック図

【図３】 図１のゲーム機に用いる紙幣払出機の斜視図

【図４】 紙幣払出機の搬送装置の詳細を示す図３の紙
幣払出機の部分拡大図

【図５】 図４の搬送装置から引き出された紙幣払出機
の紙幣カセットの斜視図

【符号の説明】

１０・・ゲーム機、 １２・・紙幣鑑別装置、 １４・
・スロット、 １６・・ゲーム制御装置、 １８・・硬
貨受入装置、 １９・・硬貨ホッパ、 ２０・・ボタン
パネル、 ２２・・PLAYボタン、 ２４・・呼出ボタ
ン、 ２６・・換金ボタン、 ２８・・MULTIPLE BETS
ボタン、 ３０・・ビデオディスプレイ、３２・・表示
ボックス、 ３４・・支払トレイ、 ３８・・光及び音
響発生装置、 ５０・・マイクロプロセッサ、 ５２・
・コードリードオンリメモリ（コードＲＯＭ）、 ５４
・・ビデオカード、 ５６・・ＲＡＭ、 ５８・・リア
ルタイムクロック、 ５８ａ・・仮想リールＲＯＭ、
６０・・ネットワーク通信装置、 １１０・・紙幣払出
機、 １１２・・フレーム、 １１６・・搬送装置、
１１８・・紙幣カセット、 １２０・・払出スロット、
１２４・・駆動搬送装置、 １２６・・蓋装置、 １
２８・・搬送面、 １３０、１３２・・センサ、 １３
４・・駆動ローラ、 １４０・・フィードアウトレバー
センサ、 １５０・・偏向スロット、 １６０・・蓋、
１６２・・フレーム、 １６６・・クーポン、 １６
８・・拒絶紙幣収納区域、 １７０、１７２・・二重ロ
ック装置、 １７４、１７６・・キー

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 操作者が運のゲームをできるディスプレ
   イ及びユーザインタフェース区域を形成するボタンパネ
   ルと、 ゲーム機に組み込まれると共に、紙幣を受領かつ鑑別
   し、プレイクレジットの対応数だけユーザにゲーム機を
   信用貸しする紙幣鑑別装置と、 成功プレイに対する支払金として紙幣を払い出しできる
   紙幣払出機とを備えたことを特徴とするゲーム機。
2. 【請求項２】 紙幣払出機は、取り外し可能な紙幣カセ
   ットと、 紙幣カセット内から払出スロットへ紙幣を搬送する搬送
   装置とを有する請求項１に記載のゲーム機。
3. 【請求項３】 搬送装置は、紙幣を鑑別しかつ連続的に
   紙幣の払出を制御するセンサを有する請求項２に記載の
   ゲーム機。
4. 【請求項４】 搬送装置は、搬送通路内で重複する紙幣
   を検出しかつ重複する紙幣を紙幣ホルダ内の保持区域へ
   搬送して重複する紙幣の払出を阻止するセンサを有する
   請求項２に記載のゲーム機。
5. 【請求項５】 分離した複数のボックスに配列された複
   数の符号を表示するディスプレイと、 ディスプレイ上に表示可能な少なくとも１つの符号表を
   記憶するメモリと、 ディスプレイ上に表示する符号をメモリから選択しかつ
   表示した符号の最終グループが勝ちゲーム又は負けゲー
   ムのいずれかを決定するゲーム制御装置と、 紙幣を受領しかつ鑑別し、ゲーム制御装置に指命信号を
   付与してゲームプレイクレジットを発行する紙幣鑑別装
   置と、 ゲームプレイを開始して、ゲーム制御装置が一組の符号
   を選択しかつ選択した符号をディスプレイ上の分離した
   ボックス中に配列して表示させるプレイ開始スイッチ
   と、 ゲーム制御装置により制御されながら硬貨を受領しかつ
   払い出す硬貨ホッパと、 ゲーム制御装置により制御されながら紙幣を払い出す紙
   幣払出機とを備えることを特徴とする電子ゲーム装置。
6. 【請求項６】 紙幣払出機は、取り外し可能な紙幣カセ
   ットと、 紙幣カセット内から払出スロットへ紙幣を搬送する搬送
   装置とを有する請求項５に記載の電子ゲーム装置。
7. 【請求項７】 搬送装置は、紙幣を鑑別しかつ連続的に
   紙幣の払出を制御するセンサを有する請求項６に記載の
   電子ゲーム装置。
8. 【請求項８】 搬送装置は、搬送通路内で重複する紙幣
   を検出しかつ重複する紙幣を紙幣ホルダ内の保持区域へ
   搬送して重複する紙幣の払出を阻止するセンサを有する
   請求項６に記載の電子ゲーム装置。
9. 【請求項９】 ゲーム機内に固定されると共に、マイク
   ロプロセッサ、マイクロプロセッサへ操作可能に連結さ
   れたゲーム操作指示メモリ及びゲームデータメモリを有
   し、ゲーム機の操作を制御するゲーム制御装置と、 ゲーム制御装置へ操作可能に連結されかつ遊戯者から硬
   貨を受領する硬貨受入装置と、 ゲーム制御装置に操作可能に連結されかつ遊戯者がゲー
   ム機を操作できるボタンパネルと、 ゲーム制御装置へ操作可能に連結されかつ硬貨受入装置
   と協働し、遊戯者から受領した硬貨を収納しかつゲーム
   制御装置からの信号に応答して硬貨を払い出す硬貨ホッ
   パと、 紙幣を受領しかつ鑑別し、ゲーム制御装置へ操作可能に
   連結されかつ紙幣鑑別装置によって受領された紙幣の金
   額を示すデータを送信する紙幣鑑別装置と、 ゲーム制御装置へ操作可能に連結されかつゲーム制御装
   置からの信号に応答して紙幣を払い出す紙幣払出機とを
   備えることを特徴とするゲーム機。
10. 【請求項１０】 分離した複数のボックスに配列された
    複数の符号を表示するディスプレイ及びディスプレイ上
    に表示可能な少なくとも１つの符号表を記憶するメモリ
    とを備える電子ゲーム装置を用意する過程と、 紙幣を受領しかつ鑑別し、ゲーム制御装置に指命信号を
    付与して電子ゲーム装置に設けられた紙幣鑑別装置から
    ゲームプレイクレジットを発行する過程と、 プレイ開始スイッチを作動してゲームプレイを開始し、
    ゲーム制御装置により一組の符号を選択しかつ選択した
    符号をディスプレイ上の分離したボックス中に配列して
    表示する過程と、 ディスプレイ上に表示する符号をメモリから選択しかつ
    表示した符号の最終グループが勝ちゲーム又は負けゲー
    ムのいずれかを決定するゲーム制御装置により電子ゲー
    ム装置の操作を制御する過程と、 ゲーム制御装置により制御される硬貨ホッパにより硬貨
    を受領しかつ払い出す過程と、 ゲーム制御装置が表示した符号の最終グループを勝ちゲ
    ームと決定したときに、ゲーム制御装置によって制御さ
    れる紙幣払出機により紙幣を払い出す過程とを含むこと
    を特徴とする電子ゲーム装置の操作方法。