JPH11253601A - 蝶番で橇状板をスキー板に取り付たスキー運動具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スキー運動時の操作性を高める為に、スキー
板とスキー靴の間に蝶番を介して橇状板を取り付ける、
スキー運動具を提供する。 【構成】 軸貫通孔（１０、２０）を設けた橇状板
（１）に、蝶番を構成する軸（４）・ワッシャー（７）
・カラー（８）・止めピン（９）により、軸受け（５）
を設けた前部ベース部（２）、及び長円軸受け（６）を
設けた後部ベース部（３）を取り付け、そして前部ベー
ス部（２）、及び後部ベース部（３）をスキー板（Ａ）
に取り付ける。さらに前記橇状板（１）に爪先部スキー
靴締め具（Ｂ）と踵部スキー靴締め具（Ｃ）を取り付け
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、蝶番を設ける事で橇状
板をスキー板とスキー靴締め具の間に取り付けたスキー
運動具に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、板状スポンジ・ゴムなどの上面に
ジュラルミン又は、他の金属板を貼ってスキー板上面に
取り付けたスキー運動具があった。

【０００３】

【発明が解決使用とする課題】従来スキー板とスキー靴
締め具の間に取り付けられたスキー運動具は、スポンジ
及びゴム等の弾力性がある物で制作された為、スキー運
動時にスキー靴に加えた力が直接スキー板に伝わらず操
作の遅れ又、操作が正確に出来ない等の問題点があっ
た。更に、スキー靴締め具取り付け位置は、スキー板上
に在るスキー靴の前後に付けられている為、スキー靴締
め具取り付け位置の、前後の距離が長くなり、スキー板
が押し曲げられた時、取り付け位置が伸び縮みを起こ
し、スキー板の曲げに対し抵抗が起き、スキー板が多角
形に曲がることでスキー板の操作に悪影響を及ぼしてい
た。そして従来スキー運動時には、足の母指丘でスキー
板を押し曲げ、ターンをするスキー技術が有ったが、従
来の技術ではスキー靴の母指丘下部には構造物が無い
為、加えた力が前後スキー靴締め具に分散してしまい、
スキー板が設計通りに曲がらないと言う問題点があっ
た。本発明は、スキー運動時にスキー靴に加えた力が直
接スキー板に伝える事で、操作が容易に行える様にし
た、スキー運動具を提供することを目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のスキー運動具においては、スキー靴締め具
取り付け部を設け、前後をテーパー状に製作された橇状
板の左右の側面から底面にかけて回り込む様にコの字形
に作られた軸受けを持つ前部ベース部を設け、更に前記
同様に製作された長円軸受けを持った後部ベース部を設
ける。そして橇状板のスキー靴固定位置の母子丘付近に
前部ベース部を、踵付近に後部ベース部を蝶番を構成す
る軸・軸受け・ワッシャー・カラー・止めピンにより取
りつけ、その前部ベース部と後部ベース部をスキー板に
固定する。また、前後に２分割した、前部の橇状板をス
キー板に固定する、そして後部の橇状板に設けた軸貫通
孔に前部ベース部及び略踵部にある後部ベース部を蝶番
で接続してスキー板に固定することができる。そして２
分割した、前部の橇状板と前部ベース部を一体で製作す
ると良い。また、後部ベース部に軸受けを設け、長円軸
受けを持つ橇状板を、製作してもよい。また、橇状板に
形成された滑り溝に、楕円軸を設けた後部ベース部を固
定すると良い。更にスキー靴締め具と橇状板を一体で製
作しスキー板に取り付けると良い。

【０００５】

【作用】上記のように構成されたスキー運動具は、スキ
ー靴とスキー板との間にスポンジ及びゴム等の弾性体が
存在しないために、スキー運動時にスキー靴に加えた力
が直接スキー板に伝わり、素早くスキー操作が出来るの
でスキー運動が楽に出来る。そしてスキー板が押し曲げ
られた時、またその逆に反った時に生じる、前・後部ベ
ース部取り付け位置の伸び縮みを、橇状板に貫通された
軸が後部ベース部に設けられた、長円軸受を前後に滑る
ことで吸収することが出来る。さらに橇状板の母子丘付
近に、蝶番により取り付けられた前部ベース部を介し
て、スキー運動時にスキー靴に加えた力が直接スキー板
に伝わる事でスキー板の操作が容易に行える。そして前
後に分けて製作することで橇状板を短くでき、また前部
の橇状板をスキー板に直接固定することで、より剛性が
高く成る為にアイスバーン等の硬い雪面でスキー板の操
作がより優れる。また、橇状板の踵部に長円軸受けを設
けることで長円軸受けの寸法を大きく出来る為、強度が
増す。さらに、橇状板に滑り溝を形成し、後部ベース部
に設けた楕円軸を固定することで接触面積が増えるの
で、強度が大きくなる。また、前部の橇状板と前部ベー
ス部を一体で製作する。そしてスキー靴締め具と橇状板
を一体で製作することで、より高い剛性と軽量化が両立
できる。

【０００６】

【実施例】実施例について図面を参照して説明すると、
図１及び図２において、スキー靴締め具の取り付け部Ｄ
と取り付け部Ｅを設けた、金属または、強化樹脂等で前
後をテーパー状に製作された橇状板１の左右の側面から
底面にかけて回り込む様にコの字形に強化樹脂または金
属等で作られた、軸受け５を持つ前部ベース部２を設
け、更に前記同様に製作された長円軸受け６を持った後
部ベース部３を設ける。そして橇状板１のスキー靴固定
位置の母子丘付近に設けた軸貫通孔１０と、前部ベース
部２の軸受け５とワッシャー７に蝶番を構成する軸４・
カラー８を貫通させて、止めピン９により固定し橇状板
１と前部ベース部２を接続する。また橇状板１のスキー
靴固定位置の踵付近に設けた軸貫通孔２０と、後部ベー
ス部３の長円軸受け６とワッシャー７に、蝶番を構成す
る軸４・カラー８を貫通させて、止めピン９により固定
し橇状板１と後部ベース部３を接続する。さらに前記の
ように構成された前部ベース部２と後部ベース部３をビ
ス１４を用いてスキー板Ａに取り付ける。そして前記橇
状板１に設けられた取り付け部Ｄと取り付け部Ｅに、爪
先部スキー靴締め具Ｂと踵部スキー靴締め具Ｃをビス１
４により取り付ける。

【０００７】第図３に示される実施例では、前後に分れ
て製作された前部の橇状板１１をビス１４によりスキー
板Ａに固定する。さらに軸貫通孔１０、２０を設けた後
部の橇状板１２に蝶番を構成する軸４・ワッシャー７・
カラー８を通して、止めピン９を固定し、前部ベース部
２の軸受け５、及び後部ベース部３の長円軸受け６を取
り付ける。そして前記のように構成された前部ベース部
２と後部ベース部３をビス１４を用いてスキー板Ａに取
り付ける。

【０００８】第図４に示される実施例では、前後に分れ
て製作された前部の橇状板２１に凸部１５を設け、およ
び後部の橇状板２２に凹部１６を設ける。そして前記橇
状板２１の凸部１５に軸貫通孔３０を設ける、更に橇状
板２２の凹部１６に軸受け５１と、略踵部に軸貫通孔２
０を設けて、軸・ワッシャー・止めピンを介して橇状板
２１と橇状板２２を固定する。そしてスキー板Ａにビス
１４を用いて橇状板２１を取り付ける。さらに橇状板２
２の軸貫通孔２０に蝶番を構成する軸・ワッシャー・止
めピンを介して、スキー板Ａに固着した後部ベース部３
を取り付ける。

【０００９】請求項４に示される実施例では、図示され
てはいないが第図４を例に、説明すると橇状板３１に凹
部１５設け、後部の橇状板３２に凸部１４を設ける。そ
して蝶番を構成する軸・ワッシャー・止めピンを介して
橇状板３１に橇状板３２を取り付ける。

【００１０】第図５及び、図６に示される実施例では、
後部ベース部１３に軸受け５２を設け、橇状板３１の略
踵部に長円軸受け６１を設け、後部ベース部１３に橇状
板３１を蝶番で取りつける。さらに後部ベース部１３を
スキー板Ａにビス１４を介して取り付ける。

【００１１】第図７に示される実施例では、橇状板３２
の略踵部に形成された滑り溝１７に、後部ベース部２３
に設けた楕円軸１８を取り付ける。

【００１２】請求項８に示される実施例では、図示され
てはいないが第図１を例に、説明すると爪先部スキー靴
締め具Ｂ及び、踵部スキー靴締め具Ｃと橇状板１を一体
構造で製作する。

【００１３】さらに請求項８に示される実施例を説明す
ると、図示されてはいないが第図４を例に示すと、２分
割された橇状板の前部の橇状板２１と、爪先部スキー靴
締め具を一体成型する、さらに後部の橇状板２２と踵部
スキー靴締め具を一体成型する。

【００１４】

【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ていので、以下に記載されるような効果を奏する。橇状
板と、スキー板に取り付けられた前部ベース部、及び後
部ベース部は蝶番を構成する軸貫通孔・軸受け・長円軸
受け・ワッシャー・軸・カラーにより機械的に結合され
るため、スキー運動時にスキー靴に加えた力が直接スキ
ー板に伝わり、素早くスキー操作が出来るのでスキー運
動が楽に出来る。そしてスキー運動時に凹凸のある斜
面、またはターン運動中にスキー板が押し曲げられた
時、またその逆に反った時に生じる、前部ベース部と後
部ベース部取り付け位置の伸び縮みを、橇状板に貫通さ
れた軸が前部ベース部は橇状板に対して回転運動をおこ
し、また後部ベース部に設けられた長円軸受は前後に滑
り運動をする事で、伸び縮みを吸収することができる。
また前記理由によりスキー靴締め具が取り付けられた橇
状板は、スキー板の曲げや反りに対して影響を与えない
ため、スキー板が設計時に本来持っている性能がスキー
運動中に発揮される。さらにスキー靴を固定した橇状板
の母子丘付近に、蝶番により取り付けられた前部ベース
部を介して、スキー運動時にスキー靴に加えた力がほぼ
スキー板の中央に伝わるので、スキー板をまるく曲げる
事ができ、スキー操作が容易に行える。そして前後に分
れた橇状板を蝶番で接続し、前部橇状板をスキー板に固
定することで、橇状板が短くなり、より剛性が高くなる
為に、アイスバーン等の硬い雪面でのスキー操作性が優
れる。また、強度面から後部ベース部に軸受を設け、長
円軸受を橇状板に設けると長円軸受の幅が広くできるの
で耐久性が増す。さらに橇状板に滑り溝を形成し、後部
ベース部に設けた楕円軸を固定することで接触面積が増
え、強度が大きくなるので耐久性が増し、且つ部品点数
を減らせる事ができる。また、スキー靴締め具と橇状板
を一体で製作することで、取り付け箇所が減ることと部
品点数が少なくなることで高い剛性と軽量化が両立でき
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】スキー運動具の分解部品構成斜視図

【図２】スキー板に装着されたスキー運動具の実施例を
示す斜視図

【図３】スキー運動具の実施例を示す分解斜視図

【図４】スキー運動具の実施例を示す分解斜視図

【図５】スキー運動具の実施例を示す部分分解斜視図

【図６】スキー運動具の実施例を示す部分断面図

【図７】スキー運動具の実施例を示す分解斜視図

【符号の説明】

Ａ スキー板 Ｂ 爪先部スキー靴締め具 Ｃ 踵部スキー靴締め具 Ｄ、Ｅ 取り付け部 １、１１、１２、２１、２２、３１、３２ 橇状板 ２ 前部ベース部 ３、１３、２３ 後部ベース部 ４ 軸 ５、５１、５２ 軸受け ６、６１ 長円軸受け ７ ワッシャー ８ カラー ９ 止めピン １０、２０、３０ 軸貫通孔 １４ ビス １５ 凸部 １６ 凹部 １７ 滑り溝 １８ 楕円軸

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 スキー板（Ａ）にビス（１４）を介して
   取り付けられた、前部ベース部（２）、及び後部ベース
   部（３、１３、２３）に、蝶番を構成する軸（４）・軸
   受け（５、５１、５２）長円軸受け（６、６１）・ワッ
   シャー（７）・カラー（８）・止めピン（９）・軸貫通
   孔（１０、２０、３０）・滑り溝（１７）・楕円軸（１
   ８）により、スキー靴締め具の取り付け部（Ｄ、Ｅ）を
   設けられた橇状板（１、１１、１２、２１、２２、３
   １、３２）を取り付けた、蝶番で橇状板をスキー板に取
   り付たスキー運動具。
2. 【請求項２】前部ベース部（２）に軸受け（５）を設
   け、後部ベース部（３）に長円軸受け（６）を設けて、
   軸貫通孔（１０、２０）を設けた橇状板（１）に蝶番を
   構成する軸（４）・ワッシャー（７）・カラー（８）・
   止めピン（９）により前記、前部ベース部（２）及び後
   部ベース部（３）を取り付けた、請求項１の蝶番で橇状
   板をスキー板に取り付たスキー運動具。
3. 【請求項３】 前後に分れて製作された前部の橇状板
   （１１）をスキー板（Ａ）に固定し、軸貫通孔（１０、
   ２０）を設けた後部の橇状板（１２）に蝶番を構成する
   軸（４）・ワッシャー（７）・カラー（８）・止めピン
   （９）により前部ベース部（２）の軸受け（５）及び後
   部ベース部（３）の長円軸受け（６）を取り付けた、請
   求項１の蝶番で橇状板をスキー板に取り付たスキー運動
   具。
4. 【請求項４】 スキー板（Ａ）に取り付た前部の橇状板
   （２１）に凸部（１５）を形成して、後部の橇状板（２
   ２）に凹部（１６）を形成し、前記橇状板（２１）に橇
   状板（２２）を蝶番により取り付た請求項３の、蝶番で
   橇状板をスキー板に取り付たスキー運動具。
5. 【請求項５】 前部の橇状板に凹部を形成し、後部の橇
   状板に凸部を形成して、前記橇状板に橇状板を蝶番によ
   り取り付た請求項３及び請求項４の、蝶番で橇状板をス
   キー板に取り付たスキー運動具。
6. 【請求項６】 後部ベース部（１３）に軸受け（５２）
   を設け、橇状板（３１）に長円軸受け（６１）を設け
   た、請求項１及び３及び４及び５及び８による、蝶番で
   橇状板をスキー板に取り付た運動具。
7. 【請求項７】 橇状板（３２）に形成された滑り溝（１
   ７）に、後部ベース部（２３）に設けた楕円軸（１８）
   を固定する、請求項１及び３及び４及び５及び８によ
   る、蝶番で橇状板をスキー板に取り付た運動具。
8. 【請求項８】 爪先部スキー靴締め具及び、踵部スキー
   靴締め具と橇状板を一体構造で製作された請求項２及び
   ３及び４及び５による、蝶番で橇状板をスキー板に取り
   付た運動具。