JPH1125275A - 画像評価装置 - Google Patents

画像評価装置

Info

Publication number
JPH1125275A
JPH1125275A JP9187265A JP18726597A JPH1125275A JP H1125275 A JPH1125275 A JP H1125275A JP 9187265 A JP9187265 A JP 9187265A JP 18726597 A JP18726597 A JP 18726597A JP H1125275 A JPH1125275 A JP H1125275A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
granularity
spatial frequency
texture
calculating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9187265A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Hino
真 日野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP9187265A priority Critical patent/JPH1125275A/ja
Publication of JPH1125275A publication Critical patent/JPH1125275A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Image Analysis (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 中間調表現方法が異なる統一的に評価できな
い周波数解析による粒状度に対し,画像のテクスチャ特
徴による補正を行うことにより,中間調表現方法に依ら
ない粒状性の評価を実現すること。 【解決手段】 被評価画像の明度情報あるいは濃度情報
あるいは色度情報のうち少なくとも1つの光学情報を用
いて被評価画像の空間周波数成分を算出するスペクトル
算出部202と,上記光学情報を用いて被評価画像のテ
クスチャの特徴量を算出するテクスチャ特徴量算出部2
05と,スペクトル算出部202により算出される空間
周波数成分に対し,視覚系の空間周波数特性に応じた補
正を加える空間周波数特性補正部203と,該補正され
た空間周波数成分を積分した値と,上記算出されたテク
スチャの特徴量と,を用いて中間調表現方法に依存しな
い粒状度を算出する2次粒状度算出部206と,を備え
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は,各種の画像を出力
する複写機やプリンタなどの画像出力装置の画像特性の
評価,特に中間調表現方法が異なる画像を統一的に評価
できない周波数解析による粒状度に対し,画像のテクス
チャ特徴による補正を行い,中間調表現方法に依らない
粒状性の評価を実現する画像評価装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より画像評価として粒状度という考
え方は,はじめ銀塩写真の分野で主に使われている。ま
た,銀塩写真における階調再現の原理は白黒写真,カラ
ー写真でも基本的には同一であり,さらには階調を表現
するための最少単位も人間の視覚特性を考慮するなら
ば,充分に微小なものであった。
【0003】これに対し,印刷,電子写真,インクジェ
ットなどの分野の場合,階調再現方法は網点法,ディザ
法,誤差拡散法などが存在し,ドットの形やスクリーン
角度の違いも考慮すると,ほとんど無数に存在するとい
ってよい。また,近年,面積階調法と呼ばれる中間調表
現手法を用い,形成された画像に対する粒状度の評価方
法が幾つか提案されている。
【0004】これらの方法の基本的な部分は,画像の光
学的な情報(たとえば,濃度,明度,色度など)をマイ
クロデンシトメータやスキャナなどの原稿読取装置によ
り電子データ化し,そのデータをFFTなどの手段を用
いて空間周波数特性を求め,これに人間の視覚の空間周
波数特性を乗じて積分する,というものであった。ま
た,手法の違いは,積分前に補正を加えたり,読み取っ
た光学情報に何らかの処理を加えてから空間周波数特性
を求めるという違いであった。
【0005】なお,参考技術文献として,たとえば特開
昭62−2999740号公報には,被評価画像の光学
濃度を視感分解能よりも小さなサンプリング幅で測定す
る『画像検査用光学濃度測定装置』が開示されている。
【0006】また,特開平5−284260号公報に開
示されている『画像評価装置』では,2次元的な位置情
報と光学的情報を含む被評価画像に変換し,その変換さ
れた2次元情報を周波数分析により2次元空間周波数情
報に変換し,2次元空間周波数情報を1次元化したのち
人間の視覚の空間周波数特性に対応した補正を加えてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,何れの
粒状度評価方法においても中間調表現手法と同等もしく
は同等とみなされる画像種に対してのみ有効な評価方法
であった。このことを裏付ける実験結果を図7に示す。
【0008】図7の横軸は,網点画像において主観的な
粒状度とその予測値との相関が確認された粒状度算出式
を用いて算出し,誤差拡散画像の粒状度(予測値:G
1)である。縦軸は,主観評価実験により得られた誤差
拡散画像の粒状度(実測値:Gd)である。図7に示す
実験結果に対し,“(予測値)=(実測値)”であると
いう仮説を立てて統計的に検定を行うと,前述の仮説が
棄却された。つまり,網点画像において効果が確認され
た粒状度算出式においても,誤差拡散画像に対して適用
することができないことが分かった。同様のことは,出
力の解像度が異なっても発生する。
【0009】たとえば,出力解像度が低く中間調表現方
法に依存した特有の基本構造が知覚されるようになる
と,上記の(予測値)と(実測値)との対応が悪くなる
ことが分かっている。これは,低解像度の場合にテクス
チャが眼につきやすく,これが知覚される粒状性を増加
させるためであると考えられる。このように,面積階調
法による中間調表現を行った画像の粒状度を評価する場
合には,その表現手法および出力解像度に依存しない粒
状度評価手法を用いる必要があった。
【0010】本発明は,上記に鑑みてなされたものであ
って,中間調表現方法が異なる統一的に評価できない周
波数解析による粒状度に対し,画像のテクスチャ特徴に
よる補正を行うことにより,中間調表現方法に依らない
粒状性の評価を実現することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに,請求項1に係る画像評価装置にあっては,画像出
力措置から出力された被評価画像の明度情報あるいは濃
度情報あるいは色度情報のうち少なくとも1つの光学情
報を用いて,前記被評価画像の品質を評価する画像評価
装置において,前記光学情報を用いて前記被評価画像の
空間周波数成分を算出する空間周波数成分算出手段と,
前記光学情報を用いて前記被評価画像のテクスチャの特
徴量を算出するテクスチャ特徴量算出手段と,前記空間
周波数成分算出手段により算出される空間周波数成分に
対し,視覚系の空間周波数特性に応じた補正を加える空
間周波数特性補正手段と,前記空間周波数特性補正手段
により補正された空間周波数成分を積分した値と,前記
テクスチャ特徴量算出手段により算出されたテクスチャ
の特徴量と,を用いて中間調表現方法に依存しない粒状
度を算出する粒状度算出手段と,を備えたものである。
【0012】すなわち,画像の空間周波数特性と人間の
知覚特性とから算出された粒状度に,画像のテクスチャ
特徴による補正を行うことにより,中間調表現方法の違
いによる粒状性の感じ方の違いを補正した粒状度を求め
ることができるので,異なる中間調表現方法による画像
に対し,同一尺度,つまり同一粒状度算出式で比較評価
することが可能となる。
【0013】また,請求項2に係る画像評価装置にあっ
ては,前記テクスチャ特徴量算出手段は,同時生起行列
を用いて前記被評価画像のテクスチャの特徴量を算出す
るものである。
【0014】すなわち,同時生起行列法によるテクスチ
ャ特徴量を求めているので,統一化を図る様々な中間調
表現方法に対しても,用いることのできるテクスチャ特
徴量が豊富であり,その自由度が高く,かつテクスチャ
解析のアルゴリズムとしても同時生起行列法は効果が高
い方法であるので,異なる中間調表現方法による画像に
対して比較評価することができ,精度の高い粒状度算出
式の作成が実現する。
【0015】また,請求項3に係る画像評価装置にあっ
ては,前記テクスチャ特徴量算出手段が,記被評価画像
の空間的に特定の位置関係にある2点間距離rおよび相
対角度θから同時生起行列を生成する同時生起行列生成
工程と,前記生成された同時生起行列を用いて任意のテ
クスチャ特徴量を算出する特徴量算出工程と,前記算出
されたテクスチャ特徴量の最大値を算出する最大値算出
工程と,複数個でなる前記特徴量の最大値を用いて特徴
量の平均値を算出する平均値算出工程と,を含む工程を
有し,前記相対角度θを固定し,前記2点間距離rを変
化させ,前記同時生起行列,前記特徴量,前記最大値の
順序にテクスチャに関わる特徴量を算出し,前記相対角
度θの異なる値に対して前記順序に基づいて最大値を算
出して得られる複数個の最大値の平均値を用いて画像品
質を評価するものである。
【0016】すなわち,テクスチャ特徴量(第2次統計
量)の算出にあたり,注目する2点間の相対距離方向に
はその最大値を求め,相対角度方向には先に求めた最大
値の平均を被評価画像のテクスチャ特徴量としているの
で,被評価画像の解像度や画像のスクリーン角度にも依
存せず,高い汎用性を得ることができ,画像入力時の設
置角度誤差による誤差の影響を受けることなく,精度の
高い粒状度を算出することが可能となる。
【0017】また,請求項4に係る画像評価装置にあっ
ては,前記テクスチャの特徴量が,少なくともdiff
erence varianceおよびmaximal
correlation coefficientと
するものである。
【0018】すなわち,網点画像に対して構築した粒状
度式を誤差拡散画像へも適用範囲を拡張する場合,補正
のために使用するテクスチャ特徴量として,少なくとも
difference varianceおよびmax
imal correlation coeffici
entを用いることにより,網点画像の第1次粒状度に
は非依存で,誤差拡散画像の第1次粒状度には依存した
変量を作成することにより,網点画像と誤差拡散画像に
対する統一された粒状度の算出が可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下,本発明の画像評価装置につ
いて添付図面を参照し,詳細に説明する。
【0020】〔実施の形態1〕図1は,実施の形態に係
る画像評価装置のシステム構成を示す説明図である。こ
のシステムは,被評価画像を入力する入力装置としての
スキャナ101と,後述する各種処理を実行するコンピ
ュータ102とから構成されている。
【0021】スキャナ101は,たとえばドラムスキャ
ナを用いる。ドラムスキャナは低価格であるにも関わら
ず,いわゆるフラットベット型のスキャナと比較した場
合,一般に高い密度の画像読み取りが可能であり,さら
に光電変換素子としてフォトマルがが使われているので
ダイナミックレンジが広く,測定精度が高いという利点
がある。なお,測定精度が劣ってもよいという場合には
フラットベット型のスキャナを使用することもできる。
また,コンピュータ102はコンピュータ本体とディス
プレイおよびキーボードなどを備えており,コンピュー
タ本体には,ハードディスク,フロッピーディスクなど
の記憶装置が設けられている。
【0022】図2は,実施の形態1に係る画像評価装置
の構成および評価過程を示すブロック図である。図にお
いて,201はスキャナ101で入力された被評価画像
を所定の表色系に変換する表色系変換部,202は被評
価画像の空間周波数成分を算出するスペクトル算出部,
203は算出された空間周波数成分の人間の視覚特性に
おじた補正処理を行う空間周波数特性補正部,204は
評価量として第1次粒状度(G1)を算出する1次粒状
度算出部,205はテクスチャの特徴量を算出するテク
スチャ特徴量算出部,206は評価量として第2次粒状
度(G2)を算出する2次粒状度算出部である。
【0023】次に,以上のように構成された画像評価装
置の動作について説明する。コンピュータ102は,表
色系変換部201によりスキャナ101からの1次元あ
るいは2次元のRGB信号をアルゴリズムに応じて濃度
または明度もしくは色差などの光学情報に変換する。続
いて,スペクトル算出部202により上記光学情報を用
いて被評価画像の空間周波数成分を算出する。さらに,
空間周波数特性補正部203が上記空間周波数成分に対
し,人間の視覚特性に応じた補正処理を施し,一次粒状
度算出部204が積分を行って評価量,すなわち第1次
粒状度(G1)を算出する。
【0024】なお,この実施の形態では,第1次粒状度
(G1)の算出方法についての詳細(たとえば,人間の
視覚特性に応じた補正処理の補正方法,補正係数など)
を特に限定するものではない。
【0025】一方,スキャナ101からの2次元のRG
B信号を上記光学情報に変換した後,テクスチャ特徴量
算出部205がその光学情報に対しテクスチャ解析を行
い,テクスチャ特徴量を算出する。
【0026】なお,ほとんどのスキャナは明度・色度情
報を直接出力することがないので,これらの光学情報を
用いて粒状度の算出を行う場合には,モノクロスキャナ
よりもカラースキャナを使用し,RGB信号から明度,
色度への変換を行った方が高精度の変換が可能である。
少なくとも色度情報を用いる場合にはカラースキャナを
使用する必要がある。
【0027】また,テクスチャ解析の代表的なものとし
ては,濃度ヒストグラム,同時生起行列,差分統計量,
ランレングス行列,パワースペクトルなどの方法があ
る。これら何れの方法も複数個の特徴量を算出する。
【0028】また,上記第1次粒状度(G1)は,算出
式の導出に用いた画像の中間調表現方法に依存した値で
ある。したがって,未知の中間調表現方法による画像を
測定し,そこで得られた第1次粒状度(G1)のみか
ら,人間の知覚に適応するように補正を行うことはでき
ない。そこで,2次粒状度算出部206では,先に求め
た第1次粒状度(G1)に対し,テクスチャ特徴量によ
り解析される中間調表現方法に応じた補正を行い,新た
な粒状度,つまり第2次粒状度(G2)を算出する。
【0029】すなわち,粒状性を感じさせる画像のノイ
ズ成分の周波数特性から得られる第1次粒状度(G1)
と,画像の中間調表現方法に依存した構造特性を表すテ
クスチャ特徴量と,から中間調表現方法に依存しない粒
状度を算出する。
【0030】〔実施の形態2〕ここでは,テクスチャ解
析手法として,同時生起行列(cooccurrenc
e matrix)を用いる例について述べる。この同
時生起行列から算出される特徴量は14種類もあり,第
1次粒状度に補正を加えるための自由度が他のテクスチ
ャ解析手法よりも大きい。また,同時生起行列は他の解
析法(差分統計量法,ランレングス行列法,パワースペ
クトル法)と比較した結果,最も強力なアルゴリズムで
あるという性能評価を行った報告(R.W,Conne
r and C.A.Harlow,“A theor
itical comparison of text
ure algorithms”,IEEE Tran
s.Comput,vol.PAM1−2,no.3,
pp.204−222,1980)もあり,他の解析方
法よりも効果的な補正が可能となる。
【0031】図3は,実施の形態2に係る画像評価装置
の構成および評価過程を示すブロック図である。この画
像評価装置は,前述した図2の構成に対し,第1次粒状
度の算出過程部分を同一とし,同時生起行列を用いるテ
クスチャ解析過程として,ヒストグラム平滑化部301
と,階調数低減化部302とを付加したものである。し
たがって,他の構成要素およびその機能は実施の形態1
と同様であるため,図2と同一符号を付し,その説明は
省略する。
【0032】次に,以上のように構成された画像評価装
置の動作について説明する。なお,前述した図2と共通
の動作の説明は省略し,特徴となる動作を述べる。同時
生起行列を用いるテクスチャ解析過程では,まず,はじ
めにヒストグラム平滑化部301により解析対象である
画像の光学情報の正規化を行う。これは,テクスチャ特
徴が画像入力時の照明など影響を強く受けるのを回避す
るためである。光学情報の正規化の方法としては,ヒス
トグラムの平坦化や光学情報の分布がある一定の平均
値,標準偏差を持つように変換するなどの処理方法があ
る。しかし,本発明は光学情報の正規化方法を規定する
ものではない。
【0033】上記正規化された被評価画像に対する光学
情報は,コンピュータの性能,計算時間などを考慮し,
テクスチャ解析を行うための階調数へ変換される。たと
えば光学情報が0から255の256階調を持っている
場合,このまま同時生起行列を作成すると,256×2
56のかなり大きな行列となり,解析のための負荷が大
きくなる。一般には8から16階調程度に階調数を低減
させることが多い。いずれにしても,この階調数の低減
については,一般的な同時生起行列により解析手順を説
明するものであって,階調数の低減を行うかどうかは装
置自体の使用に依存する事項であり,本発明を特徴づけ
るものではない。
【0034】次に,同時生起行列について説明する。同
時生起行列は,図4(a)に示すように画像中の濃度i
の点から一定の変位δ=(r,θ)だけ離れた点の濃度
がjである確率Pδ(i,j)を要素とする行列であ
る。たとえば,図4(b)に示すような画像(ただし,
図中の数値は正規化された濃度値を示す)である場合,
rおよびθの組み合わせにより,図4(c),(d)に
示すような異なる同時生起行列が生成される。なお,図
4(c),(d)の行列の要素は頻度を表しており,実
際に特徴量を計算するときには,要素の総和が1.0に
なるように正規化しておく必要がある。
【0035】画像の濃度iの点から一定の変位δ=
(r,θ)だけ離れた点の濃度がjである確率Pδ
(i,j)(i,j=0,1,・・,n−1)を要素と
する同時生起行列から計算される特徴量(Ti)を以下
に示す。
【0036】
【数1】 とすると,
【0037】テクスチャ特徴量は,以下に示す数2〜3
の14種類の特徴量として与えられる。
【0038】
【数2】
【0039】
【数3】
【0040】〔実施の形態3〕図5は,実施の形態3に
係るテクスチャ特徴量の算出過程を示すフローチャート
である。テクスチャ特徴量算出部205は,ヒストグラ
ムの平坦化処理を行い,階調数も低減した画像情報に対
し,同時生起行列を生成するため,まず,変位δ=
(r,θ)を設定する。ここでは,r=r1 〜rn ,θ
=θ1 〜θm の場合について考える。変位δはまずθ
(=θ1 )を設定し(S501),rの初期値を設定す
る(S502)。次いで,変位δに基づいて同時生起行
列を生成し(S503),該同時生起行列から所望とす
る特徴量を計算する(S504)。同時生起行列から算
出できる特徴量Ti(i=1〜14)のうち,補正に必
要な特徴量を少なくとも1個以上計算する。
【0041】次に,θを固定したままの状態でrの値を
1からnまで変化させて特徴量を計算する。すなわち,
n回に達したか否かを判断し(S505),n回に達し
ていないと判断すると,rを1つインクリメントし(S
506),ステップS503に戻り,n回に達するまで
上記処理を繰り返し実行する。なお,rの値は実際には
画素数に対応している。
【0042】また,上記算出された値は毎回保存を行い
(S507),n回の繰り返し終了後には各特徴量それ
ぞれにn個ずつの計算値が得られることになる。そし
て,得られたn個の計算値のうち最大値を選出する(S
508)。また,この最大値をθ=θ1 における特徴量
として,別途保存する(S510)。
【0043】その後,異なるθについて計算するか否か
を判断する(S509)。ここで,異なるθについて計
算すると判断した場合,上記ステップS501に戻り,
同様の処理を繰り返し実行する。すなわち,ここまでの
一連の処理をm個の異なるθ(たとえば,θ=0°,4
5°,90°,135°)に対して繰り返し実行する。
【0044】上記ステップS509において,異なるθ
について計算しないと判断すると,各特徴量に対して得
られるm個の計算値の平均を計算する(S511)。そ
して,この平均値を,被評価画像に対する最終的な特徴
量Ti* として第1次粒状度の補正に用いる。
【0045】つまり,各特徴量はr方向には計算結果の
最大値を求め,θ方向にはそれらの平均をとる。これを
数式で記述すると下記の数4で表される。
【0046】
【数4】
【0047】したがって,上記数4より,解像度が異な
るサンプルに対しても安定した結果を得ることができ,
また,同一サンプルをスキャナ101で読み取る場合に
おける設置角度誤差に起因する変動も吸収することがで
きる。
【0048】〔実施の形態4〕さて,各中間調表現方法
により形成される画像を比較評価する場合,評価基準と
するのは画質,安定性,普及度などを考慮すると,多く
の場合が印刷による画像の品質である。したがって,網
点画像に対して導き出された算出式を,他の中間調表現
方式(たとえば,誤差拡散法)へも適用できるように補
正していくのが,上記の観点からも順当な流れであり,
その場合の補正方法を確立していくことは重要である。
【0049】発明者が行った実験によれば,網点画像に
対して構成された粒状度算出式を誤差拡散へも適用可能
に補正する場合,同時生起行列法により算出される前述
の14個の特徴量のうち,少なくともT* 10(differen
ce variance )とT* 14(maximal corellation coeffi
cient )を用いることにより,適正な補正が可能である
ことが確認された。この補正式は次の数5で表される。
【0050】
【数5】G2=a・G1+b・(difference variance
)+c・(maximal corellation coefficient )+d ここで,G1,G2は第1次および第2次の粒状度であ
り,a,b,cは定数である。
【0051】また,上記数5の各定数値は,一次粒状度
G1の算出にどのような算出式を用いたかにより異な
る。発明者が行った実験では,“Japan Hard
copy‘96”において『ハーフトーンカラー画像の
ノイズ評価法』という表題で発表された粒状度算出式を
用いてG1の算出を行った。このとき,上記数5の各定
数値は, a=0.986,b=0.109,c=−1.000,
d=−0.191 であった。
【0052】図6に,補正前のG1と誤差拡散による画
像に対して知覚される粒状度(Gd)との関係を示す。
実験結果の直線回帰式を求めると, Gd=0.88・G1+0.12 となり,傾きが1.0ではないことから,GdとG1と
は一致していない(厳密には,t検定を行ってG1とG
dとが統計的に等しくないと言えることの確認を行っ
た)が,前述の数4と各計数値を用いることにより,図
6に示すように変換された直線回帰式は, Gd=0.96・G2+0.02 となり,傾きがほぼ1.0であることから第2次粒状度
と誤差拡散とによる画像に対して知覚される粒状度(G
d)とはほぼ一致していることが分かる(厳密には,t
検定を行ってG2とGdとが統計的に等しいと言えるこ
との確認を行った)。
【0053】また,当然のことではあるが,数5は網点
の画像の粒状度にはほとんど変化を与えない。つまり,
網点画像の第1次粒状度G1と第2次粒状度G2とは等
しい関係が保たれている。また,上記テクスチャ特徴量
の算出は,実施の形態3におけるr方向の繰り返し回数
n=10,θ=0°,45°,90°,135°で算出
された値を用いている。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように,本発明に係る画像
評価装置(請求項1)によれば,画像の空間周波数特性
と人間の知覚特性とから算出された粒状度に,画像のテ
クスチャ特徴による補正を行うことにより,中間調表現
方法の違いによる粒状性の感じ方の違いを補正した粒状
度を求めるため,異なる中間調表現方法による画像に対
し,同一尺度,つまり同一粒状度算出式で比較評価する
ことができる。
【0055】また,本発明に係る画像評価装置(請求項
2)によれば,同時生起行列法によるテクスチャ特徴量
を求めているので,統一化を図る様々な中間調表現方法
に対しても用いることのできるテクスチャ特徴量が豊富
であり,その自由度が高く,かつテクスチャ解析のアル
ゴリズムとしても同時生起行列法は効果が高い方法であ
るため,異なる中間調表現方法による画像に対して比較
評価することができ,精度の高い粒状度算出式の作成が
実現する。
【0056】また,本発明に係る画像評価装置(請求項
3)によれば,テクスチャ特徴量(第2次統計量)の算
出にあたり,注目する2点間の相対距離方向にはその最
大値を求め,相対角度方向には先に求めた最大値の平均
を被評価画像のテクスチャ特徴量としているので,被評
価画像の解像度や画像のスクリーン角度にも依存せず,
高い汎用性を得ることができ,画像入力時の設置角度誤
差による誤差の影響を受けることなく,精度の高い粒状
度を算出することができる。
【0057】また,本発明に係る画像評価装置(請求項
4)によれば,網点画像に対して構築した粒状度式を誤
差拡散画像へも適用範囲を拡張する場合,補正のために
使用するテクスチャ特徴量として,少なくともdiff
erence varianceおよびmaximal
correlation coefficientを
用いることにより,網点画像の第1次粒状度には非依存
で,誤差拡散画像の第1次粒状度には依存した変量を作
成するため,網点画像と誤差拡散画像に対する統一され
た粒状度の算出が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る画像評価装置のシステム構成
を示す説明図である。
【図2】実施の形態1に係る画像評価装置の構成および
評価過程を示すブロック図である。
【図3】実施の形態2に係る画像評価装置の構成および
評価過程を示すブロック図である。
【図4】実施の形態2に係る同時生起行列の算出例を示
すための画像濃度とその行列式を示す説明図である。
【図5】実施の形態3に係るテクスチャ特徴量の算出過
程を示すフローチャートである。
【図6】補正前のG1と誤差拡散による画像に対して知
覚される粒状度(Gd)との関係を示すグラフである。
【図7】網点画像において主観的な粒状度とその予測値
との相関が確認された粒状度算出式を用いて算出した誤
差拡散画像の粒状度(予測値:G1)と,主観評価実験
で得られた誤差拡散画像の粒状度(実測値:Gd)との
相関を実験結果で示すグラフである。
【符号の説明】
101 スキャナ 102 コンピュータ 202 スペクトル算出部 203 空間周波数特性補正部 204 1次粒状度算出部 205 テクスチャ特徴量算出部 206 2次粒状度算出部 301 ヒストグラム平滑化部 302 階調数低減化部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像出力措置から出力された被評価画像
    の明度情報あるいは濃度情報あるいは色度情報のうち少
    なくとも1つの光学情報を用いて,前記被評価画像の品
    質を評価する画像評価装置において,前記光学情報を用
    いて前記被評価画像の空間周波数成分を算出する空間周
    波数成分算出手段と,前記光学情報を用いて前記被評価
    画像のテクスチャの特徴量を算出するテクスチャ特徴量
    算出手段と,前記空間周波数成分算出手段により算出さ
    れる空間周波数成分に対し,視覚系の空間周波数特性に
    応じた補正を加える空間周波数特性補正手段と,前記空
    間周波数特性補正手段により補正された空間周波数成分
    を積分した値と,前記テクスチャ特徴量算出手段により
    算出されたテクスチャの特徴量と,を用いて中間調表現
    方法に依存しない粒状度を算出する粒状度算出手段と,
    を備えたことを特徴とする画像評価装置。
  2. 【請求項2】 前記テクスチャ特徴量算出手段は,同時
    生起行列を用いて前記被評価画像のテクスチャの特徴量
    を算出することを特徴とする請求項1に記載の画像評価
    装置。
  3. 【請求項3】 前記テクスチャ特徴量算出手段が,記被
    評価画像の空間的に特定の位置関係にある2点間距離r
    および相対角度θから同時生起行列を生成する同時生起
    行列生成工程と,前記生成された同時生起行列を用いて
    任意のテクスチャ特徴量を算出する特徴量算出工程と,
    前記算出されたテクスチャ特徴量の最大値を算出する最
    大値算出工程と,複数個でなる前記特徴量の最大値を用
    いて特徴量の平均値を算出する平均値算出工程と,を含
    む工程を有し,前記相対角度θを固定し,前記2点間距
    離rを変化させ,前記同時生起行列,前記特徴量,前記
    最大値の順序にテクスチャに関わる特徴量を算出し,前
    記相対角度θの異なる値に対して前記順序に基づいて最
    大値を算出して得られる複数個の最大値の平均値を用い
    て画像品質を評価すること特徴とする請求項1または2
    に記載の画像評価装置。
  4. 【請求項4】 前記テクスチャの特徴量が,少なくとも
    difference varianceおよびmax
    imal correlation coeffici
    entであることを特徴とする請求項2または3に記載
    の画像評価装置。
JP9187265A 1997-06-30 1997-06-30 画像評価装置 Pending JPH1125275A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9187265A JPH1125275A (ja) 1997-06-30 1997-06-30 画像評価装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9187265A JPH1125275A (ja) 1997-06-30 1997-06-30 画像評価装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1125275A true JPH1125275A (ja) 1999-01-29

Family

ID=16202964

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9187265A Pending JPH1125275A (ja) 1997-06-30 1997-06-30 画像評価装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1125275A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006505782A (ja) * 2002-11-12 2006-02-16 キネティック リミテッド 画像分析
JP2006153581A (ja) * 2004-11-26 2006-06-15 Fuji Electric Holdings Co Ltd パターンマッチング方式
JP2006201893A (ja) * 2005-01-19 2006-08-03 Takasaki Univ Of Health & Welfare 栄養素算出方法およびそのシステム
JP2013242914A (ja) * 2006-04-26 2013-12-05 Aware Inc 指紋プリビュー品質ならびに細分化

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006505782A (ja) * 2002-11-12 2006-02-16 キネティック リミテッド 画像分析
JP2006153581A (ja) * 2004-11-26 2006-06-15 Fuji Electric Holdings Co Ltd パターンマッチング方式
JP4620435B2 (ja) * 2004-11-26 2011-01-26 富士電機ホールディングス株式会社 パターンマッチング方式
JP2006201893A (ja) * 2005-01-19 2006-08-03 Takasaki Univ Of Health & Welfare 栄養素算出方法およびそのシステム
US9152843B2 (en) 2006-04-26 2015-10-06 Aware, Inc. Fingerprint preview quality and segmentation
US9031291B2 (en) 2006-04-26 2015-05-12 Aware, Inc. Fingerprint preview quality and segmentation
JP2013242914A (ja) * 2006-04-26 2013-12-05 Aware Inc 指紋プリビュー品質ならびに細分化
US9405957B2 (en) 2006-04-26 2016-08-02 Aware, Inc. Fingerprint preview quality and segmentation
US9626548B2 (en) 2006-04-26 2017-04-18 Aware, Inc. Fingerprint preview quality and segmentation
US9792483B2 (en) 2006-04-26 2017-10-17 Aware, Inc. Fingerprint preview quality and segmentation
US10083339B2 (en) 2006-04-26 2018-09-25 Aware, Inc. Fingerprint preview quality and segmentation
US10325137B2 (en) 2006-04-26 2019-06-18 Aware, Inc. Fingerprint preview quality and segmentation
US10776604B2 (en) 2006-04-26 2020-09-15 Aware, Inc. Fingerprint preview quality and segmentation
US11250239B2 (en) 2006-04-26 2022-02-15 Aware, Inc. Fingerprint preview quality and segmentation

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4959760B2 (ja) 画像におけるノイズ出現の評価方法
US20030231350A1 (en) Method and apparatus for image forming capable of correcting variations in image density
US6636260B2 (en) Image processing using a profile selection based on photographing condition
US7333669B2 (en) Selecting an image processing path to provide desired noise
JP3671616B2 (ja) 画像処理装置
JP2005210731A (ja) 複数の画素からハーフトーンを生成する方法ハーフトーン処理方法及びシステム
JP4189169B2 (ja) 色変換定義修正装置および色変換定義修正プログラム
US7424151B2 (en) Method and system for image classification and halftone frequency detection
JPH1139486A (ja) 画像の画質評価方法
KR101062202B1 (ko) 화상처리장치, 화상처리방법 및 그 기록매체
Farrell Image quality evaluation
JPH08195886A (ja) 調整済みディザ・マトリックス生成方法
JPH1125275A (ja) 画像評価装置
US6519361B1 (en) Optimization of color transformation matrix with all positive coefficients
JPH0846784A (ja) 画像処理装置
US20060082843A1 (en) Method and system for calibration and characterization of joint nonlinear and linear transformations for a color input or output device
JP2000188647A (ja) 画像評価方法および画像評価装置
Yi et al. Quality evaluation metric for greyscale error diffusion halftone images based on texture and visual characteristics
JP2638921B2 (ja) 画像評価装置
JP2007280273A (ja) 画像評価装置、画像評価方法およびプログラム
JP2005210225A (ja) 画像処理装置及び画像処理方法
JP2021120653A (ja) チャート、画像処理装置及び画像処理方法
JPH1125274A (ja) 画像評価方法および入出力特性測定用原稿
JP2006074218A (ja) 画像評価装置、画像評価方法およびプログラム
JP2005174133A (ja) 画像評価装置、画像評価方法およびプログラム