JPH11251912A - ディジタル・アナログ変換器及び電流源回路 - Google Patents

ディジタル・アナログ変換器及び電流源回路

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JPH11251912A
JPH11251912A JP4733698A JP4733698A JPH11251912A JP H11251912 A JPH11251912 A JP H11251912A JP 4733698 A JP4733698 A JP 4733698A JP 4733698 A JP4733698 A JP 4733698A JP H11251912 A JPH11251912 A JP H11251912A
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Shuzo Ichiki
周蔵 市来
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電源の低電圧化が可能な電流源回路による新規
のD/A変換器を提供すること。電源の低電圧化が可能
な新規の電流源回路を提供すること。 【解決手段】基準電流を複製する第1のカレントミラー
回路と、第1のカレントミラー回路が出力する定電流を
複製するカレントミラー回路であって第1のカレントミ
ラー回路を構成するトランジスタとは反対極性の導電形
のトランジスタによって構成した第2のカレントミラー
回路と、第2のカレントミラー回路の定電流入力端子と
電源端子の間をディジタル信号によって開放・短絡する
スイッチング回路とからなる電流源回路をD/A変換器
に用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電流源回路を利用
してディジタル信号をアナログ信号に変換するディジタ
ル・アナログ変換器、特に半導体集積回路装置に適用し
て好適なディジタル・アナログ変換器に関する。
【0002】
【従来の技術】ディジタル・アナログ変換器(以下「D
/A変換器」という)は、情報機器の中で、制御系、表
示系、映像・音声系などに幅広く用いられる。一方、近
年、各種の情報機器が市場に投入され、同機器に使用す
る半導体集積回路装置、特にLSIが盛んに開発されて
いる。最近は、システムそのものを1チップに納めたシ
ステムLSIのニーズが高まっており、D/A変換器の
多くがマイクロプロセッサやゲートアレイなど他の回路
と共にシステムLSIの中に登載されるようになってき
た。
【0003】こうしたシステムLSIは、大規模化が著
しく、高性能・多機能化、小型化、低消費電力化などの
要求が強い。そのため、製造プロセスは、微細化の一途
を辿っている。しかし、微細化は素子の耐圧減少を伴
う。そのため、LSIの電源電圧は、携帯用途に限ら
ず、3V近辺、更にはそれよりも低くせざるを得ない状
況になってきている。
【0004】一般的なD/A変換器の例として、ディジ
タル信号に応じて電流を選択することによってアナログ
信号を出力する電流選択型がある〔例えば電子情報通信
学会信学技報、第CAS95―53、IDC95―12
6号第55頁〜第60頁(1995年9月)参照〕。
【0005】電流選択型のD/A変換器を構成する電流
源回路の例を図7に示す。MOS(Metal Oxide Semico
nductor)トランジスタ301は、電流源となるもので、安
定化した電圧VBUにバイアスされてドレイン電流である
定電流Iを出力する。MOSトランジスタ302,303は、
差動電流スイッチを形成するもので、端子308に与える
ディジタル信号Dに応じて定電流Iの流れる方向を切り
換え、一方の負荷抵抗621に正相のアナログ信号を発生
し、他方の負荷抵抗622に逆相のアナログ信号を発生す
る。
【0006】このような電流源回路の複数がD/A変換
のビット数に応じて用意され、各電流源回路が端子60
3、604に接続されてD/A変換器が構成される。このと
き、定電流Iの各電流源回路間の精度は、ビット数が大
きくなるに従って高くすることが要求される。即ち、M
OSトランジスタ301のドレイン電流のばらつきを厳し
く抑えることが要求される。
【0007】MOSトランジスタ301のドレイン・ソー
ス間電圧をVds1、MOSトランジスタ302,303のドレ
イン・ソース間電圧をVds2、負荷抵抗621に発生するア
ナログ信号の最大振幅をVoutとすると、電源電圧VD
Dは、式(1)となる。
【0008】 VDD=Vds1+Vds2+Vout ・・・・(1) MOSトランジスタの一般的特性から、電流源となるM
OSトランジスタ301のドレイン電流の電流源回路間の
ばらつきを抑えるために、そのゲート・ソース間電圧を
高くし、ドレイン・ソース間電圧Vds1を高くする必要
がある。また、MOSトランジスタ302,303が差動電流
スイッチを形成するために、ドレイン・ソース間電圧V
ds2は、動作する側のトランジスタが飽和領域の状態を
維持するよう高くする必要がある。更に、最大振幅Vou
tは、システムの要求によって設定され、例えば1Vが
要求されることが多く、通常は自由に定めることはでき
ない。
【0009】このような3電圧の電源・接地間の直列接
続によって電源電圧VDDが定まるため、その電源電圧
を下げるには限界がある。そのため、D/A変換器の搭
載がシステムLSIの電源電圧低減に限界を与えるとい
う問題点があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主たる目的
は、前記従来技術の前記問題点を解決し、電源の低電圧
化が可能な電流源回路による新規のD/A変換器を提供
することにある。
【0011】本発明の別の目的は、電源の低電圧化が可
能な新規の電流源回路を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の前記課題は、ア
ナログ信号値を定める基準電流を複製する第1のカレン
トミラー回路と、第1のカレントミラー回路が出力する
定電流を複製する回路であって第1のカレントミラー回
路を構成するトランジスタとは反対極性の導電形のトラ
ンジスタによって構成した第2のカレントミラー回路
と、第2のカレントミラー回路の定電流入力端子と電源
端子の間をディジタル信号によって開放・短絡するスイ
ッチング回路とからなる電流源回路をD/A変換器に用
いることによって効果的に解決することができる。その
ような手段を採用すれば、電流源回路において電源と接
地の間に直列に接続される電圧は、一方が第1のカレン
トミラー回路の出力側トランジスタと第2のカレントミ
ラー回路の入力側トランジスタのそれぞれのドレイン・
ソース間電圧の2電圧、他方が第2のカレントミラー回
路の出力側トランジスタのドレイン・ソース間電圧と負
荷抵抗における最大振幅の2電圧となり、従来の3電圧
が2電圧に減少するからである。
【0013】このように直列接続の電圧数が低減される
ことから、従来に比べてより低い電源電圧から定電流を
得ることができる電流源回路、即ち定電流動作領域を拡
大した電流源を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るD/A変換器
及び電流源回路を幾つかの図面に示した実施例による発
明の実施の形態を参照して更に詳細に説明する。なお、
図1〜図7における同一の記号は、同一物又は類似物を
表示するものとする。
【0015】
【実施例】本発明のD/A変換器の電流源回路の実施例
を図1に示す。同図において、101は、基準電流Irefを
生成する基準電流源(詳細を後述する)、311は、nM
OSトランジスタ333,334を用いた基準電流Irefを複
製する第1のカレントミラー回路、312は、pMOSト
ランジスタ335,336を用いたカレントミラー回路311が
出力する定電流Io1を複製する第2のカレントミラー回
路、331は、カレントミラー回路312が出力するオン・オ
フの制御を受けた定電流Io2が供給される負荷抵抗、31
9は、pMOSトランジスタ335,336のゲート・ソース
間の開放・短絡を行なうスイッチング回路を示す。
【0016】スイッチング回路319は、pMOSトラン
ジスタからなり、そのゲートに端子323からディジタル
信号Dが供給される。また、電源電圧VDDは、端子31
8から供給される。カレントミラー回路311は、入力端子
313及び出力端子315を有し、カレントミラー回路312
は、入力端子321及び出力端子317を有している。
【0017】基準電流Irefは、アナログ信号値を定め
る電流であり、その電流値は、アナログ信号の最大振幅
を与える電流値をステップ数で除したものである。ステ
ップ数は、D/A変換のビット数をkとしたとき、2k
−1で表わされる。この基準電流Irefを生成する基準
電流源101の構成を図2に示す。
【0018】基準電流源101は、正相側入力端子と逆相
側入力端子とを有する演算増幅器340と、演算増幅器340
に接続した同じ構造のpMOSトランジスタ341,342及
び基準抵抗Rrefとからなり、その接続点343が演算増幅
器340の逆相側入力端子に接続されている。正相側入力
端子に基準電圧Vrefを入力すると、接続点343の電圧は
基準電圧Vrefと同じになり、Iref=Vref/Rrefの電
流がpMOSトランジスタ341のドレイン電流となる。
ゲートを共通接続したpMOSトランジスタ342のドレ
イン電流も同じ電流Irefになる。即ち、基準電圧Vref
を使って基準電流Irefが生成される。
【0019】本電流源回路は、スイッチング回路319の
開放・短絡によって次のように動作する。まずスイッチ
ング回路319がオン状態の場合、pMOSトランジスタ3
35,336のゲートが端子318へ短絡されるため、pMOS
トランジスタ335,336は、強制的にオフ状態になり、第
2のカレントミラー回路312の出力はゼロとなる。ま
た、このとき、第1のカレントミラー回路311が出力す
る定電流Io1(即ちカレントミラー回路312の入力電流
Ii2)は、スイッチング回路319を介して端子318へバイ
パスされる。
【0020】逆に、スイッチング回路319がオフ状態の
場合、第1のカレントミラー回路311から出力される定
電流Io1は、pMOSトランジスタ335を流れるため、
pMOSトランジスタ336は動作状態となる。すると、
pMOSトランジスタ335,336の両者のカレントミラー
動作によって定電流Io1が複製されて第2のカレントミ
ラー回路312の出力となり、それによって定電流Io2が
得られる。
【0021】電流源回路において電源と接地の間に直列
に接続される電圧は、一方が第1のカレントミラー回路
の出力側のnMOSトランジスタ334と第2のカレント
ミラー回路の入力側のpMOSトランジスタ335の各ド
レイン・ソース間電圧の2電圧、他方が第2のカレント
ミラー回路の出力側のpMOSトランジスタ336のドレ
イン・ソース間電圧と負荷抵抗における最大振幅の2電
圧となる。言い換えると、電源と接地の間に直列に接続
される電圧形成の素子数が従来の3から2になる。以上
にから、より低い電源電圧で定電流動作が可能な、即
ち、定電流動作領域を拡大した電流源を得ることができ
る。
【0022】以上の電流源回路を用いた本発明のD/A
変換器の実施例を次に説明する。D/A変換器のブロッ
ク構成を図3に示す。D/A変換器は、上位ビットと下
位ビットに分けて構成するもので、図3において、109
は、上位ビットのための電流源マトリクス型D/A変換
器(以下「上位変換器」と略称する)、105は、変換器10
9の主要部となる定電流動作領域を拡大した電流源マト
リクス、112は、下位ビットのための重み付き電流源型
D/A変換器(以下「下位変換器」と略称する)、110
は、変換器112の主要部となる定電流動作領域を拡大し
た重み付き電流源群、106,107は、上位ビットのディジ
タル信号を電流源マトリクス105を制御する信号に変換
するそれぞれXデコーダ及びYデコーダ、108は、デコ
ーダ106,107の出力信号の遅延量を等しくするためのラ
ッチ回路、111は、下位ビットのディジタル信号の遅延
量を調節して下位変換器112の変換タイミングを上位変
換器109と一致させるためのラッチ回路、113は終端回路
であり、変換器109,112の出力電流を入力してアナログ
信号電圧を出力する。
【0023】電流源マトリクス105は、図1に示した定
電流動作領域を拡大した電流源回路をX行Y列に配列し
て構成したものである。各電流源回路は、デコーダ10
6,107の制御により、個々にオン状態又はオフ状態にな
る。その結果、入力ディジタル信号に応じた個数だけの
電流源回路がオン状態になり、所定の電流が取り出され
る。
【0024】重み付き電流源群110は、詳細を後で述べ
るが、図1に示した定電流動作領域を拡大した電流源回
路に重みを付けた複数の重み付き電流源回路を配置した
もので、重みがあるため入力ディジタル信号は、デコー
ダを経ずに直接電流源回路のオン・オフを制御する。
【0025】本実施例のD/A変換器は、入力するディ
ジタル信号のビット数を10ビットとし、その上位7ビ
ットを上位変換器109で変換し、下位ビットを下位変換
器112で変換した。
【0026】このような上、下位ビット構成のD/A変
換器の構成を図4に示す。図4において、201はD/A
変換器、202は、ディジタル信号(D9〜D0)の入力
端子、213は、電流源マトリクス105を構成する定電流動
作領域を拡大した電流源回路、216〜218は、重み付き電
流源群110を構成する定電流動作領域を拡大した重み
付き電流源回路、206は電流電圧変換器113の出力端子、
220は、ラッチ回路108,111の変換タイミングを制御す
るための制御信号を示す。なお、制御信号220の制御に
よって、出力端子206のアナログ電圧出力は、次の制御
信号入力がある迄、前の変換結果が保持される。また、
ラッチ回路108,111は変換タイミングを合わせることに
よって、制御信号やビット間の遅延ばらつきによって発
生するスパイク状波形の雑音が抑えられる。
【0027】基準電流源101は、電流値Ioの基準電流I
refを生成し、変換器109,112の各電流源回路は、これ
を複製、拡大した電流を出力する。電流値Ioは、本D
/A変換器が表わし得る最小振幅の電流であり、アナロ
グ最大振幅は、全ての電流源回路がオン状態になったと
きに得られ、その大きさは1023(=2k−1,k=
10)Ioとなる。
【0028】電流源マトリクス105を構成する電流源回
路213は、127個あり、8行16列に1個を減じて配
置した。この配置に限らず、16行8列(1個減)や1
行127列とすることが可能である。1個を減ずるの
は、この1個分の電流を下位ビットが賄うからである。
【0029】上位変換器109における電流源回路213のそ
れぞれは、各々の制御信号に応じ、電流値Ioの基準電
流Irefを拡大して電流値8Ioの電流を出力するか、又
は停止する。従って入力ディジタル信号202の値に対し
て0〜127のいずれかの整数mを対応させると、、電
流源マトリクスは、8mIoの電流を出力する。
【0030】次に、重み付き電流源群110を構成する重
み付き電流源回路216〜218は、ディジタル信号D2〜D
0の入力により、ビットの重みに対応した電流を出力す
るか又は停止する。ディジタル信号D2〜D0は、電流
に重み付けがあるためににデコードの必要がなく、ラッ
チ回路111を介して直接個々の電流源回路のオン・オフ
を制御する。電流Ioは、各電流源によって重みを付け
て複写され、それぞれ電流源回路216は4Ioの電流を、
電流源217は2Ioの電流を、電流源218はIoの電流を出
力するか、又は停止する。
【0031】入力のディジタル信号D2〜D0の各ビッ
トの値に対する出力電流は、例えば入力値(D2 D1
D0)が(000)ならば出力電流は0、(001)な
らばIo、(010)ならば2Ioの電流が流れる。以
後、入力値が1増加する毎に出力電流はIoづつ増え、
入力値が(111)のときに7Ioの電流が流れる。
【0032】次に、127個の電流源回路213を行列状
に配置して構成した電流源マトリクス105を含む上位変
換器109について、その実際の回路を図5に示す。以
下、同図を図1を合わせて参照しながら説明する。図5
において、403は、第1のカレントミラー回路311の入力
端子313に相当する端子、404〜408は、同じく第1のカ
レントミラー回路311のnMOSトランジスタ333,334
に相当するトランジスタ、409〜416は、第2のカレント
ミラー回路312のpMOSトランジスタ335,336に相当
するトランジスタ、417〜420は、電流源回路のオン・オ
フを制御するスイッチング回路319を構成するpMOS
トランジスタを示す。また、421は、図4に示した電流
電圧変換器113の有する負荷抵抗、422は、同じく図4に
示したXデコーダ106、Yデコーダ107及びラッチ回路10
8からなる電流源選択回路を示す。
【0033】基準電流源101は、入力端子403に接続さ
れ、出力の基準となる電流値Ioを供給する。nMOS
トランジスタ404は、同じくnMOSトランジスタ405〜
408の各々と対になって、トランジスタ404自身を入力側
素子として、またトランジスタ405〜408の各々を出力側
素子として、第1のカレントミラー回路を形成する。n
MOSトランジスタ404〜408は、全て同一サイズ、同一
形状で特性を揃えたものとすると、これらのカレントミ
ラー動作により、nMOSトランジスタ405〜408の各ド
レイン電流は、Ioで等しくなる。
【0034】一方、pMOSトランジスタの409と410の
ペア、411と412のペア、413と414のペア及び415と416の
ペアは、それぞれ第2のカレントミラー回路423〜426を
構成する。ここで、前記pMOSトランジスタのペアに
おいてペア同士の形状、特性を同じにし、チャネル幅の
み410は409に対して、412は411に対して、414は413に対
して、416は415に対してそれぞれ8倍の大きさとしたの
で、カレントミラー回路423〜426は、第1のカレントミ
ラー回路から入力される電流Ioを8倍に拡大して複製
する。そのため、各出力電流は、それぞれ8Ioとな
る。
【0035】また、カレントミラー回路423〜426の各々
の共通ゲートと電源端子427(即ち、pMOSトランジス
タ409〜416のソース)との間にpMOSトランジスタ41
7〜420のドレイン、ソースを接続している。これらpM
OSトランジスタ417〜420のゲートは、電流源選択回路
422へ接続され、D9〜D3の入力データ102に対応した
制御信号が供給される。制御信号は、“0”の時に電位
が接地電位GND、“1”のとき電位が電源電位VDD
になる。
【0036】pMOSトランジスタ417〜420は、図1に
示したスイッチング回路319の役割を果たすが、それら
によるスイッチング動作をトランジスタ417の場合を例
として説明する。pMOSトランジスタ417のゲート電
位が接地電位GNDのときにトランジスタ417がオン状
態となってそのドレイン・ソース間が短絡状態となるた
め、pMOSトランジスタ409,410は、ともにオフ状態
となり、出力電流がゼロとなる。このとき、第1のカレ
ントミラー回路のnMOSトランジスタ405から入力さ
れる電流は、電源端子427へバイパスされるので、第1
のカレントミラー回路の出力は、遮断されることなく電
流値Ioを維持し続ける。
【0037】一方、pMOSトランジスタ417のゲート
電位が電源電位VDDの場合は、トランジスタ417がオ
フ状態になり、そのドレイン・ソース間が開放状態とな
るため、第1のカレントミラー回路のnMOSトランジ
スタ405から入力される電流Ioは、第2のカレントミラ
ー回路423の入力側素子即ちpMOSトランジスタ409に
流れる。このとき、トランジスタ409において電流Ioに
対応したゲート・ソース間電圧が発生するが、この電圧
はトランジスタ410のゲート・ソース間電圧と共通であ
り、またトランジスタ410は、トランジスタ409と形状、
特性を揃え、チャネル幅のみ8倍としているから、トラ
ンジスタ410のドレイン電流は、8Ioとなる。即ち、第
2のカレントミラー回路423の出力電流が8Ioとして出
力される。
【0038】以上のように、図4の電流源回路213は、
図5において波線枠428内のトランジスタ405,409,41
0,417の一組で構成される。また、図4の中で電流源回
路213は、127個を用いたが、図5では複雑さを避け
るため、その内の4個を並列に配置して示した。
【0039】このような各電流源回路の出力端子は、全
て上位変換器109の出力端子429に接続されており、各電
流源からの出力電流が出力端子429において加算され
る。従って、上位変換器109の出力電流は、D9〜D3
による入力ディジタルデータの値0〜127に対してい
ずれかの整数mを対応させると、8mIoとなる。そし
て、この出力電流は、電流電圧変換器113をなす負荷抵
抗421によって電圧に変換されて出力される。
【0040】ここで、電流源回路213を図1の構成とす
る効果について、図5の上位変換器109の場合を例に説
明する。各電流源回路の間の出力電流のばらつきは、第
1のカレントミラー回路の出力電流間(nMOSトラン
ジスタ405〜408のドレイン電流)のばらつき及び各第2
のカレントミラー回路での入力側素子と出力側素子(例
えばpMOSトランジスタ409と同410)との整合性によ
って決まる。ここで重要な点は、各電流源回路の間の出
力電流のばらつきにとって、各第2のカレントミラー回
路(423〜426)の間の整合性は問題でなく、あくまでも
個々の第2のカレントミラー回路における入力側素子と
出力側素子との整合が必要とされることである。
【0041】第1のカレントミラー回路を構成するnM
OSトランジスタ405〜408は、127個あるためにチッ
プ上である程度の面積を必要とし、一方の末端からもう
一方の末端まで素子間の距離は必然的に大きくなる。従
って、素子特性のばらつきやGND電位の勾配もそれに
伴って大きくなることが避けられない。そのばらつきの
影響を軽減するため、従来と同様、nMOSトランジス
タ405〜408のドレイン・ソース間電圧を高くする必要が
ある。
【0042】しかし、各第2のカレントミラー回路にお
いては、入力側素子と出力側素子を非常に近接して配置
することが容易であり、それによって両素子間のばらつ
きを抑えることが可能となるので、定電流動作確保に必
要なドレイン・ソース間電圧を低減することができる。
そこで生じた電圧の余裕をnMOSトランジスタ405〜4
08のドレイン・ソース間電圧に与えることができ、全体
として電源電圧を高めることなく第1のカレントミラー
回路側で発生するばらつきを抑えることができる。
【0043】即ち、本発明の電流源回路は、電源と接地
の間に直列接続される電圧形成の素子数が2となること
に加えて、第2のカレントミラー回路のpMOSトラン
ジスタ409〜416のドレイン・ソース間電圧の低減が可能
になるという従来に見られない特徴を有し、D/A変換
器の電源電圧を大幅に下げることが可能となる。
【0044】次に、図4に示した重み付き電流源回路21
6〜218は、図1に示した第2のカレントミラー回路312
の出力側pMOSトランジスタ336をそれぞれの重みに
応じた個数の並列接続トランジスタに置き換えることに
よって実現することができる。
【0045】そのような重み付き電流源回路216〜218を
有する下位変換器112の実際の回路を図6に示す。
【0046】同図において、nMOSトランジスタ502
は、nMOSトランジスタ503〜505の各々と対にな
ると共に、トランジスタ502が入力側素子となり、ト
ランジスタ503〜505の各々が出力側素子となって第1の
カレントミラー回路が構成される。基準電流源101は、
第1のカレントミラー回路の入力端子506に接続され、
出力の基準となる電流Ioを供給する。ここで、nMO
Sトランジスタ502〜505は、全て同一サイズ、同一形状
で特性を揃えたものとすると、これらのカレントミラー
動作により、トランジスタ503〜505のドレイン電流、即
ち第1のカレントミラー回路の出力電流は、Ioで等し
くなる。
【0047】一方、pMOSトランジスタ507〜516につ
いては、トランジスタ507とトランジスタ508〜511の組
み合わせ、トランジスタ512とトランジスタ513,514の
組み合わせ、トランジスタ515とトランジスタ516の組み
合わせは、それぞれ第2のカレントミラー回路517〜519
を構成する。ここで、各組み合わせ内のトランジスタの
形状、特性を等しく揃えると、カレントミラー回路517
〜519は、前記第1のカレントミラー回路からの入力電
流Ioをトランジスタの個数の比例して拡大して複製す
る。即ち、カレントミラー回路517〜519の出力電流は、
それぞれ、4Io、2Io、Ioと定まる。
【0048】また、第2のカレントミラー回路517〜519
の各々の共通ゲートと電源端子427との間にpMOSト
ランジスタ521〜523のドレイン、ソースを接続してい
る。これらpMOSトランジスタのゲートには、入力デ
ィジタル信号D2〜D0が供給され、各ゲートは、
“0”のとき接地電位GND、“1”のとき電源電位V
DDになる。これらpMOSトランジスタは、図1に示
したスイッチング回路319の役割を果たすが、それらに
よるスイッチング動作は、前記上位変換器109の動作で
説明したものと全く同様である。
【0049】以上の構成において、それぞれ、カレント
ミラー回路517を中心に重み付き電流源回路216が、カレ
ントミラー回路518を中心に重み付き電流源回路217が、
カレントミラー回路519を中心に重み付き電流源回路218
が形成される。このような重み付き電流源回路216〜218
の出力端子は、全て下位変換器112の出力端子524に接続
されており、各電流源回路からの出力電流は出力端子52
4にて加算される。
【0050】最終的にこの出力電流は、上位変換器109
の出力端子429へ供給されて上位7ビットの変換出力電
流と加算され、電流電圧変換器113をなす負荷抵抗421に
てアナログ信号電圧が得られる。
【0051】以上によって、本発明のD/A変換器は、
電源と接地の間に直列に接続する電圧形成の素子数が2
になり、電源に従来よりも低い電圧を採用することが可
能になる。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、電源と接地の間に直列
に接続する電圧形成の素子数が従来の3から2に減少す
るので、電流源回路の動作確保に必要な電源電圧を低減
することが可能になる。それにより、低い電源電圧で動
作する低消費電力のD/A変換器を実現することができ
る。電源電圧の低減によってD/A変換器を含むLSI
の素子の低耐圧化、即ち製造プロセスの微細化が可能に
なり、高集積大規模のLSIを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るD/A変換器の電流源回路の一実
施例を説明するための回路図。
【図2】電流源回路の基準電流源を説明するための回路
図。
【図3】本発明のD/A変換器の一実施例を説明するた
めの回路概念図。
【図4】本発明のD/A変換器の一実施例を説明するた
めの回路ブロック図。
【図5】図4に示したD/A変換器の電流源マトリクス
型D/A変換器を説明するための回路図。
【図6】図4に示したD/A変換器の重み付き電流源型
D/A変換器を説明するための回路図。
【図7】従来のD/A変換器の電流源回路の例を説明す
るための回路図。
【符号の説明】
101…基準電流源、105…電流源マトリクス、109…電流
源マトリクス型D/A変換器、110…重み付き電流源
群、112…重み付き電流源型D/A変換器、113…電流電
圧変換器、213…電流源回路、216〜218…重み付き電流
源回路、311,312,423〜426,517〜519…カレントミラ
ー回路、333,334,404〜408,502〜505…nMOSトラ
ンジスタ、335,336,409〜420,507〜516,521〜523…
pMOSトランジスタ、319…スイッチング回路。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1個の電流源回路を有し、当
    該電流源回路の定電流出力の有無をディジタル信号に対
    応して選択することによってアナログ信号を得るディジ
    タル・アナログ変換器において、 前記電流源回路は、アナログ信号値を定める基準電流を
    複製する第1のカレントミラー回路と、第1のカレント
    ミラー回路が出力する定電流を複製する回路であって第
    1のカレントミラー回路を構成するトランジスタとは反
    対極性の導電形のトランジスタによって構成した第2の
    カレントミラー回路と、第2のカレントミラー回路の定
    電流入力端子と電源端子の間をディジタル信号に対応し
    て開放・短絡するスイッチング回路とを備えてなること
    を特徴とするディジタル・アナログ変換器。
  2. 【請求項2】 前記電流源回路を行列のマトリクス状に
    配置した電流マトリクスと、電流源回路の定電流出力の
    有無の選択を行列の交点の個々に行なう手段とを有して
    いることを特徴とする請求項1に記載のディジタル・ア
    ナログ変換器。
  3. 【請求項3】 前記電流源回路は、出力する定電流の電
    流値がディジタル信号の個々のビットの重みに対応して
    設定されている重み付き電流源回路であることを特徴と
    する請求項1に記載のディジタル・アナログ変換器。
  4. 【請求項4】 前記重み付き電流源回路は、第2のカレ
    ントミラー回路の出力側を構成するトランジスタの個数
    が重みに応じて定められていることを特徴とする請求項
    3に記載のディジタル・アナログ変換器。
  5. 【請求項5】 ディジタル信号の上位ビットを入力ディ
    ジタル信号とする請求項2に記載のディジタル・アナロ
    グ変換器と、当該ディジタル信号の下位ビットを入力デ
    ィジタル信号とする請求項3に記載のディジタル・アナ
    ログ変換器と、双方の変換器が出力するアナログ信号を
    合成する手段とからなることを特徴とする請求項1に記
    載のディジタル・アナログ変換器。
  6. 【請求項6】 定電流を複製する第1のカレントミラー
    回路と、第1のカレントミラー回路が出力する定電流を
    複製する回路であって第1のカレントミラー回路を構成
    するトランジスタとは反対極性の導電形のトランジスタ
    によって構成した第2のカレントミラー回路と、第2の
    カレントミラー回路の定電流入力端子と電源端子の間を
    開放・短絡するスイッチング回路とを備えてなることを
    特徴とする電流源回路。
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