JPH11250416A - 薄膜磁気ヘッド - Google Patents
薄膜磁気ヘッドInfo
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- JPH11250416A JPH11250416A JP6446198A JP6446198A JPH11250416A JP H11250416 A JPH11250416 A JP H11250416A JP 6446198 A JP6446198 A JP 6446198A JP 6446198 A JP6446198 A JP 6446198A JP H11250416 A JPH11250416 A JP H11250416A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 上部磁極のトレーリング側の磁界の影響を極
力抑えることができ、半値記録密度Ｄ50を大きくするこ
とのできる薄膜磁気ヘッドを提供することを目的とす
る。 【解決手段】 本発明の薄膜磁気ヘッドは、ギャップを
介して相互に対向して配置された上部磁極および下部磁
極、ならびに上部磁極および下部磁極間に磁界を発生さ
せるコイルを備える記録部と、前記下部磁極を挟んで前
記上部磁極と反対側に配置された磁気抵抗効果素子を備
える再生部とを有する薄膜磁気ヘッドにおいて、前記上
部磁極のギャップ深さ長が、前記上部磁極のリーディン
グエッジで最大であり、トレーリングエッジで最小であ
ることを特徴とする。
力抑えることができ、半値記録密度Ｄ50を大きくするこ
とのできる薄膜磁気ヘッドを提供することを目的とす
る。 【解決手段】 本発明の薄膜磁気ヘッドは、ギャップを
介して相互に対向して配置された上部磁極および下部磁
極、ならびに上部磁極および下部磁極間に磁界を発生さ
せるコイルを備える記録部と、前記下部磁極を挟んで前
記上部磁極と反対側に配置された磁気抵抗効果素子を備
える再生部とを有する薄膜磁気ヘッドにおいて、前記上
部磁極のギャップ深さ長が、前記上部磁極のリーディン
グエッジで最大であり、トレーリングエッジで最小であ
ることを特徴とする。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜磁気ヘッドに
関し、特に垂直磁気記録再生方式に適した薄膜磁気ヘッ
ドに関する。
関し、特に垂直磁気記録再生方式に適した薄膜磁気ヘッ
ドに関する。
【０００２】
【従来の技術】記録密度を飛躍的に向上させるために垂
直磁気記録方式が提案されている。垂直磁気記録媒体
は、比較的厚い膜厚でも高い線記録密度特性を得ること
ができ、リングヘッドにおいても同様な結果が示されて
いる。このことから技術的に成熟している現状の長手磁
気記録用の磁気ヘッド系を用いた、実用化への検討がさ
れている。
直磁気記録方式が提案されている。垂直磁気記録媒体
は、比較的厚い膜厚でも高い線記録密度特性を得ること
ができ、リングヘッドにおいても同様な結果が示されて
いる。このことから技術的に成熟している現状の長手磁
気記録用の磁気ヘッド系を用いた、実用化への検討がさ
れている。
【０００３】垂直磁気異方性を持つ媒体を、媒体表面に
垂直な磁界を発生する磁気ヘッドを用い、ヘッド発生磁
界の垂直成分で垂直磁化する従来の長手磁気記録用の磁
気ヘッドの概略斜視図を図４に示す。また一般に長手磁
気記録用の磁気ヘッドの発生磁界の垂直成分は、図５の
ような分布となる。上記磁極１０１および下部磁極１０
２のそれぞれのギャップ１０４側のエッジでヘッド磁界
はピークをもち（図５の符号Ｐ１に相当）、上部磁極１
１側ではトレーリングエッジにおいても再びピーク（図
５の符号Ｐ２に相当）が生じる。なお、図４において符
号１０３はコイルを示す。媒体進行方向を矢印Ａとする
と上部磁極１０１のリーディングエッジの垂直磁界（す
なわち上記ピークＰ１）により媒体を垂直磁化すること
になる。この種の技術は、特開平９−１２８７０１号、
特開平９−１８０１１２号などに記載されている。
垂直な磁界を発生する磁気ヘッドを用い、ヘッド発生磁
界の垂直成分で垂直磁化する従来の長手磁気記録用の磁
気ヘッドの概略斜視図を図４に示す。また一般に長手磁
気記録用の磁気ヘッドの発生磁界の垂直成分は、図５の
ような分布となる。上記磁極１０１および下部磁極１０
２のそれぞれのギャップ１０４側のエッジでヘッド磁界
はピークをもち（図５の符号Ｐ１に相当）、上部磁極１
１側ではトレーリングエッジにおいても再びピーク（図
５の符号Ｐ２に相当）が生じる。なお、図４において符
号１０３はコイルを示す。媒体進行方向を矢印Ａとする
と上部磁極１０１のリーディングエッジの垂直磁界（す
なわち上記ピークＰ１）により媒体を垂直磁化すること
になる。この種の技術は、特開平９−１２８７０１号、
特開平９−１８０１１２号などに記載されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】以上のような従来の磁
気ヘッドには、次のような解決すべき問題があった。従
来の長手磁気記録用ヘッドで垂直磁気記録用媒体に記録
する場合、記録時に媒体が受ける磁界は、上部磁極のリ
ーディング側でピークＰ１となり、進行とともに減衰し
ていき、上部磁極のトレーリング側で再び増加し、ピー
クＰ２となる。高記録密度領域では、上部磁極のギャッ
プ位置で磁化された部分が上部磁極のトレーリング側ま
で移動する間に、極性が反転するヘッド磁界の影響を受
けて減磁し、出力が低下してしまう。よって上部磁極の
トレーリング側の磁界、特にピークＰ２を低減させる必
要がある。
気ヘッドには、次のような解決すべき問題があった。従
来の長手磁気記録用ヘッドで垂直磁気記録用媒体に記録
する場合、記録時に媒体が受ける磁界は、上部磁極のリ
ーディング側でピークＰ１となり、進行とともに減衰し
ていき、上部磁極のトレーリング側で再び増加し、ピー
クＰ２となる。高記録密度領域では、上部磁極のギャッ
プ位置で磁化された部分が上部磁極のトレーリング側ま
で移動する間に、極性が反転するヘッド磁界の影響を受
けて減磁し、出力が低下してしまう。よって上部磁極の
トレーリング側の磁界、特にピークＰ２を低減させる必
要がある。
【０００５】そこで本発明は、上記上部磁極のトレーリ
ング側の磁界の影響を極力抑えることができ、半値記録
密度Ｄ50を大きくすることのできる薄膜磁気ヘッドを提
供することを目的とする。
ング側の磁界の影響を極力抑えることができ、半値記録
密度Ｄ50を大きくすることのできる薄膜磁気ヘッドを提
供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下の本発
明（１）〜（６）により達成される。 （１） ギャップを介して相互に対向して配置された上
部磁極および下部磁極、ならびに上部磁極および下部磁
極間に磁界を発生させるコイルを備える記録部と、前記
下部磁極を挟んで前記上部磁極と反対側に配置された磁
気抵抗効果素子を備える再生部とを有する薄膜磁気ヘッ
ドにおいて、前記上部磁極のギャップ深さ長が、前記上
部磁極のリーディングエッジで最大であり、トレーリン
グエッジで最小であることを特徴とする薄膜磁気ヘッ
ド。 （２） 前記ギャップ深さ長が、前記上部磁極のリーデ
ィング側からトレーリング側に徐々に小さくされた上記
（１）の薄膜磁気ヘッド。 （３） 前記上部磁極のギャップ深さ長が前記上部磁極
のリーディング側からトレーリング側まで直線的に小さ
くされており、前記上部磁極のトレーリングエッジのギ
ャップ深さ長Ｌ１と前記上部磁極のリーディングエッジ
のギャップ深さ長Ｌ２との間に、０．１≦Ｌ１／Ｌ２≦
０．７の関係が成立する上記（２）の薄膜磁気ヘッド。 （４） 前記上部磁極のトレーリングエッジのギャップ
深さ長Ｌ１と前記上部磁極のリーディングエッジのギャ
ップ深さ長Ｌ２との間に、０．２≦Ｌ１／Ｌ２≦０．６
の関係が成立する上記（２）の薄膜磁気ヘッド。 （５） 上部磁極のギャップ深さ長が前記上部磁極のリ
ーディング側からトレーリング側まで階段状に小さくさ
れており、前記上部磁極のトレーリングエッジのギャッ
プ深さ長Ｌ３と前記上部磁極のリーディングエッジのギ
ャップ深さ長Ｌ４との間に、０．１≦Ｌ３／Ｌ４≦０．
７の関係が成立する上記（２）の薄膜磁気ヘッド。 （６） 前記上部磁極のトレーリングエッジのギャップ
深さ長Ｌ３と前記上部磁極のリーディングエッジのギャ
ップ深さ長Ｌ４との間に、０．２≦Ｌ３／Ｌ４≦０．６
の関係が成立する上記（２）の薄膜磁気ヘッド。
明（１）〜（６）により達成される。 （１） ギャップを介して相互に対向して配置された上
部磁極および下部磁極、ならびに上部磁極および下部磁
極間に磁界を発生させるコイルを備える記録部と、前記
下部磁極を挟んで前記上部磁極と反対側に配置された磁
気抵抗効果素子を備える再生部とを有する薄膜磁気ヘッ
ドにおいて、前記上部磁極のギャップ深さ長が、前記上
部磁極のリーディングエッジで最大であり、トレーリン
グエッジで最小であることを特徴とする薄膜磁気ヘッ
ド。 （２） 前記ギャップ深さ長が、前記上部磁極のリーデ
ィング側からトレーリング側に徐々に小さくされた上記
（１）の薄膜磁気ヘッド。 （３） 前記上部磁極のギャップ深さ長が前記上部磁極
のリーディング側からトレーリング側まで直線的に小さ
くされており、前記上部磁極のトレーリングエッジのギ
ャップ深さ長Ｌ１と前記上部磁極のリーディングエッジ
のギャップ深さ長Ｌ２との間に、０．１≦Ｌ１／Ｌ２≦
０．７の関係が成立する上記（２）の薄膜磁気ヘッド。 （４） 前記上部磁極のトレーリングエッジのギャップ
深さ長Ｌ１と前記上部磁極のリーディングエッジのギャ
ップ深さ長Ｌ２との間に、０．２≦Ｌ１／Ｌ２≦０．６
の関係が成立する上記（２）の薄膜磁気ヘッド。 （５） 上部磁極のギャップ深さ長が前記上部磁極のリ
ーディング側からトレーリング側まで階段状に小さくさ
れており、前記上部磁極のトレーリングエッジのギャッ
プ深さ長Ｌ３と前記上部磁極のリーディングエッジのギ
ャップ深さ長Ｌ４との間に、０．１≦Ｌ３／Ｌ４≦０．
７の関係が成立する上記（２）の薄膜磁気ヘッド。 （６） 前記上部磁極のトレーリングエッジのギャップ
深さ長Ｌ３と前記上部磁極のリーディングエッジのギャ
ップ深さ長Ｌ４との間に、０．２≦Ｌ３／Ｌ４≦０．６
の関係が成立する上記（２）の薄膜磁気ヘッド。
【０００７】
【発明の作用・効果】本発明の薄膜磁気ヘッドにおいて
は、上記したように、前記上部磁極のギャップ深さ長
を、前記上部磁極のリーディングエッジで最大とし、ト
レーリングエッジで最小としたことにより、従来ヘッド
において生じていた図５のピークＰ２を極力小さくし、
あるいは無くし、これによって高記録密度領域での再生
出力を増大させることができる。なお、上記ギャップ深
さ長は、上記上部磁極のリーディング側からトレーリン
グ側に徐々に小さくされていることが望ましい。
は、上記したように、前記上部磁極のギャップ深さ長
を、前記上部磁極のリーディングエッジで最大とし、ト
レーリングエッジで最小としたことにより、従来ヘッド
において生じていた図５のピークＰ２を極力小さくし、
あるいは無くし、これによって高記録密度領域での再生
出力を増大させることができる。なお、上記ギャップ深
さ長は、上記上部磁極のリーディング側からトレーリン
グ側に徐々に小さくされていることが望ましい。
【０００８】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ、本
発明の薄膜磁気ヘッドの実施の形態について説明する。
図１は、本発明の薄膜磁気ヘッドの構造の１例を示す概
略斜視図である。薄膜磁気ヘッド１０は、記録部１０ａ
および再生部１０ｂを備えている。記録部１０ａは、ギ
ャップ１４を介して相互に対向して配置された上部磁極
１１および下部磁極１２、ならびに上部磁極１１および
下部磁極１２間に磁界を発生させるコイル１３を備えて
いる。垂直磁気記録媒体は、図示省略されているが、図
１の矢印Ａの方向に走行するものとする。
発明の薄膜磁気ヘッドの実施の形態について説明する。
図１は、本発明の薄膜磁気ヘッドの構造の１例を示す概
略斜視図である。薄膜磁気ヘッド１０は、記録部１０ａ
および再生部１０ｂを備えている。記録部１０ａは、ギ
ャップ１４を介して相互に対向して配置された上部磁極
１１および下部磁極１２、ならびに上部磁極１１および
下部磁極１２間に磁界を発生させるコイル１３を備えて
いる。垂直磁気記録媒体は、図示省略されているが、図
１の矢印Ａの方向に走行するものとする。
【０００９】上記ギャップ１４の長さ、すなわち記録ギ
ャップ長は、０．１〜１．０μｍ程度に設定される。
ャップ長は、０．１〜１．０μｍ程度に設定される。
【００１０】上記上部磁極１１は、ＮｉＦｅ、Ｃｏ系ア
モルファス合金などにより、０．５〜４．０ｕｍ程度の
膜厚に形成される。また、下部磁極１２は、ＮｉＦｅ、
Ｃｏ系アモルファス合金などにより、１．０〜４．０ｕ
ｍ程度の膜厚に形成される。上記再生部１０ｂは、上記
記録部１０ａの上記下部磁極１２を上部シールド層とし
て用い、図示を省略した磁気抵抗効果素子を備えるもの
である。この磁気抵抗効果素子は、従来構造のいずれで
あってもよく、また、スピンバルブ素子を用いてもよ
い。
モルファス合金などにより、０．５〜４．０ｕｍ程度の
膜厚に形成される。また、下部磁極１２は、ＮｉＦｅ、
Ｃｏ系アモルファス合金などにより、１．０〜４．０ｕ
ｍ程度の膜厚に形成される。上記再生部１０ｂは、上記
記録部１０ａの上記下部磁極１２を上部シールド層とし
て用い、図示を省略した磁気抵抗効果素子を備えるもの
である。この磁気抵抗効果素子は、従来構造のいずれで
あってもよく、また、スピンバルブ素子を用いてもよ
い。
【００１１】以上の薄膜磁気ヘッド１０の基本構造は、
従来の構造のものと同一であってよいので、基本構造に
ついては、これ以上の説明を省略する。
従来の構造のものと同一であってよいので、基本構造に
ついては、これ以上の説明を省略する。
【００１２】本発明の薄膜磁気ヘッド１０の特徴は、上
記上部磁極１１のギャップ深さ長（上部磁極１１の先端
部の記録媒体に対して直角方向の厚さ）が、上記上部磁
極のリーディングエッジ１１ａで最大であり、トレーリ
ングエッジ１１ｂで最小であることである。このギャッ
プ深さ長は、上記上部磁極のリーディング側からトレー
リング側に徐々に小さくされていることが好ましい。具
体的には、上部磁極のギャップ深さ長は、図２の（ａ）
に示した上部磁極１１のリーディング側からトレーリン
グ側まで直線的に小さくされており、あるいは図３に示
したように階段状に小さくされていることが好ましい。
あるいは、加工条件が許せば、上記ギャップ深さ長は、
曲線状に小さくされていてもよい。
記上部磁極１１のギャップ深さ長（上部磁極１１の先端
部の記録媒体に対して直角方向の厚さ）が、上記上部磁
極のリーディングエッジ１１ａで最大であり、トレーリ
ングエッジ１１ｂで最小であることである。このギャッ
プ深さ長は、上記上部磁極のリーディング側からトレー
リング側に徐々に小さくされていることが好ましい。具
体的には、上部磁極のギャップ深さ長は、図２の（ａ）
に示した上部磁極１１のリーディング側からトレーリン
グ側まで直線的に小さくされており、あるいは図３に示
したように階段状に小さくされていることが好ましい。
あるいは、加工条件が許せば、上記ギャップ深さ長は、
曲線状に小さくされていてもよい。
【００１３】上記ギャップ深さ長を直線的に小さくする
場合、上記上部磁極のトレーリングエッジのギャップ深
さ長Ｌ１（図２参照）と前記上部磁極のリーディングエ
ッジのギャップ深さ長Ｌ２との間に、０．１≦Ｌ１／Ｌ
２≦０．７、特に０．２≦Ｌ１／Ｌ２≦０．６の関係が
成立することが好ましい。
場合、上記上部磁極のトレーリングエッジのギャップ深
さ長Ｌ１（図２参照）と前記上部磁極のリーディングエ
ッジのギャップ深さ長Ｌ２との間に、０．１≦Ｌ１／Ｌ
２≦０．７、特に０．２≦Ｌ１／Ｌ２≦０．６の関係が
成立することが好ましい。
【００１４】一方、上記ギャップ深さ長を段階的に小さ
くする場合にも、上記上部磁極のトレーリングエッジの
ギャップ深さ長Ｌ３（図３参照）と前記上部磁極のリー
ディングエッジのギャップ深さ長Ｌ４との間に、０．１
≦Ｌ３／Ｌ４≦０．７、特に０．２≦Ｌ３／Ｌ４≦０．
６の関係が成立することが好ましい。なお、このように
ギャップ深さ長を段階的に小さくする場合には、段は少
なくとも３段（リーディングエッジとトレーリングエッ
ジの平坦部の間に、少なくとも１つの平坦部を有する）
とすることが望ましい。
くする場合にも、上記上部磁極のトレーリングエッジの
ギャップ深さ長Ｌ３（図３参照）と前記上部磁極のリー
ディングエッジのギャップ深さ長Ｌ４との間に、０．１
≦Ｌ３／Ｌ４≦０．７、特に０．２≦Ｌ３／Ｌ４≦０．
６の関係が成立することが好ましい。なお、このように
ギャップ深さ長を段階的に小さくする場合には、段は少
なくとも３段（リーディングエッジとトレーリングエッ
ジの平坦部の間に、少なくとも１つの平坦部を有する）
とすることが望ましい。
【００１５】上記の関係において、Ｌ１／Ｌ２あるいは
Ｌ３／Ｌ４が０．１未満の場合には、磁極先端部の磁気
飽和の影響により上部磁極のトレーリングエッジ側での
磁界強度が逆に小さくなってしまうので望ましくない。
一方、Ｌ１／Ｌ２あるいはＬ３／Ｌ４が０．７を超えて
しまう場合には、上記のピークＰ２が現れ、本発明の目
的を達成することが困難となってくる。
Ｌ３／Ｌ４が０．１未満の場合には、磁極先端部の磁気
飽和の影響により上部磁極のトレーリングエッジ側での
磁界強度が逆に小さくなってしまうので望ましくない。
一方、Ｌ１／Ｌ２あるいはＬ３／Ｌ４が０．７を超えて
しまう場合には、上記のピークＰ２が現れ、本発明の目
的を達成することが困難となってくる。
【００１６】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明
をさらに詳細に説明する。垂直磁気記録媒体 ２．５インチガラスディスク基板上に成膜され、Ｈｃ⊥
＝２４００Oe、膜厚＝１００ｎｍのＣｒＣｏ磁性層であ
る磁性記録層を持つ。
をさらに詳細に説明する。垂直磁気記録媒体 ２．５インチガラスディスク基板上に成膜され、Ｈｃ⊥
＝２４００Oe、膜厚＝１００ｎｍのＣｒＣｏ磁性層であ
る磁性記録層を持つ。
【００１７】磁気抵抗効果素子を再生部に用いた薄膜磁
気ヘッド 薄膜磁気ヘッドとしては、記録部の上部磁極（図１の符
号１１に相当）および下部磁極（図１の１２に相当）と
も飽和磁束密度Bsが０．８ＴのＮｉＦｅ膜のものを用い
た。この薄膜磁気ヘッドの他の仕様を表１に示す通りと
して、サンプルNo. １〜６を作製した。サンプルNo. ６
は、比較例、サンプルNo. １および５は好ましい範囲を
外れるものである。
気ヘッド 薄膜磁気ヘッドとしては、記録部の上部磁極（図１の符
号１１に相当）および下部磁極（図１の１２に相当）と
も飽和磁束密度Bsが０．８ＴのＮｉＦｅ膜のものを用い
た。この薄膜磁気ヘッドの他の仕様を表１に示す通りと
して、サンプルNo. １〜６を作製した。サンプルNo. ６
は、比較例、サンプルNo. １および５は好ましい範囲を
外れるものである。
【００１８】
【表１】
【００１９】なお、スライダー形状は、負圧正圧併用型
とした。
とした。
【００２０】これらの薄膜磁気ヘッドのサンプルを用
い、上記垂直磁気記録媒体に信号を記録（ヘッド浮上
量：３０ｎｍ、磁気的スペーシング量：５０ｎｍ）した
後、磁気抵抗効果素子により構成された再生部により再
生特性、平均信号振幅ＴＡＡおよび半値記録密度Ｄ50）
を調べた。その結果を表２に示した。
い、上記垂直磁気記録媒体に信号を記録（ヘッド浮上
量：３０ｎｍ、磁気的スペーシング量：５０ｎｍ）した
後、磁気抵抗効果素子により構成された再生部により再
生特性、平均信号振幅ＴＡＡおよび半値記録密度Ｄ50）
を調べた。その結果を表２に示した。
【００２１】また、半値記録密度Ｄ50は、孤立波の再生
出力が半分となる記録密度で定義した。また、Ｈｙ−ピ
ークＨｙ−ｐｅａｋ、Ｈｙ−サブピークＨｙ−ｓｕｂ
ｐｅａｋをシュミレーションにより求めた。その結果も
表２に示した。ここでＨｙ−ｐｅａｋは、上部磁極のリ
ーディング側でのヘッド発生磁界の垂直成分、Ｈｙ−サ
ブピークは、上部磁極のトレーリング側でのヘッド発生
磁界の垂直成分とする。
出力が半分となる記録密度で定義した。また、Ｈｙ−ピ
ークＨｙ−ｐｅａｋ、Ｈｙ−サブピークＨｙ−ｓｕｂ
ｐｅａｋをシュミレーションにより求めた。その結果も
表２に示した。ここでＨｙ−ｐｅａｋは、上部磁極のリ
ーディング側でのヘッド発生磁界の垂直成分、Ｈｙ−サ
ブピークは、上部磁極のトレーリング側でのヘッド発生
磁界の垂直成分とする。
【００２２】シミュレーションの結果では、Ｌ１／Ｌ２
を小さくするとＨｙ−ｐｅａｋは、減少していく。それ
に伴い、ＴＡＡ（isolated）も減少していくが、サンプ
ルNo. ２においても７５０ｕＶｐｐの出力を保ってい
る。またＤ50は、サンプルNo.５とサンプルNo. ６にお
いてはほとんど差がないが、その後はＬ１／Ｌ２の減少
とともに増加していき、サンプルNo. １（Ｌ１／Ｌ２＝
０）でサンプルNo. ５およびサンプルNo. ６のときとほ
ぼ同じ値をとる。
を小さくするとＨｙ−ｐｅａｋは、減少していく。それ
に伴い、ＴＡＡ（isolated）も減少していくが、サンプ
ルNo. ２においても７５０ｕＶｐｐの出力を保ってい
る。またＤ50は、サンプルNo.５とサンプルNo. ６にお
いてはほとんど差がないが、その後はＬ１／Ｌ２の減少
とともに増加していき、サンプルNo. １（Ｌ１／Ｌ２＝
０）でサンプルNo. ５およびサンプルNo. ６のときとほ
ぼ同じ値をとる。
【００２３】
【表２】
【００２４】また、上記サンプルNo. ３およびサンプル
No. ６の薄膜磁気ヘッドの記録部の発生磁界分布を調べ
た。その結果を図２の（ｂ）に、その特徴部分を図２の
（ｃ）に示した。これらの図から分かるように、本発明
のサンプルNo. ３では、その発生磁界分布において、上
部磁極のトレーリング側で、従来構造の薄膜磁気ヘッド
で現れていたピークＰ２がほぼ消えている。
No. ６の薄膜磁気ヘッドの記録部の発生磁界分布を調べ
た。その結果を図２の（ｂ）に、その特徴部分を図２の
（ｃ）に示した。これらの図から分かるように、本発明
のサンプルNo. ３では、その発生磁界分布において、上
部磁極のトレーリング側で、従来構造の薄膜磁気ヘッド
で現れていたピークＰ２がほぼ消えている。
【００２５】また、図３のように上記上部磁極のリーデ
ィング側のギャップ深さ長Ｌ４を上記上部磁極のトレー
リング側からリーディング側にかけて階段状に小さくさ
せた以外は上記の薄膜磁気ヘッドサンプルと同様の構造
とした薄膜磁気ヘッドサンプルを作製し、この薄膜磁気
ヘッドサンプルを用い、上記実施例と同様、垂直磁気記
録媒体に信号を記録・再生して再生特性を調べたとこ
ろ、上記の実施例のサンプルとほぼ同様の傾向が得られ
た。
ィング側のギャップ深さ長Ｌ４を上記上部磁極のトレー
リング側からリーディング側にかけて階段状に小さくさ
せた以外は上記の薄膜磁気ヘッドサンプルと同様の構造
とした薄膜磁気ヘッドサンプルを作製し、この薄膜磁気
ヘッドサンプルを用い、上記実施例と同様、垂直磁気記
録媒体に信号を記録・再生して再生特性を調べたとこ
ろ、上記の実施例のサンプルとほぼ同様の傾向が得られ
た。
【００２６】
【発明の効果】以上、説明した本発明の薄膜磁気ヘッド
は、上部磁極のトレーリング側の磁界強度を低減させる
ことでＤ50が１５ｋＦＣＩ程度以上改善された。
は、上部磁極のトレーリング側の磁界強度を低減させる
ことでＤ50が１５ｋＦＣＩ程度以上改善された。
【図１】本発明の薄膜磁気ヘッドの構造の１例を示す概
略斜視図である。
略斜視図である。
【図２】本発明の特徴を説明するための説明図であり、
その（ａ）は図１に示した薄膜磁気ヘッドの主要部拡大
図、（ｂ）は実施例のサンプルNo. ３の薄膜磁気ヘッド
の記録部の発生磁界分布図、および（ｃ）は上記（ｂ）
の発生磁界分布図の特徴部分を拡大して示しグラフ図で
ある。
その（ａ）は図１に示した薄膜磁気ヘッドの主要部拡大
図、（ｂ）は実施例のサンプルNo. ３の薄膜磁気ヘッド
の記録部の発生磁界分布図、および（ｃ）は上記（ｂ）
の発生磁界分布図の特徴部分を拡大して示しグラフ図で
ある。
【図３】本発明の薄膜磁気ヘッドの構造の他の例の主要
部を示す拡大斜視図である。
部を示す拡大斜視図である。
【図４】従来の薄膜磁気ヘッドの一例を示す拡大斜視図
である。
である。
【図５】図４に示した従来の構造の薄膜磁気ヘッド（実
施例のサンプルNo. ６に相当）の記録部の発生磁界分布
図である。
施例のサンプルNo. ６に相当）の記録部の発生磁界分布
図である。
１０ 薄膜磁気ヘッド １１ 上部磁極 １２ 下部磁極 １３ コイル １４ ギャップ Ｐ１ 上部磁極のリーディングエッジでの発生磁界のピ
ーク Ｐ２ 上部磁極のトレーリングエッジでの発生磁界のピ
ーク
ーク Ｐ２ 上部磁極のトレーリングエッジでの発生磁界のピ
ーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 勇武 東京都中央区日本橋一丁目13番１号 ティ ーディーケイ株式会社内
Claims (6)
- 【請求項１】 ギャップを介して相互に対向して配置さ
れた上部磁極および下部磁極、ならびに上部磁極および
下部磁極間に磁界を発生させるコイルを備える記録部
と、前記下部磁極を挟んで前記上部磁極と反対側に配置
された磁気抵抗効果素子を備える再生部とを有する薄膜
磁気ヘッドにおいて、前記上部磁極のギャップ深さ長
が、前記上部磁極のリーディングエッジで最大であり、
トレーリングエッジで最小であることを特徴とする薄膜
磁気ヘッド。 - 【請求項２】 前記ギャップ深さ長が、前記上部磁極の
リーディング側からトレーリング側に徐々に小さくされ
た請求項１の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項３】 前記上部磁極のギャップ深さ長が前記上
部磁極のリーディング側からトレーリング側まで直線的
に小さくされており、前記上部磁極のトレーリングエッ
ジのギャップ深さ長Ｌ１と前記上部磁極のリーディング
エッジのギャップ深さ長Ｌ２との間に、０．１≦Ｌ１／
Ｌ２≦０．７の関係が成立する請求項２の薄膜磁気ヘッ
ド。 - 【請求項４】 前記上部磁極のトレーリングエッジのギ
ャップ深さ長Ｌ１と前記上部磁極のリーディングエッジ
のギャップ深さ長Ｌ２との間に、０．２≦Ｌ１／Ｌ２≦
０．６の関係が成立する請求項２の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項５】 上部磁極のギャップ深さ長が前記上部磁
極のリーディング側からトレーリング側まで階段状に小
さくされており、前記上部磁極のトレーリングエッジの
ギャップ深さ長Ｌ３と前記上部磁極のリーディングエッ
ジのギャップ深さ長Ｌ４との間に、０．１≦Ｌ３／Ｌ４
≦０．７の関係が成立する請求項２の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項６】 前記上部磁極のトレーリングエッジのギ
ャップ深さ長Ｌ３と前記上部磁極のリーディングエッジ
のギャップ深さ長Ｌ４との間に、０．２≦Ｌ３／Ｌ４≦
０．６の関係が成立する請求項２の薄膜磁気ヘッド。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6446198A JPH11250416A (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | 薄膜磁気ヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6446198A JPH11250416A (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | 薄膜磁気ヘッド |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11250416A true JPH11250416A (ja) | 1999-09-17 |
Family
ID=13258908
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6446198A Pending JPH11250416A (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | 薄膜磁気ヘッド |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11250416A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7006326B2 (en) | 2000-09-18 | 2006-02-28 | Hitachi, Ltd. | Single pole type recording head with tapered edges |
| EP1148473A3 (en) * | 2000-04-10 | 2006-10-18 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Method and apparatus for perpendicular magnetic recording |
| US7324304B1 (en) * | 2003-11-20 | 2008-01-29 | Maxtor Corporation | Tapered write pole for reduced skew effect |
| US7428123B2 (en) | 2004-05-20 | 2008-09-23 | Tdk Corporation | Perpendicular magnetic head with yoke overlapping inner side portion and increasing in width and thickness along height |
| US7477483B2 (en) | 2004-12-27 | 2009-01-13 | Tdk Corporation | Perpendicular magnetic recording head including extended yoke layer |
| US7545603B2 (en) | 2004-04-30 | 2009-06-09 | Tdk Corporation | Magnetic head and manufacturing method thereof |
| JP2012518864A (ja) * | 2009-02-24 | 2012-08-16 | シーゲイト テクノロジー エルエルシー | 熱に補助される磁気記録のための記録ヘッド |
| US8339749B2 (en) | 2007-12-14 | 2012-12-25 | Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. | Perpendicular magnetic recording head, magnetic head, and magnetic disk device mounted with these heads |
-
1998
- 1998-02-27 JP JP6446198A patent/JPH11250416A/ja active Pending
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| EP1148473A3 (en) * | 2000-04-10 | 2006-10-18 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Method and apparatus for perpendicular magnetic recording |
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| US7133252B2 (en) | 2000-09-18 | 2006-11-07 | Hitachi Global Storage Technologies Japan, Ltd. | Single pole type recording head with trailing side tapered edges |
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| US7430095B2 (en) * | 2003-11-20 | 2008-09-30 | Maxtor Corporation | Tapered write pole for reduced skew effect |
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| JP2012518864A (ja) * | 2009-02-24 | 2012-08-16 | シーゲイト テクノロジー エルエルシー | 熱に補助される磁気記録のための記録ヘッド |
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| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
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