JPH11250364A - 人物監視装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 人物監視装置において、光や音の刺激使用す
ることなく、人物の正面画像を得ること。 【解決手段】 動画像による人物監視装置において、監
視領域全体を撮影する広角カメラ５０と、監視領域を複
数の方向からそれぞれ撮影する複数のカメラ１０〜４０
と、広角カメラ５０から入力される動画像信号から、監
視領域中の人物の動きを検出して上記複数のカメラ１０
〜４０中、人物の正面方向に近い角度から撮影している
カメラを選択するカメラ選択手段６０と、上記選択され
たカメラの画像出力を選択して出力するカメラスイッチ
手段７０とを備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、人物監視装置に係
り、特に人物の正面画像を得るための監視装置に関する
のもである。

【０００２】

【従来の技術】従来、店舗内、危険物の近辺、現金自動
支払機近辺等の人物監視を要する場所において、人物の
正面画像を得るための監視装置は、特開昭６１−１２５
６９５号、特開平５−１９６７６４号に記載されている
ものが知られている。これらの監視装置は、人物に光や
音の刺激を与えて撮影手段の方向へ振り向かせることに
よって、人物の正面画像を得ているものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の技術にあっては、光や音の刺激を発して、人物
を監視用のカメラの方向に向かせるというものであり、
設置場所の状況によっては、使用しにくいという課題が
あった。即ち、一般店舗へ従来技術を応用した場合に
は、人物の正面画像を撮影する毎に光や音を発するの
で、顧客に不要な刺激を与える欠点があった。

【０００４】本発明は画像処理技術によって、光や音等
の刺激を用いることなく、人物の動く方向を測定して、
人物の最も正面に近い角度から撮影しているカメラを選
択できるようにして人物正面画像を得ることができる人
物監視装置を提供することを目的とするものである。

【０００５】

【問題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、監視領域全体を撮影する広角カメラから
入力される画像信号から、人物の動く方向を特定し、人
物の正面、もしくは最も正面に近い角度から撮影してい
るカメラを選択するように人物監視装置を構成す。本発
明は、広角カメラで撮影した動画画像から人物の動く方
向を測定し、この方向から人物の最も正面に近い角度か
ら撮影しているカメラを選択して、光や音等の刺激を用
いることなく人物の正面画像を得るという作用を有す
る。

【０００６】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、動画像による人物監視装置において、監視領域全体
を撮影する広角カメラと、監視領域を複数の方向からそ
れぞれ撮影する複数のカメラと、上記広角カメラから入
力される動画像信号から、監視領域中の人物の動きを検
出して上記複数のカメラ中、人物の正面方向に最も近い
角度から撮影しているカメラを選択するカメラ選択手段
と、上記選択されたカメラの画像出力を選択して出力す
るカメラスイッチ手段とを備えたことを特徴とする人物
監視装置としたものである。本発明によれば、広角カメ
ラから入力される動画像信号から、Ｘ方向、Ｙ方向の人
物の動きを検出し、複数のカメラ中、人物の最も正面に
近い角度から撮影している一または複数のカメラを選択
し、該カメラからの画像出力により人物正面画像を得る
ことができるという作用を有する。

【０００７】以下、本発明の実施例を図１、図２、図
３、図４、図５に基づいて詳細に説明する。図１は、本
発明の人物監視装置全体の機能ブロック図、図２は図１
に示されるカメラ選択部の詳細ブロック図、図３は本発
明の人物監視装置における監視したい領域とカメラ配置
例、図４は本発明の人物監視装置における監視したい領
域と監視領域全体を撮影する広角カメラの配置例、図５
は図１におけるカメラ選択部のカメラ選択法の一例を示
すものである。

【０００８】図１において、１０, ２０, ３０, ４０は
監視領域を撮影する複数のカメラであり、図３に示すよ
うに、各々異なる方向から同一の監視領域を撮影するよ
うに配置される。５０は監視領域全体を撮影する広角カ
メラであり、図４に示すように、監視領域の上部に配置
される。６０は広角カメラからの映像信号が入力され、
カメラ選択信号を出力するカメラ選択手段であるカメラ
選択部、７０は各カメラからの映像信号と、カメラ選択
部６０からの信号が入力され、入力された各カメラから
の映像信号のいずれか、または複数を選択して、映像信
号を出力するカメラスイッチ手段であるカメラスイッチ
部である。

【０００９】図２は図１に記載されているカメラ選択部
６０を詳細に記載したものである。図において、１００
は広角カメラからの映像信号が入力され、該映像信号を
Ａ／Ｄ変換して動き検出部１１０へ出力するＡ／Ｄ変換
部、１１０は、Ａ／Ｄ変換部１００からのディジタル画
像信号とフレームメモリー部１２０からの前フレームの
ディジタル画像信号が入力され、画像の動きを検出し
て、カメラ選択信号出力部１３０へ動き情報を出力する
とともに、フレームメモリー部１２０へ現フレームのデ
ィジタル画像信号を出力する動き検出部、１２０は動き
検出部１１０へ前フレームのディジタル画像信号を出力
するとともに、動き検出部１１０から入力されるディジ
タル画像信号を前フレームの画像信号として保存するフ
レームメモリー部を示している。また、１３０は動き検
出部１１０からの動き情報信号が入力されて、カメラ選
択信号を出力するカメラ選択信号出力部である。

【００１０】以下、このように構成された人物監視装置
の動作を説明する。図３に示されるのように設置された
４台のカメラが、それぞれの角度から監視領域を撮影
し、図１に示すように、カメラスイッチ部７０へ映像信
号を出力する。図４に示すように設置された広角カメラ
はカメラ選択部６０へ映像信号を出力する。

【００１１】カメラ選択部６０は広角カメラから入力さ
れる映像信号から、人物の動く方向を検出して結果をカ
メラスイッチ部７０へ出力する。カメラスイッチ部７０
は、カメラ１、カメラ２、カメラ３、カメラ４からの映
像信号と、カメラ選択部６０からのカメラ選択信号を入
力し、カメラ選択信号に指示される１つ、または複数の
カメラからの映像信号を出力する。

【００１２】つぎに図２、図５を参照して、カメラ選択
部６０の動作を説明する。図２において、Ａ／Ｄ変換部
１００は広角カメラから入力したアナログ映像信号をＡ
／Ｄ変換し、動き検出部１１０へ出力する。動き検出部
１１０は、Ａ／Ｄ変換部１００が出力する現在フレーム
のディジタル画像信号と、フレームメモリー部１２０が
出力する１フレーム時間前のディジタル画像信号が入力
され、以下に示す手法により、人物の動き方向を検出し
て、カメラ選択信号出力部１３０へ出力する。

【００１３】動き検出部１１０は、入力された現在フレ
ームのディジタル画像を一定の領域のブロックに分割
し、その後各ブロックの動きベクトルを検出する。な
お、各ブロックの動きベクトル検出の具体的な手法とし
ては、画像の帯域圧縮と符号化技術（日刊工業新聞社）
のｐ６１〜ｐ６２に示されるブロックマッチング法が一
般的に知られている。

【００１４】各ブロックの動きベクトルの検出後、全ブ
ロックについて、Ｘ方向、Ｙ方向それぞれの動きベクト
ルを平均し、監視領域を上面から見た場合に、図３で示
されるＸ方向、Ｙ方向それぞれについて、プラスの動
き、動きなし、マイナスの動きの３状態、計９状態のい
ずれかを判定する。そして、カメラ選択信号出力部１３
０へ上記判定した動きの状態を出力し、さらに１フレー
ム時間後に前フレームのディジタル画像信号として用い
るための現在フレームの画像信号をフレームメモリー部
１２０へ出力する。

【００１５】カメラ選択信号出力部１３０は、動き検出
部１１０が出力する動き情報信号を取り入れて、以下に
示す手法により、カメラスイッチ部７０へカメラ選択信
号を出力する。

【００１６】図５は、動き検出部１１０からの信号の状
態によって変化するカメラ選択信号出力部１３０の出力
信号の状態を示すものである。例えば、動き検出部１１
０ が出力した状態信号が、Ｘ方向はプラス、Ｙ方向は
マイナスの場合は、人物は図３において、方向１の向き
に移動している。そこで、カメラ３とカメラ４をカメラ
選択信号として、カメラスイッチ部７０へ出力する。ま
た、例えば、Ｘ方向、Ｙ方向ともにプラス状態を動き検
出部１１０ が出力した場合は、人物は図３において方
向２の向きに移動しているので、カメラ１とカメラ４を
カメラ選択信号として、カメラスイッチ部６０へ出力す
る。

【００１７】また、Ｘ方向はマイナス、Ｙ方向は動きな
しの状態を動き検出部１１０が出力した場合は、人物は
図３において、方向３の向きに移動しているので、カメ
ラ２のみをカメラ選択信号として、カメラスイッチ部７
０へ出力する。カメラスイッチ部７０は、カメラ選択信
号出力部１３０に指示されるカメラからの映像信号を選
択して、出力する。

【００１８】これにより、人物のそれぞれ移動方向に対
向するカメラから撮影を行なうことができ、人物の正面
撮影像もしくは、正面に近い方向からの撮影像を得るこ
とができる。

【００１９】なお、上記実施の形態例においては、カメ
ラを４台として、カメラの台数４台以上に増加すること
ができる。この場合、検出した人物の様々な移動方向に
対応させたカメラを選択することができ正面に近い画像
をえることができる。また、広角レンズ撮影された人物
の移動方向をカメラ選択部で９通りの状態として検出す
る例を説明したが、この検出する移動方向も上記カメラ
の設置台数に応じて増加させることができる。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
カメラ、Ａ／Ｄ変換部、動き検出部、フレームメモリー
部、カメラ選択信号出力部、カメラスイッチ部により、
人物の動きを検出して、人物正面を撮影しているカメラ
を自動的に選択するものとしたので、監視精度の向上、
省力化を実現できる。また撮影の際に、光や音などの刺
激を発することなく人物の正面画像を得ることができる
ので、刺激を用いにくい場所にも設置することができ、
設置場所についての制限が少なく、人物監視装置の設置
できる分野を広いものとすることができるという効果を
奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例のブロック図

【図２】本発明の実施例のカメラ選択部の詳細ブロック
図

【図３】本発明の実施例のカメラ配置の例を示す図

【図４】本発明の実施例の広角カメラ配置の例を示す図

【図５】本発明の実施例のカメラ選択部の出力信号説明
図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 動画像による人物監視装置において、監
   視領域全体を撮影する広角カメラと、監視領域を複数の
   方向からそれぞれ撮影する複数のカメラと、上記広角カ
   メラから入力される動画像信号から、監視領域中の人物
   の動きを検出して上記複数のカメラ中、人物の正面方向
   に近い角度から撮影しているカメラを選択するカメラ選
   択手段と、上記選択されたカメラの画像出力を選択して
   出力するカメラスイッチ手段とを備えたことを特徴とす
   る人物監視装置。