JPH11249162A - 液晶表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表示不良が発生するのを可及的に防止する。 【解決手段】 透明な第１の絶縁基板４と、この第１の
絶縁基板上に形成された複数の走査線１４と、第１の絶
縁基板上に前記複数の走査線と交差するように形成され
た複数の信号線１２と、各走査線と各信号線との交差点
毎に形成された画素電極１７と、各画素電極に対応して
設けられ、対応する走査線からの信号に基づいて、対応
する信号線からの信号を対応する画素電極に送出するス
イッチング素子１６と、透明電極材料からなる複数の導
電パッド２８と、を有しているマトリクスアレイ基板２
と、透明な第２の絶縁基板と、この第２の絶縁基板上に
形成された対向電極とを有している対向基板と、画素電
極と対向電極が所定の間隔をもって対向するように、シ
ール剤によって張り合せられた、マトリクスアレイ基板
と対向基板の間に挟持された液晶層と、を備え、対向電
極は導電パッドと電気的に接続され、かつ導電パッドを
介して一定でない電位が印加されることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は液晶表示装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】近年、小型、軽量、低消費電力を志向し
て、液晶表示装置に代表されるフラットパネルディスプ
レイの開発が進められている。

【０００３】アクティブマトリクス型液晶表示装置は、
透明な絶縁基板上に複数本の信号線および走査線がマト
リクス状に配線され、各交点近傍にスイッチ素子を介し
て画素電極が配置されて成るマトリクスアレイ基板と、
透明な絶縁基板上に透明電極材料から成る対向電極が配
置されて成る対向基板と、これら基板間に挟持される液
晶材料とを含む。

【０００４】図３に示すようにマトリクスアレイ基板２
ａは、透明な絶縁基板４上に複数の信号線１２が平行に
配設されるとともに、各々がこれらの信号線１２とほぼ
直角に交差するように複数の走査線１４が平行に配設さ
れた構成を有している。なおこれらの信号線１２と走査
線１４とは図示しない絶縁膜によって電気的に絶縁され
ている。そしてこれらの信号線１２と走査線１４との各
交差点毎にＴＦＴ（Thin Film Transistor）１６および
画素電極１７が設けられている。このＴＦＴ１６のゲー
ト端が対応する走査線１４に接続され、ドレイン端が対
応する信号線１２に接続され、ソース端が画素電極１７
に接続されている。なお、画素電極１７はＩＴＯ（Indi
nm Tin Oxide）から形成される。

【０００５】またマトリクスアレイ基板２ａには、各信
号線１２および各走査線１４を、外付けの駆動回路（図
示せず）によって各々駆動するためのパッド２１および
２３が設けられている。更にマトリクスアレイ基板２ａ
には、対向基板に電位を与えるための接続パッド２５、
電極配線部２７ａおよび導電パッド２８ａが設けられて
いる。なお、これらの電極配線部２７ａおよび導電パッ
ド２８ａは例えばＭｏＷ／Ａｌからなる２層金属配線で
形成されている。

【０００６】このように構成されたアレイ基板の周囲に
は、注入口部３６を除いてシール剤３２が塗布され、対
向電極が形成された対向基板と貼り合せられる。そして
上記注入口部３６より液晶（図示せず）を注入した後、
注入口部３６は紫外線硬化樹脂からなる封止剤により封
止される。なおシール剤３２にも、コスト低減および性
能向上のために紫外線硬化樹脂が用いられている。

【０００７】接続パッド２５に与えられた電位は電極配
線部２７ａおよび導電パッド２８ａに送られる。そして
図４に示すように導電パッド２８ａ上に形成された銀ペ
ースト３４を介して対向基板６の対向電極９に与えられ
る。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】このように構成された
従来のアクティブマトリクス型液晶表示装置において
は、対向電極に印加される電位は一定でなく、かつ対向
電極はＩＴＯから構成されることが多い。

【０００９】この場合、ＩＴＯの抵抗は一般に高いた
め、対向電極に印加される電位に遅延が生じ、表示不良
を発生し易くなる。これを避けるため、従来の液晶表示
装置においては、電極配線部２７ａおよび導電パッド２
８ａを複数個設け、対向電極の電位の伝搬に遅延が生じ
るのを防止していた。

【００１０】ところで、近年においては、パーソナルコ
ンピュータ等の外形寸法に対して大きな表示領域を確保
するために、液晶表示装置等に対して狭額縁化、即ち有
効表示領域に対して周辺の額縁領域を小さくすることが
要求されている。そして対向電極の電位の伝搬に遅延が
生じるのを防止するために額縁領域に上述の導電パッド
２８ａが数多く配置することが必要である。また液晶注
入時間短縮のために注入口部３６を増やすことが求めら
れている。

【００１１】これらのことから、アクティブマトリクス
型液晶表示装置においては、図５に示すように、アレイ
基板と対向基板を貼り合せるシール剤３２や注入口３６
を封止する封止剤４０が、導電パッド２８ａおよび電極
配線部２７ａと重なる部分が生じるのを避けるのが難し
くなってきている。

【００１２】一方、上述したようにシール剤３２および
封止剤４０には紫外線硬化樹脂が用いられ、導電パッド
２８ａおよび電極配線部２７ａには遮光性の金属材料が
用いられる。このためシール剤３２や封止剤４０と、導
電パッド２８ａまたは電極配線部２７ａと重なった領域
においては、紫外線が遮光されることによりシール剤３
２および封止剤４０の硬化が進まず、不純物が液晶層に
混入するのを防止することができず、表示不良が発生す
るという問題が生じる。

【００１３】本発明は上記事情を考慮してなされたもの
であって、表示不良が発生するのを可及的に防止するこ
とのできる液晶表示装置を提供することを目的とする。

【００１４】

【課題を解決するための手段】本発明による液晶表示装
置は、透明な第１の絶縁基板と、この第１の絶縁基板上
に形成された複数の走査線と、前記第１の絶縁基板上に
前記複数の走査線と交差するように形成された複数の信
号線と、各走査線と各信号線との交差点毎に形成された
画素電極と、各画素電極に対応して設けられ、対応する
走査線からの信号に基づいて、対応する信号線からの信
号を対応する画素電極に送出するスイッチング素子と、
透明電極材料からなる複数の導電パッドと、を有してい
るマトリクスアレイ基板と、透明な第２の絶縁基板と、
この第２の絶縁基板上に形成された対向電極とを有して
いる対向基板と、前記画素電極と前記対向電極が所定の
間隔をもって対向するように、シール剤によって貼り合
せられた前記マトリクスアレイ基板と前記対向基板の間
に挟持された液晶層と、を備え、前記対向電極は前記導
電パッドと電気的に接続され、かつ前記導電パッドを介
して一定でない電位が印加されることを特徴とする。

【００１５】このように構成された本発明の液晶表示装
置においては、対向電極と電気的に接続される導電パッ
ドが透明な電極材料から形成されていることにより、導
電パッドが、紫外線硬化型のシール剤や、液晶を封止す
るための紫外線硬化型の封止剤と重なり合っても、これ
らのシール剤や封止剤は硬化することが可能となる。こ
のため不純物が液晶層に混入するのを防止することがで
き、表示不良が生じるのを防止することができる。

【００１６】

【発明の実施の形態】本発明による液晶表示装置の一実
施の形態を図１，図２を参照して説明する。この実施の
形態の液晶表示装置はアクティブマトリクス型液晶表示
装置であって、マトリクス基板と、対向基板と、これら
の基板間に挟持される液晶層とを備えている。対向基板
は透明な絶縁基板上に透明な電極材料からなる対向電極
が形成された構成を有している。なお対向電極に印加さ
れる電位は一定ではない。

【００１７】これに対してマトリクス基板は図１に示す
構成となっている。すなわちマトリクス基板２は、図１
に示すように、透明な絶縁基板４上に平行に配設された
複数の信号線１２と、各々がこれらの信号線にほぼ直角
に交差するように平行に配設された複数の走査線１４と
を有している。なお、これらの信号線１２と走査線１４
とは図示しない絶縁膜によって電気的に絶縁されてい
る。

【００１８】またマトリクス基板２には、これらの信号
線１２と走査線１４との各交差点毎にＴＦＴ１６および
画素電極１７が設けられている。このＴＦＴ１６のゲー
ト端が対応する走査線１４に接続され、ドレイン端が対
応する信号線１２に接続され、ソース端が画素電極１７
に接続されている。なお、画素電極１７はＩＴＯから形
成される。

【００１９】また、マトリクス基板２には、各信号線１
２および各走査線１４を、外付けの駆動回路（図示せ
ず）を各々駆動するためのパッド２１および２３が設け
られている。更にマトリクス基板２には、対向基板に電
位を与えるための接続パッド２５、電極配線部２７およ
び導電パッド２８が設けられている。これらの電極配線
部２７および導電パッド２８は、透明な電極材料、例え
ばＩＴＯから形成されている。

【００２０】このように構成されたアレイ基板２の周
囲、すなわち額縁領域（表示領域以外の領域）には液晶
の注入口部３６を除いてシール剤３２が塗布され、対向
基板と貼り合せられる。そして上記注入口部３６より液
晶を注入した後、注入口部３６は紫外線硬化樹脂からな
る封止剤により封止される。なおシール剤３２にも紫外
線硬化樹脂が用いられている。

【００２１】接続パッド２５に与えられた電位は、電極
配線部２７および導電パッド２８に送られる。そして従
来の場合と同様に導電パッド２８上に形成された銀ペー
スト（図示せず）を介して対向基板の対向電極に上記電
位が与えられる。

【００２２】このように構成された本実施の形態の液晶
表示装置においては、電極配線部２７および導電パッド
２８が透明な電極材料から形成されている。このため、
図２に示すように、シール剤３２や封止剤４０が電極配
線部２７および導電パッド２８と重なり合っていても、
従来の場合と異なり紫外線を透過するため、シール剤３
２や封止剤４０を硬化させることが可能となり、外部か
ら不純物が液晶層に侵入するのを防ぐことができ、表示
不良の発生を抑えることができる。

【００２３】また、電極配線部２７および導電パッド２
８を、画素電極１７と同様にＩＴＯから形成することに
より、製造性が向上し、製造コストを低下させることが
できる。

【００２４】

【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、表示
不良が発生するのを可及的に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による液晶表示装置の一実施の形態にか
かるアレイ基板の構成を示す斜線図。

【図２】実施の形態の効果を説明する説明図。

【図３】従来の液晶表示装置にかかるアレイ基板の構成
を示す斜視図。

【図４】アレイ基板と対向基板との電気的接続を説明す
る断面図。

【図５】従来の液晶表示装置の問題点を説明する説明
図。

【符号の説明】

２ マトリクス基板 ４ 透明な絶縁基板 ６ 対向基板 ９ 対向電極 １２ 信号線 １４ 走査線 １６ ＴＦＴ １７ 画素電極 ２１ パッド ２５ 接続パッド ２７ 電極配線部 ２８ 導電パッド ３２ シール剤 ３６ 液晶の注入口部 ４０ 封止剤

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】透明な第１の絶縁基板と、この第１の絶縁
   基板上に形成された複数の走査線と、前記第１の絶縁基
   板上に前記複数の走査線と交差するように形成された複
   数の信号線と、各走査線と各信号線との交差点毎に形成
   された画素電極と、各画素電極に対応して設けられ、対
   応する走査線からの信号に基づいて、対応する信号線か
   らの信号を対応する画素電極に送出するスイッチング素
   子と、透明電極材料からなる複数の導電パッドと、を有
   しているマトリクスアレイ基板と、 透明な第２の絶縁基板と、この第２の絶縁基板上に形成
   された対向電極とを有している対向基板と、 前記画素電極と前記対向電極が所定の間隔をもって対向
   するように、シール剤によって貼り合せられた前記マト
   リクスアレイ基板と前記対向基板の間に挟持された液晶
   層と、 を備え、 前記対向電極は前記導電パッドと電気的に接続され、か
   つ前記導電パッドを介して一定でない電位が印加される
   ことを特徴とする液晶表示装置。
2. 【請求項２】前記導電パッドは前記画素電極と同一の材
   料から形成されていることを特徴とする請求項１記載の
   液晶表示装置。
3. 【請求項３】前記マトリクスアレイ基板には外部から前
   記一定でない電位が印加されるための接続パッドと、こ
   の接続パッドと前記導電パッドとを接続する、透明な電
   極材料からなる電極配線部とを更に備えていることを特
   徴とする請求項１記載の液晶表示装置。
4. 【請求項４】前記導電パッドおよび電極配線部は前記画
   素電極と同一の材料から形成されていることを特徴とす
   る請求項３記載の液晶表示装置。
5. 【請求項５】前記導電パッドおよび前記電極配線部は画
   素領域以外の領域に形成されていることを特徴とする請
   求項３または４記載の液晶表示装置。