JP2004226654A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】アレイ基板とカラーフィルタ基板の電気的接続部における耐腐食性能を向上させ、かつ低抵抗で安定した接続を確保する。
【解決手段】シール樹脂層15を介して貼り合わされたアレイ基板1及びカラーフィルタ基板11と、両基板の間隙に充填された液晶21とを備える。アレイ基板は、画素電極7と、トランジスタ5と、一方の終端に共通電極パッド10が形成された共通電極9を有する。カラーフィルタ基板は、カラーフィルタ層12と、カラーフィルタ層上に形成された対向電極13と、共通電極パッドと対向させて対向電極の終端部に形成された対向電極パッド14を有する。共通電極パッドと対向電極パッドとが対向する接続部は、シール樹脂層内に位置し、かつシール樹脂層には導電性微粒子16が分散され、導電性微粒子を介して共通電極パッドと対向電極パッドが電気的に接続されている。
【選択図】 図2
【解決手段】シール樹脂層15を介して貼り合わされたアレイ基板1及びカラーフィルタ基板11と、両基板の間隙に充填された液晶21とを備える。アレイ基板は、画素電極7と、トランジスタ5と、一方の終端に共通電極パッド10が形成された共通電極9を有する。カラーフィルタ基板は、カラーフィルタ層12と、カラーフィルタ層上に形成された対向電極13と、共通電極パッドと対向させて対向電極の終端部に形成された対向電極パッド14を有する。共通電極パッドと対向電極パッドとが対向する接続部は、シール樹脂層内に位置し、かつシール樹脂層には導電性微粒子16が分散され、導電性微粒子を介して共通電極パッドと対向電極パッドが電気的に接続されている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シール樹脂層を介して貼り合わされたアレイ基板とカラーフィルタ基板の間に液晶が充填された、カラーTFT(薄膜トランジスタ)型の液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶ディスプレイ(以下LCDと称す)は、薄型、軽量、低消費電力などの優れた特徴を有し、携帯電話、携帯情報端末用のディスプレイに広く用いられている。特に近年、携帯電話用LCDの高精細化、高画質化要望に伴い、カラーTFT−LCDの搭載が増大している。従来カラーTFT−LCDは、屋内で使用するノートPCやモニターに使用されていたが、携帯電話などのモバイル機器では、温度、湿度がさまざまに変化する環境下で使用されるために、カラーTFT−LCDにも従来以上に高い耐環境特性が要求されている。例えば、従来のPC用カラーTFT−LCDでは、使用温度環境が0℃〜40℃であったが、モバイル機器用では−20℃〜60℃となり、従来に比べると高い耐久性が要望されている。
【0003】
従来のカラーTFT−LCDの断面構造の一例を図3に示す。アレイ基板1とカラーフィルタ基板11が、所定の間隙を形成してシール樹脂15により貼り合わされ、その間隙に液晶21が充填されている。
【0004】
アレイ基板1上には、薄膜トランジスタ5が形成され、その上には、層間絶縁膜6を介して画素電極7が形成され、トランジスタ5のドレイン電極8と接続されている。アレイ基板1の端部には共通電極9が形成され、共通電極9の端部には共通電極パッド10が設けられている。
【0005】
カラーフィルタ基板11上にはカラーフィルタ層12が形成され、その上に対向電極13が形成されている。対向電極13の端部には、共通電極パッド10と対向する位置に対向電極パッド14が設けられている。共通電極パッド10と対向電極パッド14とは、カーボンペーストなどの導電材22を介して電気的に接続されている。
【0006】
従来のカラーTFT−LCDでは、一般的に、アレイ基板1上の配線材料としてはアルミニュウム、チタン、モリブデンなど、また画素電極7材料としては、透過型ではITO、反射型、半透過型では、画素全面あるいは部分的にアルミニュウムが主として用いられている。またカラーフィルタ基板11では、対向電極材料13としてITOが用いられる。一般的には、駆動用のLSIはアレイ基板1側に搭載されるので、カラーフィルタ基板11側の対向電極13とLSIを電気的に接続するための構造が必要である。
【0007】
そのため、アレイ基板1上に、接続用の配線(共通電極9)とその先端部の電極パッド(共通電極パッド10)を設ける。またカラーフィルタ基板11では、対向電極13の端部に対向電極パッド14を設ける。この共通電極パッド10と対向電極パッド14とを、上記のとおり、導電材22により電気的に接続している。通常、共通電極パッド10は、カーボンペースト等の導電物材22が液晶21中に拡散するのを防止するために、シール樹脂15の外側に配置されている(例えば特許文献1参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開昭63−287821号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、共通電極パッド10と対向電極パッド14との接続部(以下この部分をトランスファー部と呼ぶ)は、シール樹脂15外に配置されていることにより、環境中に暴露されることになる。そのため、例えば60℃/90%湿度下での動作試験では、雰囲気中の水分とイオン(不純物)と電界により、トランスファー部の電極が腐食するという現象が発生した。特にトランスファー部をアルミニュウムとITOの異種金属で構成した場合に、非常にこの現象が発生しやすく、アルミニュウムが溶けたり、ITOが還元されて、表示異常などの問題を引き起こしていた。
【0010】
本発明は、トランスファー部の耐腐食性能を向上させ、かつ電気的接続のための導電材が液晶中に溶出することを抑制して、低抵抗で安定した接続を確保することが可能な液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の液晶表示装置は、アレイ基板と、前記アレイ基板とシール樹脂層を介して所定の間隙を設けて貼り合わされたカラーフィルタ基板と、前記両基板の間隙に充填された液晶とを備え、前記アレイ基板には、複数の画素電極と、薄膜トランジスタと、ソース配線電極と、ゲート配線電極と、一方の終端に共通電極パッドが形成された共通電極とが設けられ、前記カラーフィルタ基板には、カラーフィルタ層と、少なくとも前記カラーフィルタ層上に形成された対向電極と、前記共通電極パッドと対向させて前記対向電極の終端部に形成された対向電極パッドとが設けらている。
【0012】
上記課題を解決するために、前記共通電極パッドと前記対向電極パッドとが対向する接続部は、前記アレイ基板と前記カラーフィルタ基板の間に形成された前記シール樹脂層内に位置し、かつ前記シール樹脂層には導電性微粒子が分散され、前記導電性微粒子を介して前記共通電極パッドと前記対向電極パッドが電気的に接続されている構成を有する。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の液晶表示装置によれば、上記課題を解決するための手段に記載の構成によって、共通電極パッドと対向電極パッドがシール樹脂層内に設けられ、かつ電気的な接続はシール樹脂層内に分散させた導電性微粒子を介して行われる。従って、共通電極パッドと対向電極パッドが外部環境に暴露されることがなく、双方の電極パッドが直接水分にさらされることが回避される。これにより、水分とイオンの浸入が防止されるので、双方の電極パッド部の耐腐食性能を向上させることができる。また、シール樹脂層内に分散させた導電性微粒子を介して電気的に接続されるので、導電性微粒子が液晶中に溶出することがなく、かつ低抵抗で安定した接続を確保することができる。
【0014】
好ましくは、前記共通電極パッド及び前記対向電極パッドの幅は、前記シール樹脂層の幅よりも小さい。それによれば、上記両方の電極パッドがシール樹脂よりも外側に露出しないため、直接水分に暴露されることがなくなり、耐腐食性能を向上させることが出来る。
【0015】
また好ましくは、前記導電性微粒子は、選択的に、前記共通電極パッドと前記対向電極パッドが対向する領域の前記シール樹脂層内に分散されている。
【0016】
以下、本発明の液晶表示装置の具体的な実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0017】
(実施の形態)
図1は、本発明の一実施の形態における液晶表示装置の構成を示す平面図、図2は、図1おけるA−A部分の断面図である。但し、A−A断面の構造を判り易く示すために、図1との寸法的な整合を外して概念的に図示されている。図3の従来例と同一の要素については、同一の参照番号を付して説明する。この液晶表示装置は、共通電極パッド10と対向電極パッド14が対向するトランスファー部の構造が従来例と相違するが、これについては後述する。まず、この液晶表示装置の全体の構造について説明する。
【0018】
1は無アルカリガラスからなるアレイ基板、11は無アルカリガラスからなるカラーフィルタ基板であり、所定の間隙を形成して互いに対向するように、熱硬化型樹脂からなるシール樹脂15により貼り合わされ、その間隙に液晶21が充填されている。
【0019】
アレイ基板1上に、アルミニュウムとチタンからなるゲート電極2とソース電極が、窒化シリコンからなる層間絶縁膜4を介してマトリックス状に配置されている。ゲート電極2とソース電極3との各交点には、アモルファスシリコン層を有するトランジスタ5が形成されている。各トランジスタ5上には、層間絶縁膜6を介してITOからなる画素電極7が形成され、トランジスタ5のドレイン電極8と電気的に接続されている。アレイ基板1の端部には、アルミニュウムとチタンからなる共通電極9が形成され、共通電極9の端部には共通電極パッド10が設けられている。各々のゲート電極1及びソース電極3は、ゲート側LSI19とソース側LSI20に接続されている。
【0020】
対向側のカラーフィルタ基板11上には、RGBの各カラーフィルタ層12が設けられ、その上にはITOからなる対向電極13がそれぞれ形成されている。
対向電極13の端部の共通電極パッド10と対向する位置には、対向電極パッド14が設けられている。
【0021】
共通電極パッド10と対向電極パッド14が対向する位置には、シール樹脂15中に、樹脂ボールに金メッキを施した導電性微粒子16が分散され、トランスファー部が形成されている。なお導電性微粒子16は大きさを誇張して図示されているが、通常導電性を付与するために用いられる程度の大きさのものを用いればよい。導電性微粒子16が分散されたトランスファー部構造により、共通電極パッド10と対向電極パッド14が電気的に接続されている。
【0022】
なお図示しないが、画素電極7および対向電極13上には配向膜が形成され、所定の方向にラビングされている。また、図2に示されるように、アレイ基板1、およびカラーフィルタ基板11の外面側にはそれぞれ、下側偏光板18、および上側偏光板17が設けられている。
【0023】
トランスファー部を形成するには、アレイ基板1上の共通電極パッド10にのみ選択的に、樹脂ボールに金メッキを施した導電性微粒子16を分散したシール樹脂15を塗布する。また、対向するカラーフィルタ基板11上には、導電性微粒子を含まないシール樹脂15を画素電極7の外周部に塗布する。その後、アレイ基板1とカラーフィルタ11基板を貼り合わせることにより、導電性微粒子16を介して共通電極パッド10と対向電極パッド14とが電気的に接続される。
導電性微粒子16は、硬化したシール樹脂15中に埋没されるので、液晶21中に溶出することはない。
【0024】
図2(図1のA−A断面図)に示されるように、共通電極パッド10及び対向電極パッド14は、シール樹脂15の平面輪郭よりも小さく形成されており、シール樹脂15の外側に露出することはなく、外部環境に暴露されない。
【0025】
本実施の形態に基づく構成の液晶表示装置を60℃/90%の湿度下で連続通電したところ、1000時間経過した後も、共通電極パッド10及び対向電極パッド14部分には、腐食は発生していないことが確認された。一方従来構成の液晶表示装置では250時間程度で腐食が発生していたので、約4倍程度耐食性が向上したことを確認できた。
【0026】
接続抵抗についても、初期及び1000時間経過後において10Ω以下と安定しており、接続不良による表示異常は見られなかった。
【0027】
本実施の形態では、アレイ基板1上の共通電極パッド10上に導電性微粒子16を分散させたシール樹脂15を選択的に塗布した場合を示したが、必ずしもこの構造に限定されることなく、本発明を適用できる。例えば、アレイ基板1のソース電極3またはゲート電極2と、対向するカラーフィルタ基板11の対向電極13との間に電気的短絡が発生しなければ、導電性微粒子16を分散させたシール樹脂15を、共通電極パッド10を含むようにアレイ基板1の全周、または対向電極パッド10を含むようにカラーフィルタ基板11の全周に形成しても同様の効果が得られる。
【0028】
また、本実施の形態では、透過型カラーTFT−LCDの場合の構成について説明したが、反射型または半透過型カラーTFT−LCDでも同様に本発明を適用できる。反射型または半透過型カラーTFT−LCDの場合、画素電極7および共通電極パッド10がアルミニュウムで構成されており、共通電極パッド10と対向電極パッド14がそれぞれアルミニュウムとITOの異種金属接合になる。異種金属接合では、活性化エネルギー差が発生する為により腐食が発生しやすい。従って、陽極腐食の起こりやすいアルミニュウムの耐食性を、本発明の構成により向上させることが、より効果的である。
【0029】
【発明の効果】
本発明の液晶表示装置によれば、共通電極パッドと対向電極パッドとが対向する接続部がアレイ基板またはカラーフィルタ基板上に形成されたシール樹脂内に位置しているので、共通電極パッドと対向電極パッドの耐食性を向上させることが出来る。またシール樹脂層内に分散された導電性微粒子を介して共通電極パッドと対向電極パッドが電気的に接続されているため、導電性微粒子が液晶中に溶出することを抑制して、低抵抗で安定した接続が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における液晶表示装置の平面図
【図2】図1のA−A部分の断面図
【図3】従来例の液晶表示装置の断面図
【符号の説明】
1 アレイ基板
2 ゲート電極
3 ソース電極
4 層間絶縁膜
5 トランジスタ
6 層間絶縁膜
7 画素電極
8 ドレイン電極
9 共通電極
10 共通電極パッド
11 カラーフィルタ基板
12 カラーフィルタ層
13 対向電極
14 対向電極パッド
15 シール樹脂
16 導電性微粒子
17 上側偏光板
18 下側偏光板
19 ゲート側LSI
20 ソース側LSI
21 液晶
22 カーボンペースト
【発明の属する技術分野】
本発明は、シール樹脂層を介して貼り合わされたアレイ基板とカラーフィルタ基板の間に液晶が充填された、カラーTFT(薄膜トランジスタ)型の液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶ディスプレイ(以下LCDと称す)は、薄型、軽量、低消費電力などの優れた特徴を有し、携帯電話、携帯情報端末用のディスプレイに広く用いられている。特に近年、携帯電話用LCDの高精細化、高画質化要望に伴い、カラーTFT−LCDの搭載が増大している。従来カラーTFT−LCDは、屋内で使用するノートPCやモニターに使用されていたが、携帯電話などのモバイル機器では、温度、湿度がさまざまに変化する環境下で使用されるために、カラーTFT−LCDにも従来以上に高い耐環境特性が要求されている。例えば、従来のPC用カラーTFT−LCDでは、使用温度環境が0℃〜40℃であったが、モバイル機器用では−20℃〜60℃となり、従来に比べると高い耐久性が要望されている。
【0003】
従来のカラーTFT−LCDの断面構造の一例を図3に示す。アレイ基板1とカラーフィルタ基板11が、所定の間隙を形成してシール樹脂15により貼り合わされ、その間隙に液晶21が充填されている。
【0004】
アレイ基板1上には、薄膜トランジスタ5が形成され、その上には、層間絶縁膜6を介して画素電極7が形成され、トランジスタ5のドレイン電極8と接続されている。アレイ基板1の端部には共通電極9が形成され、共通電極9の端部には共通電極パッド10が設けられている。
【0005】
カラーフィルタ基板11上にはカラーフィルタ層12が形成され、その上に対向電極13が形成されている。対向電極13の端部には、共通電極パッド10と対向する位置に対向電極パッド14が設けられている。共通電極パッド10と対向電極パッド14とは、カーボンペーストなどの導電材22を介して電気的に接続されている。
【0006】
従来のカラーTFT−LCDでは、一般的に、アレイ基板1上の配線材料としてはアルミニュウム、チタン、モリブデンなど、また画素電極7材料としては、透過型ではITO、反射型、半透過型では、画素全面あるいは部分的にアルミニュウムが主として用いられている。またカラーフィルタ基板11では、対向電極材料13としてITOが用いられる。一般的には、駆動用のLSIはアレイ基板1側に搭載されるので、カラーフィルタ基板11側の対向電極13とLSIを電気的に接続するための構造が必要である。
【0007】
そのため、アレイ基板1上に、接続用の配線(共通電極9)とその先端部の電極パッド(共通電極パッド10)を設ける。またカラーフィルタ基板11では、対向電極13の端部に対向電極パッド14を設ける。この共通電極パッド10と対向電極パッド14とを、上記のとおり、導電材22により電気的に接続している。通常、共通電極パッド10は、カーボンペースト等の導電物材22が液晶21中に拡散するのを防止するために、シール樹脂15の外側に配置されている(例えば特許文献1参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開昭63−287821号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、共通電極パッド10と対向電極パッド14との接続部(以下この部分をトランスファー部と呼ぶ)は、シール樹脂15外に配置されていることにより、環境中に暴露されることになる。そのため、例えば60℃/90%湿度下での動作試験では、雰囲気中の水分とイオン(不純物)と電界により、トランスファー部の電極が腐食するという現象が発生した。特にトランスファー部をアルミニュウムとITOの異種金属で構成した場合に、非常にこの現象が発生しやすく、アルミニュウムが溶けたり、ITOが還元されて、表示異常などの問題を引き起こしていた。
【0010】
本発明は、トランスファー部の耐腐食性能を向上させ、かつ電気的接続のための導電材が液晶中に溶出することを抑制して、低抵抗で安定した接続を確保することが可能な液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の液晶表示装置は、アレイ基板と、前記アレイ基板とシール樹脂層を介して所定の間隙を設けて貼り合わされたカラーフィルタ基板と、前記両基板の間隙に充填された液晶とを備え、前記アレイ基板には、複数の画素電極と、薄膜トランジスタと、ソース配線電極と、ゲート配線電極と、一方の終端に共通電極パッドが形成された共通電極とが設けられ、前記カラーフィルタ基板には、カラーフィルタ層と、少なくとも前記カラーフィルタ層上に形成された対向電極と、前記共通電極パッドと対向させて前記対向電極の終端部に形成された対向電極パッドとが設けらている。
【0012】
上記課題を解決するために、前記共通電極パッドと前記対向電極パッドとが対向する接続部は、前記アレイ基板と前記カラーフィルタ基板の間に形成された前記シール樹脂層内に位置し、かつ前記シール樹脂層には導電性微粒子が分散され、前記導電性微粒子を介して前記共通電極パッドと前記対向電極パッドが電気的に接続されている構成を有する。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の液晶表示装置によれば、上記課題を解決するための手段に記載の構成によって、共通電極パッドと対向電極パッドがシール樹脂層内に設けられ、かつ電気的な接続はシール樹脂層内に分散させた導電性微粒子を介して行われる。従って、共通電極パッドと対向電極パッドが外部環境に暴露されることがなく、双方の電極パッドが直接水分にさらされることが回避される。これにより、水分とイオンの浸入が防止されるので、双方の電極パッド部の耐腐食性能を向上させることができる。また、シール樹脂層内に分散させた導電性微粒子を介して電気的に接続されるので、導電性微粒子が液晶中に溶出することがなく、かつ低抵抗で安定した接続を確保することができる。
【0014】
好ましくは、前記共通電極パッド及び前記対向電極パッドの幅は、前記シール樹脂層の幅よりも小さい。それによれば、上記両方の電極パッドがシール樹脂よりも外側に露出しないため、直接水分に暴露されることがなくなり、耐腐食性能を向上させることが出来る。
【0015】
また好ましくは、前記導電性微粒子は、選択的に、前記共通電極パッドと前記対向電極パッドが対向する領域の前記シール樹脂層内に分散されている。
【0016】
以下、本発明の液晶表示装置の具体的な実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0017】
(実施の形態)
図1は、本発明の一実施の形態における液晶表示装置の構成を示す平面図、図2は、図1おけるA−A部分の断面図である。但し、A−A断面の構造を判り易く示すために、図1との寸法的な整合を外して概念的に図示されている。図3の従来例と同一の要素については、同一の参照番号を付して説明する。この液晶表示装置は、共通電極パッド10と対向電極パッド14が対向するトランスファー部の構造が従来例と相違するが、これについては後述する。まず、この液晶表示装置の全体の構造について説明する。
【0018】
1は無アルカリガラスからなるアレイ基板、11は無アルカリガラスからなるカラーフィルタ基板であり、所定の間隙を形成して互いに対向するように、熱硬化型樹脂からなるシール樹脂15により貼り合わされ、その間隙に液晶21が充填されている。
【0019】
アレイ基板1上に、アルミニュウムとチタンからなるゲート電極2とソース電極が、窒化シリコンからなる層間絶縁膜4を介してマトリックス状に配置されている。ゲート電極2とソース電極3との各交点には、アモルファスシリコン層を有するトランジスタ5が形成されている。各トランジスタ5上には、層間絶縁膜6を介してITOからなる画素電極7が形成され、トランジスタ5のドレイン電極8と電気的に接続されている。アレイ基板1の端部には、アルミニュウムとチタンからなる共通電極9が形成され、共通電極9の端部には共通電極パッド10が設けられている。各々のゲート電極1及びソース電極3は、ゲート側LSI19とソース側LSI20に接続されている。
【0020】
対向側のカラーフィルタ基板11上には、RGBの各カラーフィルタ層12が設けられ、その上にはITOからなる対向電極13がそれぞれ形成されている。
対向電極13の端部の共通電極パッド10と対向する位置には、対向電極パッド14が設けられている。
【0021】
共通電極パッド10と対向電極パッド14が対向する位置には、シール樹脂15中に、樹脂ボールに金メッキを施した導電性微粒子16が分散され、トランスファー部が形成されている。なお導電性微粒子16は大きさを誇張して図示されているが、通常導電性を付与するために用いられる程度の大きさのものを用いればよい。導電性微粒子16が分散されたトランスファー部構造により、共通電極パッド10と対向電極パッド14が電気的に接続されている。
【0022】
なお図示しないが、画素電極7および対向電極13上には配向膜が形成され、所定の方向にラビングされている。また、図2に示されるように、アレイ基板1、およびカラーフィルタ基板11の外面側にはそれぞれ、下側偏光板18、および上側偏光板17が設けられている。
【0023】
トランスファー部を形成するには、アレイ基板1上の共通電極パッド10にのみ選択的に、樹脂ボールに金メッキを施した導電性微粒子16を分散したシール樹脂15を塗布する。また、対向するカラーフィルタ基板11上には、導電性微粒子を含まないシール樹脂15を画素電極7の外周部に塗布する。その後、アレイ基板1とカラーフィルタ11基板を貼り合わせることにより、導電性微粒子16を介して共通電極パッド10と対向電極パッド14とが電気的に接続される。
導電性微粒子16は、硬化したシール樹脂15中に埋没されるので、液晶21中に溶出することはない。
【0024】
図2(図1のA−A断面図)に示されるように、共通電極パッド10及び対向電極パッド14は、シール樹脂15の平面輪郭よりも小さく形成されており、シール樹脂15の外側に露出することはなく、外部環境に暴露されない。
【0025】
本実施の形態に基づく構成の液晶表示装置を60℃/90%の湿度下で連続通電したところ、1000時間経過した後も、共通電極パッド10及び対向電極パッド14部分には、腐食は発生していないことが確認された。一方従来構成の液晶表示装置では250時間程度で腐食が発生していたので、約4倍程度耐食性が向上したことを確認できた。
【0026】
接続抵抗についても、初期及び1000時間経過後において10Ω以下と安定しており、接続不良による表示異常は見られなかった。
【0027】
本実施の形態では、アレイ基板1上の共通電極パッド10上に導電性微粒子16を分散させたシール樹脂15を選択的に塗布した場合を示したが、必ずしもこの構造に限定されることなく、本発明を適用できる。例えば、アレイ基板1のソース電極3またはゲート電極2と、対向するカラーフィルタ基板11の対向電極13との間に電気的短絡が発生しなければ、導電性微粒子16を分散させたシール樹脂15を、共通電極パッド10を含むようにアレイ基板1の全周、または対向電極パッド10を含むようにカラーフィルタ基板11の全周に形成しても同様の効果が得られる。
【0028】
また、本実施の形態では、透過型カラーTFT−LCDの場合の構成について説明したが、反射型または半透過型カラーTFT−LCDでも同様に本発明を適用できる。反射型または半透過型カラーTFT−LCDの場合、画素電極7および共通電極パッド10がアルミニュウムで構成されており、共通電極パッド10と対向電極パッド14がそれぞれアルミニュウムとITOの異種金属接合になる。異種金属接合では、活性化エネルギー差が発生する為により腐食が発生しやすい。従って、陽極腐食の起こりやすいアルミニュウムの耐食性を、本発明の構成により向上させることが、より効果的である。
【0029】
【発明の効果】
本発明の液晶表示装置によれば、共通電極パッドと対向電極パッドとが対向する接続部がアレイ基板またはカラーフィルタ基板上に形成されたシール樹脂内に位置しているので、共通電極パッドと対向電極パッドの耐食性を向上させることが出来る。またシール樹脂層内に分散された導電性微粒子を介して共通電極パッドと対向電極パッドが電気的に接続されているため、導電性微粒子が液晶中に溶出することを抑制して、低抵抗で安定した接続が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における液晶表示装置の平面図
【図2】図1のA−A部分の断面図
【図3】従来例の液晶表示装置の断面図
【符号の説明】
1 アレイ基板
2 ゲート電極
3 ソース電極
4 層間絶縁膜
5 トランジスタ
6 層間絶縁膜
7 画素電極
8 ドレイン電極
9 共通電極
10 共通電極パッド
11 カラーフィルタ基板
12 カラーフィルタ層
13 対向電極
14 対向電極パッド
15 シール樹脂
16 導電性微粒子
17 上側偏光板
18 下側偏光板
19 ゲート側LSI
20 ソース側LSI
21 液晶
22 カーボンペースト
Claims (3)
- アレイ基板と、前記アレイ基板とシール樹脂層を介して所定の間隙を設けて貼り合わされたカラーフィルタ基板と、前記両基板の間隙に充填された液晶とを備え、
前記アレイ基板には、複数の画素電極と、薄膜トランジスタと、ソース配線電極と、ゲート配線電極と、一方の終端に共通電極パッドが形成された共通電極とが設けられ、前記カラーフィルタ基板には、カラーフィルタ層と、少なくとも前記カラーフィルタ層上に形成された対向電極と、前記共通電極パッドと対向させて前記対向電極の終端部に形成された対向電極パッドとが設けられた液晶表示装置において、
前記共通電極パッドと前記対向電極パッドとが対向する接続部は、前記アレイ基板と前記カラーフィルタ基板の間に形成された前記シール樹脂層内に位置し、かつ前記シール樹脂層には導電性微粒子が分散され、前記導電性微粒子を介して前記共通電極パッドと前記対向電極パッドが電気的に接続されていることを特徴とする液晶表示装置。 - 前記共通電極パッド及び前記対向電極パッドの幅は、前記シール樹脂層の幅よりも小さい請求項1に記載の液晶表示装置。
- 前記導電性微粒子は、選択的に、前記共通電極パッドと前記対向電極パッドが対向する領域の前記シール樹脂層内に分散されている請求項1に記載の液晶表示装置。
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