JPH11248583A - 静電容量型圧力センサ及びその製造方法 - Google Patents

静電容量型圧力センサ及びその製造方法

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JPH11248583A
JPH11248583A JP6763198A JP6763198A JPH11248583A JP H11248583 A JPH11248583 A JP H11248583A JP 6763198 A JP6763198 A JP 6763198A JP 6763198 A JP6763198 A JP 6763198A JP H11248583 A JPH11248583 A JP H11248583A
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JP
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glass substrate
diaphragm
semiconductor substrate
pressure sensor
substrate
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JP6763198A
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Koji Sakai
浩司 境
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Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 両基板の熱膨張係数の差から陽極接合時の温
度から低下する際にダイアフラムにかかる圧縮応力を解
消し、測定圧力の精度を良好にすることのできる静電容
量型圧力センサを提供すること 【解決手段】 半導体基板1とガラス基板5が陽極接合
によって一体化されている。半導体基板には、凹部2が
形成されて、薄肉のダイアフラム3が形成されている。
係るダイアフラムの凹部側が可動電極4となる。ガラス
基板の可動電極に対向する位置に固定電極6が形成され
ている。半導体基板に、係る凹部の形成領域を含むよう
に、応力低減用凹部10を形成することで、凹部の周囲
に角部分10aが形成される。陽極接合時に、角部分は
ガラス基板に引き寄せられて接合され、角部分を介し
て、ダイアフラムに引張応力が加わるので、ダイアフラ
ムにかかる圧縮応力を解消し、ダイアフラムが平坦にな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電容量型圧力セ
ンサ及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図13は、従来の静電容量型圧力センサ
の概略構成を示している。同図に示すように、半導体基
板1のほぼ中央を両面からエッチングを行い所定量だけ
除去することにより肉薄のダイアフラム3を一体に形成
する。この時、ダイアフラム3の接合側には底浅の凹部
2を形成している。そして、この半導体基板1とガラス
基板5が陽極接合によって一体化されている。これによ
り、ダイアフラム2とガラス基板5との間には、上記凹
部2に基づく密閉された空間が形成される。そして、こ
のダイアフラム3のガラス基板5に対向する面が可動電
極4となる。さらに、ガラス基板5には可動電極4に対
向するように固定電極6が形成されている。
【0003】これにより、可動電極4と固定電極6の間
には、距離に応じた静電容量が発生し、上記凹部2に基
づく空間が容量ギャップとなる。そして、ダイアフラム
3の開放側の面に圧力測定対象のガスを接触させること
により、凹部2内との圧力差によってダイアフラム3が
撓むようになっている。係るダイアフラム3が変位する
ことによって、可動電極4が変位し、可動電極4と固定
電極6との間で、両電極4,6間の距離に応じた静電容
量が発生する。係る静電容量の変化を測定することによ
って、ダイアフラム3の開放側の面に加えられた圧力を
測定するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の静電容量型圧力センサでは、半導体基板1とガ
ラス基板5を陽極接合によって接合しており、その陽極
接合をする際に半導体基板1とガラス基板5に高温が加
えられる。すると、両基板1,5の熱膨張率の違い(ガ
ラス基板5は半導体基板1よりも熱膨張率が小さい)か
ら、半導体基板1側が大きく膨張した状態で接合される
とともに接合後に常温に冷却される際に半導体基板1側
の方の収縮率が大きくなることから、半導体基板1には
ダイアフラム3の中央に向かって圧縮応力が生じてしま
う。
【0005】これに伴い、図14に示すように、ダイア
フラム3は、固定電極6,可動電極4間のギャップが大
きくなる方向に撓んでしまう(同図では下側に凸の状態
となる)。そして、このように応力がかかり変形した状
態となったダイアフラム3では、圧力がかかっていない
時の零点容量が変化してしまうばかりでなく、印加圧力
を徐々に上昇していった時のダイアフラムの変形の状態
は、最初は図示するように下に凸の状態であるので、圧
力の上昇にともないその突出量が小さくなる。これとも
ない静電容量も大きくなる。そして、ダイアフラム3が
平坦になった状態でさらに圧力が上昇するとダイアフラ
ム3は上に凸の状態に変形する。この変形時には、ダイ
アフラム3自体が有するバネ弾性力も作用することか
ら、急激に変化することになる。従って、印加圧力に対
するセンサ出力の特性は、ダイアフラムの形状が下に凸
の状態から上に凸の状態に変位する際にステップ的に変
化することになり、連続性が保たれず、精度のよい測定
が行えなくなる。
【0006】そして、係る現象を実証するため、実際に
ダイアフラム3に撓みが生じている圧力センサを用い、
その圧力−静電容量の特性を測定した。図15は、係る
実験結果を示すグラフであり、測定値を実線で示してい
る。測定圧力を印加しない基準状態でダイアフラムが平
坦な正規のセンサにおける計算値を破線で示している。
【0007】前述したように、ダイアフラム3は容量ギ
ャップが大きくなる方向に撓んでいるので、両電極4,
6間の距離が大きくなるため、初期に測定された静電容
量の値(測定値)は計算された静電容量の値(計算値)
よりも小さくなる。この応力により変形したダイアフラ
ム3に圧力を印加し続けると、ある値以上の圧力(グラ
フでは約270mmHg)がダイアフラム3に印加され
た時に、ダイアフラム3は急激に逆方向に変形する。よ
って、静電容量の変化の軌跡が途中で大きく変化し、測
定値は計算値よりも大きくなる。さらに、圧力が上昇す
ると、測定値は計算された値に近付いていく。すなわ
ち、ダイアフラム3が撓んだ静電容量型圧力センサにお
いて、測定値は途中で不連続の状態となるので、係る測
定値に対して修正を行い計算値に近付かせることは困難
であることがわかる。
【0008】従って、このようにダイアフラム3が撓ん
だセンサは、不良品となるので、同面積の基板から製造
される静電容量型圧力センサの歩留まりは減少してしま
うため、製造コストが増加してしまう。
【0009】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、上記した問題点を解
決し、ダイアフラムの撓みを修正して、測定圧力の精度
を良好にし、歩留まりを向上することのできる静電容量
型圧力センサ及びその製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明に係る静電容量型圧力センサでは、固定電
極が形成されたガラス基板と、ダイアフラムが形成され
た半導体基板とが陽極接合して一体化され、前記ダイア
フラムは、前記半導体基板の前記固定電極に対向する位
置に凹部が設けられることにより形成され、前記半導体
基板の接合側表面の前記凹部の外周囲と、前記ガラス基
板の接合面との間には、所定のギャップを有するととも
に、その外周囲の前記凹部側の角部分を前記ガラス基板
側に引き寄せた状態でその角部分と前記ガラス基板とを
接合するように構成した(請求項1)。
【0011】また、上記した構成のセンサを製造するの
に適した本発明に係る静電容量型圧力センサの製造方法
では、ガラス基板または半導体基板の少なくとも一方の
接合面に応力低減用凹部を設ける工程と、前記半導体基
板の前記ガラス基板との接合面に凹部を設ける工程とを
有し、前記応力低減用凹部は、前記半導体基板と前記ガ
ラス基板との接合面同士を接触させた状態で、前記凹部
の外周囲と前記ガラス基板の接合面との間に所定のギャ
ップが形成されるようにした。係る工程により形成され
たガラス基板と半導体基板を用意し、接合面同士を接触
させる。そして、前記外周囲と、前記ガラス基板の接合
面との間に所定のギャップを形成した状態で、前記ガラ
ス基板と前記半導体基板の接触部分を陽極接合して一体
化する。次いで、前記陽極接合よりも高い電圧を前記ガ
ラス基板と前記半導体基板間に印加し、その印可した電
圧により発生する静電引力によって前記外周囲の前記凹
部側の角部分を前記ガラス基板側に引き寄せて接触さ
せ、その接触した前記角部分と前記ガラス基板とを陽極
接合する工程を含むようにした(請求項2)。
【0012】応力低減用凹部の形成領域は凹部の形成領
域よりも大きい範囲で形成されて、半導体基板に形成さ
れた凹部の外周囲は、単に両基板を接触しただけでは所
定のギャップをおいてガラス基板から離れた状態となっ
ている。そして、半導体基板とガラス基板を陽極接合す
ると、半導体基板のガラス基板との接合面が接合した
後、さらに印加電圧を上昇させると、増加した静電引力
により凹部の周囲の角部分がガラス基板側に引き寄せら
れて接触する。この接触にともない電流が流れて陽極接
合され、角部分とガラス基板が接合される。
【0013】この時、角部分は弧を描くようにガラス基
板に引き寄せられるので、その角部分に連続するダイア
フラムも中央から離れる方向に引っ張られ、ダイアフラ
ムには引張応力が発生する。よって、ガラス基板と半導
体基板の熱膨張係数の相違から、半導体基板ひいてはダ
イアフラムに圧縮応力がかかっても、その圧縮応力は上
記引張応力によりキャンセルされる。よって、圧力がか
からない状態でダイアフラムが撓むことを抑制できる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る静電容量型圧
力センサの構造を示している。同図に示すように、半導
体基板1とガラス基板5が陽極接合によって一体化され
ている。半導体基板1は両面がエッチングされており、
半導体基板1の片面に底の浅い凹部2が形成され、半導
体基板1の反対面に底の深い凹所2aが形成されてい
る。これら凹部2と凹所2aの間に、薄肉のダイアフラ
ム3が形成されている。係るダイアフラム3のガラス基
板5に対向する側の面が、可動電極4となる。そして、
ガラス基板5の可動電極4に対向する位置に固定電極6
が形成されている。これにより両電極4,6間には、距
離に応じた静電容量が発生している。そして、凹部2が
容量ギャップとなる。
【0015】本形態の圧力センサでは、ダイアフラム3
の開放側(凹所2a側)の面に測定対象ガス圧が加えら
れるようになる。そしてこのガス圧に応じてダイアフラ
ム3が撓み、可動電極4が変位する。これにより、可動
電極4と固定電極6間の距離が変化するので、両電極間
の静電容量の変化を測定することによって、測定対象の
ガス圧を測定する。
【0016】ここで本形態では、半導体基板1のガラス
基板5側の面に、係る凹部2の外周囲に、応力低減用凹
部10が形成されている。係る応力低減用凹部10は、
凹部2よりも浅く形成されている。そして、係る応力低
減用凹部10と凹部2との間に角部分10aが形成され
ている。そして、係る角部分10aが、陽極接合時に発
生する静電引力によりガラス基板5側に引き寄せられ、
そのガラス基板5の接合面側が表面接触されて接合され
ている。このように引き寄せられることから角部分10
aは、半導体基板1とガラス基板5とが陽極接合される
際に、ガラス基板5の下面に接合されており、ダイアフ
ラム3は角部分10aを介して、ダイアフラム3の中央
から遠ざかる方向に引張応力が加わっている。
【0017】よって、陽極接合時にダイアフラム3が半
導体基板1とガラス基板5の熱膨張率の違いにより生じ
る圧縮応力によって下に凸に撓もうとしても、上記した
角部分10aを介して加わる応力によって、係る撓みは
修正される。
【0018】そして、角部分10aを介して、ダイアフ
ラム3に引張応力を加えるためには、静電容量型圧力セ
ンサの製造工程において、応力低減用凹部10を凹部2
を含む領域に形成し、係る応力低減用凹部10の深さに
より、凹部2の周囲の角部分1aはガラス基板5から離
れた状態としておく。この状態で、陽極接合すると、角
部分1aがガラス基板5の下面に引き寄せられるととも
に接合されることで、角部分10aに引張応力を発生さ
せることができる。
【0019】図2〜図10は本発明に係る静電容量型圧
力センサの製造方法の一実施の形態を示しており、上記
した図1に示すセンサを製造するための方法について示
している。
【0020】まずSiによって形成された矩形状の半導
体基板1の片面(本形態では、この面を上面とし、反対
側の面を下面としている)に、ドライエッチングにより
応力低減用凹部10を形成する。係る応力低減用凹部1
0は、略正方形の平面形状に形成し、後工程の陽極接合
時に発生する静電引力によってガラス基板5側に引き寄
せて接合することができるようにするため、本形態では
その応力低減用凹部10の深さを約1000オングスト
ロームとなるように形成する(図2参照)。
【0021】次に、半導体基板1の応力低減用凹部10
の底面中央部位に対してさらにエッチングを行い、一回
り小さい略正方形の平面形状からなる凹部2を形成す
る。これにより、応力低減用凹部10の底部中央に一段
低い領域が形成され、応力低減用凹部10の底面では、
凹部2の周囲に角部分10aが形成される(図3参
照)。
【0022】次に、半導体基板1の接合面の一辺側を所
定量除去してパッド形成用凹部13を形成する。また、
そのパッド形成用凹部13と応力低減用凹部10(凹部
2)を結ぶように半導体基板1の上面に引出溝15を形
成する。(図4参照)。
【0023】この状態で、半導体基板1の表面を熱酸化
し、半導体基板1の表面に絶縁膜としてのSiO2 膜1
6を形成する。さらに、SiO2 膜16が形成された半
導体基板1の下面(非接合面)に、CVDにより、マス
ク材としてのSiN膜17を堆積させる。そして、半導
体基板1のパッド形成用凹部13の底面に形成されたS
iO2 膜16にコンタクトホール18を形成して、半導
体基板1を露出した状態とするとともに、そのコンタク
トホール18内に入り込むようにAl膜を成膜して、可
動電極用パッド20を形成する。また、この可動電極パ
ッド20の形成と同時に、パッド形成用凹部13の底面
に形成されたSiO2 膜16の上面に所定パターンのA
l膜を成膜して、固定電極用パッド21を形成する(図
5参照)。
【0024】次いで、半導体基板1の上面(接合面)の
パッド形成用凹部13の領域を除いて、SiO2 膜16
を除去する。また、応力低減用凹部10及び凹部2の形
成位置に対向する半導体基板1の下面の領域に存在する
SiO2 膜16,SiN膜17を除去する(図6参
照)。そして、残存したSiO2 膜16,SiN膜17
をマスクとして、半導体基板1の下面からエッチングを
行い、薄肉のダイアフラム3を形成する(図7参照)。
【0025】一方、ガラス基板5の接合面には全面にA
lを蒸着後パターニングして、固定電極6及び引出線6
aを形成する(図8参照)。そして、ガラス基板5に形
成された固定電極6と、ダイアフラム3の片面(応力低
減用凹部10が形成された側の面)を対向させて、半導
体基板1とガラス基板5の陽極接合を行う。具体的に
は、まず、半導体基板1とガラス基板5を相対位置合わ
せをした状態で接触させ、その状態を保持したまま両基
板1,5間に300V程度の低い電圧を印可して接合を
開始する。係る作業は15分程行う。すると、両基板の
接触した部分Xが接合される(図9参照)。なお、凹部
2及び応力低減用凹部10の各底面は、ガラス基板5と
非接触であるため、電流が流れず陽極接合はされない。
【0026】次いで、印加電圧を700V程度に上げる
ことで基板間に発生する静電引力を増大させる。これに
伴い、両基板1,5を単に接触させた状態では離れた状
態である凹部2の周囲の角部分10aが、上記静電引力
によってガラス基板5側に引き寄せられて、ガラス基板
5の表面Yに接触する。すると、その接触部分で電流が
流れるので、角部分10aとガラス基板5が陽極接合す
る。係る作業は30分程行い、角部分10aとガラス基
板5を確実に接合させる(図10)。そして、印加電圧
を下げて接合を完了させる。
【0027】この時、角部分10aの先端が一番静電引
力によって引き寄せられやすいので、角部分10aの先
端が弧を描くように移動して、角部分10aは、ガラス
基板5側に引き寄せられる。よって、角部分10aは、
係るダイアフラム3の中央から離れる方向(図中矢印方
向)に移動するため、ダイアフラム3に対して引張応力
を加えることになる。従って、陽極接合後の熱収縮にと
もない、ダイアフラム3に対して圧縮応力がかかったと
しても、上記した引張応力と相殺されるので、従来のよ
うにダイアフラムが下に凸の状態で撓むことがない。ま
た、仮に引張応力の方が大きい場合であっても、圧縮応
力の場合と異なりダイアフラム3は外側に向けて引っ張
られることからピンと張った状態となるだけで、平坦な
状態を保持する。従って、測定対象の圧力が印可した場
合のダイアフラムの変形は、圧力方向が同じであれば、
常に同一方向に撓むので、従来の問題点で指摘した、圧
力の上昇にともない途中でステップ的にセンサ出力が変
動するようなことがなくなる。
【0028】そして、ガラス基板5を所定位置でダイシ
ングによって切断することにより、複数の静電容量型圧
力センサを製造する。
【0029】図11は上記した製造方法により製造され
た静電容量型圧力センサの入出力特性を示している。す
なわち、既知の圧力を徐々に上昇させてダイアフラムに
加えた場合のセンサ出力(電極間の静電容量)を実線で
示す。また、印加圧力に対する計算値を破線で示す。す
ると、同図に示すように、本発明に係る静電容量型セン
サにより測定された静電容量の値(測定値)は、不連続
になる箇所がない。そして、係る測定値は、計算によっ
て算出された静電容量の値(計算値)とほぼ同一である
ことがわかる。すなわち、本発明に係る静電容量型圧力
センサでは、測定値が正確となる。
【0030】また、上記した実施の形態では、半導体基
板1側に応力低減用凹部10を設けたが、ガラス基板5
に応力低減用凹部を設けるようにしてもよい。すなわ
ち、図6に示すように、ガラス基板5側に応力低減用凹
部10′を形成することにより、半導体基板1の凹所2
aの周囲に角部分10a′が形成される。従って、係る
角部分10a′と応力低減用凹部10′との距離が離れ
ているので、両基板1,5に印可する電圧により静電容
量を発生させて、その角部分10a′を引き寄せ、角部
分10a′と応力低減用凹部10′の底面(ガラス基板
5)を陽極接合させる。すると、係る角部分10a′に
よって、ダイアフラム3に引張応力が加わるため、上記
した実施の形態と同様にダイアフラムにかかる圧縮応力
が消滅し、ダイアフラムが撓むことを防止できる。
【0031】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る静電容量型
圧力センサ及びその製造方法では、半導体基板またはガ
ラス基板に応力低減用凹部を形成することによって、両
基板を接触させた際に半導体基板の凹部の周囲に角部分
が生じる。そして、係る角部分が、陽極接合の際に発生
する静電引力によりガラス基板に引き寄せられるととも
に接合されることにより、ダイアフラムには引張応力が
かかる。よって、陽極接合後に熱膨張係数の相違から半
導体基板(ダイアフラム)に加わる圧縮応力をキャンセ
ルし、ダイアフラムが撓むことを防止できる。その結
果、測定圧力がかかっていない状態では、ダイアフラム
を平坦にすることができる。そして、圧力の上昇にとも
ないダイアフラムが途中でステップ的に変形することな
く連続的にスムーズに変形することができ、入出力特性
を連続した特性にすることができる。
【0032】よって、製造された静電容量型圧力センサ
の不良品の発生率を可及的に抑制することができ、係る
センサの歩留まりが向上し、コストの上昇を抑制するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る静電容量型圧力センサの好適な一
実施の形態における構造を説明するための図である。
【図2】本発明に係る静電容量型圧力センサの製造方法
の好適な一実施の形態における製造プロセスの位置工程
を示す図である。
【図3】本発明に係る静電容量型圧力センサの製造方法
の好適な一実施の形態における製造プロセスの位置工程
を示す図である。
【図4】本発明に係る静電容量型圧力センサの製造方法
の好適な一実施の形態における製造プロセスの位置工程
を示す図である。
【図5】本発明に係る静電容量型圧力センサの製造方法
の好適な一実施の形態における製造プロセスの位置工程
を示す図である。
【図6】本発明に係る静電容量型圧力センサの製造方法
の好適な一実施の形態における製造プロセスの位置工程
を示す図である。
【図7】本発明に係る静電容量型圧力センサの製造方法
の好適な一実施の形態における製造プロセスの位置工程
を示す図である。
【図8】本発明に係る静電容量型圧力センサの製造方法
の好適な一実施の形態における製造プロセスの位置工程
を示す図である。
【図9】本発明に係る静電容量型圧力センサの製造方法
の好適な一実施の形態における製造プロセスの位置工程
を示す図である。
【図10】本発明に係る静電容量型圧力センサの製造方
法の好適な一実施の形態における製造プロセスの位置工
程を示す図である。
【図11】本発明に係る静電容量型圧力センサを用いて
測定される圧力に対する静電容量の特性を示すグラフで
ある。
【図12】本発明に係る静電容量型圧力センサの別の実
施の形態における構造を説明するための図である。
【図13】従来の静電容量型圧力センサの構造を説明す
るための図である。
【図14】従来の静電容量型圧力センサの欠陥品におけ
るダイアフラムの撓みを説明するための図である。
【図15】従来の静電容量型圧力センサの欠陥品を用い
て測定される圧力に対する静電容量の特性を示すグラフ
である。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 凹部 3 ダイアフラム 4 可動電極 5 ガラス基板 6 固定電極 10,10′ 応力低減用凹部 10a,10a′ 角部分

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定電極が形成されたガラス基板と、ダ
    イアフラムが形成された半導体基板とが陽極接合して一
    体化され、 前記ダイアフラムは、前記半導体基板の前記固定電極に
    対向する位置に凹部が設けられることにより形成され、 前記半導体基板の接合側表面の前記凹部の外周囲と、前
    記ガラス基板の接合面との間には、所定のギャップを有
    するとともに、その外周囲の前記凹部側の角部分を前記
    ガラス基板側に引き寄せた状態でその角部分と前記ガラ
    ス基板とを接合してなることを特徴とする静電容量型圧
    力センサ。
  2. 【請求項2】 ガラス基板または半導体基板の少なくと
    も一方の接合面に応力低減用凹部を設ける工程と、 前記半導体基板の前記ガラス基板との接合面に凹部を設
    ける工程とを有し、 前記応力低減用凹部は、前記半導体基板と前記ガラス基
    板との接合面同士を接触させた状態で、前記凹部の外周
    囲と前記ガラス基板の接合面との間に所定のギャップが
    形成されるようにし、 さらに、前記外周囲と、前記ガラス基板の接合面との間
    に所定のギャップを形成した状態で、前記ガラス基板と
    前記半導体基板の接触部分を陽極接合して一体化し、 次いで、前記陽極接合よりも高い電圧を前記ガラス基板
    と前記半導体基板間に印加し、その印可した電圧により
    発生する静電引力によって前記外周囲の前記凹部側の角
    部分を前記ガラス基板側に引き寄せて接触させ、 その接触した前記角部分と前記ガラス基板とを陽極接合
    する工程を含む静電容量型圧力センサの製造方法。
JP6763198A 1998-03-04 1998-03-04 静電容量型圧力センサ及びその製造方法 Withdrawn JPH11248583A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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