JPH11248563A - トルクセンサ - Google Patents

トルクセンサ

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JPH11248563A
JPH11248563A JP6040598A JP6040598A JPH11248563A JP H11248563 A JPH11248563 A JP H11248563A JP 6040598 A JP6040598 A JP 6040598A JP 6040598 A JP6040598 A JP 6040598A JP H11248563 A JPH11248563 A JP H11248563A
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JP
Japan
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cylindrical member
output shaft
shaft
steering
groove
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JP6040598A
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Kazuo Chikaraishi
一穂 力石
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NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】製造コストを低減したい。 【解決手段】軸方向に延びる複数の溝3a,…,3a
と、これを包囲する円筒部材10の窓10a,10bと
の重なり具合が変化することを利用して、トルクを検出
するトルクセンサにおいて、溝3a,…,3aが外周面
に形成される溝形成部材3Aを、出力軸3とは別部材と
し、溝3a,…,3aは、冷間鍛造により溝形成部材3
Aに一体的に形成し、それら溝3a,…,3aが形成さ
れた溝形成部材3Aを、適宜位相合わせをしつつ、出力
軸3の端部に圧入固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、回転軸に発生す
るトルクを検出するトルクセンサに関し、特に、製造コ
ストが低減されるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の技術としては、例えば本
出願人が先に提案した特開平8−240491号公報に
開示されたものがある。かかる公報に開示されたトルク
センサは、同軸に配設された第1及び第2の回転軸をト
ーションバーを介して連結するとともに、導電性で且つ
非磁性の材料からなる円筒部材を、前記第1の回転軸の
外周面を包囲するように、前記第2の回転軸と回転方向
に一体とし、前記第1の回転軸の少なくとも前記円筒部
材に包囲された被包囲部を磁性材料で形成し、前記被包
囲部に軸方向に延びる溝を形成し、前記円筒部材には、
前記第1の回転軸との間の相対回転位置に応じて前記溝
との重なり具合が変化するように窓を形成し、そして、
前記円筒部材の前記窓が形成された部分を包囲するよう
にコイルを配設し、そのコイルのインダクタンスに基づ
いてトルクを検出するようになっており、これにより、
簡易な構造で高精度のトルク検出が行え、しかも装置の
小型化も図られるという効果が得られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】確かに、上記公報に開
示された従来のトルクセンサであれば、上記のような効
果を奏することができるが、これを実際に電動式パワー
ステアリング装置用のトルクセンサに適用しようとした
場合、以下のような解決すべき課題があることが判っ
た。
【0004】即ち、上記公報記載のトルクセンサの場
合、円筒部材と溝との重なり状態はその円筒部材を包囲
するコイルを利用して検出されるようになっているが、
車両において、ステアリングシャフトの上端部に、盗難
防止用のステアリングロックを構成するカラー部を溶接
等により固定すると、そのカラー部が通過できるように
コイル内径を決めなければならない。
【0005】つまり、操舵系の実際の組立時には、ステ
アリングホイールと例えばラック軸との間に介在する操
舵系の中間部分を予め組み立てておき、その中間部分
を、ステアリングシャフト上端部を先頭に、ハウジング
下方からその内側に差し込み、ステアリングシャフトを
ハウジングに連結されたコラム内に収容するようになっ
ているが、トルクセンサ用のコイルは、その中間部分を
差し込むよりも前にハウジング内に固定しておく必要が
あるため、コイルの内径は、ステアリングシャフトやそ
の付属物のうち最大外径を有する部位,部材が通過でき
るように決定する必要があるからである。
【0006】そして、コイルの内径が大きくなると、セ
ンサの検出精度を確保するために、円筒部材の外径や、
その円筒部材に包囲された回転軸の溝を形成する部分の
外径を大きくすることにより、各部材間の隙間を充分に
小さくすることになる。
【0007】一方、操舵系を構成する回転軸は冷間鍛造
により形成することが多いが、上記のような理由から回
転軸の溝を形成する部分の外径が大きいと、冷間鍛造で
の加工度が大きくなり、冷間鍛造により回転軸と一体に
溝を形成することが現実には不可能な場合がある。する
と、溝は機械加工により形成しなければならず、冷間鍛
造により一体に形成する場合に比べて、コストが嵩んで
しまう。
【0008】本発明は、このような従来の技術が有する
解決すべき課題に着目してなされたものであって、製造
コストの低減が図られるトルクセンサを提供することを
目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、同軸に配設され且つトーションバーを介
して連結された第1及び第2の回転軸を有し、前記第1
の回転軸の端部に、前記第2の回転軸の少なくとも一部
分を包囲するように円筒部材を固定し、前記第2の回転
軸の前記円筒部材に包囲された部分に、軸方向に延びる
溝を形成し、前記円筒部材と前記溝との重なり状態に基
づいてトルクを検出するようになっているトルクセンサ
において、前記第2の回転軸の前記溝を形成する部分
を、前記第2の回転軸に外嵌する別部材とした。
【0010】なお、別部材とした前記第2の回転軸の前
記溝を形成する部分を冷間鍛造により製造し、これを第
2の回転軸に圧入固定するようにしてもよいし、或い
は、別部材とした前記第2の回転軸の前記溝を形成する
部分を焼結により製造し、これを第2の回転軸に圧入固
定するようにしてもよい。
【0011】また、円筒部材には、第2の回転軸との相
対回転位置に応じて前記溝との重なり具合が変化するよ
うに窓を形成し、その窓と溝との重なり状態に基づいて
トルクを検出するようにしてもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1及び図2は本発明の一実施
の形態を示す図であって、この実施の形態は、本発明に
係るトルクセンサを、車両の電動パワーステアリング装
置に適用したものであり、図1は操舵系の要部を示す縦
断面図である。
【0013】先ず、構成を説明すると、上側ハウジング
1A及び下側ハウジング1Bからなるハウジング1内に
は、トーションバー4を介して連結された入力軸2及び
出力軸3が、軸受5a及び5bによって回転自在に支持
されている。これら入力軸2,出力軸3及びトーション
バー4は、同軸に配設されていて、トーションバー4の
上端側は入力軸2にスプライン結合されて回転方向に一
体となっており、また、トーションバー4の下端側は出
力軸3内に深く入り込んだ位置においてその出力軸3に
ピン結合されて回転方向に一体となっている。入力軸2
及び出力軸3は鉄等の磁性材料から形成されている。
【0014】そして、入力軸2の上端部には、ステアリ
ングシャフト6の下端部が回転方向に一体になるように
スプライン結合されていて、そのステアリング6の上端
部には、図示しないステアリングシャフトが回転方向に
一体に取り付けられている。また、出力軸3の下端部に
は、図示しないラックアンドピニオン式ステアリング装
置のピニオン軸が回転方向に一体に結合されている。従
って、運転者がステアリングホイールを操舵することに
より発生した操舵力は、ステアリングシャフト6,入力
軸2,トーションバー4,出力軸3及びラックアンドピ
ニオン式ステアリング装置を介して、図示しない転舵輪
に伝達される。
【0015】さらに、出力軸3には、これと同軸に且つ
一体に回転するウォームホイール7が外嵌し、このウォ
ームホイール7の樹脂製の噛合部7aと、電動モータ8
の出力軸8a外周面に形成されたウォーム8bとが噛み
合っている。従って、電動モータ8の回転力は、その出
力軸8a,ウォーム8b及びウォームホイール7を介し
て出力軸3に伝達されるようになっており、電動モータ
8の回転力及び回転方向を適宜制御することにより、出
力軸3に適切な操舵補助トルクを付与できるようになっ
ている。
【0016】また、ステアリングシャフト6は、下端部
が上側ハウジング1Aに固定され中途部がブラケット9
aを介して車体(図示せず)に固定されたステアリング
コラム9内に収容されていて、そのステアリングシャフ
ト6のステアリングコラム9に収容された部分には、車
両衝突時のエネルギを吸収するためのエネルギ吸収部6
Aが形成されるとともに、盗難防止用のステアリングロ
ックを構成するロックカラー6Bが固定されている。ス
テアリングロックの具体的な構成は本発明の要旨ではな
いためここでの詳細な説明は省略するが、例えば、本出
願人が先に提案した特開平8−295202号公報に開
示された構成が適用可能である。
【0017】そして、図1並びに入力軸2(端部の
み),出力軸3及びトーションバー4を各別に分解した
状態の斜視図である図2に示すように、出力軸3の入力
軸2に近接した部分の外周面には、出力軸3と同軸に円
筒形の溝形成部材3Aが外嵌していて、この溝形成部材
3Aを包囲するように、肉薄の円筒部材10が配設され
ている。
【0018】即ち、円筒部材10は、導電性で且つ非磁
性の材料(例えば、アルミニウム)から形成され、その
上端部が、入力軸2の出力軸3側端部外周面に固定され
ている。
【0019】具体的には、入力軸2の出力軸3側端部に
は、大径部2Aが形成されていて、その大径部2Aの外
周面には、軸方向に延びる複数(この例では、4本)の
軸方向溝11(図2で裏側に位置する二本の溝は図示せ
ず)と、周方向に連続した周方向溝12とが形成されて
いる。
【0020】そして、各軸方向溝11は、互いに周方向
に等間隔(90度)離れて、大径部2Aの両端部間に渡
って形成されており、また、周方向溝12は、円筒部材
10を固定した際にその円筒部材10の端部が位置する
付近に形成されている。
【0021】一方、円筒部材10の内周面には、その上
端部から若干入り込んだ位置に、複数(この例では、4
つ)の半球状の突起13が形成されている。これら突起
13の個数及び形成位置は入力軸2の軸方向溝11に対
応していて、従って、突起13は、互いに周方向に等間
隔(90度)離れている。また、突起13の高さは、軸
方向溝11の深さと同程度である。
【0022】そして、円筒部材10を大径部2Aに固定
する際には、その突起13を軸方向溝11に嵌合させる
ことにより、円筒部材10の入力軸2に対する周方向の
位置決めを行い、それから円筒部材10を押し込み、そ
の端部を周方向溝12に近接させ、その状態で円筒部材
10端部を内側にかしめて周方向溝12に食い込ませ
る。つまり、入力軸2に対する円筒部材10の周方向位
置は、軸方向溝11に突起13が嵌合することにより固
定され、入力軸2に対する円筒部材10の軸方向位置
は、その端部が周方向溝12に食い込むことにより固定
されている。
【0023】また、入力軸2の出力軸2側端部には、ト
ーションバー4とのスプライン結合用のスプライン孔2
Bが同軸に形成されるとともに、そのスプライン孔2B
の端面側内周面には、メスストッパ14が形成されてい
る。メスストッパ14は、例えば内周面が径方向外側に
凹んだ四つの凹部からなる十字形の孔である。
【0024】そして、メスストッパ14に対応して、出
力軸3の端部には、オスストッパ15が形成されてい
る。オスストッパ15は、例えば外周面が径方向外側に
突出した四つの凸部を有する十字形の軸であって、各凸
部の周方向の幅は、メスストッパ14の凹部の周方向の
幅よりも若干小さくなっていて、これにより、入力軸2
及び出力軸3間の相対回転を所定角度範囲(±5度程
度)に規制するようになっている。
【0025】一方、円筒部材10の組立後に溝形成部材
3Aを包囲する部分には、突起13に近い側に、周方向
に等間隔離隔した長方形の複数の窓10aが形成され、
突起13から遠い側に、窓10a,…,10aと位相が
180度ずれるように、周方向に等間隔離隔した長方形
の複数の窓10bが形成されている。
【0026】これに対し、溝形成部材3Aには、軸方向
に延びる複数の溝3aが等間隔に形成されている。但
し、溝3aの本数は、窓10a,10bのそれぞれの個
数と同じである。
【0027】そして、入力軸2と出力軸3との間に相対
回転が生じていないとき(操舵トルクが零のとき)に、
各溝2aの幅方向中心と、窓10aの幅方向中心との位
相が90度となるように位置し、各溝2aの幅方向中心
と、窓10bの幅方向中心との位相が逆方向に90度と
なるように位置するようになっている。
【0028】つまり、入力軸2,出力軸3,トーション
バー4及び円筒部材10を組み立てる際に、溝3aと窓
10a,10bとの重なり具合が上述のようになるよう
に、入力軸2と円筒部材10との位相合わせを行うこと
が必要なのであるが、円筒部材10は入力軸2に固定さ
れるものであり、入力軸2及び出力軸3はトーションバ
ー4を介して結合されるものであるため、各部の位相関
係を以下のように決定する。
【0029】先ず、操舵トルクが零の際には、入力軸2
に形成されたメスストッパ14と、出力軸3に形成され
たオスストッパ15とが中立位置で組み合わされればよ
いのであるから、メスストッパ14の各凹部の周方向位
置を入力軸2の各部位の位相を考える際の基準とし、オ
スストッパ14の各凸部の周方向位置を出力軸3の各部
位の位相を考える際の基準とする。
【0030】そこで、入力軸2に関しては、大径部2A
の外周面に形成される軸方向溝11,…,11の周方向
位置と、メスストッパ14の凹部を基準に決定する。一
方、出力軸3に関しては、溝形成部材3Aに形成されて
いる溝3a,…,3aの周方向位置と、オスストッパ1
5の凸部とが所定の位相関係になるように、その溝形成
部材3Aを出力軸3に圧入固定する。
【0031】さらに、円筒部材10に関しては、各窓1
0a,…,10a、10b,…,10bの周方向位置
を、突起13を基準に決定する。このように各部位の周
方向位置を決定すれば、組み立てる際には特に円筒部材
の位相合わせをしなくても、各溝3a,…,3aと、各
窓10a,…,10a、10b,…,10bとの位相関
係は、ストッパの中立合わせを行うことで上記のように
なる。
【0032】そして、本実施の形態では、出力軸3とは
別部材である溝形成部材3Aの外周面に溝3a,…,3
aを形成しているが、これら溝3a,…,3aは、冷間
鍛造により溝形成部材3Aに一体的に形成し、その溝3
a,…,3aが形成された溝形成部材3Aを、上記のよ
うに位相合わせをしつつ、出力軸3の端部に圧入固定す
るようになっている。
【0033】図1に戻って、上側ハウジング1Aの内側
には、円筒部材10を包囲するように、同一規格のコイ
ル20A,20Bが巻き付けられたボビンを内周側に支
持する磁性材料からなるヨーク20が固定されている。
但し、コイル20A,20Bは円筒部材10と同軸にな
っていて、一方のコイル20Aは、円筒部材10の窓1
0a,…,10aが形成された部分を包囲し、他方のコ
イル20Bは、円筒部材10の窓10b,…,10bが
形成された部分を包囲している。
【0034】なお、コイル20A,20Bの内径は、ロ
ックカラー6Bの外径よりも若干大きな寸法とする。こ
れは、上側ハウジング1Aにステアリングコラム9を連
結した状態で、その上側ハウジング1Aの下方から、ス
テアリングシャフト6,入力軸2,トーションバー4,
出力軸3及び溝形成部材3Aを一体とした操舵系の中間
部分を、ステアリングシャフト6側から挿入する際に、
ロックカラー6Bがコイル20A,20Bの内側を通過
できるようにするためである。
【0035】そして、各コイル20A,20Bの端部2
0aは、上側ハウジング1Aに形成されたセンサケース
21内に収容された基板22に接続されていて、基板2
2上には、図示しないモータ制御回路が構成されてい
る。モータ制御回路の具体的な構成は本発明の要旨では
ないため、詳細には説明しないが、例えば上記特開平8
−240491号公報に開示されるように、所定周波数
の交流電流をコイル20A,20Bに供給する発振部
と、コイル20Aの自己誘導起電力を整流及び平滑して
出力する第1整流平滑回路と、コイル20Bの自己誘導
起電力を整流及び平滑して出力する第2整流平滑回路
と、第1,第2整流平滑回路の出力の差を増幅して出力
する差動アンプと、差動アンプの出力から高周波ノイズ
を除去するノイズ除去フィルタと、ノイズ除去フィルタ
の出力に基づいて入力軸2及び円筒部材10の相対回転
変位の方向及び大きさを演算しその結果に例えば所定の
比例定数を乗じて操舵系に発生している操舵トルクを求
めるトルク演算部と、トルク演算部の演算結果に基づい
て操舵トルクを軽減する操舵補助トルクが発生するよう
な駆動電流を電動モータ8に供給するモータ駆動部と、
を備えて構成することができる。
【0036】次に、本実施の形態の動作を説明する。
今、操舵系が直進状態にあり、操舵トルクが零であるも
のとすると、入力軸2及び出力軸3間には相対回転は生
じない。従って、入力軸2と円筒部材11との間にも相
対回転は生じない。
【0037】これに対し、ステアリングホイールを操舵
して入力軸2に回転力が生じると、その回転力は、トー
ションバー4を介して出力軸3に伝達される。このと
き、出力軸3には、転舵輪及び路面間の摩擦力やラック
アンドピニオン式ステアリング装置のギアの噛み合い等
の摩擦力に応じた抵抗力が生じるため、入力軸2及び出
力軸3間には、トーションバー4が捩じれることによっ
て出力軸3が遅れる相対回転が発生し、円筒部材10及
び出力軸3間にも相対回転が生じる。そして、その相対
回転の方向及び量は、ステアリングホイールの操舵方向
や発生している操舵トルクに応じて決まってくる。
【0038】円筒部材10及び入力軸2間に相対回転が
生じると、溝3aと、窓10a,…,10a、10b,
…,10bとの重なり具合が当初の状態から変化する
し、溝10a,…,10aと溝10b,…,10bとの
位相関係を上記のように設定しているため、溝3aと窓
10a,…,10aとの重なり具合と、溝3aと窓10
b,…,10bとの重なり具合とは、互いに逆方向に変
化する。
【0039】その結果、入力軸2及び円筒部材10間の
相対回転に応じて、コイル20Aの自己インダクタンス
と、コイル20Bの自己インダクタンスとは、互いに逆
方向に変化するから、それらコイル20A,20Bの自
己誘導起電力も互いに逆方向に変化するようになる。よ
って、コイル20A,20Bの自己誘導起電力の差を求
めると、その差は、操舵トルクの方向及び大きさに従っ
てリニアに変化するようになる。その一方で、温度等に
よる自己インダクタンスの変化は、モータ制御回路内の
差動アンプにおいてキャンセルされる。
【0040】そして、モータ制御回路内のトルク演算部
が、差動アンプの出力に基づいて操舵トルクを求め、モ
ータ駆動部が、その操舵トルクの方向及び大きさに応じ
た駆動電流を電動モータ8に供給する。すると、電動モ
ータには、操舵系に発生している操舵トルクの方向及び
大きさに応じた回転力が発生し、その回転力がウォーム
8b及びウォームホイール7を介して出力軸3に伝達さ
れるから、出力軸3に操舵補助トルクが付与されたこと
になり、操舵トルクが減少し、運転者の負担が軽減され
る。
【0041】そして、本実施の形態では、出力軸3の端
部に、複数の軸方向溝11と、周方向溝12とを形成
し、軸方向溝11に円筒部材10の突起13を嵌合さ
せ、円筒部材10の端部をかしめて周方向溝12に食い
込ませているため、鉄製の出力軸3とアルミニウム製の
円筒部材10という材料の異なる部材間であっても、熱
膨張係数の違いなどに起因して保持力が低減するような
こともない。このため、円筒部材10の出力軸3に対す
る相対的な周方向位置や軸方向位置が当初の状態からず
れ、それがトルク検出値に含まれてしまう可能性を大幅
に低減できるのである。よって、安全性の点から高い信
頼性が必要な電動式パワーステアリング装置用のトルク
センサとして、極めて好適である。
【0042】さらに、本実施の形態では、溝形成部材3
Aを出力軸3とし、そして、冷間鍛造により外周面に一
体に溝3a,…,3aを形成した溝形成部材3Aを、出
力軸3の端部に圧入固定するようにしているため、ロッ
クカラー6Bの外径に合わせてコイル20A,20Bの
内径を大きくしても、高い寸法精度が求められる溝3a
を、特に問題なく冷間鍛造により形成することができ、
同様の精度を機械加工により達成する場合に比べて、製
造コストを低減できるという利点がある。
【0043】ここで、本実施の形態では、入力軸2が第
1の回転軸に対応し、出力軸3が第2の回転軸に対応す
る。なお、上記実施の形態では、本発明に係るトルクセ
ンサを車両用の電動式パワーステアリング装置に適用し
た場合について説明したが、これに限定されるものでは
なく、他の用途のトルクセンサであっても、本発明は当
然に適用することができる。
【0044】また、上記実施の形態では、溝形成部材3
Aを冷間鍛造により形成することとしているが、これに
限定されるものではなく、溝形成部材3Aは、例えば焼
結により形成してもよい。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
第1の回転軸の端部に、第2の回転軸の少なくとも一部
分を包囲するように円筒部材を固定し、第2の回転軸の
円筒部材に包囲された部分に、軸方向に延びる溝を形成
し、円筒部材と前記溝との重なり状態に基づいてトルク
を検出するようになっているトルクセンサにおいて、第
2の回転軸の溝を形成する部分を、第2の回転軸に外嵌
する別部材としたため、製造コストの低減に寄与できる
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の全体構成を示す縦断面
図である。
【図2】実施の形態の要部を構成する各部材の斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 ハウジング 2 入力軸(第1の回転軸) 2A 大径部 3 出力軸(第2の回転軸) 3A 溝形成部材(別部材) 3a 溝 4 トーションバー 10 円筒部材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同軸に配設され且つトーションバーを介
    して連結された第1及び第2の回転軸を有し、前記第1
    の回転軸の端部に、前記第2の回転軸の少なくとも一部
    分を包囲するように円筒部材を固定し、前記第2の回転
    軸の前記円筒部材に包囲された部分に、軸方向に延びる
    溝を形成し、前記円筒部材と前記溝との重なり状態に基
    づいてトルクを検出するようになっているトルクセンサ
    において、 前記第2の回転軸の前記溝を形成する部分を、前記第2
    の回転軸に外嵌する別部材としたことを特徴とするトル
    クセンサ。
JP6040598A 1998-02-26 1998-02-26 トルクセンサ Pending JPH11248563A (ja)

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