JPH11246603A - 新規シクロデキストリン誘導体及びその製造方法 - Google Patents

新規シクロデキストリン誘導体及びその製造方法

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JPH11246603A
JPH11246603A JP4661198A JP4661198A JPH11246603A JP H11246603 A JPH11246603 A JP H11246603A JP 4661198 A JP4661198 A JP 4661198A JP 4661198 A JP4661198 A JP 4661198A JP H11246603 A JPH11246603 A JP H11246603A
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克倫 寺西
Yukisato Tanabe
幸識 田邊
Makoto Hisamatsu
眞 久松
Tetsuya Yamada
哲也 山田
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Nihon Shokuhin Kako Co Ltd
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Nihon Shokuhin Kako Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 選択的に置換反応をすることが困難なシクロ
デキストリンを構成するD(+)−グルコピラノース単
位の2位水酸基を修飾した新規シクロデキストリン誘導
体及びその製造方法の提供。 【解決手段】 シクロデキストリンを構成するD(+)
−グルコピラノース単位の少なくとも1つの2位水酸基
がフタルイミドアルキル化又はアミノアルキル化された
新規なシクロデキストリン誘導体。ハロゲン化アルキル
フタルイミド、シクロデキストリン、及び脱ハロゲン化
水素剤を反応させることを含む上記フタルイミドアルキ
ル化シクロデキストリン誘導体の製造方法。前記フタル
イミドアルキル化シクロデキストリン誘導体を加水分解
することを含む上記アミノアルキル化シクロデキストリ
ン誘導体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シクロデキストリ
ンを構成するD(+)−グルコピラノース単位の少なく
とも1つの2位水酸基がフタルイミドアルキル化又はア
ミノアルキル化された新規なシクロデキストリン誘導体
及びそれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シクロデキストリン及びその誘導体は、
その環状構造に由来する空孔を持つ。この空孔内におい
てシクロデキストリン及びその誘導体は疎水性質を有す
るため、疎水化合物に対して包接能を有している。この
性質は各産業分野において有用なものであるため、各産
業分野においてシクロデキストリン及びその誘導体は盛
んに利用されている。例えば、食品分野においてシクロ
デキストリン及びその誘導体は香味、風味、及び味とい
ったフレーバーを持続させる添加物として利用されてい
る。製薬分野においては薬品の安定化、薬品の投与法の
改善、及び薬品の吸収性の改善剤として、又、工学分野
ではポリマーの材料としてシクロデキストリン及びその
誘導体は用いられている。上記のようにシクロデキスト
リン及びその誘導体は様々な利用が可能な有用な化合物
である。
【0003】シクロデキストリンは6〜8個のD(+)
−グルコピラノース単位からなるα−1,4結合の環状
オリゴ糖である。それぞれのD(+)−グルコピラノー
ス単位は1級水酸基である6位水酸基、2級水酸基であ
る2位及び3位水酸基を有している。これらの水酸基の
一部又は全部を他の置換基に変換すことにより、溶解能
及び/又は包接能を変化させたシクロデキストリン誘導
体を得ることができる。既存のシクロデキストリン類と
は異なった性質を有するこれらシクロデキストリン誘導
体を用いることにより、今までは利用できなかった範囲
及び分野での新規な利用の可能性が広がると考えられ
る。よって、上記水酸基を置換した新規シクロデキスト
リン誘導体の創造が期待されている。
【0004】ところで、目的のシクロデキストリン誘導
体を得るためには、標的である水酸基を目的の置換基に
選択的に変換する必要がある。具体的には、2位、3位
及び6位の水酸基に選択的に置換反応を行う必要があ
る。これらの置換反応については数々の研究が行われて
きた。
【0005】6位の水酸基の選択的置換反応は比較的容
易であり、6位に置換基を持つシクロデキストリン誘導
体は既に報告されている。これは、6位の水酸基におい
ては、2位又は3位の水酸基に比べて反応が優先して起
るためである。そのため、逆に6位の置換に比べて2位
及び3位の置換ははるかに困難であった。2位及び3位
を置換する反応としては、予め反応性が優先する6位の
水酸基を保護した後、2位又は3位の水酸基を置換する
方法が知られている。6位の水酸基を保護せずに直接2
位の水酸基を選択的に置換した例は少なく、2位に置換
基を持つシクロデキストリン誘導体の報告は少ない。中
でも6位の水酸基を保護することなく、直接2位の水酸
基を選択的にアミノアルキル化した例はない。
【0006】シクロデキストリンの2位水酸基を位置選
択的にアミノアルキル化することが可能になり、2位水
酸基がアミノアルキル化されたシクロデキストリン誘導
体を得ることができようになると多くの利点がある。例
えば、多種のハロゲン化アルキル、カルボン酸、ハロゲ
ン酸化物、エステル化合物、アルデヒド化合物、ケトン
化合物、エポキシド化合物、硫化物、リン酸化合物等の
化合物と共有結合、配位結合、又はイオン結合させるこ
とが可能になる。また、2位水酸基がアミノアルキル化
されたシクロデキストリン誘導体のアミノアルキル基の
炭素鎖を炭素数の変化、及び置換基の変化等の各種変化
させることにより、これまでにはない性質及び/又は機
能を有するシクロデキストリン誘導体を製造することが
可能になる。これらの可能性は各種の産業分野において
様々な利用範囲を拡大すると考えられる。
【0007】よって、シクロデキストリンの2位水酸基
を選択的にアミノアルキル化又は他の置換をしたシクロ
デキストリン誘導体、及びその誘導体の製造方法の開発
が期待されていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、これ
まで選択的に置換することが困難であったシクロデキス
トリンの2位水酸基を置換したシクロデキストリン誘導
体及びその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の化合物 本発明において創造された、新規シクロデキストリン誘
導体は下記一般式(1)又は(2)で表される。
【0010】
【化6】
【0011】(式中nは6、7、又は8を表し、mは3
以上の整数を表し、アルキル鎖(CH2)mは置換基を有する
か、又は無置換である。) 上記シクロデキストリン誘導体(1及び2)は、シクロ
デキストリンを構成する少なくとも1つのD(+)−グ
ルコピラノース単位の2位水酸基が、フタルイミドアル
キル化又はアミノアルキル化された化合物である。誘導
体に含まれるアルキル鎖(CH2)mの炭素数は3以上であ
り、上限はないが、好ましくは6以下である。アルキル
基が置換基を有する場合は、置換基としては、例えば、
エーテル、アルキン、アルケン、及びアルキル等を含む
ことができる。
【0012】式(1)で示されるシクロデキストリン誘
導体としては、モノ−2−O−(3−フタルイミドプロ
ピル)−α−シクロデキストリン、モノ−2−O−(3
−フタルイミドプロピル)−β−シクロデキストリン、
モノ−2−O−(3−フタルイミドブチル)−β−シク
ロデキストリン、モノ−2−O−(3−フタルイミドヘ
キシル)−β−シクロデキストリン、及びモノ−2−O
−(3−フタルイミドプロピル)γ−シクロデキストリ
ン等を挙げることができる。
【0013】式(2)で示されるシクロデキストリン誘
導体としては、モノ−2−O−(3−アミノプロピル)
−α−シクロデキストリン、モノ−2−O−(3−アミ
ノプロピル)−β−シクロデキストリン、モノ−2−O
−(3−アミノヘキシル)−β−シクロデキストリン、
及びモノ−2−O−(3−アミノプロピル)−γ−シク
ロデキストリン等を挙げることができる。
【0014】一般式(1)の誘導体の製造方法 下記一般式で示されるハロゲン化アルキルフタルイミ
ド、
【0015】
【化7】
【0016】(式中Rはハロゲン化アルキル基を表し、
前記アルキル基は、炭素数が3以上であり、ハロゲン以
外の置換基を有するか、又はハロゲン以外の置換基は有
さない。) シクロデキストリン及び脱ハロゲン化水素剤を反応させ
ることにより上記一般式(1)で表されるフタルイミド
アルキル化シクロデキストリン誘導体を得ることができ
る。
【0017】一般式(3)で示されるフタルイミド化合
物は、ハロゲン化アルキル基の炭素鎖の炭素数が3以上
である。何故なら、ハロゲン化アルキル基の炭素鎖の炭
素数が2の場合は、目的とする2位水酸基ではなく6位
水酸基がフタルアルキル化されてしまうからである。ハ
ロゲン化アルキル基の炭素鎖の炭素数は、好ましくは6
以下である。ハロゲン化アルキル基のハロゲンとして
は、例えば、Br、I、Cl等を挙げることができる。
ハロゲン化されたアルキル基は置換されていても、置換
されていなくてもよく、置換されている場合は、エーテ
ル、アルキン、アルケン、アルキル等を置換基として含
むことができる。
【0018】具体的には、ハロゲン化アルキルフタルイ
ミド化合物としては、アルキル基の炭素数に応じて例え
ば、ブロモプロピルフタルイミド化合物、ブロモブチル
フタルイミド化合物、ブロモペンチルフタルイミド化合
物、ブロモヘキシルフタルイミド化合物、クロロプロピ
ルフタルイミド化合物、クロロブチルフタルイミド化合
物、クロロペンテルフタルイミド化合物、クロロヘキシ
ルフタルイミド化合物、ヨードプルピルフタルイミド化
合物、ヨードブチルフタルイミド化合物、ヨードペンチ
ルフタルイミド化合物、ヨードヘキシルフタルイミド化
合物等を使用することができる。
【0019】シクロデキストリンは、含まれるD(+)
−グルコピラノース単位が6〜8であるα−シクロデキ
ストリン、β−シクロデキストリン、及びγ−シクロデ
キストリンを用いることができる。
【0020】脱ハロゲン化水素剤としては、例えば、N
aH、KH、LiH、CaH2、NaOH、KOH等の
強塩基化合物を用いることができる。但し、反応性、溶
解性、及び安全性という観点からNaHを用いることが
好ましい。
【0021】ハロゲン化アルキルフタルイミド化合物及
び脱ハロゲン化水素剤の添加量は目的とするシクロデキ
ストリンに対する置換基の導入個数、反応温度、反応時
間、用いる溶媒の種類、及びシクロデキストリンに対す
るモレキュラーシーブスの添加量を考慮し適宜決定する
ことができる。好ましくは、シクロデキストリン1モル
に対してハロゲン化アルキルフタルイミド及び脱ハロゲ
ン化水素剤(例えば、NaH)をそれぞれ1〜20モル
の範囲で添加して反応を行うことができる。更に好まし
くは、シクロデキストリン1モルに対して、シクロデキ
ストリンに導入する置換基のモル数と等量から3倍量の
範囲でハロゲン化アルキルフタルイミド及びNaHをそ
れぞれ添加することができる。
【0022】本反応には、その反応収率を高めるため必
要に応じてモレキュラーシーブスを用いることができ
る。反応系に水が存在すると、水とハロゲン化フタルイ
ミド誘導体の反応が生じるため、反応系より水を除去す
る必要がある。脱水作用に対して活性化されたモレキュ
ラーシーブスを使用することにより、効果的に水を除去
することができる。その結果、反応収率が高められる。
従って、脱水作用に対して活性化されたモレキュラーシ
ーブスを使用することが好ましい。モレキュラーシーブ
スとしては、例えば、NS3A、MS4A、MS5A、
MS13X等を用いることができる。モレキュラーシー
ブスの形状は粉末又はペレットであってもよい。モレキ
ュラーシーブスの使用量は、含まれる水の重量に対し
て、5倍以上とすることが適当である。
【0023】本反応は溶媒中で行うことができ、溶媒と
しては、反応に関与しないものならばいずれも使用する
ことができる。但し、シクロデキストリンの溶解性とい
う観点からジメチルスルオキシド又はジメチルホルムア
ミド等の極性溶媒を用いることが好ましい。
【0024】溶媒中に溶解しているシクロデキストリン
の濃度は高いほど反応を効率良く行うことができる。従
って、シクロデキストリンは溶媒に完全に溶解している
ことが好ましい。溶媒は、シクロデキストリン1に対し
て5〜100重量部の範囲で使用することができる。好
ましくは、用いるシクロデキストリン及び溶媒の種類、
反応温度に応じ、シクロデキストリンの飽和濃度となる
量を使用することができる。
【0025】本反応温度は、反応収率やシクロデキスト
リンに導入する置換基の数に応じて適宜決定することが
できる。本反応は、例えば、昇温下や冷却下で行うこと
も可能であるが、通常、室温で行うことが好ましい。反
応時間は反応収率等を考慮して適宜決定することがで
き、例えば、1〜100時間の範囲であることが好まし
い。
【0026】本反応は、水酸基によるハロゲン基の置換
反応であるので、必要に応じて、通常使用される置換反
応促進剤を使用することができる。例えば、ヨウ化カリ
ウム又はヨウ化ナトリウム等の試薬を用いて反応を促進
することができる。
【0027】一般式(2)の誘導体の製造方法 上記の一般式(1)で表されるフタルイミドアルキル化
シクロデキストリン誘導体を加水分解することにより、
上記一般式(2)で表されるアミノアルキル化シクロデ
キストリン誘導体を得ることができる。
【0028】加水分解は、好ましくはアルカリ条件下に
おいて行うことができる。アルカリ条件としては、アル
カリ試薬を用いることができる。アルカリ試薬として
は、例えば、ヒドラジン、NaOH,又はKOH等のイ
ミド基の加水分解に通常使用されるものを用いることが
できる。
【0029】アルカリ試薬の添加量は、シクロデキスト
リンに対して導入されている置換基の数、反応温度、反
応時間、用いる溶媒を考慮し適宜決定することができ
る。例えば、アミノアルキル化シクロデキストリン1モ
ルに対して、1〜5モルの範囲で添加して反応を行うこ
とができる。
【0030】反応は溶媒中で行うことができ、反応溶媒
としては、反応に関与しないものならばいずれも使用す
ることができる。好ましくは、シクロデキストリン可溶
性の極性溶媒、例えば、水等を用いることができる。
【0031】溶媒に溶解したシクロデキストリンの溶解
濃度が高いほど反応効率が高くなる傾向がある。従っ
て、シクロデキストリンは溶媒に完全に溶解しているこ
とが好ましい。溶媒は、シクロデキストリン1重量部に
対して、5〜100重量部の範囲で使用することができ
る。好ましくは、使用するシクロデキストリン及び溶媒
の種類、反応温度に応じてシクロデキストリンの飽和濃
度となる量の溶媒を使用することができる。
【0032】本加水分解反応は、反応収率やシクロデキ
ストリンに導入される置換基の数等を考慮して、昇温下
で行うこともできるが、好ましくは、室温で行うことが
できる。反応時間は反応収率を考慮して適宜決定するこ
とができる。好ましくは、1〜50時間の範囲で行うこ
とができる。
【0033】
【実施例】以下の実施例において更に本発明の詳細を説
明する。 実施例1 α−シクロデキストリン(20g)をジメチルスルオキ
シド(200ml)に溶解し、モレキュラーシブス4A
(20g)を加え、2日間室温で攪拌した。次に、60
%NaH(2.4g)を加え、室温で9時間攪拌した。
次に、市販のブロモプロピルフタルイミド(16.5
g)を加え、室温で、15時間攪拌した。セライトを用
い、モレキュラーシーブスを濾過し、ろ液をアセトン
(3000ml)に滴下し、1時間後、減圧濾過した。
固体をODSカラムクロマトグラフィーに付し、水及び
5%メタノール水溶液で、未反応のシクロデキストリン
を回収し、その後、15%のメタノール溶液を用いて溶
出し、モノ−2−O−(3−フタルイミドプロピル)−
α−シクロデキストリンを得た。(α−シクロデキスト
リンからの収率:16%)。:無色の粉末、mp 27
0(分解温度)H2O及びMeOHの混合物から結晶
化。IR Vmax(KBr)cm-1:3390、292
0、1763、1705、及び1635。UVλ
max(H2O)nm(ε):299(1600)及び22
1(28,300)。1H NMRδ(DMSO−
6):1.77(2H、m、NCH2 2CH2O)、
3.13(1H、dd、J=3.1及び9.8Hz、フ
タルイミドプロピル基を持つグルコース単位のH−
2)、3.2−3.7(大多数のH、m、シクロマルト
ヘキサノース単位のH及びNC 2CH2CH2O)、
3.80(1H、m、NCH2CH2 2O)、3.8
4(1H、t、J=9.8Hz、フタルイミドプロピル
基を持つグルコース単位のH−3)、4.7−4.8
(5H、m、フタルイミドプロピル基を含まないグルコ
ース単位のH−1)、4.92(1H、d、J=3.1
Hz、フタルイミドプロピル基を持つグルコース単位の
H−1)、及び7.7−7.8(4H、m、ArH)。
13C NMRδ(DMSO−d6):28.56(NC
22CH2O)、34.60(N2CH2CH
2O)、59.8−60.4(フタルイミドプロピル基
を持つ又は持たないグルコース単位のC−6)、69.
52(NCH2CH 22O)、71.6−73.4
(グルコース単位のC−2、3、5)、80.58(フ
タルイミドプロピル基を持つグルコース単位のC−
2)、82.14−82.75(グルコース単位のC−
4)、100.30(フタルイミドプロピル基を持つグ
ルコース単位のC−1)、101.92−102.13
(フタルイミドプロピル基を持たないグルコース単位の
C−1)、123.12(Ar)、131.74(A
r)、134.44(Ar)、及び168.15(C
(O)N)。FABMSm/z:1160.8(M+
1)。分析実測値:C、47.01;H、6.18;
N、1.16%、計算値(C476932N+2H
2O):C、47.20;H、6.15;N、1.17
%。
【0034】実施例2 実施例1と同様にして、β−シクロデキストリン(25
g)、ジメチルスルオキシド(250ml)、モレキュ
ラーシブス4A(25g)、60%NaH(2.7
g)、プロモプロピルフタルイミド(17.7g)で反
応及び後処理を行い、実施例1と同様にして、カラムク
ロマトを行い、モノ−2−O−(3−フタルイミドプロ
ピル)−β−シクロデキストリンを得た(β−シクロデ
キストリンからの収率:21%)。:無色のプリズム、
mp 235(分解温度)H2O及びMeOHの混合物
から結晶化。IR Vmax(KBr)cm-1:340
5、2930、1765、1715、及び1632。U
Vλmax(H2O)nm(ε):299(1710)及び
221(32,500)。1H NMRδ(DMSO−
6):1.85(2H、m、NCH2 2CH2O)、
3.23(1H、dd、J=3.1及び9.8Hz、フ
タルイミドプロピル基を持つグルコース単位のH−
2)、3.3−3.8(大多数のH、m、サイクロマル
トヘプタノース単位のH及びNC 2CH2CH2O)、
3.86(1H、m、NCH2CH2 2O)、3.8
4(1H、t、J=9.8Hz、フタルイミドプロピル
基を持つグルコース単位のH−3)、4.80−4.8
5(6H、m、フタルイミドプロピル基を含まないグル
コース単位のH−1)、5.00(1H、d、J=3.
1Hz、フタルイミドプロピル基を持つフルコース単位
のH−1)、及び7.8−7.9(4H、m、Ar
H)。13C NMRδ(DMSO−d6):28.72
(NCH 22CH2O)、34.75(N2CH2
CH2O)、60.1(フタルイミドプロピル基を持つ
又は持たないグルコース単位のC−6)、69.98
(NCH2CH 22O)、71.9−73.4(グル
コース単位のC−2、3、5)、81.07(フタルイ
ミドプロピル基を持つグルコース単位のC−2)、8
2.7−82.6(グルコース単位のC−4)、10
0.75(フタルイミドプロピル基を持つグルコース単
位のC−1)、102.0−102.4(フタルイミド
プロピル基を持たないグルコース単位のC−1)、12
3.37(Ar)、131.91(Ar)、134.75
(Ar)、及び168.46(C(O)N)。FABMS
m/z:1322.8(M+1)。分析実測値:C、
46.98;H、5.89;N、1.00%、計算値
(C537937N+2H2O):C、47.01;H、
5.88;N、1.03%。
【0035】実施例3 実施例1と同様にして、β−シクロデキストリン(2.
0g),ジメチルスルオキシド(20ml)、モレキュ
ラーシブス4A(2g)、60%NaH(0.21
g)、市販のプロモブチルフタルイミド(1.5g)で
反応及び後処理を行い、実施例1と同様にして、カラム
クロマトを行い、水及び15%メタノール水溶液で、未
反応のシクロデキストリンを回収し、その後、25%メ
タノール水溶液を用いて溶出し、モノー2−O−(3−
フタルイミドブチルーβ−シクロデキストリンを得た
(β−シクロデキストリンからの収率:20%):無色
のプリズム、mp 272(分解温度)H2O及びMe
OHの混合物から結晶化。IR Vmax(KBr)cm
-1:3400、2920、1765、1714、及び1
638。UVλmax(H2O)nm(ε):298(18
40)及び221(34,800)。1H NMRδ
(DMSO−d6):1.5−1.7(4H、m、NC
2 2 2CH2O)、3.23(1H、dd、J=
3.1及び9.9Hz、フタルイミドブチル基を持つグ
ルコース単位のH−2)、3.3−3.8(大多数の
H、m、シクロマルトヘプタノース単位のH及びNC
2CH2CH2 2O)、4.80−4.86(6H、
m、フタルイミドブチル基を持たないグルコース単位の
H−1)、4.97(1H、d、J=3.1Hz、フタ
ルイミドブチル基を持つグルコース単位のH−1)、及
び7.8−7.9(4H、m、ArH)。13C NMR
δ(DMSO−d6):24.50(NCH 22CH2
CH2O)、26.67(NCH2CH 22CH
2O)、37.23(N2CH2CH2CH2O)、5
9.95(フタルイミドブチル基を持つ又は持たないグ
ルコース単位のC−6)、71.33(NCH2CH2
22O)、71.86−73.01(グルコース単
位のC−2、3、5)、80.72(フタルイミドブチ
ル基を持つグルコース単位のC−2)、81.6−8
2.4(グルコース単位のC−4)、100.34(フ
タルイミドブチル基を持つグルコース単位のC−1)1
01.8−102.2(フタルイミドブチル基を持たな
いグルコース単位のC−1)、123.11(Ar)、
131.64(Ar)、134.47(Ar)、及び16
8.10(C(O)N)。FABMS m/z:133
6.7(M+1)。分析実測値:C、47.80;H、
6.23;N、1.01%、計算値(C548137N+
2O):C、47.89;H、6.18;N、1.0
3%。
【0036】実施例4 実施例1と同様にして、β−シクロデキストリン(5.
0g)、ジメチルスルオキシド(50ml),モレキュ
ラー4A(5g),60%NaH(0.52g),別途
合成したプロモヘキシルフタルイミド(4.1g)で反
応及び後処理を行い、実施例1と同様にして、カラムク
ロマトを行い、水及び15%メタノール溶液で、未反応
のシクロデキストリンを回収し、その後、35%メタノ
ール水溶液を用いて溶出し、モノ−2−O−(3−フタ
ルイミドヘキシル)−β―シクロデキストリンを得た
(β−シクロデキストリンからの収率:20%)。:無
色の粉末、mp 250(分解温度)H2O及びMeO
Hの混合物から結晶化。IR Vmax(KBr)c
-1:3400、2920、1765、1718、及び
1635。UVλmax(H2O)nm(ε):297(1
690)及び221(33,400)。1H NMRδ
(DMSO−d6):1.25(2H、m、NCH2CH
2 2CH2CH2CH2O)、1.28(2H、m、N
CH2CH2CH2 2CH2CH2O)、1.46(2
H、m、NCH2CH2CH2CH2 2CH2O)、1.
56(2H、m、NCH2 2CH2CH2CH2CH
2O)、3.20(1H、dd、J=3.1及び9.8
Hz、フタルイミドヘキシル基を持つグルコース単位の
H−2)、3.25−3.8(大多数のH、m、シクロ
マルトヘプタノース単位のH及びNC 2CH2CH2
2CH2 2O)、4.75−4.90(6H、m、
フタルイミドヘキシル基を持たないグルコース単位のH
−1)、4.92(1H、d、J=3.1Hz、フタル
イミドヘキシル基を持つグルコース単位のH−1)、及
び7.79−7.85(4H、m、ArH)。13C N
MRδ(DMSO−d6):24.84(NCH2CH2
CH 22CH2CH2O)、26.18(NCH2CH 2
2CH2CH2CH2O)、27.97(NCH 22
CH2CH2CH2CH2O)、29.23(NCH2CH2
CH2CH 22CH2O)、37.48(N2CH2
CH2CH2CH2CH2O)、60.00(フタルイミド
ヘキシル基を持つ又は持たないグルコース単位のC−
6)、72.04(NCH2CH2CH2CH2CH 22
O)、71.88−73.20(グルコース単位のC−
2、3、5)、80.63(フタルイミドヘキシル基を
持つグルコース単位のC−2)、81.0−82.4
(グルコース単位のC−4)、100.47(フタルイ
ミドヘキシル基を持つグルコース単位のC−1)10
1.9−102.1(フタルイミドヘキシル基を持たな
いグルコース単位のC−1)、123.14(Ar)、
131.66(Ar)、134.54(Ar)、及び16
8.18(C(O)N)。FABMS m/z:136
4.9(M+1)。分析実測値:C、49.28;H、
6.28;N、1.01%、計算値(C5685
37N):C、49.30;H、6.28;N、1.03
%。
【0037】実施例5 実施例1と同様にして、γ−シクロデキストリン(20
g),ジメチルスルオキシド(200ml)、モレキュ
ラーシブス4A(20g)、60%NaH(1.9
g),プロモプロピルフタルイミド(12.4g)で反
応及び後処理を行い、実施例1と同様にして、カラムク
ロマトを行い、モノ−2−O−(3−フタルイミドプロ
ピル)−γ―シクロデキストリンを得た(γ−シクロデ
キストリンからの収率:23%)。:無色の粉末、mp
234(分解温度)アセトンから粉末化。IR V
max(KBr)cm-1:3400、2926、176
4、1712、及び1635。UVλmax(H2O)nm
(ε):299(1710)及び221(32,00
0)。1H NMRδ(DMSO−d6):1.80(2
H、m、NCH2 2CH2O)、3.19(1H、d
d、J=3.1及び9.8Hz、フタルイミドプロピル
基を持つグルコース単位のH−2)、3.2−3.7
(大多数のH、m、シクロマルトオクタノース単位のH
及びNC 2CH2CH2O)、3.78(1H、m、N
CH2CH2 2O)、4.83(7H、m、フタルイ
ミドプロピル基を持たないグルコース単位のH−1)、
5.02(1H、d、J=3.1Hz、フタルイミドプ
ロピル基を持つグルコース単位のH−1)、及び7.7
−7.8(4H、m、ArH)。13C NMRδ(DM
SO−d6):28.51(NCH 22CH2O)、3
4.52(N2CH2CH2O)、59.6−60.
2(フタルイミドプロピル基を持つ又は持たないグルコ
ース単位のC−6)、69.61(NCH2CH 22
O)、71.8−73.2(グルコース単位のC−2、
3、5)、80.6−81.5(グルコース単位のC−
4)、80.90(フタルイミドプロピル基を持つグル
コース単位のC−2)、100.17(フタルイミドプ
ロピル基を持つグルコース単位のC−1)、101.4
2−101.69(フタルイミドプロピル基を持たない
グルコース単位のC−1)123.04(Ar)、13
1.69(Ar)、134.39(Ar)、及び168.0
5(C(O)N)。FABMS m/z:1484.9
(M+1)。分析実測値:C、44.56;H、6.4
0;N、0.87%、計算値(C598942N+6H2
O):C、44.50;H、6.39;N、0.88
%。
【0038】実施例6 モノ−2−O−(3−フタルイミドプロピル)−α―シ
クロデキストリン(1.48g)を水(15ml)に溶
解し、1Mヒドラジン水溶液(6.4ml)を加えて、
80度で、3.5時間加熱した。反応溶液を減圧濃縮
し、アセトンを用いて、固化し、ろ取した。本固体を、
Sephadex CM−25カラムクロマトグラフィ
ーに付し、モノ−2−O−(3−アミノプロピル)−α
―シクロデキストリンを得た(モノ−2−O−(3−フ
タルイミドプロピル)−α―シクロデキストリンからの
収率:69%)。:無色の粉末、mp 237(分解温
度)アセトンから粉末化。IR Vmax(KBr)cm
-1:3398、2920、及び1615。1H NMR
δ(DMSO−d6):1.59(2H、m、NCH2
2CH2O)、2.62(2H、m、NC 2CH2CH
2O)、3.18(1H、dd、J=3.1及び9.8
Hz、フタルイミドプロピル基を持つグルコース単位の
H−2)、3.2−3.8(大多数のH、m、シクロマ
ルトヘキサノース単位のH及びNCH2CH2
2O)、3.89(1H、t、J=9.8Hz.、フタ
ルイミドプロピル基を持つグルコース単位H−3)、
4.7−4.8(5H、m、フタルイミドプロピル基を
持たないグルコース単位のH−1)、及び4.93(1
H、d、J=3.1Hz、フタルイミドプロピル基を持
つグルコース単位のH−1)。13C NMRδ(DMS
O−d6):32.00(NCH 22CH2O)、3
7.89(N2CH2CH2O)、59.8−60.
1(フタルイミドプロピル基を持つ又は持たないグルコ
ース単位のC−6)、69.49(NCH2CH 22
O)、71.79−73.24(グルコース単位のC−
2、3、5)、80.38(フタルイミドプロピル基を
持つグルコース単位のC−2)、82.17−82.7
7(グルコース単位のC−4)、100.25(フタル
イミドプロピル基を持つグルコース単位のC−1)、及
び101.97−102.13(フタルイミドプロピル
基を持たないグルコース単位のC−1)。FABMS
m/z:1030.6(M+1)。分析実測値:C、4
1.79;H、6.94;N、1.25%、計算値(C
396730N+5H2O):C、41.82;H、6.
93;N、1.25%。
【0039】実施例7 実施例6と同様にして、モノ−2−O−(3−フタルイ
ミドプロピル)−β―シクロデキストリン(3.4
g)、水(30ml)、1Mヒドラジン水溶液(13m
l)で反応及び後処理を行い、実施例6と同様にして、
カラムクロマトを行い、モノ−2−O−(3−アミノプ
ロピル)−β―シクロデキストリンを得た(モノ−2−
O−(3−フタルイミドプロピル)−β―シクロデキス
トリンからの収率:67%)。:無色の粉末、mp 2
63(分解温度)アセトンから粉末化。IR V
max(KBr)cm-1:3400、2920、及び16
34。1H NMRδ(DMSO−d6):1.57(2
H、m、NCH2 2CH2O)、2.57(2H、
m、NC 2CH2CH2O)、3.21(1H、dd、
J=3.1及び9.8Hz、フタルイミドプロピル基を
持つグルコース単位のH−2)、3.2−3.8(大多
数のH、m、シクロマルトヘキサノース単位のH及びN
CH2CH2 2O)、4.7−4.8(6H、m、フ
タルイミドプロピル基を持たないグルコース単位のH−
1)、及び4.95(1H、d、J=3.1Hz、フタ
ルイミドプロピル基を持つグルコース単位のH−1)。
13C NMRδ(DMSO−d6):32.28(NC
22CH2O)、37.81(N2CH2CH
2O)、59.6−60.1(フタルイミドプロピル基
を持つ又は持たないグルコース単位のC−6)、69.
70(NCH2CH 22O)、71.73−73.0
0(グルコース単位のC−2、3、5)、80.51
(フタルイミドプロピル基を持つグルコース単位のC−
2)、81.20−82.13(グルコース単位のC−
4)、100.24(フタルイミドプロピル基を持つグ
ルコース単位のC−1)、及び101.74−102.
00(フタルイミドプロピル基を持たないグルコース単
位のC−1)FABMS m/z:1192.8(M+
1)。分析実測値:C、41.89;H、6.19;
N、1.06%、計算値(C457735N+H2O):
C、41.91;H、6.17;N、1.09%。
【0040】実施例8 実施例6と同様にして、モノ−2−O−(3−フタルイ
ミドブチル)−β−シクロデキストリン(0.28
g)、水(2.8ml)、1Mヒドラジン水溶液(1.
1ml)で反応及び後処理を行い、実施例6と同様にし
て、カラムクロマトを行い、モノ−2−O−(3−アミ
ノブチル)−β―シクロデキストリンを得た(モノ−2
−O−(3−フタルイミドブチル)−β―シクロデキス
トリンからの収率:55%)。:無色の粉末、mp 2
31(分解温度)アセトンから粉末化。IR V
max(KBr)cm-1:3380、2920、163
8、及び1575。1H NMRδ(DMSO−d6):
1.41(2H、m、NCH2 2CH2CH2O)、
1.50(2H、m、NCH2CH2 2CH2O)、
2.55(2H、m、NCH2 2CH2CH2O)、
3.20(1H、dd、J=3.0及び9.0Hz、フ
タルイミドブチル基を持つグルコース単位のH−2)、
3.2−3.8(大多数のH、m、シクロマルトヘプタ
ノース単位のH及びNCH2CH2CH2 2O)、3.
73(1H、t、J=9.0Hz、フタルイミドブチル
基を持つグルコース単位のH−3)、4.75−4.8
5(6H、m、フタルイミドブチル基を持たないグルコ
ース単位のH−1)、及び4.93(1H、d、J=
3.0Hz、フタルイミドプロピル基を持つグルコース
単位のH−1)。13C NMRδ(DMSO−d6):
26.73(NCH2CH 22CH2O)、28.23
(NCH 22CH2CH2O)、40.62(N2
CH2CH2CH2O)、59.9−60.1(フタルイ
ミドブチル基を持つ又は持たないグルコース単位のC−
6)、71.86(NCH2CH2CH 22O)、7
2.0−73.1(グルコース単位のC−2、3、
5)、80.56(フタルイミドブチル基を持つグルコ
ース単位のC−2)、81.5−82.3(グルコース
単位のC−4)、100.40(フタルイミドブチル基
を持つグルコース単位のC−1)、及び101.9−1
02.0(フタルイミドブチル基を持たないグルコース
単位のC−1)。FABMS m/z:1206.7
(M+1)。分析実測値:C、42.55;H、6.9
4;N、1.01%、計算値(C467935N+5H2
O):C、42.63;H、6.92;N、1.08
%。
【0041】実施例9 実施例6と同様にして、モノ−2−O−(3−フタルイ
ミドヘキシル)−β―シクロデキストリン(0.30
g)、水(3.0ml)、1Mヒドラジン水溶液(1.
2ml)で反応及び後処理を行い、実施例6を同様にし
て、カラムクロマトを行い、モノ−2−O−(3−アミ
ノヘキシル)−β―シクロデキストリンを得た(モノ−
2−O−(3−フタルイミドヘキシル)−β―シクロデ
キストリンからの収率:66%)。:無色の粉末、mp
224(分解温度)アセトンから粉末化。IR V
max(KBr)cm-1:3390、2920、163
7、及び1589。1H NMRδ(DMSO−d6):
1.26(4H、m、NCH2CH2 2CH2CH2
2O)、1.35(2H、m、NCH 22CH2CH
2CH2CH2O)、1.49(2H、m、NCH2CH2
CH2CH2 2CH2O)、2.53(2H、m、NC
2CH2CH2CH2CH2CH2O)、3.21(1H、
dd、J=3.0及び9.0Hz、フタルイミドヘキシ
ル基を持つグルコース単位のH−2)、3.2−3.8
(大多数のH、m、シクロマルトヘプタノース単位のH
及びNCH2CH2CH2CH2CH2 2O)、4.75
−4.85(6H、m、フタルイミドヘキシル基を持た
ないグルコース単位のH−1)、及び4.93(1H、
d、J=3.0Hz、フタルイミドヘキシル基を持つグ
ルコース単位のH−1)。13C NMRδ(DMSO−
6):25.11(NCH2CH 22CH2CH2CH
2O)、26.09(NCH2CH2CH 22CH2CH
2O)、29.31(NCH2CH2CH2CH 22CH
2O)、31.83(NCH 22CH2CH2CH2CH
2O)、40.78(N2CH2CH2CH2CH2CH
2O)、59.8−60.2(フタルイミドへキシル基
を持つ又は持たないグルコース単位のC−6)、72.
04(NCH2CH2CH2CH2CH 22O)、71.
8−73.2(グルコース単位のC−2、3、5)、8
0.58(フタルイミドヘキシル基を持つグルコース単
位のC−2)、81.5−82.4(グルコース単位の
C−4)、100.47(フタルイミドヘキシル基を持
つグルコース単位のC−1)、及び101.8−10
2.2(フタルイミドヘキシル基を持たないグルコース
単位のC−1)。FABMS m/z:1234.6
(M+1)。分析実測値:C、44.02;H、7.0
5;N、1.00%、計算値(C488335N+4H2
O):C、44.14;H、7.02;N、1.07
%。
【0042】実施例10 実施例6と同様にして、モノ−2−O−(3−フタルイ
ミドプロピル)−γ−シクロデキストリン(3.7
g)、水(37ml)、1Mヒドラジン水溶液(14m
l)で反応及び後処理を行い、実施例6と同様にして、
カラムクロマトを行い、モノ−2−O−(3−アミノプ
ロピル)−γ―シクロデキストリンを得た(モノ−2−
O−(3−フタルイミドプロピル)−γ―シクロデキス
トリンからの収率:65%)。:無色の粉末、mp 2
19(分解温度)アセトンから粉末化。IR V
max(KBr)cm-1:3400、2920、162
8、及び1590。1H NMRδ(DMSO−d6):
1.57−1.62(2H、m、NCH2 2CH
2O)、2.62(2H、t、J=6.1Hz、NC 2
CH2CH2O)、3.20(1H、dd、J=3.1及
び9.8Hz、フタルイミドプロピル基を持つグルコー
ス単位のH−2)、3.2−3.8(大多数のH、m、
シクロマルトヘキサノース単位のH及びNCH2CH2
2O)、4.8−4.9(7H、m、フタルイミドプ
ロピル基を持たないグルコース単位のH−1)、及び
5.08(1H、d、J=3.1Hz、フタルイミドプ
ロピル基を持つグルコース単位のH−1)。13C NM
Rδ(DMSO−d6):31.93(NCH 22
2O)、37.87(N2CH2CH2O)、59.
8−60.4(フタルイミドプロピル基を持つ又は持た
ないグルコース単位のC−6)、69.51(NCH2
CH 22O)、71.8−73.2(グルコース単位
のC−2、3、5)、80.75(フタルイミドプロピ
ル基を持つグルコース単位のC−2)、80.1−8
1.2(グルコース単位のC−4)、99.74(フタ
ルイミドプロピル基を持つグルコース単位のC−1)、
及び101.42−101.82(フタルイミドプロピ
ル基を持たないグルコース単位のC−1)。FABMS
m/z:1354.8(M+1)。分析実測値:C、
41.21;H、6.89;N、0.91%、計算値
(C518740N+7H2O):C、41.38;H、
6.88;N、0.95%。
【0043】参考例1 ブロモヘキシルフタイルイミドの合成 市販の1,6−ジブロモヘキサン(0.5ml)を、室
温で、市販のカリウムフタルイミド(0.18g)が懸
濁しているジメチルスルオキシド(4ml)に加え、1
時間攪拌した。反応液を水(40ml)に入れ、エーテ
ル(20ml)で2回抽出し、エーテル溶液を飽和食塩
水で洗浄後、硫酸マグネシウムで脱水し、減圧濃縮し
た。残りをシリカゲルクロマトグラフィーに供し、ブロ
モヘキシルフタルイミドを酢酸エチル−ヘキサンの混合
液で溶出し、精製単離した。本化合物は、ヘキサンから
結晶化し、0.25gのブロモヘキシルフタルイミドを
得た。:無色の粉末、mp ヘキサンから結晶化。1
NMRδ(CDCl3):1.38(2H、m、NC
2CH2CH2CH2CH2CH2Br)、1.49(2
H、51et、J=7.9Hz、NCH2CH2CH2
2CH2CH2Br)、1.70(2H,51et、J
=7.3Hz、CH2CH2Br)、1.86(2H、5
1et、J=7.3Hz、NCH2CH2)、3.40
(2H、t、J=6.7Hz、CH2Br)、3.69
(2H、t、J=7.3Hz、NCH2)、7.71
(2H、dd、J=3.1及び5.5Hz、ArH)、
及び7.84(2H、dd、J=3.1及び5.5H
z、ArH)。
【0044】
【発明の効果】シクロデキストリンを構成する少なくと
も1つのD(+)−グルコピラノース単位の2位水酸基
を、選択的に、フタルイミドアルキル化又はアミノアル
キル化することにより新規なシクロデキストリン誘導体
を得ることが可能になった。新規シクロデキストリン誘
導体は、既存のシクロデキストリン及びその誘導体とは
異なる包接能及び溶解能を有する。これらの性質をもつ
新規シクロデキストリン誘導体は、既に行われている食
品分野等でのシクロデキストリン及びその誘導体の利用
を更に拡大するものである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)又は(2)で表されるシクロ
    デキストリン誘導体。 【化1】 (式中nは6、7、又は8を表し、mは3以上の整数を
    表し、アルキル鎖(CH2)mは置換基を有するか、又は無置
    換である。)
  2. 【請求項2】 mは6以下の整数を表する請求項1に記
    載の誘導体。
  3. 【請求項3】 下記一般式(3)で表されるハロゲン化ア
    ルキルフタルイミド、 【化2】 (式中Rはハロゲン化アルキル基を表し、前記アルキル
    基は、炭素数が3以上であり、ハロゲン以外の置換基を
    有するか、又はハロゲン以外の置換基は有さない。) シクロデキストリン及び脱ハロゲン化水素剤を反応させ
    ることを含む下記一般式(1)で表されるシクロデキスト
    リン誘導体の製造方法。 【化3】 (式中nは6、7、又は8を表し、mは3以上の整数を
    表し、アルキル鎖(CH2)mは置換基を有するか、又は無置
    換である。)
  4. 【請求項4】 反応をモレキュラーシーブスの存在下で
    行う請求項3に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 反応を極性溶媒中にて行う請求項3また
    は4に記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 シクロデキストリンが、α−シクロデキ
    ストリン、β−シクロデキストリン、又はγ−シクロデ
    キストリンである請求項3〜5のいずれか1項に記載の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 下記一般式(1)で表されるシクロデキス
    トリン誘導体 【化4】 (式中nは6、7、又は8を表し、mは3以上の整数を
    表し、アルキル鎖(CH2)mは置換基を有するか、又は無置
    換である。)を加水分解することを含む下記一般式(2)
    で表されるシクロデキストリン誘導体の製造方法。 【化5】 (式中nは6、7、又は8を表し、mは3以上の整数を
    表し、アルキル鎖(CH2)mは置換基を有するか、又は無置
    換である。)
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