JPH11245389A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JPH11245389A
JPH11245389A JP10051044A JP5104498A JPH11245389A JP H11245389 A JPH11245389 A JP H11245389A JP 10051044 A JP10051044 A JP 10051044A JP 5104498 A JP5104498 A JP 5104498A JP H11245389 A JPH11245389 A JP H11245389A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録用紙と搬送ベルトとの間に静電吸着力を
発生させて記録用紙を搬送するインクジェット記録装置
において、静電吸着力を生じさせるための構成によって
生ずる電界の影響で記録ヘッドからの吐出インクの一部
であるサテライトが記録ヘッドの吐出口面に付着するこ
とを防止する。 【解決手段】 搬送ベルト105の内部に、静電吸着力
を生じさせるための導電パターン202Aおよび202
Bの他に、記録ヘッド119とほぼ同電位に保たれる導
電パターン202Bを設けることにより、記録ヘッド1
19の吐出口と用紙101との間に電界が生じないよう
にし、これにより、吐出された液滴が主滴508とサテ
ライト507に分離してもこれらの間に分極が生じない
ようにでき、サテライト507は主滴508とともに用
紙101へ向かうことが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は用紙搬送部に静電吸
着搬送手段を用いたインクジェット記録装置に関し、詳
しくは記録ヘッドから吐出されるインク等の液滴の飛翔
制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、記録ヘッドの吐出口からイン
ク液滴を吐出させることによって紙、OHPシートある
いは布などの記録媒体上に記録を行うインクジェット記
録装置が知られている。インクジェット記録装置は、ノ
ンインパクト型の記録装置であって、騒音が少ないこ
と、普通紙に直接記録できること、多色のインクを用い
ることによりカラー画像記録が容易にできることなどの
特長を有し、近年急速に普及しつつある。中でも、記録
信号に応じて熱エネルギーをインクに作用させて気泡を
生じさせ、その気泡の圧力によってインク等の液滴を吐
出させる方式の記録ヘッドを用いたインクジェット記録
装置は、記録ヘッドの構造が簡易で、また、吐出口を高
密度に配列できる、いわゆるマルチノズル化が容易であ
り、項解像度、高速の記録を容易に行うことができると
いう利点を有している。
【0003】しかし、このようなインクジェット記録装
置では、記録ヘッドから一定の距離をおいて配置される
記録媒体に対して液滴を吐出し、この記録媒体上の所望
の位置にインク等の液滴を着弾させるものであるため、
良好な記録を行うためにはこれらの距離等について特に
配慮が必要となる。例えば、記録の品位を保つため、記
録媒体上の所望の位置に液滴を着弾させ所定のサイズの
ドットを形成するには記録ヘッドと記録媒体との距離を
一定に保ちかつ記録媒体の送りを正確に制御する必要が
ある。そのため、記録媒体を、搬送手段を構成するベル
トなどに静電力によって吸着保持して搬送することが従
来より知られている。このような記録媒体の吸着方法と
して、例えば特開昭62−147473号公報に開示さ
れるように、予めベルトを帯電させ、このベルトに記録
媒体を接触させて誘電分極による吸引力により吸着させ
る方法が知られている。
【0004】また、吐出されたインク液滴の着弾精度を
向上させるものとして静電力を用いるものの例が、特開
昭60−46257号、特開昭62−151348号、
特開昭62−225353号の各公報に開示されてい
る。これらはいずれも記録媒体の背後、すなわち記録ヘ
ッドのない側に電極を配してこの電極と記録用インクと
の間に電圧を印加するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の記録媒体を静電力によりベルト上に吸着保持す
る構成にあっては、記録媒体表面と記録ヘッド表面との
間に電界が生じ、この電界が記録ヘッドから吐出された
インク液滴に影響を及ぼし、記録が良好に行えないこと
があるという問題点があった。具体的には、吐出された
インク液滴の分裂によって形成されたサテライトがその
飛翔方向を反転し記録ヘッド側に向かうことがある。こ
れはサテライトが上記電界の作用によって記録媒体と同
極性に帯電していることが多く、記録媒体との間に反発
力を生じるからである。
【0006】この結果、吐出口から記録媒体に向かって
飛翔するインクの量が、図12(a)に示すように電界
のない場合、すなわち記録媒体の吸着保持に静電力を用
いない場合に比べて少なくなり、所定サイズのドットを
形成できないという問題を生じる。また、図12(b)
に示すように、上述のように電界の影響によって記録ヘ
ッド側へ向かうサテライトは記録ヘッドの吐出口面、特
に吐出口付近に付着し、その後の吐出に悪影響を及ぼす
という問題もある。例えばサテライトが吐出口面の吐出
口付近に付着すると、以後の正常なインクの吐出が妨げ
られ、インクの吐出方向が偏向したり、インクの不吐出
等の吐出不良を生じる。インクに水性のものを使用する
場合、吐出口面を撥水処理することによりある程度はサ
テライトの付着を防ぐことができるが、撥水処理だけで
は不十分なこともある。また、プリント性向上や記録結
果の耐水性を向上するために、インクを不溶化する処理
液(以下、「プリント性向上液」ともいう)を用いる場
合は、そのサテライトが吐出口面でインクと反応してこ
れを不溶化し、比較的重大な吐出不良をもたらすことも
ある。
【0007】上述の問題点を図13および図14を参照
してさらに具体的に説明する。図13はインクジェット
記録装置の一従来例の概略構成を示す側断面図である。
このインクジェット記録装置では、電源52から約+2
kVの電圧が印加される帯電ローラ54が、記録媒体5
0の搬送手段を構成する搬送ベルト51に当接すること
により、この搬送ベルト51を正(+)に帯電させる。
そして、搬送ローラ53によってこの帯電した搬送ベル
ト51に記録媒体50が送り込まれると、搬送ベルト5
1に生じている静電力によって記録媒体50は搬送ベル
ト51に吸着、保持され、図示矢印A方向に搬送され
る。この際、搬送ベルト51によって搬送される記録媒
体50に当接するよう設けられた弾性電極56を介し
て、記録媒体50が接地される。これにより、記録媒体
50がより強く搬送ベルト51に吸着、保持されて、4
本の記録ヘッド57に対向する位置まで搬送される。そ
して、各記録ヘッド57(57Bk,57y,57m,
57c)からそれぞれブラック,イエロー,マゼンタ,
シアン各色のインクが吐出されて記録媒体50に記録が
行われる。
【0008】この従来のインクジェット記録装置では、
実験によれば、記録媒体50の表面は約+800Vの電
位となり、この電位によって記録ヘッドとの間に上述の
電界を生じる。一方、図14(a)〜(d)にそれぞれ
示すように、各記録ヘッド57(57Bk,57y,5
7m,57c)より吐出されたインク滴は上記電界の影
響によって分極し、主滴とサテライトとに分裂すること
がある。この場合、サテライトは記録媒体50と同極性
に帯電していることが多い(図14(c))。そしてプ
ラスに帯電したサテライトは、プラス電荷が誘起されて
いる記録媒体50と反発して各記録ヘッド57へ向か
い、その吐出口面31の吐出口30付近に付着しやすく
なる。そして、このようにサテライトが吐出口面31に
付着すると、上述したように正常なインクの吐出が妨げ
られ、時にはインクの吐出が行われなくなるおそれがあ
る。
【0009】なお、このサテライトの付着は、一般に、
帯電ローラ54に印加される電圧が高いほど、また、記
録密度が高いほど著しく、高密度記録の妨げともなって
いた。また、特にサテライトの付着は、図13に示した
ような、記録領域の全幅にわたって複数の吐出口を備え
ているフルラインヘッドを用いたフルライン記録あるい
はカラー記録において顕著である。
【0010】図14(a)〜(d)を参照して、インク
が吐出口付近に付着する現象についてさらに具体的に説
明する。図14(a)は吐出液滴形成直前の様子を示す
説明図である。搬送ベルト51に対し、+2kV程度の
電圧(高圧電源52によって印加)が印加されている導
電ゴムからなる帯電ローラ54を接触させ、搬送ベルト
51上にプラス電荷を帯電させる。そして記録媒体50
を搬送ベルト51に密着させることによって記録媒体5
0の搬送ベルト51と折衝する側にマイナス電荷が誘起
され、これにより記録媒体50と搬送ベルト51との間
に吸着力が発生する。一方、記録媒体50の搬送ベルト
51側でない側、すなわち記録ヘッド57(57Bk,
57y,57m,57c)と対向する側には上記マイナ
ス電荷に伴なってプラス電荷が誘起され、これにより記
録ヘッド57(57Bk,57y,57m,57c)と
の間に電位差が生じ、電界が形成される。この状態で、
記録ヘッド57(57Bk,57y,57m,57c)
の有する電気熱変換体をヒート駆動して形成される気泡
の圧力によって形成される液柱60に、記録媒体50上
のプラス電荷と反対電荷であるマイナス電荷が誘起され
る。そして吐出により空中に液滴61が飛翔し始めると
きの現象を示す図14(b)に示す通り、液滴61は前
述の電界の作用を受けて分極する。
【0011】そして、次の段階では、図14(c)に示
す通り、それぞれマイナスに帯電した主滴62およびサ
テライト63−1と、プラスに帯電したサテライト63
−2とに分離する。そして図14(d)に示す通り、主
滴62は運動エネルギーが大きいので、記録媒体50に
着弾する。しかしながらプラスに帯電したサテライト6
3−2は、プラス電荷が誘起されている記録媒体50の
表面と反発して吐出面31方向へその飛翔方向を反転し
て吐出口30付近に付着する。そして前述した通りの問
題点を生ずる原因となる。
【0012】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは良好な記録を長期にわ
たって維持することのできるインクジェット記録装置を
提供することにある。
【0013】本発明の他の目的は、品位の高い記録を長
期にわたって維持することのできるインクジェット記録
装置を提供することにある。
【0014】本発明のさらに他の目的は、不要なインク
等の液体を吐出口近傍に付着させることなく、吐出不良
の発生頻度を低減することができ、メンテナンスに要す
る時間を短縮することのできるインクジェット記録装置
を提供することにある。
【0015】本発明のさらに他の目的は、記録媒体の吸
着保持に静電力を利用しても、記録ヘッドの吐出口面に
サテライトが付着せず、良好な記録を行うことができる
インクジェット記録装置を提供することにある。
【0016】本発明のさらに他の目的は、記録媒体の吸
着保持に静電力を利用するものであっても、インクの吐
出不良を防止して良好な記録を行うことのできるインク
ジェット記録装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】そのために本発明では、
液体を吐出する記録ヘッドを用い記録媒体に液体を吐出
して記録を行うインクジェット記録装置において、記録
媒体を静電気力により吸着して保持する保持手段と、静
電気力を発生させるため前記保持手段を所定の電位に保
つ第一の電圧印加手段と、前記記録ヘッドから液体を吐
出するときの当該記録ヘッドに対向する位置の前記保持
手段を所定の電位に保つ第二の電圧印加手段とを有する
ことを特徴とする。
【0018】好ましくは、前記第二の電圧印加手段は当
該所定の電位を前記記録ヘッドと同電位とすることを特
徴とする。
【0019】さらに好ましくは、前記保持手段は、記録
媒体を静電気力により吸着して搬送する搬送手段を構成
することを特徴とする。
【0020】さらに好ましくは、前記搬送手段は、記録
媒体を搬送するため当該記録媒体を部分的に静電吸着す
るための複数の導電パターンと該導電パターンに接続さ
れた電極を設けた搬送ベルトを有し、前記第一の電圧印
加手段は前記電極を介して静電吸着のための電圧を前記
導電パターンに印加し、前記第二の電圧印加手段は前記
記録ヘッドに対向する位置にて前記電極を介し前記導電
パターンに電圧を印加することによりそれぞれの所定の
電位を保つことを特徴とする。
【0021】また、液体を吐出する記録ヘッドを用い該
記録ヘッドに対し相対的に移動する記録媒体に液体を吐
出して記録を行うインクジェット記録装置において、記
録媒体を静電気力により吸着して搬送する保持手段と、
静電気力を発生させるため前記保持手段を所定の電位に
保つ電圧印加手段と、該電圧印加手段が前記所定の電位
に保つことによって生じる電界を制御し、前記記録ヘッ
ドから液体が吐出されるときに当該記録ヘッドと記録媒
体の前記吐出された液体が付与される部位との間に電界
が生じないようにする手段とを有したことを特徴とす
る。
【0022】以上の構成によれば、記録媒体を保持する
ための静電気力を生じさせるために記録媒体の保持手段
が所定の電位に保たれるときに、この電位を保持するこ
とによって生じる電界は、記録ヘッドとこれから吐出さ
れる液体が付与される記録媒体上の部位との間に作用す
ることがないので、記録ヘッドから吐出されたインク等
の液体が主液とサテライトに分離しても、これらの間に
誘電分極を生じることがない。これにより、サテライト
が記録媒体と同極性となって記録媒体から反発力を受け
ることがなくなり、主滴とともに記録媒体側へ飛翔でき
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を詳細に説明する。
【0024】図1は本発明の一実施形態に係るインクジ
ェット記録装置の概略構成を示す図である。
【0025】図1において、記録媒体である用紙101
は、給紙カセット100に格納されている。この状態で
ピックアップローラ102を回転させることにより、用
紙101が記録部に搬送される。上記の用紙ピックアッ
プ動作に伴なって搬送機構の用紙搬送部分の駆動が開始
される。搬送のための駆動力は搬送モータ111の回転
によって得ることができる。駆動モータ111はその回
転速度と回転量をオープンループ制御することが可能な
パルスモータであり、搬送制御装置からの位相信号によ
って、回転速度等の精密な制御が可能となっている。駆
動モータ111の回転による駆動力は駆動ローラ112
に伝達され、駆動ローラ112の回転により搬送ベルト
105の回転が行われる。従って、駆動モータ111の
回転速度を制御することにより、搬送ベルト105の搬
送速度を制御することができる。搬送ベルト105の周
回路の内部には、これに一定の張力を与え駆動ローラ1
12と搬送ベルトのすべりを防止するため、ベルトたる
み防止ばね109と、これにより加圧されたベルトたる
み防止ローラ110が設けられ、このローラ110が搬
送ベルト105に当接し上記張力を作用させる。また、
搬送ベルト105の上部には、図3にて後述されるよう
に静電吸着のための複数個のVP1帯電ブラシ131が
設けられ、これにより搬送ベルト105に高電圧が印加
され静電気力を生じさせることができる。なお、図1に
おいてこれら帯電ブラシ131と電源との結線の図示は
省略されている。
【0026】各色インクおよびプリント性向上液を吐出
するそれぞれの記録ヘッドはヘッドユニット126に装
着されており、このヘッドユニット126は矢印121
で示される上下方向に移動可能に構成されている。ま
た、各記録ヘッドのノズル部117は非記録時において
キャップ118によりキャッピングされる構成とされて
おり、そのため、各ヘッドに対応したキャップ118を
一体に設けたキャップユニット130は矢印116で示
される左右方向に移動可能に設けられている。記録を開
始するに当り、ヘッドユニット126は一旦上昇し、次
いでキャップユニット130が上記矢印116で示され
る方向の右方向に移動することにより、キャッピングを
解除し、その後、ヘッドユニット126は記録位置まで
下降する。図1は記録ヘッドユニット126がこの記録
位置まで下降した状態を示している。ヘッドユニット1
26に装着される記録ヘッドとしては、同図右部より、
イエロー用記録ヘッドであるヘッド125、マゼンタ用
記録ヘッドであるヘッド124、シアン用記録ヘッドで
あるヘッド123、ブラック用記録ヘッドであるヘッド
122、プリント性向上液用記録ヘッドであるヘッド1
19が装着される。上記記録ヘッドのそれぞれに対応し
た位置には、図3等で後述されるように搬送ベルト10
5の一部に接するようにVP2帯電ブラシ132が設け
られ、これによりインク吐出によって発生するサテライ
トを制御するための電力を搬送ベルトに供給することが
できる。
【0027】各記録ヘッドには対応するインクタンク1
08からインクを供給するためのインク供給チューブ1
20とそれぞれの記録ヘッドからインクタンク108へ
インクを戻すチューブ(不図示)が接続し、これによ
り、インクタンクと記録ヘッドとの間でインクの循環が
可能となる。インク供給チューブ120によるインク流
路の途中にはサブタンク107が設けられ、これによ
り、記録ヘッドのノズル部において一定の水頭差を得る
ようにしている。また、各キャップ118には、吐出回
復処理によって記録ヘッドから排出されたインクを装置
の所定部位に排出するためのチューブが接続されてい
る。
【0028】以上の構成において、用紙101が給紙カ
セット100より給紙されると、この用紙は密着ローラ
115によって搬送ベルト105に密着するよう接触さ
せられる。用紙搬送方向において密着ローラ115の後
方には上述したように搬送ベルト105に静電吸着力を
与えるためのVP1帯電ブラシ131が複数配置されて
おり、これによって用紙が各記録ヘッドの直下を搬送さ
れる間搬送ベルト105に吸着させることができる。搬
送される用紙101の先端がTOPセンサ103の下部
を通過すると、TOFセンサ103はこの用紙を検出
し、これに基づき記録動作の制御が起動される。すなわ
ち、プリント性向上液用記録ヘッド119とTOFセン
サ103との距離がL1であることより、TOFセンサ
103の下部を用紙101が通過したときから、搬送ベ
ルト105を駆動L1だけ移動するのに必要な時間経過
計測後、プリント性向上液用記録ヘッド119による処
理液の吐出が開始される。同様に、各記録ヘッド間の間
隔がLn(n=2…5)であることより、それぞれの記
録ヘッドはTOFセンサ103による用紙101の先端
を検出した後、L1+ΣLk(k=2…5)の距離をカ
ウントして用紙101が各記録ヘッドの直下に移動して
きたときに、それぞれのインク吐出を開始する。ここ
で、例えばk=2の場合は、ブラックインク用記録ヘッ
ド、k=5の場合は、イエローインク用記録ヘッドの場
合である。上記手順により記録が行われた用紙101は
除電ローラ128の位置に達し、これにより搬送ベルト
105が除電されるため用紙101は搬送ベルト105
から容易に剥離可能となり、除電ローラ128に対向す
る駆動ローラ111の曲率により搬送ローラより分離さ
れ、排紙ローラ114により、排紙トレイ113上に排
紙される。
【0029】上記構成において、搬送ベルトに印加され
る電圧は、後述されるように記録ヘッドの直下とそれ以
外の場所では異ならせている。すなわち、各記録ヘッド
の直下以外では用紙を強力に搬送ベルト105に吸着さ
せることが可能な電圧を印加し、ヘッド直下ではヘッド
吐出面と搬送ベルト間の電界強度を制御する電圧が搬送
ベルト105に印加される。
【0030】図2(a)〜(c)は搬送ベルトの詳細な
構造を示すそれぞれ移動するベルトの上方、前方および
側方からみた断面図である。
【0031】搬送ベルトは積層構造を有し、基材201
が最下層を形成する。その上に、導電パターン202と
電極204が配置される。さらに導電パターンの上には
誘電体よりなる誘電層205が重ねられ、導電パターン
202は誘電層205と基材201により挟まれる構造
となる。電極204上部には誘電層205は設けられ
ず、これによってベルト移動に伴なう電極204と上述
した帯電ブラシとの接触が可能となる。図2(a)から
も明らかなように、導電パターンは短冊状をなし、同図
中矢印で示される用紙搬送方向に対し垂直に、かつそれ
ぞれは所定の間隔を置いて配置される。導電パターン2
02に電圧を供給するための電極204は各導電パター
ン202の端部に設けられるが、そのパターンの配列に
おいてベルトの幅方向で交互に異なる側の端部に配置さ
れる。これにより、導電パターン交互に異なる電圧を印
加することが可能となる。
【0032】図3〜図5は、搬送ベルトに対する帯電ブ
ラシを介した給電のための構成を説明する図である。な
お、これらの図において、2つの記録ヘッド124およ
び125の周辺構成のみが示され、また、搬送ベルトに
ついてはそれぞれ断面が示されている。
【0033】図3において、用紙吸着に用いる第一の電
源の内、用紙搬送方向の上流に向かって右側の電極20
4を介して印加する電圧はVP11電源406より供給
し、同左側の電極204を介して印加する電圧はVP1
2電源407より供給する。また、記録ヘッド119〜
125に印加する電圧は電源VH412による。
【0034】一方、各記録ヘッドの直下に配置する導電
パターン402に電圧を印加するための電源はVP2電
源411である。
【0035】VP11電源406に接続されるVP1帯
電ブラシ131は搬送ベルト105の移動に伴ない電極
204と接触することによりその導電パターン202に
電圧を印加することができる。電極の設けられる位置が
導電パターンの配列において交互に異なることで1パタ
ーンおきにVP11電源406による電圧が導電パター
ン202に印加される。同様に、VP12電源407に
より、上記とは補完的な1パターンおきの導電パターン
202に所定の電圧を印加できる。すなわち、図に示す
ように帯電ブラシを用紙搬送方向に沿って配置すること
で各電極に所定の電圧を印加することができる。本実施
形態では導電パターンは偶数個設けられ、従って、搬送
ベルトの一周で左右の電極の数が同じになるように構成
される。
【0036】記録ヘッドの直下部分の導電パターンに対
しては、VP2電源411により用紙吸着用でない電圧
がVP2帯電ブラシ132を介して印加される。VP2
帯電ブラシ132は記録ヘッドのノズル列方向における
両側にそれぞれ配置され、これにより搬送ベルトの移動
によって次の導電パターンが記録ヘッド直下に来る前に
VP2帯電ブラシ132を介したVP2電源によって所
定の電圧を常に印加できるよう構成されている。なお、
以上の電圧を印加する構成にあっては、同一の電極に対
し用紙吸着のための電力を供給するためのVP1帯電ブ
ラシ131とVP2帯電ブラシ132の2種のブラシが
同時に接触しないようにそれらの位置関係が定められて
いる。
【0037】図4は図3に示した各々の電源の設定例を
説明する図である。
【0038】同図は記録ヘッドに電力を供給するための
VH電源412とヘッド直下の導電パターンに電力を供
給するVP2電源による電位を等しくした場合の構成例
である。すなわち、本例では、VP11電源406にプ
ラス極性、VP12電源407にマイナス極性を与え、
VP2電源411およびVH電源412による電位を、
VP11電源406のマイナス側の電極、および、VP
12電源407のプラス側の電極に結線して得られるも
のとしている。この場合において、同図に示すように記
録ヘッドおよび記録ヘッド直下の導電パターンの電位を
0V電位にすることにより記録ヘッドを直接商用電源の
グランドラインに直結でき、記録ヘッドの電気的構成が
非常に簡易になり、異常状態における電気的安全性も向
上する。また、異極性であるVP11電源406とVP
12電源407の電圧の絶対値を等しくすることによ
り、各導電パターンに同じ吸着力を発生させる場合は、
中点電位が0Vとなるため、これら電源の中点を同図の
ように接続することが可能になる。あるいは、異極性で
あるVP11電源406とVP12電源407の電圧の
絶対値を異ならせることにより、各導電パターンに等し
い吸着力を発生する場合においても、中点電位を0Vと
することにより電気的メリットを得ることができる。図
5は搬送ベルト409を搬送方向側面から見た図であ
る。同図において搬送ベルト105は矢印で示した用紙
搬送方向に移動する。従って、導電パターン202は搬
送ベルト105の移動に伴なって用紙搬送方向に移動す
る。これに対し、記録ヘッド124および125とVP
1帯電ブラシ131およびVP2帯電ブラシ132とは
装置に対して固定された状態にある。これにより、記録
ヘッドと同位置に配置されるVP2帯電ブラシ132は
順次移動してくる導電パターン202に対し電極204
を介してVP2電源による電圧を荷電することが可能と
なり、さらに、ヘッド直下を通りすぎた導電パターン2
02に対してはVP1帯電ブラシ131を介してVP1
1電源406またはVP12電源407による電圧を印
加することが可能となる。すなわち、各ヘッドに関し、
その直下の導電パターンに帯電ブラシ132を介して電
圧が印加されるとき、その両側の導電パターンには帯電
ブラシ131を介してVP11電源による2kVまたは
VP12電源による−2kVのいずれかが印加されるこ
とになる。
【0039】図6はインク吐出手段を構成する記録ヘッ
ドの構成を示す分解斜視図である。
【0040】基板302の上には電気熱変換体342が
形成され、また、この電気熱変換体342の下部には、
基板302が導電体の場合は絶縁膜321が形成され
る。また、電気熱変換体342に電力を供給するための
電極304が形成されている。電気熱変換体342は抵
抗体であり、電極304に電流を供給することにより抵
抗体が発熱をする構造となっている。この電気熱変換体
342は、所定のピッチで各液路310毎に配置され
る。すなわち、ノズル壁305およびノズル壁305の
上部に取付けられる天板306によって個々の液路31
0が形成され、これら液路毎に上記電気熱変換体が設け
られる。また、各液路310は共通液室308と連通
し、各液路にインクまたは処理液が供給される。この構
成により、インクは毛管力によって共通液室308から
各液路310に進み、そのインクの先端は電気熱変換体
342の上部を越えてインク吐出口312に至りメニス
カスを形成する。この状態で電極304に電流を流すと
電気熱変換体342が発熱し、この発熱により、電気熱
変換体342の上部のインク液が加熱され発泡する。こ
の発泡の圧力により、電気熱変換体342とインク吐出
口312の間にあるインクがインク吐出面311より押
し出される。この発泡の速度が急峻であるため上記イン
クは高速でノズル310より押し出されることにより飛
翔することとなる。この時、インク等の液体は基板30
2および天板306に電圧を印加することで可能とな
る。
【0041】図7は、上記記録ヘッドと搬送ベルトとの
配置関係を示す図である。なお、同図には、図示の簡略
化のため1個の記録ヘッドのみが示されている。
【0042】同図に示すように記録ヘッドの吐出口配列
方向が用紙の搬送方向と垂直になるように配置され、図
中矢印331で示すインク吐出方向は搬送ベルト105
および用紙101の面に垂直となる。
【0043】以上のように構成されたインクジェット記
録装置において、記録ヘッド、搬送ベルトおよび用紙相
互に生じる電界等の作用を次に説明する。
【0044】図8は記録ヘッド近傍の電界に様子を模式
的に示す図である。図8は、搬送ベルト105内に設け
られる連続した三つの導電パターン202A,202B
および202Cが示される。図に示す状態は、一つの導
電パターン202Bが記録ヘッドの直下に位置する場合
である。これらの電極パターンは搬送ベルトの移動に伴
なって移動するが、記録ヘッド直下に位置する電極パタ
ーンには例えば図3に示したように、両側の導電パター
ン202Aおよび202CにVP11電源またはVP1
2電源の電圧が印加されるときはVP2電源の電圧が印
加される構成となっている。
【0045】図8は、図4に示した電源設定の場合のV
P11電源406によって電圧印加が行われている状態
を示すものである。すなわち、本例では導電パターン2
02A、導電パターン202B、導電パターン202C
の電位をそれぞれ2kV、0V、2kVとし、また、記
録ヘッドを0Vとする。また、記録ヘッドの用紙搬送方
向の厚さは5mm、記録ヘッドと搬送ベルト105の間
隔は1mm、各導電パターン202の幅は10mm、各
導電パターン相互の間隔を3mmとする。この場合に、
電気力線は図8に示す矢印のように描かれる。すなわ
ち、電位2kVの導電パターン202Aと電位0Vの導
電パターン202Bの間には導電パターン202Aから
導電パターン202Bに向かい図の電気力線で示される
電界が生じる。また、導電パターン202Aから記録ヘ
ッド501に対しても、図の電気力線で示される電界を
生じる。導電パターン202Cから導電パターン202
Bおよび記録ヘッドに対しても同様の電界を生じる。
【0046】これに対し、記録ヘッドと導電パターン2
02Bとの間では、これらがほぼ同電位であることか
ら、その間に電界は生じない。空間的にも記録ヘッドと
搬送ベルト105との間が1mmで、記録ヘッドの幅が
5mmである構造によって、そのインク吐出口の搬送ベ
ルト105間には電界はほとんど発生しない。
【0047】以上のような電界の状態で記録ヘッドから
インクまたは処理液の吐出を行うと、記録ヘッド内のイ
ンクと吐出インクとが分離する時に、主滴508と複数
のサテライト507に別れるが、この液滴分離時におい
てその場に電界が発生していないため図12(b)に示
したように液滴の電極分離が発生しない。従って、記録
ヘッドから吐出したときに発生するサテライト507も
主滴508と共に記録ベルト105に向かって飛翔し、
用紙101に着弾することができる。
【0048】図9は用紙の吸着について説明する図であ
り、用紙吸着の構成を等価回路で示すものである。
【0049】印刷用紙101は抵抗とコンデンサが同図
のように配置された状態で表現できる。また、搬送ベル
ト105内の各導電パターン間はそれぞれのパターン間
を結合する抵抗として表現できる。さらに、搬送ベルト
105と用紙101の間の空間はコンデンサ608と接
触抵抗604によって表現できる。この場合において、
用紙101と搬送ベルト105が完全に離れている場合
は接触抵抗604は無限大の抵抗値を持つ状態と表現さ
れ、一方、用紙101と搬送ベルト105が接触してい
る場合はコンデンサ608と接触抵抗604が同時に存
在する状態となる。従って、用紙101と搬送ベルト1
05が接触している状態では、導電パターン202Cか
ら搬送ベルト表面に向かって通電電流(搬送ベルト)6
05が流れる。そして、この電流は、上記接触抵抗60
4を開始通電電流(紙)として矢印603のように用紙
内を流れ、最終的に導電パターン202Bに至る。この
状態で用紙101と搬送ベルト105を吸着させる吸着
力はコンデンサ608によって発生する。すなわち、コ
ンデンサ608の両極に蓄積する電荷量により発生する
クーロン力により用紙101と搬送ベルト105が相互
に吸着する。コンデンサ608が電荷を持つためにはコ
ンデンサの両極に電位差が無くてはならないが、図9に
おいては接触抵抗604に通電電流603および605
が流れることによりコンデンサ608の両極に電位差が
発生する。すなわち、導電パターン202Bの上の用紙
と搬送ベルト間でも、導電パターン202Cの上の用紙
と搬送ベルト間においても、ほぼ同じ吸着力が得られる
こととなる。
【0050】従って、図8に示した説明と併せると、記
録ヘッドの直下において用紙を搬送ベルトに吸着する状
態と、記録ヘッドと搬送ベルト間におけるほぼ無電界の
状態が同時に生じることになる。
【0051】(他の実施形態)図10はブラシのみを介
して搬送ベルトに吸着力を生じさせる例における電気力
線と模式的に示す図である。
【0052】図10に示す搬送ベルト704内には上記
実施形態のような導電パターンを設けることなく、搬送
ベルト全体が均一な誘電体で構成される。この搬送ベル
トに対し、用紙を静電吸着するための電圧を印加する帯
電ブラシ703以外に記録ヘッドと同じ電位である0V
を印加するための帯電ブラシ707を記録ヘッドの直下
で搬送ベルト704の裏側に配置する。帯電ブラシ70
3と帯電ブラシ707のブラシ部分は、搬送ベルト70
4に接触し、ベルトに対し電荷の供給と除電を行う。本
例の場合の電気力線も前例とほぼ同様の電気力線とな
る。すなわち、本例の状態においても、記録ヘッドとそ
の直下の搬送ベルトとの間には電界は発生することはな
い。
【0053】同様に、図11に本例のブラシ給電の場合
の吸着状態の等価回路を示す。同図に示す電流の流れも
前例で示す図9の場合とほぼ同等であり、用紙の吸着に
おいては同等の効果を発揮することができる。
【0054】なお、以上説明した実施形態では、用紙を
保持して搬送ベルトについて説明したが、記録ヘッドが
移動するようにし、これに対し用紙を固定的に保持する
保持部に上記導電パターンやブラシの構成を用いてもよ
い。この場合、記録ヘッドの移動に対応してこれの電位
を所定値に保つための例えばブラシ等の構成が必要にな
る。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
記録媒体を保持するための静電気力を生じさせるために
記録媒体の保持手段が所定の電位に保たれるときに、こ
の電位を保持することによって生じる電界は、記録ヘッ
ドとこれから吐出される液体が付与される記録媒体上の
部位との間に作用することがないので、記録ヘッドから
吐出されたインク等の液体が主液とサテライトに分離し
ても、これらの間に誘電分極を生じることがない。これ
により、サテライトが記録媒体と同極性となって記録媒
体から反発力を受けることがなくなり、主滴とともに記
録媒体側へ飛翔できる。
【0056】この結果、サテライトは記録ヘッドに吸着
されることはなく、記録ヘッドの吐出口近傍に液滴が付
着する確率が低くなる。従って、インク液滴の不吐出、
よれが発生する確率が低下し安定したインク吐出状態が
得られる。
【0057】また、用紙搬送においても、記録ヘッドと
その直下の導電パターンが例えば0V状態においても、
記録ヘッド直下の上流側および下流側にある導電パター
ンが用紙吸着を行うための電圧が印加されていれば、記
録ヘッド直下の導電パターン上においても用紙の密着性
を維持できるため、用紙の浮き上がりはなく、用紙のジ
ャムも押さえることができる。すなわち、本願の構成を
採ることにより、インク液滴の安定した吐出と安定した
用紙搬送が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るインクジェット記録
装置の概略構成を示す図である。
【図2】(a)〜(c)は上記装置で用いられる搬送ベ
ルトの構成を示す断面図である。
【図3】上記搬送ベルトおよび記録ヘッドに対する電圧
印加のための構成を示す説明図である。
【図4】上記搬送ベルトおよび記録ヘッドに対する電圧
印加のための構成を示す説明図である。
【図5】上記搬送ベルトおよび記録ヘッドに対する電圧
印加のための構成を示す説明図である。
【図6】上記装置で用いられる記録ヘッドの構成を示す
斜視図である。
【図7】上記記録ヘッドと搬送ベルトとの配置関係を示
す斜視図である。
【図8】搬送ベルト上の電界を電気力線で示す図であ
る。
【図9】搬送ベルトと用紙が吸着状態にあるときの等価
回路を示す図である。
【図10】本発明の他の実施形態に係るブラシ給電の場
合の電界を電気力線で示す図である。
【図11】上記ブラシ給電の場合における搬送ベルトと
用紙の吸着状態の等価回路を示す図である。
【図12】(a)および(b)は一従来例におけるイン
ク液滴の飛翔状態を説明する図である。
【図13】一従来例に係るインクジェット記録装置を示
す図である。
【図14】上記従来装置におけるインク液滴の電極分離
を示す模式図である。
【符号の説明】
100 給紙カセット 101 用紙 102 ピックアップローラ 103 TOFセンサ 104 搬送ローラ 105,704 搬送ベルト 107 サブタンク 108 インクタンク 109 ベルトたるみ防止ばね 110 ベルトたるみ防止ローラ 111 駆動モータ 112 駆動ローラ 113 排紙トレイ 114 排紙ローラ 115 密着ローラ 117 ノズル部 118 キャップ 119 プリント性向上液用記録ヘッド 122 Bkインク用記録ヘッド 123 Cインク用記録ヘッド 124 Mインク用記録ヘッド 125 Yインク用記録ヘッド 126 ヘッドユニット 128 除電ローラ 129 クリーニングローラ 130 キャップユニット 131 VP1帯電ブラシ 132 VP2帯電ブラシ 201 基材 202,202A,202B,202C 導電パターン 204 電極 205 誘電層 302 基板 304 電極 305 ノズル壁 306 天板 308 共通液室 310 液路 311 吐出口面 312 吐出口 321 絶縁層 342 電気熱変換体 703 帯電ブラシ 704 搬送ベルト 707 帯電ブラシ

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を吐出する記録ヘッドを用い記録媒
    体に液体を吐出して記録を行うインクジェット記録装置
    において、 記録媒体を静電気力により吸着して保持する保持手段
    と、 静電気力を発生させるため前記保持手段を所定の電位に
    保つ第一の電圧印加手段と、 前記記録ヘッドから液体を吐出するときの当該記録ヘッ
    ドに対向する位置の前記保持手段を所定の電位に保つ第
    二の電圧印加手段とを有することを特徴とするインクジ
    ェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記第二の電圧印加手段は当該所定の電
    位を前記記録ヘッドと同電位とすることを特徴とする請
    求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記保持手段は、記録媒体を静電気力に
    より吸着して搬送する搬送手段を構成することを特徴と
    する請求項1または2に記載のインクジェット記録装
    置。
  4. 【請求項4】 前記搬送手段は、記録媒体を搬送するた
    め当該記録媒体を部分的に静電吸着するための複数の導
    電パターンと該導電パターンに接続された電極を設けた
    搬送ベルトを有し、前記第一の電圧印加手段は前記電極
    を介して静電吸着のための電圧を前記導電パターンに印
    加し、前記第二の電圧印加手段は前記記録ヘッドに対向
    する位置にて前記電極を介し前記導電パターンに電圧を
    印加することによりそれぞれの所定の電位を保つことを
    特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記記録ヘッドは各々が平行に配置され
    た複数の吐出口列から構成され、記録媒体の搬送方向に
    対し垂直方向に前記吐出口列が配置されたことを特徴と
    する請求項1ないし4のいずれかに記載のインクジェッ
    ト記録装置。
  6. 【請求項6】 前記搬送ベルトに設けられた前記複数の
    導電パターンに接続された複数の電極は記録媒体の搬送
    方向に沿って配置されたことを特徴とする請求項4また
    は5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記搬送ベルトに設けられた複数の導電
    パターンには前記第一の電圧印加手段によって第一の電
    圧と第二の電圧が交互に印加されることを特徴とする請
    求項4ないし6のいずれかに記載のインクジェット記録
    装置。
  8. 【請求項8】 前記第一の電圧印加手段および前記第二
    の電圧印加手段は、前記搬送ベルトに伴なって当該電極
    に接触する帯電ブラシを有し当該接触によってそれぞれ
    電圧の印加を行うことを特徴とする請求項4ないし7の
    いずれかに記載のインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 前記第一の電圧印加手段による前記導電
    パターンに対する電圧の印加は、前記記録媒体の搬送方
    向において前記記録ヘッドより上流側で行われることを
    特徴とする請求項4ないし8のいずれかに記載のインク
    ジェット記録装置。
  10. 【請求項10】 前記第一の電圧印加手段による前記導
    電パターンに対する電圧の印加は、前記記録媒体の搬送
    方向において前記記録ヘッドより下流側で行われること
    を特徴とする請求項4ないし9のいずれかに記載のイン
    クジェット記録装置。
  11. 【請求項11】 前記第4の電圧印加手段による前記導
    電パターンに対する電圧の印加は、前記記録媒体の搬送
    方向において前記複数の吐出口列の間で行われることを
    特徴とする請求項5ないし10のいずれかに記載のイン
    クジェット記録装置。
  12. 【請求項12】 前記第二の電圧印加手段によって保た
    れる前記所定の電位は、当該インクジェット記録装置の
    所定電位と同電位であることを特徴とする請求項1ない
    し11のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  13. 【請求項13】 前記第二の電圧印加手段によって保た
    れる前記所定の電位は、前記第一の電圧印加手段によっ
    て印加される前記第一の電圧と第二の電圧を平均した電
    位であることを特徴とする請求項7ないし12のいずれ
    かに記載のインクジェット記録装置。
  14. 【請求項14】 前記第二の電圧印加手段によって保た
    れる前記所定の電位の値は、前記第一の電圧印加手段に
    よって印加される第一の電圧または第二の電圧の絶対値
    よりも小さい値であることを特徴とする請求項7ないし
    12のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  15. 【請求項15】 前記搬送方向において前記複数の吐出
    口列のそれぞれの間には、少なくとも前記導電パターン
    が1個以上位置する構成であることを特徴とする請求項
    4ないし14のいずれかに記載のインクジェット記録装
    置。
  16. 【請求項16】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利
    用して吐出口から液体を吐出させるものであり当該熱エ
    ネルギーを発生させる手段として電気熱変換体を有して
    いることを特徴とする請求項1ないし15のいずれかに
    記載のインクジェット記録装置。
  17. 【請求項17】 液体を吐出する記録ヘッドを用い該記
    録ヘッドに対し相対的に移動する記録媒体に液体を吐出
    して記録を行うインクジェット記録装置において、 記録媒体を静電気力により吸着して搬送する保持手段
    と、 静電気力を発生させるため前記保持手段を所定の電位に
    保つ電圧印加手段と、 該電圧印加手段が前記所定の電位に保つことによって生
    じる電界を制御し、前記記録ヘッドから液体が吐出され
    るときに当該記録ヘッドと記録媒体の前記吐出された液
    体が付与される部位との間に電界が生じないようにする
    手段とを有したことを特徴とするインクジェット記録装
    置。
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