JPH11245295A - ポリエステル樹脂シート及びその製造方法 - Google Patents

ポリエステル樹脂シート及びその製造方法

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JPH11245295A
JPH11245295A JP10051851A JP5185198A JPH11245295A JP H11245295 A JPH11245295 A JP H11245295A JP 10051851 A JP10051851 A JP 10051851A JP 5185198 A JP5185198 A JP 5185198A JP H11245295 A JPH11245295 A JP H11245295A
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JP
Japan
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polyester resin
sheet
resin sheet
fine particles
resin
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JP10051851A
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Hisashi Kimura
寿 木村
Norio Kanbe
紀郎 神戸
Koichi Ikeyama
孝一 池山
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面にエンボス模様が付されたポリエステル
樹脂シートであって、光拡散性に優れると共に、熱成形
後のエンボス模様の消失が少ないポリエステル樹脂シー
ト及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 ポリエステル樹脂に白色微粒子が配合さ
れた樹脂組成物からなり、実質的に非晶状態の未配向シ
ートであって、少なくとも一方の表面にエンボス模様が
付されていると共に、該表面の光沢度が60%以下で、
且つ、120℃で20秒間の熱処理後の該表面の光沢度
が70%以下であるポリエステル樹脂シート、及び、ポ
リエステル樹脂に白色微粒子が配合された樹脂組成物か
らなり、実質的に非晶状態の未配向シートを、少なくと
も一方をエンボスロールとした一対のロール間に挟持す
ると共に、該エンボスロールの表面温度を110〜17
0℃の範囲として、シートの少なくとも一方の表面にエ
ンボス模様を付すポリエステル樹脂シートの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエステル樹脂
シート及びその製造方法に関し、更に詳しくは、表面に
エンボス模様が付され、光拡散性に優れると共に、熱成
形後のエンボス模様の消失が少なく、防眩性の優れた熱
成形体として、例えば、照明カバー、各種装飾やディス
プレイ用資材として好適なポリエステル樹脂シート及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリエチレンテレフタレート
樹脂に代表されるポリエステル樹脂は、優れた機械的性
質および化学的特性に加え、その優れた透明性、気体遮
断性、安全衛生性等の面から注目され、押出成形されて
フィルムやシート等として各種用途において著しい伸び
を示している。そして、そのフィルムは、通常、押出機
からシート状に押し出した結晶状態としたシートを、一
軸又は二軸に延伸して配向させることにより製造されて
おり、一方、シートは、通常、その後の熱成形等を容易
とするために、押出機からシート状に押し出した後に急
冷して実質的に非晶状態の未配向シートとして製造され
ている。
【0003】所で、この非晶状態の未配向シートについ
て、本発明者等は、基材ポリエステル樹脂に白色微粒子
を配合することによって光拡散性を付与し、照明カバー
等として有用な防眩性シートを提案した(特願平8−2
03681号、特願平9−74025号)。更に、本発
明者等は、光拡散性の更なる向上を目的として、シート
表面にエンボス模様を付す方法について検討した結果、
付されたエンボス模様が熱成形時に消失し、熱成形体と
しては光拡散性、防眩性の向上が認められないという問
題に直面した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の熱成
形時のエンボス模様の消失の問題をも解決することを目
的としてなされたもので、従って、本発明は、表面にエ
ンボス模様が付されたポリエステル樹脂シートであっ
て、光拡散性に優れると共に、熱成形後のエンボス模様
の消失が少ないポリエステル樹脂シート及びその製造方
法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記目的
を達成すべく鋭意検討した結果、ポリエステル樹脂シー
トの表面にエンボス模様を付すときの樹脂の温度が重要
であることをつきとめ本発明を完成したもので、即ち、
本発明は、ポリエステル樹脂に白色微粒子が配合された
樹脂組成物からなり、実質的に非晶状態の未配向シート
であって、少なくとも一方の表面にエンボス模様が付さ
れていると共に、該表面の光沢度が60%以下で、且
つ、120℃で20秒間の熱処理後の該表面の光沢度が
70%以下であるポリエステル樹脂シート、及び、ポリ
エステル樹脂に白色微粒子が配合された樹脂組成物から
なり、実質的に非晶状態の未配向シートを、少なくとも
一方をエンボスロールとした一対のロール間に挟持する
と共に、該エンボスロールの表面温度を110〜170
℃の範囲として、シートの少なくとも一方の表面にエン
ボス模様を付すポリエステル樹脂シートの製造方法、を
要旨とする。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において、樹脂組成物を構
成するポリエステル樹脂としては、経済性及びリサイク
ル性等の面から、テレフタル酸又はそのアルキル(炭素
数1〜4程度)エステルを主成分とするジカルボン酸単
位とエチレングリコールを主成分とするジオール単位と
の重縮合体、即ち、主たる構成繰り返し単位がエチレン
テレフタレートであるものが好ましい。中で、全ジカル
ボン酸単位に対するテレフタル酸単位の割合が80モル
%以上、更には90モル%以上、特には95モル%以上
であるのが好ましく、又、全ジオール単位に対するエチ
レングリコール単位の割合が50モル%以上、更には6
0モル%以上、特には65モル%以上であるのが好まし
い。
【0007】尚、共重合成分として、テレフタル酸及び
そのアルキルエステル以外のジカルボン酸単位として
は、例えば、フタル酸、イソフタル酸、4,4’−ジフ
ェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェノキシエタンジ
カルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン
酸、4,4’−ジフェニルスルホンジカルボン酸、2,
6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、
ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸
等の脂環式ジカルボン酸、マロン酸、コハク酸、アジピ
ン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン
酸の一種又は二種が、又、エチレングリコール以外のジ
オール単位としては、例えば、プロピレングリコール、
トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、
ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコー
ル、デカメチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、ジエチレングリコール等の脂肪族ジオール、1,3
−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール等の脂環式ジオール、4,4’−ジヒド
ロキシビフェニル、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン、2,2−ビス(4’−β−ヒドロキ
シエトキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)スルホン、ビス(4−β−ヒドロキシエトキ
シフェニル)スルホン酸等の芳香族ジオール等の一種又
は二種以上が、それぞれ用いられる。又、例えば、p−
ヒドロキシ安息香酸、p−β−ヒドロキシエトキシ安息
香酸等のヒドロキシカルボン酸やアルコキシカルボン
酸、並びに、ステアリン酸、安息香酸、ステアリルアル
コール、ベンジルアルコール等の単官能成分、トリメリ
ット酸、ピロメリット酸、トリメタノールエタン、ペン
タエリスリトール等の三官能以上の多官能成分等が少量
共重合されていてもよい。
【0008】本発明において、前記ポリエステル樹脂の
中で特に好ましいのは、主たる構成繰り返し単位がエチ
レンテレフタレートであって、イソフタル酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸、ジエチレングリコール、又は
1,4−シクロヘキサンジメタノールの少なくとも一種
を共重合成分とした共重合ポリエステル樹脂であり、そ
の中でも、シート成形性、エンボス加工性、及び耐衝撃
性等の機械的特性等の面から、実質的に非晶性であるも
のが最も好ましい。尚、シートの色調や熱安定性等の面
から、重縮合時の触媒に由来して含有される金属元素と
してはアンチモンやゲルマニウムであるものが好まし
い。
【0009】又、樹脂組成物を構成する白色微粒子とし
ては、シリコーン樹脂等の有機微粒子、炭酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、酸化チタン、シリカ等の無機微粒子
等が挙げられ、中で、シリコーン樹脂、硫酸バリウムが
好ましい。これらの平均粒子径は、シートの光拡散性、
光線透過率等の面から、一次粒子径で0.5〜5μm、
更には1〜4μmであるのが好ましい。又、樹脂組成物
中のこの白色微粒子の配合割合は、0.1〜20重量
%、更には0.5〜15重量%、特には1〜10重量%
であるのが好ましい。前記範囲未満では、シートの光拡
散性が劣る傾向となり、又、前記範囲超過では、シート
の光線透過率、及び成形性や耐衝撃性等が低下する傾向
となる。
【0010】尚、本発明におけるポリエステル樹脂組成
物には、例えば、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド
系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の他の樹脂が、本発明
の効果を損なわない範囲で配合されていてもよく、その
場合の配合量は20重量%以下とする。又、本発明にお
けるポリエステル樹脂組成物には、酸化防止剤、紫外線
吸収剤、帯電防止剤、ブロッキング防止剤、難燃剤、着
色剤、蛍光剤等の通常の樹脂組成物に用いられる添加剤
が添加されていてもよい。
【0011】本発明のポリエステル樹脂シートは、前記
ポリエステル樹脂組成物からなる実質的に非晶状態の未
配向シートである必要があり、結晶状態であっては、シ
ートの光拡散性等の光学的性質、及び成形性や耐衝撃性
等が劣るものとなり、又、配向しているものであって
も、シートの成形性等が劣るものとなる。
【0012】ここで、実質的に非晶状態の未配向シート
は、常法により、例えば、前記ポリエステル樹脂に前記
白色微粒子を10〜50重量%程度の高濃度に含有させ
たマスターバッチを、白色微粒子が所望の配合割合とな
るように前記ポリエステル樹脂で希釈して押出機に供給
し溶融混練して樹脂組成物となし、該樹脂組成物を押出
機より樹脂温度250〜320℃でシート状に押し出し
た後、表面温度0〜80℃、好ましくは10〜50℃の
キャスティングロール上で、シートをタッチロールでキ
ャスティングロール上に密着させながら急冷固化させる
ことにより製造することができる。
【0013】尚、本発明において、前述の「実質的に非
晶状態の未延伸シート」とは、前述の如き方法で急冷固
化された後に熱履歴及び/又は延伸履歴を受けていない
状態を言い、例えば、シートの密度が、原料ポリエステ
ル樹脂の非晶密度及びその他原料の密度とから算出され
る理論非晶密度と実質的に同等であることにより確認す
ることができる。
【0014】本発明において、前記ポリエステル樹脂組
成物からなる実質的に非晶状態、未配向の前記シートに
おけるポリエステル樹脂組成物の極限粘度は、試料0.
25gをフェノール/1,1,2,2−テトラクロロエ
タン(重量比1/1)の混合溶媒25gに溶解し、30
℃で測定した極限粘度が、0.60dl/g以上、更に
は0.63dl/g以上、特には0.65dl/g以上
であるのが好ましく、通常、0.90dl/g以下であ
る。
【0015】更に、本発明のポリエステル樹脂シート
は、少なくとも一方の表面にエンボス模様が付されてい
ると共に、該表面の光沢度が60%以下、好ましくは4
0%以下、更に好ましくは30%以下、特に好ましくは
20%以下で、且つ、120℃で20秒間の熱処理後の
該表面の光沢度が70%以下、好ましくは50%以下、
更に好ましくは40%以下、特に好ましくは30%以下
であるものであり、エンボス模様面の光沢度が前記範囲
超過では、熱成形後のエンボス模様が消失し、光拡散
性、防眩性の優れた熱成形体が得られないこととなる。
【0016】本発明の前記光沢度を有するポリエステル
樹脂シートは、実質的に非晶状態、未配向の前記シート
を、少なくとも一方をエンボスロールとした一対のロー
ル間に挟持すると共に、該エンボスロールの表面温度を
110〜170℃の範囲として、シートの少なくとも一
方の表面にエンボス模様を付すことにより製造すること
ができる。ここで、エンボスロールの表面温度が前記範
囲未満では、熱成形体としたときにエンボス模様が消失
してしまうようなシートしか得られず、又、前記範囲超
過では、シートにエンボス模様を付すこと自体が困難と
なる。
【0017】前記エンボス加工は、従来公知の方法に準
じて、前記押出シート製造時にキャスティングロール又
はタッチロールにエンボス加工を施したロールを用いて
押出時の余熱を利用して行ってもよく、又、エンボスロ
ールを設置したエンボス加工工程を独立に設けて、前記
押出シート製造に連続させてインラインで行ってもよ
く、前記押出シートを一旦巻き取った後、巻き戻してオ
フラインで行ってもよい。
【0018】又、エンボスロールは、好ましくは、表面
にハードクロムメッキが施され、その表面粗さを0.5
〜5Sの凹凸形状としたものが用いられ、又、その表面
温度を、ロール内部に温調オイル等を循環させることに
より、110〜170℃、好ましくは120〜160
℃、更に好ましくは125〜150℃の範囲とし、この
ロール温度とエンボス加工終了時のシート温度とを略一
致させることが好ましい。又、エンボス加工時のシート
とエンボスロールとの接触時間は、10〜40秒、更に
は13〜35秒、特には15〜30秒とするのが好まし
い。
【0019】又、本発明のポリエステル樹脂シートは、
全光線透過率が40%以上、更には45%以上、特には
50%以上であるのが好ましく、更に、ヘーズが70%
以上、更には80%以上、特には85%以上であるのが
好ましい。尚、ここで、全光線透過率、及びヘーズは、
JIS K7105に規定される方法での測定値であ
る。
【0020】本発明のポリエステル樹脂シートの厚み
は、光線透過率等の光学的性質や耐衝撃性等の機械的性
質等の面から、通常、0.1〜5mm、更には0.2〜
3mm、特には0.3〜2mmであるのが好ましい。
【0021】本発明のポリエステル樹脂シートは、単層
で、又、例えば、各種機能を付与したポリエステル樹脂
又はアクリル樹脂等の他樹脂との二層積層体、或いは、
これら樹脂を中間層としてその両表面層に本発明のポリ
エステル樹脂シートを用いた三層又はそれ以上の多層積
層体として、真空成形法、圧空成形法等によって熱成形
され、例えば、照明カバー、各種装飾やディスプレイ用
資材として好適に用いられる。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例
に限定されるものではない。 実施例1 ポリエステル樹脂として、エチレンテレフタレート単位
が構成繰り返し単位の100%を占める(尚、重合時に
副生するジエチレングリコールもエチレングリコールと
してカウント。)ポリエチレンテレフタレート樹脂(極
限粘度0.71dl/g、三菱化学社製、「GS40
0」)を用い、白色微粒子として、球状シリコーン樹脂
(平均粒子径2μm、東芝シリコーン社製、「トスパー
ル120」)を用いて、ポリエステル樹脂にシリコーン
樹脂を20重量%含有させたマスターバッチを、シリコ
ーン樹脂の配合割合が1.5重量%となるようポリエス
テル樹脂で希釈した。
【0023】中間層用として、前記マスターバッチ及び
樹脂を、1mmHgの減圧系に接続された3箇所のベン
トポートを有する径40mmの二軸押出機に供給し、一
方、両表面層用として、前記マスターバッチ及び樹脂
を、1mmHgの減圧系に接続された2箇所のベントポ
ートを有する径30mmの二軸押出機に供給して溶融混
練して樹脂組成物となした後、それぞれをTダイを備え
た共押出成形機に供給して、二種三層の多層シート状に
共押出しし、30℃に設定されたキャスティングロール
上で急冷することにより、中間層の厚み0.8mm、表
面層の各厚み0.1mm、全体厚み1mmの実質的に非
晶状態の未配向三層積層シートを成形した。尚、この三
層積層シートの表面の光沢度は98%、光線透過率は6
0%、ヘーズは92%であった。
【0024】引き続いて、得られた三層積層シートを、
径300mmで80℃に温調された予熱ロールと、同径
で表面に表面粗さ2Sのハードクロムメッキが施され1
10℃に温調されたエンボスロールと、同径で70℃に
温調されたタッチロールとが縦設され周速度1.4m/
分で回転する各ロール間に挟持して、予熱及びエンボス
加工することにより、一方の表面にエンボス模様が付さ
れたポリエステル樹脂シートを製造した。この際のシー
トのエンボスロールとの接触時間は約20秒であった。
得られたエンボス模様が付されたポリエステル樹脂シー
トについて、光沢度、熱処理後のエンボス模様の消失状
態と光沢度、光線透過率、及びヘーズを以下に示す方法
で測定、評価し、結果を表1に示した。
【0025】光沢度 シートから切り出した5cm×5cmの試料について、
堀場製作所製光沢度計を用いて、JIS K7105に
準拠して60度鏡面光沢度を測定した。熱処理後のエンボス模様の消失状態 シートから切り出した5cm×5cmの試料を、空気雰
囲気で120℃に設定したポリマー用自動オーブン(D
R.STAPFER社製、「メトラスタットIR40
0」)内に20秒間放置して熱処理した後、エンボス模
様の消失状態を目視観察し、以下の基準で評価した。 ○;消失は殆ど認められず。 △;消失はないが、熱処理前に比してエンボス模様が潰
れている。 ×;消失が著しい。
【0026】熱処理後の光沢度 前記と同じ方法で熱処理した試料について、光沢度を前
記と同じ方法で測定した。光線透過率 シートから切り出した5cm×5cmの試料の厚み方向
について、スガ試験機製ヘーズメーターを用いて、JI
S K7105に準拠して測定した。ヘーズ シートから切り出した5cm×5cmの試料の厚み方向
について、スガ試験機製ヘーズメーターを用いて、JI
S K7105に準拠して測定した。
【0027】実施例2〜4、比較例1〜2 エンボスロールの表面温度を表1に示すように変更した
外は、実施例1と同様にしてエンボス模様が付されたポ
リエステル樹脂シートを製造し、得られたシートについ
て、光沢度、熱処理後のエンボス模様の消失状態と光沢
度、光線透過率、及びヘーズを測定、評価し、結果を表
1に示した。
【0028】実施例5 両表面層用のポリエステル樹脂として、ジカルボン酸単
位がテレフタル酸100モル%、ジオール単位がエチレ
ングリコール70モル%(尚、重合時に副生するジエチ
レングリコールも含む。)、1,4−シクロヘキサンジ
メタノール30モル%であり、エチレンテレフタレート
単位が構成繰り返し単位の70モル%を占める非晶性の
ポリエチレンテレフタレート共重合体樹脂(極限粘度
0.82dl/g、イーストマンケミカル社製、「PE
TG」)を用い、エンボスロールの表面温度を表1に示
すように変更した外は、実施例1と同様にしてエンボス
模様が付されたポリエステル樹脂シートを製造し、得ら
れたシートについて、光沢度、熱処理後のエンボス模様
の消失状態と光沢度、光線透過率、及びヘーズを測定、
評価し、結果を表1に示した。
【0029】実施例6 中間層用及び両表面層用のポリエステル樹脂として、実
施例5にて用いたと同じ非晶性のポリエチレンテレフタ
レート共重合体樹脂を用い、エンボスロールの表面温度
を表1に示すように変更した外は、実施例1と同様にし
てエンボス模様が付されたポリエステル樹脂シートを製
造し、得られたシートについて、光沢度、熱処理後のエ
ンボス模様の消失状態と光沢度、光線透過率、及びヘー
ズを測定、評価し、結果を表1に示した。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、表面にエンボス模様が
付されたポリエステル樹脂シートであって、光拡散性に
優れると共に、熱成形後のエンボス模様の消失が少ない
ポリエステル樹脂シート及びその製造方法を提供するこ
とができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29K 67:00 B29L 7:00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル樹脂に白色微粒子が配合さ
    れた樹脂組成物からなり、実質的に非晶状態の未配向シ
    ートであって、少なくとも一方の表面にエンボス模様が
    付されていると共に、該表面の光沢度が60%以下で、
    且つ、120℃で20秒間の熱処理後の該表面の光沢度
    が70%以下であることを特徴とするポリエステル樹脂
    シート。
  2. 【請求項2】 全光線透過率が40%以上である請求項
    1に記載のポリエステル樹脂シート。
  3. 【請求項3】 ヘーズが70%以上である請求項1又は
    2に記載のポリエステル樹脂シート。
  4. 【請求項4】 ポリエステル樹脂の主たる構成繰り返し
    単位がエチレンテレフタレートである請求項1乃至3の
    いずれかに記載のポリエステル樹脂シート。
  5. 【請求項5】 ポリエステル樹脂が実質的に非晶性樹脂
    である請求項1乃至4のいずれかに記載のポリエステル
    樹脂シート。
  6. 【請求項6】 樹脂組成物中の白色微粒子がシリコーン
    樹脂である請求項1乃至5のいずれかに記載のポリエス
    テル樹脂シート。
  7. 【請求項7】 樹脂組成物中の白色微粒子の配合割合が
    0.1〜20重量%である請求項1乃至6のいずれかに
    記載のポリエステル樹脂シート。
  8. 【請求項8】 ポリエステル樹脂に白色微粒子が配合さ
    れた樹脂組成物からなり、実質的に非晶状態の未配向シ
    ートを、少なくとも一方をエンボスロールとした一対の
    ロール間に挟持すると共に、該エンボスロールの表面温
    度を110〜170℃の範囲として、シートの少なくと
    も一方の表面にエンボス模様を付すことを特徴とするポ
    リエステル樹脂シートの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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