JPH11244630A - フィルタ濾材及びフィルタ - Google Patents

フィルタ濾材及びフィルタ

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JPH11244630A JP4767698A JP4767698A JPH11244630A JP H11244630 A JPH11244630 A JP H11244630A JP 4767698 A JP4767698 A JP 4767698A JP 4767698 A JP4767698 A JP 4767698A JP H11244630 A JPH11244630 A JP H11244630A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の課題は、低圧力損失であり、脱臭性
能の低下が小さく、かつ低コストのシート状脱臭フィル
ターを提供することにある。 【解決手段】 平均粒径100〜5000μmの粒状脱
臭材と接着性樹脂からなる層及びエレクトレット不織布
からなる層を含むフィルタ濾材であり、前記接着性樹脂
が直径200μm以下の接着性繊維であることを特徴と
するフィルタ濾材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工場、ビル等にお
いて外気を取り入れる場合に使用される空気清浄用フィ
ルター、またビル個別空調、自動車内に用いられる空気
清浄用フィルターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より工場、ビル等において外気を取
り入れる場合、あるいはビル個別空調、自動車内空間や
一般家庭の室内空間の浄化を目的として、シート状の脱
臭フィルタを成型した空気清浄用フィルターが使用され
ている。
【0003】従来、これらの空気清浄用フィルタとして
は、例えば、特開昭48−72088等に記載されてい
るように、基材を不織布シートにし、このシートにエマ
ルジョン系の接着剤を塗布し、更に吸着材粒子を散布
し、熱処理乾燥する方法が知られているが、この方法で
は、不織布一面に塗布された接着剤により通気抵抗が大
きく、また、接着剤による吸着材の表面の被覆率が大き
いため、吸着性能の有効発現率が小さくなり、吸着性能
を有効に引き出せないといった問題等を生じていた。
【0004】かかる問題点を解決することを目的とし種
々の検討が行われている。例えば、特開平4−7450
5や特開平5−245325には、圧損を低減すべく、
基材として、ネット状や網状、編み物形態のものを使用
し、この基材に上述の方法で吸着材粒子を担持すること
により、通気抵抗を低くする方法が開示されている。し
かし、これらの方法では、脱臭材の安定固持性に欠け、
また吸着性能は十分満足できるものではなかった。
【0005】また、近年、これらのフィルタの機能とし
て、脱臭性能のみではなく、除塵性能を付加したものが
要求されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
に鑑み、低圧力損失ながら、安定した脱臭性能を発現す
ることができ、さらに、優れた除塵性能をも有するフィ
ルタ濾材を提供することを目的としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、平
均粒径100〜5000μmの粒状脱臭材と接着性樹脂
からなる層及びエレクトレット不織布からなる層を含む
フィルタ濾材であり、前記接着性樹脂が直径200μm
以下であるフィルタ濾材を提供するものである。
【0008】本発明のフィルタ濾材の好ましい実施態様
は、上記のエレクトレット不織布が、フィルムスプリッ
トファイバー型のエレクトレット繊維不織布である。
【0009】本発明のフィルタ濾材の好ましい実施態様
は、上記の接着性繊維のASTMD2979のプローブ
タックが25℃において300g/5mmφ以上であ
る。
【0010】また、本発明は、上記のフィルタ濾材が、
波状あるいはプリーツ状に成型されてなるフィルタを提
供するものである。
【発明の実施の形態】
【0011】本発明のフィルタ濾材で用いられる粒状脱
臭材の素材は、特に限定されるものではなく、例えば、
鉄、銅、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、ニッケ
ル、コバルト、白金、パラジウム、金、ルテニウム、ロ
ジウム等の金属単体、又はこれらの金属の金属酸化物や
金属塩化物等、あるいは、活性炭、シリカゲル、ゼオラ
イト、カオリン、セピオライト等が挙げられ、本発明に
おいては、これらを単一に、あるいは、組み合わせて用
いることができる。なお、上記の活性炭の種類も特に限
定されるものではなく、例えば、ヤシガラ系、木質系、
石炭系等の活性炭が用いられる。
【0012】本発明のフィルタ濾材で用いられる粒状脱
臭材は、例えば、特定ガスの吸着性能を向上すること等
を目的に、上記に挙げた脱臭材に薬品添着処理を施した
ものでもよい。例えば、酸性、塩基性ガスに対する吸着
性能を向上させることを目的に、エタノールアミン、ポ
リエチレンイミン、アニリン、アニシジン等アミン系薬
剤やNaOH、リン酸グアニジン等のアルカリ成分を粒
状脱臭材に担持もしくは添着することにより、アルデヒ
ド系ガスやNOx 、SOx 、硫黄化合物、酢酸等の酸性
ガスに対する吸着性能を向上させることができる。ま
た、クエン酸、リンゴ酸、アスコルビン酸等の酸性薬剤
を粒状脱臭剤に担持もしくは添着することにより、アン
モニア、メチルアミン、トリメチルアミン等の塩基性ガ
スに対する吸着性能を向上させることができる。
【0013】本発明のフィルタ濾材で用いられる粒状脱
臭材の量は、一般的な空気清浄での脱臭性能効果を考慮
すると20g/m2 以上が好ましく、より好ましくは5
0g/m2 以上である。また平均粒径は、100〜50
00μmであることが必要であり、好ましくは150〜
2000μmである。平均粒径が100μmより小さい
場合には、脱臭材の担持量を増加したとき、圧力損失が
高くなりすぎるため実用的ではない。平均粒径が500
0μmより大きい場合には、フィルター厚みが大きくな
りすぎたり、脱臭材の分布が不均一になり易く、また吸
着速度が小さくなる等の問題が生じるため実用的ではな
い。また、低圧損、脱臭性能の有効発現性のためには、
分布ムラを小さくすることが好ましい。
【0014】本発明のフィルタ濾材で用いられる粒状脱
臭材の散布方法は、特に限定されるものではなく、例え
ば、ロータリフィーダー、テーブルフィーダー、ベルト
フィーダー、バケットフィーダー、振動フィーダー、コ
ンベヤー方式等が採用され得る。
【0015】本発明のフィルタ濾材で用いられる接着性
繊維は、ASTM D 2979に記されるプローブタ
ックが、25℃において300g/5mmφ以上である
ことが好ましい。これは、プローブタックを300g/
5mmφを以上とすることにより該繊維状接着剤が固化
した場合にも粘着力による接着が可能となり、環境温度
が低い場合や塗布時の繊維径が細い場合等においても安
定した接着を可能とするためであり、プローブタックが
300g/5mmφ未満の場合は、溶融状態で被接着体
に直接塗布された繊維状接着剤が完全に固化する前に素
早く圧締することにより被接着体同士を接着することが
可能となるが、環境温度が低い場合や接着剤塗布時の繊
維径を細くした場合には溶融状態で塗布された繊維状接
着剤が短時間で固化するために接着ができなかったり、
接着力が不充分となり易い。
【0016】本発明のフィルタ濾材で用いられる接着性
繊維の平均繊維径は200μm以下であることが必要で
あり、100μm以下であえrばより好ましい。平均繊
維径を200μm以下とすることにより、接着剤単位重
量当たりの繊維本数が増加し、接着に寄与する繊維の表
面積が増加し、少量で充分な接着強度を得ることができ
る。
【0017】本発明のフィルタ濾材で用いられる接着性
繊維は、接着性樹脂を繊維状として用いられる。かかる
方法としては、例えば、溶融状態にあるホットメルト接
着剤をノズルから吐出すると同時に加熱されたエアーに
より延伸する方法等が好適に用いられる。この様にして
繊維状となったホットメルト接着剤は、被接着層に挟ま
れる様に塗布され、直ちに接着層を形成する。この際の
溶融粘度は、例えば700〜30,000cps、好ま
しくは1,000〜10,000cps、より好ましく
は4,000〜7,000cpsで塗布される。700
cpsより低い粘度領域では、粒状の飛散物が生じ不均
一な接着状態を呈し、30,000cpsより高い粘度
領域では、流動性が小さすぎて繊維状に塗布すること自
体が不可能となる。
【0018】本発明のフィルタ濾材で用いられる接着性
繊維の樹脂の種類は、特に限定されるものではなく、例
えば、スチレン、ブタジエン、イソプレン、ブテン、プ
ロピレン、エチレンの6種類の成分の内、少なくとも2
成分からなる共重合体を含む合成ゴム系のホットメルト
接着剤であることが好ましい。接着剤を前記組成とする
ことにより、充分なタック性を有し、操業性のよい接着
剤を得ることができる。
【0019】本発明のフィルタ濾材で用いられる接着性
繊維の使用量は、粒状脱臭材に対して、5〜50重量%
であることが好ましい。平均使用量が50重量%を超え
る場合には、接着層を構成する繊維本数が多すぎるため
吸着材本来の吸着性能が損なわれ、圧力損失が増大す
る。平均使用量が5重量%未満では接着に必要な繊維表
面積を得ることができず、粒状脱臭剤の脱落を生じる。
粒状脱臭材に対する接着材量は前述のように常温で粘度
の高いものであり吸着材の内部まで入り込まないので外
圧により物理的に分離する方法で重量を調べることが可
能であり容易に最適条件を設定できる。
【0020】本発明のフィルタ濾材は、エレクトレット
不織布を含むことが必要である。タバコ煙、ディーゼル
カーボン、海塩等のサブミクロン粒子を低圧損で効率よ
く除去するためである。エレクトレットフィルターは一
般に、加熱により電荷の放出や中和が起こり、エレクト
レット性が低下しフィルターの捕集効率低下を招くこと
が知られている。しかし本発明においてはフィルター濾
材を構成する被接着シートとしてエレクトレット化され
た不織布を使用した場合においても製造時に被接着シー
トに直接の熱を加える必要がないため、上記問題点の発
生を防ぐことが可能である。
【0021】本発明のフィルタ濾材に用いられるエレク
トレット不織布の素材は、分極化して誘電体となる材質
であれば、特に限定されるものではなく、例えば、ポリ
エステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、シンジオタ
クチックポリスチレンなどのポリオレフィン系ポリマ
ー、ポリ−4−メチル−1−ペンテンなどのα−ポリオ
レフィン系ポリマー、テフロン等のフッ素系ポリマー、
ポリカーボネート、ポリエステルなどが挙げられる。
【0022】本発明のフィルタ濾材に用いられるエレク
トレット不織布は、フィルムスプリットファイバー型で
あればより好ましい。フィルムスプリットファイバー型
のエレクトレット不織布は、繊維充填密度を低くするこ
とが可能であるため、サブミクロン粒子はもちろんの
事、数ミクロンから数十ミクロンオーダーの花粉、スパ
イク粉塵、砂塵等のいわゆる粗塵粒子に対して目詰まり
が起こりにくく長寿命化が可能である。
【0023】本発明のフィルタ濾材は、少なくとも一層
がJIS L1096に規定されるスライド法による剛
軟性試験においてMD、TD両方向とも0.4N・cm
以上であることが好ましい。MD、TD両方向とも0.
4N・cm以上であれば波状、あるいは折り山角度がよ
り鋭角になったプリーツ状に成型したフィルターユニッ
トにおいて、フィルターが変形しにくく、形状維持性に
優れたものになる。また、かような素材としては、例え
ば、ポリエステル系、ポリプロピレン系等何でもよく、
また、樹脂含浸等の後加工で上述の剛性を付与してもか
まわない。
【0024】本発明のフィルタは、上記にて説明したフ
ィルタ濾材を、波状あるいはプリーツ状に成形されてな
ることが必要である。被処理流体との接触面積を増加す
ることにより、フィルタ機能を向上するためである。
【0025】本発明のフィルタ濾材を波型あるいはプリ
ーツ加工する方法としては、通常のレシプロ式、ギヤ
式、ロータリー式の成型加工機による方法が挙げられ
る。その際、複数のシートを予め接着繊維や網状接着シ
ート等で積層しておき加工する方法でも、単純にお互い
重ね合わせて加工する方法でもよい。また、上記加工
後、折り山同士を固定するため高分子材料等で各折り山
頂点を連結する方法でより強固なフィルターユニットに
することもできる。
【0026】本発明のフィルタ濾材は、接着性繊維や粒
状脱臭材、あるいは、その他の層に、例えば、難燃剤、
抗菌、抗カビ剤、抗ウイルス剤を含むことが好ましい。
難燃剤を適量添加することによりシート全体で種々の難
燃基準、例えばFMVSS.302で規定される遅燃性
の基準に合致させたり、抗菌、抗カビ剤、抗ウイルス剤
を適量添加することでシート全体で抗菌性能、抗カビ性
能、及び抗ウイルス性能が発現させるためである。
【0027】以下実施例によって本発明を更に詳述する
が、下記実施例は本発明を制限するものではなく、本発
明の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施することは全て本
発明の技術範囲に包含される。なお、実施例中に記載さ
れているフィルター性能評価方法はシート形態で直交流
でガス、及び粉塵を流通させる方法で実施した。詳細は
下記に示す。
【0028】(1) 脱臭性能 使用ガス:トルエン及びアセトアルデヒドガス 測定法 :25℃、50%RHの条件下で63φのガラ
スカラムに風速30cm/sで10ppmのガスを流通
させ、入口、出口の濃度変化から脱臭容量を計算し、接
着性繊維を使用せずにシート化した場合の脱臭容量との
変化率(%)を算出した。 脱臭用量の変化率(%)=((V1 /V2 )ー1)×1
00 但し、V1 :シート化後の脱臭容量 V2 :接着性繊維を使用せずにシート化した場合の脱臭
容量
【0029】(2) 圧損 上記と同様形状のカラムで、風速30cm/sの条件下
で圧損上昇率(%)の値を測定した。(25℃、50%
RH) 圧損上昇率(%)=((A1 /A2 )ー1)×100 但し、A1 :シート化後の総圧力損失 A2 :接着性繊維を使用せずにシート化した場合の総圧
力損失
【0030】(3) 除塵性能 使用粉塵:0.3μmの大気塵 測定法 :25℃、50%RHの条件下で63φのガラ
スカラムに風速10cm/sで入口、出口の粒子数をカ
ウントし清浄効率の計算から低下率を算出した。 清浄効率の低下率(%)=((K1 /K2 )ー1)×1
00 但し、K1 :シート化後の除塵性能 K2 :製造工程で熱処理せずにシート化した場合の除塵
性能
【0031】(4) JIS8種(平均粒径約8μm)粉塵
保持量は、初期圧損から150Pa上昇したときを寿命
と判断し該時点において濾材に堆積した粉塵量を天秤で
秤量した値である。
【0032】(5) JIS L1096法(剛軟度) 剛軟度(N・cm)=((W×L4)/(8×δ)) 但し、W:試験片の単位面積当たりの重力(N/cm2 L:試験片の長さ(cm) δ:試験片のたわみ(cm)
【0033】(実施例1) 不織布A:平均繊維径35μのポリエステル繊維で構成
される目付60g/m2シートがあり、このシートのJ
ISL1096に規定される剛軟性はMD、TD方向共
0.7N・cmであり、非常に剛性の高いシートであ
る。 不織布B:ポリプロピレンを主成分とした厚さ50μm
のキャストフィルムを溶融押出成型で作成し、これをフ
ィルム厚さ10μmまで延伸し、このフィルムを10K
V(陽極)の印加電圧下でアース板に接触させながら1
秒間の走行荷電処理をし、針密度60本/cm2 の8突
起体丸刃開繊カッターでフィブリル化比を種々変えて開
繊を施し、しかる後に75mmにカットしてカードにて
ウェッブシートを作製し、目付30g/m2 にしたフィ
ルムスプリット型エレクトレット不織布である。 1平米の不織布Aにスチレン、ブタジエン、イソプレ
ン、プロピレン、エチレンを成分として含み、ASTM
D 2979に記されるプローブタックが、25℃に
おいて950g/5mmφである繊維径50μmの接着
性繊維を重量が30gとなるように吹きかけ、その後平
均粒径300μmの活性炭300gを散布後、前述の接
着性繊維を30g吹きかけた。更にこのシートの片側に
不織布Bではさみ込みシート状フィルターを得た(活性
炭に対する接着性繊維の比率は20%)。また、このシ
ートを常套手段によりプリーツ加工しフィルターユニッ
トにしたところ、このフィルターユニットは堅固であり
折り山側から3m/sの風速を与えても山崩れせず取り
扱い性にすぐれたものであった。特性的には、使用中に
活性炭の流動もなく脱臭性能は低下率の非常に小さいも
ので、圧損の上昇率も非常に小さいものであった。また
製造工程上熱処理が不要なため、エレクトレット化され
た不織布からの電荷の漏洩がなくサブミクロン粒子に対
して清浄効率の維持率が高い理想的なフィルターを実現
できた。更には、数ミクロンオーダーの粒子、たとえば
JIS8種の粉体においての粉塵保持量が平米換算70
gと非常に大きな値となり、長寿命フィルターであるこ
とを意味する。
【0034】(実施例2)実施例1の不織布シートBの
代わりにポリプロピレンを主成分としてなる平均繊維径
4μm、目付量20g/m2 の不織布に+20KVの直
流高電圧を印加してエレクトレット化されたメルトブロ
ーン型不織布(以下不織布シートCとする)としシート
状フィルターを得た。脱臭性能、除塵性能は実施例1と
同様低下率の非常に小さいもので、圧損の上昇率も非常
に小さいものであった。
【0035】(比較例1)実施例1と同様材料及びプロ
セスでシート状フィルターを作製した。但し、活性炭と
して、平均粒径80μmの微細な活性炭300gを散布
した。その結果、脱臭材の固持性が悪いため脱臭性能、
圧損のバラツキが大きく実用的には問題のあるものとな
った。
【0036】(比較例2)不織布シートAにスチレン、
ブタジエン、イソプレン、プロピレン、エチレンを成分
として含んだエマルジョン系の接着性微粒子を塗布(こ
の接着剤の乾燥後の接着性は、25℃において950g
/5mmφ)し、同時に平均粒径200μmの活性炭3
00gを散布し、更に前述の接着剤を介してエレクトレ
ット化された不織布シートBではさみ込み120℃の熱
風乾燥炉を通過させシート状フィルターを得た。このシ
ートはシート化時に接着剤を乾燥するため熱処理を実施
したのでエレクトレット化された不織布から電荷の漏洩
が起こり、清浄効率が大きく低下した。また乾燥による
製造コストが大きくなった。さらに、接着性樹脂として
接着性微粒子を用いたため、接着剤の活性炭表面被覆度
が大きくなり、脱臭性能の低下が大きく、また圧損も高
いものになった。
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】本発明は、空気清浄用フィルター用途と
して用いる脱臭シートを製造する場合に、脱臭性能の低
下を抑え、圧力損失の上昇を極力抑える接着方法により
製作されたフィルターを提供しようとするものである。
さらにエレクトレット化された素材を使用するケースに
おいては、製造時に清浄効率の低下の無いフィルターを
提供できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径100〜5000μmの粒状脱
    臭材と接着性樹脂からなる層及びエレクトレット不織布
    からなる層を含むフィルタ濾材であり、前記接着性樹脂
    が直径200μm以下の接着性繊維であることを特徴と
    するフィルタ濾材。
  2. 【請求項2】 前記エレクトレット不織布が、フィルム
    スプリットファイバー型のエレクトレット不織布である
    ことを特徴とする請求項1に記載のフィルタ濾材。
  3. 【請求項3】 前記接着性繊維のASTM D2979
    のプローブタックが25℃において300g/5mmφ
    以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のフ
    ィルタ濾材。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至2に記載のフィルタ濾材
    が、ハニカム状あるいはプリーツ状に成型されてなるこ
    とを特徴とするフィルタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006263490A (ja) * 2005-03-22 2006-10-05 Japan Vilene Co Ltd 難燃性脱臭濾材
JP2007021455A (ja) * 2005-07-21 2007-02-01 Toyobo Co Ltd 復元性フィルター
JP2008515615A (ja) * 2004-09-29 2008-05-15 ヴァレオ マトゥリオー ドゥ フリクション ガス濾過用の濾過材、濾過装置及び濾過材の製法
JP2011212636A (ja) * 2010-04-02 2011-10-27 Toray Ind Inc 複合濾材およびそれをプリーツしてなるフィルター

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