JPH07250885A - 空気浄化フィルターエレメント - Google Patents
空気浄化フィルターエレメントInfo
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- JPH07250885A JPH07250885A JP6067659A JP6765994A JPH07250885A JP H07250885 A JPH07250885 A JP H07250885A JP 6067659 A JP6067659 A JP 6067659A JP 6765994 A JP6765994 A JP 6765994A JP H07250885 A JPH07250885 A JP H07250885A
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- Japan
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- air
- filter element
- activated carbon
- layers
- plane
- Prior art date
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A50/00—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
- Y02A50/20—Air quality improvement or preservation, e.g. vehicle emission control or emission reduction by using catalytic converters
- Y02A50/2351—Atmospheric particulate matter [PM], e.g. carbon smoke microparticles, smog, aerosol particles, dust
Landscapes
- Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
- Air Filters, Heat-Exchange Apparatuses, And Housings Of Air-Conditioning Units (AREA)
- Air-Conditioning For Vehicles (AREA)
- Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】基布が平行な複数の平面層及び平面層を相互に
連結する部分からなる三次元構造の編み物で、各平面層
は全面が六角形を連続的に隣接して配列した編み目を持
ち、且つ隣接する平面層の六角形は相互に互い違いに配
列され、複数の平面層は平行に配列され平面層と平面層
を連結する編み糸によって三次元構造が形成され、活性
炭粒子をバインダーによって該基布の編み糸に担持せし
めてなる空気浄化フィルターエレメントである。 【効果】本発明の空気浄化フィルターエレメント主とし
て自動車に積載するエヤーコンディショナー用の空気浄
化器に組み込んで使用されるもので、圧損失が低く悪臭
ガスの吸着速度が速く、空気を高速1パスで流した場合
にも浄化効果が大きく且つ長期間使用可能である。更
に、エレクトレットフィルターを併用すれば空気中の塵
埃及びエヤーゾル等の除去も可能である。
連結する部分からなる三次元構造の編み物で、各平面層
は全面が六角形を連続的に隣接して配列した編み目を持
ち、且つ隣接する平面層の六角形は相互に互い違いに配
列され、複数の平面層は平行に配列され平面層と平面層
を連結する編み糸によって三次元構造が形成され、活性
炭粒子をバインダーによって該基布の編み糸に担持せし
めてなる空気浄化フィルターエレメントである。 【効果】本発明の空気浄化フィルターエレメント主とし
て自動車に積載するエヤーコンディショナー用の空気浄
化器に組み込んで使用されるもので、圧損失が低く悪臭
ガスの吸着速度が速く、空気を高速1パスで流した場合
にも浄化効果が大きく且つ長期間使用可能である。更
に、エレクトレットフィルターを併用すれば空気中の塵
埃及びエヤーゾル等の除去も可能である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は空気浄化フィルターエレ
メントに関するもので、更に詳しく述べると、主として
自動車に積載するエヤーコンディショナー用の空気浄化
器に使用されるフィルターエレメントで、低圧損失長期
間使用可能な特徴を有し、空気を高速で流した場合にも
高い浄化度が得られる空気浄化フィルターエレメントで
ある。
メントに関するもので、更に詳しく述べると、主として
自動車に積載するエヤーコンディショナー用の空気浄化
器に使用されるフィルターエレメントで、低圧損失長期
間使用可能な特徴を有し、空気を高速で流した場合にも
高い浄化度が得られる空気浄化フィルターエレメントで
ある。
【0002】
【従来の技術】空気中の悪臭を除去するため、従来主と
してフィルターに活性炭充填層が使用されていたが、悪
臭物質の吸着速度がおそいのでこれを改善するため、活
性炭の粒径が小さいものを使用するか、または充填層を
厚くしたものが使用された。しかし、このような構造に
すると圧損失が増大し、また充分な風量を確保しようと
するとファンの騒音が問題となった。特開昭58-175560
号公報には活性炭を含むハニカム型シートとエレクトレ
ット・フィルターを組み合わせた低圧損失型空気浄化用
フィルターが開示されている。
してフィルターに活性炭充填層が使用されていたが、悪
臭物質の吸着速度がおそいのでこれを改善するため、活
性炭の粒径が小さいものを使用するか、または充填層を
厚くしたものが使用された。しかし、このような構造に
すると圧損失が増大し、また充分な風量を確保しようと
するとファンの騒音が問題となった。特開昭58-175560
号公報には活性炭を含むハニカム型シートとエレクトレ
ット・フィルターを組み合わせた低圧損失型空気浄化用
フィルターが開示されている。
【0003】また、ウレタンフォームを基材として粉末
活性炭を担持させたものは、初期活性は高いが圧損失も
高くフィルターの活性炭担持量が少ないため使用出来る
期間が短かった。活性炭繊維を主成分とする空気浄化剤
も活性炭保持量が少なくなるため、一般的に使用可能期
間が短い欠点があった。使用可能期間を長期化させるた
めにはどうしても活性炭充填密度を高める必要があり、
粒状活性炭が使用されるがこのため圧損失が高くなり送
風機の騒音等が問題となる。
活性炭を担持させたものは、初期活性は高いが圧損失も
高くフィルターの活性炭担持量が少ないため使用出来る
期間が短かった。活性炭繊維を主成分とする空気浄化剤
も活性炭保持量が少なくなるため、一般的に使用可能期
間が短い欠点があった。使用可能期間を長期化させるた
めにはどうしても活性炭充填密度を高める必要があり、
粒状活性炭が使用されるがこのため圧損失が高くなり送
風機の騒音等が問題となる。
【0004】粗い編み目に粒状活性炭を担持させて使用
する方法もあるが、この様な二次元構造では圧損失は低
いが初期活性も低いフィルターしか得られない。また、
三次元の網目構造を有するものはウレタンフォームに活
性炭粉末を担持させたもの以外は知られていない。
する方法もあるが、この様な二次元構造では圧損失は低
いが初期活性も低いフィルターしか得られない。また、
三次元の網目構造を有するものはウレタンフォームに活
性炭粉末を担持させたもの以外は知られていない。
【0005】殊に循環方式で空気を浄化する家庭用の空
気清浄器と異なり、自動車に積載する空気清浄器は車外
より空気を取り入れる場合、導入空気の速度が速く1パ
ス方式が採用されているため、この様な条件下でも浄化
度が高く且つ低圧損失で使用可能期間が長いことが要求
される。更に、激しい振動状態で使用されるため空気浄
化剤の脱落を防止する必要がある。
気清浄器と異なり、自動車に積載する空気清浄器は車外
より空気を取り入れる場合、導入空気の速度が速く1パ
ス方式が採用されているため、この様な条件下でも浄化
度が高く且つ低圧損失で使用可能期間が長いことが要求
される。更に、激しい振動状態で使用されるため空気浄
化剤の脱落を防止する必要がある。
【0006】また、空気中の浮遊粉塵を除去するため従
来静電空気清浄機、或いは電気集塵機が使用されてい
た。これらはコロナ放電によって粉塵粒子を荷電させ、
この粉子を反対の電荷を有する電極またはフィルターに
より補集除去するものである。しかし、コロナ放電によ
り、粉塵粒子を荷電するためには数KV或いは数10KVの高
電圧が必要となり、取扱上危険があるのみならず、火災
が発生するおそれもあった。
来静電空気清浄機、或いは電気集塵機が使用されてい
た。これらはコロナ放電によって粉塵粒子を荷電させ、
この粉子を反対の電荷を有する電極またはフィルターに
より補集除去するものである。しかし、コロナ放電によ
り、粉塵粒子を荷電するためには数KV或いは数10KVの高
電圧が必要となり、取扱上危険があるのみならず、火災
が発生するおそれもあった。
【0007】このため高電圧を必要としない集じん装置
への要望が強く、静電効果によらないフィルターも種々
提案された。しかし、一般の室内または車内の空気には
径1μm 以下のたばこの煙を含有する場合が多く、この
様な粉塵を補集するためには圧損失が非常に高いフィル
ターが必要となることは避けられなかった。従って、こ
の方式では低圧損失でしかも効率よく粉塵微粒子を除去
することは極めて困難であった。
への要望が強く、静電効果によらないフィルターも種々
提案された。しかし、一般の室内または車内の空気には
径1μm 以下のたばこの煙を含有する場合が多く、この
様な粉塵を補集するためには圧損失が非常に高いフィル
ターが必要となることは避けられなかった。従って、こ
の方式では低圧損失でしかも効率よく粉塵微粒子を除去
することは極めて困難であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は主として自動
車に積載するエヤーコンディショナー用の空気浄化器に
組み込んで使用する、低圧損失、長期間使用可能で、空
気を高速1パスで流した場合にも充分浄化出来、且つ激
しい振動状態で使用しても空気浄化剤が脱落するおそれ
がない、空気浄化フィルターエレメントを開発・提供し
ようとするものである。
車に積載するエヤーコンディショナー用の空気浄化器に
組み込んで使用する、低圧損失、長期間使用可能で、空
気を高速1パスで流した場合にも充分浄化出来、且つ激
しい振動状態で使用しても空気浄化剤が脱落するおそれ
がない、空気浄化フィルターエレメントを開発・提供し
ようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、主として自
動車に積載するエヤーコンディショナー用の空気浄化器
に組み込んで使用する、空気浄化フィルターエレメント
として低圧損失且つ長期間使用可能で、空気を高速1パ
スで流した場合にも高い浄化度が得られ、且つ激しい振
動状態で使用しても空気浄化剤が脱落するおそれがな
い、フィルターエレメントについて研究した。この場合
長期間使用可能で且つ低圧損失とするためにはどうして
も充填密度が高くなる粒状活性炭を使用する必要があ
る。この様な条件下では粒状活性炭を立体的な網の目構
造に配置して、空気をその中に激しい乱流状態で流して
活性炭と接触させる状態が最も効果があるとの知見を得
て、これに基づいて本発明に到達した。
動車に積載するエヤーコンディショナー用の空気浄化器
に組み込んで使用する、空気浄化フィルターエレメント
として低圧損失且つ長期間使用可能で、空気を高速1パ
スで流した場合にも高い浄化度が得られ、且つ激しい振
動状態で使用しても空気浄化剤が脱落するおそれがな
い、フィルターエレメントについて研究した。この場合
長期間使用可能で且つ低圧損失とするためにはどうして
も充填密度が高くなる粒状活性炭を使用する必要があ
る。この様な条件下では粒状活性炭を立体的な網の目構
造に配置して、空気をその中に激しい乱流状態で流して
活性炭と接触させる状態が最も効果があるとの知見を得
て、これに基づいて本発明に到達した。
【0010】すなわち、基布が平行な複数の平面層及び
平面層を相互に連結する部分からなる三次元構造の編み
物で、各平面層は全面が六角形を連続的に隣接して配列
した編み目を持ち、且つ隣接する平面層の六角形は相互
に互い違いに配列され、複数の平面層は平行に配列され
平面層と平面層を連結する編み糸によって三次元構造が
形成され、活性炭粒子をバインダーによって該基布の編
み糸に担持せしめてなる空気浄化フィルターエレメント
である。ここで、バインダーの主成分がポリビニルアル
コールを加えたアクリル系エマルジョン或いは、ホット
メルト接着剤が好ましい。更に前述の空気浄化フィルタ
ーエレメントに、不織布にエレクトレット処理を施した
フィルターを併用した空気浄化フィルターエレメントで
ある。
平面層を相互に連結する部分からなる三次元構造の編み
物で、各平面層は全面が六角形を連続的に隣接して配列
した編み目を持ち、且つ隣接する平面層の六角形は相互
に互い違いに配列され、複数の平面層は平行に配列され
平面層と平面層を連結する編み糸によって三次元構造が
形成され、活性炭粒子をバインダーによって該基布の編
み糸に担持せしめてなる空気浄化フィルターエレメント
である。ここで、バインダーの主成分がポリビニルアル
コールを加えたアクリル系エマルジョン或いは、ホット
メルト接着剤が好ましい。更に前述の空気浄化フィルタ
ーエレメントに、不織布にエレクトレット処理を施した
フィルターを併用した空気浄化フィルターエレメントで
ある。
【0011】以下本発明について詳しく説明する。
【0012】本発明の空気浄化フィルターエレメントの
基布は複数の平行な平面層及び平面層を相互に連結する
部分からなる編み物である必要がある。平面層の数は特
に限定しない。この平面層に垂直に通過する空気を激し
い乱流状態にするためには空気の流速を高める必要があ
り、1層の通過時間は短くなるため或る程度の層の数を
有することが好ましい。また、各平面層が平行とは厳密
な平行状態に限定するものではなく、ほぼ平行であれば
よく本発明にはある程度歪んで配置されている状態も含
まれている。
基布は複数の平行な平面層及び平面層を相互に連結する
部分からなる編み物である必要がある。平面層の数は特
に限定しない。この平面層に垂直に通過する空気を激し
い乱流状態にするためには空気の流速を高める必要があ
り、1層の通過時間は短くなるため或る程度の層の数を
有することが好ましい。また、各平面層が平行とは厳密
な平行状態に限定するものではなく、ほぼ平行であれば
よく本発明にはある程度歪んで配置されている状態も含
まれている。
【0013】また、各平面層は全面が六角形を連続的に
隣接して配列した編み目となっている必要がある。更に
隣接する平面層の六角形は相互に互い違いに配列されて
いる。すなわち、隣接層の六角形が互い違いに配列され
ているとは、複数層が重なった状態を平面層に対してそ
の垂直方向から見ると1つの層の六角形の中心部分に次
の層の3個の六角形の接点が1点を中心とした3本の放
射線状に見える状態を指している。尚、この六角形の重
なりの度合いは1つの層の六角形の中心が、次の層の六
角形の接点の放射線の中心となる様な厳密な配列をする
必要はなく、適宜ずれていてもよい。またこの様な配置
によって却って全体としては乱流を高める場合もある。
六角形の大きさは使用状況により適宜選択できるが、自
動車に積載するエヤーコンディショナー用エレメントの
場合六角形の編み目の一辺は2〜6mm程度が好ましい。
隣接して配列した編み目となっている必要がある。更に
隣接する平面層の六角形は相互に互い違いに配列されて
いる。すなわち、隣接層の六角形が互い違いに配列され
ているとは、複数層が重なった状態を平面層に対してそ
の垂直方向から見ると1つの層の六角形の中心部分に次
の層の3個の六角形の接点が1点を中心とした3本の放
射線状に見える状態を指している。尚、この六角形の重
なりの度合いは1つの層の六角形の中心が、次の層の六
角形の接点の放射線の中心となる様な厳密な配列をする
必要はなく、適宜ずれていてもよい。またこの様な配置
によって却って全体としては乱流を高める場合もある。
六角形の大きさは使用状況により適宜選択できるが、自
動車に積載するエヤーコンディショナー用エレメントの
場合六角形の編み目の一辺は2〜6mm程度が好ましい。
【0014】本発明の基布の複数の平面層は、隣接した
平面層を相互に連結する編み糸によって相互の間隔が保
持されている。隣接した平面層を連結する部分は特に限
定しないが、通常は垂直方向からみて上下の編み糸が重
なる六角形の接点を、相互に編み糸で繋ぐことにより両
層を接続すれば、基布は最も安定した三次元構造とな
る。しかし、それ以外の点でも変則的な連結をすること
も可能で、更に空気の流れが乱されてレイノルズ数を著
しく高める効果がある。またこの基布は三次元構造が保
持された編み物となっている必要がある。
平面層を相互に連結する編み糸によって相互の間隔が保
持されている。隣接した平面層を連結する部分は特に限
定しないが、通常は垂直方向からみて上下の編み糸が重
なる六角形の接点を、相互に編み糸で繋ぐことにより両
層を接続すれば、基布は最も安定した三次元構造とな
る。しかし、それ以外の点でも変則的な連結をすること
も可能で、更に空気の流れが乱されてレイノルズ数を著
しく高める効果がある。またこの基布は三次元構造が保
持された編み物となっている必要がある。
【0015】編み物のこの様な構造性を付与するために
は、或る程度剛性を有する編み糸を使用する必要があ
る。例えば、ナイロン或いはポリエステル等の100 〜20
0 デニル位のモノフィラメントが編み糸の中に含まれて
いる必要がある。この様な糸が含まれていれば安定した
編み物の三次元構造が保持される。尚、その他普通の細
い糸を併用してもよく、編み糸に活性炭粒子を強固に接
着させるためには細い糸を併用することがより好まし
い。更に基布の材質は繊維に限定されずこの様な三次元
構造をとり得るものならば使用可能で、例えば、細いア
ルミニウム線で編んだ編み物でもよい。
は、或る程度剛性を有する編み糸を使用する必要があ
る。例えば、ナイロン或いはポリエステル等の100 〜20
0 デニル位のモノフィラメントが編み糸の中に含まれて
いる必要がある。この様な糸が含まれていれば安定した
編み物の三次元構造が保持される。尚、その他普通の細
い糸を併用してもよく、編み糸に活性炭粒子を強固に接
着させるためには細い糸を併用することがより好まし
い。更に基布の材質は繊維に限定されずこの様な三次元
構造をとり得るものならば使用可能で、例えば、細いア
ルミニウム線で編んだ編み物でもよい。
【0016】本発明の基布の編み糸にはバインダーによ
って活性炭粒子を接着させて担持させる必要がある。活
性炭粒子は空気浄化フィルターエレメントの浄化機能を
有する成分である。
って活性炭粒子を接着させて担持させる必要がある。活
性炭粒子は空気浄化フィルターエレメントの浄化機能を
有する成分である。
【0017】ここで使用する活性炭は、通常1gあたり数
100 m2或いはそれ以上の大きな表面積を有し、高い吸着
性を示す炭素材料であれば広範囲に使用できる。活性炭
は無極性吸着剤として極めて優れた吸着性を有する特異
な材質で、殆どすべてのガス状物質に対して高い吸着性
を示し、特に悪臭成分の除去に優れている。活性炭の原
料は通常ヤシ殻または木材等の炭化物或いは、石炭が使
用されるが何れでもよい。また賦活法も水蒸気或いは二
酸化炭素により高温で、または塩化亜鉛、リン酸、濃硫
酸処理等いづれの方法により得られたものでもよい。
100 m2或いはそれ以上の大きな表面積を有し、高い吸着
性を示す炭素材料であれば広範囲に使用できる。活性炭
は無極性吸着剤として極めて優れた吸着性を有する特異
な材質で、殆どすべてのガス状物質に対して高い吸着性
を示し、特に悪臭成分の除去に優れている。活性炭の原
料は通常ヤシ殻または木材等の炭化物或いは、石炭が使
用されるが何れでもよい。また賦活法も水蒸気或いは二
酸化炭素により高温で、または塩化亜鉛、リン酸、濃硫
酸処理等いづれの方法により得られたものでもよい。
【0018】本発明において基布の編み糸に担持させる
活性炭を活性炭粒子と限定したのは、高い充填密度及び
充填量で担持させることが出来ない、薄層の粉末活性炭
或いは活性炭繊維を除外する意味である。従って、活性
炭粒子には破砕炭、造粒炭或いは顆粒炭等の粒子も含ま
れている。造粒炭は常法に従って炭素材料100 部に30〜
60部の石油ピッチ或いはコールタール等をバインダーと
して加え混和成型後賦活して調製される。
活性炭を活性炭粒子と限定したのは、高い充填密度及び
充填量で担持させることが出来ない、薄層の粉末活性炭
或いは活性炭繊維を除外する意味である。従って、活性
炭粒子には破砕炭、造粒炭或いは顆粒炭等の粒子も含ま
れている。造粒炭は常法に従って炭素材料100 部に30〜
60部の石油ピッチ或いはコールタール等をバインダーと
して加え混和成型後賦活して調製される。
【0019】ここで基布の編み糸に活性炭粒子を接着す
るために使用されるバインダーは特に限定しない。エマ
ルジョン、ラテックス、溶液接着剤、ホットメルト接着
剤等広範囲の接着剤が使用可能である。これらの中、活
性炭粒子を編み糸に強固に接着させると共に、接着部分
以外の活性炭表面を殆ど被覆しない接着剤が好ましい。
更に、自動車に積載して使用する場合かなりの振動があ
るため、部品は通常4G 以上の加速度に耐える必要があ
るとされている。接着後固化して合成が高い状態になる
と振動により活性炭粒子と基布の間にズレが生じた場合
その変形を吸収出来ず、粒子が脱落することがある。従
って、接着後固化した場合にも可塑性を有する状態すな
わち粘着性を有する接着剤がより好ましい。例えば、ア
クリル系エマルジョン、ラテックスまたは固化後も粘着
性を有するホットメルト接着剤は活性炭粒子を点接着の
状態で編み糸に担持出来、且つ固化後も可塑性を有する
ため振動による粒子の脱落のおそれがなくより好まし
い。
るために使用されるバインダーは特に限定しない。エマ
ルジョン、ラテックス、溶液接着剤、ホットメルト接着
剤等広範囲の接着剤が使用可能である。これらの中、活
性炭粒子を編み糸に強固に接着させると共に、接着部分
以外の活性炭表面を殆ど被覆しない接着剤が好ましい。
更に、自動車に積載して使用する場合かなりの振動があ
るため、部品は通常4G 以上の加速度に耐える必要があ
るとされている。接着後固化して合成が高い状態になる
と振動により活性炭粒子と基布の間にズレが生じた場合
その変形を吸収出来ず、粒子が脱落することがある。従
って、接着後固化した場合にも可塑性を有する状態すな
わち粘着性を有する接着剤がより好ましい。例えば、ア
クリル系エマルジョン、ラテックスまたは固化後も粘着
性を有するホットメルト接着剤は活性炭粒子を点接着の
状態で編み糸に担持出来、且つ固化後も可塑性を有する
ため振動による粒子の脱落のおそれがなくより好まし
い。
【0020】エマルジョンとしてはアクリル酸エステル
とアクリル酸、メタクリル酸エステルを共重合させたア
クリル系エマルジョン、エチレン−酢酸ビニル共重合樹
脂エマルジョン或いは酢酸ビニル樹脂エマルジョン、等
が挙げられ、ラテックスとしてはクロロプレン、ニトリ
ルゴム、SBR 等各種合成ゴム系のラテックスが使用出来
る。
とアクリル酸、メタクリル酸エステルを共重合させたア
クリル系エマルジョン、エチレン−酢酸ビニル共重合樹
脂エマルジョン或いは酢酸ビニル樹脂エマルジョン、等
が挙げられ、ラテックスとしてはクロロプレン、ニトリ
ルゴム、SBR 等各種合成ゴム系のラテックスが使用出来
る。
【0021】しかし、エマルジョンまたはラテックスの
みでは一般に接着力がやや低く、空気を基布の間隙に激
しい乱流状態で流した場合、編み糸に担持させた活性炭
粒子が脱落することがある。このため基布の編み糸と活
性炭粒子との接着力を更に高めるためには、ポリビニル
アルコールを固化後も可塑性を有するアクリル系エマル
ジョンに混合した接着剤がより好ましく、または更に少
量の架橋剤を加えてもよい。ここでポリビニルアルコー
ル溶液とアクリル系エマルジョンの混合比率は30:70 〜
10:90 の範囲が好ましい。アクリル系エマルジョンにポ
リビニルアルコールを加えた場合は接着力が高まり、未
添加の場合の数倍の活性炭粒子を担持させることが可能
となる。
みでは一般に接着力がやや低く、空気を基布の間隙に激
しい乱流状態で流した場合、編み糸に担持させた活性炭
粒子が脱落することがある。このため基布の編み糸と活
性炭粒子との接着力を更に高めるためには、ポリビニル
アルコールを固化後も可塑性を有するアクリル系エマル
ジョンに混合した接着剤がより好ましく、または更に少
量の架橋剤を加えてもよい。ここでポリビニルアルコー
ル溶液とアクリル系エマルジョンの混合比率は30:70 〜
10:90 の範囲が好ましい。アクリル系エマルジョンにポ
リビニルアルコールを加えた場合は接着力が高まり、未
添加の場合の数倍の活性炭粒子を担持させることが可能
となる。
【0022】活性炭粒子をエマルジョン系の接着剤によ
り基布の編み糸に担持させるには、基布を接着剤に浸漬
して編み糸に接着剤を充分付着させて引き上げ、スチー
ムブローで編み目の目詰まりを除いた後、20〜40メッシ
ュの活性炭粒子を振りかけて編み糸に接着させる。更に
編み糸に強固に接着させ同時に余剰の粒子を除くためス
チーム処理をし、115 ℃で3時間位乾燥することによ
り、三次元構造が安定したフィルターエレメントが得ら
れる。
り基布の編み糸に担持させるには、基布を接着剤に浸漬
して編み糸に接着剤を充分付着させて引き上げ、スチー
ムブローで編み目の目詰まりを除いた後、20〜40メッシ
ュの活性炭粒子を振りかけて編み糸に接着させる。更に
編み糸に強固に接着させ同時に余剰の粒子を除くためス
チーム処理をし、115 ℃で3時間位乾燥することによ
り、三次元構造が安定したフィルターエレメントが得ら
れる。
【0023】この様な方法で担持された活性炭は点接着
の状態になっているため、吸着性の低下が担持前に較べ
て極めて少ない。例えば、実施例1に示す様に担持前の
活性炭粒子のベンゼン吸着量が42.3%に対して、担持後
は42.1%で殆ど低下していない。
の状態になっているため、吸着性の低下が担持前に較べ
て極めて少ない。例えば、実施例1に示す様に担持前の
活性炭粒子のベンゼン吸着量が42.3%に対して、担持後
は42.1%で殆ど低下していない。
【0024】また、ホットメルト接着剤は一般にポリマ
ー、ワックス、可塑剤、増粘剤及び酸化防止剤等よりな
っているが、主成分のポリマーにはエチレン−酢酸ビニ
ル共重合樹脂、アクリル酸エステル等アクリル系共重合
樹脂、イソブチレン系ポリマー、イソプレン系ポリマ
ー、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂等が使用され
る。これらの中スチレン−イソプレン共重合系ポリマー
或いはアクリル系共重合樹脂を主成分とするものは、固
化後も可塑性が高く4G 以上の振動を加えても担持させ
た活性炭粒子が脱落るすおそれがなくより好ましい。ホ
ットメルト接着剤は接着部分以外の活性炭表面を被覆す
る度合いが少なく、接着力も比較的高く更に作業能率も
高いメリットがある。
ー、ワックス、可塑剤、増粘剤及び酸化防止剤等よりな
っているが、主成分のポリマーにはエチレン−酢酸ビニ
ル共重合樹脂、アクリル酸エステル等アクリル系共重合
樹脂、イソブチレン系ポリマー、イソプレン系ポリマ
ー、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂等が使用され
る。これらの中スチレン−イソプレン共重合系ポリマー
或いはアクリル系共重合樹脂を主成分とするものは、固
化後も可塑性が高く4G 以上の振動を加えても担持させ
た活性炭粒子が脱落るすおそれがなくより好ましい。ホ
ットメルト接着剤は接着部分以外の活性炭表面を被覆す
る度合いが少なく、接着力も比較的高く更に作業能率も
高いメリットがある。
【0025】ホットメルト接着剤を使用して基布の編み
糸に活性炭粒子を接着させる方法はエマルジョン系の接
着剤の場合とほぼ同様で、基布を溶融したホットメルト
接着剤に浸漬して編み糸に接着剤を充分付着させた後、
高温状態に保持して20〜40メッシュの活性炭粒子を振り
かけて編み糸に接着させる。高温のエヤーをブローして
余剰の活性炭粒子を除去した後冷却することにより、粒
子を編み糸に強固に接着させることが出来、安定した構
造のフィルターエレメントが得られる。また、ホットメ
ルト接着剤によって担持させた場合の活性炭粒子の吸着
性の低下は、エマルジョン系の接着剤の場合とほぼ同様
であるが、更に接着方法によっては点接着の度合いを高
めることも可能で、吸着性の低下を更に少なくすること
が出来る場合もある。
糸に活性炭粒子を接着させる方法はエマルジョン系の接
着剤の場合とほぼ同様で、基布を溶融したホットメルト
接着剤に浸漬して編み糸に接着剤を充分付着させた後、
高温状態に保持して20〜40メッシュの活性炭粒子を振り
かけて編み糸に接着させる。高温のエヤーをブローして
余剰の活性炭粒子を除去した後冷却することにより、粒
子を編み糸に強固に接着させることが出来、安定した構
造のフィルターエレメントが得られる。また、ホットメ
ルト接着剤によって担持させた場合の活性炭粒子の吸着
性の低下は、エマルジョン系の接着剤の場合とほぼ同様
であるが、更に接着方法によっては点接着の度合いを高
めることも可能で、吸着性の低下を更に少なくすること
が出来る場合もある。
【0026】本発明の空気浄化フィルターエレメントに
は更にエレクトレット・フィルターを含めることも出来
る。ここでエレクトレット・フィルターとは物質が電気
的に分極されていて、換言すれば常に一定の静電荷をも
った状態となっている物質を含むフィルターである。従
って、通常正電荷をもっている径1μm 以下のたばこの
煙のような極微粒子は、エレクトレット・フィルターの
負電荷を有する部分に吸引される。このため、低圧損失
で、効率よく微粒子を除去し得る。このような極微粒子
は通常の濾過法による除去は困難で、また圧損失が非常
に大きくなることが避けられない。
は更にエレクトレット・フィルターを含めることも出来
る。ここでエレクトレット・フィルターとは物質が電気
的に分極されていて、換言すれば常に一定の静電荷をも
った状態となっている物質を含むフィルターである。従
って、通常正電荷をもっている径1μm 以下のたばこの
煙のような極微粒子は、エレクトレット・フィルターの
負電荷を有する部分に吸引される。このため、低圧損失
で、効率よく微粒子を除去し得る。このような極微粒子
は通常の濾過法による除去は困難で、また圧損失が非常
に大きくなることが避けられない。
【0027】エレクトレット・フィルターは通常エレク
トレット処理により分極化して誘電体となる材質、例え
ばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ
弗化ビニル等のポリマーよりつくられる。永久的に分極
化する方法として種々の方法が知られているが、通常誘
電体を電極板にはさみ軟化点付近迄昇温し、直流高電圧
を加えた状態で室温迄徐冷することによりつくられる。
またこの分極状態は数年間は持続されるため長期間にわ
たって極微粒子除去機能を有する。しかも、使用する場
合高電圧をかける必要がないので、取扱が容易で火災を
発生する危険がなく、安全性が高い。
トレット処理により分極化して誘電体となる材質、例え
ばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ
弗化ビニル等のポリマーよりつくられる。永久的に分極
化する方法として種々の方法が知られているが、通常誘
電体を電極板にはさみ軟化点付近迄昇温し、直流高電圧
を加えた状態で室温迄徐冷することによりつくられる。
またこの分極状態は数年間は持続されるため長期間にわ
たって極微粒子除去機能を有する。しかも、使用する場
合高電圧をかける必要がないので、取扱が容易で火災を
発生する危険がなく、安全性が高い。
【0028】エレクトレットフィルターはエレクトレッ
ト加工を施した繊維、不織布或いはシート等により作成
することが出来るが、本発明では圧損失が低い粗な不織
布にエレクトレット処理をしたフィターが使用される。
前述の活性炭フィルターの前面に取り付けた場合、空気
中に含まれる塵埃、更に微小なエヤーゾル等を除去する
ことが出来る。
ト加工を施した繊維、不織布或いはシート等により作成
することが出来るが、本発明では圧損失が低い粗な不織
布にエレクトレット処理をしたフィターが使用される。
前述の活性炭フィルターの前面に取り付けた場合、空気
中に含まれる塵埃、更に微小なエヤーゾル等を除去する
ことが出来る。
【0029】
【作用】本発明の空気浄化フィルターエレメントの基布
の複数の平面層は、全面が六角形を連続的に隣接して配
列した編み目となっているが、隣接層の六角形が互い違
いに配列されているため空気が平面層に垂直に入った場
合も、六角形の編み目が空気の流れに沿ってハニカムを
形成しているのではなく、到るところに障害物が設けら
れた状態になっている。しかもエレメントは全体が編み
目になっているため空気の流通路の断面積はかなり大き
い。従って、高速で空気を流した場合空気は個々のハニ
カムの内部を乱流となって流れるのではなく、フィルタ
ーエレメント全体の空間をランダムに激しい乱流となっ
て流れる状態になる。
の複数の平面層は、全面が六角形を連続的に隣接して配
列した編み目となっているが、隣接層の六角形が互い違
いに配列されているため空気が平面層に垂直に入った場
合も、六角形の編み目が空気の流れに沿ってハニカムを
形成しているのではなく、到るところに障害物が設けら
れた状態になっている。しかもエレメントは全体が編み
目になっているため空気の流通路の断面積はかなり大き
い。従って、高速で空気を流した場合空気は個々のハニ
カムの内部を乱流となって流れるのではなく、フィルタ
ーエレメント全体の空間をランダムに激しい乱流となっ
て流れる状態になる。
【0030】例えば、空気浄化フィルターエレメントを
透明なプラスチックのチューブの内部に設置し、多数の
直線状の煙を高速で流すと空気はフィルターエレメント
全体の空間をランダムに激しい乱流となって流れている
ことが認められる。このため悪臭ガスの吸着速度が著し
く高く圧損失が低い特徴が分かる。これは空気が激しい
乱流となって流れることと、その流通路の断面積はかな
り大きいためであると考えられる。圧損失は自動車に積
載するエヤーコンディショナー用エレメントの場合空気
の線速度1m/sec で圧損失は 10Pa 以下に調製すること
が可能である。
透明なプラスチックのチューブの内部に設置し、多数の
直線状の煙を高速で流すと空気はフィルターエレメント
全体の空間をランダムに激しい乱流となって流れている
ことが認められる。このため悪臭ガスの吸着速度が著し
く高く圧損失が低い特徴が分かる。これは空気が激しい
乱流となって流れることと、その流通路の断面積はかな
り大きいためであると考えられる。圧損失は自動車に積
載するエヤーコンディショナー用エレメントの場合空気
の線速度1m/sec で圧損失は 10Pa 以下に調製すること
が可能である。
【0031】悪臭ガスの吸着速度が高いため吸着量がほ
ぼ飽和に達する直前迄は、悪臭ガスは殆ど全部吸着され
る。また、本発明の空気浄化エレメントは活性炭粒子を
可及的に多量に担持させる様にしているため、長期間使
用可能である。
ぼ飽和に達する直前迄は、悪臭ガスは殆ど全部吸着され
る。また、本発明の空気浄化エレメントは活性炭粒子を
可及的に多量に担持させる様にしているため、長期間使
用可能である。
【0032】空気浄化エレメントは更にエレクトレット
不織布を併用することにより、空気中に含まれる塵埃、
更に微小なエヤーゾル等も除去することが出来る。
不織布を併用することにより、空気中に含まれる塵埃、
更に微小なエヤーゾル等も除去することが出来る。
【0033】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明する。
説明する。
【0034】(実施例1、比較例1、2)基布として14
0 デニルのナイロン・モノフィラメントと40番手ポリエ
ステル糸を混合してせめ編により、平面層の六角形は一
辺が3mm 、平面層の間隔が4mm 、厚さ20mmの三次元構造
の編み物を作成した。
0 デニルのナイロン・モノフィラメントと40番手ポリエ
ステル糸を混合してせめ編により、平面層の六角形は一
辺が3mm 、平面層の間隔が4mm 、厚さ20mmの三次元構造
の編み物を作成した。
【0035】前記の基布にバインダーとしてポリビニル
アルコール20部、アクリル酸−アクリル酸エステル共重
合体エマルジョン80部 (固形分比) に浸漬し、編み糸に
エマルジョンを充分付着させて引き上げ、スチームブロ
ーで編み目の目詰まりを除いた後、30〜40メッシュの活
性炭粒子を振りかけて編み糸に接着させた。更に編み糸
に強固に接着させ同時に余剰の粒子を除くためスチーム
処理をし、115 ℃で3時間位乾燥することにより、三次
元構造が安定した空気浄化フィルターエレメントが得ら
れた (実施例1)。
アルコール20部、アクリル酸−アクリル酸エステル共重
合体エマルジョン80部 (固形分比) に浸漬し、編み糸に
エマルジョンを充分付着させて引き上げ、スチームブロ
ーで編み目の目詰まりを除いた後、30〜40メッシュの活
性炭粒子を振りかけて編み糸に接着させた。更に編み糸
に強固に接着させ同時に余剰の粒子を除くためスチーム
処理をし、115 ℃で3時間位乾燥することにより、三次
元構造が安定した空気浄化フィルターエレメントが得ら
れた (実施例1)。
【0036】図1に前記で得られたフィルターエレメン
トンの中、3層の平面層と平面層を相互に連結する部分
からなる一部分の等角投影図を示す。一部分の等角投影
図のみを示したのは本発明の一態様である空気浄化エレ
メントンの基布の構造を分かり易く示すためである。ま
た隣接した平面層間の連結部分の構造を明らかにするた
め二つの層の間隔を実際の比率よりも長くして示した。
トンの中、3層の平面層と平面層を相互に連結する部分
からなる一部分の等角投影図を示す。一部分の等角投影
図のみを示したのは本発明の一態様である空気浄化エレ
メントンの基布の構造を分かり易く示すためである。ま
た隣接した平面層間の連結部分の構造を明らかにするた
め二つの層の間隔を実際の比率よりも長くして示した。
【0037】空気浄化フィルターエレメント1は、基布
2が平行な複数の平面層3及び平面層を相互に連結する
部分4からなる三次元構造の編み物で、各平面層は全面
が六角形5を連続的に隣接して配列した編み目を持ち、
且つ隣接する平面層の六角形は図に示す様に相互に互い
違いに配列され、複数の平面層はほぼ平行に配列され平
面層と平面層を連結する編み糸によって三次元構造が保
持され、活性炭粒子6はバインダーによって平面層3の
六角形5及び平面層連結部分4の編み糸に担持されてい
る。
2が平行な複数の平面層3及び平面層を相互に連結する
部分4からなる三次元構造の編み物で、各平面層は全面
が六角形5を連続的に隣接して配列した編み目を持ち、
且つ隣接する平面層の六角形は図に示す様に相互に互い
違いに配列され、複数の平面層はほぼ平行に配列され平
面層と平面層を連結する編み糸によって三次元構造が保
持され、活性炭粒子6はバインダーによって平面層3の
六角形5及び平面層連結部分4の編み糸に担持されてい
る。
【0038】ここで空気浄化エレメントの基布の編み物
及び活性炭粒子の目付量はそれぞれ360g/m2 及び1200g/
m2であり、空気の圧損失は20℃、1気圧で線速度1m/se
c の時、6.2 Pa であった。また、活性炭粒子の基布へ
の担持前及び担持後のベンゼン吸着量はそれぞれ42.3%
及び42.1%で、ポリビニルアルコールを加えたアクリル
酸−アクリル酸エステル共重合エマルジョンによる編み
糸への担持による低下は殆ど認められなかった。
及び活性炭粒子の目付量はそれぞれ360g/m2 及び1200g/
m2であり、空気の圧損失は20℃、1気圧で線速度1m/se
c の時、6.2 Pa であった。また、活性炭粒子の基布へ
の担持前及び担持後のベンゼン吸着量はそれぞれ42.3%
及び42.1%で、ポリビニルアルコールを加えたアクリル
酸−アクリル酸エステル共重合エマルジョンによる編み
糸への担持による低下は殆ど認められなかった。
【0039】次に前述の空気浄化エレメントの脱臭性を
しらべるため、サイズ200 ×200 ×20mmのエレメントを
断面サイズが200 ×200mm ×6m の風洞の入口側から4
m の位置に設置し、トルエン含有量80 ppm のガスを相
対湿度65%、20℃、線速度1m/sec 、流量144m3/hrで流
した場合の流通時間と風洞出口のトルエン含有量との関
係をしらべた。また加速度が6G の振動状態で24時間保
持したが活性炭粒子の脱落は全く認められなかった。
しらべるため、サイズ200 ×200 ×20mmのエレメントを
断面サイズが200 ×200mm ×6m の風洞の入口側から4
m の位置に設置し、トルエン含有量80 ppm のガスを相
対湿度65%、20℃、線速度1m/sec 、流量144m3/hrで流
した場合の流通時間と風洞出口のトルエン含有量との関
係をしらべた。また加速度が6G の振動状態で24時間保
持したが活性炭粒子の脱落は全く認められなかった。
【0040】尚、比較のためポリウレタンフォームに粉
末活性炭を担持させたシート(比較例1)及び、活性炭
繊維のハニカム状成形体(比較例2)を使用して同様に
試験した。本発明の空気浄化エレメント、粉末活性炭担
持ポリウレタンフォーム及び活性炭繊維のハニカム状成
形体のフィルター重量、活性炭担持量及び圧損失を表1
に、流通時間と風洞出口のトルエン含有量との関係を図
2に示す。
末活性炭を担持させたシート(比較例1)及び、活性炭
繊維のハニカム状成形体(比較例2)を使用して同様に
試験した。本発明の空気浄化エレメント、粉末活性炭担
持ポリウレタンフォーム及び活性炭繊維のハニカム状成
形体のフィルター重量、活性炭担持量及び圧損失を表1
に、流通時間と風洞出口のトルエン含有量との関係を図
2に示す。
【0041】
【表1】
【0042】この結果本発明の空気浄化エレメントは吸
着速度性が速く、活性炭担持量が多いため使用可能期間
が長く且つ圧損失が低いことが分かる。
着速度性が速く、活性炭担持量が多いため使用可能期間
が長く且つ圧損失が低いことが分かる。
【0043】(実施例2)基布として100 デニルのポリ
エステル・モノフィラメントと40番手ポリエステル糸を
混合してせめ編により、平面層の六角形は一辺が5mm 、
平面層の間隔が4mm、厚さ20mmの三次元構造の編み物を
作成した。
エステル・モノフィラメントと40番手ポリエステル糸を
混合してせめ編により、平面層の六角形は一辺が5mm 、
平面層の間隔が4mm、厚さ20mmの三次元構造の編み物を
作成した。
【0044】前記の基布にバインダーとして主成分のポ
リアミド樹脂の他、ワックス、可塑剤、増粘剤及び酸化
防止剤を含むホットメルト接着剤を使用し、溶融したホ
ットメルト接着剤に基布を浸漬して基布の編み糸に付着
させ、加熱空気でブローして編み目の目詰まりを除いた
後、実施例1とほぼ同様な操作で20〜30メッシュの活性
炭粒子を担持させた。
リアミド樹脂の他、ワックス、可塑剤、増粘剤及び酸化
防止剤を含むホットメルト接着剤を使用し、溶融したホ
ットメルト接着剤に基布を浸漬して基布の編み糸に付着
させ、加熱空気でブローして編み目の目詰まりを除いた
後、実施例1とほぼ同様な操作で20〜30メッシュの活性
炭粒子を担持させた。
【0045】更にエレクトレット処理した粗な圧損失が
低いポリプロピレン不織布を、前述で調製した活性炭を
担持した基布の前面に取りつけ、空気浄化フィルターエ
レメントを作成した。
低いポリプロピレン不織布を、前述で調製した活性炭を
担持した基布の前面に取りつけ、空気浄化フィルターエ
レメントを作成した。
【0046】この様にして得られた空気浄化エレメント
の活性炭粒子は、編み糸に強固に担持されているため加
速度が6G の振動状態で24時間保持したが活性炭粒子の
脱落は全く認められなかった。
の活性炭粒子は、編み糸に強固に担持されているため加
速度が6G の振動状態で24時間保持したが活性炭粒子の
脱落は全く認められなかった。
【0047】また、エレクトレット・フィルターによる
たばこの紫色の煙の吸着性が認められた。その他、編み
糸への担持による活性炭の吸着性の低下及び圧損失は実
施例1の空気浄化フィルターエレメントとほぼ同程度で
あった。
たばこの紫色の煙の吸着性が認められた。その他、編み
糸への担持による活性炭の吸着性の低下及び圧損失は実
施例1の空気浄化フィルターエレメントとほぼ同程度で
あった。
【0048】
【発明の効果】本発明の空気浄化フィルターエレメント
主として自動車に積載するエヤーコンディショナー用の
空気浄化器に組み込んで使用されるもので、圧損失が低
く悪臭ガスの吸着速度が速く、空気を高速1パスで流し
た場合にも浄化効果が大きく且つ長期間使用可能であ
る。更に、エレクトレットフィルターを併用すれば空気
中の塵埃及びエヤーゾル等も除去も出来る。
主として自動車に積載するエヤーコンディショナー用の
空気浄化器に組み込んで使用されるもので、圧損失が低
く悪臭ガスの吸着速度が速く、空気を高速1パスで流し
た場合にも浄化効果が大きく且つ長期間使用可能であ
る。更に、エレクトレットフィルターを併用すれば空気
中の塵埃及びエヤーゾル等も除去も出来る。
【図1】本発明の空気浄化フィルターエレメントの一部
分の斜視図を示す。
分の斜視図を示す。
1 空気浄化フィルターエレメント 2 基布 3 基布の平面層 4 隣接した基布の連結部分 5 基布の平面層の六角形の編み目 6 活性炭
【図2】トルエン含有ガスを空気浄化剤に通した場合の
流通時間と通過後のトルエン含有量との関係を示す。
流通時間と通過後のトルエン含有量との関係を示す。
7 実施例1 8 比較例1 9 比較例2
【手続補正書】
【提出日】平成6年12月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 空気浄化フィルターエレメント
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
Claims (4)
- 【請求項1】 基布が平行な複数の平面層及び平面層を
相互に連結する部分からなる三次元構造の編み物で、各
平面層は全面が六角形を連続的に隣接して配列した編み
目を持ち、且つ隣接する平面層の六角形は相互に互い違
いに配列され、複数の平面層は平行に配列され平面層と
平面層を連結する編み糸によって三次元構造が形成さ
れ、活性炭粒子をバインダーによって該基布の編み糸に
担持せしめてなる空気浄化フィルターエレメント。 - 【請求項2】 バインダーの主成分がポリビニルアルコ
ールを加えたアクリル系エマルジョンである請求項1記
載の空気浄化フィルターエレメント。 - 【請求項3】 バインダーがホットメルト接着剤である
請求項1記載の空気浄化フィルターエレメント。 - 【請求項4】 不織布にエレクトレット処理を施したフ
ィルターと、基布が複数の平行な平面層及び平面層を相
互に連結する部分よりなる編み物からなり、編み物の各
平面層は全面が六角形を連続的に隣接して配列した編み
目を持ち、且つ隣接する平面層の六角形は相互に互い違
いに配列され、複数の平面層は平行に配列され平面層と
平面層を連結する編み糸によって三次元構造が形成さ
れ、活性炭粒子をバインダーによって該基布の編み糸に
担持し、エレクトレットフィルターを基布の前面と平行
に配置してなる空気浄化フィルターエレメント。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6067659A JPH07250885A (ja) | 1994-03-11 | 1994-03-11 | 空気浄化フィルターエレメント |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6067659A JPH07250885A (ja) | 1994-03-11 | 1994-03-11 | 空気浄化フィルターエレメント |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07250885A true JPH07250885A (ja) | 1995-10-03 |
Family
ID=13351365
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6067659A Pending JPH07250885A (ja) | 1994-03-11 | 1994-03-11 | 空気浄化フィルターエレメント |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07250885A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09308679A (ja) * | 1996-05-21 | 1997-12-02 | Kuraray Chem Corp | 吸着材 |
JP2000262831A (ja) * | 1999-03-18 | 2000-09-26 | Nitta Ind Corp | ガス除去用フィルタ及びその製造方法 |
JP2007313399A (ja) * | 2006-05-24 | 2007-12-06 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | ケミカルフィルタ |
KR101454660B1 (ko) * | 2013-10-17 | 2014-10-28 | 대우조선해양 주식회사 | 선박건조용 집진기 겸용 제습장치 |
CN106987991A (zh) * | 2017-03-14 | 2017-07-28 | 中原工学院 | 一种三维编织动态拦截pm2.5三维针织物的加工设备及其使用方法 |
-
1994
- 1994-03-11 JP JP6067659A patent/JPH07250885A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09308679A (ja) * | 1996-05-21 | 1997-12-02 | Kuraray Chem Corp | 吸着材 |
JP2000262831A (ja) * | 1999-03-18 | 2000-09-26 | Nitta Ind Corp | ガス除去用フィルタ及びその製造方法 |
JP2007313399A (ja) * | 2006-05-24 | 2007-12-06 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | ケミカルフィルタ |
KR101454660B1 (ko) * | 2013-10-17 | 2014-10-28 | 대우조선해양 주식회사 | 선박건조용 집진기 겸용 제습장치 |
CN106987991A (zh) * | 2017-03-14 | 2017-07-28 | 中原工学院 | 一种三维编织动态拦截pm2.5三维针织物的加工设备及其使用方法 |
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