JPH11244150A - コーヒーメーカー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コーヒー停留部の抽出コーヒーを熱湯停留部
内のコーヒー抽出用の熱湯によって保温する構成とする
ことにより、コーヒー停留部に保温機構が不要となって
コスト安な製品とでき、且つランニングコスト安ともな
る秀れたコーヒーメーカーを提供すること。 【解決手段】 適量のコーヒー粉１を収納し得るフィル
ター部２と、このフィルター部２より抽出される抽出コ
ーヒー16を停留するコーヒー停留部４とを備えたコーヒ
ーメーカーにおいて、コーヒー抽出用の熱湯17を停留す
る熱湯停留部19を備え、この熱湯停留部19に停留する熱
湯17を前記コーヒー粉１を収納したフィルター部２に注
入する熱湯注入部18を備え、前記熱湯停留部19内に前記
コーヒー停留部４の一部若しくは全部が収納されるよう
にコーヒー停留部４を設けて、お湯出しコーヒー抽出用
の熱湯17である前記熱湯停留部19の熱湯17の湯温熱によ
りコーヒー停留部４の抽出コーヒー16が保温されるよう
に構成したコーヒーメーカー。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、コーヒーメーカー
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来の
コーヒーメーカーは、熱湯を停留する熱湯停留部と、適
量のコーヒー粉を収納し得るフィルター部と、前記熱湯
停留部の熱湯を前記フィルター部に注入することにより
このフィルター部より抽出される抽出コーヒーを停留す
るコーヒー停留部とを備えた構成のものが一般的で、前
記熱湯停留部と前記コーヒー停留部には、熱湯並びに抽
出コーヒーが冷めないように保温用のヒーターが備えら
れている。

【０００３】しかしながら、この種のコーヒーメーカー
は、熱湯停留部とコーヒー停留部とにヒーターを二つも
備えるているために、使用時の電力消費量がかさみ、非
常にランニングコスト高となってしまっていた。

【０００４】本発明者は、このようなコーヒーメーカー
の問題点に着目し、もっと少ない電力消費量で効率良く
熱湯停留部の熱湯とコーヒー停留部の抽出コーヒーとの
保温を実現できないかと試行錯誤して、これを実現する
ことのできる本発明のコーヒーメーカーを完成させた。

【０００５】

【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本発
明の要旨を説明する。

【０００６】適量のコーヒー粉１を収納し得るフィルタ
ー部２と、このフィルター部２より抽出される抽出コー
ヒー16を停留するコーヒー停留部４とを備えたコーヒー
メーカーにおいて、コーヒー抽出用の熱湯17を停留する
熱湯停留部19を備え、この熱湯停留部19に停留する熱湯
17を前記コーヒー粉１を収納したフィルター部２に注入
する熱湯注入部18を備え、前記熱湯停留部19内に前記コ
ーヒー停留部４の一部若しくは全部が収納されるように
コーヒー停留部４を設けて、お湯出しコーヒー抽出用の
熱湯17である前記熱湯停留部19の熱湯17の湯温熱により
コーヒー停留部４の抽出コーヒー16が保温されるように
構成したことを特徴とするコーヒーメーカーに係るもの
である。

【０００７】また、前記熱湯停留部19に停留する熱湯17
を所定温度に保温する保温機構20を備えたことを特徴と
する請求項１記載のコーヒーメーカーに係るものであ
る。

【０００８】また、前記熱湯注入部18から前記熱湯17が
前記フィルター部２に注入することで前記熱湯停留部19
の熱湯17停留量が減量すると、この熱湯停留部19に水若
しくは湯を補給する補給機構21を備えたことを特徴とす
る請求項１，２のいずれか１項に記載のコーヒーメーカ
ーに係るものである。

【０００９】また、前記コーヒー停留部４と前記熱湯停
留部19とに夫々別々の注ぎ口22・23を設けたことを特徴
とする請求項１〜３のいずれか１項に記載のコーヒーメ
ーカーに係るものである。

【００１０】また、前記コーヒー停留部４と前記熱湯停
留部19とに夫々別々の容量計24・25を設けたことを特徴
とする請求項１〜４のいずれか１項に記載のコーヒーメ
ーカーに係るものである。

【００１１】

【発明の実施の形態】好適と考える本発明の実施の形態
（発明をどのように実施するか）を、図面に基づいてそ
の作用効果を示して簡単に説明する。

【００１２】コーヒー粉１を収納したフィルター部２に
熱湯注入部18を介して熱湯停留部19の熱湯17を注入する
と、フィルター部２からお湯出しコーヒー16が抽出され
てこの抽出コーヒー16がコーヒー停留部４に停留する。

【００１３】このコーヒー停留部４は、その一部若しく
は全部が前記熱湯停留部19内に収納されて、このコーヒ
ー停留部４が熱湯停留部19内のコーヒー抽出用の熱湯17
によって暖められる所謂湯煎状態となっているため、こ
の熱湯停留部19内の熱湯17の湯温熱によりコーヒー停留
部４内の抽出コーヒー16が保温されることになる。

【００１４】従って、熱湯停留部19の熱湯17は、コーヒ
ー抽出用であってコーヒー停留部４の抽出コーヒー（お
湯出しコーヒー）16保温用としても機能するので、この
コーヒー停留部４には別個に保温機構などを設ける必要
がないためそれだけコスト安な製品を提供できる上、コ
ーヒー停留部４に保温機構を有しない分ランニングコス
トも低減することになる。

【００１５】また、このような湯煎保温構造であるため
保温効率性に秀れ、コーヒー停留部４の抽出コーヒー３
が極めて良好に保温されることになる上、再度コーヒー
を抽出する際に新たに水を加熱してコーヒー抽出用の熱
湯を用意することなく、保温用として熱湯停留部19に停
留している熱湯17を使用してすぐにお湯出しコーヒー３
をつくることができる。

【００１６】また、例えば、前記熱湯停留部19に停留す
る熱湯17を所定温度に保温する保温機構20を備えれば、
熱湯停留部19の熱湯17が冷めることなく保温されるか
ら、コーヒー停留部４の抽出コーヒー16の保温作用が損
なわれることなく、一層実用的となる。

【００１７】また、例えば、前記熱湯注入部18から前記
熱湯17が前記フィルター部２に注入することで前記熱湯
停留部19の熱湯17停留量が減量すると、この熱湯停留部
19に水若しくは湯を補給する補給機構21を備えれば、熱
湯停留部19内の熱湯17の量が少なくなってこの熱湯17を
利用したコーヒー停留部４の保温機能が損なわれてしま
うことがなく、良好な保温作用を維持でき、また、補給
によりコーヒー抽出のための熱湯17が不足してしまうこ
とも防止されるなど、一層実用的となる。

【００１８】また、例えば、コーヒー停留部４と熱湯停
留部19とに夫々別々の注ぎ口22・23を設ければ、コーヒ
ーを飲みたい場合にはコーヒー停留部４の注ぎ口22から
コーヒーを注いで飲むことができるし、例えばティーバ
ッグなどを利用して紅茶などを飲みたい場合には熱湯停
留部19の注ぎ口23から熱湯17を注いで紅茶をつくること
ができ、一層実用的となる。

【００１９】また、例えば、コーヒー停留部４と前記熱
湯停留部19とに夫々別々の容量計24・25を設ければ、こ
のコーヒー停留部４内の抽出コーヒー３の容量及び前記
熱湯停留部19内の熱湯17の容量が一目で確認でき、一層
実用的となる。

【００２０】

【実施例】本発明の具体的な実施例について図面に基づ
いて説明する。

【００２１】図面は、水で抽出する水出しコーヒー用の
コーヒーメーカーＡと、熱湯17で抽出するお湯出し用の
コーヒーメーカーＢと、生豆31をコーヒー粉１に加工す
る豆加工機Ｃとを一体化した装置に構成したもので、図
１において左側部が水出しコーヒー用のコーヒーメーカ
ーＡ、右側部がお湯出しコーヒー用のコーヒーメーカー
Ｂ、中央部が豆加工機Ｃである。

【００２２】本実施例は、この装置中のお湯出しコーヒ
ー用のコーヒーメーカー部Ｂに本発明を適用している。

【００２３】お湯出しコーヒー用のコーヒーメーカー部
Ｂについて説明する。

【００２４】適量のコーヒー粉１を収納し得るフィルタ
ー部２と、このフィルター部２より抽出される抽出コー
ヒー16を停留するコーヒー停留部４とを備えたコーヒー
メーカーにおいて、コーヒー抽出用の熱湯17を停留する
熱湯停留部19を備え、この熱湯停留部19に停留する熱湯
17を前記コーヒー粉１を収納したフィルター部２に注入
する熱湯注入部18を備え、前記熱湯停留部19内に前記コ
ーヒー停留部４の全部が収納されるようにコーヒー停留
部４を設けている。

【００２５】コーヒー停留部４と前記熱湯停留部19とに
は、夫々別々の注ぎ口22・23を設け、コーヒーを飲みた
い場合にはコーヒー停留部４の注ぎ口22から抽出コーヒ
ー16を注いで飲むことができ、例えばティーバッグを利
用してお茶や紅茶などを飲みたい場合やインスタントコ
ーヒーを飲みたい場合には熱湯停留部19の注ぎ口23から
熱湯17を注いで紅茶などをつくることができるように構
成している。

【００２６】また、コーヒー停留部４と前記熱湯停留部
19とには、夫々別々の容量計24・25を装置外に露出状態
に設け、この露出状態の容量計24・25によりコーヒー停
留部４内の抽出コーヒー16の容量及び前記熱湯停留部19
内の熱湯17の容量を一目で確認できるように構成してい
る。

【００２７】また、熱湯停留部19は、水道10に連結し、
この水道10から熱湯停留部19内に水道水が注入されるよ
うに構成している。この熱湯停留部19には、保温機構20
としてのヒーター26を備え、このヒーター26により熱湯
停留部19に注入された水道水が所定温度に加熱され、且
つこのヒーター26加熱による熱湯17が所定温度に保温さ
れる構成としている。本実施例では、このヒーター26に
より熱湯停留部19に停留する熱湯17の湯温がおよそ８５
℃に保持されるように設定している。

【００２８】この熱湯停留部19に熱湯注出管を連設し、
この先端部にシャワーノズル11を備えている。このシャ
ワーノズル11は、前記コーヒー停留部４の上方に配した
前記フィルター部２の上方に配設している。また、この
熱湯注出管の途中にポンプ装置27を設け、このポンプ装
置27の作動により熱湯停留部19内の熱湯17が熱湯注出管
を介してシャワーノズル11からシャワー状に注出し、こ
の注出された熱湯17がコーヒー粉１を収納したフィルタ
ー部２に注入するように構成している。従って、シャワ
ー状に注出する熱湯17にコーヒー粉１が浸り易く、コー
ヒー抽出が良好に行われる。

【００２９】また、このシャワーノズル11からの熱湯17
注出は、短い間隔を置いて少量づつ間欠的に熱湯17供給
が行われるように前記ポンプ装置27を作動制御している
もので、更に詳しくは、フィルター部２より熱湯17が溢
れ出ない程度の熱湯17供給量で間欠供給されるように構
成している。

【００３０】従って、ポンプ装置27を作動させると、熱
湯停留部19内の熱湯17がシャワーノズル11へ送液され、
このシャワーノズル11からフィルター部２に熱湯17が間
欠供給されるように構成しているもので、この熱湯停留
部19からフィルター部２に熱湯17を供給する導液路を前
記熱湯注入部18としている。

【００３１】また、本実施例では、前記熱湯注入部18か
ら熱湯17が前記フィルター部２に注入することで前記熱
湯停留部19の熱湯17停留量が減量すると、この熱湯停留
部19に前記水道10から水道水を補給する補給機構21を備
えている。

【００３２】補給機構21について説明すると、熱湯停留
部19にこの熱湯停留部19内の熱湯17量を検知する液面セ
ンサー28を設け、前記ポンプ装置27の作動により熱湯停
留部19内の停留量が予め設定した液面センサー28の検知
液面高さよりも低下すると、これを液面センサー28が検
知して水道10より水道水が補給され、この水道水の補給
により熱湯停留部19内の湯量が設定液面高さになると、
これを液面センサー28が検知して水道10からの水道水の
注入がストップするように作動制御している。即ち、こ
の液面センサー28により熱湯停留部19の液量が略一定量
に保持されるようにしている。

【００３３】また、水道10と熱湯停留部19との連結部に
は、前記液面センサー28の検知作動に伴って開閉制御さ
れる開閉バルブ29を設けると共に、この水道10より注入
する水量を測定する水量センサー30を設けている。従っ
て、この水量センサー30により測定した水の注入量（熱
湯停留部19の不足湯量）が、フィルター部２へ注入して
抽出される抽出コーヒー16量となるため、この水量セン
サー30の測定値により抽出コーヒー16量がわかるように
している。よって、この水量センサー30の予め設定して
おいた測定値で水道水の注入を止めれば、その設定量分
の抽出コーヒー16ができあがることになる。尚、図面で
は開閉バルブ29と水量センサー30とを一体化して図示し
ている。

【００３４】次に作動について説明するが、以下の作動
は本実施例の装置全体のメインスイッチ部15に設けた制
御装置により作動制御される構成としている。

【００３５】水道10から熱湯停留部19内に水道水が注入
し、この熱湯停留部19内の水道水がおよそ８５℃になる
までヒーター26加熱される。

【００３６】熱湯停留部19内の水道水が熱湯17になった
ら、先ずポンプ装置27が作動し、コーヒー粉１を収納し
たフィルター部２に少量の熱湯17をシャワーノズル11か
ら間欠注入した後ポンプ装置27がしばらく停止する。こ
れは所謂蒸らしと称されるコーヒー抽出前に行う工程
で、コーヒー粉１を膨らませることが目的であり、フィ
ルター部２からコーヒーが抽出する程多量の熱湯17を注
入するのではない。この蒸らしを行うと、コーヒーエキ
スの出が良好となり、抽出コーヒー16の味もおいしくな
る。また、この蒸らしのための熱湯注入量は、あまり少
なすぎても蒸らしが不十分となってしまうし、多すぎて
も意味がないので、最適量の熱湯が注入されるようにポ
ンプ装置27を作動制御する。

【００３７】蒸らしが終わると、再びポンプ装置27が作
動し、熱湯停留部19内の熱湯17がシャワーノズル11から
コーヒー粉１を収納したフィルター部２に間欠注入す
る。

【００３８】また、ポンプ装置27の作動により熱湯停留
部19内の水量が減少すると、液面センサー28が検知して
開閉バルブ29が開き、熱湯停留部19に水道10から水道水
が供給されて、熱湯停留部19内は略一定の水量が保たれ
る。

【００３９】熱湯17を注入したフィルター部２からはお
湯出しコーヒー16が抽出され、この抽出コーヒー16はコ
ーヒー停留部４に停留する。

【００４０】このコーヒー停留部４は熱湯停留部19内に
収納状態に設けられているため、このコーヒー停留部４
が熱湯停留部19内のお湯出しコーヒー16抽出のために保
温されている熱湯17の湯温熱により保温される所謂湯煎
保温状態となり、このコーヒー停留部４に停留した抽出
コーヒー16（お湯出しコーヒー）は熱湯停留部19内の熱
湯17の湯温熱により保温されることになる。

【００４１】従って、このコーヒーメーカー部Ｂにおい
ては、コーヒー停留部４の全部が熱湯停留部19内に収納
されるように設けたから、このコーヒー停留部４が熱湯
停留部19内のコーヒー抽出用の熱湯17によって暖められ
る所謂湯煎状態となり、この熱湯停留部19内の熱湯17の
湯温熱によりコーヒー停留部４内の抽出コーヒー16が極
めて良好に保温されることになる。

【００４２】従って、コーヒー停留部４の抽出コーヒー
16は、熱湯停留部19内の熱湯17の湯温熱を利用して保温
されるため、このコーヒー停留部４には保温用のヒータ
ーなどが不要となり、熱湯停留部19だけにヒーター26を
設ける構成で良く、よってそれだけコスト安な製品を提
供でき、電力消費量も実質従来の１／２に削減すること
になる。

【００４３】また、このようなコーヒー停留部４全部が
熱湯17によって覆われて保温される湯煎構造であるため
保温効率性に秀れ、一つのヒーター26の保温作用でコー
ヒー停留部４の抽出コーヒー16の十分な保温効果が得ら
れる上、再度コーヒーを抽出する際に新たに水を加熱し
てコーヒー抽出用の熱湯を用意することなく、保温用と
して熱湯停留部19に停留している熱湯17を使用してすぐ
にお湯出しコーヒー16をつくることができる。

【００４４】また、熱湯停留部19の熱湯17量が少しでも
減少すると、補給機構21により熱湯停留部19内に水が補
給されて常に略一定の熱湯17量を維持するから、この熱
湯17によるコーヒー停留部４の保温作用が損なわれるこ
となく、秀れた保温作用を発揮する。

【００４５】また、本実施例の上記各機構は、容易に設
計実現可能な構成であり、量産性に秀れ、コスト安な製
品を提供できる。

【００４６】尚、図中符号36は、熱湯17の間欠注出量を
調整するためのバルブであって、使用するコーヒー粉１
の量に応じて熱湯17の注出量を調整したいときなどに使
用する。また、符号37は、不使用時に前記シャワーノズ
ル11を受け置くノズル受部であり、このノズル受部37は
図示していないが前記熱湯停留部19に通じていて、使用
後シャワーノズル11に残って垂れ落ちる熱湯17が熱湯停
留部19に還元されるように構成している。

【００４７】水出しコーヒー用のコーヒーメーカー部Ａ
について説明する。

【００４８】適量のコーヒー粉１を収納し得るフィルタ
ー部２と、このフィルター部２より抽出される抽出コー
ヒー３を停留するコーヒー停留部４とを備えたコーヒー
メーカーにおいて、前記コーヒー粉１を収納したフィル
ター部２に熱湯でない水を注入する水注入部５を備え、
前記コーヒー停留部４に停留した抽出コーヒー３を再び
前記フィルター部２に再注入する循環抽出機構６を備え
ている。

【００４９】また、前記コーヒー粉１を収納したフィル
ター部２に少量の熱湯を注入する熱湯注入機構７を備え
ている。

【００５０】また、前記循環抽出機構６による抽出コー
ヒー３の循環抽出を行うより以前に、前記コーヒー粉１
を収納したフィルター部２に、前記熱湯注入機構７によ
り少量の熱湯が注入するように構成している。

【００５１】また、前記コーヒー粉１を収納したフィル
ター部２に、この収納したコーヒー粉１を蒸らし得る程
度の少量の熱湯が間欠注入するように前記熱湯注入機構
７を構成している。

【００５２】コーヒー停留部４には注ぎ口８を設け、こ
の注ぎ口８からコーヒー停留部４の抽出コーヒー３を注
ぐことができるようにしている。

【００５３】また、このコーヒー停留部４には容量計９
を装置外に露出状態に設け、この露出状態の容量計９に
よりコーヒー停留部４内の抽出コーヒー３の容量を一目
で確認できるように構成している。

【００５４】また、コーヒー停留部４は水道10に連結
し、この水道10から先ずコーヒー停留部４内に水道水が
注入されるように構成している。本実施例では、このコ
ーヒー停留部４に停留した水道水が、その後前記循環抽
出機構６により前記フィルター部２に注入する構成とし
ている。

【００５５】このコーヒー停留部４に注出管を連設し、
この注出管の先端部にシャワーノズル11を備えている。
このシャワーノズル11は、前記コーヒー停留部４の上方
に配設した前記フィルター部２の上方に配設している。
また、この注出管の途中にポンプ装置12を設け、この前
記ポンプ装置12の作動によりコーヒー停留部４の水道水
若しくは抽出コーヒー３が注出管を介してシャワーノズ
ル11からシャワー状に注出し、この注出された水道水若
しくは抽出コーヒー３がコーヒー粉１を収納したフィル
ター部２に注入するように構成している。従って、シャ
ワー状に抽出する水道水にコーヒー粉１が浸り易く、コ
ーヒー抽出が良好に行われる。

【００５６】また、このシャワーノズル11からの水道水
若しくは抽出コーヒー３の注出は、短い間隔を置いて少
量づつ間欠的に行われるように前記ポンプ装置12を作動
制御しているもので、更に詳しくは、フィルター部２よ
り抽出コーヒー３が溢れ出ない程度の供給量で間欠供給
されるように構成している。

【００５７】従って、ポンプ装置12を作動させると、コ
ーヒー停留部４内の水道水がシャワーノズル11へ送液さ
れ、このシャワーノズル11からフィルター部２に水道水
が間欠供給されるように構成しているもので、このコー
ヒー停留部４からフィルター部２に水道水を供給する導
液路を前記水注入部５としている。

【００５８】また、このポンプ装置12を作動し続ける
と、やがてはフィルター部２から抽出してコーヒー停留
部４に停留する抽出コーヒー３が再びフィルター部２に
注入することになるが、このポンプ装置12を含む循環経
路を前記循環抽出機構６としている。

【００５９】熱湯注入機構７は、前記コーヒー停留部４
と前記ポンプ装置12との間の注出管の途中にヒーター13
を設けて構成しているもので、作動当初にポンプ装置12
によってコーヒー停留部４の水道水を送液する時にだけ
ヒーター13がオン作動し、それ以外の時にはオフ作動す
るように作動制御している。従って、コーヒー停留部４
に注入した水道水をポンプ装置12によって送液する際に
は、ヒーター13が自動的にオン作動してシャワーノズル
11から熱湯が注出する構成としている。また、この際シ
ャワーノズル11からは当初ヒーター13が暖まらずに常温
の水道水が注出するが、やがては熱湯となって注出す
る。

【００６０】また、前記水道10とコーヒー停留部４との
連結部には、コーヒー停留部４に注入する水道水量を測
定する水量センサー14を設けている。従って、この水量
センサー14により測定した水道水の注入量が、フィルタ
ー部２へ注入して抽出される抽出コーヒー３量となるた
め、この水量センサー14の測定値により抽出コーヒー３
量がわかるようにしている。よって、この水量センサー
14の予め設定しておいた測定値で水道水の注入を止めれ
ば、その設定量分の抽出コーヒー３ができあがることに
なる。

【００６１】次に作動について説明するが、以下の作動
は前記コーヒーメーカーＢと同様にメインスイッチ部15
に設けた制御装置により作動制御される構成としてい
る。

【００６２】先ず、水道10からコーヒー停留部４内に水
道水が注入する。

【００６３】続いて、循環抽出機構６のポンプ装置12が
作動すると共に、熱湯注入機構７としてのヒーター13が
オン作動し、コーヒー停留部４内に停留している水道水
が送水され、シャワーノズル11からヒーター13で加温さ
れた水道水が注出してフィルター部２に注入する。

【００６４】この際、当初はヒーター13が暖まらずに常
温水が間欠注出するが、やがては加熱された少量の熱湯
がフィルター部２に間欠注入し、この少量の熱湯が注入
した後しばらくポンプ装置12が停止する。これは前述の
コーヒーメーカー部Ｂと同様の蒸らし工程であり、この
熱湯注入機構７による熱湯注入量はコーヒー粉１を蒸ら
し得る程度の少量の注入量に設定する。

【００６５】この少量の熱湯注入終了時点でヒーター13
は自動的にオフ作動する。

【００６６】蒸らしが終わると、再びポンプ装置12が作
動し、コーヒー停留部４内の水道水がシャワーノズル11
からフィルター部２に間欠注入する。

【００６７】この水道水を注入したフィルター部２から
は水出しコーヒー３が抽出され、この抽出コーヒー３は
コーヒー停留部４に注入してコーヒー停留部４内に残存
している水と混ざり合う。

【００６８】更に、循環抽出機構６によりコーヒー停留
部４内の抽出コーヒー３がフィルター部２を介して循環
し、コーヒー停留部４内の抽出コーヒー３は徐々に濃度
の濃いものとなってくる。そして十分な濃度のコーヒー
３ができあがるまでこの循環抽出を行う。

【００６９】この循環抽出時間は、前記コーヒー停留部
４に注入する水道水の量や、濃いコーヒーをつくるか薄
いコーヒーをつくるかによって異なるため、前記メイン
スイッチ部15に設けたタイマーで任意に設定できるよう
に構成している。

【００７０】この循環抽出終了後には水出しコーヒー３
ができあがる。

【００７１】従って、このコーヒーメーカー部Ａにおい
ては、循環抽出機構６によりコーヒー停留部４の抽出コ
ーヒー３が自動的にフィルター部２に再注入することが
繰り返されるため、手間を掛けずに濃度の濃い水出しコ
ーヒー３ができあがる上、通常通りのスピードで水出し
コーヒー３の抽出を行い、この抽出コーヒー３を循環さ
せて繰り返し抽出を行うことで濃度の濃い水出しコーヒ
ー３にするから、数時間も掛けて抽出を行う従来の抽出
方法に比して抽出に要する時間が著しく短縮し、非常に
スピーディーに水出しコーヒー３ができあがることにな
る極めて実用性に秀れた画期的な水出しコーヒーメーカ
ーとなる。

【００７２】また、コーヒー粉１に熱湯が注入されて蒸
らされることでこのコーヒー粉１からコーヒーエキスの
出が良好となって、フィルター部２から抽出する抽出コ
ーヒー３の濃度が濃いものとなるから、スピーディーに
濃度の濃い水出しコーヒー３ができあがることになり、
しかも蒸らしを行うことで抽出コーヒー３がおいしくな
るなど秀れた構成の水出しコーヒーメーカー部Ａとな
る。

【００７３】また、最初にコーヒー粉１の蒸らしを行
い、その後に蒸らしたコーヒー粉１でコーヒーを抽出す
るから、最初から濃度の濃い抽出コーヒー３が抽出され
ることになり、非常にスピーディーに濃度の濃い水出し
コーヒーができあがる。

【００７４】また、熱湯注入機構７による熱湯注入量を
蒸らしに最適な注入量に設定すると共に、少量の熱湯を
間欠注入しているから、この熱湯注入によってお湯出し
コーヒーがコーヒー停留部４に抽出してしまうことがな
く、確実にコーヒー粉１の蒸らしだけが行われることに
なり、非常に実用的となる。

【００７５】また、本実施例の上記各機構は、容易に設
計実現可能な構成であり、量産性に秀れコスト安な製品
を提供できる。

【００７６】尚、ヒーター13を任意にオンオフ制御でき
るように構成すると共に、前記ポンプ装置12とシャワー
ノズル11との間の導液管の途中に注ぎ口を設けて、この
注ぎ口からヒーター13で加熱したコーヒーを注いで飲め
るように構成しても良い。

【００７７】また、コーヒー停留部４にオーバーフロー
防止用のセンサーや排出管を設けて構成しても良く、こ
のように構成すれば一層実用的となる。

【００７８】また、熱湯注入機構７を設けない構成とし
ても良いが、熱湯注入機構７を設けて蒸らしが行われる
ようにした方が、コーヒーエキスの出が良いために濃度
の濃いコーヒーが抽出されて循環抽出時間が短縮される
上、抽出コーヒー３の味も良くなるため好ましい。

【００７９】尚、図中符号35は、水や湯の間欠注出量を
調整するためのバルブであって、使用するコーヒー粉１
の量に応じて水や湯の注出量を調整したいときなどに使
用する。

【００８０】豆加工装置部Ｃについて説明すると、生豆
31を焙煎する焙煎機32とこの焙煎した豆を粉砕する豆挽
き機33とから成る構成としている。

【００８１】図面は、焙煎機32の下方に豆挽き機33を配
した構成とし、焙煎機32で焙煎された豆がそのまま下方
の豆挽き機33に移送されるように構成している。

【００８２】尚、図中符号34は、豆挽き機33の下方に設
けた収納部であり、この収納部34内に前記フィルター部
２を所定の位置より取り外して収納することができ、こ
の収納部34に収納したフィルター部２に豆挽き機33から
直接コーヒー粉１を落下収納できるように構成してい
る。

【００８３】従って、本実施例の装置によれば、生豆31
を加工してコーヒー粉１を挽くこともできる上に、水出
しコーヒー３もお湯出しコーヒー16もつくることがで
き、極めて実用性に秀れた装置構成となる。

【００８４】

【発明の効果】本発明は上述のように、コーヒー停留部
の一部若しくは全部が熱湯停留部内に収納されるように
設けたから、このコーヒー停留部が熱湯停留部内のコー
ヒー抽出用の熱湯によって暖められる所謂湯煎状態とな
り、この熱湯停留部内の熱湯の湯温熱によりコーヒー停
留部内の抽出コーヒーが極めて良好に保温されることに
なる。

【００８５】従って、コーヒー停留部に保温機構などを
設ける構成でなく、熱湯停留部内の熱湯の湯温熱を利用
してコーヒー停留部の抽出コーヒーを保温する構成のた
め、保温機構を有しないだけコスト安な製品を提供で
き、ランニングコストも削減する極めて実用性に秀れた
コーヒーメーカーとなる。

【００８６】また、このような湯煎保温構造であるため
保温効率性に秀れ、コーヒー停留部の抽出コーヒーが極
めて良好に保温されることになる上、再度コーヒーを抽
出する際に新たに水を加熱してコーヒー抽出用の熱湯を
用意することなく、保温用として熱湯停留部に停留して
いる熱湯を使用してすぐにお湯出しコーヒーをつくるこ
とができる秀れた構成の画期的なコーヒーメーカーとな
る。

【００８７】請求項２の発明においては、請求項１の発
明の効果に加えて、熱湯停留部の熱湯が保温機構により
保温されて冷めてしまうことがないから、コーヒー停留
部の抽出コーヒーの保温効果が損なわれることなく、一
層実用的となる。

【００８８】請求項３の発明においては、請求項１，２
の発明の効果に加えて、熱湯停留部内の熱湯の量が少な
くなると補給機構により水若しくは湯が補給されるか
ら、この熱湯停留部の熱湯を利用したコーヒー停留部の
保温機能が損なわれてしまうことがなく、良好な保温作
用を維持でき、また、補給によりコーヒー抽出のための
熱湯が不足してしまうこともないなど、一層実用的とな
る。

【００８９】請求項４の発明においては、請求項１〜３
の発明の効果に加えて、コーヒーを飲みたい場合にはコ
ーヒー停留部の注ぎ口からコーヒーを注いで飲むことが
できるし、例えばティーバッグを利用してお茶や紅茶な
どを飲みたい場合には熱湯停留部の注ぎ口から熱湯を注
いで紅茶などをつくることができることになり、一層実
用的となる。

【００９０】請求項５の発明においては、請求項１〜４
の発明の効果に加えて、このコーヒー停留部内の抽出コ
ーヒーの容量及び前記熱湯停留部内の熱湯の容量が一目
で確認でき、熱湯の補充などを的確に行うことができる
ため、一層実用的となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施例を示す斜視図である。

【図２】本実施例の構成説明ブロック図である。

【符号の説明】

１ コーヒー粉 ２ フィルター部 ４ コーヒー停留部 16 抽出コーヒー 17 熱湯 18 熱湯注入部 19 熱湯停留部 20 保温機構 21 補給機構 22 注ぎ口 23 注ぎ口 24 容量計 25 容量計

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 適量のコーヒー粉を収納し得るフィルタ
   ー部と、このフィルター部より抽出される抽出コーヒー
   を停留するコーヒー停留部とを備えたコーヒーメーカー
   において、コーヒー抽出用の熱湯を停留する熱湯停留部
   を備え、この熱湯停留部に停留する熱湯を前記コーヒー
   粉を収納したフィルター部に注入する熱湯注入部を備
   え、前記熱湯停留部内に前記コーヒー停留部の一部若し
   くは全部が収納されるようにコーヒー停留部を設けて、
   お湯出しコーヒー抽出用の熱湯である前記熱湯停留部の
   熱湯の湯温熱によりコーヒー停留部の抽出コーヒーが保
   温されるように構成したことを特徴とするコーヒーメー
   カー。
2. 【請求項２】 前記熱湯停留部に停留する熱湯を所定温
   度に保温する保温機構を備えたことを特徴とする請求項
   １記載のコーヒーメーカー。
3. 【請求項３】 前記熱湯注入部から前記熱湯が前記フィ
   ルター部に注入することで前記熱湯停留部の熱湯停留量
   が減量すると、この熱湯停留部に水若しくは湯を補給す
   る補給機構を備えたことを特徴とする請求項１，２のい
   ずれか１項に記載のコーヒーメーカー。
4. 【請求項４】 前記コーヒー停留部と前記熱湯停留部と
   に夫々別々の注ぎ口を設けたことを特徴とする請求項１
   〜３のいずれか１項に記載のコーヒーメーカー。
5. 【請求項５】 前記コーヒー停留部と前記熱湯停留部と
   に夫々別々の容量計を設けたことを特徴とする請求項１
   〜４のいずれか１項に記載のコーヒーメーカー。