JPH11243644A - 電力系統の想定事故安定度評価方法 - Google Patents
電力系統の想定事故安定度評価方法Info
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Abstract
として単純なモデルしか取扱うことができず、評価精度
がよくなかった。また、厳重事故ケースに対しては、再
度、最初からシミュレーションし直さなければならず、
全ての事故ケースについて評価し終るのに多大の時間を
要した。 【解決手段】 系統の時間領域シミュレーションを行う
手順S32と、このシミュレーションで得た発電機の状
態データS33を基に、発電機の修正運動エネルギーを
計算する手順S34と、この計算結果により安定度を判
定する手順S35とをもうけた。
Description
度を監視あるいは評価する方法の改良に関するものであ
る。
かの事故あるいは異常(例えば短絡、地絡、遮断など)
が生じたとき、当然ながら保護システムが作動してこれ
らの事故部分あるいは異常部分は系統から切離される
(以後事故除去と言う)。しかし事故の影響は例えば発
電機の揺籃として系統内に残るので、前記事故除去後
に、この系統がどの程度安定であるかを評価することが
必要である。この評価方法として、従来、いわゆる等面
積法、又はPEBS法(Potential Energy BoundarySur
face)と呼ばれる方法が用いられている。
価する評価システム(システムの構成そのものは図示し
ないが、一般には計算機である)の動作フローチャート
である。図8において、S10は想定事故ケース入力ス
テップ(以下入力ステップという)であり、想定する事
故の条件を入力する。S11は入力ステップS10で入
力した想定事故に対し、等面積法によって系統の安定度
を算定する計算ステップである。
されたアドミッタンスと発電機内部電圧を用いて求め
る。そのため使用する系統モデルは事前に単純化してお
く必要がある。S12は計算ステップS11の計算結果
に基づき、系統の安定性に支障となりそうな事故ケース
を厳重事故として抽出する厳重事故抽出ステップであ
る。S13は厳重事故抽出ステップS12で抽出した事
故ケースに対し、詳細シミュレーションを行って、それ
ぞれの事故の際の安定度を計算ステップS11よりも更
に詳細に評価する詳細評価ステップである。S14は詳
細評価ステップS13の結果を出力する評価結果出力ス
テップである。以上の過程を全ての想定事故について繰
返して行う。
EBS法による評価のフローを示すフローチャートであ
る。図に於いて、S10は図8の入力ステップS10と
同じものであるので詳細な説明は省略する。S16は入
力ステップS10で入力した想定事故の各々に対し、系
統の事故後の軌跡を算定する(積分ステップによるシミ
ュレーションを行う)軌跡算定ステップである。
算定した事故後の系統の軌跡がPEBSと交差するかど
うかを判定する判定ステップである。判定ステップS1
7で軌跡がPEBSと交差しなければ系統が不安定であ
るから、ステップS18に示すようにシミュレーション
を継続し、軌跡がPEBSと交差すれば交差する直前に
おける軌跡算定ステップS16の積分ステップで計算さ
れた修正運動エネルギーをエネルギーマージンとして、
シミュレーションを終了するとともに、次の想定事故ケ
ースの入力S10へと戻る。安定な場合には運動エネル
ギーが最小になるまで詳細なモデルによりシミュレーシ
ョンするのであり、評価精度は高いものの、不安定な場
合にはPEBSと交差するまでシミュレーションを続け
なければならない。以上を繰返して全ての想定事故につ
いて評価を行う。
方法では、等面積法による場合、一機無限大系統の事故
後軌跡は、発電機端子まで縮約されたアドミッタンスと
発電機内部電圧を用いて求めるため、単純な発電機と負
荷からなる系統モデルしか取扱うことができず、評価精
度が高くない。又、等面積法で抽出した厳重事故ケース
に対し、再度最初からシミュレーションで評価し直さな
ければならないため、評価するのに時間がかかる(処理
速度が遅い)という問題があった。
故ケースに対しても運動エネルギーが最小になるまで詳
細なモデルを用いてシミュレーションするので、精度は
高いが時間がかかり、不安定な事故ケースに対してはP
EBSと交差するまでシミュレーションを続ける必要が
あるので、全ての想定事故について評価を行うのに多大
な時間を要するという問題があった。
ためになされたもので、複雑な系統を単純化せずに取扱
うことができ、評価精度が高く、しかも多くの事故ケー
スの評価処理に要する時間が従来よりも短くてすむ、動
作時間効率のよい系統安定度評価方法を得ることを目的
とする。
の想定事故安定度評価方法は、発電機を含む電力系統上
に想定した事故の後の、この電力系統の安定度を評価す
る方法であって、想定する事故ケース毎に、前記発電機
の動特性を表す微分方程式とこの電力系統の電圧又は電
流を表す代数方程式を解くことにより、前記事故後の前
記発電機の動揺とこの電力系統のノード電圧を求めて時
間領域のシミュレーションを行う手順と、前記シミュレ
ーションで得た前記発電機の状態データを基に、前記発
電機の修正運動エネルギーを計算する手順と、この計算
結果に基づき前記電力系統の安定度を判定する手順と、
この判定結果が安定である場合には前記シミュレーショ
ンを停止する手順を含むものである。
別を行うことは、発電機と負荷の詳細なモデルを使用す
ることを可能とする作用がある。また不安定なケースに
対してシミュレーションをやり直す必要をなくす。
安定度評価方法は、系統に接続した複数の発電機をそれ
ぞれの発電機の電圧位相角を基準に2つのグループに分
離する手順と、前記2つのグループの発電機を2つの発
電機に等価し、更に一機無限大系統に等価する手順と、
この一機無限大系統の発電機出力と発電電圧位相の関係
曲線(P−δ曲線)を推定する手順とを含むものであ
る。
とは処理速度を速める作用がある。
安定度評価方法は、発電機を含む電力系統上に想定した
事故の後の、この電力系統の安定度を評価する方法であ
って、想定する事故ケース毎に、前記発電機の動特性を
表す微分方程式とこの電力系統の電圧又は電流を表す代
数方程式を解くことにより、前記事故後の前記発電機の
動揺とこの電力系統のノード電圧を求めて時間領域のシ
ミュレーションを行う手順と、前記シミュレーションで
得た前記発電機の状態データを基に、前記電力系統の安
定度を評価する第1の評価手順と、前記第1の評価手順
により安定と評価されなかった事故ケースについて、前
記第1の評価手順の終了後に、前記シミュレーションで
得た前記発電機の状態データを基に、前記電力系統の安
定度を評価する第2の評価手順とを含み、かつ、前記第
2の評価手順の1件の事故ケースの評価に要する処理時
間が前記第1の評価手順による1件の事故ケースの評価
に要する処理時間よりも長いものである。
な事故ケースを処理してしまうので、評価処理速度が全
体としてきわめて早くなる作用がある。
安定度評価方法は、第1の評価手順は、請求項3に記載
のシミュレーションで得た発電機の状態データを基に、
前記発電機の修正運動エネルギーを計算する手順と、前
記計算結果に基づき前記電力系統の安定度を判定する手
順と、前記判定結果が安定である場合には前記シミュレ
ーションを停止する手順を含むものであり、第2の評価
手順は、事故後の軌跡がPEBSと交差するか否かによ
って系統の安定度を評価するものである。
処理手順と、処理速度が遅いが評価精度が高い第2の処
理手順とをシリーズに実行することは、互いの特長を生
かして、高速で評価精度の高い評価方法を生み出す作用
がある。
安定度評価方法は、第2の評価手順はシミュレーション
手順で得た発電機の状態データを基に、前記電力系統の
ポテンシャルエネルギーと前記発電機の修正運動エネル
ギーを計算する手順と、前記計算結果に基づき各積分ス
テップのDOTを計算し、その極性によって事故後の軌
跡がPEBSと交差するか否かを判定する手順を含むも
のである。
形態1の評価システムの構成の概要を図1に示す。図1
において、21は評価対象である系統内に発電機を有す
る電力系統(もしくは電力系統のモデル)を示す、22
は電力系統21から、評価を行う上で必要な系統の構成
データとオンラインデータを収集するデータ収集部で各
種のセンサもしくはモデルからのデータ出力装置により
構成される。23はデータ収集部22からのデータと図
示しない他の情報(例えば需要予測)などに基づいて系
統の現在の状態を推定する推定部、24は想定事故ケー
ス入力部で従来の図8、図9の入力ステップS10を実
行するものと同じである。25はこの発明による想定事
故安定度スクリーニングと評価部、26は安定度制御
部、27は出力部である。
は、評価結果に基づいて系統を制御する場合、あるいは
評価結果を何か他の用途に用いる必要がある場合に必要
となるものであって、この発明の目的である評価を行う
ことそのものにはなくてもよい。図1の想定事故安定度
スクリーニングと評価部25の動作フローを図2に示
す。 図2においてフローステップ(以下単にSと呼
ぶ)S31では図1の状態推定部23と想定事故ケース
入力部24から系統状態推定結果と事故ケースのデータ
を入力する。
定結果とデータを基に、系統の時間領域シミュレーショ
ンを行う。即ち、系統状態推定結果を初期条件として、
想定した事故を模擬的に発生させ、発電機の動特性を表
す微分方程式と電力系統を表す代数方程式を解くことに
よって、事故後の発電機動揺状態及び電力系統のノード
電圧などを求める。このステップはこの発明に言う系統
の時間領域シミュレーションを行う手順である。
ョンの各積分ステップの発電機動揺の結果を出力する。
S34ではS33の出力結果を用いて、後述する拡張等
面積法により想定事故毎に系統が安定か否かを判別する
スクリーニングを行う(詳細は後述する)。S35では
S34の判別結果により系統が安定か不安定かで以後の
フローを切換える。不安定であればS36で時間領域シ
ミュレーションS32を継続して実施し、安定であれば
S37でシミュレーションを中止して次の想定事故の入
力S31へと戻る。S38で判別結果を出力する。
ミュレーションS32の結果を用いて、安定度の判別を
行うようにしたので、発電機と負荷の詳細なモデルを使
用することができる。また、不安定なケースに対しては
シミュレーションをそのまま続ければよいので、再度初
めからシミュレーションをやり直す必要がないので、処
理時間の無駄をなくすことができる。
ングの詳細動作を説明するフローチャートである。図3
においてS33は図2のS33と同じものであり、時間
領域シミュレーションS32の各積分ステップの発電機
位相角δ、発電機速度ω、発電機電気出力Pe、発電機
機械入力Pm、を読みとる。S42では事故除去直後の
発電機位相角δを用いて、系統に接続された複数の発電
機を2つのグループに分ける。即ち、発電機を位相角δ
の大きさの順に並べて、隣接する発電機の位相角差の最
も大きなところから2つのグループに分ける。一方(δ
の大きい方)を上位発電機グループ、他方(δの小さい
方)を下位発電機グループと仮称する。以後の説明の都
合上、上位発電機グループをグループS、下位発電機グ
ループをグループAと呼ぶ。S43では上記2つの発電
機グループをそれぞれ次のように2つの発電機に等価す
る。
大系統に等価する。
ン結果を用いて、事故除去直後の修正運動エネルギーV
k-correct を下記の式(1)に基づいて計算する。 Vk-correct=(1/2)Meq(ωeq)2 ……(1) S45ではS43で求めた等価一機無限大系統の事故除
去後の発電機出力と発電機位相の関係曲線、即ちP−δ
曲線を推定する。一機無限大系統のP−δ曲線はサイン
曲線となり、等価一機無限大系統の発電機の有効出力を
Pe-eqp とすると、後述する(2)式の一般形で表すこ
とができるので、この曲線の Pcp 、Pmaxp 、γp
を事故直後のシミュレーション結果Pcp と位相角δ
(3つ以上の積分ステップのデータ)を用いて、最小二
乗法で求めるのである。
のP−δ曲線を用いて、事故除去後の系統の安定平衡点
を(3)式で求め、不安定平衡点 δu=π−δp−2γp
を求める。
点δu を用いて(4)式により減速面積を計算する。式
(4)でδcl は事故除去時刻である。S48では、S
44で計算された事故除去直後の修正運動エネルギーV
k-correctをS47で(4)式により求めた減速面積Ad
ecと比較し、安定かどうか判別する。即ち、Vk-correc
t<Adec ならば安定、Vk-correct>Adec ならば
不安定である。
7に示すとおり、時間領域シミュレーションを停止し
て、次の事故ケースの入力S31に戻る。系統が不安定
であればS36に示すとおりシミュレーションを継続す
る。
発電機の位相角δを用いて発電機群を2つのグループに
分け、等面積法で限界エネルギーを求めているので、安
定不安定の判別処理を高速で行うことができる。また、
発電機群を2つのグループに分けて修正運動エネルギー
(発電機の脱調につながらない発電機間のやり取りエネ
ルギーを除いた)を計算しているため、安定度判別をよ
り正確に行うことができる。また、事故後の系統軌跡は
電力系統のシミュレーション結果から推定しているた
め、発電機と負荷の詳細なモデルを使うことができる。
態2による想定事故安定度スクリーニング方法のフロー
を示す図である。図に於いてS31、S32、S33、
S34、S35、S36、S37は図2の同符号と同じ
ものであるので詳細な説明を省略する。S56はこの発
明によるPEBS法による想定事故の安定度スクリーニ
ングである。S57はS56の結果、系統事故除去後の
軌跡がPEBSと交差するか否かを判定するステップ
で、交差すればS59でエネルギーマージンを計算す
る。交差しなければS36で時間領域シミュレーション
を継続する。
の安定度スクリーニングのフローを図5に詳細に示す。
図5において、S53では時間領域シミュレーションの
各積分ステップでの発電機位相角δ、発電機速度ω、発
電機電気出力Pe、 発電機機械入力Pm、 を読みとる。
このステップの作業内容は図4のS33のステップと同
じ内容であるが実行するタイミングが異なっているの
で、取込んだデータは当然、S33のデータとは異なっ
ている。
2の各積分ステップのポテンシャルエネルギーの増加分
ΔPE(事故除去時のポテンシャルエネルギーはPE=
0である)、及び修正運動エネルギーVk-correct をそ
れぞれ下記(5)式と前述の(1)式によって計算す
る。
プの結果を用いて、(6)式と(7)式に示すDOT1
とDOT2を求める。ここでDOT1は事故の軌跡がP
EBSと交差するかどうかの判断指標である。即ち、D
OT1が0になるところはPEBSを示している。事故
後の軌跡がPEBSを越えると系統は不安定となる。ま
た、DOT2は事故後の発電機速度を示す指標である。
DOT2が0になるところは発電機の速度が最小となる
ことを意味し、そこから発電機の位相角δが現象に向
う。DOT1がプラスからマイナスに変ると、事故除去
後の軌跡がPEBSと交差したことを意味し、DOT2
がプラスからマイナスに変ると発電機の速度が最小とな
り(運動エネルギーが最小、ポテンシャルエネルギーが
最大となる)、事故除去後の軌跡がスイングバックす
る、即ち、事故後の発電機速度が最小となったところか
ら発電機の位相角が現象に向うことを意味している。
差するかどうかを見て、系統安定かどうかを判別し、交
差すれば安定度限界を通過し系統は不安定と判別され
る。そしてS59に移り、DOT1がプラスからマイナ
スに変る一つ前の積分ステップの修正運動エネルギーを
エネルギーマージンとして計算し、更にS37へ移って
シミュレーションを終了する。S57で交差しなかった
場合(交差する前にDOT2がプラスからマイナスに変
ればという意味である)は、系統は第一波安定で、S3
6へ移ってシミュレーションを継続し、系統第一波以後
の安定度を調べるための準備を行う。もし第一波だけで
よいのであればシミュレーションを中断してもよい。
ニングの第一段階としてS34で高速で処理が可能な拡
張等面積法を用いて、想定事故の安定度を近似的に評価
し、これによって想定事故の大部分を占める十分に安定
なケースを以後の安定判別の対象から除外し、次ぎに、
スクリーニングの第二段階として、S56で不安定な事
故ケースと安定性余裕が十分でない事故ケースのみに対
してPEBS法による安定度判別を実行するという、二
段構えの評価を実施している。
で、このようにすれば、判定精度は高いが処理時間のか
かる第二段階で評価しなければならない事故ケースの件
数が少なくなり、全体の想定事故評価処理に要する時間
を大幅に短縮することができる。また、スクリーニング
の第二段階(S53〜S57)では、シミュレーション
結果を用いて、事故後の軌跡がPEBSと交差するかど
うかを直接調べているため、安定度判別結果の信頼性を
高めることができる。
段階の評価法を更に一般化して多段階とすることができ
る。図6はそのような評価システムのフローを示すもの
である。図6においてS31、S32、S33、S3
6、S37は図2の同符号のものと同じであるので詳細
な説明は省略する。S74は第1の評価法による系統の
安定度判別ステップを表している。ここで第1の評価法
の処理所要時間はT1 であるとする。
2、第n の評価法による系統安定度判別ステップであ
り、その処理所要時間はそれぞれT2、Tnであるとす
る。評価の具体的な方法としては、実施の形態1、2で
説明した拡張等面積法、PEBS法などの他、例えば事
故前後の発電機運動エネルギーの変化を計算するなど系
統が不安定と見なしうる現象を計算する方法が多く知ら
れている。本発明で説明した評価方法及び前記既知の方
法を含めて、一般的に、大まかに言えば、これら評価法
の処理所要時間と評価精度はほぼ比例の関係にあり、時
間が長くかかるものは精度が高く、時間が短くてすむ方
法は精度がよくない。
価方法、第n の評価方法の処理所要時間は T1 <T2 <Tn であるように、処理時間の短い評価方法を前段になるよ
うに評価方法を配列しておく。前段の評価で安定である
と判定されたケースについては、以後の精度の高い評価
法の対象とせず、シミュレーションも停止する。そして
安定であると判定されなかったケースについては順次、
次段の評価方法へ移していくのである。最後の評価法
(図6のS76)で不安定と判定されたケースについて
はS36によりシミュレーションを継続する。
定度スクリーニング方法を組合わせて安定判別の効率を
向上している。ここで説明しなかった他のスクリーニン
グ方法も、この組合わせの中に組込むことが可能で、判
別精度が高くしかも処理速度の速い系統安定度判別スク
リーニング方法が得られる。
図6の第2〜第3の評価方法に組込んだ場合のフローを
図7に示す。S31、S32、S33、S34、S3
6、S37については図2の同符号のものと同じ、S5
6、S57については図4の同符号と同じである
系統の時間領域シミュレーション結果を用いて安定度の
判別を行うようにしたので、発電機と負荷の詳細なモデ
ルを使用することができる。また不安定なケースに対し
てシミュレーションを改めてやり直すことなく、そのま
ま継続して実行できるので、無駄な処理時間がなくな
り、処理時間を有効に利用することができる。
2つの発電機に等価し、更に一機無限大系統に等価し
て、限界エネルギーを求める手順としているので、処理
速度が高速となる。また、安定度判別もより正確とな
る。電力系統のシミュレーションから系統軌跡を求める
手順としているので、発電機と負荷の詳細なモデルを使
用することができる。
階の評価、即ち、前段では処理速度が速い判定方法を、
後段では処理速度は遅いか判定精度の高い評価方法を採
用している。全事故ケース中に不安定なケースがきわめ
て少ない実状から、ほとんどのケースは前段で処理さ
れ、高精度な評価を必要とするまれなケースだけが後段
で処理されるので、全体としてきわめて効率のよい安定
度評価を行うことができる。
拡張等面積法を、前記後段処理としてPEBS法を用い
たので、最も効率のよい多段評価方法が得られる。
の構成概要図である。
度評価方法のフローチャートでである。
ローチャートである。
る。
の従来のフローチャートである。
来のフローチャートである。
止する手順 S42 発電機の位相角δに基づき、複数の発電機を2
つのグループに分離する手順 S43 一機無限大系統に等価する手順 S44 発電機の修正運動エネルギーを計算する手順 S45 発電機出力と位相の関係曲線を求める手順 S48 修正運動エネルギーにより安定度を判定する手
順 S62 系統のポテンシャルと発電機の修正運動エネル
ギーを求める手順 S63 DOTを求める手順 S74 第1の評価法による評価手順 S75 第2の評価法による評価手順 S76 第Nの評価法による評価手順 δi 発電機iの位相角、 ωi 発電機iの角速度、 Mi 発電機iの慣性定数、 δeq 一機無限大系統の発電機の位相角、 ωeq 一機無限大系統の発電機の角速度、 Meq 一機無限大系統の発電機の慣性定数、 Vk-correct 事故除去直後の発電機の修正運動エネル
ギー
Claims (5)
- 【請求項1】 発電機を含む電力系統上に想定した事故
の後の、この電力系統の安定度を評価する方法であっ
て、 想定する事故ケース毎に、前記発電機の動特性を表す微
分方程式とこの電力系統の電圧又は電流を表す代数方程
式を解くことにより、前記事故後の前記発電機の動揺と
この電力系統のノード電圧を求めて時間領域のシミュレ
ーションを行う手順と、 前記シミュレーションで得た前記発電機の状態データを
基に、前記発電機の修正運動エネルギーを計算する手順
と、この計算結果に基づき前記電力系統の安定度を判定
する手順と、この判定結果が安定である場合には前記シ
ミュレーションを停止する手順を含むことを特徴とする
電力系統の想定事故安定度評価方法。 - 【請求項2】 系統に接続した複数の発電機をそれぞれ
の発電機の電圧位相角を基準に2つのグループに分離す
る手順と、 前記2つのグループを2つの発電機に等価し、更に一機
無限大系統に等価する手順と、 この一機無限大系統の発電機出力と発電電圧位相の関係
曲線(P−δ曲線)を推定する手順とを含むことを特徴
とする請求項1に記載の電力系統の想定事故安定度評価
方法。 - 【請求項3】 発電機を含む電力系統上に想定した事故
の後の、この電力系統の安定度を評価する方法であっ
て、 想定する事故ケース毎に、前記発電機の動特性を表す微
分方程式とこの電力系統の電圧又は電流を表す代数方程
式を解くことにより、前記事故後の前記発電機の動揺と
この電力系統のノード電圧を求めて時間領域のシミュレ
ーションを行う手順と、 前記シミュレーションで得た前記発電機の状態データを
基に、前記電力系統の安定度を評価する第1の評価手順
と、 前記第1の評価手順により安定と評価されなかった事故
ケースについて、前記第1の評価手順の終了後に、前記
シミュレーションで得た前記発電機の状態データを基
に、前記電力系統の安定度を評価する第2の評価手順と
を含み、 かつ、前記第2の評価手順の1件の事故ケースの評価に
要する処理時間が前記第1の評価手順による1件の事故
ケースの評価に要する処理時間よりも長いものであるこ
とを特徴とする電力系統の想定事故安定度評価方法。 - 【請求項4】 第1の評価手順は、請求項3に記載のシ
ミュレーションで得た発電機の状態データを基に、前記
発電機の修正運動エネルギーを計算する手順と、前記計
算結果に基づき前記電力系統の安定度を判定する手順
と、前記判定結果が安定である場合には前記シミュレー
ションを停止する手順を含むものであり、 第2の評価手順は、事故後の軌跡がPEBSと交差する
か否かによって系統の安定度を評価するものであること
を特徴とする請求項3に記載の電力系統の想定事故安定
度評価方法。 - 【請求項5】 第2の評価手順はシミュレーション手順
で得た発電機の状態データを基に、前記電力系統のポテ
ンシャルエネルギーと前記発電機の修正運動エネルギー
を計算する手順と、 前記計算結果に基づき各積分ステップのDOTを計算
し、その極性によって事故後の軌跡がPEBSと交差す
るか否かを判定する手順を含むものであることを特徴と
する請求項4に記載の電力系統の想定事故安定度評価方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4057498A JP4001994B2 (ja) | 1998-02-23 | 1998-02-23 | 電力系統の想定事故安定度評価方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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- 1998-02-23 JP JP4057498A patent/JP4001994B2/ja not_active Expired - Fee Related
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