JPH1124298A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JPH1124298A
JPH1124298A JP17385897A JP17385897A JPH1124298A JP H1124298 A JPH1124298 A JP H1124298A JP 17385897 A JP17385897 A JP 17385897A JP 17385897 A JP17385897 A JP 17385897A JP H1124298 A JPH1124298 A JP H1124298A
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JP
Japan
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image forming
image
forming method
layer
photoreceptor
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Application number
JP17385897A
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Inventor
Takeo Oshiba
武雄 大柴
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Publication of JPH1124298A publication Critical patent/JPH1124298A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期にわたり高画質で安定した画像が得られ
る画像形成方法の提供。 【解決手段】 導電性支持体上に少なくともオキシチタ
ニルフタロシアニンを含有する電荷発生層と、少なくと
も電荷輸送物質と結着樹脂からなる電荷輸送層を、この
順に積層した感光層を設けてなる有機感光体上に形成し
たトナー像を、記録材に転写後、前記感光体上に残留す
るトナーを除去する工程に、少なくともブラシローラを
用いる画像形成方法において、前記導電性支持体の十点
平均表面粗さRzが0.4μm以上2.5μm以下であ
り、かつ前記オキシチタニルフタロシアニンがCu−K
α線に対するブラッグ角2θの27.2゜±0.2゜に
最大ピークを有し、かつ前記電荷輸送層の結着樹脂の粘
度平均分子量Mvが3.0×104以上15.0×104
以下のポリカーボネートであることを特徴とする画像形
成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、ファクシミリや軽印刷等に用いられる電子写真方式
の画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、カールソン法の電子写真複写機に
おいては、感光体を一様に帯電させた後、露光によって
画像様に電荷を消去して静電潜像を形成し、その静電潜
像をトナーによって現像、可視化し、次いでそのトナー
を紙等の記録材に転写、定着させて画像形成を行ってい
る。
【0003】一方、感光体上のトナーは全てが転写され
ることはなく、一部のトナーは感光体に残留し、この状
態で繰り返し画像形成した場合、残留トナーの影響で潜
像形成が乱されるため汚れのない高画質な複写を得るこ
とができない。このため、残留トナーの除去(クリーニ
ング)が必要となる。クリーニング手段にはファーブラ
シ、磁気ブラシまたはブレード等が代表的であるが、性
能、構成等の点からブレードが主に用いられている。こ
のときのブレード部材としては、板状のゴム弾性体が一
般的である。
【0004】上記のような状況で使用される電子写真感
光体は、帯電特性および感度が良好で更に暗減衰が小さ
い等の電子写真特性はもちろん、加えて繰り返し使用で
の耐刷性、耐摩耗性、耐傷性等の物理的性質や、コロナ
放電時に発生するオゾン、NOx、露光時の紫外線等へ
の耐性においても良好であることが要求される。
【0005】従来、電子写真感光体としては、セレン、
酸化亜鉛、硫化カドミウム等の無機光導電性物質を感光
層主成分とする無機感光体が広く用いられていた。しか
し、これらの無機感光体は人体に有害であるために、そ
の廃棄性に問題が生じている。
【0006】近年、無公害である有機物を用いた有機感
光体の開発が盛んであり実用化が進んでいる。中でも電
荷発生機能と電荷輸送機能とを異なる物質に分担させ、
希望する特性に照らして各機能を発揮する物質を広い範
囲から選択できる機能分離型感光体の開発が盛んであ
り、感度、耐久性の高い有機感光体を実用化する動向に
ある。
【0007】また、最近ではハロゲンランプ等によるア
ナログ露光の複写機に替わり、露光光源として半導体レ
ーザーを用いるプリンタ及びデジタル複写機が普及して
きている。しかし、従来のアナログ露光に対しこのよう
なコヒーレント光を光源とした場合、基体(導電性支持
体)からの反射光と、膜表面や機能分離のために積層し
た膜の界面の反射光との干渉によるいわゆる干渉縞が画
像に現れてしまう。これを防止する手段として導電性支
持体の面粗度を上げてレーザー光を散乱させる手段が採
られている。
【0008】しかし、このように面粗度を大きくした導
電性支持体に塗膜を形成した場合、感光層の表面もこれ
に併せて表面の平滑性が損なわれる。この結果、転写後
に残留したトナーを弾性ゴムブレードのみでクリーニン
グしようとした際に、表面の凹部にシリカ等のトナー外
添剤やタルク等の紙粉が入り込むためブレードをすり抜
けてしまう、いわゆるクリーニング不良が発生する。こ
のようなクリーニング不良は通常の使用環境では画像上
で問題とはなりにくいが、特に高温高湿下で文字流れや
画像ボケなどの画像不良となり問題になっている。
【0009】これらの問題に対して、感光層を強制的に
削り、常に感光体の清浄な表面を露出させることが一般
的となっている。感光体を削る手段としては、ブレード
の当接荷重を上げるなどして減耗速度を上げたり、研磨
剤を添加したウレタンローラを感光体に接触させる等が
採られている。しかしこのように減耗を多くした場合は
クリーニング不良による画像不良は改善されるものの、
減耗による、感度及び帯電電位の低下が起こり、無機感
光体に比し寿命を短くなってしまい高耐久化を阻害する
主因となっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、長期
にわたり高画質で安定した画像が得られる画像形成方法
の提供にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記の構成の何れかを採ることにより達成される。
【0012】(1) 導電性支持体上に少なくともオキ
シチタニルフタロシアニンを含有する電荷発生層と、少
なくとも電荷輸送物質と結着樹脂からなる電荷輸送層
を、この順に積層した感光層を設けてなる有機感光体上
に形成したトナー像を、記録材に転写後、前記感光体上
に残留するトナーを除去する工程に、少なくともブラシ
ローラを用いる画像形成方法において、前記導電性支持
体の十点平均表面粗さRzが0.4μm以上2.5μm
以下であり、かつ前記オキシチタニルフタロシアニンが
Cu−Kα線に対するブラッグ角2θの27.2゜±
0.2゜に最大ピークを有し、かつ前記電荷輸送層の結
着樹脂の粘度平均分子量Mvが3.0×104以上1
5.0×104以下のポリカーボネートであることを特
徴とする画像形成方法。
【0013】(2) 導電性支持体上に少なくともオキ
シチタニルフタロシアニンを含有する電荷発生層と、少
なくとも電荷輸送物質と結着樹脂からなる電荷輸送層
を、この順に積層した感光層を設けてなる有機感光体上
に形成したトナー像を、記録材に転写後、前記感光体上
に残留するトナーを除去する工程に、少なくともブラシ
ローラを用いる画像形成方法において、前記導電性支持
体の十点平均表面粗さRzが0.4μm以上2.5μm
以下であり、かつ前記オキシチタニルフタロシアニンが
Cu−Kα線に対するブラッグ角2θの27.2゜±
0.2゜に最大ピークを有し、かつ前記電荷輸送層の膜
厚が23μm以上35μm以下であることを特徴とする
画像形成方法。
【0014】(3) 前記オキシチタニルフタロシアニ
ンが、Cu−Kα線に対するブラッグ角2θで27.2
゜±0.2゜の最大ピークと、9.5゜±0.2゜また
は9.0°±0.2°にピークを有することを特徴とす
る(1)又は(2)記載の画像形成方法。
【0015】(4) 前記ブラシローラのブラシの単繊
維太さが、6デニール以上30デニール以下、及び繊維
密度が4.5×102f/cm2(1平方センチ当たりの
フィラメント数)以上15.5×102f/cm2以下で
あることを特徴とする(1)又は(2)記載の画像形成
方法。
【0016】本発明に用いられる導電性支持体の粗面化
状態は、十点平均表面粗さRzで、0.4μm以上2.
5μm以下のものを用いる。更に好ましくは0.6μm
以上1.5μm以下である。なお、十点平均表面粗さR
zの算出法の概要を図1に示した。Rzとは、長さL間
(本発明では250μm)の5つの山頂の平均高さと5
つの谷底の平均低さの差である。
【0017】前記十点平均表面粗さRzは光触針式ピッ
クアップE−DT−SL024が組み込まれた光触針式
表面粗さ測定器サーコム470A(東京精密社製)によ
り測定した。
【0018】十点平均表面粗さRzが0.4μmに満た
ない場合は、モアレ防止効果が不十分であり実用的でな
い。またRzが2.5μmを越えた場合は、加工のスジ
が画像に現れるという問題が発生する。
【0019】導電性支持体の粗面化の方法としては、ア
ルミニウム等の金属素管の場合は、金属表面を鏡面研磨
した後、ダイヤモンドバイト等で細かく溝を付ける方法
や、サンドブラストにより金属素管表面を粗面化する方
法などが好ましいが本発明はこれらの方法に限定される
ものではない。
【0020】本発明で用いられる感光体の構成は以下の
通りである。
【0021】電荷発生物質(CGM)としては、オキシ
チタニルフタロシアニン(TiOPc)をもちいる。本
発明の電子写真感光体には、Cu−Kα線に対するブラ
ッグ角2θの27.2゜±0.2゜に最大ピークを有す
るオキシチタニルフタロシアニンを用いると感度、耐久
性及び画質の点で著しく改善された効果を示す。
【0022】TiOPcの基本構造は次の一般式で表さ
れるものである。
【0023】
【化1】
【0024】式中、X1,X2,X3及びX4はそれぞれ水
素原子、ハロゲン原子、アルキル基又はアルコキシ基を
表し、n,m,l及びkはそれぞれ0〜4の整数を表
す。
【0025】この中、X1,X2,X3,X4何れも水素原
子であるものが好ましい。
【0026】尚、TiOPcの結晶型についてはA、
B、Y型等多数があり、本発明の結晶型は、Cu−Kα
線に対するX線回折スペクトル(ブラッグ角2θ)の
9.5°±0.2°または9.0°±0.2°及び2
7.2°±0.2°にピークを有するものが特に好まし
い。
【0027】本発明に係わる電荷輸送物質(CTM)と
しては、特に制限はないが、例えばオキサゾール誘導
体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘導体、チア
ジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール
誘導体、イミダゾロン誘導体、イミダゾリジン誘導体、
ビスイミダゾリジン誘導体、スチリル化合物、ヒドラゾ
ン化合物、ピラゾリン誘導体、アミン誘導体、オキサゾ
ロン誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、ベンズイミダゾ
ール誘導体、キナゾリン誘導体、ベンゾフラン誘導体、
アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、アミノスチルベ
ン誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ−1−
ビニルピレン、ポリ−9−ビニルアントラセン等であ
る。
【0028】また、電荷輸送物質としては、光照射時発
生するホールの輸送能力が優れているほか、オキシチタ
ニルフタロシアニンとの組み合わせに好適なものが好ま
しい。
【0029】このとき、第一の本発明においては、本発
明の効果を得るために電荷輸送層(CTL)の結着樹脂
(バインダ)として用いる樹脂は、粘度平均分子量Mv
が3.0×104以上、15.0×104以下のポリカー
ボネートである。これより分子量が大きいとフィルミン
グを起こしやすくなり、クリーニングにブラシローラと
弾性ブレード等を組み合わせて用いても、クリーニング
が不十分になる。又、これより小さい分子量のものでは
膜強度が不十分で、クリーニング時の膜厚減少が大き
く、感光体の性能劣化が早く起こって耐久性に問題が出
る。
【0030】一方、第二の本発明においては、本発明の
効果を得るために電荷輸送層(CTL)の厚さは23〜
35μmであり、この範囲で感度、耐久性の面で優れた
特性が得られる。しかし、これより厚い場合において
は、電荷の移動距離が長くなり感光体を繰り返し使用す
るにつれて、残留電位が大きくなる。又、これより膜厚
が小さいと、導電性支持体の凹凸の影響も大きく表れ、
かつ連続使用していくと膜厚減少による悪影響も大きく
表れるようになる。
【0031】上記以外の感光層(電荷発生層及び電荷輸
送層又はその補助層)の形成に用いられる樹脂には任意
のものを用いることができるが、疎水性で、かつ誘電率
が高く、電気絶縁性のフィルム形成性高分子重合体を用
いるのが好ましい。このような高分子重合体としては、
例えばポリカーボネート、ポリエステル、メタクリル酸
樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、スチレン
−ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニト
リル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化
ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコ
ーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノールホ
ルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド樹脂、ポリ
−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルアセタール(例
えばポリビニルブチラール)等が挙げられる。これらの
バインダ樹脂は単独であるいは2種以上の混合物として
用いることができる。
【0032】感光層には、オゾン劣化防止の目的で酸化
防止剤を添加することができる。酸化防止剤としては、
ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、パラフェニ
レンジアミン、アリールアルカン、ハイドロキノン、ス
ピロクロマン、スピロインダノン及びそれらの誘導体、
有機硫黄化合物、有機燐化合物等が挙げられる。
【0033】これらの具体的化合物としては、特開昭6
3−14154号、同63−18355号、同63−4
4662号、同63−50848号、同63−5084
9号、同63−58455号、同63−71856号、
同63−71857号及び同63−146046号に記
載がある。
【0034】酸化防止剤の添加量はCTM100重量部
に対して0.1〜100重量部、好ましくは1〜50重
量部、特に好ましくは5〜25重量部である。
【0035】電荷発生層及び電荷輸送層の形成に使用さ
れる溶媒あるいは分散媒としては、ブチルアミン、ジエ
チルアミン、エチレンジアミン、イソプロパノールアミ
ン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、
N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチ
ルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、クロロホルム、1,2−ジクロルエタン、1,
2−ジクロルプロパン、1,1,2−トリクロルエタ
ン、1,1,1−トリクロルエタン、トリクロルエチレ
ン、テトラクロルエタン、ジクロルメタン、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、メタノール、エタノール、イソ
プロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスル
ホキシド、メチルセルソルブ等が挙げられる。
【0036】有機感光体は支持体上に、電荷発生層(C
GL)電荷輸送層(CTL)の他、更に必要に応じ保護
層、下引層等の補助層が積層されてもよい。
【0037】前記下引層は接着層またはブロッキング層
として機能するもので、従来は前記バインダ樹脂の他
に、例えばポリビニルアルコール、エチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース、カゼイン、共重合ナイロ
ン、N−アルコキシメチル化ナイロン、澱粉等が用いら
れることが多かった。
【0038】最近用いられる下引層(UCL)には、金
属アルコキシドの有機金属キレート(有機金属化合物と
呼ぶことがある)とシランカップリング剤を含むものか
ら形成されるものもある。この場合、必要に応じては上
記のもののみの中から、或いは上記以外のものも含み、
2種以上混合して用いることができる。また必要に応じ
て、樹脂等、その他の化合物を必要量だけ含有すること
もできる。
【0039】下引層は、下引層の構成材料、樹脂又は有
機金属化合物とシランカップリング剤を溶剤に溶かした
溶液(塗布液)を導電性支持体上に塗布し、乾燥硬化し
て形成される。該溶剤としては、例えばメタノール、エ
タノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール
類、トルエン等の芳香族炭化水素類、エチレングリコー
ル類、プロピレングリコール類等のグリコール類等が挙
げられるが、これらに限られるわけではない。またこれ
らは単独或いは混合して用いられる。また必要に応じて
水を混合してもよい。
【0040】塗布液の塗布方法としては、浸漬コーティ
ング法、スプレーコーティング法、ブレードコーティン
グ法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング
法、カーテンコーティング法等を用いることができる。
【0041】次に有機感光体の形態を図2(1)、
(2)に例示する。
【0042】有機感光体は、図2(1)及び(2)に示
すように導電性支持体21上に本発明に係るCGMを主
成分として含有するCGL22とCTMを主成分として
含有するCTL23との積層体より成る感光層24を設
ける。
【0043】同図(2)に示すように、感光層24は導
電性支持体21上に設けた下引層25を介して設けても
よい。
【0044】このように感光層24を二層構成としたと
きに優れた電子写真特性を有する電子写真感光体が得ら
れる。
【0045】更に前記感光層24の上には、必要に応じ
て保護層を設けてもよい。
【0046】ここで感光層24を図2のように二層構成
としたときCGL22は、次の方法によって形成するこ
とができる。
【0047】(1)真空蒸着法。
【0048】(2)CGMを適当な溶剤に溶解した溶液
を塗布する方法。
【0049】(3)CGMをボールミル、サンドグライ
ンダ等によって分散媒中で微細粒子上とし必要に応じ
て、バインダと混合分散して得られる分散液を塗布する
方法。
【0050】即ち、真空蒸着、スパッタリング、CVD
等の気相堆積法あるいはディッピング、スプレー、ブレ
ード、ロール法等の塗布方法が適宜に用いられる。
【0051】このようにして形成されるCGLの厚さは
0.01〜5μmであることが好ましく、更に好ましく
は0.05〜3μmである。
【0052】また、CTL23は上記CGL22と同様
にして形成することができる。
【0053】このCTLにおける組成割合は、CTM1
重量部に対してバインダ0.1〜5重量部とするのが好
ましい。
【0054】また、CGLをバインダ中分散型のものと
して構成する場合には、CGM1重量部に対してバイン
ダを5重量部以下の範囲で用いることが好ましい。
【0055】このときの、第一の発明においてCTL2
3の厚さは、必要に応じて変更し得るが通常5〜40μ
mであることが好ましく、特に好ましくは23〜35μ
mであり、感度、耐久性の面で優れた特性が得られる。
【0056】本発明で用いられるブラシローラは、図3
に示すように、円柱状の支持体の表面に接着層を介して
ファーブラシを設置した構成であることが好ましい。
【0057】図3は本発明のクリーニング工程を説明す
る概要断面図である。
【0058】本発明で用いられるブラシは、図3に示す
ように、円柱状の支持体16の表面に接着層を介してフ
ァーブラシ17を設置した構成であることが好ましい。
【0059】また、必要に応じて、ブラシローラ15に
付着したトナー及び異物をブラシからはたき落とすため
の部材(フリッカー)を設けても良い。
【0060】本発明においてブラシローラと併せて弾性
体ゴムブレードを、支持部材上に自由端を持つように設
けた構成であることが好ましい。
【0061】図3中、4は感光体ドラム、15はブラシ
ローラ、13は弾性体ゴムブレード、19は支持部材で
ある。
【0062】弾性体ゴムブレードの自由端は、感光体ド
ラムの回転方向と反対側(カウンター)に圧接すること
が好ましい。
【0063】弾性体ゴムブレードの、ゴム硬度はJIS
A 30〜90°、反発弾性は30〜70%、ヤング
率は30〜60kgf/cm2、厚さは1.5〜3.0
mm、自由長は7〜12mm、感光体への押圧力は18
g/cm以下のものが好ましい。
【0064】前記本発明に係るブラシの構成素材は任意
のものを用いることができるが、疎水性で、かつ誘電率
が高い繊維形成性高分子重合体を用いるのが好ましい。
このような高分子重合体としては、例えばレーヨン、ナ
イロン、ポリカーボネート、ポリエステル、メタクリル
酸樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルア
セテート、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニリ
デン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン
酸共重合体、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド
樹脂、フェノールホルムアルデヒド樹脂、スチレン−ア
ルキッド樹脂、ポリビニルアセタール(例えばポリビニ
ルブチラール)等が挙げられる。これらのバインダ樹脂
は単独であるいは2種以上の混合物として用いることが
できる。特に、好ましくはレーヨン、ナイロン、ポリエ
ステル、アクリル、ポリプロピレンである。
【0065】また、ブラシは、導電性でも絶縁性でもよ
く、構成素材にカーボン等の低抵抗物質を含有させ、任
意の抵抗に調整したものが使用できる。
【0066】ブラシの単繊維太さは、6デニール以上3
0デニール以下が好ましい。この範囲のものを用いる
と、十分な擦過力が無いため表面付着物を除去できな
い、あるいは、繊維が剛直になるため感光体の表面を傷
つけ感光体の寿命を低下させるといったことがなく特に
好ましい。
【0067】ここでいう「デニール」とは、ブラシを構
成する繊維の長さ9000mの重量をg(グラム)単位
で測定した数値である。
【0068】ブラシの繊維密度は、4.5×102f/
cm2以上、15.5×102f/cm2以下が好まし
い。この範囲では擦過にムラができ付着物を均一に除去
することができない、あるいは、ブラシ繊維間に入り込
んだトナー、異物が除去しきれず、パッキングが発生し
ブラシの特性が失われるということもない。
【0069】本発明のブラシに用いられる支持体として
は、主としてステンレス、アルミニウム等の金属、紙、
プラスチック等が用いられるが、これらにより限定され
るものではない。
【0070】本発明に係わる現像剤は、トナーのみを主
成分とする一成分系であれ、トナーとキャリアを用いる
二成分系であれ特に限定は無いが、通常は二成分系が用
いられる。
【0071】トナーを形成するために用いる樹脂は、ポ
リエステル系又はスチレン−アクリル系の樹脂を主に使
用することができる。
【0072】本発明のトナーに使用する着色剤としては
カーボンブラック、磁性体、染料、顔料等を任意に使用
することができ、カーボンブラックとしてはチャネルブ
ラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サ
ーマルブラック・ランプブラック等が使用される。磁性
体としては鉄、ニッケル、コバルト等の強磁性金属、こ
れらの金属を含む合金、フェライト、マグネタイト等の
強磁性金属の化合物、強磁性金属を含まないが熱処理す
る事により強磁性を示す合金、例えばマンガン−銅−ア
ルミニウム、マンガン−銅−錫等のホイスラー合金と呼
ばれる種類の合金、二酸化クロム等を用いる事ができ
る。
【0073】染料としてはC.I.ソルベントレッド
1、同49、同52、同58、同63、同111、同1
22、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同7
7、同79、同81、同82、同93、同98、同10
3、同104、同112、同162、C.I.ソルベン
トブルー25、同36、同60、同70、同93、同9
5等を用いる事ができ、またこれらの混合物も用いる事
ができる。顔料としてはC.I.ピグメントレッド5、
同48:1、同53:1、同57:1、同122、同1
39、同144、同149、同166、同177、同1
78、同222、C.I.ピグメントオレンジ31、同
43、C.I.ピグメントイエロー14、同17、同9
3、同94、同138、C.I.ピグメントグリーン
7、C.I.ピグメントブルー15:3、同60等を用
いる事ができ、これらの混合物も用いる事ができる。
【0074】更に、定着性改良剤としての低分子量ポリ
プロピレン(数平均分子量=1500〜9000)や低
分子量ポリエチレン等を添加してもよい。また、荷電制
御剤としてアゾ系金属錯体、4級アンモニウム塩等を用
いてもよい。
【0075】本発明において用いられるトナー粒子は粉
砕法若しくは重合法によって主に造ることが出来る。
【0076】また、流動性付与の観点から、無機微粒
子、有機微粒子をトナーに添加してもよい。この場合、
無機微粒子の使用が好ましく、シリカ、チタニア、アル
ミナ等の無機酸化物粒子の使用が好ましく、更に、これ
ら無機微粒子はシランカップリング剤やチタンカップリ
ング剤等によって疎水化処理されていることが好まし
い。
【0077】本発明のトナー自体の粒径は任意である
が、小粒径のものが本発明の効果を奏しやすく、体積平
均粒径で2〜15μmのものが好ましく、特に3〜9μ
mのものが好ましい。この粒径は、凝集剤の濃度や有機
溶媒の添加量、更には重合体自体の組成によって制御す
ることができる。なお、着色粒子の体積平均粒径はコー
ルターカウンターTA−II或いはコールターマルチサイ
ザーで測定されるものである。
【0078】二成分現像剤を構成するキャリアとしては
鉄、フェライト等の磁性材料粒子表面を樹脂等によって
被覆した樹脂被覆キャリアが好ましく使用される。この
キャリアの平均粒径は体積平均粒径で30〜150μm
が好ましい。また、被覆するための樹脂としては特に限
定されるものでは無い。
【0079】例えば、シリコーン系化合物、フッ素系樹
脂、スチレン−アクリル樹脂、アクリル樹脂、オレフィ
ン系樹脂、フッ化ビニリデン系樹脂、オレフィン系樹脂
等を使用することができる。
【0080】次にこれに限定されるものではないが、図
4に該画像形成方法を採用したデジタル複写機の例をあ
げ、本発明の画像形成のプロセスを説明する。
【0081】既に述べてきたように本発明の画像形成プ
ロセスはプリンタ、デジタル複写機等の反転現像を含む
画像形成方法において、特にその効果を発揮する。
【0082】図4の画像形成装置において、図中に記載
はないが、原稿に光源からの光りを当てて、反射光を画
像読み取り部にて電気信号に変え、この画像データを画
像書き込み部1〜3(1はレーザ光源、2はポリゴンミ
ラー、3はFθレンズ)に送っている。
【0083】一方、像形成を担う感光体ドラム4は帯電
ユニット5でコロナ放電により均一に帯電され、続いて
画像書き込み部のレーザー光源1から像露光光が感光体
ドラム4上に照射される。そして次の現像ユニット6で
反転現像され、転写極7で記録紙(記録材)に転写され
る。記録材(記録紙)8は分離極9により、感光体ドラ
ムから分離され、定着器10で定着される。一方感光体
ドラム4は、クリーニング装置11により清掃される。
また、12は帯電前露光ランプであり、これは分離極9
の後で、クリーニング装置の前にあっても良い。
【0084】トナー像を転写材に転写した後、感光体上
に残留したトナーはクリーニングにより除去され、感光
体は次のプロセスに繰り返し使用される。
【0085】前述したごとく本発明に於いてクリーニン
グする機構は、いわゆるブラシローラ15と弾性体ゴム
ブレード13を用いたクリーニング方式が望ましい。1
3は弾性体ゴムブレードユニットで、14はブラシロー
ラユニットを示す。
【0086】弾性体ゴムブレード13を構成する材料と
しては、シリコーンゴム、ウレタンゴムなどの弾性体を
使用することができる。
【0087】上記においては単色によるプロセスについ
て説明したが、場合によっては2色など複数色での像で
もよい。画像読み取り時に色分解された各分解色ごとの
信号を、帯電、レーザー光露光による画像書き込みとそ
れに対応するカラートナーが現像されるというプロセス
を繰り返し、イエロー、マゼンタ、シアン、黒トナーの
4色トナー像が、感光体上に形成され一括して記録材に
転写されるものでも良い。
【0088】また、トナー像の形成方法、記録材への転
写方法も異なるものであってもよい。
【0089】更にまた上記の他、予め画像情報をRO
M、フロッピーディスク等の画像メモリに記憶させ、必
要に応じて画像メモリ内の情報を取り出して、画像形成
部に出力させることができる。従って本例のように画像
読み取り部を持たず、コンピュータ等からの情報をメモ
リに記憶させ画像形成部へ出力させる装置も、本発明の
画像形成装置に含まれる。これらの最も一般的なものと
して、LEDプリンタやLBP(レーザービームプリン
タ)がある。
【0090】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0091】実施例1 (実施例1−1)ポリアミド樹脂アミランCM−800
0(東レ社製)30gをメタノール900ml、1−ブ
タノール100mlの混合溶媒中に投入し50℃で加熱
溶解した。この液を外径80mm、長さ360mmの円
筒状アルミニウム導電性支持体上に塗布し、0.5μm
厚の中間層を形成した。
【0092】このときの導電性支持体の面粗度は、Rz
で1.2μmであった。
【0093】次に、シリコーン樹脂KR−5240(信
越化学社製)10gを酢酸t−ブチル1000mlに溶
解し、これに図5(a)に示すように27.3°の最大
ピークと9.5°にピークを有するTiOPc(Y型T
iOPc)10gを混入しサンドミルを用いて20時間
分散し、電荷発生層塗工液(CGL液−1)を得た。こ
の液を用いて、前記下引層上に塗布し、0.3μm厚の
電荷発生層を形成した。
【0094】次に、CTM(例示化合物T−1)150
gとポリカーボネート樹脂ユーピロンZ−800(三菱
ガス化学社製:粘度平均分子量Mv=8.0×104
200gをジクロロメタン1000mlに溶解し、電荷
輸送層塗工液(CTL液−1)を得た。この液を用い
て、前記電荷発生層上に塗布を行った後、100℃で1
時間乾燥し、20μm厚の電荷輸送層を形成した。
【0095】このようにして下引層、電荷発生層、電荷
輸送層からなる感光体試料(OPC1−1)を得た。
【0096】
【化2】
【0097】上記のようにして作製された感光体をデジ
タル複写機Konica7050(コニカ社製)の改造
機に組み込んだ。
【0098】このとき、クリーニング部材としてゴム硬
度JIS A 65゜、反発弾性40%、厚さ1.9m
m、自由長9mmの弾性ゴムブレードを当接角20゜で
感光体の回転に対しカウンター方向に、押圧力18g/
cmで当接した。
【0099】更に、単繊維太さ15デニール、繊維密度
9.3×102f/cm2のアクリル製のブラシを直径6
mmのSUS製の芯金に外径15mmになるように作製
したローラを、図3、4のごとく前記ブレードの上流部
に感光体ドラムに対し食い込み量1mmになるように設
置し、感光体ドラムに対し順方向に回転数500rpm
で感光体と同期して回動するように設定した。また、こ
のときブラシに対して食い込み量1mmになるように、
トナーをはたき落とすためのフリッカーを設けた。
【0100】この状態で、20万コピーの実写テストを
行い、複写画像の品質を評価した。 (実施例1−2)実施例1−1において、導電性支持体
の面粗度をRzで0.4μmにした以外は同様にして感
光体試料(OPC1−2)を作製し、20万コピーの実
写テストを行った。
【0101】(実施例1−3)実施例1−1において、
導電性支持体の面粗度をRzで2.5μmにした以外は
同様にして感光体試料(OPC1−3)を作製し、20
万コピーの実写テストを行った。
【0102】(実施例1−4)実施例1−1において、
CTLのバインダの粘度平均分子量Mvを3×104
した以外は同様にして感光体試料(OPC1−4)を作
製した。またブラシの単繊維太さを6.2デニールにし
た以外は実施例1−1と同様にして、20万コピーの実
写テストを行った。
【0103】(実施例1−5)実施例1−4において、
ブラシの単繊維太さを30デニールにした以外は同様に
して、20万コピーの実写テストを行った。
【0104】(実施例1−6)実施例1−1において、
CTLのバインダの粘度平均分子量Mvを15×10 4
にした以外は同様にして感光体試料(OPC−5)を作
製した。また、ブラシの繊維密度を4.5×102f/
cm2で材質をナイロンにした以外は実施例1−1と同
様にして、20万コピーの実写テストを行った。
【0105】(実施例1−7)実施例1−6において、
ブラシの繊維密度を15.5×102f/cm2にした以
外は同様にして、20万コピーの実写テストを行った。
【0106】(実施例1−8)実施例1−1において、
CTLのバインダを粘度平均分子量3×104のBP−
A型ポリカーボネートにした以外は同様にして感光体試
料(OPC−6)を作製し、20万コピーの実写テスト
を行った。
【0107】(実施例1−9)実施例1−1において、
電荷発生物質を図5(b)に示すように27.3°の最
大ピークと9.0°にピークを有するTiOPc(I型
TiOPc)にした以外は同様にして感光体試料(OP
C1−7)を作製した。また、ブラシの材質をポリプロ
にした以外は実施例1−1と同様にして、20万コピー
の実写テストを行った。
【0108】(比較例1−1)実施例1−1において、
導電性支持体の面粗度をRzで0.3μmにした以外は
同様にして感光体試料(OPC1−8)を作製し、20
万コピーの実写テストを行った。
【0109】(比較例1−2)実施例1−1において、
導電性支持体の面粗度をRzで2.7μmにした以外は
同様にして感光体試料(OPC1−9)を作製し、20
万コピーの実写テストを行った。
【0110】(比較例1−3)実施例1−1において、
電荷発生物質を図5(c)に示すように26.3°に最
大ピークを有するTiOPc(A型TiOPc)にした
以外は同様にして感光体試料(OPC1−10)を作製
し、20万コピーの実写テストを行った。
【0111】(比較例1−4)実施例1−1において、
CTLのバインダを粘度平均分子量2×104にした以
外は同様にして感光体試料(OPC1−11)を作製
し、20万コピーの実写テストを行った。
【0112】(比較例1−5)実施例1−1において、
CTLのバインダを粘度平均分子量18×104にした
以外は同様にして感光体試料(OPC1−12)を作製
し、20万コピーの実写テストを行った。
【0113】各評価項目の内容は以下の通りである。
【0114】・モアレ レーザー露光時に発生する縞状のムラであり、複写画像
の中間濃度で濃淡ムラとなって視認される。
【0115】・黒スジ 導電性支持体を粗面化加工した際の加工跡が、複写画像
の白地部に長さ数mmの黒いスジとなって現れる。
【0116】・すり抜け クリーニングブレードで除去しきれなかったトナーが次
の画像形成時に影響を及ぼし、複写画像に線状または面
状に異常な画像となって現れる。
【0117】・画像流れ 感光層表面への付着物に帯電・複写等のコロナ放電時に
生成するオゾン、NOXや、大気中の水分などが吸着
し、表面抵抗が低下することによって潜像が乱され、複
写画像で文字等が流れたようになる現象。
【0118】・濃度低下 感光体の残留電位の上昇により反射現像時に発生する、
複写画像のベタ黒部の濃度が低下する現象。
【0119】
【表1】
【0120】○:20万コピーまで良好 △:10万コピーまで良好、10万コピーから20万コ
ピーの間で問題発生 ×:10万コピーまでに問題発生。
【0121】実施例1−1〜9に示すように、本発明で
は、初期から20万コピーにかけての良好な画質が得ら
れている。
【0122】これに対し比較例1−1〜5は、繰り返し
使用により画質劣化や、膜減耗量が多い問題があること
がわかる。
【0123】実施例2 (実施例2−1)ポリアミド樹脂アミランCM−800
0(東レ社製)30gをメタノール900ml、1−ブ
タノール100mlの混合溶媒中に投入し50℃で加熱
溶解した。この液を外径80mm、長さ360mmの円
筒状アルミニウム導電性支持体上に塗布し、0.5μm
厚の下引層を形成した。
【0124】このときの導電性支持体の面粗度は、Rz
で1.2μmであった。
【0125】次に、シリコーン樹脂KR−5240(信
越化学社製)10gを酢酸t−ブチル1000mlに溶
解し、これにY型TiOPc10gを混入しサンドミル
を用いて20時間分散し、電荷発生層塗工液(CGL液
−1)を得た。この液を用いて、前記下引層上に塗布
し、0.3μm厚の電荷発生層を形成した。
【0126】次に、CTM(前記例示化合物T−1)1
50gとポリカーボネート樹脂ユーピロンZ−200
(三菱ガス化学社製)200gを1,2−ジクロロエタ
ン1000mlに溶解し、電荷輸送層塗工液(CTL液
−1)を得た。この液を用いて、前記電荷発生層上に塗
布を行った後、100℃で1時間乾燥し、27μm厚の
電荷輸送層を形成した。
【0127】このようにして下引層、電荷発生層、電荷
輸送層からなる感光体試料(OPC2−1)を得た。
【0128】上記のようにして作製された感光体をデジ
タル複写機Konica7050(コニカ社製)の改造
機に組み込んだ。
【0129】このとき、クリーニング部材としてゴム硬
度JIS A 65゜、反発弾性40%、厚さ1.9m
m、自由長9mmの弾性ゴムブレードを当接角20゜で
感光体の回転に対しカウンター方向に、押圧力18g/
cmで当接した。
【0130】更に、単繊維太さ15デニール、繊維密度
9.3×102f/cm2のアクリル製のブラシを直径6
mmのSUS製の芯金に外径15mmになるように作製
したローラ、図3、4に示すごとく前記ブレードの上流
部に感光体ドラムに対し食い込み量1mmになるように
設置し、感光体ドラムに対し順方向に回転数500rp
mで感光体と同期して動作するように設定した。また、
このときブラシに対して食い込み量1mmになるよう
に、トナーをはたき落とすためのフリッカーを設けた。
【0131】この状態で、20万コピーの実写テストを
行い、複写画像の品質をモアレ、黒スジ、すり抜け、画
像流れ濃度低下の観点から評価した。
【0132】(実施例2−2)実施例2−1において、
導電性支持体の面粗度をRzで0.4μmにした以外は
同様にして感光体試料(OPC2−2)を作製し、20
万コピーの実写テストを行った。
【0133】(実施例2−3)実施例2−1において、
導電性支持体の面粗度をRzで2.5μmにした以外は
同様にして感光体試料(OPC2−3)を作製し、20
万コピーの実写テストを行った。
【0134】(実施例2−4)実施例2−1において、
CTLの膜厚を35μmにした以外は同様にして感光体
試料(OPC2−4)を作製した。また、ブラシの単繊
維太さを6.2デニールにした以外は実施例1と同様に
して、20万コピーの実写テストを行った。
【0135】(実施例2−5)実施例2−1において、
CTLの膜厚を23μmにした以外は同様にして感光体
試料(OPC2−5)を作製した。また、ブラシの単繊
維太さを30デニールにした以外は実施例1と同様にし
て、20万コピーの実写テストを行った。
【0136】(実施例2−6)実施例2−1において、
ブラシの繊維密度を4.5×102f/cm2で材質をナ
イロンにした以外は同様にして、20万コピーの実写テ
ストを行った。
【0137】(実施例2−7)実施例2−1において、
ブラシの繊維密度を15.5×102f/cm2で材質を
ナイロンにした以外は同様にして、20万コピーの実写
テストを行った。
【0138】(実施例2−8)実施例2−1において、
電荷発生物質をI型TiOPcにし、CTLの膜厚を3
0μmにした以外は同様にして感光体試料(OPC2−
6)を作製した。また、ブラシの材質をポリプロにした
以外は実施例1と同様にして、20万コピーの実写テス
トを行った。
【0139】(比較例2−1)実施例2−1において、
導電性支持体の面粗度をRzで0.3μmにし、CTL
の膜厚を37μmにした以外は同様にして感光体試料
(OPC2−7)を作製し、20万コピーの実写テスト
を行った。
【0140】(比較例2−2)実施例2−1において、
導電性支持体の面粗度をRzで2.7μmにし、CTL
の膜厚を20μmにした以外は同様にして感光体試料
(OPC2−8)を作製し、20万コピーの実写テスト
を行った。
【0141】(比較例2−3)実施例2−1において、
CTLの膜厚を38μmにした以外は同様にして感光体
試料(OPC2−9)を作製した。また、ブラシの繊維
密度を3.5×102f/cm2で材質をナイロンにした
以外は実施例2−1と同様にして、20万コピーの実写
テストを行った。
【0142】(比較例2−4)実施例2−1において、
CTLの膜厚を21μmにした以外は同様にして感光体
試料(OPC2−10)を作製した。また、ブラシの繊
維密度を17.3×102f/cm2で材質をナイロンに
した以外は実施例1と同様にして、20万コピーの実写
テストを行った。
【0143】(比較例2−5)実施例2−1において、
電荷発生物質をA型TiOPcにした以外は同様にして
感光体試料(OPC2−11)を作製し、20万コピー
の実写テストを行った。
【0144】実施例1と同様の評価を行い、テストの結
果を表2に示した。
【0145】
【表2】
【0146】○:20万コピーまで良好 △:10万コピーまで良好、10万コピーから20万コ
ピーまでに問題発生 ×:10万コピーまでに問題発生。
【0147】実施例2−1〜8に示すように、本発明で
は、初期から20万コピーにかけての良好な画質が得ら
れている。
【0148】これに対し比較例2−1〜5は、繰り返し
使用により画質が劣化し問題があることがわかる。
【0149】
【発明の効果】本発明により、長期にわたり高画質で安
定した画像が得られる画像形成方法を提供することが出
来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】Rz(十点平均表面粗さ)の算出法を説明する
図。
【図2】本発明に係る有機感光体の形態を説明する図。
【図3】本発明に係わるブラシローラとブレードクリー
ニングを説明する概要断面図。
【図4】本発明の画像形成装置の一例を説明する概要断
面図。
【図5】チタニルフタロシアニンのX線回析スペクト
ル。
【符号の説明】
1 画像書き込み部のレーザー光源 4 感光体ドラム 5 帯電ユニット 6 現像ユニット 7 転写極 9 分離極 10 定着器 11 クリーニング装置 12 帯電前露光のランプ(PCL) 13 弾性体ゴムブレード 14 ブラシローラユニット 15 ブラシローラ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03G 21/10 G03G 21/00 314

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に少なくともオキシチタ
    ニルフタロシアニンを含有する電荷発生層と、少なくと
    も電荷輸送物質と結着樹脂からなる電荷輸送層を、この
    順に積層した感光層を設けてなる有機感光体上に形成し
    たトナー像を、記録材に転写後、前記感光体上に残留す
    るトナーを除去する工程に、少なくともブラシローラを
    用いる画像形成方法において、前記導電性支持体の十点
    平均表面粗さRzが0.4μm以上2.5μm以下であ
    り、かつ前記オキシチタニルフタロシアニンがCu−K
    α線に対するブラッグ角2θの27.2゜±0.2゜に
    最大ピークを有し、かつ前記電荷輸送層の結着樹脂の粘
    度平均分子量Mvが3.0×104以上15.0×104
    以下のポリカーボネートであることを特徴とする画像形
    成方法。
  2. 【請求項2】 導電性支持体上に少なくともオキシチタ
    ニルフタロシアニンを含有する電荷発生層と、少なくと
    も電荷輸送物質と結着樹脂からなる電荷輸送層を、この
    順に積層した感光層を設けてなる有機感光体上に形成し
    たトナー像を、記録材に転写後、前記感光体上に残留す
    るトナーを除去する工程に、少なくともブラシローラを
    用いる画像形成方法において、前記導電性支持体の十点
    平均表面粗さRzが0.4μm以上2.5μm以下であ
    り、かつ前記オキシチタニルフタロシアニンがCu−K
    α線に対するブラッグ角2θの27.2゜±0.2゜に
    最大ピークを有し、かつ前記電荷輸送層の膜厚が23μ
    m以上35μm以下であることを特徴とする画像形成方
    法。
  3. 【請求項3】 前記オキシチタニルフタロシアニンが、
    Cu−Kα線に対するブラッグ角2θで27.2゜±
    0.2゜の最大ピークと、9.5゜±0.2゜または
    9.0°±0.2°にピークを有することを特徴とする
    請求項1又は2記載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 前記ブラシローラのブラシの単繊維太さ
    が、6デニール以上30デニール以下、及び繊維密度が
    4.5×102f/cm2(1平方センチ当たりのフィラ
    メント数)以上15.5×102f/cm2以下であるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002258707A (ja) * 2001-03-05 2002-09-11 Konica Corp 画像形成装置
JP2008112188A (ja) * 2008-01-18 2008-05-15 Mitsubishi Chemicals Corp 画像形成方法及び画像形成装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002258707A (ja) * 2001-03-05 2002-09-11 Konica Corp 画像形成装置
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