JPH11241559A - ウインドウレギュレータ - Google Patents

ウインドウレギュレータ

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JPH11241559A
JPH11241559A JP4172398A JP4172398A JPH11241559A JP H11241559 A JPH11241559 A JP H11241559A JP 4172398 A JP4172398 A JP 4172398A JP 4172398 A JP4172398 A JP 4172398A JP H11241559 A JPH11241559 A JP H11241559A
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drum
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウインドウレギュレータのドラムの回転負荷
を増加させること無く、ドラムに対するワイヤの乱巻き
を確実に防止することにある。 【解決手段】 駆動軸13と一体回転するドラム15の
外周壁にワイヤ受け溝151を形成し、同ワイヤ受け溝
にワイヤW1、W2を巻取り、巻取り解除してワイヤの
先端に連結されたドアガラス3を昇降させるウインドウ
レギュレータAであり、特に、ドラム15上にワイヤの
固定基端n1−a、n2−aを取付け、その固定基端よ
り延びてワイヤ受け溝151に達するワイヤの固定基端
近傍部n1−b、n2−bを収容すると共に固定基端よ
りもドラムの回転中心Oの近くに達する弦月形の溝20
を形成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両等の窓を開閉す
る窓ガラスを昇降させるウインドウレギュレータ、特
に、窓ガラスに連結されたワイヤをドラムにより巻取
り、巻取り解除して窓ガラスを昇降させるウインドウレ
ギュレータに関する。
【0002】
【従来の技術】車両等には窓ガラスの摺動により開閉で
きるようにした窓が設けられ、特に、車両用のドアには
ウインドウレギュレータにより駆動されて上下方向に開
閉操作される窓ガラスが組付けられることが多い。とこ
ろで、この窓ガラスはドアパネル及びドアサッシュとに
わたり上下に連続して設けられる一対のガイドレールに
摺動自在に支持され、その窓ガラスと一体の取付片には
引き上げ用及び引下げ用のワイヤがそれぞれ連結され
る。引き上げ用及び引下げ用のワイヤの基端側はウイン
ドウレギュレータ内のワイヤ巻取用のドラムに連結され
る。ここでドラムが回転されると、一方のワイヤがドラ
ムに巻き付き、他方のワイヤが巻取り解除され、あるい
は逆操作され、これにより窓ガラスを昇降させている。
なお、このようなウインドウレギュレータの一例が実開
平2−25678号公報に開示される。
【0003】ところで、この種のウインドウレギュレー
タに窓ガラスが昇降操作され、窓ガラスが上端位置、あ
るいは下端位置に達するとする。ここで、上端位置に窓
ガラスが達した場合、引き上げ用のワイヤが強く引か
れ、窓ガラスを上端のストッパ部に押し当て、引下げ用
のワイヤは撓み傾向にある。同様に、下端位置に窓ガラ
スが達した場合、引き下げ用のワイヤが強く引かれ、窓
ガラスを下端のストッパ部に押し当て、引上げ用のワイ
ヤは撓み傾向にある。このような状態に達すると、撓み
傾向にあるワイヤがドラムの所定のワイヤ受け溝より外
れ、隣側の受け溝等に偏り、再度ドラムが回転した際
に、隣側の受け溝と対向しているワイヤがそのままその
溝に巻き込まれ、乱巻きを起し、作動不能を起す。この
ようなワイヤの基端側の撓み撓み発生により乱巻きを防
止すべく、図9に示すような撓み取り装置Mが利用され
ている。
【0004】この撓み取り装置Mは、ウインドウレギュ
レータのドラムより延びる、引上げ用及び引き下げ用の
各ワイヤの途中にそれぞれ配設される。この撓み取り装
置Mは、インナワイヤ100に外嵌されその両端の小径
部をアウタチューブ101にそれぞれ嵌挿する嵌合筒部
102と、嵌合筒部102の両側の段状筒部103内に
装着されるばね104と、インナワイヤ100を内嵌し
嵌合筒部102内に収容され両ばね104で両端部を押
圧される可変パイプ105とを備える。可変パイプ10
5は可撓性のパイプであり、その構成はワイヤを筒状に
巻き、その表面を樹脂材で覆った中空筒状にしたもの
で、場合によってはそのワイヤ筒状部の内側に筒状のチ
ューブ材を内嵌して、三層構造にして使用する場合も有
る。同パイプ105は、嵌合筒部102内で左右のばね
104により押圧され、湾曲し、これにより可変パイプ
105内のインナワイヤ100を湾曲できる。このた
め、インナワイヤ100の引っ張り力が大きいと、2点
鎖線で示すように可変パイプ105がインナワイヤ10
0に沿って直状に保持され、小さいと、実線で示すよう
に可変パイプ105が湾曲してインナワイヤ100の撓
みを吸収できる。この撓み取り装置Mを用いることによ
り、ドラムのワイヤ受け溝よりインナワイヤ100の基
端部が外れ、乱巻きが生じるということを防止できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図9に示し
たような撓み取り装置Mは、各インナワイヤ100と可
変パイプ105とが常に圧接している。このため、同装
置ではワイヤ巻取り、巻取り解除時にワイヤの摺動抵抗
が比較的大きくなり、モータの負荷が増加し、エネルギ
ロスを招き、モータ容量を大型化することとも成り、耐
久性の点でも問題となっている。更に、図9に示したよ
うな撓み取り装置Mは、これが吸収する撓みの量は比較
的小さく、場合によっては引き下げ用ワイヤの撓みを確
実に吸収することは出来ず、ウインドウレギュレータで
の乱巻きが生じることがある。
【0006】本発明の目的は、ウインドウレギュレータ
のドラムの回転負荷を増加させること無く、ドラムに対
するワイヤの乱巻きを確実に防止できるウインドウレギ
ュレータを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1の発明では、駆動軸と一体回転するドラ
ムの外周壁にワイヤ受け溝を形成し、同ワイヤ受け溝に
ワイヤを巻取り、巻取り解除して上記ワイヤに連結され
たドアガラスを昇降させるウインドウレギュレータにお
いて、上記ドラム上に上記ワイヤの固定基端を取付け、
しかもこのドラム上に、上記固定基端より延びて上記ワ
イヤ受け溝に達する弦月形の溝を形成し、この弦月形の
溝は上記ワイヤの固定基端近傍部を収容すると共に上記
固定基端よりも上記ドラムの回転中心の近くに達するよ
うに形成される。
【0008】このように、ドラム上の弦月形の溝はワイ
ヤの固定基端よりもドラムの回転中心の近くに達するよ
うに形成され、十分に深い溝として形成されるので、ワ
イヤの固定基端近傍部が比較的大きく撓んでも、この部
位が弦月形の溝を離脱することを十分防止出来る。この
ため、ドラムに対するワイヤの乱巻きを確実に防止で
き、窓ガラス3を長期にわたり円滑に昇降操作できる。
しかも、ワイヤに対して負荷が増加することも無く、エ
ネルギロスを排除でき、このため、モータ容量を比較的
小形化でき、耐久性も改善される。
【0009】
【発明の実施の形態】図1乃至図4には本発明の一実施
形態例としてのウインドウレギュレータを示した。この
ウインドウレギュレータAは車両のドア2(図4参照)
の窓ガラス3の開閉操作に用いられる窓ガラス昇降装置
である。このウインドウレギュレータAを装備するドア
2は、図示しない車両に設けたドア開口を閉鎖するもの
で、インナパネル4と図示しないアウタパネルとを接合
し、これにより、図4に示すようにドアパネル部201
とその上のドアサッシュ部202とを形成している。こ
こで、ドアパネル部201及びドアサッシュ202との
両側部には上下に連続して前後ガイドレール5,6が設
けられ、ここに両側端を支持される窓ガラス3が摺動自
在に支持され、その窓ガラス3と一体の取付片7には引
き上げ用及び引下げ用のワイヤW1,W2がそれぞれ連
結され、両ワイヤW1,W2の基端側がウインドウレギ
ュレータ駆動部1に連結される。なお、ここでの引き上
げ用及び引下げ用のワイヤW1,W2はそれぞれパイプ
状のアウタワイヤm1,m2内に摺動自在にインナワイ
ヤn1,n2を嵌挿するという構成を採る。
【0010】図3に示すように、窓ガラス3と一体の取
付片7はその中央がガイドレール8に摺動自在に支持さ
れる。即ち、この取付片7の摺動部はその中央に互いに
向かい合って突設される鉤状の係止爪701を備え、こ
の複数の係止爪701で中央レール8をがた無く挟持
し、取付片7をレール長手方向に向けて摺動自在に取付
けている。ここでのガイドレール8はその複数個所に設
けたブラケット801を介しインナパネル4の内壁面に
接合され、その上下端に上下一対のプーリ9,10を枢
支する。この上プーリ9には取付片7の上部p1に結合
される引き上げ用のインナワイヤn1が、下プーリ10
には取付片7の下部p2に結合される引下げ用のインナ
ワイヤn2が係止される。これにより引き上げ用のイン
ナワイヤn1が窓ガラスを上端位置H1(図4に示す全
閉位置)に、引下げ用のインナワイヤn2が下端位置H
2(図4に示す全開位置)に窓ガラス3を引っ張り移動
できるように構成される。
【0011】引き上げ用及び引下げ用のワイヤW1,W
2は共にウインドウレギュレータ駆動部1に連結され
る。図1乃至図4に示すように、ウインドウレギュレー
タ駆動部1は、ドアのインナパネル4に複数の図示しな
いボルトにより締付固定されるケーシング12と、ケー
シング12内に枢支される駆動軸13と、この駆動軸に
図示しないウォーム/ウォームホイールから成る減速機
構を介し回転力を加えるモータ14と、駆動軸13の他
端に一体的に結合されるドラム15と、ドラム15を覆
いケーシング12に一体的に結合される樹脂製のカバー
16とを備える。モータ14と電源側との間に配備され
る図示しない駆動回路は図示しない開閉スイッチを備
え、同開閉スイッチが切換え操作されることにより、モ
ータ14を正転及び逆転方向に選択的に駆動でき、しか
も、ドア全開、全閉時に、負荷抵抗の急増に応じて周知
のサーキットリミッタとしての機能を働かせ、駆動電流
をカットできるように構成される。
【0012】図1、図2に示すように、ドラム15はそ
の中央に回転中心線Lに沿った矩形穴hを形成され、し
かも、その一側端(図2において上側)中央よりボス部
150を突設し、同部を樹脂カバー16の小径の筒状部
162に内嵌する。一方、駆動軸13はモータ14によ
り図示しない減速機構を介し回転駆動される。この駆動
軸13は減速機構の配備される部位(図2において下
側)以外の部位が矩形断面部131として形成され、同
部131は矩形穴hに密に嵌挿され、しかもその矩形断
面部の先端で筒状部150と対向する部位にはナットN
が螺着され、これによりドラム15と駆動軸13とが互
いに一体回転可能に結合される。
【0013】図2に示すように、ドラム15はその外周
壁上に回転中心線Lの方向に沿って、螺旋状にワイヤ受
け溝151を一定ピッチpで連続して形成され、回転中
心線Lの方向における両端部に受け溝の無い円筒部15
2を形成される。図2において、ドラム15のワイヤ受
け溝151の内で下側に配備されているものには引下げ
用ワイヤW2のインナワイヤn2が、上側に配備されて
いるものには引き上げ用ワイヤW1のインナワイヤn1
が巻き取られている。なお、図1に示すように、ドラム
15に巻き付く両インナワイヤn1,n2はカバー16
に形成された開口161を通過し、上述のプーリ9,1
0側に延出する。図2に示すように、上下の各円筒部1
52にはそれらの側方よりドラム内側に向けて嵌合穴1
7が凹設される。各嵌合穴17には引下げ用のインナワ
イヤn2の係止片c2と、引上げ用のインナワイヤn1
の係止片c1が嵌合される。なお、図5に示すように、
各係止片c1,c2は円柱状の短ピンであり、それらの
中央部にインナワイヤn1,n2の固定基端n1−a、
n2−aを一体結合し、更にこれらに続く後述の固定基
端近傍部n1−b、n2−bを連結している。
【0014】ここで、図1において手前側で、図2にお
いて下側となる引下げ用のインナワイヤn2の固定基端
n2−aの係止片c2が嵌合される嵌合穴17を拡大し
て図6に示した。ここで嵌合穴17は円筒部152の側
面f1上であって、円筒部152の外周面f2より所定
量gだけドラムの回転中心側にずれた位置に凹設され
る。嵌合穴17の外周面f2との対向部にはこの嵌合穴
17より外周面f2に達するスリット状の取付穴18a
がドラム内側(図6では下方側)に向けて形成され、そ
の取付穴18aの先端は一番外側のワイヤ受け溝151
が形成される位置に達している。取付穴18aの先端に
はこれに連続し、この位置で屈曲した係止側取付穴18
bがワイヤ受け溝151の底壁に沿って所定の長さd
(図1参照)だけスリット状に連続形成される。ここで
屈曲して連結されるスリット状の取付穴18a及び係止
側取付穴18bはその幅がインナワイヤの固定基端n2
−a側の直径とほぼ同等に設定される。このため、図6
に示すように、取付穴18a及び係止側取付穴18b
は、嵌合穴17に軸方向Sから嵌合された係止片c2よ
り延びるインナワイヤn2の移動を許容できる。
【0015】図1、図2に示すように、嵌合穴17に引
下げ用のインナワイヤn2の係止片c2を嵌合している
部位と対向しているワイヤ受け溝151は、同溝の底壁
に沿って係止側取付穴18bを所定幅dで形成し、それ
に続いて、ワイヤの直径より大きいd’の幅の弦月形の
溝20を連続形成している。図1に示すように、この弦
月形の溝20は係止片c2と結合されるインナワイヤの
固定基端n2−aより延びてワイヤ受け溝151に達す
る直状の底壁rを備え、特に、底壁rとドラムの回転中
心Oとの間隔L2が、固定基端n2−aとドラムの回転
中心Oとの間隔L1よりも小さく設定される。即ち、底
壁rが固定基端n2−aより延びて、ドラムの回転中心
Oの近くに達した上でワイヤ受け溝151に達するよう
に形成され、十分に深い溝として形成される。
【0016】なお、上述のところでは、図1に実線で示
すように、ドラムの一端側(図2において下側)の円筒
部152に続くワイヤ受け溝151に巻き取られる引き
下げ用のインナワイヤn2の係止片c2を嵌合穴17に
係合する構成を説明したが、図1に破線で示すように、
ドラムの他端側(図2において上側)の円筒部152に
続くワイヤ受け溝151に巻き取られる引き上げ用のイ
ンナワイヤn1の係止片c1を嵌合穴17に係合する構
成もほぼ同様構成(図6の斜視図において同一)であ
り、ここでは重複説明を略す。
【0017】このようなウインドウレギュレータ駆動部
1では、図5に示すように、ドラムの両側面f1側の各
嵌合穴17に引き上げ用のインナワイヤn1の係止片c
1と、引き下げ用のインナワイヤn2の係止片c2をそ
れぞれ押し込む。この場合、同時に係止片c1、係止片
c2の各固定基端n1−a、n2−aが各円筒部152
と干渉しないよう、各取付穴18a及び各係止側取付穴
18bに沿って押し込み操作される。これにより、各固
定基端n1−a、n2−aを各嵌合穴17及び各係止側
取付穴18bの底部に位置させ、各固定基端n1−a、
n2−aに続く固定基端近傍部n1−b、n2−bを各
弦月形の溝20の底壁rに位置させ、それに続き溝20
より延出する部位をドラムの一端側及び他側端側の各ワ
イヤ受け溝151に順次巻き付ける。なお、引き上げ用
及び引下げ用の各インナワイヤn1,n2はワイヤ受け
溝151の中央側に達した上で同溝より離れ、プーリ
9,10側に延出される。
【0018】図1乃至図4に示したウインドウレギュレ
ータAは、操作者が図示しない開閉スイッチを切り換え
操作することによりモータ14を介し駆動軸13と一体
のドラム15を正逆回転駆動する。この場合、ドラム1
5が引上げ用のワイヤW1のインナワイヤn1を巻取
り、同時に引き下げ用のワイヤW2のインナワイヤn2
を巻取り解除すると、プーリ10に掛け廻されるインナ
ワイヤn2とプーリ9に掛け廻されるインナワイヤn1
の各先端に結合される窓ガラス3が前後レール5,6に
沿って上昇する。この場合、窓ガラス3が上端位置H1
に達すると、操作者により開閉スイッチのオン操作が戻
され、あるいは駆動回路により電流断処理によりモータ
14が停止し、窓ガラス3が上端位置H1に保持され
る。この時、ドラム15には引上げ用のインナワイヤn
1が巻き取られ、一方、引き下げ用のインナワイヤn2
はドラム15より巻取り解除されている。即ち、引き下
げ用のインナワイヤn2の固定基端近傍部n2−bは弦
月形の溝20に嵌着し、この固定基端近傍部に続く部位
はワイヤ受け溝151に一部を巻き付けただけで、その
先をワイヤ受け溝151より離脱し、プーリ10に延出
する状態にある。
【0019】この場合、引き下げ用のインナワイヤn2
は窓ガラス3より引っ張り力を受けておらず、撓み状態
にある。この撓みは深底の弦月形の溝20内での固定基
端近傍部n2−bの湾曲変位(図1の2点鎖線参照)と
して吸収される。このため、ドラム15の外周面におい
てインナワイヤn2が隣側のワイヤ受け溝151にずれ
ることを確実に防止でき、再度のモータ駆動によりイン
ナワイヤn2が巻き取られる場合でも、このワイヤがワ
イヤ受け溝151より外れ、乱巻きが生じることを確実
に防止できる。
【0020】同様に、ドラム15が引下げ用のワイヤW
2のインナワイヤn2を巻取り、同時に引き上げ用のワ
イヤW1のインナワイヤn1を巻取り解除すると、イン
ナワイヤn1とインナワイヤn2の各先端に結合される
窓ガラス3が降下する。この場合、窓ガラス3が下端位
置H2に達し、モータ14が停止し、窓ガラス3が下端
位置H2に保持される。この時、ドラム15には引下げ
用のインナワイヤn2が巻き取られ、引き上げ用のイン
ナワイヤn1はドラム15より巻取り解除されている。
即ち、引き上げ用のインナワイヤn1の固定基端近傍部
n1−b(図1の破線参照)が弦月形の溝20に嵌着
し、この固定基端近傍部に続く部位はワイヤ受け溝15
1に一部を巻き付けただけで、その先をワイヤ受け溝1
51より離脱し、プーリ9に延出する状態にある。この
場合、引き上げ用のインナワイヤn1は窓ガラス3より
引っ張り力を受けておらず、インナワイヤn1は撓む
が、この撓みは深底の弦月形の溝20内での固定基端近
傍部n1−bの湾曲変位(図1の2点鎖線と同様の変
位)として吸収される。このため、インナワイヤn1が
隣側のワイヤ受け溝151にずれ、再度のモータ駆動時
にこのインナワイヤn1が巻き取られる場合にワイヤ受
け溝151より外れ、乱巻きが生じるということを防止
できる。
【0021】以上のように本発明のウインドウレギュレ
ータAは、窓ガラス3が上端位置H1にあるときの引き
下げ用のインナワイヤn2の固定基端近傍部n2−bの
湾曲変位、及び、窓ガラス3が下端位置H2にあるとき
の引き上げ用のインナワイヤn1の固定基端近傍部n1
−bの湾曲変位をドラム15上のそれぞれの弦月形の溝
20により吸収でき、再度のモータ駆動時に各インナワ
イヤn1,n2が巻き取られる場合における乱巻きを確
実に防止でき、窓ガラス3を長期にわたり円滑に昇降操
作できる。
【0022】上述のところにおいて、ドラム15に形成
される弦月形の溝20は直状の底壁rを備えていたが、
場合により、図7に示すように、特に、直状の底壁rに
代えて、湾曲した底壁r’を有する弦月形の溝20’を
設けても良い。この場合も、底壁r’とドラムの回転中
心Oとの間隔L2’が、固定基端n3−aとドラム15
の回転中心Oとの間隔L1よりも小さく設定され、図1
乃至図4に示すウインドウレギュレータAと同様の作用
効果を得られる。特に、この変形例ではインナワイヤn
3の内、弦月形の溝20’内の固定基端近傍部n3−b
が湾曲し、このインナワイヤn3の内でワイヤ受け溝1
51に巻き付く部位との間での湾曲変形をゆるやかにで
き、しかも固定基端近傍部n3−bをスムーズに湾曲変
形させることが出来る。
【0023】図1、図7に示した各ドラム15には矩形
穴hが形成され、ここに駆動軸13の矩形断面部131
が密に嵌挿されていたが、これらに代えて、図8に示す
ように、ドラム15’に山形穴h’を形成し、ここに駆
動軸13の山形断面部131’が密に嵌挿されるという
構成を採っても良い。特に、山形穴h’を有するボス部
材Pを樹脂で成形し、このボス部材Pをゴム等の弾性材
から成る中間ボス部材Qを介しドラム15’の本体に一
体結合するという構成を採っても良い。この場合、窓ガ
ラスの全閉時に、中間ボス部材Qの弾性変形により、駆
動軸13及びボス部材Pに対しドラム15’側を相対的
にねじり状態(記号q1,q2参照)に保持出来る。こ
のため、ここでは窓ガラスを引き上げるワイヤ側に弾性
的な引上げ力を付与し、その状態を保持することが出
来、窓ガラス閉鎖時の窓ガラスのずれを確実に防止出
来、しかも、窓ガラス閉鎖時の衝撃音を低減出来る。
【0024】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ドラム
上に設ける弦月形の溝をワイヤの固定基端よりもドラム
の回転中心の近くに達するように形成し、十分に深い溝
として形成したので、ワイヤの固定基端近傍部が比較的
大きく撓んでも、この部位が弦月形の溝を離脱すること
を十分防止することができる。このため、ドラムに対す
るワイヤの乱巻きを確実に防止でき、窓ガラス3を長期
にわたり円滑に昇降操作できる。しかも、ワイヤに対し
て負荷が増加することも無く、エネルギロスを排除で
き、このため、モータ容量を比較的小形化でき、耐久性
も改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用されたウインドウレギュレータの
ドラム部の要部拡大断面図である。
【図2】図1のウインドウレギュレータのドラム部の拡
大側面図である。
【図3】図1のウインドウレギュレータの拡大側面図で
ある。
【図4】図1のウインドウレギュレータを装備する車両
のドアの内壁側の概略側面図である。
【図5】図1のウインドウレギュレータのドラム部の概
略斜視図である。
【図6】図1のウインドウレギュレータのドラム部に形
成される嵌合穴17の要部切欠拡大斜視図である。
【図7】本発明の適用されたウインドウレギュレータの
変形例で用いるドラムの要部拡大断面図である。
【図8】本発明の適用されたウインドウレギュレータの
他の変形例で用いるドラムの概略斜視図である。
【図9】従来の窓ガラス昇降装置に装備される撓み取り
装置の概略断面図である。
【符号の説明】
1 ウインドウレギュレータ駆動部 3 ドアガラス 13 駆動軸 15 ドラム 151 ワイヤ受け溝 17 嵌合穴 18b 係止側取付穴 20,20’ 弦月形の溝 n1−a 引き上げ用のワイヤの固定基端 n2−a 引下げ用のワイヤの固定基端 n1−b 引き上げ用のワイヤの固定基端近傍部 n2−b 引下げ用のワイヤの固定基端近傍部 A ウインドウレギュレータ O ドラムの回転中心 W1 引き上げ用のワイヤ W2 引下げ用のワイヤ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動軸と一体回転するドラムの外周壁にワ
    イヤ受け溝を形成し、同ワイヤ受け溝にワイヤを巻取
    り、巻取り解除して上記ワイヤに連結されたドアガラス
    を昇降させるウインドウレギュレータにおいて、 上記ドラム上に上記ワイヤの固定基端を取付け、上記固
    定基端より延びて上記ワイヤ受け溝に達する上記ワイヤ
    の固定基端近傍部を収容すると共に上記固定基端よりも
    上記ドラムの回転中心の近くに達する弦月形の溝を形成
    したことを特徴とするウインドウレギュレータ。
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