JPH11240934A - 親水性ポリウレタン系樹脂及びその製造方法 - Google Patents

親水性ポリウレタン系樹脂及びその製造方法

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JPH11240934A
JPH11240934A JP10170297A JP17029798A JPH11240934A JP H11240934 A JPH11240934 A JP H11240934A JP 10170297 A JP10170297 A JP 10170297A JP 17029798 A JP17029798 A JP 17029798A JP H11240934 A JPH11240934 A JP H11240934A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種素材に対する接着性に優れ、且つ吸水
性、防曇性、透明性、可撓性、水性インクの筆記性並び
に耐水性、耐ブロッキング性、滑性に優れた親水性ポリ
ウレタン系樹脂を提供すること。 【解決手段】 有機ポリイソシアネート、高分子量親水
性ポリオール又はポリアミン、少なくとも1個以上の活
性水素基と1個以上の第3級アミノ基を同一分子内に有
する化合物及び必要に応じて鎖延長剤を反応することに
よって得られ、第3級アミノ基を0.1〜50eq/g
含有し、重量平均分子量が5,000〜500,000
であることを特徴とする親水性ポリウレタン系樹脂及び
その製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、親水性ポリウレタ
ン系樹脂及びその製造方法に関し、更に詳しくは各種素
材に対する接着性に優れ、且つ吸水性、防曇性、透明
性、可撓性、水性インクの筆記性並びに耐水性、耐ブロ
ッキング性に優れた親水性ポリウレタン系樹脂に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタン系樹脂は、耐磨耗性、接着
性、可撓性、耐薬品性等に優れ、且つ各種加工法への適
性にも優れるため、各種コーティング剤、塗料、インキ
等のバインダー、及びフイルム、シートその他成形体と
して広く使用されており、各々の用途に適したポリウレ
タン系樹脂が提案されている。このポリウレタン系樹脂
とは、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリウレタ
ン−ポリウレア樹脂を総称するものである。これらのポ
リウレタン系樹脂は基本的には高分子量ポリオール成
分、有機ポリイソシアネート成分、更に必要に応じて鎖
延長剤成分を反応させて得られるものであり、これら各
成分の種類、組み合わせ等によって種々の物性のポリウ
レタン系樹脂が提供されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリウ
レタン系樹脂の用途については、例えば、農業用樹脂シ
ートの防曇性塗料や内装用樹脂製壁紙用の表面処理剤、
繊維コーティング剤、インクジェット用受像シート用コ
ーティング剤等の如く、親水性や耐ブロッキング性も同
時に要求されるのが普通である。このうち、高分子量親
水性ポリオール成分としてエチレンオキサイドの開環重
合から得られるポリエチレングリコールを使用した場合
は、高強度で高弾性、且つ親水性に優れたポリウレタン
系樹脂が得られるものの、耐水性が悪く水分により膨
潤、白化及び強度低下が起こり、各種塗料、印刷インキ
のバインダー、成形体、フイルム、シート等には適さな
いという問題があった。
【0004】従って本発明の目的は、各種素材に対する
接着性に優れ、且つ吸水性、防曇性、透明性、可撓性、
水性インクの筆記性並びに耐水性、耐ブロッキング性に
優れた親水性ポリウレタン系樹脂を提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。すなわち、本発明は、有機ポリイ
ソシアネート、高分子量親水性ポリオール又はポリアミ
ン、少なくとも1個以上の活性水素基と1個以上の第3
級アミノ基を同一分子内に有する化合物及び必要に応じ
て鎖延長剤を反応することによって得られ、第3級アミ
ノ基を0.1〜50eq/g含有し、重量平均分子量が
5,000〜500,000であることを特徴とする親
水性ポリウレタン系樹脂及びその製造方法である。
【0006】ポリウレタン系樹脂に、第3級アミノ基を
導入することにより、各種素材に対する接着性に優れ、
且つ吸水性、防曇性、透明性、可撓性、水性インクの筆
記性並びに耐水性、耐ブロッキング性に優れた親水性ポ
リウレタン系樹脂が提供される。
【0007】先ず、印刷インキやインクジェットインキ
の染・顔料分子はその分子中に陰イオン性のカルボキシ
ル基やスルフォン酸基を有しており、親水性ポリウレタ
ン系樹脂の鎖中に第3級アミノ基を導入することにより
得られた樹脂と上記の染・顔料とが混合若しくは接触す
ると、染・顔料と樹脂中の第3級アミノ基との間にイオ
ン結合が形成され、染・顔料の定着性及び耐水性が向上
するとともに、第3級アミノ基の導入によりポリウレタ
ン系樹脂の分子間力が増大し、耐水性が向上するものと
考えられる。
【0008】しかし、水分存在下では解離し易い上記の
如きイオン結合性を考えると、この耐水性の向上の理由
は定かではないが、本発明の樹脂は親水性であるが、そ
の分子内には疎水性部分も有しており、樹脂中の親水性
部分及び第3級アミノ基と染・顔料との間にイオン結合
が形成されたあと、疎水性部分がイオン結合部分の回り
を取り囲むようになるため、耐水性が向上するものと思
われる。
【0009】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施の形態を挙げて
本発明を更に詳しく説明する。本発明の親水性ポリウレ
タン系樹脂は、有機ポリイソシアネート、高分子量親水
性ポリオール又はポリアミン及び必要に応じて鎖延長剤
を反応させて親水性ポリウレタン系樹脂を製造するに際
し、少なくとも1個以上の活性水素基と1個以上の第3
級アミノ基を同一分子内に有する化合物を共重合するこ
とにより得られる。
【0010】先ず、本発明において親水性ポリウレタン
系樹脂を構成する分子鎖中に第3級アミノ基を導入する
ために使用する化合物は、分子中に1個又は2個以上の
反応性基、例えば、アミノ基、エポキシ基、水酸基、メ
ルカプト基、カルボキシル基、アルコキシ基、酸ハライ
ド基、カルボキシエステル基、酸無水物基等を有し、且
つ分子鎖中に第3級アミノ基を有する化合物である。
【0011】反応性基を有する第3級アミノ基含有化合
物の好ましい例としては、例えば、下記の如き化合物が
挙げられる。
【化1】一般式(1)で表される化合物。
【0012】(ここで、R1は炭素数20以下のアルキ
ル基、脂環族基、芳香族基(ハロゲン、アルキル基で置
換されていてもよい)であり、R2及びR3は−O−、−
CO−、−COO−、−NHCO−、−S−、−SO
−、−SO2−等で連結されていてもよい低級アルキレ
ン基であり、X及びYは−OH、−COOH、−N
2、−NHR1、−SH等の反応性基であり、X及びY
は同一か異なってもよい。又、これらの基に誘導できる
エポキシ基、アルコキシ基、酸ハライド基、酸無水物
基、又はカルボキシルエステル基でもよい。)
【0013】
【化2】一般式(2)で表される化合物。 (ここで、R1、R2及びR3は前記と同意義を有する
が、但し二つのR同士は環状構造を形成するものであ
ってもよい。R4は−(CH2n−(n=0〜20)で
あり、R2又はR3は前記と同意義を有し、Zは炭素原子
又は窒素原子を表す。)
【0014】
【化3】一般式(3)で表される化合物。 (ここで、X及びYと前記と同意義を有し、Wは窒素含
有複素環、窒素と酸素含有複素環、又は窒素と硫黄含有
複素環を表す。)
【0015】一般式(1)、(2)又は(3)で表され
る化合物の具体例としては以下のものが挙げられる。
N,N−ジヒドロキシエチル−メチルアミン、N,N−
ジヒドロキシエチル−エチルアミン、N,N−ジヒドロ
キシエチル−イソプロピルアミン、N,N−ジヒドロキ
シエチル−n−ブチルアミン、N,N−ジヒドロキシエ
チル−t−ブチルアミン、メチルイミノビスプロピルア
ミン、N,N−ジヒドロキシエチルアニリン、N,N−
ジヒドロキシエチル−m−トルイジン、N,N−ジヒド
ロキシエチル−p−トルイジン、N,N−ジヒドロキシ
エチル−m−クロロアニリン、N,N−ジヒドロキシエ
チルベンジルアミン、N,N−ジメチル−N’,N’−
ジヒドロキシエチル1,3−ジアミノプロパン、N,N
−ジエチル−N’,N’−ジヒドロキシエチル−1,3
−ジアミノプロパン、N−ヒドロキシエチル−ピペラジ
ン、N,N’−ジヒドロキシエチル−ピペラジン、N−
ヒドロキシエトキシエチル−ピペラジン、1,4−ビス
アミノプロピル−ピペラジン、N−アミノプロピル−ピ
ペラジン、ジピコリン酸、2,3−ジアミノピリジン、
2,5−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノピリジ
ン、2,6−ジアミノ−4−メチルピリジン、2,6−
ジヒドロキシピリジン、2,6−ピリジン−ジメタノー
ル、2−(4−ピリジル)−4,6−ジヒドロキシピリ
ミジン、2,6−ジアミノトリアジン、2,5−ジアミ
ノトリアゾール、2,5−ジアミノオキサゾール等があ
る。
【0016】又、これら第3級アミノ化合物のエチレン
オキサイド付加物やプロピレンオキサイド付加物等も本
発明に使用できる。その付加物としては、例えば、
【化4】
【0017】
【化5】
【化6】
【0018】
【化7】
【化8】
【0019】
【化9】
【化10】 (上記式中のnは1〜60の整数を、mは1〜6の整数
を表す。) 上記の第3級アミノ化合物を構成成分とするポリウレタ
ン系樹脂は、従来の公知の方法に準じて得ることができ
る。
【0020】有機ポリイソシアネートとしては、従来公
知のいずれのものも使用できるが、例えば、好ましいも
のとして、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート
(MDI)、水素添加MDI、イソホロンジイソシアネ
ート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−
キシリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソ
シアネート、2,6−トリレンジイソトアネート、1,
5−ナフタリンジイソシアネート、m−フェニレンジイ
ソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート等があ
り、或いはこれらの有機ポリイソシアネートと低分子量
のポリオールやポリアミンを末端イソシアネートとなる
様に反応させて得られるポリウレタンプレポリマー等も
当然使用することができる。
【0021】本発明で使用する高分子量親水性ポリオー
ル又はポリアミンは分子量が400乃至8,000の範
囲のものである。末端が水酸基で親水性を有するポリオ
ールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリ
エチレングリコール/ポリテトラメチレングリコール共
重合ポリオール、ポリエチレングリコール/ポリプロピ
レングリコール共重合ポリオール、ポリエチレングリコ
ールアジペート、ポリエチレングリコールサクシネー
ト、ポリエチレングリコール/ポリ−ε−ラクトン共重
合ポリオール、ポリエチレングリコール/ポリ−バレロ
ラクトン共重合ポリオールが挙げられる。
【0022】又、末端がアミノ基で親水性を有するポリ
エチレンオキサイド誘導体としては、例えば、ポリエチ
レンオキサイドジアミン、ポリエチレンオキサイドプロ
ピレンオキサイドジアミン、ポリエチレンオキサイドト
リアミン、ポリエチレンオキサイドプロピレンオキサイ
ドトリアミンが挙げられる。その他、カルボキシル基や
ビニル基を有したエチレンオキサイド付加物等が挙げら
れる。但し、ポリウレタン系樹脂の製造に際しては、得
られる樹脂に他の性能を付与するため、上記の如き親水
性鎖を有しない他のポリオール、ポリアミン、ポリカル
ボン酸等を共重合することも可能である。
【0023】上記の如き材料から得られる分子鎖中に第
3級アミノ基を有する親水性ポリウレタン系樹脂の好ま
しい分子量は、数千乃至80万のものであり、最も好ま
しいものは重量平均分子量が5,000〜500,00
0のものである。本発明の樹脂は、無溶剤で調製しても
よいし、水溶液や溶剤中で調製したものでもよい。
【0024】本発明の親水性ポリウレタン系樹脂中の第
3級アミノ基は、主鎖或は側鎖中又は両方に含有してよ
く、樹脂中における含有量は0.1〜50eq/g、好
ましくは0.5〜20eq/gである。第3級アミノ基
の含有量が、0.1eq/g以下、すなわち分子量1
0,000当たり1個以下では、本発明の所期の目的で
ある耐水性、耐ブロッキング性といった特性の発現が不
十分となり、一方、第3級アミノ基の含有量が50eq
/g以上、すなわち分子量20当たり1個以上では樹脂
中の親水性部分の減少による撥水性が強くなり、吸水性
能や防曇性に劣るようになるので好ましくない。
【0025】以上の如き本発明で得られる親水性ポリウ
レタン系樹脂は、各種素材に対する接着性に優れ、且つ
吸水性、防曇性、透明性、可撓性、水性インクの筆記性
並びに耐水性、耐ブロッキング性に優れ、インクジェッ
ト受像シートの受像層用コーティング剤として、各種フ
イルムの防曇性の塗料として、内装用樹脂製壁紙の結露
防止用表面処理剤として、吸水性の衣料用コーティング
剤として、更には合成皮革用材料、合成紙の水性インク
筆記用処理剤等として非常に有用である。
【0026】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。尚、文中部又は%とあるのは特に断
りのない限り重量基準である。 実施例1(ポリウレタン樹脂の合成) ポリエチレングリコール(分子量2,040)150
部、N−メチルジエタノールアミン20部、ジエチレン
グリコール5部を150部のメチルエチルケトンと21
0部のジメチルホルムアミドとの混合溶剤中に溶解し、
60℃でよく攪拌しながら、74部の水素添加MDIを
100部のメチルエチルケトンに溶解したものを徐々に
滴下し、滴下終了後80℃で6時間反応させた後、60
部のメチルエチルケトンを加え本発明のポリウレタン樹
脂溶液を得た。
【0027】この溶液は固形分35%で530dPa.
s(25℃)の粘度を有し、第3級アミノ基の含有量は
0.67eq/gで、重量平均分子量は8万7千であっ
た。又、この溶液から形成したフイルムの破断強度は2
4.5MPaで、破断伸度は450%で、且つ軟化点は
115℃であった。
【0028】実施例2(ポリウレア樹脂の合成) ポリエチレンオキサイドジアミン(ジェファーミンE
D;分子量2,000)150部、及びメチルイミノビ
スプロピルアミン30部及び1,4−ジアミノブタン4
部をジメチルホルムアミド200部に溶解し、内温を2
0〜30℃でよく攪拌しながら、83部の水素添加MD
Iを100部のジメチルホルムアミドに溶解したものを
徐々に滴下して反応させた。滴下終了後、次第に内温を
上昇させ、50℃に達したところで更に6時間反応させ
た後、195部のジメチルホルムアミドを加え本発明の
ポリウレア樹脂溶液を得た。この溶液は固形分35%で
230dPa.s(25℃)の粘度を有し、第3級アミ
ノ基の含有量は0.76eq/gで、重量平均分子量は
6万3千であった。又、この溶液から形成したフイルム
の破断強度は27.6MPaで、破断伸度は310%
で、且つ軟化点は145℃であった。
【0029】実施例3(ポリウレタン−ポリウレア樹脂
の合成) ポリエチレンオキサイドジアミン(ジェファーミンE
D;分子量2,000)150部、N,N−ジメチル−
N’,N’−ジヒドロキシエチル−1,3−ジアミノプ
ロパン30部、トリエチレングリコール6部を140部
のジメチルホルムアミド中に溶解し、内温を20〜30
℃でよく攪拌しながら、70部の水素添加MDIを20
0部のメチルエチルケトン75部に溶解したものを徐々
に滴下し、滴下終了後80℃で6時間反応させて反応終
了後、メチルエチルケトン135部を加え本発明のポリ
ウレタン−ポリウレア樹脂溶液を得た。この溶液は固形
分35%で280dPa.s(25℃)の粘度を有し、
第3級アミノ基の含有量は1.23eq/gで、重量平
均分子量は6万9千であった。又、この溶液から形成し
たフイルムの破断強度は14.7MPaで、破断伸度は
450%で、且つ軟化点は107℃であった。
【0030】比較例1 実施例1の処方でN−メチルジエタノールアミンを使用
せず、他は実施例1と同じ材料と処方によるポリウレタ
ン樹脂溶液を得た。この溶液は固形分35%で500d
Pa.s(25℃)の粘度を有し、重量平均分子量は8
万4千であった。又、この溶液から形成したフイルムの
破断強度は21.5MPaで、破断伸度は400%で、
且つ軟化点は102℃であった。
【0031】比較例2 実施例2の処方でメチルイミノビスプロピルアミンを使
用せず、他は実施例2と同じ材料と処方によるポリウレ
ア樹脂溶液を得た。この溶液は固形分35%で300d
Pa.s(25℃)の粘度を有し、重量平均分子量は7
万であった。又、この溶液から形成したフイルムの破断
強度は26.0MPaで、破断伸度は260%で、且つ
軟化点は145℃であった。
【0032】比較例3 実施例3の処方でN,N−ジメチル−N’,N’−ジヒ
ドロキシエチル−1,3−ジアミノプロパンを使用せ
ず、他は実施例3と同じ材料と処方によるポリウレタン
−ポリウレア樹脂溶液を得た。この溶液は固形分35%
で220dPa.s(25℃)の粘度を有し、重量平均
分子量は6万5千であった。又、この溶液から形成した
フイルムの破断強度は13.0MPaで、破断伸度は4
70%で、且つ軟化点は88℃であった。
【0033】比較例4 鹸化度98.5%のポリビニルアルコール(重合度55
0)の5%水溶液を調製した。
【0034】インクジェット用受像層への応用 実施例1〜3及び比較例1〜4で得られた樹脂溶液を1
00μmのPETフイルムに乾燥後の厚みが20μmと
なるように塗工し、透明シートを作製し、カラーインク
ジェットプリンター(セイコーエプソン社;PM−75
0C)で印字記録を行い、以下の項目の評価を行って後
記表1の結果を得た。
【0035】「耐ブロッキング性」樹脂コーティング面
に未処理PETフイルムを、荷重0.29Mpa、温度
40℃で1日放置後のブロッキング性の評価を行った。 ○・・・ブロッキング性なし。 △・・・ややブロッキング性あり。 ×・・・ブロッキング性あり。
【0036】「プリンター搬送性」インクジェットプリ
ンターでの印字記録の際のプリンター搬送性を評価し
た。 ○・・・搬送性良好。 △・・・わずかに異音を生じる。 ×・・・搬送性不良。
【0037】「発色鮮明性」インクジェットプリンター
でカラー画像を印字後、得られたカラー画像の発色鮮明
性について目視により観察した。 ○・・・良い。 △・・・普通。 ×・・・悪い。
【0038】「印字画像の耐水性」インクジェットプリ
ンターでカラー印字後、記録シートを水中に漬け(20
℃、24時間)、その後室温で乾燥した際の記録画像の
滲み、発色の変化を目視により観察した。 ○・・・変化なし。 △・・・変色が認められる。 ×・・・完全に溶解してなくなる。
【0039】
【表1】表1
【0040】防曇・帯電防止塗料への応用 比較例5 比較例1で得られた樹脂に、非イオン性界面活性剤(ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル;日本油脂
(株)製)を固形分重量比で95:5に混合した。 比較例6 ポリビニルブチラール(重合度700、積水化学(株)
製)100部、トリオクチルフォスフェート50部及び
ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸エステル
(リン酸エステル系界面活性剤、第一工業製薬(株)
製)3部をエタノール400部に混合溶解した。
【0041】実施例1〜3及び比較例1、5及び6で得
られた樹脂溶液を、透明なアクリル樹脂板に刷毛塗りし
て試料板とし、防曇性及び帯電防止性の評価を行って後
記表2の結果を得た。 「防曇性」 沸騰水浴上、5cmのところに試料板をセットして50
℃の水蒸気に10分間曝した時の試料板の曇りを評価し
た。 ○・・・曇りなし。 △・・・部分的に曇り。 ×・・・曇り。
【0042】「耐水性」沸騰水浴上、5cmのところに
試料板をセットして50℃の水蒸気に10分間曝した時
の試料板の状態を評価した。 ○・・・変化なし。 △・・・少し状態の変化あり。 ×・・・塗膜の剥離又は溶解が生じた。
【0043】「帯電防止性」ダストチェンバーテストに
より帯電カーボンの付着性を評価した。 ○・・・カーボンの付着なし。 △・・・一部カーボンの付着あり。 ×・・・カーボン付着あり。
【0044】
【表2】表2
【0045】
【発明の効果】上記のように、本発明で得られる親水性
ポリウレタン樹脂は、各種素材に対する接着性に優れ、
且つ吸水性、防曇性、透明性、可撓性、水性インクの筆
記性並びに耐水性、耐ブロッキング性に優れ、インクジ
ェット受像シートの受像層用コーティング剤として、各
種フイルムの防曇性の塗料として、内装用樹脂製壁紙の
結露防止用表面処理剤として、吸水性の衣料用コーティ
ング剤として、合成擬革用材料として非常に有用である
効果を与える。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機ポリイソシアネート、高分子量親水
    性ポリオール又はポリアミン、少なくとも1個以上の活
    性水素基と1個以上の第3級アミノ基を同一分子内に有
    する化合物及び必要に応じて鎖延長剤を反応することに
    よって得られ、第3級アミノ基を0.1〜50eq/g
    含有し、重量平均分子量が5,000〜500,000
    であることを特徴とする親水性ポリウレタン系樹脂。
  2. 【請求項2】 前記高分子量親水性ポリオール又はポリ
    アミンが、エチレンオキサイドセグメントからなり、親
    水性ポリウレタン系樹脂中で同セグメントの占める割合
    が30〜80重量%となる量である請求項1に記載の親
    水性ポリウレタン系樹脂。
  3. 【請求項3】 有機ポリイソシアネート、高分子量親水
    性ポリオール又はポリアミン、少なくとも1個以上の活
    性水素基と1個以上の第3級アミノ基を同一分子内に有
    する化合物及び必要に応じて鎖延長剤を、得られるポリ
    ウレタン系樹脂中の第3級アミノ基が0.1〜50eq
    /gになり、且つ重量平均分子量が5,000〜50
    0,000になる割合で反応させることを特徴とする親
    水性ポリウレタン系樹脂の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記高分子量親水性ポリオール又はポリ
    アミンが、エチレンオキサイドセグメントからなり、親
    水性ポリウレタン系樹脂中で同セグメントの占める割合
    が30〜80重量%となる量で反応させる請求項3に記
    載の親水性ポリウレタン系樹脂の製造方法。
JP17029798A 1997-12-25 1998-06-17 親水性ポリウレタン系樹脂及びその製造方法 Expired - Fee Related JP3816670B2 (ja)

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JP2005226052A (ja) * 2004-02-16 2005-08-25 Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd 微粒子シリカ分散親水性ポリウレタン樹脂組成物及びその製造方法

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