JPH1123869A - 光合分波素子およびその製造方法 - Google Patents

光合分波素子およびその製造方法

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JPH1123869A
JPH1123869A JP17486597A JP17486597A JPH1123869A JP H1123869 A JPH1123869 A JP H1123869A JP 17486597 A JP17486597 A JP 17486597A JP 17486597 A JP17486597 A JP 17486597A JP H1123869 A JPH1123869 A JP H1123869A
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waveguide
array
waveguides
planar
waveguide array
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Hideaki Okayama
秀彰 岡山
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エッチングにより基板29に形成した凹部
で、各反射手段27を構成するに当たり、各反射手段2
7の作製が容易な構造を提供する。 【解決手段】 平面導波路21、平面導波路21にその
第1の端面21aで接続された入出力用導波路23、平
面導波路21にその第2の端面で接続され、長さの異な
る複数の導波路251 〜257 を有した導波路アレイ2
5、および、導波路アレイ25の各導波路251 〜25
7 の終端にそれぞれ設けられた反射手段27を具える。
反射手段27それぞれを、これら反射手段が有する反射
面27a同士が平行となるように、設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、異なる波長光の
合波、あるいは、波長多重された光信号の分波を行なう
光合分波素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】導波路アレイを利用した光合分波素子
は、高い波長分解能を示すため、様々な応用が期待でき
る。この種の光合分波素子の従来例として、例えば特開
平2−244105号公報に開示された、2つの例があ
る。第1の例は、上記公報に、第1、第2の実施例とし
て説明されているように、2つの平面導波路を、長さの
異なる複数の導波路を有した導波路アレイで接続した構
造の素子である。第2の例は、上記公報に、第3の実施
例として説明されているような素子である。すなわち、
図7に示したように、平面導波路11と、この平面導波
路11の第1の端面11aに接続された入出力用導波路
13と、この平面導波路11の第2の端面11bに接続
され、長さの異なる複数の導波路を有した導波路アレイ
15と、この導波路アレイ15の各導波路の終端にそれ
ぞれ設けられた反射手段17とを、同一基板19に具え
た素子である。この第2の例の光合分波素子では、反射
手段17を用いたので、上記公報の第2頁右下欄に記載
されているように、平面導波路11を1つに共通化で
き、かつ、導波路アレイの短縮化ができるため、上記の
第1の例に比べて、素子の小型化が図れる。
【0003】さらに、この第2の例の光合分波素子で
は、平面導波路11の第2の端面11bから放射状に複
数の直線導波路を配置し、これら導波路で導波路アレイ
15を構成していた。この点からも、波路アレイ15の
各導波路の長さを必要最小限にできた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図7を
用いて説明した従来の光合分波素子では、導波路アレイ
15の各導波路の反射手段17の反射面は、ある基準面
を考えたとき、その基準面に対し、一定の角度ではな
く、それぞれ異なる角度を示してしまう。そのため、特
に、エッチングにより基板19に凹部を形成し、該形成
した凹部の側壁を利用して反射面を構成する場合、所望
の反射面を作製しづらいという問題点が生じる。これに
ついて以下に具体的に説明する。
【0005】凹部で反射手段を構成する場合、該凹部の
側壁を、導波路アレイの導波路に対し垂直な面(垂壁)
とする必要がある。そのため、凹部をエッチング例えば
ドライエッチングで形成する場合は、例えばイオンビー
ムと基板との角度やエッチング時のガス流量、パワー等
の種々の条件を、上記垂壁が得られるように、適正化す
る。しかし、反射面の角度が導波路アレイの各導波路ご
とに上記のごとく異なっていた場合、基板側の状態が各
凹部を形成する部分ごとで異なることになる。すなわ
ち、1つの具体例で説明すれば、基板として例えば化合
物半導体基板など結晶性の基板を用いた場合、各凹部の
向きが違うと、エッチング対称部分の結晶方位が異なる
ことになる。すると、共通なエッチング条件では各凹部
のエッチング後の状態は異なってしまうことが多い。し
たがって、各反射手段を所望通りに形成できない。これ
を回避するため、各凹部ごとでエッチング条件を適正化
して個別にエッチングすることも考えられるが、作業の
煩雑さを招く。このようなことから、従来構造では、所
望の反射手段を作製しづらいという問題が生じる。
【0006】また、図7を用い説明した従来の光合分波
素子では、入出力導波路13が入力ポートおよび出力ポ
ートを兼ねる構造となるため、入出力ポートを分離する
ことができない。
【0007】したがって、導波路アレイおよび反射手段
を具えた光合分波素子であって、所望の反射手段を作製
し易い構造の光合分波素子が望まれる。
【0008】また、導波路アレイおよび反射手段を具え
た光合分波素子であって、所望の反射手段を作製し易い
光合分波素子の製造方法が望まれる。
【0009】また、導波路アレイおよび反射手段を具え
た光合分波素子であって、所望の反射手段を作製し易
く、かつ、入出力ポートを分離できる構造の光合分波素
子が望まれる。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(1).そこで、この出願の光合分波素子の第1の発明
によれば、平面導波路と、該平面導波路にその第1の端
面で接続された入出力用導波路と、該平面導波路にその
第2の端面で接続され、長さの異なる複数の導波路を有
した導波路アレイと、該導波路アレイの各導波路の終端
にそれぞれ設けられた反射手段と、を具えた光合分波素
子において、前記反射手段それぞれを、これら反射手段
が有する反射面同士が平行となるように、設けてあるこ
とを特徴とする。
【0011】この光合分波素子の第1の発明によれば、
反射面同士が平行となるように各反射手段を設けてあ
る。したがって、各反射手段の反射面は、いずれもある
基準面に対し一定の角度を示す。これは、前記平面導波
路、前記入出力導波路、前記導波路アレイおよび前記反
射手段それぞれを同一基板に形成し、かつ、前記反射手
段を前記基板にエッチングにより形成した凹部で構成す
る構造の光合分波素子を作製する場合、各凹部を基板に
同様な方向で配置できることを意味する。すなわち、各
凹部を、基板の例えば結晶方位等に関する条件が同じ状
態で、基板に配置できる。したがって、各凹部をエッチ
ングで形成する際の、基板側の例えば結晶方位などの条
件を、各凹部で同じにできる。そのため、所望の反射面
を有した反射手段を得易い。
【0012】この光合分波素子の第1の発明を実施する
に当たり、前記導波路アレイを、所定の基準点Pを始点
として前記平面導波路から該平面導波路外部に放射状に
伸びた後に前記反射手段側で互いに平行になる複数の導
波路を有した導波路アレイとするのが好適である。然
も、前記入出力導波路と前記導波路アレイとを結ぶ方向
の線分に平行なかつ前記基準点Pを通る中心線Cを考え
たとき、該導波路アレイの各導波路それぞれを、前記基
準点Pから前記中心線Cに対し角度θs をもった状態で
伸びる長さがLs の直線と、該直線に連なる半径Rかつ
角度θs で規定される円弧とで規定される平面形状の導
波路部分を含む導波路とするのが好適である。
【0013】ただし、sは導波路アレイの一端の導波路
から他端の導波路に向かって数える導波路番号であり、
1〜Nである(Nは導波路アレイの導波路数))。ま
た、前記中心線C上に導波路を配置する場合、該導波路
は直線導波路とする。
【0014】この好適例のように導波路アレイの各導波
路を構成すると、詳細は後述するが、反射面同士が平行
となるように設けた前記反射手段に、該導波路アレイの
各導波路を接続し易い。また、各反射手段の反射面同士
が平行になるように各反射手段を設けた場合、図7を用
いて説明した従来の光合分波素子に比べ、素子長はどう
しても長くなり易い。しかし、この好適例のように導波
路アレイの各導波路を構成すると、詳細は後述するが、
素子長が長くなる程度を軽減できる設計を、行ない易
い。
【0015】さらにこの光合分波素子の第1の発明を実
施するに当たり、前記導波路アレイの各導波路を、前記
円弧で規定される導波路部分に連なる長さLas の直線
導波路部分であって導波路幅が前記反射面に向かうに従
い拡張されたテーパ構造部を含む直線導波路部分を含む
導波路、とするのが好適である。
【0016】テーパ構造を有すると、この構造部分で光
のモードが広がる。したがって、反射面に不整(凹凸)
がもし存在しても、テーパ構造を有しない場合に比べ
て、反射面での、光が反射される面積に対する不整の面
積の割合が小さくなる。そのため、不整が光に悪影響す
る程度を軽減できる。
【0017】(2).また、この出願の光合分波素子の
製造方法の発明によれば、平面導波路と、該平面導波路
にその第1の端面で接続された入出力用導波路と、該平
面導波路にその第2の端面で接続され、長さの異なる複
数の導波路を有した導波路アレイと、該導波路アレイの
各導波路の終端にそれぞれ設けられた反射手段とを、同
一基板に具え、かつ、前記反射手段を、エッチングによ
り前記基板に形成した凹部であって、該凹部の側壁自体
若しくは該側壁に設けた反射膜を反射面とする凹部で構
成した光合分波素子を製造するに当たり、各反射手段の
反射面同士が平行となるように、前記基板に前記凹部を
それぞれ形成する。
【0018】この光合分波素子の製造方法の発明によれ
ば、各凹部を基板に同様な方向で配置できる。すなわ
ち、各凹部を、基板の例えば結晶方位等に関する条件が
同じ状態で、基板に配置できる。したがって、各凹部を
エッチングで形成する際の、基板側の例えば結晶方位な
どの条件を、各凹部で同じにできる。そのため、所望の
反射面を有した反射手段を形成できる。
【0019】(3).また、この出願の光合分波素子の
第2の発明によれば、(i) 第1の平面導波路と、該第1
の平面導波路の第1の端面に接続された第1の入出力用
導波路と、該第1の平面導波路の第2の端面に接続さ
れ、長さの異なる複数の導波路を有した第1の導波路ア
レイと、を含む第1のブロック、(ii)第2の平面導波路
と、該第2の平面導波路の第1の端面に接続された第2
の入出力用導波路と、該第2の平面導波路の第2の端面
に接続され、長さの異なる複数の導波路を有しかつ該導
波路数が前記第1の導波路アレイの導波路数と同じとさ
れた第2の導波路アレイと、を含む第2のブロック、お
よび、(iii) 前記第1の導波路アレイの導波路数と同数
の反射手段を、これら反射手段が有する反射面同士が平
行となるように、かつ、これら反射面が直線状に並ぶよ
うに設けた反射手段群を具える。然も、前記第1の導波
路アレイの各導波路の終端と、前記第2の導波路アレイ
の各導波路の終端とを、前記反射手段群の反射面に重複
なく接続して、前記第1の光ブロックと前記第2の光ブ
ロックとを接続してある。
【0020】この光合分波素子の第2の発明によれば、
反射面同士が平行となるように各反射手段を設けるの
で、光合分波素子の第1の発明と同様な作用が得られる
から、所望の反射手段を有した光合分波素子が実現され
る。さらに、この第2の発明では、第1のブロックおよ
び第2のブロックを、反射手段群で接続したので、例え
ば、第1のブロック側の入出力導波路を、光合分波素子
自体の入力ポートとして用い、一方、第2のブロック側
の入出力導波路を、光合分波素子自体の出力ポートとし
て用いることができる。そのため、入出力ポートの分離
が可能な光合分波素子が実現される。また、各反射手段
を、反射面が直線状に並ぶように設けてあるので、光合
分波素子の設計を容易にできる。
【0021】なお、この光合分波素子の第2の発明を実
施する場合、第1のブロックおよび第2のブロックを以
下の(A)、(B)のような構成とするのが好適であ
る。
【0022】(A)前記第1のブロックについては、前
記第1の導波路アレイを、所定の第1基準点P1を始点
として前記第1の平面導波路から該第1の平面導波路外
部に放射状に伸びた複数の導波路を有した導波路アレイ
とする。然も、前記第1の入出力導波路と前記第1の導
波路アレイとを結ぶ方向の線分に平行なかつ前記第1基
準点P1を通る第1中心線C1を考えたとき、該第1の
導波路アレイの各導波路それぞれを、前記第1基準点P
1から前記第1中心線C1に対し角度θs をもった状態
で伸びる長さがLs の直線と、該直線に連なる半径Rか
つ角度θs で規定される円弧と、該円弧に連なる長さL
s の直線とで規定される平面形状の導波路とする。然
も、前記第1の導波路アレイの各導波路を前記第1中心
線C1に投影した長さをLbs とし、前記第1の導波路
アレイの各導波路を前記第1中心線C1に垂直な線分に
投影した長さをYs としたとき、前記第1の導波路アレ
イの隣接する導波路の前記Lbs 同士の差ΔLbs と、
前記Ys 同士の差ΔYs との比ΔLbs /ΔYs を、前
記第1の導波路アレイの各導波路で一定とする。
【0023】(B)前記第2のブロックについては、前
記第2の導波路アレイを、所定の第2基準点P2を始点
として前記第2の平面導波路から該第2の平面導波路外
部に放射状に伸びた複数の導波路を有した導波路アレイ
とする。然も、前記第2の入出力導波路と前記第2の導
波路アレイとを結ぶ方向の線分に平行なかつ前記第2基
準点P2を通る第2中心線C2を考えたとき、該第2の
導波路アレイの各導波路それぞれを、前記第2基準点P
2から前記第2中心線C2に対し角度θs をもった状態
で伸びる長さがLs の直線と、該直線に連なる半径Rか
つ角度θs で規定される円弧と、該円弧に連なる長さL
s の直線とで規定される平面形状の導波路とする。然
も、前記第2の導波路アレイの各導波路を前記第2中心
線C2に投影した長さをLbs とし、前記第2の導波路
アレイの各導波路を前記第2中心線C1に垂直な線分に
投影した長さをYs としたとき、前記第2の導波路アレ
イの隣接する導波路の前記Lbs 同士の差ΔLbs と、
前記Ys 同士の差ΔYs との比ΔLbs /ΔYs を、前
記第1の導波路アレイの各導波路で一定とする。
【0024】ただし、sは第1および第2導波路アレイ
それぞれの一端の導波路から他端の導波路に向かって数
える導波路番号であり、1〜Nである(Nは導波路アレ
イの導波路数)。また、前記第1中心線C1上に導波路
を配置する場合、該導波路は直線導波路とし、前記第2
中心線C2上に導波路を配置する場合、該導波路は直線
導波路とする。
【0025】上記の(A)、(B)の構成とすると、詳
細は後述するが、反射面同士が平行となるように、か
つ、これら反射面が直線状に並ぶように設けられた反射
手段群に、第1および第2の導波路アレイの各導波路を
接続し易い。
【0026】また、光合分波素子の第2の発明でも、第
1および第2の導波路アレイの各導波路を、前記長さが
Las の直線導波路部分に、導波路幅が前記反射面に向
かうに従い拡張されたテーパ構造部を含んだ導波路とす
るのが好適である。その理由は、第1の発明でテーパ構
造部を設けた理由と同じである。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの出願の
各発明の実施の形態について説明する。しかしながら、
説明に用いる各図はこの発明を理解出来る程度に概略的
に示してあるにすぎない。また、各図において同様の構
成成分については同一の番号を付して示し、その重複す
る説明を省略することもある。
【0028】1.光合分波素子の第1の発明の実施の形
態(製法説明も含む) 図1は、光合分波素子の第1の発明の実施の形態にかか
る光合分波素子20の平面図である。この光合分波素子
20は、平面導波路21と、入出力用導波路23と、導
波路アレイ25と、この導波路アレイ25の各導波路の
終端にそれぞれ設けた反射手段27とを、同一基板29
に具える。以下、これら構成成分について説明する。
【0029】平面導波路21は、第1の端面21aおよ
び第2の端面21bを有する。これら第1の端面21a
および第2の端面21bそれぞれを、この実施の形態で
は、曲面としてある。この平面導波路21は、いわゆる
二次元光導波路構造により実現できる。
【0030】また、入出力導波路23は、この実施の形
態では、複数本の導波路(図では231 〜234 の4本
の導波路)で構成する。もちろん、入出力導波路23は
1本の場合があっても良い。これら入出力導波路231
〜234 は、平面導波路21の第1の端面21aで、こ
の平面導波路21に接続してある。然も、この実施の形
態の場合、入出力導波路231 〜234 は、平面導波路
21の第1の端面21aから外部に向かって放射状に引
き出された構造としてある。
【0031】これら入出力導波路231 〜234 それぞ
れは、任意好適な三次元光導波路構造により実現でき
る。例えば、基板表面近くに高屈折率な領域を形成する
いわゆる埋め込み型導波路構造は、これら入出力導波路
231 〜234 を実現する1構造例として挙げられる。
【0032】また、導波路アレイ25は、長さの異なる
複数本の導波路(図では251 〜257 の7本の導波
路)を有する。各導波路251 〜257 それぞれは、任
意好適な三次元光導波路構造により実現できる。例え
ば、基板表面近くに高屈折率な領域を形成するいわゆる
埋め込み型導波路構造は、これら導波路251 〜257
を実現する1構造例として挙げられる。
【0033】この導波路アレイ25の各導波路251
257 は、平面導波路21の第2の端面21bで、この
平面導波路21に接続してある。しかも、この導波路ア
レイ25は、所定の基準点Pを始点として平面導波路2
1から該平面導波路21の外部に放射状に伸びた後に前
記反射手段27側で互いに平行になる複数の導波路25
1 〜257 を有した導波路アレイとしてある。この基準
点Pとは、設計に応じた任意の点とできる。この実施の
形態では、平面導波路21の第2の端面21bの曲面を
規定する点を、基準点Pとしている。また、この実施の
形態では、導波路アレイ25の一端の導波路251 から
他端の導波路257 に向かうに従い、導波路の長さを順
次に長くしてある。これら各導波路251 〜257 の形
状や長さに関する設計方法は、後に詳細に説明する。
【0034】また、導波路アレイ25の各導波路251
〜257 の終端それぞれに設けた反射手段27は、それ
ぞれの反射手段27が有する反射面27a同士が平行と
なるように設けてある。この実施の形態では、各反射手
段27の各反射面27aの法線が、光合分波素子20の
中心線Cに平行になるように、各反射手段27を設けて
ある。なお、光合分波素子20の中心線Cとは、ここで
は、入出力導波路23と導波路アレイ25とを結ぶ方向
(素子長の方向)の線分に平行な線であって、前記基準
点Pを通る線分とする。
【0035】これら反射手段27は、例えば、基板29
の反射手段形成予定部分に、エッチング例えばドライエ
ッチングにより形成した凹部であって、該凹部の側壁自
体若しくは該側壁に設けた反射膜を前記反射面27aと
する凹部、で構成する。図2に反射手段27およびその
周辺部分を拡大した図を示した。この図2の例の場合、
基板29に形成した平面形状が四角形状の凹部27b
と、この凹部27bの導波路アレイ側の側壁に設けた例
えば誘電体多層膜からなる反射膜(反射面)27aと
で、反射手段27を構成した例を示している。
【0036】また、基板29は、例えば化合物半導体基
板、またはガラス基板、またはポリマー等、二次元導波
路構造および三次元導波路構造の作製が可能な任意好適
な基板で構成出来る。
【0037】この第1の発明の光合分波素子では、図7
を用いて説明した従来の光合分波素子と同様に、分波動
作および合波動作を行なえる。例えば分波動作を簡単に
説明すれば次のようになる。
【0038】波長多重された光信号を、例えば入出力導
波路231 に入力する。この入力された光信号は、平面
導波路21で広がった後、導波路アレイ25の各導波路
アレイ251 〜257 に分配される。分配された光それ
ぞれは、それぞれの導波路251 〜257 を伝搬した
後、反射手段27で反射され再び平面導波路21に入力
する。ただし、導波路アレイ25の各導波路アレイ25
1 〜257 の長さが異なるので、各導波路251 〜25
7 を伝搬する光間に光路長差が生じる。そのため、導波
路アレイ25の各導波路251 〜257 から平面導波路
21に再び入った各光は、波長ごとで異なる位置に収束
する。この種の光合分波素子では、入出力導波路231
〜234 は、平面導波路21の第1の端面21aの、各
波長が収束する位置に、予め接続してある。したがっ
て、異なる波長の光は、入出力導波路231 〜234
うちの異なる入出力導波路から出力されるので、分波動
作が行なえる。合波動作は上記の分波動作の逆である。
【0039】この第1の発明の光合分波素子では、導波
路アレイ25の各導波路251 〜257 それぞれの終端
に設ける反射手段27の各反射面27a同士が平行であ
る。そのため、例えばドライエッチングで基板29に凹
部を形成して該凹部で反射手段27を構成する場合で
も、例えば基板の結晶方位等の基板側の前記エッチング
に影響するパラメータを、各凹部で同じにできる。その
ため、エッチングを各凹部に対し均一に行なえる。その
ため、所望の反射手段を有した光合分波素子が実現され
る。
【0040】次に、導波路アレイ25の各導波路を設計
する方法の一例について、図1と、図2と、図3とを参
照して説明する。
【0041】導波路アレイ25の各導波路を導波路25
s として表す。このsは、導波路アレイ25の一端の導
波路から他端の導波路に向かって数える1〜Nの値の何
れかである(以下の第2の発明において同じ。)。ま
た、この例の場合、導波路アレイ25の各導波路25s
の長さを、導波路アレイ25の一端の導波路251 から
他端の導波路25N に向かって順次に長くしてある例を
考える。
【0042】この導波路アレイ25の各導波路25s
うち、光合分波素子20の上記中心線C上に導波路が位
置した場合、この導波路は直線導波路で構成する。図1
の例の場合は、導波路254 は、この例に相当する。も
ちろん、この発明では、中心線C上に導波路を配置しな
い構造があっても良い。
【0043】また、導波路アレイ25の各導波路25s
のうち、上記中心線C上の導波路(図1の例では導波路
254 )を除く各導波路は、前記基準点Pから前記中心
線Cに対し角度θS をもった状態で伸びる長さがLs
直線と、該直線に連なる半径Rかつ角度θs で規定され
る円弧と、該円弧に連なる長さがLas の直線とで規定
される平面形状の導波路としてある。各導波路25s
の、長さがLas の直線で規定される部分を、説明の都
合上、長さがLas の直線導波路部分25xと称する。
【0044】ただし、この実施の形態の場合、長さLa
s は、sの値によらず、一定とする。すなわち、導波路
アレイ25の各導波路251 〜25N それぞれの、長さ
がLas の直線導波路部分25xは、いずれも同じ長さ
としてある。
【0045】また、好ましくは、図2に示したように、
長さがLas の直線導波路部分25xは、導波路幅が反
射面27aに向かうに従い拡張されたテーパ構造部25
yを含む構造とするのが良い。こうすると、導波路25
1 〜257 を伝播してきた光のモードが反射面27a近
傍で広がる。すると、もし反射面27aに不整(凹凸)
があっても、光に対する不整の影響を小さくできる。そ
のため、反射面27aにもし不整があってもそれに起因
する光損失を低減できる。
【0046】上記の導波路アレイ25の各導波路25s
の光路長をLfs とすると、このLfs は下記(1)式
のようになる。
【0047】 Lfs =Ls +Rθs +Las (1) ただし、Las を各導波路25s で一定としたので、こ
の(1)式は下記(1a)式のように書き直せる。
【0048】Lfs =Ls +Rθs (1a) すると、導波路アレイ25の隣り合う導波路25s ,2
s+1 の光路長差ΔLfは、下記(2)式のようにな
る。
【0049】 ΔLf=Lfs+1 −Lfs =ΔLs +RΔθs (2) ただし、ΔLs =Ls+1 −Ls 、Δθs =θs+1 −θs
である。
【0050】設計を容易にするには、ΔLf=一定、か
つ、Δθs =一定とするのが良い。こうした場合は、上
記(2)式から、ΔLs =ΔLf−RΔθs である。
【0051】また、|θS |の最大値は、導波路アレイ
25の両端の導波路251 または25N が、上記中心線
Cとそれぞれなす角度であるので、θ1 またはθN にな
る。また、導波路アレイ25の各導波路のうち、一番短
い光路を持つ導波路の当該光路長を、Lfmin と表した
場合、Lfmin =Lsmin+Rθ1 となる。このLfmin
は、この実施の形態の場合、導波路251 の光路長にな
る。また、Lsminは、この場合、導波路251 の、Ls
すなわちL1 である。このLsminすなわちL1は、この
実施の形態の場合は、基準点Pから平面導波路21の第
2の端面21bまでの直線距離と、導波路251 の、平
面導波路21との接続点近傍に、モードの不連続を解消
する意味で設ける直線導波路の長さとで決まる。
【0052】このLsminを用いて、Ls+1 =Ls +ΔL
s に従い、導波路252 〜25N の直線導波路部分の長
さLS を順次に計算する。すでに述べた通り、設計を容
易にするには、ΔLf=一定、かつ、Δθs =一定とす
るので、ΔLs =ΔLf−RΔθs である。
【0053】すると、先ず、導波路番号sが2の導波路
252 から、上記中心線C上の導波路(これを、以下、
導波路番号Mの導波路ともいう。)より1つ前の導波路
25M-1 までのLs は、下記の(3)式のようになる。
【0054】 Ls =(s−1)(ΔLf+RΔθs )+Lsmin (3) また、導波路番号Mの導波路25M 、すなわち上記中心
線C上の導波路25M(図1の例では導波路254 )の
s すなわちLM は、下記の(4)式のようになる。た
だし、(M−1)Δθ=θ1 である。
【0055】 LM =(M−1)ΔLf+Rθ1 +Lsmin (4) また、導波路番号がMの導波路25M から、導波路番号
がNの導波路より1つ前の導波路25M-1 までのLs
は、下記の(5)式のようになる。
【0056】 Ls =(s−1)ΔLf−(s−M)Δθ+Rθ1 +Lsmin (5) また、導波路番号がNの導波路25N のLs すなわちL
N は、下記の(6)式のようになる。ただし、(N−
M)Δθ=θN である。
【0057】 LN =(N−1)ΔLf+R(θ1 −θN )+Lsmin (6) また、導波路アレイ25の各導波路25s を、上記中心
線C上に投影した長さをLbs とする。すると、このL
s は、下記の(7)式のようになる。
【0058】 Lbs =Ls cosθs +Rsinθs +Las (7) また、図1に示した光合分波素子20の導波路アレイ2
5の中心線Cに沿う長さをXとすると、このXは、導波
路アレイ25中の長さが最も長い導波路25N(すなわ
ち図1の例では導波路257 )を、中心線Cに投影した
長さで、ほぼ表せる。すなわち、このXは、下記(8)
式により表せる。これらLbN 、XおよびLsmincos
θN の関係を図に示すと図1のようになる。
【0059】 X=LbN −LsmincosθN (8) この(8)式において、LbN は上記(7)式から、与
えられる。すなわち、LbN =LN cosθN +Rsi
nθN +LaN である。LaN を、仮にゼロだとする
と、LbN =LN cosθN +RsinθN である。こ
のLbN を(8)式に代入すると、下記(9)式のよう
になる。
【0060】 X=(LN −Lsmin)cosθN +RsinθN (9) この(9)式を用い、光合分波素子20の中心線Cに沿
う素子長を算出する。ただし、上記ΔLf=20μm=
0.02mm、上記R=10mm、θN =θ1=10
°、導波路数N=63、Lsmin=3mmとする。する
と、まず、LN は上記(4)式から、下記(10)式の
ようになる。
【0061】 LN =(63−1)0.02+R(10−10)+3=4.24 (10) すると、Xは、 X=(4.24−3)cos10+10sin10≒
2.9 となる。
【0062】一方、図7を用いて説明した従来の光合分
波素子の場合、N=64でかつΔLf=0.02mmと
すると、導波路アレイ15(図7参照)の長さは、ほ
ぼ、64×0.02≒1.3mmになる。
【0063】これらから分かるように、上記の実施の形
態の光合分波素子では、導波路アレイの長さを、従来の
光合分波素子の2倍程度に抑えた状態で、反射手段27
の反射面同士の平行化が図れる。
【0064】2.光合分波素子の第2の発明の実施の形
態 上述した光合分波素子の第1の発明では、各反射手段2
7の反射面同士が平行になるように各反射手段を設けた
ので、図7を用いて説明した従来の光合分波素子に比
べ、所望の角度の反射面を有した反射手段を実現し易
い。しかし、第1発明では入出力ポートを分離すること
ができない。そこで、第2の発明では入出力ポートを分
離できる構造をも主張する。
【0065】図4は、光合分波素子の第2の発明の実施
の形態にかかる、光合分波素子30の平面図である。
【0066】この光合分波素子30は、第1のブロック
40と、第2のブロック50と、これら第1および第2
のブロックを接続する反射手段群60とを、同一基板7
0に具える。詳細は後述するが、第1および第2のブロ
ック40,50は、同一の構造としてある。こうする
と、光合分波素子30の設計を容易にできるからであ
る。然も、第1および第2のブロック40,50は、反
射手段群60の各反射手段601 〜607 が並ぶ直線C
3(詳細は後述する)に対し対称に、かつ、各ブロック
40,50の中心線C1、C2(詳細は後述する)が上
記直線C3に鋭角をもって交差する関係となるように、
配置してある。こうすると、光合分波素子30の素子長
(図4の横方向の寸法)の増大を抑え易いからである。
以下、各構成成分について説明する。
【0067】第1のブロック40は、第1の平面導波路
41と、この第1の平面導波路41の第1の端面41a
に接続された第1の入出力用導波路43と、この第1の
平面導波路41の第2の端面41bに接続され、長さの
異なる複数の導波路(ここでは451 〜457 )を有し
た第1の導波路アレイ45とを含む。
【0068】第2のブロック50は、第2の平面導波路
51と、この第2の平面導波路51の第1の端面51a
に接続された第2の入出力用導波路53と、この第2の
平面導波路51の第2の端面51bに接続され、長さの
異なる複数の導波路(ここでは551 〜557 )を有し
た第2の導波路アレイ55とを含む。
【0069】反射手段群60は、第1の導波路アレイ4
5の導波路数と同数の反射手段601 〜607 を具え
る。各反射手段601 〜607 (代表して60s ともい
う。sは導波路アレイ45の各導波路の番号である。)
は、この場合、図5に示したように、基板70に設けた
凹部60bと、この凹部60bの側壁自体または側壁に
設けた反射膜で構成した反射面60aとで、構成する。
【0070】この反射手段群60は、これら反射手段6
1 〜607 が有する反射面60a(図5参照)同士が
平行となるように、かつ、これら反射面60aが直線状
に並ぶように設けられた反射手段群となっている。具体
的には、この例の場合は、図4に示したように、各反射
手段601 〜607 を、光合分波素子30の幅方向に平
行な直線であって素子の中心を通る直線(中心線)C3
上に沿って、直線状に配置した構造となっている。
【0071】そして、第1の導波路アレイ45の導波路
451 〜457 の終端と、第2の導波路アレイ55の各
導波路551 〜557 の終端とを、反射手段群60の反
射面に重複なく接続して、第1の光ブロック40と第2
の光ブロック50とを接続してある。すなわち、導波路
451 の終端と導波路551 の終端とを、反射手段60
1 の反射面にそれぞれ接続し、導波路452 の終端と導
波路552 の終端とを、反射手段602 の反射面にそれ
ぞれ接続し、・・・、導波路457 の終端と導波路55
7 の終端とを、反射手段607 の反射面にそれぞれ接続
するというようにして、第1の光ブロック40と第2の
光ブロック50とを接続してある。
【0072】ただし、第1の導波路アレイ45の各導波
路45s と第2の導波路アレイ55の各導波路55s
は、図5に示したように、反射の法則を満たすように、
すなわち、第1の導波路アレイ45の導波路45s が、
反射面60aに対し角度θas で接続され、かつ、第2
の導波路アレイ55の導波路55s が、反射面60aに
対し導波路45s の場合と同じ角度θas で接続される
ように、接続してある。なお、θas は、反射手段60
s それぞれで、同じ場合、異なる場合いずれでも良い。
【0073】上述の第1の平面導波路41および第2の
平面導波路51それぞれは、この場合、第1の発明の実
施の形態で説明した平面導波路21の構成と同様な構成
とする。
【0074】また、第1の入出力導波路43は、この場
合、複数の入出力導波路431 〜434 を具える。第2
の入出力導波路53は、この場合、複数の入出力導波路
531 〜534 を具える。もちろん、第1の入出力導波
路43は、1本の入出力導波路で構成される場合があっ
ても良い。また、第2の入出力導波路53は、1本の入
出力導波路で構成される場合があっても良い。
【0075】これら第1および第2の入出力導波路4
3、53それぞれは、第1の発明の実施の形態で説明し
た入出力導波路23と同様、公知の三次元光導波路で構
成出来る。ただし、この実施の形態では、複数の入出力
導波路431 〜434 および複数の入出力導波路531
〜534 それぞれは、光合分波素子30の構造を合理的
にするため(主に素子長の短縮化を図るため)、曲線導
波路を含む導波路としてある。
【0076】また、第1の導波路アレイ45および第2
の導波路アレイ55それぞれは、以下の様な構成とす
る。なお、この実施の形態では、第1および第2の導波
路アレイ45、55を同一の構造とするので、第1の導
波路アレイ45に着目して、これら導波路アレイ45、
55の構造を説明する。この説明を図4および図5に加
え、図6をも参照して行なう。
【0077】第1の導波路アレイ45は、所定の第1基
準点P1を始点として第1の平面導波路41からその外
部に放射状に伸びた互いに長さが異なる複数の導波路4
1〜457 を有した導波路アレイとしてある。なお、
この第1基準点P1は、設計に応じた任意の点とでき
る。ここでは、第1の発明の実施の形態と同様に、平面
導波路41の第1の端面41aの中心点を第1基準点P
1としてある。
【0078】然も、第1の入出力導波路41と第1の導
波路アレイ45とを結ぶ方向の線分に平行なかつ上記の
第1基準点P1を通る第1中心線C1を考えたとき、第
1の導波路アレイ45の各導波路451 〜457 それぞ
れを、第1基準点P1から前記第1中心線C1に対し角
度θS をもった状態で伸びる長さがLs の直線(図3参
照)と、該直線に連なる半径Rかつ角度θs で規定され
る円弧と、該円弧に連なる長さLas の直線とで規定さ
れる平面形状の導波路としてある。
【0079】然も、第1の導波路アレイ45の各導波路
451 〜457 を第1中心線C1に投影した長さをLb
s とし、第1の導波路アレイ45の各導波路451 〜4
7を第1中心線C1に垂直な線分に投影した長さをYs
としたとき、第1の導波路アレイ45の隣接する導波
路の前記Lbs 同士の差ΔLbs と、前記Ys 同士の差
ΔYs との比ΔLbs /ΔYs を一定としてある。
【0080】ただし、第1の導波路アレイ45の各導波
路451 〜457 それぞれの、長さLas の直線導波路
部分それぞれは、長さをそれぞれ違えてある(後の設計
方法参照)。また、各導波路451 〜457 の、長さが
Las の直線導波路部分は、図5に示したように導波路
幅が前記反射面に向かうに従い拡張されたテーパ構造部
を含んだ導波路とする。導波路幅をどのような具合で拡
張するかは、反射面の不整の具合等を考慮して決める。
テーパー構造部を設ける理由は、第1の発明でテーパー
構造部を設けた理由と同じである。
【0081】上述のような第1の導波路アレイ45の各
導波路45s は、例えば次のように設計出来る。
【0082】各導波路451 〜457 の光路長Lfs
は、第1の発明と同様な考えで、下記(11)式のよう
になる。
【0083】 Lfs =Ls +Rθs +Las (11) また、導波路アレイ45の各導波路45s を、上記第1
中心線C1上に投影した長さをLbs とする。すると、
このLbs は、第1発明と同様な考えで下記の(12)
式のようになる。
【0084】 Lbs =Ls cosθs +Rsinθs +Las (12) また、導波路アレイ45の各導波路45s を、上記第1
中心線C1に垂直な線分上に投影した長さをYs とす
る。すると、このYs は、下記の(13)式のようにな
る。
【0085】 Ys =Ls sinθs +R(1−cosθs ) (13) 上記(11)〜(13)式から、導波路アレイ45の隣
り合う導波路45s ,45s+1 の、光路長差ΔLfs
前記Lbs の差ΔLbs 、前記Ys の差ΔYsは、それ
ぞれ、以下の(14)式〜(16)式のようになる。
【0086】 ΔLfs =ΔLs +RΔθs +ΔLas (14) ΔLbs =ΔLs cosθs +(Rcosθs −Ls sinθs )Δθs + ΔLas (15) ΔYs =ΔLs sinθs +(Rsinθs +Ls cosθs )Δθs (16) ただし、ΔLs =Ls+1 −Ls 、Δθs =θs+1 −θ
s 、ΔLas =Las+1−Las である。
【0087】反射手段群60の各反射手段601 〜60
7 が直線状に並ぶためには、第1の導波路アレイ45の
上述したΔLbs /ΔYs が一定、すなわちΔLbs
ΔYs =K(Kは定数)が必要である。この条件と上記
の(15)式、(16)式から、下記の(17)式が導
出される。
【0088】 ΔLs (cosθs −Ksinθs )+(−KLs cosθs −Ls sinθ s +Rcosθs −KRsinθs )Δθs +ΔLas =0 (17) 上記(14)式および(17)式より、2つの未知数Δ
s 、ΔLas を求める。
【0089】ちなみに、ΔLs は下記(18)式で与え
られる。
【0090】 ΔLs =[R+Ls (Kcosθs +sinθs )/(cosθs −Ksin θs −1)]Δθs −ΔLf/(cosθs −Ksinθs −1) (20) そして、求めたΔLs 、ΔLas を用い、かつ、下記の
(19)式および(20)式により、Ls+1 、Las+1
をそれぞれ求めて行く。そうすることで、第1の導波路
アレイ45の各導波路45s を設計できる。
【0091】Ls+1 =Ls +ΔLs (19) Las+1 =Las +ΔLas (20)
【0092】
【発明の効果】上述した説明から明らかなように、この
出願の光合分波素子の第1の発明によれば、平面導波路
と、該平面導波路にその第1の端面で接続された入出力
用導波路と、該平面導波路にその第2の端面で接続さ
れ、長さの異なる複数の導波路を有した導波路アレイ
と、該導波路アレイの各導波路の終端にそれぞれ設けら
れた反射手段と、を具えた光合分波素子において、前記
反射手段それぞれを、これら反射手段が有する反射面同
士が平行となるように、設けてある。
【0093】また、光合分波素子の製造方法の発明によ
れば、上記の、平面導波路、入出力用導波路、導波路ア
レイおよび反射手段を同一基板に具え、かつ、前記反射
手段をエッチングにより前記基板に形成した凹部で構成
した光合分波素子を製造するに当たり、各反射手段の反
射面同士が平行となるように、前記基板に前記凹部をそ
れぞれ形成する。
【0094】そのため、これら第1の発明および製法発
明では、各凹部をエッチングで形成する際の、基板側の
例えば結晶方位などの条件を、各凹部で同じにできる。
そのため、所望の反射面を有した反射手段を得易い。し
たがって、所望の光合分波素子が得られる。
【0095】また、この出願の光合分波素子の第2の発
明によれば、所定の第1および第2のブロックを、所定
の反射手段群で接続した構造を有する。そのため、第1
のブロック側の入出力導波路を入力ポートとして用い、
かつ、第2のブロック側の入出力導波路を出力ポートと
して用いることができる。そのため、所望の反射手段を
有した光合分波素子であって、入出力ポートの分離が可
能な光合分波素子が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】光合分波素子の第1の発明の説明図であり、特
に全体構造を説明する平面図である。
【図2】光合分波素子の第1の発明の説明図であり、特
に反射手段と、導波路アレイおよび反射手段の接続構造
とを説明する図である。
【図3】光合分波素子の第1の発明の説明図であり、特
に導波路アレイの構造および設計方法を説明する図であ
る。
【図4】光合分波素子の第2の発明の説明図であり、特
に全体構造を説明する平面図である。
【図5】光合分波素子の第2の発明の説明図であり、特
に反射手段と、導波路アレイおよび反射手段の接続構造
とを説明する図である。
【図6】光合分波素子の第2の発明の説明図であり、特
に導波路アレイの構造および設計方法を説明する図であ
る。
【図7】従来の光合分波素子の構造および課題を説明す
る図である。
【符号の説明】
20:光合分波素子 21:平面導波路 21a:第1の端面 21b:第2の端面 23(231 〜234 ):入出力導波路 25:導波路アレイ 251 〜257 ,25s :導波路アレイの各導波路 25x:長さがLas の直線導波路部分 25y:テーパ構造部 27:反射手段 27a:反射面 27b:凹部 29:基板 C:中心線 P:基準点 30:光合分波素子 40:第1のブロック 41:第1の平面導波路 41a:第1の端面 41b:第2の端面 43(431 〜434 ):第1の入出力導波路 45:第1の導波路アレイ 451 〜457 ,45s :第1の導波路アレイの導波路 47:テーパ構造部 50:第2のブロック 51:第2の平面導波路 51a:第1の端面 51b:第2の端面 53(531 〜534 ):第2の入出力導波路 55:第2の導波路アレイ 551 〜557 ,55s :第2の導波路アレイの導波路 57:テーパ構造部 60:反射手段群 601 〜607 、60s :反射手段 70:基板 P1:第1基準点 P2:第2基準点 C1:第1中心線 C2:第2中心線

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面導波路と、該平面導波路にその第1
    の端面で接続された入出力用導波路と、該平面導波路に
    その第2の端面で接続され、長さの異なる複数の導波路
    を有した導波路アレイと、該導波路アレイの各導波路の
    終端にそれぞれ設けられた反射手段と、を具えた光合分
    波素子において、 前記反射手段それぞれを、これら反射手段が有する反射
    面同士が平行となるように、設けてあることを特徴とす
    る光合分波素子。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光合分波素子におい
    て、 前記導波路アレイを、所定の基準点Pを始点として前記
    平面導波路から該平面導波路外部に放射状に伸びた後に
    前記反射手段側で互いに平行になる複数の導波路を有し
    た導波路アレイとし、然も、 前記入出力導波路と前記導波路アレイとを結ぶ方向の線
    分に平行なかつ前記基準点Pを通る中心線Cを考えたと
    き、 前記導波路アレイの各導波路それぞれを、前記基準点P
    から前記中心線Cに対し角度θs をもった状態で伸びる
    長さがLs の直線と、該直線に連なる半径Rかつ角度θ
    s で規定される円弧とで規定される平面形状の導波路部
    分を含む導波路としてあることを特徴とする光合分波素
    子(ただし、sは導波路アレイの一端の導波路から他端
    の導波路に向かって数える導波路番号であり、1〜Nで
    ある(Nは導波路アレイの導波路数)。また、前記中心
    線C上に導波路を配置する場合、該導波路は直線導波路
    とする。)。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の光合分波素子におい
    て、 前記導波路アレイの各導波路を、前記円弧で規定される
    導波路部分に連なる長さLas の直線導波路部分であっ
    て導波路幅が前記反射面に向かうに従い拡張されたテー
    パ構造部を含む直線導波路部分を含む導波路としてある
    ことを特徴とする光合分波素子。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の光合分波素子におい
    て、 前記平面導波路、前記入出力導波路、前記導波路アレイ
    および前記反射手段それぞれを、同一基板に形成してあ
    り、 前記反射手段を、エッチングにより前記基板に形成した
    凹部であって、該凹部の側壁自体若しくは該側壁に設け
    た反射膜を前記反射面とする凹部で構成してあることを
    特徴とする光合分波素子。
  5. 【請求項5】 平面導波路と、該平面導波路にその第1
    の端面で接続された入出力用導波路と、該平面導波路に
    その第2の端面で接続され、長さの異なる複数の導波路
    を有した導波路アレイと、該導波路アレイの各導波路の
    終端にそれぞれ設けられた反射手段とを、同一基板に具
    え、かつ、前記反射手段を、エッチングにより前記基板
    に形成した凹部であって、該凹部の側壁自体若しくは該
    側壁に設けた反射膜を反射面とする凹部で構成した光合
    分波素子を製造するに当たり、 各反射手段の反射面同士が平行となるように、前記基板
    に前記凹部をそれぞれ形成することを特徴とする光合分
    波素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 第1の平面導波路と、該第1の平面導波
    路の第1の端面に接続された第1の入出力用導波路と、
    該第1の平面導波路の第2の端面に接続され、長さの異
    なる複数の導波路を有した第1の導波路アレイと、を含
    む第1のブロック、 第2の平面導波路と、該第2の平面導波路の第1の端面
    に接続された第2の入出力用導波路と、該第2の平面導
    波路の第2の端面に接続され、長さの異なる複数の導波
    路を有しかつ該導波路数が前記第1の導波路アレイの導
    波路数と同じとされた第2の導波路アレイと、を含む第
    2のブロック、および、 前記第1の導波路アレイの導波路数と同数の反射手段
    を、これら反射手段が有する反射面同士が平行となるよ
    うに、かつ、これら反射面が直線状に並ぶように配置し
    た反射手段群を具え、然も、 前記第1の導波路アレイの各導波路の終端と、前記第2
    の導波路アレイの各導波路の終端とを、前記反射手段群
    の反射面に重複なく接続して、前記第1の光ブロックと
    前記第2の光ブロックとを接続してあることを特徴とす
    る光合分波素子。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の光合分波素子におい
    て、 (A)前記第1のブロックについては、 前記第1の導波路アレイを、所定の第1基準点P1を始
    点として前記第1の平面導波路から該第1の平面導波路
    外部に放射状に伸びた複数の導波路を有した導波路アレ
    イとしてあり、然も、 前記第1の入出力導波路と前記第1の導波路アレイとを
    結ぶ方向の線分に平行なかつ前記第1基準点P1を通る
    第1中心線C1を考えたとき、 該第1の導波路アレイの各導波路それぞれを、前記第1
    基準点P1から前記第1中心線C1に対し角度θs をも
    った状態で伸びる長さがLs の直線と、該直線に連なる
    半径Rかつ角度θs で規定される円弧と、該円弧に連な
    る長さLas の直線とで規定される平面形状の導波路と
    してあり、然も、 前記第1の導波路アレイの各導波路を前記第1中心線C
    1に投影した長さをLbs とし、前記第1の導波路アレ
    イの各導波路を前記第1中心線C1に垂直な線分に投影
    した長さをYs としたとき、前記第1の導波路アレイの
    隣接する導波路の前記Lbs 同士の差ΔLbs と、前記
    s 同士の差ΔYs との比ΔLbs /ΔYs を、前記第
    1の導波路アレイの各導波路で一定としてあり、 (B)前記第2のブロックについては、 前記第2の導波路アレイを、所定の第2基準点P2を始
    点として前記第2の平面導波路から該第2の平面導波路
    外部に放射状に伸びた複数の導波路を有した導波路アレ
    イとしてあり、然も、 前記第2の入出力導波路と前記第2の導波路アレイとを
    結ぶ方向の線分に平行なかつ前記第2基準点P2を通る
    第2中心線C2を考えたとき、 該第2の導波路アレイの各導波路それぞれを、前記第2
    基準点P2から前記第2中心線C2に対し角度θs をも
    った状態で伸びる長さがLs の直線と、該直線に連なる
    半径Rかつ角度θs で規定される円弧と、該円弧に連な
    る長さLas の直線とで規定される平面形状の導波路と
    してあり、然も、 前記第2の導波路アレイの各導波路を前記第2中心線C
    2に投影した長さをLbs とし、前記第2の導波路アレ
    イの各導波路を前記第2中心線C1に垂直な線分に投影
    した長さをYs としたとき、前記第2の導波路アレイの
    隣接する導波路の前記Lbs 同士の差ΔLbs と、前記
    s 同士の差ΔYs との比ΔLbs /ΔYs を、前記第
    2の導波路アレイの各導波路で一定としてあることを特
    徴とする光合分波素子(ただし、sは第1および第2導
    波路アレイそれぞれの一端の導波路から他端の導波路に
    向かって数える導波路番号であり、1〜Nである(Nは
    導波路アレイの導波路数)。また、前記第1中心線C1
    上に導波路を配置する場合、該導波路は直線導波路と
    し、前記第2中心線C2上に導波路を配置する場合、該
    導波路は直線導波路とする。)。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の光合分波素子におい
    て、 前記第1および第2の導波路アレイの各導波路を、前記
    長さがLas の直線導波路部分に、導波路幅が前記反射
    面に向かうに従い拡張されたテーパ構造部を含んだ、導
    波路とすることを特徴とする光合分波素子。
  9. 【請求項9】 請求項6に記載の光合分波素子におい
    て、 前記第1の光ブロック、前記第2の光ブロックおよび前
    記反射手段群それぞれを、同一基板に形成してあり、 前記反射手段群の各反射手段を、エッチングにより前記
    基板に形成した凹部であって、該凹部の側壁自体若しく
    は該側壁に設けた反射膜を前記反射面とする凹部で構成
    してあることを特徴とする光合分波素子。
  10. 【請求項10】 請求項6に記載の光合分波素子におい
    て、 前記第1の光ブロックと前記第2の光ブロックとを同一
    の構造としてあり、かつ、これら光ブロックを、前記反
    射手段群が並ぶ線を中心線として対称に配置してあるこ
    とを特徴とする光合分波素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008276001A (ja) * 2007-05-01 2008-11-13 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光分岐回路および光分岐モジュール

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