JP2000231026A - 光導波路型光分岐合波回路 - Google Patents

光導波路型光分岐合波回路

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JP2000231026A
JP2000231026A JP34052699A JP34052699A JP2000231026A JP 2000231026 A JP2000231026 A JP 2000231026A JP 34052699 A JP34052699 A JP 34052699A JP 34052699 A JP34052699 A JP 34052699A JP 2000231026 A JP2000231026 A JP 2000231026A
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JP
Japan
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waveguide
branch
waveguides
trapezoidal
multiplexing circuit
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JP34052699A
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English (en)
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Haruto Noro
治人 野呂
Masaki Sakakibara
正毅 榊原
Naoshi Sakamoto
直志 坂本
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SWCC Corp
Original Assignee
Showa Electric Wire and Cable Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加工性および再現性を良好にし、而も低損失で
小型化を図る。 【解決手段】基板上のクラッド中に入力直線導波路21
を、2本の分岐曲線導波路26、27および分岐テーパ
直線導波路28に分岐する3分岐構造の3分岐部20が
形成され、この3分岐部は、入力直線導波路に接続され
当該入力直線導波路の接続側から徐々に幅が広がるテー
パ導波路22と、テーパ導波路に接続され所定間隔で分
離した対称形状から成る2つの台形導波路23、24
と、2つの台形導波路間に隙間W2を有して配設される
矩形導波路25とを備え、2つの台形導波路の各上底側
23a、24aおよび矩形導波路の一方の長辺側25a
はテーパ導波路の幅広側22aに接続され、2つの台形
導波路の各下底側23b、24bおよび矩形導波路の他
方の長辺側25bは、所定間隔で分離された2本の分岐
曲線導波路および分岐テーパ直線導波路に対してそれぞ
れ個別に接続される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信や光センサ
などにおいて光信号を分岐したり合波したりするための
光導波路型光分岐合波回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、光導波路型光分岐合波回路
は、光集積回路等における最も基本的な素子として必要
不可欠である。かかる光導波路型光分岐合波回路として
は、方向性結合器やY分岐光導波路などが知られてい
る。特に、Y分岐光導波路は方向性結合器に比べて波長
依存性がなく、分岐比のばらつきが小さいという長所を
有している。
【0003】このようなY分岐光導波路は図8に示すよ
うに、基板上のクラッド51中に、入力直線導波路5
2、テーパ導波路53、分岐曲線導波路54、55、お
よび出力直線導波路56、57が順に接続された状態で
埋め込まれている。入力直線導波路52、分岐曲線導波
路54、55、および出力直線導波路56、57の幅は
何れも等しく、また、テーパ導波路53および分岐曲線
導波路54、55から成る分岐部58においては、テー
パ導波路53と分岐曲線導波路54、55とが所定間隔
L10で分離されると共に、分岐曲線導波路54、55間
には所定長さの隙間W10が設けられている。なお、分岐
曲線導波路54、55の分岐角度θは、予め所定角度に
設定されている。ここで、分岐角度θとは、分岐曲線始
点における接線と光軸とがなす角度である。さらに、分
岐部58においては、分岐曲線導波路54、55のテー
パ導波路53への接続側の隙間W10を含めた総幅T10
は、テーパ導波路53の幅広側の幅T20とほぼ同一か、
若干大きめに形成されている。このように構成されたY
分岐光導波路50において、入力直線導波路52に光を
入力すると、その光波は分岐部58で分岐され、分岐さ
れた各光波が分岐曲線導波路54、55を介してそれぞ
れ出力直線導波路56、57から出力される。また、逆
に、出力直線導波路56、57に光を同時に入力する
と、それら光波はそれぞれ分岐曲線導波路54、55を
通過して分岐部58で合波され、合波された光波は入力
直線導波路52から出力される。
【0004】このような光学特性を有するY分岐光導波
路50の分岐曲線導波路54、55間に設けられた隙間
W10は、小さいほど分岐に起因する損失が小さくなるの
で、一般的には2μm以下がよいとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなY分岐光導波路50では、パターニングやエッチン
グ等の加工精度の原因により、分岐曲線導波路54、5
5間に設けられた隙間W10を、2μm以下で再現性よく
加工することは非常に困難であった。これにより、分岐
曲線導波路54、55は、分岐部58近傍において非対
称となりやすく分岐比にばらつきが生じる難点があっ
た。
【0006】また、分岐部58の加工性および再現性を
向上させるために、分岐曲線導波路54、55間に設け
られた隙間W10を2μm以上にすると、分岐前と分岐後
の光波フィールドの不整合性が増大するので、分岐損失
が大きくなってしまう難点があった。
【0007】また、分岐角度θを大きくすると、それに
伴って分岐前と分岐後との光波波面の不整合が大きくな
るので、分岐角度θは1度程度までしか設定することが
できなかった。これにより、回路の小型化が思うように
図れなかった。
【0008】さらに、このような従来の光導波路型光分
岐合波回路は2分岐の対称構造なので、分岐損失を低減
するには2N個の分岐数にしなければならなかった。し
たがって、光システムの構築上、分岐数を奇数や2N
外の偶数にするには、使用されない分岐ポートが生じて
いた。
【0009】このような難点がある光導波路型光分岐合
波回路として、分岐合波光導波回路(特開平3-245107号
公報、特開平4-213407号公報)が開示されている。
【0010】本発明はこのような従来の難点を解決する
ためになされたもので、加工性および再現性が良好で、
而も小型化可能で分岐数に拘らず分岐損失を低減できる
光導波路型光分岐合波回路を提供することを目的として
いる。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
る本発明の光導波路型光分岐合波回路は、入力導波路を
2本の分岐導波路に分岐するY分岐構造のY分岐部が少
なくとも1つ以上、基板上のクラッド中に形成された光
導波路型光分岐合波回路において、Y分岐部は、入力導
波路に接続され当該入力導波路の接続側から徐々に幅が
広がるテーパ導波路と、テーパ導波路に接続され所定間
隔で分離した対称形状から成る2つの台形導波路とを備
え、2つの台形導波路は、各上底側がテーパ導波路の幅
広側に接続され、一方の下底側が所定間隔と同一間隔で
分離されている2本の分岐導波路の一方に接続され、他
方の下底側が2本の分岐導波路の他方に接続されている
ものである。
【0012】このような光導波路型光分岐合波回路は、
所定間隔で分離した対称形状から成る2つの台形導波路
が、入力導波路および2本の分岐導波路間に接続されて
いるので、分岐前と分岐後との光波波面の不整合損失を
抑制することができる。また、分岐前と分岐後との光波
波面の不整合損失を抑制することができるので、当該2
つの台形導波路に接続される2本の分岐導波路の分岐角
度を1度以上に設定しても、低損失で光波を分岐するこ
とができる。
【0013】また、本発明の光導波路型光分岐合波回路
においては、テーパ導波路および2つの台形導波路間、
2つの台形導波路および2本の分岐導波路間には、それ
ぞれ光導波可能な所定長さの隙間が設けられていること
が好ましい。これにより、分岐部の加工性および再現性
が良好になる。
【0014】さらに、本発明の光導波路型光分岐合波回
路において2つの台形導波路の下底側における所定間隔
を含めた総幅は、2本の分岐導波路の当該2つの台形導
波路への接続側における隙間を含めた総幅の1.1〜
1.5倍であることが好ましい。これにより、分岐前と
分岐後の光波フィールドの不整合損失を低減することが
できるので、Y分岐部における2本の分岐導波路同士の
間隔を2μm以上にしても分岐損失を低減させることが
できる。
【0015】また、本発明の光導波路型光分岐合波回路
は、入力導波路を3本の分岐導波路に分岐する3分岐構
造の3分岐部が基板上のクラッド中に形成された光導波
路型光分岐合波回路において、3分岐部は、入力導波路
に接続され当該入力導波路の接続側から徐々に幅が広が
るテーパ導波路と、テーパ導波路に接続され所定間隔で
分離した対称形状から成る2つの台形導波路と、2つの
台形導波路間に隙間を有して配設される矩形導波路とを
備え、2つの台形導波路の各上底側および矩形導波路の
一方の長辺側はテーパ導波路の幅広側に接続され、2つ
の台形導波路の各下底側および矩形導波路の他方の長辺
側は、所定間隔で分離された3本の分岐導波路に対して
それぞれ個別に接続されているものである。
【0016】このような光導波路型光分岐合波回路は、
所定間隔で分離した対称形状から成る2つの台形導波路
と、2つの台形導波路間に隙間を有して配設される矩形
導波路とが、入力導波路および2本の分岐導波路間に接
続されているので、分岐前と分岐後との光波波面の不整
合損失を抑制しつつ、入力導波路に入射した光を3分岐
することができる。また、分岐前と分岐後との光波波面
の不整合損失を抑制することができるので、当該第2の
台形導波路に接続される2本の分岐導波路の分岐角度を
1度以上に設定しても、低損失で光波を分岐することが
できる。
【0017】また、本発明の光導波路型光分岐合波回路
においては、3分岐部の矩形導波路が列設された2つの
台形導波路およびテーパ導波路間、矩形導波路が列設さ
れた2つの台形導波路および3本の分岐導波路間には、
それぞれ光導波可能な所定長さの隙間が設けられている
ことが好ましい。これにより、分岐部の加工性および再
現性が良好になる。
【0018】さらに、本発明の光導波路型光分岐合波回
路において3分岐部の2つの台形導波路の下底側におけ
る矩形導波路の長辺および隙間を含めた総幅は、3本の
分岐導波路の矩形導波路が列設された2つの台形導波路
への接続側における総幅の1.1〜1.5倍であること
が好ましい。これにより、分岐前と分岐後の光波フィー
ルドの不整合損失を低減することができるので、3分岐
部における3本の分岐導波路同士の間隔を2μm以上に
しても分岐損失を低減させることができる。
【0019】また、本発明の光導波路型光分岐合波回路
は、入力導波路を2本の分岐導波路に分岐する2分岐構
造の2分岐部が基板上のクラッド中に形成された光導波
路型光分岐合波回路において、2分岐部は、入力導波路
に接続され当該入力導波路の接続側から徐々に幅が広が
る第1の台形導波路と、第1の台形導波路の下底側に接
続され所定間隔で分離した2分割導波路とを備え、2分
割導波路の一方の導波路は第2の台形導波路から成り上
底側が第1の台形導波路の下底側に接続され下底側が所
定間隔で分離された2本の分岐導波路の一方に接続さ
れ、他方の導波路は矩体導波路から成り一方の長辺側が
第1の台形導波路の下底側に接続され他方の長辺側が2
本の分岐導波路の他方に接続されているものである。
【0020】このような光導波路型光分岐合波回路は、
所定間隔で分離した第2の台形導波路と矩形導波路と
が、入力導波路および2本の分岐導波路間に接続されて
いるので、分岐前と分岐後との光波波面の不整合損失を
抑制しつつ、入力導波路に入射した光を所定の分岐比で
分岐することができる。また、分岐前と分岐後との光波
波面の不整合損失を抑制することができるので、当該第
2の台形導波路および矩形導波路に接続される2本の分
岐導波路の分岐角度を1度以上に設定しても、低損失で
光波を分岐することができる。
【0021】また、本発明の光導波路型光分岐合波回路
においては、2分岐部の第1の台形導波路および2分割
導波路間、2分割導波路および2本の分岐導波路間に
は、それぞれ光導波可能な所定長さの隙間が設けられて
いることが好ましい。これにより、分岐部の加工性およ
び再現性が良好になる。
【0022】さらに、本発明の光導波路型光分岐合波回
路において2分岐部の2分割導波路の所定間隔を含めた
2本の分岐導波路側における総幅は、2本の分岐導波路の
2分割導波路側への接続側における総幅の1.1〜1.
5倍であることが好ましい。これにより、分岐前と分岐
後の光波フィールドの不整合損失を低減することができ
るので、2分岐部における2本の分岐導波路同士の間隔
を2μm以上にしても分岐損失を低減させることができ
る。
【0023】また、本発明の光導波路型光分岐合波回路
において3分岐部および2分岐部の矩形導波路に接続さ
れる分岐導波路は、矩形導波路の接続側から徐々に幅が
広がるテーパ直線導波路であることが好ましい。これに
より、矩形導波路で集光された光波の結合効率を高める
ことができる。
【0024】また、本発明の光導波路型光分岐合波回路
は、1つの入力導波路に入射した光が予め設定された2
N以外の偶数個の分岐数や奇数個の分岐数に対応した複
数の分岐導波路へ分岐するように、上述したY分岐部、
3分岐部および2分岐部が組み合わされ基板上のクラッ
ド中に形成されているものである。
【0025】このような光導波路型光分岐合波回路によ
れば、2N以外の偶数個の分岐数や奇数個の分岐数に対
応した複数の分岐導波路すべてに、低損失で光波を分岐
することができるので、光パワーを効率的に使用できる
ようになる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光導波路型光分岐
合波回路の実施の一形態について、図面を参照して説明
する。
【0027】本発明の光導波路型光分岐合波回路は図2
に示すように、基板上のクラッド2中に、入力直線導波
路3、Y分岐部4、第1の2本の分岐曲線導波路5、6
(以下、「第1の分岐曲線導波路5、6」とする。)、
第2の2本の分岐曲線導波路7、8(以下、「第2の分
岐曲線導波路7、8」とする。)および2本の出力直線
導波路9、10(以下、「出力直線導波路9、10」と
する。)が順に接続された状態で埋め込まれている。
【0028】Y分岐部4は図1に示すように、入力直線
導波路3に接続され当該入力直線導波路4の接続側3a
から徐々に幅が広がるテーパ導波路41と、テーパ導波
路41に接続され所定間隔W1で分離した対称形状から
成る2つの台形導波路42、43(以下、「台形導波路
42、43」とする。)とを備えている。この所定間隔
W1は、Y分岐部4の加工性がよくなるような寸法に定
められる。
【0029】台形導波路42、43は、各上底側42
a、43aがテーパ導波路41の幅広側41aに接続さ
れ、一方の下底側42bが当該台形導波路42、43の
所定間隔W1で分離されている一方の第1の分岐曲線導
波路5に接続され、他方の下底側43bが当該所定間隔
W1で分離されている他方の第1の分岐曲線導波路6に
接続されている。
【0030】このように接続されているテーパ導波路4
1および台形導波路42、43間、台形導波路42、4
3および第1の分岐曲線導波路5、6間には、それぞれ
光導波可能な所定長さの隙間L1が設けられている。ま
た、台形導波路42、43の下底側42b、43bにお
ける所定間隔W1を含めた総幅T1は、分岐曲線導波路
5、6の当該台形導波路42、43への接続側5a、6
aにおける所定間隔W1を含めた総幅T2の1.1〜1.
5倍に設定されている。
【0031】第1の分岐曲線導波路5、6は図2に示す
ように、曲率半径Rで湾曲した円弧が対称形状に構成さ
れている。この第1の分岐曲線導波路5、6の各出力端
部5b、6bには、それぞれ当該第1の分岐曲線導波路
5、6の曲率半径Rとは逆方向に曲率半径Rで湾曲して
いる第2の分岐曲線導波路7、8が、所定のオフセット
量of1でオフセット(軸ずれ)されて接続されている。
また、第2の分岐曲線導波路7、8の各出力端部7a、
8aには、それぞれ出力直線導波路9、10が所定のオ
フセット量of2でオフセット(軸ずれ)されて接続され
ている。これらオフセット量of1、of2は、光波分岐後の
曲げ損失の低減量によって定められる。次に、このよう
に構成された光導波路型光分岐合波回路1の製造方法お
よび光導波制御機能について説明する。 [製造方法]例えば、基板上に火炎堆積法などの膜形成手
段によって、ドープ剤を添加したSiO2を主成分とす
るコア層を成膜し、このコア層にフォトリソグラフィで
上述した導波路パターンを形成した後、反応性イオンエ
ッチングで導波路コアパターンに成形する。さらに、こ
の導波路コアパターンのコア層を覆うようにクラッド層
を成膜して、上述した光導波路型光分岐合波回路1の製
作が完了する。なお、基板としては、電気光学効果など
の物理効果をもたせるために、石英、LiNbO3等の
電気光学結晶、Si、GaAs等の半導体材料、または
ポリイミド、PMMA等の高分子有機材料で形成させる
ことが好ましい。 [光導波制御機能]入力直線導波路3に光を入力すると、
その光波はY分岐部4のテーパ導波路41を通過して、
台形導波路42、43で分岐される。この一方の台形導
波路42に入力された光波は、一方の第1の分岐曲線導
波路5および一方の第2の分岐曲線導波路7を介して一
方の出力直線導波路9へと伝搬され、他方の台形導波路
43に入力された光波は、他方の第1の分岐曲線導波路
6および他方の第2の分岐曲線導波路8を介して他方の
出力直線導波路10へと伝搬される。
【0032】この際、所定間隔W1で分離した対称形状
から成る台形導波路42、43が、テーパ導波路41お
よび第1の分岐導波路5、6間に接続されていることか
ら、分岐前と分岐後との光波波面の不整合損失を抑制す
ることができる。これは、この領域ではコアの屈折率を
持つ台形導波路42、43の部分よりも、クラッドの屈
折率を持つ台形導波路42、43間の隙間部分(所定間
隔W1)で光波の伝搬速度が速くなり、光波の波面が分
岐曲線導波路に対して垂直となるように傾くからであ
る。
【0033】また、分岐前と分岐後との光波波面の不整
合損失を抑制することができるので、台形導波路42、
43に接続される第1の分岐曲線導波路5、6の分岐角
度を1度以上に設定しても、低損失で光波を分岐するこ
とができる。
【0034】また、テーパ導波路41および台形導波路
42、43間、台形導波路42、43および第1の分岐
曲線導波路5、6間に、それぞれ光導波可能な隙間L1
が設けられていることから、間隔の狭い分岐部近傍にお
いてもクラッド材が供給され易くなるため、加工性およ
び再現性がよくなる。
【0035】さらに、台形導波路42、43の下底側4
2b、43bにおける所定間隔W1を含めた総幅T1が、
第1の分岐曲線導波路5、6の当該台形導波路42、4
3への接続側5a、6aにおける隙間W1を含めた総幅
T2の1.1〜1.5倍に設定されていることから、分
岐前と分岐後の光波フィールドの重なる領域が増大する
ので、この分岐前と分岐後の光波フィールドの不整合損
失を低減することができる。なお、総幅T1は総幅T2の
1.15〜1.25倍にすると、光波フィールドの不整
合損失がより低減され0.1dB未満となり、1.21
倍にすると、さらに低減され0.03dB未満に低減で
きる。
【0036】また、本発明の光導波路型光分岐合波回路
1の出力直線導波路9、10に光を同時に入力すると、
それら光波はそれぞれ第2の分岐曲線導波路7、8およ
び第1の分岐曲線導波路5、6を通過してY分岐部4で
合波されるので、合波された光波を入力直線導波路3か
ら出力させることができる。
【0037】なお、上述した本発明の光導波路型光分岐
合波回路1においては、Y分岐の対称構造を使用してい
たが、これに限らず、分岐損失を低減できれば、入力導
波路を3本の分岐導波路に分岐する3分岐構造や、入力
導波路を2本の分岐導波路に分岐する2分岐構造でもよ
い。
【0038】3分岐構造の光導波路型光分岐合波回路は
図5に示すように、基板上のクラッド(図示せず)中
に、入力直線導波路21、3分岐部20、2本の分岐曲
線導波路26、27(以下、「分岐曲線導波路26、2
7」とする。)、分岐テーパ直線導波路28および3本
の出力直線導波路29A、29B、29C(以下、「出
力直線導波路29A、29B、29C」とする。)が順
に接続された状態で埋め込まれている。
【0039】3分岐部20は、入力直線導波路21に接
続され当該入力直線導波路21の接続側21aから徐々
に幅が広がるテーパ直線導波路22と、テーパ直線導波
路22に接続され所定間隔で分離した対称形状から成る
2つの台形導波路23、24(以下、「台形導波路2
3、24」とする。)と、台形導波路23、24間に隙
間W2を有して配設される矩形導波路25とを備えてい
る。この台形導波路23と矩形導波路25との隙間W
2、台形導波路24と矩形導波路25との隙間W2は、そ
れぞれ3分岐部20の加工性がよくなるような寸法に定
められる。
【0040】台形導波路23、24の各上底側23a、
24aおよび矩形導波路25の一方の長辺側25aはテ
ーパ直線導波路22の幅広側22aに接続され、台形導
波路23、24の各下底側23b、24bおよび矩形導
波路25の他方の長辺側25bは、分岐曲線導波路2
6、27および分岐テーパ直線導波路28に対してそれ
ぞれ個別に接続されている。即ち、台形導波路23は分
岐曲線導波路26、台形導波路24は分岐曲線導波路2
7、矩形導波路25は分岐テーパ直線導波路28にそれ
ぞれ接続されている。
【0041】このように接続されているテーパ導波路2
2と、台形導波路23、24および矩形導波路25との
間、台形導波路23、24および矩形導波路25と、分
岐曲線導波路26、27および分岐テーパ直線導波路2
8との間には、それぞれ光導波可能な所定長さの隙間L
2が設けられている。また、3分岐部20の台形導波路
23、24の下底側23b、24bにおける矩形導波路
25の長辺および2つの隙間W2、W2を含めた総幅T3
は、分岐曲線導波路26、27および分岐テーパ直線導
波路28の矩形導波路25が列設された台形導波路2
3、24への接続側26a、27a、28aにおける総
幅T4の1.1〜1.5倍に設定されている。
【0042】分岐曲線導波路26、27は何れも変曲点
を有し、この変曲点の前後において相互に逆方向に所定
の曲率半径で湾曲した対称形状に構成され、各出力端部
26b、27bが離反するように配設されている。な
お、この分岐曲線導波路26、27は、上述した光導波
路型光分岐合波回路1のオフセットされた第1の分岐曲
線導波路5、6および第2の分岐曲線導波路7、8でも
よいのは言うまでもない。また、分岐テーパ直線導波路
28は矩形導波路25の接続側28aから徐々に幅が広
がるように構成されている。これら分岐曲線導波路2
6、27および分岐テーパ直線導波路28の各出力端部
26b、27b、28bには、それぞれ出力直線導波路
29A、29B、29Cが接続されている。
【0043】このように構成された光導波路型光分岐合
波回路の入力直線導波路21に光を入力すると、その光
波は3分岐部20のテーパ導波路22を通過して、台形
導波路23、24および矩形導波路25で分岐される。
この一方の台形導波路23に入力された光波は一方の分
岐曲線導波路26を介して出力直線導波路29Aへと伝
搬され、他方の台形導波路24に入力された光波は他方
の分岐曲線導波路27を介して出力直線導波路29Bへ
と伝搬され、さらに矩形導波路25に入力された光波は
分岐テーパ直線導波路28を介して出力直線導波路29
Cへと伝搬される。
【0044】この際、2つの隙間W2、W2で分離した台
形導波路23、24および矩形導波路25が、テーパ導
波路22と分岐曲線導波路26、27および分岐テーパ
直線導波路28との間に接続されていることから、分岐
前と分岐後との光波波面の不整合損失を抑制することが
できる。これは、この領域ではコアの屈折率を持つ台形
導波路23、24および矩形導波路25の部分よりも、
クラッドの屈折率を持つ台形導波路23および矩形導波
路25と、台形導波路24および矩形導波路25との各
隙間W2、W2部分で光波の伝搬速度が速くなり、光波の
波面が分岐曲線導波路に対して垂直となるように傾くか
らである。但し、矩形導波路25にある光波の波面は分
岐テーパ直線導波路28に対しほぼ垂直である。
【0045】また、分岐前と分岐後との光波波面の不整
合損失を抑制することができるので、台形導波路23、
24に接続される分岐曲線導波路26、27の分岐角を
1度以上に設定しても、低損失で光波を分岐することが
できる。
【0046】また、テーパ導波路22と、台形導波路2
3、24および矩形導波路25との間、台形導波路2
3、24および矩形導波路25と、分岐曲線導波路2
6、27および分岐テーパ直線導波路28との間に、そ
れぞれ光導波可能な隙間L2が設けられていることか
ら、間隔の狭い分岐部近傍においてもクラッド材が供給
され易くなるため、加工性および再現性がよくなる。
【0047】さらに、3分岐部20の台形導波路23、
24の下底側23b、24bにおける矩形導波路25の
長辺および2つの隙間W2、W2を含めた総幅T3は、分
岐曲線導波路26、27および分岐テーパ直線導波路2
8の矩形導波路25が列設された台形導波路23、24
への接続側26a、27a、28aにおける総幅T4の
1.1〜1.5倍に設定されていることから、分岐前と
分岐後の光波フィールドの重なる領域が増大するので、
この分岐前と分岐後の光波フィールドの不整合損失を低
減することができる。なお、総幅T3は総幅T4の1.1
5〜1.25倍にすると、光波フィールドの不整合損失
がより低減され0.15dB未満となり、1.21倍に
すると、さらに低減され0.1dB未満に低減できる。
【0048】なお、このような光導波路型光分岐合波回
路の各出力直線導波路29A、29B、29Cに光を同
時に入力すると、それら光波はそれぞれ分岐曲線導波路
26、27および分岐テーパ直線導波路28を通過して
3分岐部20で合波されるので、合波された光波を入力
直線導波路21から出力させることができる。
【0049】次に、2分岐構造の光導波路型光分岐合波
回路について説明する。この2分岐構造の光導波路型光
分岐合波回路は図6に示すように、基板上のクラッド
(図示せず)中に、入力直線導波路31、2分岐部3
0、分岐曲線導波路35、分岐テーパ直線導波路36お
よび2本の出力直線導波路37A、37B(以下、「出
力直線導波路37A、37B」とする。)が順に接続さ
れた状態で埋め込まれている。
【0050】2分岐部30は、入力直線導波路31に接
続され当該入力直線導波路31の接続側31aから徐々
に幅が広がる第1の台形導波路32と、第1の台形導波
路32の下底側32bに接続され所定間隔W3で分離し
た2分割導波路33、34とを備えている。この所定間
隔W3は、2分岐部30の加工性がよくなるような寸法
に定められる。
【0051】第1の台形導波路32は上底側32aが入
力直線導波路31と同一幅に形成され、下底側32bに
行くにしたがって幅が広がるように傾斜する傾斜面32
cを有している。
【0052】2分割導波路33、34の一方の導波路3
3は第2の台形導波路から成り、上底側33aが第1の
台形導波路32の傾斜面32c側に位置する下底側32
bに接続され、下底側33bが分岐テーパ直線導波路3
6と所定間隔で分離された分岐曲線導波路35に接続さ
れている。また、2分割導波路33、34の他方の導波
路34は矩体導波路から成り、一方の長辺側34aが第
1の台形導波路32の下底側32bに接続され、他方の
長辺側34bが分岐テーパ直線導波路36に接続されて
いる。
【0053】このように接続されている第1の台形導波
路32と2分割導波路33、34との間、2分割導波路
33、34と、分岐曲線導波路35および分岐テーパ直
線導波路36との間には、それぞれ光導波可能な所定長
さの隙間L3が設けられている。また、2分岐部30の
2分割導波路33、34の所定間隔W3を含めた分岐曲
線導波路35および分岐テーパ直線導波路36側におけ
る総幅T5は、分岐曲線導波路35および分岐テーパ直
線導波路36の2分割導波路33、34側への接続側3
5a、36aにおける総幅T6の1.1〜1.5倍に設
定されている。
【0054】分岐曲線導波路35は変曲点を有し、この
変曲点の前後において相互に逆方向に所定の曲率半径で
湾曲した対称形状に構成されている。なお、この分岐曲
線導波路35は、上述した光導波路型光分岐合波回路1
のオフセットされた第1の分岐曲線導波路5および第2
の分岐曲線導波路7でもよいのは言うまでもない。ま
た、分岐テーパ直線導波路36は矩形導波路34の接続
側36aから徐々に幅が広がるように構成されている。
これら分岐曲線導波路35および分岐テーパ直線導波路
36の各出力端部35b、36bには、それぞれ出力直
線導波路37A、37Bが接続されている。
【0055】このように構成された光導波路型光分岐合
波回路の入力直線導波路31に光を入力すると、その光
波は2分岐部30の第1の台形導波路32を通過して、
2分割導波路33、34で分岐される。2分割導波路3
3、34の一方の第2の台形導波路33に入力された光
波は、分岐曲線導波路35を介して一方の出力直線導波
路37Aへと伝搬され、他方の矩形導波路34に入力さ
れた光波は、分岐テーパ直線導波路36を介して他方の
出力直線導波路37Bへと伝搬される。
【0056】この際、所定間隔W3で分離した第2の台
形導波路33および矩形導波路34が、第1の台形導波
路32と、分岐曲線導波路35および分岐テーパ直線導
波路36との間に接続されていることから、分岐前と分
岐後との光波波面の不整合損失を抑制することができ
る。これは、この領域ではコアの屈折率を持つ第2の台
形導波路33および矩形導波路34の部分よりも、クラ
ッドの屈折率を持つ第2の台形導波路33および矩形導
波路34間の隙間部分(所定間隔W3)で光波の伝搬速
度が速くなり、光波の波面が分岐曲線導波路に対して垂
直となるように傾くからである。なお、矩形導波路34
は光波を中心に集光させるレンズの役割を果す。したが
って、この集光された光波は、矩形導波路34と分岐テ
ーパ直線導波路36の形状を最適にすることにより、任
意に光の結合効率を高めることができる。
【0057】また、分岐前と分岐後との光波波面の不整
合損失を抑制することができるので、第2の台形導波路
33に接続される分岐曲線導波路35の分岐角を1度以
上に設定しても、低損失で光波を分岐することができ
る。
【0058】また、第1の台形導波路32と2分割導波
路33、34との間、2分割導波路33、34と、分岐
曲線導波路35および分岐テーパ直線導波路36との間
に、それぞれ光導波可能な所定長さの隙間L3が設けら
れていることから、間隔の狭い分岐部近傍においてもク
ラッド材が供給され易くなるため、加工性および再現性
がよくなる。
【0059】さらに、2分割導波路33、34の所定間
隔W3を含めた分岐曲線導波路35および分岐テーパ直
線導波路36側における総幅T5が、分岐曲線導波路3
5および分岐テーパ直線導波路36の2分割導波路3
3、34側への接続側35a、36aにおける総幅T6
の1.1〜1.5倍に設定されていることから、分岐前
と分岐後の光波フィールドの重なる領域が増大するの
で、この分岐前と分岐後の光波フィールドの不整合損失
を低減することができる。なお、総幅T5は総幅T6の
1.15〜1.25倍にすると、光波フィールドの不整
合損失がより低減され0.15dB未満となり、1.2
1倍にすると、さらに低減され0.1dB未満に低減で
きる。
【0060】なお、このような光導波路型光分岐合波回
路の出力直線導波路37A、37Bに光を同時に入力す
ると、それら光波はそれぞれ分岐曲線導波路35および
分岐テーパ直線導波路36を通過して2分岐部30で合
波されるので、合波された光波を入力直線導波路31か
ら出力させることができる。
【0061】このようなY分岐部4、3分岐部20およ
び2分岐部30を適宜組合せて、基板上のクラッド中に
形成させれば、1つの入力導波路に入射した光が予め設
定された2N以外の偶数個の分岐数や奇数個の分岐数に
対応した複数の分岐導波路へ、低損失で光波を分岐させ
ることができるようになる。
【0062】
【実施例】また、本発明の光導波路型光分岐合波回路に
ついて、以下のような条件で実験を行った。 [実施例1]まず、図1に示す光導波路型光分岐合波回路
1を使用して、過剰分岐損失を測定した。
【0063】コア幅A1=8μm、コア厚D1=8μm、
コアとクラッドとの比屈折率差Δ=0.3%、テーパ導
波路41の長さC1=280μm、台形導波路42、4
3の長さB1=75μm、第1の分岐曲線導波路5、6
の分岐角度θ1=1.5度、台形導波路42、43およ
び第1の分岐曲線導波路5、6それぞれの間隔W1=3
μm、Y分岐部4における各導波路間隔L1=5μmに
製造された光導波路型光分岐合波回路1の入力直線導波
路3から、波長λ=1.30μm、1.55μmの光を
それぞれ入射して、台形導波路42,43の長さB1に
対する過剰分岐損失を測定した。なお、コア幅A1は入
力直線導波路3、第1の分岐曲線導波路5、6、第2の
分岐曲線導波路7、8および出力直線導波路9、10の
幅であり、コア厚D1はこれらとY分岐部4の厚さであ
る。
【0064】測定結果は図3に示すように、過剰分岐損
失が最小となる台形導波路の最適長さがあることがわか
った。この過剰分岐損失が最小となる台形導波路長さ
は、波長λ=1.30μm、1.55μmの何れの光で
も同じで、過剰分岐損失はそれぞれ0.053dB、
0.064dBであった。したがって、非常に低損失に
なることが確認できた。 [実施例2]次に、実施例1で使用した光導波路型光分岐
合波回路1で、全長3.5cmの1×16Y分岐スプリ
ッターを試作し、入力ポートから波長λ=1.30μ
m、1.55μmの光をそれぞれ入射して各出力ポート
の挿入損失を測定した。なお、挿入損失には、16分の
1の本質的な分岐損失、過剰分岐損失、入出力光ファイ
バとの結合損失および光導波路の伝播損失が含まれる。
【0065】測定結果は図4に示すように、出力ポート
の平均挿入損失は、波長λ=1.30μm、1.55μ
mにおいて、それぞれ12.879dB、12.830
dBとなり、出力ポート間のばらつきは各波長において
0.45dBになることが確認できた。
【0066】なお、この1×16Y分岐スプリッターの
製造上の加工性および再現性も良好であった。 [実施例3]さらに、Y分岐部4(図1)、3分岐部20
(図5)および2分岐部30(図6)を組合せ、図7に
示すような1×5分岐導波路を試作して分岐特性を調べ
た。具体的には、光を入力させるための入力直線導波路
31に2分岐部30が接続され、2分岐部30の第2の
台形導波路33に分岐曲線導波路35が、矩形導波路3
4に当該矩形導波路34の接続側から徐々に幅が広がる
分岐テーパ曲線導波路38がそれぞれ接続され、分岐曲
線導波路35の出力端部に入力直線導波路21が、分岐
テーパ曲線導波路38の出力端部に入力直線導波路2が
それぞれ接続されている。この入力直線導波路21に3
分岐部20が、入力直線導波路2に2分岐部2がそれぞ
れ接続されている。そして、3分岐部20の一方の台形
導波路23に一方の分岐曲線導波路26が、他方の台形
導波路24に他方の分岐曲線導波路27が、中心の矩形
導波路25に分岐テーパ直線導波路28がそれぞれ接続
され、2分岐部2の一方の台形導波路42に一方の分岐
曲線導波路11が、他方の台形導波路43に他方の分岐
曲線導波路12がそれぞれ接続されて、基板上のクラッ
ド中に形成されている。
【0067】このように形成された光導波路型光分岐合
波回路は、コア幅A=8μm、コア厚D=8μm、コア
とクラッドとの比屈折率差Δ=0.33%、2分岐部3
0の第1の台形導波路32の長さC3=200μm、3
分岐部20のテーパ導波路22の長さC2=250μ
m、Y分岐部4のテーパ導波路41の長さC1=300
μm、分岐曲線導波路35、38の分岐角度θ3=1.
0度、分岐曲線導波路26、27の分岐角度θ2=1.
0度、分岐曲線導波路11、12の分岐角度θ1=1.
0度、2分岐部30の2分割導波路33、34の間隔W
3=3.0μm、2分岐部30における各導波路間隔L3
=3.0μm、3分岐部20の台形導波路23および矩
形導波路25と、台形導波路24および矩形導波路25
との各隙間W2=3.0μm、3分岐部20における各
導波路間隔L2=2.5μm、Y分岐部4の台形導波路
42、43および分岐曲線導波路11、12それぞれの
間隔W1=3μm、Y分岐部4における各導波路間隔L1
=2.5μmに製造されている。なお、2分岐部30で
は光パワーを3:2で分岐するために、矩形導波路34
の幅=6μm、分岐テーパ曲線導波路38の矩形導波路
34への接続側の幅=5μmとし、さらに、3分岐部2
0の矩形導波路25に接続される分岐テーパ直線導波路
28の当該矩形導波路25への接続側の幅=7μmとす
る。
【0068】このような光導波路型光分岐合波回路の入
力直線導波路31から、波長λ=1.31μmの光を入
射して、各分岐出力ポートP1〜P5から出力される光パ
ワーを測定した。測定した結果、各分岐出力ポートP1
〜P5から出力される光パワーは、10.7dBであっ
た。また、伝搬損失を考慮すると分岐損失は0.20d
Bになることがわかった。この値は、従来の1×2Y分
岐導波路とほぼ同じ値である。
【0069】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明のY分岐
部が基板上のクラッド中に形成された光導波路型光分岐
合波回路によれば、分岐前と分岐後との光波波面の不整
合損失を抑制することができるので、当該2つの台形導
波路に接続される2本の分岐導波路の分岐角度を1度以
上に設定しても、低損失で光波を分岐することができ
る。また、分岐前と分岐後の光波フィールドの不整合損
失を低減することができるので、Y分岐部における2本
の分岐導波路同士の間隔を2μm以上にしても分岐損失
を低減させることができる。したがって、加工性および
再現性が良好になると共に小型化を図ることが可能にな
る。
【0070】また、本発明の3分岐部が基板上のクラッ
ド中に形成された光導波路型光分岐合波回路によれば、
Y分岐部を有する光導波路型光分岐合波回路のような効
果を具備すると共に、入力導波路に入射した光を3分岐
することができる。
【0071】また、本発明の2分岐部が基板上のクラッ
ド中に形成された光導波路型光分岐合波回路によれば、
Y分岐部を有する光導波路型光分岐合波回路のような効
果を具備すると共に、入力導波路に入射した光を2分岐
することができる。
【0072】さらに、これらY分岐部、3分岐部および
2分岐部を適宜組合せれば、2N以外の偶数個の分岐数
や奇数個の分岐数に対応した複数の分岐導波路すべて
に、低損失で光波を分岐することができるので、光パワ
ーを効率的に使用できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光導波路型光分岐合波回路の実施の一
形態を示す部分詳細図。
【図2】本発明の光導波路型光分岐合波回路の実施の一
形態を示す全体説明図。
【図3】本発明の光導波路型光分岐合波回路の台形導波
路長さと通過分岐損失との関係を示すグラフ。
【図4】本発明の光導波路型光分岐合波回路から成る1
×16Y分岐スプリッターの各出力ポートでの挿入損失
を示すグラフ。
【図5】本発明の光導波路型光分岐合波回路の他の実施
の一形態を示す説明図。
【図6】本発明の光導波路型光分岐合波回路の他の実施
の一形態を示す説明図。
【図7】本発明の光導波路型光分岐合波回路の他の実施
の一形態を示す説明図。
【図8】従来のY分岐導波路(光導波路型光分岐合波回
路)を示す全体説明図。
【符号の説明】
1・・・・・導波路型光分岐合波回路 3・・・・・入力直線導波路 4・・・・・Y分岐部 5・・・・・一方の分岐曲線導波路 6・・・・・他方の分岐曲線導波路 41・・・・・テーパ導波路 42・・・・・一方の台形導波路 42a・・・・・一方の台形導波路の上底側 42b・・・・・一方の台形導波路の下底側 43・・・・・他方の台形導波路 43a・・・・・他方の台形導波路の上底側 43b・・・・・他方の台形導波路の下底側 20・・・・・3分岐部 21・・・・・入力直線導波路 22・・・・・テーパ導波路 22a・・・・・テーパ導波路の幅広側 23・・・・・一方の台形導波路 23a・・・・・一方の台形導波路の上底側 23b・・・・・一方の台形導波路の下底側 24・・・・・他方の台形導波路 24a・・・・・他方の台形導波路の上底側 24b・・・・・他方の台形導波路の下底側 25・・・・・矩形導波路 25a・・・・・矩形導波路の一方の長辺側 25b・・・・・矩形導波路の他方の長辺側 30・・・・・2分岐部 31・・・・・入力直線導波路 32・・・・・第1の台形導波路 32b・・・・・第1の台形導波路の下底側 33・・・・・第2の台形導波路 33a・・・・・第2の台形導波路の上底側 33b・・・・・第2の台形導波路の下底側 34・・・・・矩形導波路 34a・・・・・矩形導波路の一方の長辺側 34b・・・・・矩形導波路の他方の長辺側 35・・・・・分岐曲線導波路 36・・・・・分岐テーパ直線導波路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂本 直志 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力導波路を2本の分岐導波路に分岐する
    Y分岐構造のY分岐部が基板上のクラッド中に形成され
    た光導波路型光分岐合波回路において、 前記Y分岐部は、前記入力導波路に接続され当該入力導
    波路の接続側から徐々に幅が広がるテーパ導波路と、前
    記テーパ導波路に接続され所定間隔で分離した対称形状
    から成る2つの台形導波路とを備え、前記2つの台形導
    波路は、各上底側が前記テーパ導波路の幅広側に接続さ
    れ、一方の下底側が前記所定間隔と同一間隔で分離され
    た前記2本の分岐導波路の一方に接続され、他方の下底
    側が前記2本の分岐導波路の他方に接続されていること
    を特徴とする光導波路型光分岐合波回路。
  2. 【請求項2】入力導波路を3本の分岐導波路に分岐する
    3分岐構造の3分岐部が基板上のクラッド中に形成され
    た光導波路型光分岐合波回路において、 前記3分岐部は、前記入力導波路に接続され当該入力導
    波路の接続側から徐々に幅が広がるテーパ導波路と、前
    記テーパ導波路に接続され所定間隔で分離した対称形状
    から成る2つの台形導波路と、前記2つの台形導波路間
    に隙間を有して配設される矩形導波路とを備え、前記2
    つの台形導波路の各上底側および前記矩形導波路の一方
    の長辺側は前記テーパ導波路の前記幅広側に接続され、
    前記2つの台形導波路の各下底側および前記矩形導波路
    の他方の長辺側は、所定間隔で分離された前記3本の分
    岐導波路に対してそれぞれ個別に接続されていることを
    特徴とする光導波路型光分岐合波回路。
  3. 【請求項3】入力導波路を2本の分岐導波路に分岐する
    2分岐構造の2分岐部が基板上のクラッド中に形成され
    た光導波路型光分岐合波回路において、 前記2分岐部は、前記入力導波路に接続され当該入力導
    波路の接続側から徐々に幅が広がる第1の台形導波路
    と、前記第1の台形導波路の下底側に接続され所定間隔
    で分離した2分割導波路とを備え、前記2分割導波路の
    一方の導波路は第2の台形導波路から成り上底側が前記
    第1の台形導波路の前記下底側に接続され下底側が所定
    間隔で分離された前記2本の分岐導波路の一方に接続さ
    れ、他方の導波路は矩体導波路から成り一方の長辺側が
    前記第1の台形導波路の前記下底側に接続され他方の長
    辺側が前記2本の分岐導波路の他方に接続されているこ
    とを特徴とする光導波路型光分岐合波回路。
  4. 【請求項4】1つの前記入力導波路に入射した光が予め
    設定された2N以外の偶数個の分岐数や奇数個の分岐数
    に対応した複数の前記分岐導波路へ分岐するように、請
    求項1記載の前記Y分岐部、請求項2記載の前記3分岐
    部および請求項3記載の前記2分岐部が組み合わされ前
    記基板上の前記クラッド中に形成されていることを特徴
    とする光導波路型光分岐合波回路。
  5. 【請求項5】前記Y分岐部の前記テーパ導波路および前
    記2つの台形導波路間、前記2つの台形導波路および前
    記2本の分岐導波路間には、それぞれ光導波可能な所定
    長さの隙間が設けられていることを特徴とする請求項1
    または4記載の光導波路型光分岐合波回路。
  6. 【請求項6】前記Y分岐部の前記2つの台形導波路の前
    記下底側における前記所定間隔を含めた総幅は、前記2
    本の分岐導波路の当該2つの台形導波路への接続側にお
    ける前記同一間隔を含めた総幅の1.1〜1.5倍であ
    ることを特徴とする請求項1、4または5記載の光導波
    路型光分岐合波回路。
  7. 【請求項7】前記3分岐部の前記矩形導波路が列設され
    た前記2つの台形導波路および前記テーパ導波路間、前
    記矩形導波路が列設された前記2つの台形導波路および
    前記3本の分岐導波路間には、それぞれ光導波可能な所
    定長さの隙間が設けられていることを特徴とする請求項
    2または4記載の光導波路型光分岐合波回路。
  8. 【請求項8】前記3分岐部の前記2つの台形導波路の前
    記下底側における前記矩形導波路の前記長辺および前記
    隙間を含めた総幅は、前記3本の分岐導波路の前記矩形
    導波路が列設された前記2つの台形導波路への接続側に
    おける総幅の1.1〜1.5倍であることを特徴とする
    請求項2、4または7記載の光導波路型光分岐合波回
    路。
  9. 【請求項9】前記2分岐部の前記第1の台形導波路およ
    び前記2分割導波路間、前記2分割導波路および前記2
    本の分岐導波路間には、それぞれ光導波可能な所定長さ
    の隙間が設けられていることを特徴とする請求項3また
    は4記載の光導波路型光分岐合波回路。
  10. 【請求項10】前記2分岐部の前記2分割導波路の前記
    所定間隔を含めた前記2本の分岐導波路側における総幅
    は、前記2本の分岐導波路の前記2分割導波路側への接
    続側における総幅の1.1〜1.5倍であることを特徴
    とする請求項3、4または9記載の光導波路型光分岐合
    波回路。
  11. 【請求項11】前記3分岐部および前記2分岐部の前記
    矩形導波路に接続される分岐導波路は、前記矩形導波路
    の接続側から徐々に幅が広がるテーパ直線導波路である
    ことを特徴とする請求項2、3、4、7、8、9または
    10記載の光導波路型光分岐合波回路。
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