JPH11237673A - カメラ - Google Patents

カメラ

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JPH11237673A
JPH11237673A JP35674598A JP35674598A JPH11237673A JP H11237673 A JPH11237673 A JP H11237673A JP 35674598 A JP35674598 A JP 35674598A JP 35674598 A JP35674598 A JP 35674598A JP H11237673 A JPH11237673 A JP H11237673A
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film
lens
gear
camera
frame
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Kenichi Kishida
賢一 岸田
Yasuo Asakura
康夫 朝倉
Masatoshi Sato
雅俊 佐藤
Hitoshi Maeno
均 前野
Keita Takahashi
敬太 高橋
Yoshihiro Maeda
義浩 前田
Mitsuhiro Sato
光浩 佐藤
Setsuya Kataoka
摂哉 片岡
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Olympus Optical Co Ltd
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  • Camera Data Copying Or Recording (AREA)
  • Camera Bodies And Camera Details Or Accessories (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】正確な位置に等間隔でデータを写し込むデータ
写し込み機構を具備するカメラを提供する。 【解決手段】フィルムにデータを写し込むデータ写し込
み手段と、上記フィルムに設けられたパーフォレーショ
ンの移動数を検出する第1検出手段と、上記フィルムの
移動量を上記第1検出手段よりも高い分解能で検出する
第2検出手段と、上記第1及び第2検出手段の出力に基
づいて上記データ写し込み手段に写し込み信号を出力す
る制御手段と、を具備しており、上記制御手段は、上記
フィルムの巻き上げ中に、上記第1検出手段の出力を所
定値カウントした時点で上記第2検出手段の出力をモニ
ターし、該第2検出手段の出力が所定値となった時点で
該第2検出手段の出力に同期させて上記写し込み信号を
出力することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラ、詳しく
は、データ写し込み機構を備えるカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カメラにおけるデータ写し込み機
構に関し、特公昭57−55131号公報には、フィル
ムの巻上げに追従してパルス信号を発生する検出手段の
出力に基づいて数値表示器を間欠発光させる技術手段が
開示されている。
【0003】また、特開昭60−166937号公報に
は、フィルムの移動に応答して信号を出力し、信号の出
力時間間隔の計時結果に基づき細かい時間間隔を設定
し、これによりデータ記録を行う技術手段が開示されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
公昭57−55131号公報に開示された技術手段で
は、写し込み文字間隔が一定になる反面、従動スプロケ
ットや従動摩擦ローラのみを用いた方式では、撮影時の
フィルム停止位置と写し込み開始位置の相関を正確に検
出できないため、撮影画面に対する写し込み開始位置が
ばらつき、極端な場合、プリント時に写し込みデータが
プリント範囲の外にあってけられてしまう虞がある。
【0005】また、上記特開昭60−166937号公
報に開示された技術手段では、パトローネからのフィル
ム引き出し力量は小刻みに変化しており、その結果フィ
ルムの巻上げスピードも小刻みに変化する。また、カメ
ラを使い込む程、フィルム給送経路中の摩擦係数が増大
し、巻上げスピードの小刻みな変化が激しくなる。その
ため、写し込み文字間隔が不揃いになる虞があった。ま
た、フィルム巻上げ時にスプールに巻取ったフィルムが
急激に巻き締まることがあり、この場合には対応ができ
ず写し込みデータの文字が重なってしまう虞があった。
【0006】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであり、正確な位置に等間隔でデータを写し込むデー
タ写し込み機構を具備するカメラを提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の第1のカメラは、フィルムにデータを写し
込むデータ写し込み手段と、上記フィルムに設けられた
パーフォレーションの移動数を検出する第1検出手段
と、上記フィルムの移動量を上記第1検出手段よりも高
い分解能で検出する第2検出手段と、上記第1及び第2
検出手段の出力に基づいて上記データ写し込み手段に写
し込み信号を出力する制御手段と、を具備しており、上
記制御手段は、上記フィルムの巻き上げ中に、上記第1
検出手段の出力を所定値カウントした時点で上記第2検
出手段の出力をモニターし、該第2検出手段の出力が所
定値となった時点で該第2検出手段の出力に同期させて
上記写し込み信号を出力することを特徴とする。
【0008】上記の目的を達成するために本発明の第2
のカメラは、フィルムを給送するフィルム給送装置と、
上記フィルムにデータを写し込むデータ写し込み手段
と、上記フィルムに設けられたパーフォレーションの移
動数を検出する第1検出手段と、上記フィルムの移動量
を上記第1検出手段よりも高い分解能で検出する第2検
出手段と、上記第1検出手段の出力に基づいて上記フィ
ルム給送装置を制御して上記フィルムの一駒送りを行う
と共に、上記第2検出手段の出力に基づいて上記データ
写し込み手段を制御して上記フィルムへのデータ写し込
みを行わせる制御手段と、を具備することを特徴とす
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。
【0010】図1,図2は、それぞれ本発明の一実施形
態であるカメラの外観上面図,外観正面図である。
【0011】このカメラ1は、その外観が図1,図2に
示すようになっていて、前面側を前側カバー21で、後
面側を後側カバー24で側面側をサイドカバー27で覆
うとともに、該前側カバー21の前面側ほぼ中央部には
鏡枠ユニット(レンズ鏡枠)2を、その上部には外装パ
ネル22を有してなり、後面側には裏蓋25を開閉自在
に有している。
【0012】上記前側カバー21は、カメラ内部の各構
成部材を前方より覆う部材であり、左側にカメラ1を把
持するためのグリップ部21aが設けられている。この
グリップ部21aの上部には、内部にストロボ発光部8
が配置された透明パネルでなるストロボ窓23が配設さ
れていて、このストロボ窓23の左側近傍には、撮影時
に該ストロボ窓23に指がかかるのを防止するための突
起21bが設けられている。また、この前側カバー21
の上面には、左側にレリーズ操作を行うレリーズボタン
30が設けられ、その周囲には、突起部31aに指をか
けて上記レリーズボタン30を中心に左右に回転させる
ことでズーミングを行うズームダイヤル31が設けられ
ている。上記レリーズボタン30の右側には、表示用L
CDの透明窓たるLCD窓29が設けられ、さらに右側
にはカメラの撮影モードを切替える撮影モードボタン3
2,フラッシュモードを切替えるフラッシュモードボタ
ン33,セルフタイマーおよびリモコン撮影状態を設定
する、セルフタイマー/リモコンボタン34が並設さ
れ、カメラ上面の右端部分には、パノラマ撮影状態と標
準撮影状態を切替えるパノラマボタン35が設けられて
いる。
【0013】上記鏡枠ユニット2は、図示しない撮影レ
ンズを支持する筒状の枠部材である。この鏡枠ユニット
2の光軸前方側になるレンズ開口部には、撮影時には開
口して被写体光束を通過可能にするとともに、携帯時に
は撮影レンズを保護するために遮蔽するレンズバリア7
1,73が設けられている。
【0014】上記後側カバー24は、カメラ後面側を覆
う外装部材であり、ファインダ接眼部を覆うための突出
部24aが右側上部に設けられているとともに、同後側
カバー24の上部には、カメラの電源のオン/オフを切
替える電源ボタン36と、データ写し込みモードを切替
えるデートモードボタン22,写し込むデータの修正設
定および表示用LCDの照明を点灯させるデートセット
/照明ボタン23が設けられている。
【0015】上記裏蓋25は、カメラ後方部に設けら
れ、フィルムを出し入れを行う蓋部材である。
【0016】上記透光部材たる外装パネル22は、上記
前側カバー21に接着または溶着等で固着されていて、
カメラの外観を構成する部材の1つである。この外装パ
ネル22は、透明の部材の表面に遮光用塗料膜が一体に
例えばインモールド成形で射出成形されている。この外
装パネル22は、上記レンズ鏡枠2の右上側になる位置
にファインダ用入射窓22bと測光用窓22aが設けら
れていて、これらの窓22b,22aは、その表面を遮
光用塗料膜で覆っていないために透光性を有している。
また、これらファインダ用入射窓22bと測光用窓22
aの間となる位置にはAF投光用窓22cが、上記鏡枠
ユニット2の上側やや左寄りになる位置にはAF受光用
窓22dがそれぞれ設けられていて、これらには赤外光
のみ透過する性質の遮光用塗料が用いられている。AF
受光用窓22dの左側近傍には、セルフタイマーLED
窓22eが設けられていて、ここには赤色光を透過する
タイプの遮光用塗料が用いられており、セルフタイマー
作動中に内部に設けられている表示用LEDの点灯を外
部から観察できるようになっている。
【0017】図3,図4は、それぞれ上記カメラ1の内
部の構成を示す上面透視図,正面透視図である。
【0018】図に示すように、鏡枠ユニット2は、その
内部にシャッタユニット3,シャッタプランジャ11
1,フォーカスモータ(AFモータ)108,撮影レン
ズ等を有しており、上記シャッタユニット3は、上記シ
ャッタプランジャ111により駆動されるレンズシャッ
タである。また、上記カメラ1の一側方に形成されたグ
リップ内のパトローネ室内には、フィルム13が装填さ
れたパトローネ14が配置されるようになっている。
【0019】一方、該パトローネ室の内壁面前方には、
DXコード検出装置9が配置されていて、また、上記グ
リップ部内の前方には2つの内蔵電池10が、さらに、
該電池10の後方には、ストロボ発光用のメインコンデ
ンサ11がそれぞれ配設されている。
【0020】上記カメラ1の他側方には、スプール室4
bが形成されており、該スプール室4b内には上記パト
ローネ14から送出されるフィルム13の巻上用のスプ
ール217が配設されている。また、該スプール217
の内部には、同軸に本体駆動モータ(WZモータ)20
1が配設されており、上記フィルム13の巻き上げ,巻
き戻しおよびズーム駆動,画面サイズ切換動作を行うよ
うになっている。さらに、上記スプール室4bの前方で
あって、上記レンズ鏡枠2寄りの略三角形状のスペース
には、上記本体駆動モータ201における上記各動作を
切換える切換プランジャ206が配設されている。
【0021】上記スプール室4bと鏡枠ユニット2との
間の空間より中央部背面がわにかけて、パノラマ切換機
構7が配設されている。該パノラマ切換機構7は、上記
本体駆動モータ201で駆動され、画面サイズを標準サ
イズとパノラマサイズとに切換える。また、該画面サイ
ズ切換動作に連動してデート写し込み位置を切換えるデ
ート写し込み装置を具備している。
【0022】上記パノラマ切換機構7は、上述したよう
にスプール室4bと鏡枠ユニット2との間に配置してい
る(図3における斜線部)。これにより、本体駆動モー
タ201の近くに配置しているので伝達機構が少なくて
すみ、カメラを大型化せずに電動で画面サイズを切換え
ることが可能となる。
【0023】上記DXコード検出装置9,内蔵電池1
0,メインコンデンサ11の上方には、ストロボ発光部
8の制御基板であるストロボ制御基板323が配設され
ている。上記ストロボ発光部8は、Xe管,反射傘等か
らなる発光部であり、グリップ部前面上方に配置され、
該ストロボ制御基板323により駆動される。
【0024】カメラ1内部の下面側には、本体駆動機構
6が配設されている。該本体駆動機構6は、上記本体駆
動モータ201からの出力を上記切換プランジャ206
で切換えて、フィルム13の巻き上げ、巻き戻し、鏡枠
ユニット2へ動力を伝えてズーム駆動、パノラマ切換機
構7へ動力を伝えて画面サイズ切換えを行うようになっ
ている。
【0025】上記本体駆動機構6における、上記スプー
ル室4bのほぼ下方部にあたる位置には、切換クラッチ
部6aが配設されていて、上記本体駆動モータ201か
らの出力を切換プランジャ206と該本体駆動モータ2
01の回転方向を利用して出力の初期段階で各被駆動側
へ切換えるようになっている。
【0026】上記鏡枠ユニット2およびスプール室4b
の上方には、ファインダーユニット5が配設されてい
る。このファインダーユニット5は、ファインダーレン
ズ,ファインダーズーミング機構,測距装置,測光装
置,ファインダーの画面サイズ切換機構等で主要部が構
成されている。
【0027】上記ファインダーユニット5の前面には、
測距用発光素子(IRED)423およびファインダー
の対物レンズ151〜153が配設されており、また、
鏡枠ユニット2の上方前面部には、測光用受光素子45
0,測距用受光素子(PSD)420がそれぞれ配設さ
れている。
【0028】また、上記ファインダーユニット5は、回
転部材163,駆動用ベルト162,カム部材161か
らなるファインダズーミング機構によって、鏡枠ユニッ
ト2のズーミング動作に連動してズーミングされるよう
になっている。
【0029】さらに、ファインダーユニット5内のカメ
ラ後方でパノラマ切換機構7の上方には、ファインダー
パノラマ切換機構15が配設されている。該ファインダ
ーパノラマ切換機構15は、画面サイズを切換える際に
上記パノラマ切換機構7に連動して、該パノラマ切換機
構7の動力でファインダーの視野マスクとファインダー
倍率を切換える機構である。
【0030】上述したように上記ファインダーパノラマ
切換機構15は、パノラマ切換機構7の上方に配置した
ため、伝達機構が少なくてすみ、カメラを大型化せずに
ファインダーの上記切換えを行うことが可能となる。
【0031】上記カメラ1の上面のほぼ全域には、主基
板301が配設されている。該主基板301は、カメラ
の主要電気回路部品を実装している硬質プリント基板で
あり、後述するように各種フレキシブルプリント基板と
接続されている。なお、該主基板301には、表示回路
(LCD)404や表示照明装置454(図74参照)
等で構成されている表示装置16が配設されている。な
お、詳細は後述する。
【0032】次に、本発明の実施形態のカメラにおける
レンズ鏡筒について説明する。
【0033】図5ないし図7は、本発明の実施形態のカ
メラにおけるレンズ鏡筒の構成を示す中央断面図であ
り、また、図9ないし図12は、該レンズ鏡筒の詳細な
構成を示す分解斜視図である。なお、図5は、広角端時
のフォーカス群初期位置(無限側)の状態を、また、図
6は、広角端時のフォーカス群繰出し位置(至近側)の
状態を、さらに、図7は、望遠端時のフォーカス群初期
位置(無限側)の状態をそれぞれ示している。
【0034】図5ないし図7に示すように、本レンズ鏡
筒は前方より第1レンズ群141、第2レンズ群14
2、第3レンズ群143、第4レンズ群144が配設さ
れている。図8は、ズーム動作時における上記各レンズ
群の動きの概略を示した図であるが、同図に示すように
上記各レンズ群の内、第1レンズ群141ないし第3レ
ンズ群143は広角端より望遠端に至る間、レンズ鏡筒
内を一体的に移動するようになっている。
【0035】以下、図5ないし図7および図9ないし図
12を参照して各部の詳細な説明を行う。なお、図9な
いし図12は、何れも光軸方向に各部材を分解して示し
たものである。
【0036】図5,図9に示すように、レンズ鏡筒の固
定枠52は、後端部で図示せぬカメラ本体に固定され、
第1レンズ群枠53(図10参照)の後端部に配設され
た3ヶ所の直進キー53bが嵌入する直進キー溝52a
と、FPCガイド78(図12参照)が嵌入する直進キ
ー溝52dが形成されている。また、該固定枠52の外
周には回転枠51が回動自在に嵌合しており、さらに、
該固定枠52の先端部外周には円周方向に沿って溝52
cが形成されていて、上記回転枠51を光軸方向に係止
するためのCリング64が装着されている。
【0037】一方、該固定枠52の内周には、中枠59
(図12参照)のカムフォロワ59aと嵌合するカム溝
52bが形成されている(図23に該固定枠52の展開
図を示す)。また、該固定枠52の先端部内周には、該
固定枠52と第1レンズ群枠53との隙間から不要光が
鏡枠内に進入するのを防止するための植毛布等で作られ
た遮光部材145が固着されている。
【0038】上記回転枠51は、上述したようにその内
周面で上記固定枠52の外周と径方向に嵌合し、該固定
枠52先端部に装着されたCリング64によって光軸方
向の動きが係止されるようになっている。これにより、
回転枠51は固定枠52に対して回動方向には可動する
が光軸方向の移動は規制されている。
【0039】また、上記回転枠51の内周には第1レン
ズ群枠53を光軸方向に移動させるための有底のカム溝
51bとFPCガイド78を光軸方向に移動させるため
の有底カム溝51cとが形成され(図24に展開図を示
す)、外周上にはギヤー51aが形成され、ズーム駆動
ユニットの出力ギヤーであるズームギヤー227がこれ
に噛み合い回転駆動を行うようになっている。さらに、
回転枠51の外周にはズームレンズのズーミング位置を
検知するズームフォトリフレクタ139のためのズーム
エンコーダのパターンシート76が固着されている。
【0040】図10に示すように、上記第1レンズ群1
41のレンズ枠(鏡枠)である第1レンズ群枠53は、
その後端部外周に等間隔に、上記固定枠52の直進キー
溝52aに嵌合する直進キー53bが形成され、該固定
枠52に対して光軸方向に移動可能になっている。さら
に上記直進キー53b上面には、上記回転枠51のカム
溝51bに嵌合するカムフォロワ53aが形成されてい
る。また、該第1レンズ群枠53の内周には、シャッタ
地板81(図11参照)が径方向および回転方向の位置
が規制され、間にシャッタ蓋82(図11参照)を挟み
込んだ状態でビス65によって締結されている。
【0041】さらに、上記第1レンズ群53の内周には
前枠60(図11参照)と中枠59(図12参照)が周
方向で回動自由に嵌合し、第4レンズ群枠57(図12
参照)に取り付けられたローラ77が入り込み、該第4
レンズ群枠57を回転方向に規制する直進キー溝53e
(図5参照)が内周3ヶ所に形成されている。また、上
記中枠59を光軸方向に規制するためのピン75を圧入
するための貫通孔53cが穿設されている。
【0042】また、上記第1レンズ群枠53の光軸方向
先端部には、バリアを開閉するバリア駆動リング69が
径方向で回動可能に嵌合し、先端部の孔より突出してく
るバリア駆動ギヤー100b(図11参照)と連結され
ている。
【0043】図12に示すように、第4レンズ群枠57
は上記第4レンズ群144を保持する第4レンズ群保持
枠56が一体となるようにネジにより締結されており、
その外周には3個のピン57aが植設され、このピンに
ローラ77が回転可能に嵌合している。該ローラ77
は、上記第1レンズ群枠53の内周に設けられた直進キ
ー溝53e(図5参照)に嵌合しており、これにより該
第4レンズ群枠57は第1レンズ群枠53に対し光軸方
向にのみ移動可能であり、回動方向には可動しないよう
になっている。
【0044】また、該第4レンズ群枠57とシャッタ地
板81(図11参照)との間には第4レンズ群ばね62
が、ばね受け63を間に介して配設され、常にローラ7
7が中枠59の端面カム59bに当て付くように付勢さ
れている。
【0045】上記中枠59は、その外周と第1レンズ群
枠53(図10参照)の内周が径方向に嵌合しており、
外周上に形成された溝59cに該第1レンズ群枠53の
外周から圧入されたピン75の先端部が嵌合することに
よって第1レンズ群枠53に対し、光軸方向には一体で
進退し、回転は自在に保持されている。また、該中枠5
9の外周には上記固定枠52のカム溝52bに嵌合する
カムフォロワ59aが形成されている。また、該中枠5
9の外周には連動板66が固定されている。さらに、中
枠59の一端には、端面カム59bが形成されている。
【0046】図11に示すように、上記前枠60は、そ
の外周で上記第1レンズ群枠53の内周と回転自在に径
嵌合し、内周には第2レンズ群枠54の複数の直進キー
54aが嵌合する複数の直進キー溝60b(図5参照)
が形成され、該第2レンズ群枠54との間に圧縮バネで
ある第2レンズ群ばね61が配設されている。また、該
前枠60の外周には上記連動板66の先端部の間隙66
aに挟み込まれる突起60aが形成され、上記中枠59
の回転と一体的に回転するように接続されている(図1
3、図14参照)。
【0047】これにより、上記前枠60は第1レンズ群
枠53の内周と径方向で嵌合しているため、連動板66
で直接第2レンズ群枠54を回転させることに比べ、該
第2レンズ群枠54の回転に対する偏心を極小さく抑
え、高い光学性能を維持することが可能となる。
【0048】また、上記前枠60の内周面には、焦点駆
動ギヤー列146とバリア駆動ギヤー列147とを連結
させるバリア駆動切換レバー101が配設されていると
共に、沈胴状態以外の状態では上記連結が行われないよ
うに該バリア駆動切換レバー101の位置を規制し、沈
胴時には上記連動板66が該バリア駆動切換レバー10
1を連結する妨げにならぬように同バリア駆動切換レバ
ー101の位置を規制するバリア駆動切換レバー位置規
制カム部が設けられている。
【0049】上記第2レンズ群枠54は、上記第2レン
ズ群142を保持し、上記前枠60の複数の直進キー溝
60bと嵌合する複数の直進キー54aが形成されてい
ると共に、後端部には、上記第3レンズ群枠55の内周
面に形成された端面カム55cに当て付くカムフォロワ
54bが形成されている。また、該第2レンズ群枠54
前端と前枠60後端との間には第2レンズ群ばね61が
挟設されている。さらに、該第2レンズ群枠54の直進
キーは前枠60のキー溝60bに嵌入している。これに
より、第2レンズ群枠54と前枠60とは回転方向には
一体的に回転するが、光軸方向には互いに自由に進退す
ることができる。なお、上記第2レンズ群ばね61の付
勢力は、上記カムフォロワ54bを第3レンズ群枠55
に形成された上記端面カム55cに当接するように働い
ている。
【0050】上記第3レンズ群枠55は、第3レンズ群
143を保持し、内周部には光軸方向の端面に円周方向
に沿って変位を有する端面カム55cが形成されている
と共に、フォーカスカムリング58のカム部58aに当
て付くカムフォロワ55dが形成されている。
【0051】図15は、上記第2レンズ群枠54、第3
レンズ群枠55、フォーカスカムリング58を示した側
面図であり、上記カムフォロワ54b,端面カム55
c,カムフォロワ55d,カム部58aの位置関係を示
している。
【0052】上記第2レンズ群ばね61の付勢力によっ
て上記第3レンズ群枠55の端面カム55cに第2レン
ズ群枠54のカムフォロワ54bが当接し、さらに第3
レンズ群枠55のカムフォロワ55dがフォーカスカム
リング58のカム部58aに当て付く。
【0053】また、図11に示すように第3レンズ群枠
55の外周面には、光軸方向に孔55aが穿設された突
出部が形成され、さらに、該外周面には、光軸に対し該
突出部とほぼ対する位置に直進キー55bが形成されて
いる。上記孔55aにはシャッタユニットのシャッタ地
板81とシャッタ蓋82との間で保持されるロッド89
が嵌入し、直進キー55bはシャッタ地板81上に形成
された図示しない溝に嵌入している。これにより、上記
第3レンズ群55は、シャッタ地板81に対して回転不
能で光転方向にのみ移動可能となっている。
【0054】上記連動板66は、図13に示すように、
上記中枠59の外周部に固定され、その先端部の間隙6
6aに前枠60の外周部突起60aを挟み込むことによ
って、中枠59と前枠60とを一体で回動するように連
結している。また、短焦点端から沈胴状態に移動する際
に、その端面66bで焦点駆動ギヤー列146とバリア
駆動ギヤー列147とを連結するバリア駆動切換レバー
101を連結状態にするようになっている。
【0055】上記バリア駆動リング69は、図10に示
すように第1レンズ群枠53の先端部53fに内径部分
69eで嵌合し、回動可能となっている。また、図2
0,図21に示すようにインターナルギヤー69aによ
ってバリア駆動ギヤー100bと連結され、連結部分の
周囲は、袋状の概略密閉状態となっている。該インター
ナルギヤー69aと反対側の面(カメラ前面側)とに
は、図示形状の板状のバリアばね70が対向する位置に
2ヶ配設されており、バリア羽根71を付勢し、バリア
羽根71、バリア羽根73の開閉を行うようになってい
る(図20,図21参照)。
【0056】上記バリアばね70は、中程に折曲部が形
成された板状ばねであり、図20,図21に示すように
上記バリア駆動リング69の円周上に配設されている。
そして、その両端が上記バリア駆動リング69の突部6
9bに当接し、また、折曲部に穿設されたガイド孔70
aに、突起部69dが嵌挿しており、光軸方向と回転方
向の移動を規制された状態で該バリア駆動リング69に
配設されている。
【0057】上記バリア羽根71は、図10に示すよう
に、上記第1レンズ群枠53の先端に突設したボス53
gを中心に回動自在にされたアームであり、同形状のも
のが2枚、該第1レンズ群枠53に配設されている。そ
して、図20に示すように、上記バリアばね70によっ
て付勢される突起部71cと、閉状態のときにバリア羽
根73を駆動する突起部71aと、開状態のときにバリ
ア羽根73の突起部73bを付勢するための凹部71b
とが形成されている。
【0058】上記バリア羽根73は、上記バリア羽根7
1と同様に第1レンズ群枠53の先端のボス53gを中
心に回動自在にされたアームであり、同形状のものが2
枚、該第1レンズ群枠53に配設されている。そして、
図20に示すように、閉状態のときにはバリア羽根71
の突起部71aによって付勢され、開状態のときには突
起部73bがバリア羽根71によって付勢され、開閉動
作を行う。
【0059】カバー環74は、第1レンズ群枠53の先
端部に取り付けられてバリア駆動リング69、バリア羽
根71、バリア羽根73の光軸方向の位置を規制するよ
うになっている。
【0060】また、FPCガイド(フレキシブルプリン
ト基板ガイド)78は、図25,図26に示すように、
上記固定枠52の直進キー52dに嵌入する係合部78
bと、回転枠51のカム溝51cと係合するカムフォロ
ワ78cと、鏡枠内部に配設される鏡枠フレキシブル基
板302を押圧する腕部78aとが形成されている。上
記腕部78aで鏡枠フレキシブルプリント基板302が
U字型となるように組み立てられ、回転枠51のカムに
よって、第1レンズ群枠53の繰出し量の約半分の移動
量だけ光軸方向に駆動され、さらに、該腕部78aによ
って鏡枠フレキシブルプリント基板302の作動ガイド
と光軸方向への広がりを規制するようになっている。
【0061】図27は、上記駆動回路の主要部を接続す
るフレキシブルプリント基板の概念図である。
【0062】該レンズ鏡筒内には、シャッタユニット3
が配設されていて、また、該シャッタユニット3内には
フォーカスモータ108,シャッタプランジャ111,
シャッタトリガ用フォトリフレクタ110,フォーカス
用フォトインタラプタ109等が配設されている。上記
アクチュエータ,センサー等およびズームモータ20
1,表示装置307,レリーズスイッチ318とカメラ
本体内のメイン基板301に実装された制御回路12と
は、上記鏡枠フレキシブルプリント基板302によって
接続されている。なお、これらアクチュエータ,センサ
ー等は後に詳述する。
【0063】図5に戻って、シャッタ地板81の後方に
は、2枚のシャッター羽根92A,92Bが配設されて
いる。このシャッター羽根92A,92Bは通常は上記
各レンズ群を通過する光束を遮蔽するように閉じてお
り、レリーズ動作によって所定時間開き、その後閉じる
ようになっている。また、上記シャッタ羽根92A,9
2Bは、上記シャッタ地板81に固着された羽根押え9
3,94の間に移動自在に挟設されており、該羽根押え
93,94は、シャッタ羽根92A,92Bの開閉動作
時のガイド機能を果たすようになっている。
【0064】上記フォーカスモータ108は、上記シャ
ッタ地板81に固定されており、その出力軸にはピニオ
ンギヤー105が固着されている。該フォーカスモータ
108の回動を焦点駆動ギヤー列146(図11参照)
で伝達してフォーカスカムリング58を回動させてフォ
ーカシング動作を行うようになっている。
【0065】固定枠52先端に配設されたシーリング部
材68は、カメラ内部に水滴が入ることを防止する部材
で、弾性材料でできている。カメラ後方側は固定枠52
に固着しており、外周側は前側カバー21に固着されて
いる。内径側には第1レンズ群枠53に押圧しており、
第1レンズ群枠の直進繰出し動作は可能で水滴がカメラ
内部に進入しないように前後2ヶ所で第1レンズ群枠5
3とリング状の線接触しているリップ部68aが設けら
れている。
【0066】次に、上記レンズ鏡筒のズーム動作につい
て説明する。
【0067】まず、図5に示す鏡枠短焦点端の状態から
図7に示す長焦点側へのズーム動作を説明する。
【0068】カメラ本体の所定箇所に配設されたズーム
モータ201に駆動電源が供給されるとギヤー227
(図9参照)が駆動され回転枠51が回動される。該回
転枠51を被写体側から見て時計方向に回転すると第1
レンズ群枠53のカムフォロワ53aが回転枠51のカ
ム溝51bに嵌合し、且つ固定枠52の直進キー溝52
aによって回転方向の動きを規制されているため、第1
レンズ群枠53は図中、光軸左方向(被写体方向)に直
進する。
【0069】このとき、中枠59も第1レンズ群枠53
と一体的に光軸左方向に移動すると同時に、固定枠52
の内周のカムによって時計方向にも回転する。上記中枠
59が回転することにより第4レンズ群枠57のローラ
77に当たる中枠59のカム59bの位置が変わり、こ
れによって第1レンズ群枠53に対する第4レンズ群枠
57の相対的な位置が変化する。
【0070】上記中枠59の外周上に固定された連動板
66は、該中枠59と一体的に回動し、これにともなっ
て前枠60と、該前枠60と直進キーによって係合され
ている第2レンズ群枠54も、上記中枠59と同じ回転
角だけ回転する。この回転によって第2レンズ群枠54
のカムフォロワ54bの、第3レンズ群枠55の端面カ
ム55cに対する接触位置が変わり、結果として第2レ
ンズ群142と第3レンズ群143との相対間隔が変化
する。
【0071】この回転枠51の回動により上記FPCガ
イド78も第1レンズ群枠53の約半分の量だけ光軸左
方向に移動し、シャッタ地板81に取り付けられた鏡枠
フレキシブル基板302が鏡枠内部で光軸中心方向に広
がろうとするのを押さえる。
【0072】上記説明は、上記レンズ鏡筒における短焦
点側から長焦点側への駆動を説明したが、その逆の長焦
点側から短焦点側への駆動は上記回転枠51を反時計回
りに回転させることで実現できる。
【0073】次に、本実施形態のレンズ鏡筒におけるフ
ォーカス駆動機構について説明する。
【0074】図16,図17は、本実施形態のフォーカ
ス駆動機構の構成を示した分解斜視図である。
【0075】この図に示すように、フォーカスモータ1
08は、シャッタ地板81に固定されている。該フォー
カスモータ108の出力軸108aには、ピニオンギヤ
ー105が固着されている。該ピニオンギヤー105に
は、シャッタ地板81に回動可能に軸支されたアイドル
ギヤー106が噛合している。さらに、該ピニオンギヤ
ー105には、シャッタ地板81に回動可能に軸支され
たアイドルギヤー107が噛合している。
【0076】また、ギヤー83、ギヤー84、ギヤー8
5、ギヤー86は減速用2段ギヤーで、それぞれシャッ
タ地板81に回動可能に軸支されている。さらに、ギヤ
ー87はアイドルギヤーであり、該ギヤー87の小径ギ
ヤー部87bと、フォーカスカム58a、ギヤー部58
bと噛合している。
【0077】フォーカシングをする場合は、カメラ本体
側よりフォーカスモータ108に駆動電源を供給する。
それによってフォーカスカムリング58が回動し、第3
レンズ群枠55がロッド89と直進キー55bによって
回動を規制され、光軸左方向に直進移動される。このと
き、第2レンズ群枠54も前枠60の直進キー溝に係合
しているため、回動することなく第3レンズ群枠55と
同じだけの移動量分ほど光軸左方向に直進移動する。
【0078】これにより、上記第2レンズ群枠54と第
3レンズ群枠55とは、ズーム動作で決定された、互い
の間隔を変えることなく焦点調節分だけ光軸方向へ一体
となって移動し、図5に示す状態から図6に示す状態へ
変化する。
【0079】ギヤー88は、シャッタ地板81に回動可
能に軸支されており、スリット羽根部88bが設けられ
ている。このスリット羽根部88bをフォーカスフォト
インタラプタ109でカウントすることによりモータの
回転数を検出するようになっている。すなわち、該フォ
ーカスフォトインタラプタ109のパルスをカウントす
ることにより、フォーカスカムリング58の回転角、す
なわち第2レンズ群枠54、第3レンズ群枠55の繰出
し量を知ることができる。
【0080】ギヤー98および2段ギヤー99は、とも
に上記バリア駆動切換レバー101に回動可能に軸支さ
れており、また、バリア駆動ギヤー100は、シャッタ
地板81に回動可能に軸支されている。該バリア駆動ギ
ヤー100一端部のギヤー部100aは上記2段ギヤー
99の大径ギヤー部99bと噛合しており、他端部のバ
リア駆動ギヤー部100bは、上記バリア駆動リング6
9のインターナルギヤー69aと噛合している。
【0081】上記バリア駆動切換レバー101は、シャ
ッタ地板81に揺動可能に軸支されており、その腕部1
01aを上記連動板66に押され、ギヤー98がフォー
カスカムリング58のギヤー部58bと噛合する位置
と、ピン101bが前枠60のカム部60Bに押されて
ギヤー98がフォーカスカムリング58のギヤー部58
bと噛合しない位置との間を移動する。
【0082】次に、上述したフォーカス駆動機構の動作
について説明する。
【0083】以下、図16,図17を参照して該機構の
動作を説明する。
【0084】まず、レリーズスイッチ429がONされ
ると、後述するオートフォーカスセンサーによって、測
距が行われる。このとき、フォーカス動作時における第
2レンズ群142,第3レンズ群143の繰出し量が演
算によって求められる。そして該算出された繰出し量か
ら、繰出し目標パルス数が求められる。
【0085】次に、フォーカスモータ108を逆転させ
てレンズリセット動作を行う。すなわち、フォーカスモ
ータ108を逆転させると、フォーカスカムリング58
が、図16中、矢印Aの方向に回転する。これにより、
フォーカスカムリング58のストッパ58cが、シャッ
タ地板81のストッパ81dに当接して停止する。
【0086】次に、フォーカスモータ108を正転させ
る。これにより、上記フォーカスカムリング58が図1
6中、矢印Bの方向に回転する。このとき、フォトイン
タラプタ109からのパルス信号をモニターしておく。
そして、該パルス数が、上記繰出し目標パルス数に達し
た時点からフォーカスモータ108を減速させる。そし
て、上記フォトインタラプタ109からのパルス数が上
記目標パルス数に達したところで、フォーカスモータ1
08を停止させる。
【0087】この結果、被写体からの距離に応じて、第
2レンズ群142,第3レンズ群143が繰り出され、
フォーカス動作が終了する。その後、シャッタが作動し
て、露出が行われる。
【0088】次に、上記レンズ鏡筒におけるレンズバリ
ア駆動機構について図16ないし図19を参照して説明
する。
【0089】バリア駆動切換レバー101はシャッタ地
板81に揺動自在に軸支されている。また、ギヤー98
および2段ギヤー99は、上記バリア駆動切換レバー1
01の固植された軸にそれぞれ回動可能に軸支されてい
る。一方、バリア駆動ギヤー100は、シャッタ地板8
1に回動可能に軸支されており、該バリア駆動ギヤー1
00の一端に形成されたギヤー100aと上記2段ギヤ
ー99のギヤー99bとは噛合している。さらに、上記
2段ギヤー99のギヤー99aは、上記ギヤー98と噛
合している。
【0090】上記バリア駆動切換レバー101は、一端
部101aが、レンズ沈胴時に上記連動板66(図5参
照)の端面に押されて、ギヤー98と、フォーカスカム
リング58のギヤー部58bと噛合する位置と、ピン部
101bが、前枠60のカム部60cに押されて、ギヤ
ー98とギヤー58bが、噛合しない位置の間で揺動す
るようになっている。
【0091】また、図20,図21,図22において、
バリア駆動リング69は、第1レンズ群枠53の先端部
53fに回動可能に嵌合している。該バリア駆動リング
69の内径部にはインターナルギヤー69aが形成さ
れ、バリア駆動ギヤー100の他端に形成されたギヤー
部100bと噛合している。
【0092】また、上記バリア駆動リング69にはバリ
アバネ70が固着されている。これにより、上記バリア
羽根71が付勢されるようになっている。このバリア羽
根71は、上記第1レンズ群枠53先端に配設されたボ
ス53dを揺動中心として、揺動自在に該第1レンズ群
枠53に取付けられている。そして、バリアばね70に
よって付勢される突起部71cと、閉状態のときにバリ
ア羽根73を駆動するための突起部71aと、開状態の
ときに該バリア羽根73の突起部73bを付勢するため
の凹部71bとが形成されている。
【0093】上記バリア羽根73は、上記バリア羽根7
1と同様に、第1レンズ群枠53先端部のボス53dを
揺動中心として、該第1レンズ群枠53に揺動自在に取
付けられている。そして、バリア閉鎖状態のときには上
記バリア羽根71の突起部71aによって付勢され、開
状態のときには、突起部73bが上記バリア羽根71に
よって駆動され、開閉動作を行うようになっている。ま
た、第1レンズ群枠53の先端部にはカバー環74が取
付けられており、上記バリア駆動リング69,バリア羽
根71,バリア羽根73の光軸方向の位置を規制してい
る。
【0094】次に、上記レンズバリア駆動機構の動作に
ついて説明する。
【0095】まず、パワーSWをOFFすると、図示し
ないズーム駆動ユニットに電源が供給されズームモータ
201が回転する。これにより上記回転枠51が反時計
方向に回転され、さらに上記第1レンズ群枠53が沈胴
位置まで移動する。このとき、中枠59も、第1レンズ
群枠53の移動により沈胴位置まで移動する。さらに、
該中枠59と一体的に回転する連動板66により、上記
バリア駆動切換レバー101の一端部101aが押圧さ
れ、バリア駆動切換レバー101が揺動させられて(図
16中、矢印cの方向)、ギヤー98とギヤー58bと
が噛合する。すなわち、フォーカスモータ108の動力
がバリア駆動ギヤー100に伝達されるようになる。
【0096】次に、フォーカスモータ108に電源を供
給する。このフォーカスモータ108が反時計方向に回
転することにより、ギヤー列を介してバリア駆動ギヤー
100に動力が伝達され、該バリア駆動ギヤー100が
反時計方向に回転する。これにより、該バリア駆動ギヤ
ー100の一端に配設されたギヤー部100bとインタ
ーナルギヤー69aとが噛合していることより、上記バ
リア駆動リング69は反時計方向に回転する。このと
き、バリアバネ70により上記バリア羽根71が押圧さ
れ、該バリア羽根71がバリア閉鎖方向に揺動する。一
方、上記バリア羽根73は、上記バリア羽根71の突起
部71aに押され、やはり、バリア閉鎖方向に揺動す
る。このとき、フォーカスフォトインタラプタ109か
らのパルス信号をカウントして、バリア閉鎖に必要な所
定パルス数だけ、フォーカスモータ108が回転したこ
とが検知された時点で該モータを停止させる。
【0097】次に、バリア開放動作について説明する。
【0098】パワーSWがONされると、まず、フォー
カスモータ108に電源を供給して、該フォーカスモー
タ108を時計方向に回転させる。これにより、該フォ
ーカスモータ108の動力が伝達されバリア駆動リング
69が時計方向に回転する。また、バリア羽根71は、
バリアバネ70に、該バリア羽根71の突起部71cが
押されて開放方向に移動する。一方、バリア羽根73
は、突起部73bがバリア羽根71に押され、やはり開
放方向に移動する。このとき、上述した閉鎖時と同様に
上記フォーカスフォトインタラプタ109からのパルス
信号をカウントして、所定パルス数だけ、フォーカスモ
ータ108が回転したことが検知された時点で該モータ
を停止させる。
【0099】次に、後述するズーム駆動ユニットに電源
が供給されズームモータ201が回転する。これにより
回転枠51が時計方向に回転させられ、この結果第1レ
ンズ群枠53が撮影可能な位置へ移動する。また、該第
1レンズ群枠53の移動に伴って中枠59が回転する。
すなわち、上記連動板66を介して前枠60が回転す
る。
【0100】このとき、上記前枠60のカム部60c
が、バリア駆動切換レバー101のピン101bを押す
ので、該バリア駆動切換レバー101は、ギヤー98と
ギヤー58bとが噛み合わない位置へ揺動する。この結
果、バリア駆動ギヤー100とフォーカスモータ108
との伝達が断たれ、通常の撮影が可能となる。
【0101】上述した実施形態によると、上記インター
ナルギヤーとバリア駆動ギヤーとの連結部を概略密閉状
態にすることで、この部分への粉塵等の進入を防ぎ、粉
塵や砂がギヤーの歯面などに付着して各ギヤーの間で挟
み込まれることで発生する作動不良などを未然に防ぐこ
とができる。
【0102】また、バリア駆動リングの回動嵌合を内径
部分で行うことによって、粉塵等がたまり易い外周部の
カメラ下面部側と該回動部材の間に空間を設けることが
できるので、仮にこの部分に粉塵などが集積しても回動
部材の動作には影響がなく作動不良を防止できる。
【0103】さらに、バリア駆動リングと鏡枠との回動
嵌合部に隣接する前端面がほぼ同一面にあるため、回動
嵌合部の口元に粉塵等がたまりにくく、嵌合部に粉塵が
進入することによる作動不良を防止できる。
【0104】さらに、ズーム動作時には、お互いの間隔
を変え、フォーカス動作時には一体的に繰り出される複
数のレンズ群を有するズームレンズの光学系において、
フォーカス動作時に繰り出されるレンズ群の位置を高精
度に保つとともに、径方向の寸法を極小さく抑える構造
のレンズ鏡筒を提供することができる。すなわち、フォ
ーカシング光学系のズーミングによる群間隔の変化を、
ズーム動作時に回動する鏡枠と光軸方向に直進可能に保
持した鏡枠とのいずれか一方に端面カムを、他方にカム
フォロワを設けることで実現することにより、径方向の
寸法の増大を抑え、ズーム動作時の駆動力を薄い板状の
連結部材でフォーカシング群に伝達するために、非常に
少ないスペースで実装でき、結果的に他の部材当を空い
たスペースに効率的に配置でき全体としてコンパクトな
レンズ鏡筒を実現できる。
【0105】また、ズーミング駆動力を複数の鏡筒に伝
達するカム枠を、簡単な部材をごく小数だけ用いること
によって鏡筒同士を容易でかつ高精度に保持でき、小型
のレンズ鏡筒を低コストで提供できる。
【0106】次に、本発明の実施形態のシャッタ機構の
詳細について説明する。
【0107】図28は、本実施形態のシャッタ機構の構
成を示した要部分解斜視図であり、光軸方向を図中、上
下にして示している。また、図29,図30は、該シャ
ッタ機構の動作の説明図であり、図29はシャッタの閉
鎖時,図30はシャッタの開放時の様子をそれぞれ示し
ている。
【0108】図28に示すように、シャッタ地板81の
後方(図中、下方)には、円板形状を呈する羽根押え9
3,羽根押え94が、該シャッタ地板81に固定されて
配設されている。該羽根押え93,羽根押え94の中央
部には、それぞれ撮影光束が通過する開口93b,94
bが形成されており、また、外周部の一部には、切欠が
形成されている。
【0109】この羽根押え93,94の間には、2枚の
シャッタ羽根92A,シャッタ羽根92Bが配設されて
いる。このシャッタ羽根92A,シャッタ羽根92B
は、その基端部に設けられた揺動中心92a,92bに
おいて上記シャッタ地板81に揺動可能に取り付けられ
ていて、上記羽根押え93,羽根押え94の開口を覆う
閉鎖位置と、露光のために撮影光束を通過させる開放位
置との間を移動するようになっている。上記シャッタ羽
根92A,92Bの基端部の重合部分には、長孔92
c,92dが穿設されており、後述するシャッタレバー
90のピン90aが上記切欠と共に挿通するようになっ
ている。
【0110】上記羽根押え93の円周上には、等間隔に
3つのスリット93aが穿設されている。この羽根押え
93の図28中、上面には外周が該羽根押え93より小
さい羽根押え95が配設されている。この羽根押え95
外周の、上記羽根押え93のスリット93aに対向する
位置からは、弾性腕部95aが外方に向けて延出形成さ
れている。さらに、該弾性腕部95aは、中程より先端
部が図中、下方に向けて折曲しており、該先端部は上記
スリット93aに嵌挿し、その先端が上記シャッタ羽根
92A,92Bに対して弾性当接可能となっている。
【0111】上記弾性腕部95aの先端は、上記シャッ
タ羽根92A,92Bの開放行程の最終域付近で、シャ
ッタ羽根92A,92Bに弾性的に当接し、同シャッタ
羽根92A,92Bを制動するようになっている。
【0112】上記シャッタ地板81の内周部には、略U
字形状を呈するシャッタレバー90が、図中、上方に向
けて延出した円柱部90eを中心軸として該シャッタ地
板81に揺動可能に軸支されて配設されている。このシ
ャッタレバー90の一腕部の中程において下方に向けて
延出したピン90aは、上記シャッタ羽根92A,92
Bの基端部の重合部分に穿設された長孔92c,92d
と係合している。これにより、上記シャッタレバー90
が図中、矢印方向に揺動し、シャッタ羽根92A,92
Bは、閉鎖位置と開放位置との間を移動するようになっ
ている。
【0113】上記シャッタレバー90の一腕部は、さら
に、上記ピン90aとは反対方向の、図中、上方に向け
て延出して腕部90dを形成し、さらに、該腕部90d
の先端部には、後述する係止アーム96のカム部に対向
するカムフォロワ90bが形成されている。
【0114】また、該シャッタレバー90における基端
部、すなわち、上記円柱部90eにはトグルバネ91が
その巻回部を巻装して配設されており、一端が上記シャ
ッタ地板81の所定箇所に配設された係止部81aに、
他端が該シャッタレバー90における上記腕部90dに
当接している。これにより、上記シャッタ羽根92A,
92Bは、該トグルバネ91により開放する方向に駆動
するように付勢されている。
【0115】上記シャッタレバー90の他腕部90cの
近傍には、鉄心112を有するプランジャ111が配設
されている。該プランジャ111は、上記シャッタ地板
81に固定されており、図示しない電源部より電源が供
給されると該鉄心112が吸着されるようになってい
る。該プランジャ111より突出している該鉄心112
先端部は、バネ113で突出する方向に付勢されてい
て、該プランジャ111に電源が供給されていない状態
では、上記シャッタレバー90の他腕部90cに当接し
て押圧し、上記トグルバネ91より強い力でシャッタ羽
根92A,92Bを閉鎖する向きに付勢している。
【0116】図31は、本実施形態のシャッタ機構にお
ける上記シャッタレバーおよび係止アームとその周辺部
を示した側面図である。
【0117】図示すように、係止アーム96は、シャッ
タ地板81(図28参照)に、図中、矢印Pの方向に揺
動可能に軸支されて配設されている。該係止アーム96
の基端部には、トグルバネ97の巻回部が巻装され、該
トグルバネ97の一端は係止部81bに当接し、また、
他端は該係止アーム96の扇状に形成された揺動部96
dの一側面にかけられている。これにより、該揺動部9
6dは、図中、上方に向けて付勢され、該揺動部96d
の他側面より図中、上方に向けて延出したカムフォロワ
96cの先端が上記前枠60のカム部60Bに当接して
いる。該カム部60Bは、円周方向に偏位しているの
で、該前枠60が図中、矢印Qの方向に回動すると、該
係止アーム96は矢印Pの方向に揺動するようになって
いる。
【0118】図32は、上記図31において、矢印A方
向より見た上記係止アーム96およびシャッタレバー9
0を示している。
【0119】上記係止アーム96の揺動部96d先端部
にはカム面96bが形成されていて、シャッタ羽根が開
放する際には該カム面96bにシャッタレバー90の腕
部90dの先端に形成されたカムフォロワ90bが当接
して停止するようになっている。すなわち、該カム面9
6bによってシャッタ羽根開放時の開口径が規制される
ようになっている。なお、シャッタ羽根閉鎖時は、該シ
ャッタレバー90は、上記カム面96bからは離間して
配置している。
【0120】ところで、上記シャッタ羽根開口時には、
上記シャッタ羽根92A,92Bの反撥力や、シャッタ
レバー90と係止アーム96との反発力により、シャッ
タ羽根92A,92Bはバウンドして閉方向に移動し、
正確な露光が得られなくなることが考えられる。そこ
で、本実施形態のシャッタ機構では、シャッタ羽根92
A,92B自身に、その開放行程の最終付近で上記羽根
押え95の弾性腕部95aを弾性的に当接させてシャッ
タ羽根を制動してバウンドを防止している。
【0121】次に、本実施形態のシャッタ機構における
開口補正機構について説明する。
【0122】本実施形態では、シャッタレバー90を係
止アーム96のカム部96bに当接させることによって
シャッタ開放時の開口径を決めている。ところで、シャ
ッタレバー90が該カム部96bに当接する際に、前枠
60のカム部60Bに衝撃力が加わることになる。この
ため、該カム部60Bを鏡筒の一部として形成したり、
該衝撃力がカムの移動方向と同一方向である場合は、該
カムが衝撃力によって移動させられるので、鏡筒に衝撃
力に伝わり該鏡筒が動いてしまう。
【0123】これにより、フィルム面に結像された像が
動いてしまい、フィルムに写し込まれた像の鮮鋭さが無
くなり、ボケた写真となってしまう。そこで、本実施形
態では、衝撃力の加わる向きを上記係止アーム96の揺
動軸方向とすることによって、衝撃力が該係止アーム9
6の揺動力にならないようにしている。また、シャッタ
レバー90と係止アーム96との衝撃力の反力が鏡筒に
直接伝わらないようにしている。
【0124】次に、本実施形態におけるシャッタ機構の
シャッタ・バウンド防止機構について説明する。
【0125】本実施形態では、シャッタ・バウンドを防
止するために、シャッタ羽根92A,92B自身に弾性
腕部95aを当接させてシャッタ羽根にブレーキをかけ
ている。
【0126】ところで、本実施形態のようにトグルバネ
91で秒時と開口径との関係を決めているレンズシャッ
タ方式の機構では、該トグルバネ91の力量は非常に小
さい。このため、弾性腕部95aとシャッタ羽根92
A,92Bとが接触する力量が安定していることが要求
される。この力量が大きければシャッタ羽根92A,9
2Bの作動不良となるし、小さければバウンドが大きく
なる。
【0127】図33は、上記弾性腕部95aとその周辺
部を示した側断面図である。
【0128】上述した、弾性腕部95aとシャッタ羽根
92A,92Bとの接触力量を安定させるには、図33
に示すように、羽根押え95の平面部と弾性腕部95a
先端との差(高さ)hの大きさが安定していることが要
求される。該弾性腕部95aとシャッタ羽根92A,9
2Bとの当接する力量は非常に小さく、かつバネ定数が
小さいことが望ましいので、縦断性係数が小さいほうが
良い。ところが、このような材料は加工性が悪く弾性腕
部95aの高さhが安定しない。また、例えばこの弾性
腕部95aを、PET(ポリエステルフィルム)等の材
料を用いて製造した場合、温度や湿度で上記高さhが変
化してしまう。すなわち、図34に示すように、Δh分
の偏差が生じることになる。
【0129】本実施形態では、羽根押え93に上述した
ようなスリット93aを設け、このスリット93aに該
弾性腕部95aを嵌挿している。これにより、同弾性腕
部95aの高さhは該スリット93aの端面93a’及
び93a”の2点で決まることになり、該高さhは安定
する。
【0130】次に、本実施形態におけるシャッタ機構の
バリア開閉動作について説明する。
【0131】短焦点状態から沈胴状態に移行するとき、
上記連動板66はバリア駆動切換レバー101を係合付
勢し焦点駆動ユニットのギヤー列とバリア駆動ユニット
のギヤー列とを連結状態にする。この状態で焦点駆動ユ
ニットを駆動するとバリア駆動ギヤー100が回転し、
バリア駆動リング69が回転することによってバリア部
材のバリア羽根71及びバリア羽根73が開閉動作を行
う。
【0132】次に、本実施形態におけるシャッタ機構の
動作を説明する。
【0133】まず、レリーズスイッチ249がONされ
ると、露出を決定するために測光が行われる。これによ
り、露光時間を決定するタイマの時間を設定する。次
に、プランジャ111に通電すると、鉄心112が吸着
され、該鉄心112がシャッタレバー90のシャッタ閉
位置から退避する。これにより、上記シャッタレバー9
0がトグルバネ91の付勢力によって回動し、シャッタ
羽根92A,92Bが開放位置に向かって移動する(図
30参照)。
【0134】この後、シャッタ羽根92A,92Bの先
端部が、シャッターフォトリフレクタ110を横切り、
該シャッターフォトリフレクタ110がONする。
【0135】上記シャッターフォトリフレクタ110か
らの信号でタイマをスタートさせ、該タイマが設定され
たカウント値になった時点で、上記プランジャ111を
OFFする。
【0136】これにより、上記プランジャ111の鉄心
112がバネ113により押出され、該鉄心112の先
端部bが上記シャッタレバー90の他腕部90cを、図
29中、矢印Xで示す方向に押すので、該シャッタレバ
ー90がシャッタ羽根92A,92Bの閉じ方向に揺動
して、該シャッタ羽根92A,92Bが閉鎖され露光が
終了する。
【0137】上記タイマが、一定時間より長い場合、シ
ャッタレバー90の腕部90bが係止アーム96のカム
面96cに当接して停止する。このときのシャッタ開口
波形は、図35に示されたように台形状を呈する。な
お、シャッタ羽根92A,92Bがバウンドすると、該
開口波形は、図36に示すように非台形のようになる
が、本実施形態では、上述したように上記シャッタ羽根
92A,92Bにブレーキをかけるようにしているので
バウンドは発生せず、したがって、開口波形は、図35
に示したようになる。
【0138】このような構成をなす本実施形態における
シャッタ機構によれば、弾性腕部95aの折曲部の高さ
を安定させることができるので、安定してシャッタ羽根
92A,92Bにブレーキをかけることができる。した
がって、シャッタ羽根のバウンドが防止されるので精度
の良い露出を得ることができる。
【0139】次に、カメラ本体の駆動系について説明す
る。
【0140】図37は、本実施形態のカメラの要部を示
した概略構成図であり、図38は、該カメラの要部を示
した斜視図である。
【0141】また、図39ないし図42は、該カメラ要
部の各動作状態における主要ギヤー列を示した平面図で
あり、図39は、ズーミング動作可能時における状態,
図40は、フィルム巻き上げ動作可能時における状態,
図41は、フィルム巻き戻し動作可能時における状態,
図42は、撮影画面サイズ切換動作可能時における状態
をそれぞれ示している。
【0142】本カメラは、図38に示すように本体駆動
モータ201が、スプール217内に既知の如く配設さ
れている。なお、図37においては、説明上、該本体駆
動モータ201と、スプール217とを分離して示して
いる。該本体駆動モータ201は、CW方向およびCC
W方向の回転が可能となっている。太陽ギヤー202
は、上記本体駆動モータ201に、その回転中心と一致
した状態で取り付けられており、遊星ギヤー203は、
上記太陽ギヤー202と常に噛合するように支持されて
いる。また、キャリア204は、上記本体駆動モータ2
01と回転中心を一致した位置に配設され、上記遊星ギ
ヤー203を摩擦力をもたせて支持している。
【0143】ストッパ205は、上記キャリア204の
回転角を規制している固定部材であり、また、切換プラ
ンジャ206は、コイル206aとプランジャ鉄芯20
6bとプランジャバネ206cから構成されているアク
チュエータで、上記キャリア204の回転を規制してい
る。
【0144】上記コイル206aは、通常は通電されて
おらず、上記プランジャ鉄芯206bはプランジャバネ
206cにより付勢されて突出した状態にあり、上記キ
ャリア204をストッパ205との間に挟持している。
一方、上記コイル206aに通電すると上記プランジャ
鉄芯206bは該コイル206aに吸着され、上記キャ
リア204の挟持状態は解除され、該キャリア204は
ストッパ205による規制の範囲内で本体駆動モータ2
01の駆動力により回動自在となる。
【0145】上記キャリア204がストッパ205によ
る回転限界近傍にまで回動した時点でコイル206aへ
の通電を止めると、プランジャバネ206cの付勢力に
よりプランジャ鉄芯206bは突出し、該キャリア20
4をストッパ205との間に再び挟持し、同キャリア2
04の回転を規制する。
【0146】上述した動作により、上記遊星ギヤー20
3は、後述する第1ズームギヤー209と巻き上げ用太
陽ギヤー208との何れか一方のギヤーと選択的に噛合
するようになっている。
【0147】キャリアフォトインタラプタ207(以
後、キャリアPI207という)は、上記キャリア20
4の位置検出を行なうフォトインタラプタであり、ま
た、巻き上げ太陽ギヤー208は、上記本体駆動モータ
201がCW方向に回転し、上記キャリア204が回動
したときに上記遊星ギヤー203と噛合するようになっ
ている。
【0148】上記第1ズームギヤー209は、上記本体
駆動モータ201がCCW方向に回転し、上記キャリア
204が回動したときに上記遊星ギヤー203と噛合す
るようになっている。また、第2ズームギヤー210,
第3ズームギヤー225,第4ズームギヤー226,第
5ズームギヤー227は、上記第1ズームギヤー209
の回転に従動して回転するようになっている。上記第2
ズームギヤー210および上記第3ズームギヤー225
は2段平歯車で構成され、また、上記第4ズームギヤー
226および第5ズームギヤー227は、一方がすぐば
かさ歯車となる2段歯車で構成され、回転方向を変換さ
せている。上記第5ズームギヤー227の他方の歯車は
平歯車であり、回転枠51のギヤー51aと噛合してお
り、該回転枠51を回転させるようになっている。
【0149】ズームフォトインタラプタアイドルギヤー
(以後、ズームPIアイドルギヤーと略記する)211
は、上記第4ズームギヤー226によって従動されるギ
ヤーであり、また、ズームフォトインタラプタギヤー
(以後、ズームPIギヤーと略記する)212は、上記
ズームPIアイドルギヤー211によって従動されるよ
うになっており、スリット部212aが形成されてい
る。
【0150】ズームフォトインタラプタ213(以後、
ズームPI213と略記する)は、上記ズームPIギヤ
ー212のスリット部212aの回転によりパルス信号
を読み取るようになっており、これにより回転枠51の
回転量を検出するようになっている。
【0151】逆止部材214は、圧縮バネである逆止バ
ネ232により上記第1ズームギヤー209に向かって
付勢されていて、その先端部は、先端に向けてテーパー
している爪214aが形成されている。該逆止部材21
4は、上記遊星ギヤー203が巻き上げ太陽ギヤー20
8と噛合しているときは、該爪214aが第1ズームギ
ヤー209の歯と歯の間に割りこんでいて、これにより
上記回転枠51が外力により不用意に回転してしまうこ
とを防いでいる。また上記遊星ギヤー203が第1ズー
ムギヤー209と噛合するときは、上記キャリア204
の爪204aにより該逆止214は第1ズームギヤー2
09から外され、回転枠51は自由に回転できるように
なる。
【0152】巻き上げ遊星ギヤー215は、上記巻き上
げ太陽ギヤー208と常に噛合するように巻き上げキャ
リア216により連結されて支持されている。すなわ
ち、該巻き上げキャリア216は、上記巻き上げ太陽ギ
ヤー208と回転中心を一致した状態に配設され、該巻
き上げ遊星ギヤー215を摩擦力を持たせて支持してい
る。
【0153】上記スプール217は、上述したように内
部に上記本体駆動モータ201が配設されており、下部
外周面にはギヤー217aが形成されている。また、上
記本体駆動モータ201をCW方向に回転すると上記巻
き上げキャリア216が該スプール217側に回動し、
上記巻き上げ遊星ギヤー215と同スプール217とが
噛合し回転する。さらに、該スプール217の上部外周
面には、フィルムのパーフォレーション孔と係合する爪
217bが突出して形成されており、該スプール217
が回転することでフィルムが巻きとられるようになって
いる。
【0154】係止レバー218は、一腕部218aが切
換プランジャ206のプランジャ鉄芯206bと係合
し、他腕部218bが上記キャリア204を係止するよ
うに、両端の中間で揺動自在に支持され、該プランジャ
鉄芯206bがコイル206aに吸着されるとキャリア
204の係止を解除するようになっている。
【0155】パノラマ太陽ギヤー219は、上記遊星ギ
ヤー203が上記巻き上げ太陽ギヤー208と噛合して
いる際に、本体駆動モータ201がCCW方向に回転す
ると上記巻き上げ遊星ギヤー215と噛合するようにな
っている。また、パノラマ遊星ギヤー220は、上記パ
ノラマ太陽ギヤー219と常に噛合するように支持され
ている。パノラマキャリア221は、上記パノラマ太陽
ギヤー219と回転中心を一致した位置に配設され、上
記パノラマ遊星ギヤー220を摩擦力を持たせて支持し
ていており、該パノラマ遊星ギヤー220の回転中心と
なり、かつ同パノラマ遊星ギヤー220の下方に延出し
た軸221aが形成されている。
【0156】カムギヤー222は、撮影画面サイズを切
換えるためのギヤーであり、上記遊星ギヤー203が上
記巻き上げ太陽ギヤー208と噛合している際に、本体
駆動モータ201をCCW方向に回転させると、上記巻
き上げキャリア216が上記パノラマ太陽ギヤー219
側に回動し、上記巻き上げ遊星ギヤー215が該パノラ
マ太陽ギヤー219に噛合し、これを回転させるように
なっている。また、該パノラマ太陽ギヤー219が回転
することでパノラマキャリア221が該カムギヤー22
2側に回動し、パノラマ遊星ギヤー220とカムギヤー
222が噛合し、これを回転させるようになっている。
【0157】さらに、上記カムギヤー222の上部に
は、2枚の遮光マスク242,243の状態を検知する
画面サイズ検出スイッチ245の作動を行なう第2のカ
ム222bが形成され、該第2のカム222bのさらに
上方には、2枚の遮光マスク242,243を動かすた
めの第1のカム222aが形成されている。
【0158】切換レバー223は、その一腕端部に上記
パノラマキャリア221の、パノラマ遊星ギヤー220
を支持する軸221aに係合する溝223aが穿設され
ており、また、該切換レバー223の他腕端部には突起
223bが垂設されている。該突起223bは、上記回
転枠51に形成されたカム51dに対して、該回転枠5
1の回転により当接するようになっている。
【0159】上記切換レバー223は、その中程の支軸
により回動自在に支持されており、他腕端において上記
回転枠51のカム51dの回転により回動され、一腕端
部に係合されたパノラマキャリア221を回動させるよ
うになっている。これによりパノラマ遊星ギヤー220
は第1巻き戻しギヤー224と噛合するようになってい
る。
【0160】一方、上記回転枠51のカム51dと上記
突起223bとが離間した位置にあるときは、該切換レ
バー223はパノラマキャリア221により従動される
ようになっている。
【0161】上記第1巻き戻しギヤー224および第2
巻き戻しギヤー228,第3巻き戻しギヤー229,第
4巻き戻しギヤー230,第5巻き戻しギヤー231
は、それぞれ、上記パノラマ遊星ギヤー220の回転に
従動するようになっている。上記第1巻き戻しギヤー2
24は2段平歯車で構成され、第5巻き戻しギヤー23
1は不図示のパトローネ内のスプール軸と回転中心を一
致した状態で配設されており、この不図示のスプール軸
を回転させてフィルムの巻き戻しを行なうための不図示
のホークを備えている。
【0162】図43ないし図53は、本実施形態のパノ
ラマ切換え機構を示した説明図である。
【0163】図43は、上記パノラマ切換え機構全体を
示した斜視図であり、図44ないし図47は、該カメラ
におけるカムギヤーを示した平面図である。また、図4
8は、該カメラにおける広い撮影画面サイズを選択した
状態におけるパノラマ切換え機構を示す要部正面図であ
り、図49は、該カメラにおける狭い撮影画面サイズを
選択した状態におけるパノラマ切換え機構を示す要部正
面図である。さらに、図50は、該カメラにおける広い
撮影画面サイズを選択した状態におけるパノラマ切換え
機構を示す要部側面図であり、図51は、該カメラにお
ける狭い撮影画面サイズを選択した状態におけるパノラ
マ切換え機構を示す要部側面図である。また、図52
は、該カメラにおける広い撮影画面サイズを選択した状
態におけるパノラマ切換え機構を示す、上記図50とは
反対方向から見た要部側面図であり、図53は、該カメ
ラにおける狭い撮影画面サイズを選択した状態における
パノラマ切換え機構を示す、上記図51とは反対方向か
ら見た要部側面図である。
【0164】図43に示すように、第1パノラマギヤー
240は、揺動中心240dにおいて不図示の地板に図
中、上下方向に揺動自在に支持されている。また、該第
1パノラマギヤー240の下部には、カムギヤー222
の第1のカム222aに当接するカムフォロワーである
腕240aが形成されており、該カムギヤー222の回
動によって、該第1パノラマギヤー240が上記揺動中
心240dを支点に揺動するようになっている。該第1
パノラマギヤー240の一腕部先端は部分ギヤー240
bが、また、他腕部先端には、部分ギヤー240cがそ
れぞれ形成されており、それぞれ下側遮光マスク24
2,第2パノラマギヤー241と噛合している。
【0165】この第2パノラマギヤー241は、図43
に示すように、揺動中心241dにおいて不図示の地板
に図中、上下方向に揺動自在に支持され、一腕部先端に
は部分ギヤー241aが形成され、上記第1パノラマギ
ヤー240における上記部分ギヤー240bと噛合し、
該第1パノラマギヤー240の回動に協働して揺動する
ようになっている。また、他腕部先端には、部分ギヤー
241bが形成されており、上側遮光マスク243と噛
合している。
【0166】上記下側遮光マスク242および上記上側
遮光マスク243は、共に基端部において不図示の固定
軸239により図43中、上下方向に移動可能に支持さ
れている。なお、上記固定軸239は不図示の地板によ
り支持されている。上記下側遮光マスク242は該固定
軸239の軸方向に移動可能であり、移動により遮光部
242aが本体4の撮影アパーチャ開口部4c内に対し
て進入あるいは退避するようになっている。なお、該下
側遮光マスク242の移動は、基端部の一側面に形成さ
れたギヤー242bと噛合する上記第1パノラマギヤー
240の揺動に従動してなされるようになっている。
【0167】上側遮光マスク243は、不図示の固定軸
239により軸方向に移動可能に、上記下側遮光マスク
242と共に支持されている。該上側遮光マスク243
の移動により遮光部243aが本体の撮影開口部4c内
に対して進入あるいは退避するようになっている。な
お、該上側遮光マスク243の移動は、基端部の一側面
に形成されたギヤー243bと噛合する第2パノラマギ
ヤー241の揺動に従動してなされるようになってい
る。また上記上側遮光マスク243の基端部上面にはギ
ヤー部243cが突出して形成されており、ファインダ
ー部へ動力を伝達するパノラマ切換えギヤー171と噛
合している。
【0168】上記上側および下側の遮光マスク242,
243の基端部間には、該遮光マスクを弾性的に結合し
ている弾性部材であるパノラマバネ244が配設されて
いる。このパノラマバネ244は、本実施形態では上記
遮光マスク242,243同士を近付ける方向に付勢し
ているとともに、第1パノラマギヤー240の腕部24
0aにおけるカムギヤー222への当接力を発生してい
る。
【0169】画面サイズ検出スイッチ245は、不図示
の地板に固定され、接片が上記カムギヤー222の第2
のカム222bに当接している。そして、該カムギヤー
222の回動により、該画面サイズ検出スイッチ245
(以後、PN検出SW245と略記する)のオン・オフ
が行なわれるようになっている。
【0170】デートホルダ246は、上記上側遮光マス
ク243に固定され、デートレンズ248,発光LED
247を支持していて、該上側遮光マスク243の移動
により一体的に移動するようになっている。また、その
後端部には遮光用の突出部246aと246bが設けら
れており、広い方の画面サイズ(標準画面サイズ)で撮
影時には246bで本体の孔4eを遮光し、有害光によ
るフィルムの露光を防止するようになっている。一方、
狭い方の画面サイズ(パノラマ画面サイズ)で撮影時に
は246aで4dを遮光するようになっており、同様
に、有害光によるフィルムの露光を防止するようになっ
ている。
【0171】上記発光LED247は、上記デートホル
ダ246によって支持されており、フィルム上ヘのデー
タ写しこみを行なうための発光素子である。また、デー
トレンズ248は、上記デートホルダ246によって支
持されていて、上記発光LED247によって放たれた
光をフィルム上へ結像するためのレンズである。さら
に、フィルムフォトリフレクタ249(以後、フィルム
PR249と略記する)は、フィルムのパーフォレーシ
ョン孔と対向した位置に配設され、該パーフォレーショ
ン孔の移動を読み取り、パルス信号を生成して出力する
ようになっている。
【0172】本体4は、フィルム13への露光を行なう
ための撮影開口部4cを有しており、また画面サイズが
標準状態のときにデートを写しこむための孔4dと画面
サイズがパノラマ状態のときにデートを写しこむための
孔4eとを有する。
【0173】本実施形態によれば、1つのモータによっ
てズーミング動作,フィルムの巻き上げ動作,フィルム
の巻き戻し動作,撮影画面サイズの切換動作の各動作を
行なうことができる。以下にその作用を説明する。
【0174】まず、ズーミング動作を図39を参照して
説明する。
【0175】図39は、ズーミング動作可能時における
主要ギヤー列を示した平面図である。この図39に示す
ように遊星ギヤー203が第1ズームギヤー209と噛
合している場合にズーミングが可能となる。このときに
本体駆動モータ201に通電し、これを回転させること
により、第1ズームギヤー209から第5ズームギヤー
227が回転し、回転枠51を回転させるとともにズー
ムPIギヤー212を回転させ、回転枠51の回転量を
検出する。また、図37に示すように回転枠51にはズ
ームエンコーダパターンシート76が貼付されており、
これに対向する位置にズームフォトリフレクタ139
(以後、ズームPR139と略記する)が配設されてい
る。これにより、回転枠51の基準となる回転位置を検
出し、ズームPI213からの出力により細かい回転量
の検出を行なっている。
【0176】上記本体駆動モータ201がCW方向に回
転したときは、沈胴状態から広角状態への繰出しと望遠
側へのズーミングを行ない、また、CCW方向に回転し
たときは広角側へズーミングを行なうとともに最終領域
で鏡枠の沈胴動作を行なう。ズームエンコーダパターン
シート76はズームPR139の出力が以下のように変
化するように設けられている。すなわち、沈胴領域から
ワイド端手前までは“L”レベル,ワイド端位置からテ
レ端手前までは“H”レベル,テレ端は“L”レベルと
なる。
【0177】次に、フィルム巻き上げ動作を図40を参
照して説明する。
【0178】図40は、フィルム巻き上げ動作可能時に
おける主要ギヤー列を示した平面図である。この図40
に示すように、遊星ギヤー203が巻き上げ太陽ギヤー
208と噛合している場合に巻き上げが可能となる。こ
のときに本体駆動モータ201に通電してCW方向に回
転させると、巻き上げ遊星ギヤー215がスプール21
7と噛合し該スプール217を回転させる。そして、該
スプール217によって巻きとられるフィルム13の移
動量はフィルムPR249によって検出される。
【0179】次に、フィルム巻き戻し動作を図41を参
照して説明する。
【0180】図41は、フィルム巻き戻し動作可能時に
おける主要ギヤー列を示した平面図である。この図41
に示すように、遊星ギヤー203が巻き上げ太陽ギヤー
208と噛合しており、かつパノラマキャリア221が
回転枠51の回転により第1巻き戻しギヤー224側に
回動させられており、パノラマ遊星ギヤー220が該第
1巻き戻しギヤー224と噛合している場合に巻き戻し
が可能となる。本実施形態では沈胴するときに、回転枠
51のカム51dが切換レバー223の突起223bを
回動して、巻き戻しが可能となるようになっている。従
って、鏡枠が沈胴位置にないときは巻き戻しは不可能と
なる。また本体駆動モータ201がCCW方向に回転す
るときに巻き戻しが行なわれる。
【0181】なお、巻き戻し中に、上記パノラマ遊星ギ
ヤー220と第1巻き戻しギヤー224とが噛合する際
の反力により上記切換レバー223が反時計方向に回転
力が作用するため、この力で回転枠51が回動しないよ
うに、カム51dの終端部51d′は光軸に対し直角な
面となっている。
【0182】次に、撮影画面サイズ切換動作を図42を
参照して説明する。
【0183】図42は、撮影画面サイズ切換動作可能時
における主要ギヤー列を示した平面図である。この図4
2に示すように、遊星ギヤー203が巻き上げ太陽ギヤ
ー208と噛合しており、かつ切換レバー223が回転
枠51のカム51dに対して自由である場合に、画面サ
イズの切換えが可能となる。従って鏡枠が沈胴している
時は画面サイズの切換えは不可能となる。
【0184】また、上記遊星ギヤー203が上記第1ズ
ームギヤー209と噛合しているときに画面サイズの切
換えを行なおうとする場合、まず、上記遊星ギヤー20
3を上記巻き上げ太陽ギヤー208と噛合させる必要が
ある。そのために、まず上記コイル206aに通電し、
上記キャリア204の係止を外し、次に本体駆動モータ
201に通電してCW方向に回転させ、該キャリア20
4を回動させることになるが、このとき、該本体駆動モ
ータ201に通電を続けると、キャリア回動のための本
体駆動モータ201の回転方向とフィルムを巻き上げる
ための本体駆動モータ201の回転方向が同じであるた
め、スプールが回転してしまい、フィルムが巻き上げら
れていってしまうという不具合が生じる。例えばズーミ
ングと画面サイズ切換えを交互に行なった場合、撮影者
は一枚も写真を撮影していないのに少しずつフィルムが
巻き上げられていってしまうことになる。
【0185】この不具合を解決するため、本実施形態で
は、上記キャリア204を上記巻き上げ太陽ギヤー20
8側へ回動させる際には本体駆動モータ201の駆動電
圧を下げ、フィルムを巻き上げられない弱い力でキャリ
ア204の回動を行なうように制御している。また、該
本体駆動モータ201への通電時間をできる限り短くす
るため、上記キャリア204の位置検出用のフォトイン
タラプタとしてキャリアPI207を設けている。
【0186】また、上記キャリア204の巻き上げ太陽
ギヤー208側への回動が終了する直前に上記キャリア
PI207からのパルス出力が変化するようにしてお
り、該パルス出力を検出して本体駆動モータ201への
通電を止めるように制御することで本体駆動モータ20
1の通電時間を最小限にできる。このような方法で本実
施形態では画面サイズ切換え時におけるフィルムの巻き
上げという不具合を解決している。
【0187】さて、上記本体駆動モータ201がCCW
方向に回転すると、上記パノラマ遊星ギヤー220がカ
ムギヤー222と噛合し、該カムギヤー222を回転さ
せる。以下、該カムギヤー222の回転による画面サイ
ズ切換え手順について説明する。
【0188】画面サイズ切換え機構は図43に示すよう
な構成になっており、上記カムギヤー222の回転によ
り第1パノラマギヤー240が回動し、下側遮光マスク
242、上側遮光マスク243が中心線のみ示した不図
示の固定軸239と平行に移動し、撮影開口部4cに対
して進出、退避を繰り返すことにより画面サイズの切換
えを行なう。以下、該カムギヤー222の位置と画面サ
イズについての関係を説明する。
【0189】図44は、本実施形態における、標準画面
サイズにある場合のカムギヤー222と第1パノラマギ
ヤー240の腕240aとの位置関係を示した平面図で
ある。なお、図中、符号222cは第1のカム222a
のうち標準画面サイズで保持される範囲を示し、符号2
22dはパノラマ画面サイズで保持される範囲を示して
いる。
【0190】この図44に示す状態のとき、上記上側遮
光マスク242,下側遮光マスク243は共に撮影開口
部4cの外に退避して、画面サイズを標準状態に保った
状態にあり、また、このとき画面サイズ検出スイッチ2
45はカムギヤー222の第2のカム222bによって
オフ状態に保持されている。そして、撮影者がパノラマ
画面サイズでの撮影のために不図示の操作部材を操作す
ると本体駆動モータ201へ通電が開始され、カムギヤ
ー222が回転をはじめる。
【0191】図45は上記第1パノラマギヤー240の
腕部240aがカムギヤー222の中心方向へむかって
回動した瞬間の状態を示す平面図である。
【0192】このとき、上記下側遮光マスク242,上
側遮光マスク243は共にパノラマ画面サイズ位置へ移
動しているが、画面サイズ検出スイッチ245はまだオ
フ状態となっている。
【0193】図46は上記図45に示す状態から僅かに
上記カムギヤー222が回転した状態を示す平面図であ
る。
【0194】このとき、上記画面サイズ検出スイッチ2
45がオン状態となり、該画面サイズ検出スイッチ24
5の状態変化を検知して本体駆動モータ201の通電を
止め、カムギヤー222の回転を止める。以上のような
手順によりパノラマ画面サイズへの切換えが実行され
る。またこのように遮光マスクの移動と、画面サイズ検
出スイッチ245の状態変化との間にタイムラグを設け
ることで遮光マスクの切換えの確実性を保証している。
【0195】また、上記上側遮光マスク243のパノラ
マ画面サイズ位置への移動によって接眼変倍レンズ枠1
67が移動し、ファインダ光路内に167に一体で設け
られている視野マスク部167a、接眼変倍レンズ15
7が進入し、ファインダ視野が狭い方の画面サイズと相
似または相似に近い形に変化し、また観察倍率が変化す
るので、撮影者に撮影モードが変化したことを認識させ
ることができる。
【0196】また、上述した動作における画面サイズの
寸法精度であるが、上記固定軸139の方向の画面サイ
ズは上記下側遮光マスク242,上側遮光マスク243
の当てつきによって得られる。このため他部品の外形の
ばらつきによる誤差は影響せず、精度のよい画面サイズ
が得られる。従ってこのとき上記カムギヤー222の第
1のカム222aと第1パノラマギヤー240の腕部2
40aとは当接していない。
【0197】また、上述した動作時における画面中心に
対する画面のズレに関しては、本実施形態の機構を用い
れば、第1パノラマギヤー240,第2パノラマギヤー
241が画面中心に対してちょうど鏡に映ったような対
称な動きをするので、下側遮光マスク242と上側遮光
マスク243のそれぞれの遮光部242a,243aを
画面中心に対して対称に配置すれば、これらの遮光部は
画面の中心に対して鏡に映ったような対称の動きをす
る。従って特に中心位置精度を出すための構造を用いる
ことなく、画面中心を高精度に得ることが可能である。
【0198】次に、撮影者が標準画面サイズへの切換え
のために不図示の操作部材を操作すると、本体駆動モー
タ201への通電が開始されカムギヤー222が回転を
始める。
【0199】図47は、上記第1パノラマギヤー240
の腕部240aが上記カムギヤー222の第1のカム2
22aによって該カムギヤー222の中心から遠ざかる
方向に回動させられた状態を示した平面図である。
【0200】このとき、上記下側遮光マスク242,上
側遮光マスク243は標準画面サイズ位置へ移動してい
るが、上記画面サイズ検出スイッチ245はまだオン状
態となっている。この状態より該カムギヤー222が少
し回転すると、上記各マスクは標準画面サイズ位置のま
ま、画面サイズ検出スイッチ245はオフ状態へと変化
し、この状態変化を検知して、本体駆動モータ201の
通電を止め、カムギヤー222の回転を止める。従っ
て、これにより図44に示した状態にもどる。
【0201】以上説明したような手順により標準画面サ
イズへの切換えが実行される。またこのように遮光マス
クの移動と画面サイズ検出スイッチ245の状態変化と
の間にタイムラグを設けることで遮光マスクの切換えの
確実性を保証させている。
【0202】また、上記上側遮光マスク243の標準画
面サイズへの移動によって接眼変倍レンズ枠167が移
動し、ファインダ光路内に進入していた視野マスク部1
67a、変倍レンズ157が光路内から退避するので、
撮影者に撮影モードが変化したことを認識させることが
できる。
【0203】次にデータ写しこみ装置について説明す
る。本実施形態ではデータ写しこみはフィルムの給送中
にデータを写しこんでいく方式をとっている。
【0204】上記発光LED247は1回の発光で1文
字のデータを光らせることができ、フィルムを給送中に
複数回発光して文字列のデータを形成するようになって
いる。該発光LED247から発された光はデートレン
ズ248を通過してフィルム上に結像し、データ写しこ
みを行なう。発光LED247とデートレンズ248は
デートホルダ246によって支持されており、デートホ
ルダ246は上記上側遮光マスク243に固定されてい
る。このため該上側遮光マスク243の移動によって上
記デートホルダ246も移動するので画面サイズの切換
えによってデータの写しこまれる位置も変化することに
なり、パノラマ画面サイズの際にもできあがった写真上
にデータがプリントされる。
【0205】図54ないし図57は、本実施形態におけ
るフィルム給送量検出手段を示した説明図である。
【0206】本体4は、その両端にパトローネ室4a,
スプール室4bが形成され、該パトローネ室4aとスプ
ール室4bの間に露光開口部(アパーチャ)4cが形成
されている。またデータ写しこみ用の孔4d,4eが穿
設されており、該孔からフィルムにデータが写しこまれ
るようになっている。
【0207】鏡枠ユニット2は、テイキングレンズ14
0を支持しており、上記本体4に固定されている。この
テイキングレンズ140は、フィルム13上に被写体像
を結像する撮影レンズであり、鏡枠ユニット2内に設け
られている。また、上記スプール217は、本体4のス
プール室4bの中央に回動自在に配置され、フィルム1
3の巻き取り動作を行うようになっている。さらに、パ
トローネ12は、上記本体4のパトローネ室4aに収納
され、内部にフィルム13が巻装されている。なお、本
実施形態では、上記フィルム13として35mmロールフ
ィルムを採用している。
【0208】ローラ260は、図56,図57に示すよ
うに、フィルム13に当接する円柱部260aと、各面
が均一な反射面で形成された多角柱部260bとで形成
されている。また、中心に不図示の軸が通り、ローラ2
60は回転自在に支持されている。なお、該不図示の軸
は本体4に固定されており、ローラ260はフィルム1
3の移動によって従動回転するようになっている。
【0209】データ写しこみタイミングフォトリフレク
タ261(以後、データPR261と略記する)は、上
記ローラ260の反射面で形成された多角柱部260b
と対向する位置に配設されている。そして、該ローラ2
60の回転により多角柱部260bの反射面と該データ
PR261が平行に向かいあったときに、同データPR
261から発した光が反射面によって反射され再び該デ
ータPR261に返ってくる。これにより該データPR
261からの出力パルスが発生されるようになってい
る。
【0210】板ばね262は、後蓋25に固定され、ロ
ーラ260の円柱部260aに弾性的に当接している。
また、圧板263は、上記後蓋25に圧板ばね264を
介して取りつけられており、フィルム13の浮きを防ぎ
該フィルム13の平面性を高めている。上記圧板ばね2
64は、上記圧板263を本体4側に弾性的に付勢する
付勢手段で上記後蓋25に取りつけられている。
【0211】上記発光LED248は、データ写しこみ
のための7セグメントを有する発光素子であり、1回の
発光で1文字分のデータが表現できるようになっており
上記デートホルダ246により支持されている。また、
デートレンズ247は、発光LED248の発光による
文字をフィルム13上に結像させるためのレンズであ
り、同じくデートホルダ246により支持されている。
【0212】上記デートホルダ246は、上述したよう
に上記発光LED248,デートレンズ247を支持し
ており、上記上側遮光マスク242に固定されている。
また、本体4の孔4dまたは4eの中心と、上記発光L
ED248,デートレンズ247の中心が同軸上になる
ような位置に上下方向に移動するようになっている。
【0213】図54中、符号11は、ストロボ用のメイ
ンコンデンサであり、また、符号10は、2本の電源電
池である。また、フィルムPR249は、フィルム13
のパーフォレーションに対向する位置に設けられ、該フ
ォトリフレクタ249の出力パルス信号により通過する
パーフォレーションの数をカウントし、フィルムの1駒
送りを行うようになっている。さらに、符号21は、カ
メラの外装部となる前側カバーであり、符号24は、同
じく後側カバーであり、上記裏蓋25を回動自在に支持
している。
【0214】この裏蓋25は、一端にヒンジ部が形成さ
れており、該ヒンジ部を回動中心として上記後側カバー
24に支持され、開閉可能となっている。また、上記板
ばね262,圧板ばね264が取りつけられている。な
お、裏蓋軸26は、上記裏蓋25と後側カバー24を回
動自在に支持する軸である。さらに、符号27は、カメ
ラの外装部となるサイドカバーであり、符号36,3
7,38は、何れも操作ボタン、また、符号40は、フ
ァインダー窓をそれぞれ示す。
【0215】次に、上記ローラ260の作用について説
明する。
【0216】図54に示すように、上記本体駆動モータ
201の回転によりスプール217が回転し、フィルム
13を巻き取る際、ローラ260がフィルム13によっ
て従動回転する。このローラ260の回転時に、該ロー
ラ260とフィルム13との移動に対する追従性を良く
するため、同ローラ260とフィルム13との圧接力を
ある程度強くする必要がある。そのために、上述したよ
うに裏蓋25に、ローラ260に対して弾性的に圧接す
る板ばね262が取りつけられている。この板ばね26
2は裏蓋25に取りつけられているので、該裏蓋25を
開けるとローラ260と板ばね262との圧接は解除さ
れる。ここでパトローネ12を装填し、フィルム13先
端を不図示の自動装填指標に合わせて上記裏蓋25を閉
じると、フィルム13はローラ260と板ばね262の
間に挟まれ、該板ばね262の弾性力によりローラ26
0に当接される。
【0217】また、ローラ260のフィルム進行方向の
配設位置を本体4のスプール室4b入口近傍であり、か
つフィルム13がスプール217に巻きとられていくた
めに露光開口部4cと略平行な方向からスプール217
に向かって方向を変える位置に配設することで、フィル
ム13がローラ260に当接する力をより強めることが
できる。
【0218】本実施形態では、このようにしてローラ2
60のフィルム13の移動に対する追従性を良くしてい
る。
【0219】次に、上記ローラ260のフィルム進行方
向と直交する方向の配設位置について説明する。
【0220】本実施形態では、上記ローラ260のフィ
ルム当接部260aの配設位置について考慮されてい
る。すなわち、該フィルム当接部260aをフィルム1
3の撮影画面部と当接する位置に配設するとフィルムを
傷つける虞れがあり、また、パーフォレーション孔部に
当接するように配設すると、該ローラ260のフィルム
13の移動に対する追従性が悪くなるため、本実施形態
では、該ローラ260のフィルム当接部260aをフィ
ルム13のパーフォレーション孔の外側の縁部と当接す
る位置に配設している。図56に上記ローラ260を最
適位置に配設した例を示す。
【0221】さて、上記ローラ260の回転によりデー
タPR261においてパルス信号が生成され、このパル
ス数をカウントすることでフィルムの給送量を計算する
ことができる。たとえば、上記ローラ260が10回転
したときにフィルム1駒分の巻き上げ量と等しくなるよ
うにローラ260の径を設定し、多角柱部260bを正
6角柱とすると、1駒当たりの出力パルス数は10(回
転)×6(角柱)=60(パルス)となる。一方既知の
フォトリフレクタによりフィルム13にあいているパー
フォレーションを直接読み取るフィルム給送検知方式で
はフィルム1駒分は8パーフォレーションなので8パル
スの出力になる。従ってローラを用いた方がより細かく
フィルムの給送量の検出が可能となる。
【0222】また、写真のプリント内に日付等を写しこ
んだ写真が近年普及しているが、本実施形態のようなフ
ィルム給送,検知装置を備えたカメラであれば、このよ
うなデータ写しこみ装置を簡単な構成で実現できる。
【0223】上記データ写しこみ装置は、該データの写
し込みをフィルムの給送中に行なうようになっており、
図54,図55に示すように、発光したLED248と
デートレンズ247とがデートホルダ246に支持さ
れ、該デートホルダ246は本体4に対し位置決めされ
ている。本体4にはデータ写しこみ用の孔4dが穿設さ
れており、上記発光LED248によって放たれた光が
デートレンズ247を通過することによってフィルム1
3上に結像してデータ写しこみを行なうようになってい
る。
【0224】上記発光LED248は、1回の発光につ
き1文字分のデータを露光することができる。従ってデ
ータを写しこむ際には、フィルム13が給送されて本体
4の孔4d上を通過していくときに該発光LED248
を順次必要な回数発光させ、データ写しこみを行なって
いる。
【0225】上記フィルム13の給送速度はパトローネ
12よりの引き出し力量の変化や、不図示の巻き上げ用
ギヤー列や巻き上げ用モータの機械精度のばらつきや摩
耗等によって必ずしも一定ではなく、常に僅かずつ変化
している。これにより、該フィルム13の給送速度の検
出をせずに常に一定時間経過ごとに発光LED248を
発光させてデータ写しこみを行なおうとすると、フィル
ム13上に写しこまれる文字列の文字間隔が広くなった
り狭くなったり文字同士が重なってしまったりすること
になるので、給送速度を高精度に検出しなくてはならな
い。
【0226】本実施形態では、上記データPR261か
らの出力パルス信号の発生間隔を測定することで給送速
度の検出を行なっている。ここで、既知のパーフォレー
ション孔を直接読み取るフィルム給送検知方式では、1
駒当たり8パルスの出力なので1駒当たりの分解能は8
となる。一方、上述したローラを用いれば1駒当たり6
0パルスの出力信号を発生するので、1駒当たりの分解
能は60となり、ローラを用いた給送検知装置の方が給
送速度検知が細かく行なえ、データ写しこみの際の文字
間隔を正しく揃えるような発光間隔制御が可能となる。
【0227】また、上記ローラ260の多角柱部260
bは例示したローラのように6角形である必要はなく、
データ写しこみの際の文字間隔等を考え任意の多角柱と
すれば良い。また、銀色と黒色というように、反射面と
無反射面とに交互に塗り分けられた円柱でも良い。本実
施形態ではデータ写しこみ機能に用いているため、分解
能が細かく必要なので多角柱部260bは辺の数の多い
多角形となっている。
【0228】上記分解能の粗密による文字間隔の違いを
図58,図59に示す。
【0229】図58は、分解能が密な場合でデータPR
261からの出力パルス信号が1つあるごとに1文字を
写しこむ例を示している。また、図59は分解能が粗な
場合で、データPR261からの出力パルス信号が1つ
あるごとに4文字を写しこむ例を示している。
【0230】図58に示す例では、データPR261か
らの出力パルス信号が1つ発生すると、データ写しこみ
が1文字分行なわれる。フィルムの給送速度が変化して
もそれに合わせてデータPR261からの出力パルス信
号の発生間隔が変化するので、データ写しこみ文字列の
文字間隔は一定になる。
【0231】また、図59に示す例では、データPR2
61からの2つの出力パルス信号間での給送速度の変化
が検出できないので、制御手段は給送速度は一定である
ものと仮定して制御するので、その結果、文字列の文字
間隔はばらついてしまう。該データPR261からの出
力パルス信号1つごとに写しこまれる文字数は少ないほ
ど文字間隔のばらつきは小さくでき、写しこまれる文字
数が多いほど文字間隔のばらつきは大きくなる。
【0232】本実施形態ではフィルムの1駒送りの検出
には、パーフォレーションの移動を検出するフィルムP
R249を用いたため、撮影枚数が増えるごとに大きく
なるフィルム給送量の累積誤差は発生せず、デートの写
しこみにはローラ260の回転を高分解能で読み取る方
式を用いたため、データの文字間隔が安定するカメラを
実現できる。
【0233】次に、上記実施形態におけるフィルム給送
量検知機構の変形例について説明する。
【0234】上記ローラ260の直径を高精度で製作す
れば、フィルムの1駒送りの誤差はほとんど発生しない
ため、該ローラ260の回転を検出するデータPR26
1のみでフィルムの1駒送りを行なっても構わない。こ
の場合、フィルムPR249を廃止できるため、より小
型のカメラを実現できる。さらに、データ写しこみ機能
のないカメラの場合は、分解能が粗くても構わないので
ローラ260の多角形部260bは辺の数の少ない多角
形でも良い。
【0235】次に、本実施形態におけるファインダユニ
ットについて説明する。
【0236】図60は、ファインダユニットの構造を示
す斜視図である。
【0237】上記外装パネル22の光軸後方のカメラ内
部には、図60に示すように、上記レンズ鏡枠2の構成
部材である回転枠51の上部となる位置に、ファインダ
ユニット5が配設されている。このファインダユニット
5は、枠部材たるファインダ構造部材150に種々のユ
ニット、例えば測光部,AF投光部,AF受光部,ファ
インダ光学系,ファインダズーミング駆動機構などの構
成部材を取り付けてなっている。
【0238】上記測光部は、外装パネル22の上記測光
用窓22aの光軸後方に設けられていて、ファインダ構
造部材150の前方側ほぼ中央部に穿設された測光用孔
150fと、その光軸後方に取り付けられた受光手段た
る測光用受光素子450とからなる。
【0239】上記AF投光部は、外装パネル22の上記
AF投光用窓22cの光軸後方に設けられていて、ファ
インダ構造部材150に固定されたAF投光用レンズ1
76と、その光軸後方に配設された図示しないAF投光
用LEDとからなる。
【0240】上記AF受光部は、外装パネル22の上記
AF受光用窓22dの光軸後方から設けられていて、フ
ァインダ構造部材150に固定されたAF受光用レンズ
177と、その光軸後方に配設された図示しないAF用
受光素子とからなる。
【0241】上記ファインダ光学系は、次に説明するよ
うなファインダ対物レンズ群よりなる。
【0242】固定対物レンズ151は、外装パネル22
の上記ファインダ用入射窓22dの光軸後方に設けられ
ていて、ファインダ構造部材150の前面側右端部に位
置決めして固定されている。
【0243】この固定対物レンズ151から入射した光
束は、その光軸後方に配設された第1の変倍レンズ15
2に入射するようになっている。この第1の変倍レンズ
152は、上部カムフォロア部152bを備えた軸挿通
部152cを有するとともに、下部からは回転止部15
2aを突設している。これにより該第1の変倍レンズ1
52は、軸挿通部152cにより案内軸たるファインダ
対物レンズ摺動軸159に軸支されるとともに、回転止
部152aをファインダレンズ地板160に刻設された
嵌合用溝160aに係合することで、光軸方向に摺動可
能になっている。
【0244】この第1の変倍レンズ152からの光束
は、さらに第2の変倍レンズ153に入射するようにな
っている。この第2の変倍レンズ153は、上部にカム
フォロア部153bを備えた軸挿通部153cを有する
とともに、下部からは回転止部153aを突設してい
る。これにより該第2の変倍レンズ153は、軸挿通部
153cによりファインダ対物レンズ摺動軸159に軸
支されるとともに、回転止部153aをファインダレン
ズ地板160に刻設された嵌合用溝160aに係合する
ことで、光軸方向に摺動可能になっている。
【0245】さらにそのファインダ光束は、後述する第
1プリズム154と第2プリズム156(図61参照)
を介した後、接眼変倍レンズ157に入射するようにな
っている。この接眼変倍レンズ157は、パノラマ撮影
時にファインダ視野の倍率を上げるためレンズであっ
て、後述するように移動可能に構成されている。
【0246】この接眼変倍レンズ157を通過した光像
は、固定接眼レンズ158に入射する。この固定接眼レ
ンズ158は、下方から取付部158aを突設してい
て、後述する固定軸150f(図66参照)に挿通する
ことによりファインダ構造部材150に位置決めして固
定されている。
【0247】上記第1の変倍レンズ152のカムフォロ
ア部152bと第2の変倍レンズ153のカムフォロア
部153bには、それぞれ付勢手段取付部152d,1
53dが突設されていて、これらに第2付勢手段166
を取り付けることで、該第1の変倍レンズ152と第2
の変倍レンズ153は引っ張り方向に付勢されている。
これにより、それぞれのカムフォロア部152b,15
3bを、円筒部材たるカム部材161のカム部161
a,161bに当接させる方向に付勢している。
【0248】このようなファインダ光学系を駆動するこ
とでズーミングを行うファインダズーミング駆動機構
は、以下に説明するように構成されている。
【0249】回転部材163は、ギヤー部163aと駆
動用ベルト巻取部163bとを同軸に連設してなり、回
転部材用軸164によって回動可能に軸支されている。
そして、該ギヤー部163aがレンズ鏡枠2の回転枠5
1の周面に形成されたギヤー部51aと噛合することに
より、回転枠51の回転を上記カム部材161に伝達し
て、これによりファインダのズーミングを行うようにな
っている。
【0250】駆動用ベルト162は、回転部材163と
カム部材161のどちらかに巻き取られて行くことによ
り一方の回転動作を他方に伝達するものであり、回転部
材163の駆動用ベルト巻取部163bとカム部材16
1の駆動用ベルト巻取部161cに両端が固定されてい
る。この駆動用ベルト162の駆動力は、一方向は回転
枠51の回転駆動により、他方向は第1付勢手段165
(図61参照)の付勢力により供給される。この際、駆
動用ベルト巻取部163bと駆動用ベルト巻取部161
cの巻取径を変えることにより、減速比を任意に設定す
ることができる。また、該駆動用ベルト162は、ファ
インダ構造部材150のベルト位置規制部150dによ
り、その位置が規制されている。
【0251】このように、駆動用ベルト162と回転枠
51とファインダレンズ群に囲まれた部分に測光部やA
F投光部等を配置することによって、スペースを有効に
用いてカメラボディの小型化を実現可能にしている。
【0252】カム部材161は、ファインダ構造部材1
50の右端部から前方に向けて突設されているスペーサ
付きのカム部材用軸部150e(図61参照)に、回動
可能に軸支されている。このカム部材161は、上述の
ように第1の変倍レンズ152のカムフォロア部152
bと、第2の変倍レンズ153のカムフォロア部153
bが当接するカム部161a,161bが周面に形成さ
れるとともに、前方側の端部の周面が、上記駆動用ベル
ト162の一端が固定されている駆動用ベルト巻取部1
61cになっている。
【0253】このように回転部材163とカム部材16
1を駆動用ベルト162で接続しているために、ファイ
ンダ光学系がレンズ鏡枠2と離れたレイアウトであって
も、該レンズ鏡枠2の動作に連動可能なファインダ光学
系を構成することができる。また、回転部材163とカ
ム部材161の間に測光部やAF部等を配置することが
可能となるので、レイアウトの自由度が高まり効率良く
配置できるため、結果としてカメラボディの小型化を実
現することができる。
【0254】図61はファインダレンズ群の構成を示す
斜視図であり、図62はファインダ対物レンズ群と第1
プリズムが組み付けられた様子を示す斜視図である。
【0255】固定プリズムたる第1プリズム154は、
ファインダ対物レンズ群から入射した光束を横方向でコ
の字状に約180゜反転するものであり、ファインダ構
造部材150に取り付けられている。
【0256】視野マスク155は、ノーマル状態の画面
サイズの視野枠を示す部材であり、ファインダ光学系の
結像面に位置していて、第1プリズム154と第2プリ
ズム156によって挟まれるようにして位置を固定され
ている。
【0257】第2プリズム156は、上記第1プリズム
154から入射した光束を縦方向でコの字状に約180
゜反転するものであり、ファインダ構造部材150と第
1プリズム154によって位置を固定されている。
【0258】回動規制部材たるファインダレンズ地板1
60は、光軸方向に平行な嵌合用溝160aが刻設され
ている板状部材であり、固定対物レンズ151と第1プ
リズム154によりそれぞれ一端部を保持して位置が決
められている。上述のように嵌合用溝160aには第1
の変倍レンズ152の回転止部152aと第2の変倍レ
ンズ153の回転止部153aが係合して、両者のファ
インダ対物レンズ摺動軸159の周りの回動を規制して
いる。
【0259】第1付勢手段165は、両端部に固定腕1
65aと移動腕165bとを備えた例えばコイルばねで
構成される付勢部材であり、該固定腕165aがファイ
ンダ構造部材150のカム部材用軸部150eに固定さ
れ、移動腕165bがカム部材161に固定されてい
る。この第1付勢手段165は、カム部材161を矢印
Fで示す回転方向に常に付勢していて、これによりカム
部材161を駆動するとともに、停止状態においても駆
動用ベルト162がたるまないようにしている。図63
はテレ(望遠)状態での対物レンズ群およびカム部材を
示す平面図、図64はワイド(広角)状態での対物レン
ズ群およびカム部材を示す平面図である。
【0260】図示のように、第1の変倍レンズ152の
カムフォロア部152bの光軸後方側の端面は、カム部
材161のカム部161aに当接していて、第2の変倍
レンズ153のカムフォロア部153bの光軸前方側の
端面は、カム部161bに当接している。
【0261】上記回転枠51の回転により回転部材16
3と駆動用ベルト162を介してカム部材161が回転
すると、カム部161a,161bに沿って第1の変倍
レンズ152および第2の変倍レンズ153が光軸方向
に移動する。このとき、カム部161a,161bとカ
ムフォロア部152b,153bの係合によりファイン
ダ対物レンズ摺動軸159の周りに第1の変倍レンズ1
52および第2の変倍レンズ153が回転しないよう
に、ファインダレンズ地板160の嵌合用溝160aに
回転止部152a,153aが係合して該回転を規制し
ている。
【0262】図65は、ズーム機能を有するファインダ
光学系の位置精度を向上する構成を示す断面図である。
【0263】図65に示すように、ファインダ対物レン
ズ摺動軸159は、その両端部を光軸前方側の固定対物
レンズ151と光軸後方側のファインダ構造部材150
により支持されている。ファインダレンズ地板160
は、固定対物レンズ151と第1プリズム154により
それぞれ一端部を保持して位置が決められている。対物
レンズ151と第1プリズム154は、それぞれファイ
ンダ構造部材150に位置決めして固定されている。こ
れによって固定対物レンズ151に対するファインダ対
物レンズ摺動軸159とファインダレンズ地板160の
嵌合用溝160aの位置精度、および第1プリズム15
4に対するファインダレンズ地板160の嵌合用溝16
0aの位置精度が良くなるため、固定対物レンズ151
と第1プリズム154に対する第1の変倍レンズ152
と第2の変倍レンズ153の相対位置の精度が良くな
る。
【0264】ズーミングするファインダ光学系を小さく
しようとすると、各レンズの相対位置精度は厳しく要求
されることになるが、図65に示したような構成によれ
ば、固定対物レンズ151と第1プリズム154に対す
る第1の変倍レンズ152と第2の変倍レンズ153の
相対位置の精度を良くすることが可能なので、ファイン
ダ光学系を小さくすることができ、結果としてカメラを
小型化することができる。また、精度の良いファインダ
光学系となるために光軸がずれるようなことはなく、収
差等の悪影響が軽減されて、視認性の良いファインダと
することができる。
【0265】図66は、ファインダ部パノラマ切換の構
成を示す、カメラを後方側から見た斜視図である。
【0266】固定接眼レンズ158は、ファインダ構造
部材150の固定軸150fで位置決めされてファイン
ダ構造部材150に固定されていて、上記第2プリズム
156の入射面付近に結像された被写体像が観察される
ようになっている。このとき、図示のような状態では、
通常の画面サイズおよび倍率でファインダを観察するこ
とができるものである。
【0267】パノラマ切換軸168は、ファインダ光軸
と直交する方向でファインダ構造部材150に対して両
端部を固着して架設されている。
【0268】接眼変倍レンズ枠167は、上記接眼変倍
レンズ157を保持しているとともに、細長の略コの字
形状をなすファインダパノラマ用視野マスク167aが
一体的に固着されている部材であり、上記パノラマ切換
軸168に摺動可能に保持されている。該接眼変倍レン
ズ枠167は、その一端面から突設した回転止め部16
7bを、ファインダ構造部材150の上記パノラマ切換
軸168とほぼ平行に刻設された溝150cに係合する
ことで、該パノラマ切換軸168の周りの回動を規制し
ている。
【0269】接眼変倍レンズ枠167は、ファインダ構
造部材150との間でパノラマ切換軸168に挿通され
て圧縮された状態にあるパノラマ切換ばね169の付勢
力により、ファインダの固定接眼レンズ158の前に挿
入されるようになっている。挿入された状態では、パノ
ラマサイズの画面に切り換わるとともにファインダ倍率
も大きくなり、ファインダが見易くなるようになってい
る。
【0270】上記接眼変倍レンズ157は、接眼レンズ
158の前に挿入されることでファインダ倍率が高くな
るレンズであり、接眼変倍レンズ枠167の中で該接眼
変倍レンズ枠167の移動方向に摺動可能に構成されて
いて、レンズ付勢ばね170によって図中左方向に付勢
されている。このレンズ付勢ばね170は、接眼変倍レ
ンズ枠167から突設されているピン167eに挿通さ
れていて、座屈等をしないように構成されている。
【0271】図67,図68はファインダのパノラマ切
換動作を示した図であり、図67はファインダがパノラ
マ状態にあるときの平断面図である。
【0272】接眼変倍レンズ157は、突設した当付部
157aがレンズ付勢ばね170の付勢力によりファイ
ンダ構造部材150の突設150bに当接して、正確に
位置が決められるようになっている。これにより、接眼
変倍レンズ157の光軸をファインダ光学系の光軸に正
確に一致させている。また、接眼変倍レンズ157は、
下面から2つの突起157bを突設していて、これらの
突起157bを接眼変倍レンズ枠167に穿設されたフ
ァインダ光軸に垂直な方向に細長の2つの長穴167c
にそれぞれ係合することで、光軸方向の位置を規制する
とともに、該長穴167cに沿った方向に摺動可能にな
っている。
【0273】接眼変倍レンズ枠167は、上述のように
パノラマ切換ばね169によって接眼変倍レンズ157
の挿入方向に付勢されているが、レンズ付勢ばね170
のばね力よりパノラマ切換ばね169のばね力の方が強
くなるように設定されているために、該接眼変倍レンズ
枠167がレンズ付勢ばね170力で押し戻されること
はない。これにより、接眼変倍レンズ枠167は、接眼
変倍レンズ157とは独立して挿入位置を決めることが
できる。
【0274】一方、ファインダパノラマ用視野マスク1
67aは、上述したようにファインダ光軸に直交する横
方向から挿入した場合でも特に精密な位置決めを必要と
せず、図70の符号167a′に示すような位置に挿入
すればよい。これは、パノラマ時の短辺方向の視野を規
制するマスクは視野マスク155の短辺側のマスクで兼
用し、コの字状に設けられたファインダパノラマ用視野
マスク167aは長辺側をマスクして、該長辺に沿った
側の視野のみを規制しているためである。
【0275】図68は、ファインダが通常の画面状態に
あるときの平断面図である。
【0276】上記図67に示すパノラマ撮影状態から、
後述するパノラマ切換ギヤー171(図71参照)の駆
動により、パノラマ切換ばね169の付勢力に逆らって
接眼辺倍レンズ枠167を図の状態に戻すと、ファイン
ダパノラマ用視野マスク167aも戻って視野が通常の
画面サイズに戻るとともに、接眼辺倍レンズ157も戻
ってファインダ倍率も通常の状態になる。
【0277】図69は、ファインダがパノラマ状態にあ
るときの縦断面図である。
【0278】ファインダパノラマ用視野マスク167a
は、図示のように、ファインダ光学系の結像面に配置し
てる通常画面サイズの視野マスク155の後方側近傍で
かつ第1プリズム154の前方側近傍に配設されてい
て、すなわち、ファインダ対物レンズの結像面近傍に挿
入されている。
【0279】接眼変倍レンズ157は、上述のように、
固定接眼レンズ158と第2プリズム156の間に挿入
されていて、突設した突起157bを接眼変倍レンズ枠
167の長穴167cに係合することによって、ファイ
ンダ光軸方向の位置を規制しているとともに、接眼変倍
レンズ157の移動方向に自由な状態になっている。図
70は、上記図68に示した接眼変倍レンズ枠167を
矢印Jの方向から見るとともにファインダの視野マスク
部を断面で示した図である。
【0280】通常画面の視野マスク155は、上述のよ
うに、第2プリズム156の第1プリズム154に対向
する入射面近傍に配置されていて、この位置はファイン
ダ光学系の結像面になっている。
【0281】ファインダパノラマ用視野マスク167a
は、通常画面時には、図70に示すような位置にある
が、パノラマ時には同図の符号167a′に示すような
位置に移動して、通常画面の視野マスク155の上下を
覆い隠すようになっている。
【0282】このように図66ないし図72で説明した
ような構成によれば、接眼変倍レンズ157は、ファイ
ンダパノラマ用視野マスク167aの挿入位置にかかわ
らず独立して精度良く位置決めすることができるととも
に、ファインダパノラマ用視野マスク67aは、特に精
密な位置決めを必要としないでファインダをパノラマ状
態にすることができる。
【0283】このようにすることで、パノラマ画面サイ
ズ撮影時には、標準画面サイズ撮影時に比べてファイン
ダ観察倍率を上げることができるため、ファインダ像を
観察しやすくなるとともに、プリント時の拡大に近い臨
場感を与えることが可能となる。
【0284】さらにパノラマ時には、撮影画面外の領域
はファインダ上で遮光されるため、被写体が画面の遮光
マスクにけられた撮影を確実に防止することができる。
加えて、上記簡単な構成でファインダの変倍と視野マス
クの切換をともに行えるために、ファインダユニットが
小型になり、結果としてカメラも小型化することができ
る。
【0285】図71,図72は、撮影画面とファインダ
視野マスク部の通常状態とパノラマ状態を示す図であ
る。
【0286】上記カメラ1は、図71に示すように、ほ
ぼ中央部に矩形の撮影画面開口4cを有し、その右側に
スプール室4b、左側にパトローネ室4aを有するカメ
ラ本体4を備えている。
【0287】このカメラ本体4は、上側遮光マスク24
3と下側遮光マスク242を有するパノラマ切換機構7
(全部は図示しない。)を保持していて、これら上側遮
光マスク243と下側遮光マスク242を上下させて必
要に応じて上記撮影画面開口4cを通過する撮影光束を
規制することで、通常の画面サイズとパノラマ画面サイ
ズを切り換えるようになっている。上記上側遮光マスク
243と下側遮光マスク242は、軸239で上下方向
にガイドされているとともに、付勢手段244により互
いに連結されている。
【0288】該カメラ本体4は、さらにファインダユニ
ット5のファインダ構造部材150を保持するととも
に、撮影画面のマスクの動きを接眼変倍レンズ枠167
に伝える2段ギヤーでなるパノラマ切換ギヤー171を
回動可能に保持している。
【0289】ファインダユニット5のファインダ構造部
材150は、上述の接眼変倍レンズ157を保持すると
ともに、ファインダパノラマ用視野マスク167aと一
体的に固着されている接眼変倍レンズ枠167を保持し
ている。また、接眼変倍レンズ枠167は第二のラック
たるラック167dを有しており、パノラマ切換ギヤー
171の大径ギヤー171aと噛合している。
【0290】上側遮光マスク243は、上記パノラマ切
換ギヤー171の小径ギヤー171bと噛合している第
一のラックたるラック243cが、スプール室4bと撮
影画面開口4cの間の上方の空間に一体的に固着されて
おり、上側遮光マスク243の上下移動によりパノラマ
切換ギヤー171を回転させるようになっている。上側
遮光マスク243の上下移動は、細部は図示しないが上
記パノラマ切換機構7によって作動するようになってい
る。
【0291】撮影画面が図71に示すような通常状態か
ら図72に示すようなパノラマ状態に切り換わる場合に
は、上記ラック243cが下方に移動して、該ラック2
43cに噛合しているパノラマ切換ギヤー171の小径
ギヤー171bが回転させられる。これにともなって、
パノラマ切換ギヤー171の大径ギヤー171aも一体
に回転して、この大径ギヤー171aとラック171d
により噛合している接眼変倍レンズ枠167が、上側遮
光マスク243の移動方向と直交する方向(図面右方
向)に移動する。
【0292】接眼変倍レンズ枠167が上述のようにパ
ノラマ状態になると、ファインダパノラマ用視野マスク
167aが通常状態のファインダ視野マスク155の前
に挿入されて、ファインダをのぞいたときにも上下の画
面範囲が遮光された状態で観察することができる。
【0293】また、図72に示すようなパノラマ状態か
ら図71に示すような通常状態に戻る場合には、上側遮
光マスク243が上方方向に移動することで上記ラック
243cが上方に移動して、該ラック243cに噛合し
ているパノラマ切換ギヤー171の小径ギヤー171b
が図中左回転させられる。これにともなって、パノラマ
切換ギヤー171の大径ギヤー171aも一体に回転し
て、この大径ギヤー171aとラック167dにより噛
合している接眼変倍レンズ枠167が図面左方向に移動
して、図71に示すような状態に戻る。
【0294】このような図71,図72に説明したよう
な構成によれば、撮影画面サイズの切り換えとファイン
ダの視野マスクの切り換えを同時に行えるために、シャ
ッターチャンスを逃すことなく撮影できるばかりでな
く、撮影画面とファインダ画面のサイズは常に一致して
いるために、間違った撮影や、被写体が撮影画面の遮光
マスクにけられた撮影を行うことがない。
【0295】また、上述のように、カメラ本体4のスプ
ール室4bと撮影画面開口4cの間の上方空間にラック
243cを配設し、撮影画面開口4cの上方にラック1
67dを配設して、これらをパノラマ切換ギヤー171
で連結し、上側遮光マスク243の上下移動の動作によ
り、ファインダパノラマ用視野マスク167aを上側遮
光マスク243の動作方向と直交する方向に移動させる
構成としたことで、カメラ内部における配置を効率良く
行うことができ、小型なカメラとすることができる。
【0296】なお、上記構成において、ラック243c
をスプール室4b側に配設する代わりに、パトローネ室
4aと撮影画面開口4cの間の上方空間にラック243
cを配設して、その他の部分はほぼ同様に構成するよう
にしてもかまわない。
【0297】図73は測光光学系の構成を示した図であ
る。
【0298】図73において、ファインダ構造部材15
0は、上記図60にも示したように、測光用受光素子4
50を弾性腕150gで押圧して保持している。この測
光用受光素子450の光軸前方側には測光用赤外光カッ
トフィルタ173を配設していて、該測光用受光素子4
50が可視光に近い光線を測光するように構成してい
る。
【0299】この測光用受光素子450の光軸前方側に
は、光を入射させる測光用開口150fが設けられてい
て、この測光用開口150fにより、被写体を測光する
のに不要な側方からの光などを入射させないようにして
いる。ファインダ構造部材150は、上記図71に示す
ようなカメラ本体4に固定されている。
【0300】外装パネル22は、上述のように透明部材
で形成されていて、前側カバー21に対して接着や溶着
等により固着されている。該外装パネル22は、測光用
受光素子450の光軸前方に相当する部分のカメラ内側
に、レンズ部22fを一体に有している。
【0301】また、外装パネル22のカメラ外側には、
遮光用の塗料膜22gがインモールド成形により一体で
固着している。上記塗料膜22gは、レンズ部22fの
レンズ有効部に相当する部分には設けられておらず、内
部の透明部材が直接外側に露出しており、測光用の光が
遮光されることなく入射することができる測光用窓22
aとなっている。
【0302】なお、前側カバー21も同様にレンズ有効
部にあたる所には開口部21cが設けられていて、この
開口部21cを上記レンズ部22fの絞りとして用いる
ことで、レンズの絞り口径を決めるようになっている。
【0303】このように、外装パネル22に測光用のレ
ンズを一体的に設けることで、被写体からの光束を集光
して測光を行えるようにしている。
【0304】これら図73に示したような構成にするこ
とで、従来のような測光用のレンズを個別に設けること
なく測光が可能になり、その結果、外装部材から測光用
レンズまでのスペースを省略できて、測光レンズから受
光素子までの結像距離を外装部材の内面から直接確保で
きるために、カメラを小型化することができる。
【0305】また、外装部材の内側にレンズ面を設けて
あるために、レンズ面にキズが付きにくい。さらに、レ
ンズ部の近傍以外は遮光膜が設けてあるため、測光に不
用な光をカットできて正確な測光が可能となる。そし
て、測光用レンズが外装部材と一体で形成されているた
めに、従来のカメラのように別部品で構成した場合に比
べて、防水性能や防塵性能が高いという利点を有する。
【0306】以上説明したように、本発明の実施形態に
よれば、従来のように測光用レンズを個別に設けること
なく測光が可能になり、その結果、外装部材から測光用
レンズまでのスペースを省略できて、測光用レンズから
受光素子までの結像距離を外装部材の内面から直接確保
できるために、カメラを大幅に小型化することができ
る。
【0307】また、測光用レンズを設けずに外装部材の
透明窓から入射した光を直接測光することで小型化して
いるカメラに比べて、測光用レンズを外装部材に一体で
設けて被写体像を受光素子上に結像させた状態で測光す
ることで、精度の高い測光が可能になるとともに受光素
子を分割した多分割測光が可能になり、その結果、被写
体の輝度分布に対して適切な露出制御が可能なカメラと
することができる。
【0308】さらに、測光用レンズが外装部材と一体の
部品で構成されているため、従来のカメラのように外装
部材と測光用窓を別部品で構成した場合に比べて、防水
や防塵性能に優れた小型のカメラとすることができる。
【0309】加えて、測光用レンズ面は外装部材の内側
に設けてあるために、レンズ面にキズが付きにくい。測
光用レンズ部の周辺には遮光膜を設けてるため、測光に
不用な光をカットでき正確な測光が可能となる。簡単な
構成で部品点数が少ないため、安価なカメラとすること
ができる。
【0310】次に、本実施形態における電気部品の実装
状態について説明する。
【0311】図74,図75は、本発明の実施形態にお
ける電気部品の実装状態を示した斜視図である。
【0312】なお、図中、符号2,4,5,7は、それ
ぞれ上述した鏡枠ユニット,カメラ本体,ファインダー
ユニット,パノラマ切換機構を示している。
【0313】本実施形態のカメラは、図74に示すよう
に、本体4の内部上方に各種電気部品が実装された、ガ
ラス入りエポキシ樹脂等で作られた硬質プリント基板で
ある主基板301が配設されている。
【0314】図77は、上記主基板301を詳しく示し
た上面図である。
【0315】該主基板301上面の一側縁部には、スト
レート状端子電極部301aが配設されており、後述す
る鏡枠フレキシブル基板302の先端部に配設された端
子電極部302aの裏面側と接続される。また、該主基
板301上面の他側縁部には、ストレート状端子電極部
301bが配設されており、後述する本体駆動フレキシ
ブル基板303の端子電極部303aの裏面側と接続さ
れる。
【0316】さらに、上記主基板301上面の、上記ス
トレート状端子電極部301a,301bの内方側近傍
には、それぞれストレート状端子電極部301eが配設
されており、後述する異方性導電ゴム309,310を
介してカメラの外部表示LCDである表示回路(LC
D)404と接続される。
【0317】図78は、上記主基板301を上面より透
視して示した上面透視図である。
【0318】図に示すように、上記主基板301におけ
る上記ストレート状端子電極部301aの裏面側には、
同様なストレート状端子電極部301cが配設されてお
り、後述するデートフレキシブル基板304の端子電極
部304aと接続される。さらに、上記主基板301に
おける上記ストレート状端子電極部301bの裏面側に
は、同様なストレート状端子電極部301dが配設され
ており、後述するAFフレキシブル基板305の端子電
極部305aと接続される。
【0319】また、図中、符号401,402は、それ
ぞれカメラ制御用IC(CPU),インターフェイスI
C(I/F−IC)であり、上記主基板301の下面に
実装されている。
【0320】図77に戻って、上記主基板301の一端
部には、レリーズボタン30からのリード線30a(図
74参照)を逃げるための切り欠き孔301gが穿設さ
れていて、さらに、該切り欠き孔301gの近傍には、
基板接続時における受け台部4hに垂設された突部4w
(図75参照)との嵌合孔301hが穿設されている。
また、上記ストレート状端子電極部301a,301b
の両端部近傍には、それぞれ基板接続時における受け台
部4f,4gに垂設されたガイド用ピン4i,4j(図
75参照)が嵌合する穿孔301i,301jが穿設さ
れている。さらに、上記ガイド用ピン4i,4jの近傍
に配設された締結ビス用孔4k(図75参照)に対応す
る位置には、ビスの逃げ孔301kが穿設されている。
【0321】一方、上記主基板301には、撮影モード
ボタン32,フラッシュモードボタン33,セルフタイ
マ/リモコンボタン34,パノラマボタン35(図74
参照)からの信号受付パターン301m,301n,3
01p,301qが配設されている。また、該パターン
301qの近傍の側縁部には、後述するAF投光フレキ
シブル基板319の端子電極部319aと半田で接続さ
れる端子電極部301rが配設されている。さらに、該
主基板301の一端には、後述するDXフレキシブル基
板306の端子電極部306bと接続される円周配列端
子電極部301sが裏面に配設されている。
【0322】さらに、上記主基板301の他端部には、
各アクチュエータおよび測距用発光素子423を駆動す
るドライバー素子からなるドライバー駆動回路405が
配設されている。該ドライバー駆動回路405は、各ア
クチュエータおよび測距用発光素子423を駆動時に高
電流を流すため、発熱し易い。また、各アクチュエータ
の起動・停止・逆転や測距用発光素子423の発光,消
灯等でスイッチングを頻繁に行うため、電気的なノイズ
を発生し易い。
【0323】これにより、上記CPU401,I/F−
IC402,表示回路(LCD)404,PSD420
を実装してあるAFフレキシブルプリント基板305と
主基板301とのコネクト部301d,その他の基板の
信号ラインとのコネクト部等に近づけると、上記発熱や
ノイズで誤動作の原因となる虞がある。これを防止する
ために、該ドライバー駆動回路405を上記素子やコネ
クト部と所定距離だけ離れた位置に集中して実装してあ
る。
【0324】また、上記測距用発光素子423を実装し
たAF投光フレキシブル基板(IR−FPC)319と
主基板301との接続部は、CPU401やI/F−I
C402等と離れた端子電極部301rに配置してい
る。さらに、本体駆動モータ201や切換プランジャ2
06への電力を供給するリード線は、ドライバー駆動回
路405の近傍で主基板301と半田等により接続され
ている(図示せず)。これにより、過酷な使用環境や連
続使用に対しても誤動作のない信頼性を確保できる。
【0325】図74に戻って、上記主基板301の中程
には、2つの位置決め孔301fが穿設されており、該
位置決め孔301fの上面には、LCDの表示用の照明
装置454が載設されている。該照明装置454の下面
からは、下方に向けて位置決めボス331bが突設され
ており(図79参照)、該位置決め孔301fに嵌合
し、該照明装置454を位置決めしている。
【0326】上記鏡枠フレキシブル基板(鏡枠FPC)
302は、内部のシャッターおよびオートフォーカス駆
動機構からの信号を伝達するフレキシブルプリント基板
であり、図74に示すように鏡枠ユニット2から延出し
ている。また、その先端部の裏面には、上記ストレート
状端子電極部301aと接続される端子電極部が配設さ
れている。
【0327】上記本体駆動フレキシブル基板(本体FP
C)303は、フィルムおよびズーム駆動機構(図示せ
ず)からの信号を伝達するフレキシブルプリント基板で
あり、その基部は本体4の底面において左右方向に配設
されている。さらに、該基板の一部が本体4の前面にお
いて上方に向かって延出しており、該延出端部の裏面に
は、上記ストレート状端子電極部301bと接続される
端子電極部が配設されている。
【0328】図75に示すように、上記デートフレキシ
ブル基板(デートFPC)304は、パノラマ切換機構
7における、画面サイズ切換えに連動して変位するデー
ト用文字投光部7aに実装されたフレキシブルプリント
基板であり、その一端部には、上記ストレート状端子電
極部301cと接続される端子電極部304aが配設さ
れている。
【0329】上記AFフレキシブル基板(AF−FP
C)305は、AF受光用PSD420と測光用受光素
子450を実装したフレキシブルプリント基板であり、
その中程には上記ストレート状端子電極部301dと接
続される端子電極部305aが形成されている。また、
該端子電極部305aから後方に向けては、上記電源ボ
タン36,デートモードボタン37,デートセット/照
明ボタン38からの信号受付パターンが配設された設置
部305bが湾曲して形成されている。
【0330】上記DXフレキシブル基板(DX−FP
C)306は、DX信号およびストロボユニット(図示
せず)からの信号を伝達するフレキシブルプリント基板
であり、本体4の一側方において上下方向に配設してい
る。このDXフレキシブル基板306の一端部は、DX
接片320と接続される端子電極部306aが形成され
ており、さらに、上方の平面部には、後述するレリーズ
スイッチ428,429を内設したレリーズスイッチユ
ニット318が実装されている。なお、図中、符号32
1は、上記DX接片320および端子電極部306aを
保持し、本体4に装着されるDX接片保持枠である。
【0331】また、該レリーズスイッチユニット318
の実装部の近傍には、上記端子電極部301sと接続さ
れる端子電極部306bが、さらに、先端部には端子電
極部306cが形成されている。
【0332】上記AF投光フレキシブル基板(IR−F
PC)319は、測距用発光素子423と主基板301
とを接続するフレキシブルプリント基板であり、その端
子電極部319aは、上記端子電極部301rと半田で
接続される。
【0333】また、上記受け台部4f,4gの上方に
は、それぞれ弾性部材316,317が配設され、上記
主基板301が本体4に載置される際に、該主基板30
1の下面と該本体4との間に介挿されるようになってい
る。
【0334】上記照明装置454の上方には、上述した
表示回路(LCD)404が配設されており、該LCD
404は、異方性導電ゴム309,310を介して主基
板301に接続されて配設されている(図76参照)。
該LCD404は上記異方性導電ゴム309,310と
共にLCD保持枠308に覆われて保持されている。該
LCD保持枠308内には上記照明装置454も内設さ
れており、上記LCD404は、該照明装置454によ
って背面より照射されるようになっている。
【0335】図76は、上記主基板301と各フレキシ
ブルプリント基板を緊締具により締め付けたときの接続
部の断面図である。
【0336】図に示すように、上記LCD保持枠308
の両側縁には、該保持枠308を主基板301に押圧す
るための突出部308a,308bが形成されている
(図74参照)。該突出部308a,308bの上面に
はそれぞれ押え板314,315が載置され、また、同
突出部308a,308bの下面と該主基板301との
間にはそれぞれ弾性部材312,313が介挿されてい
る。そして、同突出部308a,308bの上面に載置
された押え板314,315の上方より基板締結用ビス
322によって、各押え板,弾性部材,基板の孔に挿入
して本体4の締結ビス用孔4kに締結される。これによ
り、上記LCD保持枠308が弾性的に主基板301に
押圧され固定される。なお、図76中、符号29は、透
明部材で作られたLCD表示の覗き窓(LCD窓)であ
る。
【0337】また、主基板301において、上記LCD
404の裏面側には、該LCD駆動制御等を行うCPU
401が配設されており、該LCD404,CPU40
1の端子電極は互いに表裏の関係にある。そして、該端
子電極はスルーホールを介して最短距離で接続されてい
る。このため、パターンを長く引き廻す必要がなく、実
装効率が上がり主基板301の面積を小さくすることが
できる。
【0338】次に、上述したように構成された各電気部
品の接続方法を図76を参照して説明する。
【0339】まず、上記ガイド用ピン4iにガイドされ
て、弾性部材316および端子電極部304aを、ま
た、上記ガイド用ピン4jにガイドされて弾性部材31
7および端子電極部305aを、さらに、上記突部4w
にガイドされて端子電極部306bを取り付ける。その
後、上方より主基板301をかぶせ、さらに表示ユニッ
ト(LCD保持枠308,LCD404,異方性導電ゴ
ム309,310,照明装置454)を、上述した位置
決めボス331b(図79参照)が位置決め孔301f
に嵌合するように、該主基板301に装着する。
【0340】この状態で、上記ガイド用ピン4i,4j
は主基板301の上面より突き出しており、同様に、上
記端子電極部302a,弾性部材312,押え板31
4、また端子電極部303a,弾性部材312,押え板
315をガイドして積み兼ね、4本の基板締結用ビス3
22により締め付ける。これにより、上記端子電極部3
02aと端子電極部301a,端子電極部301cと端
子電極部304a,端子電極部303aと端子電極部3
01b,端子電極部301dと端子電極部305a,端
子電極部301eとLCD404における図示しない端
子電極との電気的接続をそれぞれなす。
【0341】このとき、上記LCD保持枠308に充分
な強度があれば押え板314の代わりに突部308a
が、また、押え板315の代わりに突部308bがその
役割を兼ねてもかまわない。
【0342】次に、上記照明装置454の内部構成を図
79,図80を参照して詳しく説明する。
【0343】図79は、該照明装置454およびその周
辺部の断面図であり、また、図80は、上記照明装置4
54における光源光を入光する導光板の入光部を示した
要部拡大図である。
【0344】上述したように、上記表示回路(LCD)
404,異方性導電ゴム309,310,照明装置45
4は、上記LCD保持枠308の内部に一体に収まって
押え板314,315により押圧され、主基板301に
電気的に接続される。
【0345】上記LCD404は、その裏面に半透過の
反射板が貼設されており、通常は外光を反射して表示を
見せる一方、外光が暗いときには照明装置454の光を
通すことによって表示を見やすくするようになってい
る。
【0346】上記照明装置454は、透明材料で構成さ
れる導光板330と、該導光板330およびLED等の
発光素子からなる光源332を一体に保持する、ほぼ白
色の保持部材331とで主要部が構成されている。該保
持部材331の下面からは、位置決めボス331bが突
出して形成されており、上述したように、位置決め孔3
01fに嵌合し、該照明装置454の位置決めを行うよ
うになっている。また、上記光源332からはリード端
子332aが延出しており、主基板301と半田等で電
気的に接続される。
【0347】図80に示すように、上記導光板330に
おける入光面330aは、上記光源332からの光源光
を入光する面であり、また、照射面330bは、LCD
404を背面より照射する面であり、その表面は荒れた
面で拡散面となっている(光線L2)。さらに、導光面
330cは、上記入光面330aからの光を照射面33
0bへ導光する面であり(光線L1)、また、拡散反射
面330dは、表面が荒れた面で反射および透過した光
を拡散するようになっている(光線L3)。
【0348】一方、上記拡散反射面330dに接する面
331aは鏡面となっており、上記光源332から照射
された光が、拡散反射面330dより漏れ出た場合、反
射して再度導光板330側へ該光を戻すようになってい
る。
【0349】この照明装置454は、導光板330の側
面から入った光源332の光が導光板330の内部で拡
散して面光源となり、上部のLCD404を照明するよ
うになっている。また、上記保持部材331は、導光板
330の底面および側面を囲んでおり、これにより、内
部で光が反射されて照明の効率が上がるようになされて
いる。
【0350】上記導光板330は、入光面330aにお
いて光源332の平行光を全て該導光板330内へ入光
するために充分な厚みを有している。また、導光面33
0cで光を照射面330bに反射導光させ、該照射面3
30bは上記入光面330aより薄く、上面にLCD4
04を設置するように構成されているため、照明効率を
下げることなく照明装置を薄形化できるようになってい
る。
【0351】また、主基板301を硬質プリント基板と
し、上面にスイッチ入力パターンを設けているので、裏
面にスイッチ押圧時に基板を支える本体などの支持部材
が不要となる。従ってこのような構成をとった場合、主
基板の裏面は広い実装面積を必要とする素子を実装する
ことが可能となる。これにより、小型のカメラを提供で
きる。
【0352】次に、本実施形態の電気的構成について説
明する。
【0353】図81は、本実施形態のカメラにおける電
気的構成を示す電気回路図である。
【0354】最初にカメラ1の各操作部材(図1,図2
参照)と図81に示す各スイッチとの関係を説明する。
【0355】レリーズボタン30を軽く押すとレリーズ
スイッチユニット318内のレリーズスイッチ(RS
W)428がONする。さらにレリーズボタン30を深
く押すと318内のレリーズスイッチ(2RSW)42
9がONする。
【0356】ズームダイヤル31をT方向に回すとズー
ムUPスイッチ(ZUSW)がONする。ズームダイヤ
ル31をW方向に回すとズームDOWNスイッチ(ZD
SW)431がONする。
【0357】撮影モードボタン32,フラッシュモード
ボタン33,セルフタイマー/リモコンボタン34を押
すと各ボタンと主基板301の301m,301n,3
01pの間で構成された撮影モードスイッチ(MOS
W)414,フラッシュモードスイッチ(FLSW)4
15,セルフタイマー/リモコンスイッチ(SESW)
416がそれぞれONする。
【0358】パノラマボタン35を押すと該パノラマボ
タン35と主基板301の301qの間で構成された画
面サイズ切換スイッチ(PNSW)がONする。
【0359】電源ボタン36,デートモードボタン3
7,デートセット/照明ボタン38を押すと、各ボタン
とAF−FPC305の端子電極部305bの間で構成
された電源スイッチ(PWSW)413,MODEスイ
ッチ443,SETスイッチ444がそれぞれONす
る。
【0360】CPU401はレリーズスイッチ428,
429,ズームUPスイッチ430(以下ZUSW)、
ズームDOWNスイッチ431(以下ZDSW)、撮影
画面サイズの切換え動作を行わせるスイッチ432(以
下PNSW)等のスイッチ入力情報により、CPU40
1内部に設けられたROMに記憶されたプログラムに基
づいて逐次シーケンシャル制御を実行し、周辺のIC等
の動作を司るマイクロコンピュータである。
【0361】CPU401に入力される他のスイッチ情
報としては、後述する撮影者がフィルムに写し込まれる
日付等の修正を行うSETスイッチ444、写し込みモ
ードを変更する為のMODEスイッチ443,撮影画面
サイズの切換え動作を制御する画面サイズ検出スイッチ
245等がある。
【0362】I/F−IC402には、測距,測光,リ
モコン受信,温度測定,ストロボ充電電圧検出バッテリ
ー電圧検出等の処理回路と、A/D変換回路が内蔵され
ている。
【0363】測距は、被写体までの距離を赤外線でアク
ティブ方式で計測する。投光はI/F−IC402によ
り、ドライバー駆動回路を制御し、3連の測距用発光素
子423を逐次発光させる。また発光素子に流れる電流
は、抵抗421に電圧変換されI/F−IC402にフ
ィードバックされることにより発光電流をI/F−IC
402が制御する。投光された光は、被写体に反射し、
3連PSD420に結像される。
【0364】測光は、受光した光を測光用受光素子45
0が、電流変換しI/F−IC302へ測光情報として
入力することにより行われる。
【0365】リモートコントロール(リモコン)は受信
光をリモコン用受光素子451において電流変換し、I
/F−IC402で、リモコン受信の判別を行う。
【0366】また、I/F−IC402からの命令によ
り各アクチュエータ制御を行う。アクチュエータには、
オートフォーカスレンズを駆動する為のフォーカスモー
タ108(以下AFモータ)、フィルム給送、ズーム繰
出し、繰込み等の駆動をするための本体駆動モータ20
1(以下WZモータ)、WZモータの駆動系の切換えを
するための切換プランジャー206(以下WZプランジ
ャー)、シャッタセクターを駆動するためのシャッタプ
ランジャー111があるが、I/F−IC402はドラ
イバー駆動回路405を介して各アクチュエータの制御
駆動を行う制御回路を内蔵するとともに、後述する駆動
力伝達機構410、411、412の動きを検出する各
検出器109、213、249、110の出力信号整形
回路も内蔵している。
【0367】ここで、各検出器の主な機能を説明する。
【0368】フォーカスフォトインタラプタ109(以
下フォーカスPI)は、オートフォーカスレンズ繰出し
制御等に用いられズームフォトインタラプタ213(以
下ズームPI)は、焦点距離移動検出等に用いられる。
またシャッタトリガーフォトリフレクタ110(以下シ
ャッタPR)は、シャッタセクター開口のタイミングを
検出するために用いられる。これらの出力はワイヤード
オアされ信号線437にてI/F−IC402の同一端
子に接続される。フィルム移動距離を計測し1コマ巻上
げ制御等を行う。
【0369】フィルムフォトリフレクタ249(以下フ
ィルムPR)は、上記I/F−IC402へ接続され
る。ズームフォトリフレクタ139(以下ズームPR)
は、鏡筒の沈胴一制御、焦点距離位置の基準位置を検出
するための検出器である。
【0370】データ写し込みタイミングフォトリフレク
タ261(以下データPR)は、日付データをフィルム
に写し込む位置、写し込むキャラクターを作成する発光
LED248の発光タイミングを検出するためのもので
ある。キャリアフォトインタラプタ207(以下キャリ
アPI)は、WZモータの駆動系の切換え動作を制御す
るための検出器で、ズームPR、データPR、キャリア
PIはそれぞれCPU401へ接続される。
【0371】上記CPU401とI/F−IC402と
の間には、信号授受のためのバスライン436とI/F
−IC402が内蔵しているA/D変換された結果をC
PU401に伝達するCPO信号線435とが接続され
ている。
【0372】上記CPU401はバスライン436を介
してI/F−IC402に内蔵されている測距測光・リ
モコン・バッテリー電圧検出・ストロボ充電電圧検出、
各アクチュエータ駆動回路等の各機能の選択を行うこと
ができ、かつAFモータ108等の起動、停止の制御、
駆動電圧の設定が可能である。また、フォトインタラプ
タやフォトリフレクタの検出器等に対しても、検出器の
駆動選択とLED側電流値の制御が可能である。フォト
トランジスタ側の出力電流に対し任意の判定レベルを設
定することができ、判定結果をCPO435から波形整
形された信号(パルス)で出力させることができる。
【0373】EEPROM425はカメラの制御に必要
な各種パラメータを記憶している不揮発性メモリであっ
て、シリアルクロックライン(SCLK)442bとシ
リアルデータライン(SDATA)442cから成るシ
リアル通信回路を介して必要に応じてCPU401にそ
の記憶内容が読み出されるようになっている。
【0374】DT−CPU426は、時計、カレンダー
機能を持ち、フィルム給送に連動して写し込みLED2
47を点灯させて1文字ずつフィルムに日付等のデータ
を写し込むためのデータ写し込み制御用マイクロコンピ
ュータである。そして、上記EEPROM425と共通
のシリアル通信回路442b,442cを介してCPU
401により制御され、シリアル通信回線上でのEEP
ROM425とDT−CPU426との区別はCPU4
01からそれぞれEEPROM425に対してはEPC
EN信号442a,DT−CPU426に対してはDC
EN信号442dといったチップイネーブル信号を発生
することにより行っている。
【0375】ストロボ充電発光回路403において、充
電の開始/停止がCPU401からの充電開始信号(S
CHG)434により制御され、発光制御は同じくCP
U401からの発光制御信号(STRG)433により
制御されるようになっている。また、充電電圧のモニタ
はCPU401がI/F−IC402を介してストロボ
充電発光回路403からの充電電圧モニタ信号(SCH
GV)452の電圧をみることによって行われるように
なっている。
【0376】表示回路(LCD)404は、カメラのモ
ード,状態,撮影フィルム数,日付け写し込みデータ画
面サイズの切換え状態等を表示する回路であり、CPU
401により制御されるようになっている。
【0377】上記CPU401は、上記スイッチの入力
にしたがってWZモータ201切換プランジャー206
を駆動し、駆動力伝達機構B411の遊星ギヤーを切換
え被駆動ギヤーを駆動し、カメラのズーム、フィルム給
送、画面サイズ切換動作を制御するようになっている。
【0378】図中、符号111はシャッターを駆動する
シャッタープランジャーである。該シャッタープランジ
ャー111の通電、遮断はCPU401がI/F−IC
402を介して制御している。上記シャッタープランジ
ャー111が駆動されるとシャッターが開くようになっ
ている。そして、このときシャッターの動作に連動して
シャッタPR110がオン状態となる。上記CPU40
1は該シャッタPR110のオン状態を検知してシャッ
ターの開口タイミングとし、露出秒時、発光秒時のカウ
ント処理を開始するようになっている。
【0379】発光秒時のカウントが終了するとCPU4
01はSTRG線433を介してストロボXe453を
発光させるようになっており、露光秒時のカウントが終
了するとCPU401は上記プランジャー111の遮断
を行いシャッターが閉じて露光処理を終了するようにな
っている。
【0380】次にレリーズシーケンスについて説明す
る。
【0381】レリーズスイッチは図81に示すように2
つ(1stレリーズ:1RSW428,2ndレリー
ズ:2RSW429)存在する。撮影者が操作するレリ
ーズボタン30はPUSHスイッチが1つのみ(図示し
ない)で、そのレリーズボタン30の押圧ストロークの
深さにより1RSW,2RSWが順次オンするようにな
っている。すなわち押圧開始後1段目のストロークで1
RSWがオンし、さらに押圧すると次のストロークで2
RSWがオンするしくみになっている。
【0382】図82は、上記1stレリーズスイッチ
(1RSW)および2ndレリーズスイッチ(2RS
W)の操作によるレリーズ処理アルゴリズムを示したフ
ローチャートである。
【0383】1RSWがオン操作されるとCPU401
は1R処理として図82に示すプログラムをサブルーチ
ンとして呼び出し処理を開始する。
【0384】まず、ステップS100ではCPU401
はI/F−IC402を介して測光用受光素子450,
オートフォーカス用センサであるPSD420の出力を
取り込み被写体の輝度の測定(測光)および被写体まで
の距離の測定(測距)を行う。
【0385】ステップS101では、カメラのシーケン
シャル制御を行ううえで、問題なく動作可能な電池電圧
が確保されえちるが、3段階に分けて判定する。3段階
とは、カメラの機能として問題なく動作可能である状
態、電池容量が充分に蓄積されている状態と、カメラの
機能として問題なく動作はするが、ユーザーにロック電
圧レベルに電池電圧が忙しいことを知らせ、電池交換を
促せる状態(警告レベル)である。また、それぞれの状
態は、表示回路404にて表示する。
【0386】ステップS102ではストロボ充電発光回
路403の充電電圧をI/F−IC402を介して測定
する。ステップS103ではステップS100の測光結
果に基づき露出制御のための演算を行う。このAE演算
にてストロボの発光の有/無も判断するが、ストロボ発
光すると判断した場合にはステップS102にて測定し
たストロボの充電電圧と、被写体までの距離である測距
系を基に発光量を求める。このようにして、ステップS
103では露出制御に必要なためのシャッタ開口時間
と、ストロボ発光判断およびストロボ発光量を求める。
【0387】ステップS104ではステップS100の
測距結果を基に後述するオートフォーカスレンズ繰り出
し(ピント合せ)のためのオートフォーカスレンズ繰り
出し量を求める。
【0388】ステップS105では1RSWを確認し、
ここでスイッチオフとなっていればステップS106で
リターンし処理を終了する。
【0389】また、1RSWがオンならばステップS1
07へ進みストロボの充電電圧が発光可能なレベルか否
かを判断する。このレベルはストロボ充電、発光回路の
発光回路部分の回路定数に依存するものである。ここで
判断がNGとなればステップS108にてストロボの充
電を行い、充電完了したならばステップS109にてリ
ターンすることによりレリーズ処理を終了する。このと
きはストロボ未充電ということで露出は行わない。
【0390】充電電圧が発光可能なレベルならばステッ
プS110へ進み、測距結果が撮影レンズとして所定の
性能が得られる範囲か否か判断し、範囲を越えていると
判断したならばステップS111にて撮影者に対して図
示しない警告表示手段を用いて警告表示を行い、ステッ
プS105に戻る。また、ステップS110にて測距結
果OKと判断してもステップS112にて2RSWがオ
フならばやはりステップS105へ戻る。
【0391】ステップS112にて2RSWのオンが確
認されるとステップS113にてステップS104のオ
ートフォーカスレンズの繰り出し制御(詳細は後述)を
行う。
【0392】オートフォーカスレンズ繰り出し後、ステ
ップS114ではステップS103のAE演算の結果を
基にシャッタの開口制御を行う。ステップS114での
露出制御終了後にはステップS115にて繰り出された
オートフォーカスレンズを元にあった位置に戻すレンズ
リセット動作を行う。
【0393】ステップS116では、駆動力伝達機構4
11を切換えプランジャー206とWZモータ201で
WZモータ201の駆動力を巻上げ太陽ギヤー208に
伝達するように選択する。
【0394】ステップS117では、WZモータ201
を制御し、選択された巻上げ太陽ギヤー208に駆動力
を伝達することにより、フィルムの1コマ巻上げ動作を
行うと同時に日付等のデータ写し込みも行う。(詳細は
後述)フィルム1コマ巻上げた後はステップS118に
てカメラの動作モードが、連続撮影モードで2RSWが
押され、かつストロボ光撮影が必要なときは撮影に必要
な最小充電電圧までストロボ充電を行う。そしてステッ
プS118の後、ステップS120にてレリーズ処理を
終了し、写真が1コマ分撮影されたことになる。
【0395】次に、図83,図84のフローチャートを
参照して、本実施形態のカメラにおけるCPU401の
動作を説明する。なお、図83における符号“B”,
“C”,“D”は、それぞれ図84における符号
“B”,“C”,“D”に対応する。
【0396】まず、ステップS201では、CPU40
1が電源オンでリセットされた後、初期化動作を行う。
ステップS202では所定の充電電圧になるまでストロ
ボ充電発光回路403へ充電指示信号SCHG434を
出力して充電を行う。ステップS203では、3つのタ
イマの設定を行うと共に、タイマのカウントを開始す
る。
【0397】上記3つのタイマのうち、1つは表示タイ
マである。このタイマは、撮影者がカメラのスイッチを
操作するごとに初期化される。そして所定時間(例えば
30秒)の間、スイッチの操作がなくてタイマカウンタ
がオーバーフローすると、CPU401は電力消費を減
らすために、スタンバイモードに設定される。もう1つ
のタイマは100msecタイマであり、周期的にDT−C
PU426から日付データを入力するための同期信号と
して使用される。
【0398】3つめのタイマは、10秒タイマであり、
表示回路404を照明する照明装置454の作動時間を
制限するものである。
【0399】ステップS204では、上記表示タイマが
オーバーフローしていないかを判断する。オーバーフロ
ーして表示タイマが終了したならば、ステップS209
へ移行する。このステップS209では、通信モードA
の通信を行う。そして、ここではカメラの状態データ
で、CPU401はスタンバイモードに入ることを表わ
す。
【0400】ステップS210では、スタンバイモード
であることを撮影者に告知するため、全ての表示を消灯
する。ステップS211では、割込みの許可を行った
後、CPU401はスタンバイモードになり、動作は停
止する。動作の開始は、撮影者がスイッチを操作して割
込み信号を発生させればよい。割込み信号が発生する
と、スタンバイモードは解除され、CPU401は、再
びステップS202から動作を開始する。
【0401】上記ステップS204において、表示タイ
マがオーバーフローしていない場合は、ステップS20
4からステップS205へ進む。このステップS205
では、100msecタイマがオーバーフローしていないか
を判断する。ここで、オーバーフローしている時は、ス
テップS206へ進み、していない時は後述するステッ
プS212へ進む。
【0402】ステップS206では、通信モードAの通
信を行って、日付表示に必要なデータを、DT−CPU
426より入力する。そして、ステップS207では、
入力されたデータを基に表示回路404上に表示を行
う。また、表示回路404上には、カメラの動作モード
に対応する表示も合せて行う。次いで、ステップS20
8で100msecタイマを初期化してカウントを開始させ
る。
【0403】以上のステップS205〜ステップS20
8の動作により、CPU401の動作と、DT−CPU
426の動作に対応して、表示回路404の表示が更新
されてゆく。
【0404】次ぎのステップS212では、10秒タイ
マがオーバーフローしていないかを判断する。ここでオ
ーバーフローしている場合は、ステップS213へ進み
表示回路404にある表示照明装置の作動を停止させ、
ステップS214へ進む。また、上記10秒タイマがオ
ーバーフローしていない場合は、直接ステップS214
へ進む。
【0405】次のステップS214以後では、設定スイ
ッチ428〜432,444(図81参照)の状態を入
力し、スイッチの作動状態に応じたカメラの動作を行
う。まずステップS214では1stレリーズスイッチ
(1Rスイッチ)428が押されたか否かを判断し、押
された(オン)ならばステップS219へ進みレリーズ
処理(写真撮影動作)を行う。これは図82に示したレ
リーズ処理プログラムをサブルーチンとして呼び出し実
行している。そしてステップS219にて一連の撮影動
作終了後にはステップS203へ戻る。
【0406】ステップS214にて1Rスイッチ428
オフの時にはステップS215へ進みズームUPスイッ
チ(ZUスイッチ)430のチェックを行う。ここでZ
Uスイッチ430=オンならばズームUP動作をすべく
ステップS220へ進むが、ステップS220は、図8
5に示されたズームUP処理プログラムをサブルーチン
として呼び出し実行することになる。ズームUP処理が
ステップS220にて終了するとステップS203へ戻
る。
【0407】ステップS215にてズームUPスイッチ
(ZUスイッチ)430がオフの時にはステップS21
6へ進み、ズームDOWNスイッチ(ZDスイッチ)4
31のチェックを行う。ここでZDスイッチ431=オ
ンならばズームDOWN動作をすべくステップS221
へ進むが、ステップS221は図87に示されたズーム
DOWN処理プログラムをサブルーチンとして呼び出し
て実行することになる。ズームDOWN処理がステップ
S221にて終了するとステップS203へ戻る。
【0408】ステップS216にて、ズームDOWNス
イッチ(ZDスイッチ)431がオフのときは、ステッ
プS217へ進み、画面サイズ切換スイッチ(PNスイ
ッチ)432のチェックを行う。ここでPNスイッチが
オンならば、画面サイズ切換動作をすべくステップS2
22へ進むが、ステップS222は図89に示された画
面サイズ切換処理プログラムをサブルーチンとして呼び
出して実行することになる。画面サイズ切換処理がステ
ップS222にて終了するとステップS203へ戻る。
【0409】ステップS217にてPNスイッチ432
がオフのときは、ステップS218へ進み、ライトスイ
ッチ(SETスイッチ)444のチェックを行う。ここ
でSETスイッチ444がオンならば、ステップS22
3へ進み、照明装置454を作動させる。ステップS2
23が終了するとステップS203へ戻る。
【0410】ステップS218にてSETスイッチ44
4がオフのときは、ステップS224へ進み、MOスイ
ッチ414のチェックを行う。ここでMOスイッチ41
4がオンならば、ステップS225へ進みカメラモード
設定処理を行う。この処理はカメラの各種モードを任意
のモードに設定する処理である。ステップS225が終
了するとステップS203へ戻る。
【0411】ステップS224にてMOスイッチ414
がオフのときは、ステップS226へ進みFLスイッチ
415のチェックを行う。ここでFLスイッチ415が
オンならば、ステップS227へ進みクラッシュモード
設定処理を行う。この処理は、カメラの各種フラッシュ
モードを任意モードに設定する処理である。ステップS
227が終了するとステップS203へ戻る。
【0412】ステップS226にてFLスイッチ415
がオフのときは、ステップS228へ進みSEスイッチ
416のチェックを行う。ここでSEスイッチ416が
オンならば、ステップS229へ進み、セルフ/リモコ
ンモード設定処理を行う。この処理は、カメラのセルフ
モード,リモコンモードを設定する処理である。ステッ
プS229が終了するとステップS203へ戻る。
【0413】1Rスイッチ428,ZUスイッチ43
0,ZDスイッチ431,PNスイッチ432,SET
スイッチ444,MOスイッチ414,FLスイッチ4
15,SEスイッチ416がいずれもオフの場合はステ
ップS204へ戻り、以上の一連の処理ループを繰り返
すことになる。
【0414】上記照明装置454の作動時間は、通常1
0秒で制限されるが、後述する日付表示の点滅モード時
は、このタイマ値(10秒)を変更する。この点滅モー
ドは、DT−CPU426ないの日付,時刻データを修
正するときに使用されるものであり、日付,時刻を確認
しながら操作することになるので表示照明装置454の
作動時間が延長された方がより便利なものとなる。
【0415】具体的には、日付表示の点滅モード時に、
上記ステップS203でのタイマ設定で10秒タイマを
90秒タイマに変更する。これに伴い、ステップS21
2で終了を判断していたタイマ秒時を90秒にする(ス
テップS212’)。また、点滅モードから点滅禁止モ
ードに戻ると、上記90秒タイマは10秒タイマに切換
えられる。
【0416】図37は、本実施形態のメカ駆動系切換部
(フィルム給送系,ズーム駆動系,メカ切換)と、その
周辺のメカ駆動部(フィルム給送,ズーム駆動,パノラ
マ切換)を示した略図である。
【0417】この図37と図85とを参照してW→Z切
換(フィルム給送系からズーム駆動系にメカ駆動系を切
換える。)動作を説明する。
【0418】まず、ステップS250で切換プランジャ
206をオンして、鉄心206bを吸着させることで係
止をWZキャリア204′から外して、WZキャリア2
04′を回動可能な状態にする。ステップS251での
待ち時間は切換プランジャ206をオンしてから、WZ
キャリア204′が確実に回動可能な状態になるまでの
時間である。ステップS252でタイマ1を設定する。
【0419】このタイマはW→Z切換動作の異常を検出
するタイマである。ステップS254へ進むと、WZモ
ータ201を逆転させ、WZキャリア204′をWZ遊
星ギヤー203′が第1ズームギヤー209に噛み合う
方向へ動かす。遊星ギヤー203が第1ズームギヤー2
09に噛み合い、更にモータを逆転させ続けると、ズー
ムギヤー212のスリット部212aが回転しズームP
I213は、その回転に応じたパルスを出力する。
【0420】ステップS254では、このズームPI2
13より発生するパルスをカウントし、2エッジ出力が
あるまでステップS262へ進む。ステップS262
は、タイマ1がオーバーフローしたかを判断し、オーバ
ーフローしていなければ、ステップS253へ戻り、ズ
ームPI213が出力するパルスをモニターし続ける。
タイマ1がオーバーフローしたら、ステップS263へ
進みモータをOFFしステップS264で切換プランジ
ャ206をOFFしダメージ処理へ進む。
【0421】ステップS254でズームPI213のパ
ルスが2エッジあったと判断するとW→Z切換は、完全
に切り換わったと判断され、ステップS255へ進む。
ここでタイマ2が設定される。タイマ2は、オーバーフ
ローするまでの時間がWZモータ201にブレーキをか
める時間である。ステップS256に進むとWZモータ
201にブレーキをかけ、ブレーキ開始となる。次にス
テップS257に進みズームPI213が出力するパル
スのエッジを確認する。エッジがあった場合は、ステッ
プS258へ進みカウント値ZMPLSを“1”カウン
トダウンする。エッジがない場合は、ステップS259
へ進む。
【0422】ステップS259でタイマ2がオーバーフ
ローしていなければステップS256に戻り、ブレーキ
をかけながら、ズームPI213パルスのカウントを続
ける。カウント値ZMPLSは、ズームの位置を示す値
である。ステップS259でタイマ2がオーバーフロー
していれば、ブレーキ時間終了ということになり、ステ
ップS260へ進みWZモータ201をOFFする。次
にステップS260で切換プランジャ206をOFF
し、W→Z切換終了となる。
【0423】以上のようにW→Z切換は、ズームが少し
動いたことを検出して切換完了を判断している。
【0424】図86は、Z→W切換(メカ駆動系をズー
ム駆動系からフィルム給送系に切換える)動作を示した
フローチャートである。
【0425】ステップS270で切換プランジャ206
をONし、ステップS271での待ち時間で、WZキャ
リア204を回動可能な状態にする。ステップS272
は、タイマを設定する。タイマは、切換のためのモータ
起動時に、WZモータ201に対して高電圧をかける時
間を制限するものである。ステップS273で、WZモ
ータ201に高電圧をかけモータを起動する。ステップ
S274では、タイマがオーバーフローしたかを判断す
る。オーバーフローしていなければステップS273へ
戻りモータ高電圧駆動を続ける。このとき、WZキャリ
ア204は、遊星ギヤー203が巻上げ太陽ギヤー20
8に噛合する方向に動いている。
【0426】タイマがオーバーフローしていれば、WZ
モータ201の起動が完了したと判断されステップS2
75へ進む。ここで、モータ電圧は、低電圧に下げられ
る。ステップS276は、キャリアPI207の出力信
号がHかLかを判断する。
【0427】切換PI207は、WZキャリア204が
Z側にあるとL、W側にあるとHを出力し、LからHに
切換わるタイミングは、遊星ギヤー203が巻上げ太陽
ギヤー208に噛合する手前にある。従って、ステップ
S276でキャリア207の出力がLのときはWZモー
タ201の低電圧正転を続ける。キャリアPI207の
出力がHになれば、遊星ギヤー203が、巻上げ太陽ギ
ヤー208に噛合しつつあると判断しステップS277
へ進む。この待ち時間は、キャリアPI207の出力
が、LからHへ変化してから、遊星ギヤー203が、巻
上げ太陽ギヤー208に完全に噛合するまでの時間であ
る。
【0428】ここで、メカ切換はZ側からW側へと完全
に切換わっているので、ステップS278でWZモータ
201にブレーキをかけ、ステップS279で切換プラ
ンジャ206をOFFし、その後ステップS280でW
Zモータ201をOFFしてZ→W切換終了となる。
尚、このシーケンス上のステップS275で設定するモ
ータ低電圧は、その電圧で発生するメカトルクが、スプ
ール217にかかる負荷トルクよりも小さくなるように
設定されているので、スプール217が回転して不用意
にフィルムを巻上げてしまうようなことはない。
【0429】次にズームの動作について説明する。
【0430】図87は、本実施形態のカメラにおけるズ
ームアップ動作を示したフローチャートである。
【0431】ステップS900は、ズームアップ動作の
目標位置をセットする。沈胴からワイド位置へ繰り出す
ときは、ワイド位置を、マニュアルズームアップのとき
は、テレ位置を目標位置とする。ステップS901でW
Zモータ201を正転させ、ズームアップ駆動を開始す
る。ステップS902では、沈胴からワイド位置への繰
出し中かどうかを判断する。そうであればステップS9
04へ進み、そうでなければ、ステップS903へ進
む。
【0432】ステップS903では、ZUSW430が
ONしているかを判断し、ONしていなければ、ステッ
プS912へ進み、WZモータ201を停止し、ズーム
アップ終了となる。また、ステップS903でONして
いれば、ステップS904へ進む。ステップS904で
は、現在のズーム位置が、目標位置に達しているかを判
断する。目標に達していなければ、ステップS905へ
進む。
【0433】ステップS905では、CPOパルス(ズ
ームPI213の出力するパルス)をチェックし、エッ
ジが無かったと判断されたらステップS907へ進む。
エッジがあったと判断されたらステップS906へ進
み、ズーム位置を示すカウンタ値ZMPLSを“1”カ
ウントアップする。ステップS907では、沈胴からワ
イド位置への繰り出し中かどうかを判断する。そうであ
れば、ステップS910へ進む。
【0434】ステップS910では、ズームPR139
に立ち下がりエッジがあったかどうかを判断する。立ち
下がりがなければステップS901へ戻りズームアップ
動作を続行する。立ち下がりがあれば、ステップS91
1へ進みズーム位置を示すカウンタ値ZMPLSをワイ
ドリセットテンタWRPLSでリセットする。こうする
ことにより、それまでのZMPLSが、何らかの理由で
実際のズーム位置よりずれたとしても、ズーム位置の絶
対位置を示す、ズームPR139の信号の変化位置情報
にリセットされ、ずれ量はφとなる。その後ステップS
901にもどる。
【0435】ステップS907で沈胴からワイド位置へ
の繰り出し中でない場合、ステップS908へ進みズー
ムPR139に立ち上がりエッジがあったかどうかを判
断する。立ち上がりエッジがない場合ステップS901
へ戻り、立ち上がりエッジがあった場合、ステップS9
09進む。ステップS909では、ZMPLSをテレリ
セットデータTRPLSでリセットしステップS901
に戻りズームアップ動作を続行する。そして、ステップ
S904で、現在のズーム位置が、目標位置に達したら
ステップS912へ進みWZモータ201を停止、ズー
ムアップ動作は終了する。
【0436】図88は、上記図87に示すフローチャー
トにおいてズームPI213と、ズームPR139とZ
MPLSと実際のズーム位置(沈胴,WIDE,TEL
E)について簡単に示した説明図である。
【0437】図89は、上記実施形態のカメラにおけ
る、ズームダウン動作を示したフローチャートである。
【0438】ステップS930は、ズームダウン動作の
目標位置をセットする。沈胴へ繰り込むときは、沈胴位
置を、マニュアルズームダウンのときは、ワイド位置を
目標位置とする。ステップS931でWZモータ201
を逆転させ、ズームダウン駆動を開始する。ステップS
932では、沈胴への繰り込み中かどうかを判断する。
そして、繰り込み中であればステップS934へ進み、
そうでなければ、ステップS933へ進む。
【0439】ステップS933は、ZDSW431がO
Nしているかを判断し、ONしていなければ、ステップ
S940へ進み、WZモータ201を停止し、ズームダ
ウン終了となる。ONしていれば、ステップS934へ
進む。ステップS934では、現在のズーム位置が、目
標位置に達しているかを判断する。目標に達していなけ
れば、ステップS935へ進む。
【0440】ステップS935では、CPOパルス(ズ
ームPI213の出力するパルス)をチェックし、エッ
ジが無かったと判断されたらステップS937へ進む。
エッジがあったと判断されたらステップS936へ進
み、ズーム位置を示すカウンタ値ZMPLSを“1”カ
ウントダウンする。
【0441】ステップS937では、沈胴への繰り込み
中かどうかを判断する。繰り込み中であれば、ステップ
S938へ進む。ステップS938では、ズームPR1
39に立ち上がりエッジがあったかどうかを判断する。
立ち上がりがなければステップS931へ戻りズームダ
ウン動作を続行する。立ち上がりがあれば、ステップS
939へ進みズーム位置を示すカウンタ値ZMPLSを
ワイドリセットテンタWRPLSでリセットする。こう
することにより、それまでのZMPLSが、何らかの理
由で、実際のズーム位置よりずれたとしても、ズーム位
置の絶対位置を示す、ズームPR139の信号の変化位
置情報にリセットされ、ずれ量はφとなる。その後、ス
テップS931に戻る。
【0442】ステップS937で沈胴への繰り込み中で
ない場合、ステップS931に戻りズームダウン動作を
続行する。そして、ステップS934で、現在のズーム
位置が、目標位置に達したらステップS940へ進みW
Zモータ201を停止、ズームダウン動作は、終了す
る。
【0443】図90は、上記図89に示すフローチャー
トにおいて、ズームPI213,ズームPR139,Z
MPLSと実際のズーム位置(沈胴,WIDE,TEL
E)について簡単に示したものである。
【0444】次にオートフォーカス演算処理について、
図91のフローチャートを参照して説明する。
【0445】図91に示すフローチャートにおいて、ま
ず、ステップS751において、図82に示すフローチ
ャートのステップS100において求められたオートフ
ォーカス測距値より、カメラから被写体までの距離の逆
数1/Lを求める演算を行う。
【0446】次に、ステップS752において上記1/
Lデータが最至近値よりも大になったかどうかを判断
し、ここで1/Lデータが至近以上であればステップS
753へ進み、上記1/Lデータを最至近値へまるめ
る。続いてステップS754へ進み、上記1/Lデータ
を基にして繰り出しパルス数を求める。ここでの演算は
上記1/Lデータの他ズームエンコーダ値も加味した近
似式を用いる。
【0447】次にステップS755では上記ズームエン
コーダ値よりズーミングによる無限遠位置のずれ量であ
るズームピント補正量を演算する。該ズームピント補正
量は繰り出しパルス数相当に換算された値で求められ
る。この後、ステップS756では上記繰り出しパルス
数に上記ズームピント補正量を加えて、新たに繰り出し
パルス数として記憶しておく。
【0448】次に、露出処理について図92のフローチ
ャートを参照して説明する。この処理は、図82のメイ
ンフロー中のステップS114の処理である。
【0449】まず、ステップS801でシャッタプラン
ジャー111へ通電を開始する。次に、ステップS80
2でシャッタPR110のオン状態のチェックを行う。
ここでシャッタPR110がオフの場合にはステップS
811へ進み通電時間のチェックを行う。シャッタフラ
ンジャー111に対する通電時間0.5秒以内であれば
ステップS802へ戻り再びシャッタPR110のチェ
ックを行う。ここで、通電後0.5秒以上経過した場合
にはステップS812に進み、シャッタプランジャー1
11の通電を終了させ、ダメージ処理へ進む。これはシ
ャッタプランジャー111の通電がなされたにもかかわ
らずシャッターが開かなかったことを示す。
【0450】次に、ステップS802でシャッタPR1
10がオン状態となった場合、ステップS803へと進
み、CPU401の内部にあるハードタイマーT1をス
タートさせる。このタイマーT1は、図82メインフロ
ー中のステップS103で求められた露光秒時および発
光秒時の最小分解可能秒時でオーバーフローするように
設定される。次にステップS802へ進みT1のオーバ
ーフローのチェックをする。
【0451】オーバーフロー前である場合にはステップ
S802の処理に戻りウエイト処理を続ける。T1のオ
ーバーフローがあった場合ステップS805へ進み発光
秒時のカウントを行う。次のステップS806で上記発
光秒時のカウントが終了し発光タイミングとなった場合
にはステップS807へ進み、発光処理を行う。
【0452】ステップS806で発光タイミング前であ
ればステップS808へ進み、やはりステップS103
で求めた露光秒時のカウントを行う。次のステップS8
09で露光が完了したことを判断した場合にはステップ
S810へ進み、露光を完了する。
【0453】また露光完了前であると判断した場合には
ステップS804へ戻り再びT1のオーバーフローのチ
ェックを行う。
【0454】ここで、上記ステップS806における発
光タイミングと判断された場合の処理を説明する。
【0455】ステップS807で上記AE演算中で求め
た発光あり状態のチェックを行う。ここで、発光ありの
場合、上記ストロボ充電発光回路403の発光信号を制
御する発光処理ステップS813へ進み、発光処理終了
後ステップS808へ進み、露光秒時を進める。また発
光なしの場合はステップS807から直接ステップS8
09へ進む。
【0456】以上が露光処理のループについての説明で
ある。
【0457】露光完了後はステップS810でシャッタ
プランジャー111の通電をオフとしてシャッターを閉
じる。以上で露光処理のすべての説明を終了する。
【0458】次に、オートフォーカスレンズ繰り出し動
作(図82のステップS113)およびオートフォーカ
スレンズリセット動作(図82のステップS115)に
ついてその詳細を述べる。
【0459】図95は、本実施形態のカメラシステムに
おけるオートフォーカスレンズ繰り出し機構を示した展
開図である。
【0460】図中、符号142,143はピンと調節用
の撮影レンズであり、図中、矢印の示す如く、光軸中心
線を表わす二点鎖線と平行に前後方向に動くことにより
ピント調節(オートフォーカス繰り出し動作)を行う。
この撮影レンズ142,143のピント調節の動きはフ
ォーカスカムリング58が光軸中心線をその中心として
回動し、フォーカスカムリング58のカム面58aに当
接する第3レンズ群枠55のカムフォロワー55dを介
して撮影レンズ142,143に伝達される。第2レン
ズ群枠54は第2レンズ群ばね61により付勢されこの
ことにより第2レンズ群枠54と第3レンズ群枠55が
フォーカスカムリング58の回動に対し常に一体で繰り
出し、繰り込みを行うことになる。
【0461】AFモータ108の駆動力は、焦点駆動ギ
ヤー列146を介してフォーカスカムリング58の回動
力、ひいては撮影レンズ142,143のピント調節動
作として伝わる。この撮影レンズ142,143のピン
ト調節の動きはフォーカスPI109に同期して発生す
る図81中のCPOのパルスによりAFモータ108の
動きをCPU401でモニタすることにより撮影レンズ
駆動制御が行われる。
【0462】上述のレリーズシーケンスのオートフォー
カス演算により求められたオートフォーカスレンズ繰り
出し量は、図81中のCPO435に発生するパルスの
カウント(パルス数)をもって表される。
【0463】図93,図94は、上記AFモータ108
と、フォーカスPI109と撮影レンズ142,143
の動きを展開して表した線図であり、図93は、該撮影
レンズが繰り出す際の状態,図94は、同撮影レンズが
リセットする際の状態をそれぞれ示している。
【0464】AFモータ108を逆転させてフォーカス
カムリング58が当てつくポイント620を基準にし
て、撮影レンズ142,143を繰り出すべくAFモー
タ108を正転させる、ここからCPO435に発生す
るパルスのカウントを開始し、オートフォーカス演算に
より求められた所定のパルス数分撮影レンズをくり出す
ことになる。また、カメラが撮影動作を行わない定常状
態では撮影レンズ142,143はレンズリセット位置
642におくものとし、オートフォーカスレンズリセト
動作とは撮影レンズ611をレンズリセット位置642
まで移動することである。これらのレンズ駆動動作はC
PU401内の図示しないROM内に格納されたプログ
ラムにより処理され、そのプログラムのフローチャート
を図96に示す。
【0465】このフローチャートにおけるプログラムは
1つのサブルーチンとしてレリーズ処理プログラム(図
82のフローチャート)上でオートフォーカスレンズ繰
り出し(ステップS113)、オートフォーカスレンズ
リセット(ステップS115)として呼び出されること
になる。
【0466】AFレンズ繰り出しでは、まずステップS
301にてAFモータ108を逆転させるステップS3
02では、撮影レンズ142,143がリセット方向に
当てついたかを判断する。当てつかない場合は、AFモ
ータ108を逆転させ続けるが当てついたらステップS
303へ進みAFモータ108を正転させ撮影レンズを
繰り出す。ステップS304へ進み撮影レンズ142,
143の駆動における制御範囲(図93の652〜65
3)に入ったかを判断する。この判断は、CPO435
に発生するパルスをステップS303よりカウントした
値によって行われる。
【0467】制御範囲内に入った場合には、最初にフォ
ーカスPI109のパルスすなわちCPO信号をカウン
トすることによって得られた撮影レンズ142,143
の移動量と目標位置とを比較して目標位置の1パルス手
前かどうかをチェックし、1パルス手前であればブレー
キをかけて制御を終了する(ステップS306,ステッ
プS307,ステップS308)。通常は制御範囲に入
った直後は、目標位置の1パルス手前まで達していない
ので、次に現在の撮影レンズ142,143の移動速度
と現在の移動量に対応する減速カーブ上の値とを比較す
る。
【0468】この減速カーブ上の値とはCPU401内
の図示しないROM上に予め記憶されているものであ
る。ここで、撮影レンズ142,143の移動速度はC
POのパルス間隔を計測することによって検出する。移
動速度が減速カーブよりも速い場合には、ステップS3
09からステップS314へ進みブレーキをかけて減速
する。
【0469】遅い場合にはステップS309からステッ
プS315へ進み減速カーブの値からある値xを引き、
これより速いか遅いかの判断をする。速いと判断された
場合はステップS316にてモータをオープン(オフ)
にし、慣性によって撮影レンズ142,143を移動さ
せる。遅いと判断された場合にはステップS317にて
目標位置の手前3パルス(3パルスに限らない)以内で
あるかどうかを判断する。3パルス以内であれば、制御
加速中であることを認識させるためのフラグを立ててA
Fモータ108をオンにし(ステップS319)、3パ
ルス以内でない場合は単純にAFモータ108をオンに
する(ステップS318)。
【0470】以上のようにしてAFモータ108のオ
ン、オフ、ブレーキ、逆転ブレーキの判断をして制御し
たあと、次に撮影レンズ142,143の移動速度を検
出するためにCPOのパルスの立ち上がりを検出する
(ステップS320)。すなわち、パルスの立ち上がっ
た時点で前回のパルスの立ち上がりからの時間を計算
し、これを撮影レンズ142,143の移動速度とする
(ステップS321)。CPOのパルスの立ち上がりが
ない場合には、この立ち上がりのない時間をカウントし
て一定時間が経過したとすると、このときは何らかの原
因で目標位置に達する前に止まってしまったと判断し
(ステップS324)、強制的にAFモータ108をオ
ンにしてパルスの立ち上がりを待つ。この一定時間を停
止リミッタと呼ぶ。
【0471】この停止リミッタにより、このプログラム
は負荷の重い条件に強くなる。停止リミッタは、モータ
電圧の低下や撮影レンズ142,143の移動上の負荷
の増大等により移動速度がプログラムの速度検出の限界
を越え、誤判断して目標位置に達する前にブレーキをか
けて止まってしまった場合に有効な機能となる。停止リ
ミッタのオン(ステップS325)の後、さらに一定時
間が経過してもCPOのパルスの立ち上がりがない場合
には異常状態であると判断(ステップS326)し、A
Fモータ108をオフにして異常処理を行うべくステッ
プS327へ進む。
【0472】CPOのパルスが立ち上がると、速度検出
がステップS321にて行われ、この後、制限加速中も
しくは停止リミッタ中であるかどうかの判断がステップ
S322にてなされる。もしそうであれば、AFモータ
108をオフまたはAFモータ108にブレーキをかけ
(ステップS323)、そうでなければ、そのまま何も
せずに再びステップS306へ戻り目標位置の1パルス
手前かどうかを判断し、1パルス手前に達したらステッ
プS307にてブレーキをかけて撮影レンズ駆動を終了
する(ステップS308)。1パルス手前に達していな
い間は、以上の制御動作が繰り返され、したがって、撮
影レンズ142,143は減速カーブに沿い目標位置に
向かって減速する。
【0473】図97は、上記撮影レンズ142,143
の減速の過程を移動量と移動速度で表した線図である。
【0474】この図97において、横軸が撮影レンズ1
42,143の移動量、縦軸が移動速度である。また減
速カーブは破線700により、減速カーブから値xを引
いたカーブは破線701により、それぞれ示されてい
る。図中、右上がりの斜線を施された部分はAFモータ
108をオンにするオン領域で、このオン領域と破線7
01を境に隣り合う右下がりの斜線を施された部分はA
Fモータ108をオープン(オフ)にするオープン領域
である。上記減速カーブ曲線700を境にして縦線を施
された領域がブレーキ領域である。
【0475】次にAFモータ108の制御動作を、ま
ず、移動カーブ曲線702の場合で説明する。
【0476】上記撮影レンズ142,143を移動して
制御範囲に入ると、このときの速度は減速カーブ700
よりも速いので、ただちにブレーキがかかって減速す
る。そして、減速カーブ曲線700より遅くなってオー
プン領域に入るとAFモータ108がオフになり、減速
カーブ曲線700より速くなるとブレーキ領域に入る。
AFモータ108にブレーキがかかって減速カーブ曲線
700よりも遅くなりオープン領域に入ると、再びAF
モータ108がオフする。こうして減速カーブ曲線70
0に沿って減速していき、目標位置の1パルス手前でブ
レーキがかかり目標位置で停止する。
【0477】移動カーブ曲線703の場合には、初期速
度が遅いので、制御範囲に入ってもAFモータ108の
オンが継続され、カーブ曲線701より速くなってオー
プン領域に入ると、AFモータ108がオフし、さらに
減速カーブ700より速くなってブレーキ領域に入ると
ブレーキがかかる。そして、ブレーキによって減速され
ていき、オープン領域に入るとオフになる。そして、そ
の結果がカーブ曲線701より遅くなってオン領域に入
ると、目標位置の1パルス手前でブレーキがかかって停
止する。
【0478】次に、上記図96に示すフローチャート中
にある制限加速および停止リミッタの動作について、図
98および図99に示すタイムチャートを参照して説明
する。
【0479】図98,図99は、フォーカスPI109
の出力パルス波形(CPO)435と、AFモータ10
8のオン、オフ状態を示すタイムチャートである。
【0480】CPOのパルス波形のパルス幅はCPU4
01内の図示しない速度検出部にて測定されており、そ
のパルス幅が短ければ撮影レンズ142,143の移動
速度が速く、長ければ移動速度が遅いということにな
る。そして、AFモータ108がオンして撮影レンズ1
42,143が制御範囲に入ることによって、AFモー
タ108のオン、オフ、ブレーキ、逆転ブレーキ等の制
御が始まる。
【0481】今、図98のタイムチャート中、CPOの
パルスの立ち上がり位置(1)での移動速度が減速カー
ブ700から値xを引いたカーブ701の値より速い場
合、図97に示すブレーキ領域あるいはオープン領域で
ある。そして、次のCPOの立ち上がり位置(2)で速
度検出がなされ、その結果、カーブ701より遅いとA
Fモータ108がオンする。そして、次のパルスの立ち
上がり位置(3)でも、カーブ701より速い速度に至
らなければAFモータ108のオンが継続される。そし
て、次のパルスの立ち上がり位置(4)に至り、速度検
出の結果がカーブ701より速くなると、AFモータ1
08をオープンにして加速を中止する。この位置(4)
は目標位置(7)の3パルス手前であるが、速度チェッ
クが優先してなされるので、カーブ701より速い場合
には3パルス手前であるかどうかのチェックはこのとき
なされない。
【0482】次のパルスの立ち上がり位置(5)での速
度検出の結果がカーブ701より遅くなると、このとき
は、当然、目標位置(7)の3パルス手前の範囲内であ
るので、制限加速によるAFモータ108のオン状態と
なる。そして、次のパルスの立ち上がり位置(6)での
速度検出の後、上記制限加速を中止してAFモータ10
8をオフいするか、ブレーキをかける。これにより、停
止位置寸前での加速のしすぎによる目標位置のオーバー
が防止される。そして、このとき1パルス手前の位置で
あれば、直ちにブレーキがかかるので、撮影レンズ14
2,143は目標位置(7)で停止する。また、制限加
速の方法には、パルス立ち上がり位置(5)の次のパル
ス立ち下がりでAFモータ108をオフまたはブレーキ
をかけ、加速のしすぎを防止してもよい。
【0483】図99のタイムチャート中、パルスの立ち
上がり位置(8)を最後に一定時間以上次のパルスがな
い場合、つまり、制御範囲内で過負荷、電圧低下等によ
りプログラムの速度測定限界を超えた定速となり、この
状態での判断により誤ってレンズ移動を停止させてしま
った場合、強制的にAFモータ108をオンし、パルス
の立ち上がりがあるまでオンし続ける。ここで、立ち上
がりがさらにある一定時間ないと、異常状態とみなし、
AFモータ108をオフして異常処理を行う。立ち上が
りがあると、AFモータ108をオフにするか、または
ブレーキをかけ、再び移動速度を検出してAFモータ1
08の制御を行って目標位置へ減速カーブに沿って減速
する。これが停止リミッタで、制御中の過負荷に強くな
る。なお、停止リミッタはあくまで非常用であるので極
力働かないようにすることが望ましい。
【0484】なお、上記図98,図99に示すタイムチ
ャートにおいて、パルスの立ち上がりからある僅かな一
定時間を経過した後にAFモータ108がオン、オフし
ているが、このとき間はCPU401がモータ制御の判
断に要している時間である。制限加速および停止リミッ
タによるAFモータ108のオフについては、パルスの
立ち上がりにほとんど一致している。
【0485】次に、オートフォーカスレンズリセット動
作について説明するが、これは基本的にオートフォーカ
スレンズ繰り出し動作とほとんど同じアルゴリズムであ
る。
【0486】図96に示すフローチャートにおいて、オ
ートフォーカスレンズリセット動作のプログラムが実行
されるとまずステップS331にて目標パルス数が設定
されるがこのパルス数は、AFレンズ繰り出し時の目標
パルス数と同じである。
【0487】次にステップS332にてモータ逆転駆動
開始しステップS304に進む。すなわちレンズリセッ
トの場合にはAFレンズ繰り出しでのレンズ停止位置6
54を基点としてCPOパルスカウントしカーブ制御を
行う。このときのリセット位置となる停止目標位置は、
レンズ停止位置654から、繰り出し目標パルス数だけ
リセット方向に移動した位置となる。この位置は図94
における662で示される位置で、撮影レンズ位置にお
いては、レンズリセット当てつき位置651付近であ
る。
【0488】図38は、本実施形態のカメラにおけるフ
ィルムの巻上げおよび巻戻し機構を示した斜視図であ
る。
【0489】該フィルムの巻上げおよび巻戻し機構の動
作の詳細を図39〜図42を参照して説明する。
【0490】フィルム巻上げ実行時は、遊星ギヤー20
3は、巻上げ太陽ギヤー208と噛合している。WZモ
ータ201が図中CW方向に回転すると、そのトルク
は、太陽ギヤー202から遊星ギヤー203,巻上げ太
陽ギヤー208と伝わり、巻上げ遊星ギヤー215をス
プール217に噛合させる。更に回転を続けるとスプー
ル217は、フィルム13をパトローネ14から引き出
す方向に回転し始めフィルム13は巻き上げられる。こ
の巻上げ量は、フィルム13に向かい合って設けられた
フィルムPR249で、フィルム13のパーフォレーシ
ョン孔を検出し、これをカウントすることで行われる。
【0491】ここで、上記巻上げ動作を、図100に示
すフローチャートを参照して説明する。
【0492】まずステップS410で、フィルムエンド
検出タイマの設定を行う。ここで設定するタイマがオー
バーフローすると巻上げ中にフィルムが最終端に達した
と判断できる。次にステップS411でフィルムPR2
49をオンさせる。これでCPO435に、フィルム1
3のパーフォレーションに応じたパルスが発生するよに
なる。ステップS412では、CPO435に発生する
パルスのカウンタをクリアする。ステップS413で
は、巻上げ開始時のWZモータ201のでんあつを高い
電圧に設定して、高速で巻上げられるようにする。
【0493】ステップS414で、モータ駆動を開始
し、ここより巻上げ動作が開始する。ステップS415
ではCPO435のパルスをモニタしパルス立ち下がり
があったかを判断する。立ち下がりがなかった場合、直
ちにステップS420へ進む。立ち下がりがあった場
合、ステップS416へ進み、ステップS412でクリ
アしたカウンタの値を1だけインクリメントする。
【0494】ステップS417では、カウント値が1コ
マ分のフィルム給送量の1/2に達したかを判断し、達
していなければ、そのままステップS419へ進む。達
していれば、ステップS418へ進み、WZモータ20
1の電圧を低電圧に設定して、ステップS419へ進
む。
【0495】ステップS419ではカウンタ値が1コマ
分のフィルム給送量に達したかを判断し、達していなけ
ればステップS420に進み、達していれば1コマ巻上
げ終了としてステップS421に進む。ステップS42
0では、フィルムエンド検出タイマがオーバーフローし
たかを判断し、オーバーフローしていなければ、ステッ
プS414へもどり、フィルム巻上げ制御を繰り返す。
【0496】オーバーフローしていれば、巻上げ動作
は、フィルム終端に達した判断し、自動巻戻しをすべく
フィルムエンド処理に移行する。また、ステップS41
9の判断で1コマ巻上げ終了と判断されると、ステップ
S421へ進み、WZモータ201に一定時間のブレー
キをかけて、フィルム13の巻上げを停止させる。
【0497】なお、ステップS418で、巻上げ途中か
らWZモータ201の駆動時間を落としたのは、ステッ
プS421での単純ブレーキでも、制度のよい、フィル
ム停止位置を確保するためである。
【0498】本実施形態における、日付/時刻の写し込
み機構は、フィルム巻上げ中に行う方式をとっているの
で、以下にこの写し込み方式を説明する。
【0499】図52ないし図57は、該写し込み機構を
示した図である。
【0500】更に、写し込みのために、フィルム13に
接しフィルムの動きに合せて回動できるように設置され
たローラ260と、ローラ260の回転を検出するデー
タPR261と、本体4の撮影開口部4cに対しスプー
ル217側の位置にフィルム13の感光面に対面して設
置された7セグメントLED248と、フィルム13と
7セグメントLED248との間で、7セグメントLE
D248の光をフィルム13面上に結像させる位置に設
置されたデートレンズ247も構成される。
【0501】フィルム13が巻き上げられると、フィル
ム13に接したローラ260が回転し、この回転は、デ
ータPR261が出力するパルスによって検出されパル
スカウント量がフィルム移動量となる。また、データP
R261の出力パルスに同期して、写し込みLED24
8を点灯して、写し込むべき文字を順次写し込んでゆ
く。
【0502】ここで、図101に示すフローチャートを
参照して、日付写し込み動作を説明する。
【0503】最初にステップS430で、写し込みパラ
メータをCPU401からDT−CPU426に転送す
る。これを通信モードBと呼ぶ。写し込みパラメータと
は、フィルムのISO情報,ISO100における7セ
グメントLED248の発光時間,写し込み位置等CP
U401が持っている写し込みに必要なデータである。
ステップS431では、CPU401からDT−CPU
426へ写し込みスタンバイコマンドを転送し、DT−
CPU426を日付写し込みスタンバイモードにする。
これを通信モードCと呼ぶ。ステップS432は、巻上
げ開始しWZモータ201が動作を始める。
【0504】ステップS433は、巻上げ開始後、所定
パーフォレーション巻上げたかを判定する。所定パーフ
ォレーション巻上げられていなければステップS433
を繰り返し実行する。巻上げられていれば、ステップS
434へ進む。ステップS434では、データPR26
1が出力するパルスをモニタし、ステップS434に進
んでから所定パルスだけ巻上げたかを判定する。所定パ
ルス巻上げられていなければステップS434を繰り返
し、巻き上げられていれば、ステップS435へ進む。
ここから写し込み動作に入り、ステップS435では、
データPR261が出力するパルスの立ち下がりを判定
する。立ち下がりがなければステップS435をくり返
し、立ち下がりがあればステップS436へ進む。
【0505】ステップS436へ進んだということは、
巻上げ開始後、所定パーフォレーションと所定パルスだ
け巻上げたあと最初の写し込み同期信号が出力されたと
いうことであり、写し込み文字の最初の文字が写し込ま
れる。ステップS437では、写し込みが8文字分終了
したかどうかを判定し、終了していなければ、ステップ
S435に戻り写し込みPR821の立ち下がりパルス
を待つ。終了していれば、ステップS438に進み、写
し込み終了処理を実行する。写し込み終了処理とは、D
T−CPU426を写し込みスタンバイモードより解除
することである。これで巻上げ動作と並行して日付等の
写し込み動作が終了する。
【0506】図102は、該写し込み動作を示した線図
である。
【0507】図中、T440は、巻上げ開始点であり、
ここよりフィルムの移動が始まる。フィルムPF249
は、フィルムのパーフォレーションを読みとり、所定パ
ーフォレーション巻上げたかをモニタする(T44
1)。その後、データPR261のパルスを読み、所定
パルス巻上げたかをモニタする(T442)。所定パル
ス巻上げたら、次のデータPR261が出力するパルス
の立ち下がりを待ち、この立ち下がりが写し込み開始位
置(T443)となり、写し込み同期信号をDT−CP
U426へ出力する。写し込み同期信号を受け取ったD
T−CPU426は、7セグメントLED248を1文
字目の文字パターンで発光させる。
【0508】その後、データPR261のパルス立ち下
がりがある毎に写し込み同期信号を出力し、8文字分の
写し込みを実行する(T444)。
【0509】本実施形態では、’93 1 1(9
3年1月1日)という文字パターンを写し込んでいる
が、図102は、写真を裏より見た図になっており、実
際の写真としては、図103のような形に写し込まれ
る。写真としては、図で右方向に巻き上げられる形とな
り文字例の最後尾より写し込むことになる。また、写し
込み位置は、図102のT441での所定パーフォレー
ション数、T442での所定パルス数を変えることによ
って自由に変更できる。この所定パーフォレーションと
所定パルスは、図101のステップS431での写し込
みパラメータの1つである。
【0510】次に、巻戻しについて説明する。
【0511】図38において、カメラを沈胴状態にする
と、鏡枠の回転枠51の回転位置と連動して、パノラマ
遊星ギヤー220は、第1巻戻しギヤー224と噛合す
る。WZモータ201が図中CCW方向に回転すると、
そのトルクは、巻上げ時と同じく、巻上げ太陽ギヤー2
08まで伝達される。この回転方向は、巻上げ遊星ギヤ
ー215をパノラマ太陽ギヤー219の方へ回動させ、
噛合させる。
【0512】更に回転を続けると、パノラマ遊星ギヤー
220が回転し、巻戻しギヤ列224〜231も回転
し、巻戻しフォーク231aも回転することになり、フ
ィルム13はパトローネ14に巻とられ、巻戻し動作と
なる。
【0513】以上の巻戻し動作を図104に示すフロー
チャートを参照して説明する。
【0514】まずステップS450で巻戻し終了を検出
するためのタイマを設定する。次のステップS451で
は、フィルムPR249をオンし、フィルム13のパー
フォレーション穴をカウントできるようにする。ステッ
プS452は、パーフォレーション穴に連動するパルス
をカウントするカウンタの値をクリアする。ステップS
453でモータ駆動を開始し、巻戻しが始まる。次のス
テップS454から巻戻しシーケンスループに入る。
【0515】ステップS454では、図38中のキャリ
アPI207をチェックする。キャリアPI207は、
遊星ギヤー203が、巻き上げ太陽議やー208と噛合
しているときにONするフォトインタラプタである。巻
戻し方向は、遊星ギヤー203をズーム側に動かそうと
する方向であり、図示していないキャリア204の係止
レバー218の係止動作に異常があると、WZモータ2
01の巻戻し方向の回転で遊星ギヤー203が、ズーム
側(第1ズームギヤー209がわ)に動いてしまう。な
お、これを検知するためのキャリアPI207はリーフ
スイッチ等を使用してもよい。
【0516】上記キャリアPI207がOFFしている
と巻戻しが正常にできていないということになり、ステ
ップS467へ進みWZモータ201を停止し、ダメー
ジ処理を実行する。ONしていると巻戻しは、正常に行
われていると判断しステップS455へ進む。
【0517】ステップS455では、フィルムPR24
9の信号に応じてCPO435より出力するパーフォレ
ーションパルスの立ち下がりエッジを検出する。エッジ
が無ければステップS459へ進み、エッジがあればス
テップS456へ進む。ステップS456では、巻戻し
終了検出タイマを再設定する。これにより、巻戻し終了
判断は、最後のCPO435の立ち下がりエッジがあっ
てからの経過時間により行われる。次にステップS45
7へ進む。
【0518】ステップS457では、パーフォレーショ
ンパルスをカウントし1コマ分巻戻したかをチェックす
る。1コマ分巻戻していない場合、ステップS454に
戻り、1コマ分巻戻している場合は、ステップS458
へ進む。ステップS458では、現在のコマ数値をカウ
ントダウンする。また、1コマ巻戻したので、再度パー
フォレーションパルスのカウンタをクリアする。そし
て、ステップS454へ戻し巻戻しシーケンスを続行す
る。
【0519】ステップS455の判断でステップS45
9へ進んだ場合、ステップS459では、巻戻し終了検
出タイマがオーバーフローしたかを判断する。オーバー
フローしていない場合、巻戻しは終了していないとし
て、ステップS454に戻り、巻戻しシーケンスを続行
する。オーバーフローしたら巻戻しは終了したことにな
り、ステップS460へ進みWZモータ201を停止す
る。
【0520】次にステップS461へ進み、巻戻し終了
と判断したところでのコマ数値をチェックする。このと
きコマ数が1以下であれば、巻戻しは成功したことにな
り、巻戻し終了となる。コマ数が1以下でなければ、何
らかの理由で巻戻しが途中で終わっていると判断しダメ
ージ処理を行う。
【0521】次に、図105(a),(b),(c)の
タイムチャートおよび図81に示す電気回路図に基づい
て、CPU401とDT−CPU426の通信方法につ
いて説明する。
【0522】尚、図105上におけるデータの通信方向
は、便宜上、斜線で示される部分がDT−CPU426
からCPU401への通信であり、他はCPU401か
らDT−CPU426への通信であるものとする。
【0523】通信は、CPU401がDCENライン4
42dをハイレベル(Hi)からローレベル(Lo)へ
設定することで開始される。通信要求は、CPU401
からのみ発生するので、CPU401とDT−CPU4
26の関係は、マスタとスレーブの関係が保たれてい
る。
【0524】DCENライン442dをLoに設定した
後、所定の時間待機してから、CPU401はSCLK
ライン442dの信号に同期して、SDATAライン4
42c上に制御コマンドを出力する。待機時間は、DT
−CPU426の処理速度を考慮して決定される。制御
コマンドは、DT−CPU426が通信モードの識別を
するために使用される。したがって、どの通信モードに
おいても、制御コマンドは通信データの先頭に位置す
る。
【0525】図105(a)および図81を参照して、
通信モードAについて説明する。CPU401は、1番
目のデータとして、通信モードAに対応するコードを制
御コマンドとして出力する。次に、カメラの状態を示す
コードを含むデータを出力する。このカメラ状態データ
により、DT−CPU426はCPU401が通常動作
であるか、或いはスタンバイモードに入ろうとしている
かを判定することができる。また、CPU401に接続
されたMODEスイッチ443,SETスイッチ444
の状態(ONかOFFか)を判定することができる。
【0526】CPU401が2つのデータ出力を完了す
ると、DT−CPU426は、表示回路404上に表示
するために必要な6つのデータを、CPU401へ出力
する。このデータ出力後、チェックコードを出力してデ
ータ出力は終了する。CPU401は、上記チェックコ
ードを入力することで通信動作は終了したものと判断
し、DCENライン442dをLoからHiへ設定す
る。どの通信モードも、チェックコードをCPU401
が入力することで終了する構成となっている。
【0527】次に6つのデータについて説明する。
【0528】表示制御データは、表示回路404上の表
示方法を示すデータである。表示制御データに続いて、
“年”、“月”、“日”、“時”、“分”を示すデータ
が出力される。5つのデータは、DT−CPU426内
部で発生する図示しない時計用基準クロックをカウント
する計時カウンタの内容を示している。CPU401
は、5つのデータのうち何れを表示回路404上に表示
すべきか(表示モード)は、表示制御データで示されて
いる。表示回路404は図106に示すように写し込み
に関するこれらのデータは6ケタの7セグメント表示で
表示される。
【0529】図109は、上記データと表示モードの対
応を示した図表である。
【0530】このデータは、DT−CPU426がフィ
ルム801上へ日付データを写し込むときの写し込みモ
ードも示している。この表示モードは、CPU401に
接続されたMODEスイッチ443をオンするごとに
“1”→“2”→…→“5”→“1”のように変更され
る。
【0531】次に、下位4ビットのデータについて説明
する。表示回路404の6桁の表示のうちで、CPU4
01が何れの桁を点滅すべきか(点滅モード)を、この
4ビットデータは示している。
【0532】図110は、上記データと点滅モードの対
応を示した図表である。
【0533】この表において、斜線部で示される桁が点
滅するものとする。この点滅モードは、CPU401に
接続されたMODEスイッチ443をオンするごとに、
“1”→“2”→“3”→“4”→“5”→“6”→
“1”のように変更される。
【0534】点滅モードにはMODEスイッチ443を
所定時間連続でONし続けることにより切換わる。
【0535】撮影者は、スイッチ443を操作して、所
望の桁を点滅状態にする。そして、同じくMODECP
U401に接続されたSETスイッチ444を操作する
と、DT−CPU426は、点滅する桁に相当する計時
カウンタの内容を変更すると共に、CPU401には変
更したデータを出力する。したがって、撮影者は、表示
回路404で確認しながら日付データの変更が可能とな
る。
【0536】次に、図105(b)および図81を参照
して、通信モードBについて説明する。
【0537】CPU401は、1番目のデータとして通
信モードBに対応するコードを制御コマンドとして出力
する。次いで、DT−CPU426が、フィルム13上
に日付データを写し込むときに必要な制御パラメータ
を、2バイト出力する。制御パラメータのデータ内容を
図111に示す。
【0538】日付データの1桁分の写し込み時間(すな
わち7セグメントLED248の発光時間)は、制御パ
ラメータ2の写し込み基準時間と制御パラメータ2の、
上位ニブルのフィルム感度係数により決定する。STD
TM×FSK=発光時間となる。
【0539】制御パラメータ2の下位ニブルの写し込み
フォーマットは、日付データを下位桁より写し込みを開
始するか、或いは上位桁より写し込みを開始するか選択
するために使用される。これは、7セグメントLEDの
位置と、フィルム13の移動方向によって決定されるデ
ータである。
【0540】次に、図105(c)および図81を参照
して、通信モードCについて説明する。
【0541】このCモードでは、通信モードCに対応す
るコードを制御コードして、CPU401が出力するだ
けの通信モードである。通信モードCは、CPU401
がフィルムの巻上げをする直前に実施されるモードなの
で、DT−CPU426は、この通信を受信することで
巻上げのタイミングを検知することができる。
【0542】次に、図107のフローチャートを参照し
て、本実施形態のカメラにおけるDT−CPU426の
動作を説明する。
【0543】ステップS501では、DT−CPU42
6が電源オンでリセットされた後、初期化動作を行う。
この初期化では、写し込みデータとして使用される計時
カウンタへ所定のデータを入力する。次いで、ステップ
S502では、DT−CPU426が停止モードに設定
される。停止モード中は、発振子のクロックをカウント
する計時タイマと割込み機能のみが、動作可能である低
消費電力モードである。時計タイマは、1秒間隔でオー
バーフローする。このオーバーフローは、割込み信号の
1つである。
【0544】したがって、この割込み信号を基準クロッ
クとして5つの計時カウンタ(分、時、日、月、年)を
カウントアップすることで、日付データが作成される。
故に、時計タイマによる割込みが発生すると、ステップ
S503およびステップS504の処理により、計時カ
ウンタは更新される。カウンタの更新が終了すると、ス
テップS502へ移行して停止モードに設定される。
【0545】CPU401は、動作状態になると定期的
にDT−CPU426へ通信を行う。すなわち、DCE
Nライン442dをHiからLoへ設定する。このDC
ENライン442dの変化によって通信割込みが発生
し、ステップS505およびステップS506の処理へ
移行する。ステップS506では、各通信モードに対応
した処理を行う。
【0546】ステップS507,ステップS508の処
理では、CPU401に接続された2つのスイッチMO
DE,SET443,444の状態の判断を行う。これ
らのスイッチの状態は、ステップS506の通信により
CPU401からDT−CPU426へ伝達される何れ
かのスイッチが操作されている場合は、ステップS51
0へ移行する。そして、各スイッチに対応する処理を行
う。MODEスイッチ443が操作された場合は、写し
込みモードの変更およびCPU401へ送出する表示制
御データの変更を行う。
【0547】また、MODEスイッチ443が所定時間
連続でオンされた場合は、日付データの修正状態へモー
ドを設定すると共に、修正する桁の選択をする。そし
て、選択された桁を点滅させるために表示制御データの
変更をする。さらに、SETスイッチ444が操作され
た場合は、選択された桁に対応する計時カウンタの内容
を修正する。
【0548】ステップS511では、時計タイマがオー
バーフローしていないかを判断する。オーバーフローし
ているときは、計時カウンタを更新するために、ステッ
プS512の処理が実行される。そして、ステップS5
13では、DCENライン442dの状態により通信要
求されているか判断する。DCENライン442dがH
iならばステップS507へ、LoならばステップS5
14へそれぞれ移行する。
【0549】このステップS514では、各通信モード
に対応した処理を行う。そして、ステップS515で
は、カメラの状態を示すコードからCPU401の動作
状態を判定する。ここで、CPU401がスタンバイモ
ードへ入ろうとしているときは、ステップS502へ移
行して消費電力を減少させる。一方、ステップS515
にてスタンバイモードでないときは、ステップS516
へ移行する。そして、通信モードBにより制御パラメー
タが入力されたときは、ステップS517へ移行する。
【0550】このステップS517では、制御パラメー
タに含まれるステップSTDTMとFSKの積を、写し
込み用7セグメントLED427の発光時間制御のため
に算出する。この値をTONとする。次に、写し込みモ
ードに応じて、計時カウンタより写し込む日付データに
対応するカウンタの値を読出す。この値を7セグメント
LED点灯用のデータへ変換する。このデータは、数字
以外のデータも含んだ8バイトのデータ(DATA1〜
DATA8)である。数字以外のデータの例を図112
に示す。90年9月15日を図示の如く写し込むとき、
図中“s”で示された部位もLED点灯用のデータとし
て扱われる。
【0551】そして、ステップS518では、通信モー
ドCにより、CPU401が写し込み要求をしているか
を判断する。要求がある場合は、ステップS519のサ
ブルーチン“写し込み”が実行される。
【0552】次に、図108に示すフローチャートを参
照して、上記実施形態のカメラにおける写し込み動作の
サブルーチンについて説明する。
【0553】ステップS551では、写し込み禁止モー
ドであるかを判断する。禁止モードの場合はリターンす
る。図102で示したようにCPU401がフィルム1
3の巻上げを開始すると所定の位置で写し込み同期信号
を発生する。ステップS552では写し込み同期信号の
“High”から“Low”レベルの変化すなわち立ち
下がりエッジを検出する。写し込み同期信号の立ち下が
りエッジを検出したならばステップS553へ進み7セ
グメントLED点灯用のデータを、DT−CPU426
の出力ポートより出力する。これにより、文字1つ分の
写し込みが行われる。
【0554】ステップS554ではタイマカウンタを初
期化した後、カウントアップを開始する。そして写し込
み時間(TON)の間、ステップS555で待機する。
そして次のステップS556でLEDを消灯して数字1
つ分の写し込みは終了する。次いでステップS557で
は8バイト分(8文字分)のデータの写し込みが終了し
たかを判定する。以上のステップS552〜ステップS
557の処理によりDATA1〜DATA8までのデー
タが順番に写し込まれる。
【0555】次に画面サイズ切換について説明する。
【0556】図38において、鏡枠が沈胴状態になけれ
ばパノラマ遊星ギヤー220は、画面サイズ切換えるカ
ムギヤー222に噛合している。図113は、画面サイ
ズ切換動作を示したタイムチャートである。
【0557】フィルム画面上の遮光マスク242,24
3が標準位置にある状態より説明する。T630でWZ
モータ201を逆転し標準状態から切換状態への切換を
開始する。モータ逆転中、T631で遮光マスク24
2,243は、切換状態への切換を終了する。その後T
632でPN検出SW245が、ON状態になり、これ
をモニタすることにより切換は終了したと判断できる。
T632で直ちにモータショートブレーキ,モータ正転
ブレーキ,モータショートブレーキと作動し、メカのオ
ーバーランが極小となるように停止させ、切換制御終了
となる。T640より切換状態から標準状態への切換を
開始する。
【0558】WZモータ201の回転方向は、標準状態
から切換状態への切換と同じ方向である。T640でW
Zモータ201を逆転し切換状態から、標準状態への切
換を開始する。モータ逆転中T641からT642の間
で遮光マスク242,243は、標準状態への切換を終
了する。その後T643でPN検出スイッチ245がO
FF状態となり、これをモニタすることにより切換は終
了したと判断できる。T643で直ちにモータショート
ブレーキ,モータ正転ブレーキ,モータショートブレー
キと作動し、メカのオーバーランが極小となるように停
止させ、切換制御終了となる。PN検出SW245の変
化点は、遮光マスクが完全に切換わったことを判断する
スイッチであり、遮光マスクの変化点よりも遅れる方向
に、オフセットして設置されている。
【0559】図114は、上述した画面サイズ切換動作
を具体的に示したフローチャートである。
【0560】まずステップS650で、画面サイズ切換
の異常検出タイマを設定する。ステップS651では、
画面サイズ切換のモータ電圧を設定する。この電圧は、
標準状態から切換状態への切換時と切換状態から標準状
態への切換時とで別々に設定できる。ステップS652
で、モータ逆転を開始し、切換動作が始まる。ステップ
S653に進とPN検出SW245にエッジ(ON→O
FF,OFF→ON)が発生したかをチェックする。エ
ッジがない場合、ステップS654に進み図38でのキ
ャリアPI207の状態をチェックする。
【0561】このキャリアPI207がON状態であれ
ば、駆動系メカは正常であり、ステップS655に進。
キャリアPI207がOFF状態であれば、メカ異常と
判断しダメージ処理へ進む。ステップS655へ進むと
異常検出タイマがオーバーフローしていないかチェック
する。オーバーフローしているときも、何らかの異常が
あって画面サイズ切換ができないと判断してダメージ処
理へ進む。オーバーフローしていなければ、ステップS
652へ戻り、画面サイズ切換制御を繰り返す。
【0562】ステップS653でPN検出SW245の
エッジがあった場合、ステップS656へ進み、一定時
間WZモータ201をショートしブレーキをかける。ス
テップS657に進んだ時点では、まだ、切換動作は惰
性で動いている。オーバーランを極小にして、短時間で
停止させるため、WZモータ201に正転をかけ、更に
強力なブレーキをかける。これを所定時間続けると切換
動作はほとんど停止している。更にステップS658
で、再度ショートブレーキをかけ、ステップS659で
WZモータ201をOFFして、画面サイズ切換動作
は、終了する。
【0563】本実施形態において、上記SETスイッチ
444(図81参照)は、通常、表示照明装置454を
作動させるスイッチとして機能し、日付表示の点滅モー
ド時には、該表示照明装置454を作動させるスイッチ
としての機能と日付・時刻を修正するスイッチとしての
機能とを兼用させている。
【0564】しかし、該SETスイッチ444は、日付
・時刻を修正する際、必ず操作するものであり、表示照
明装置454を作動させる必要のない場合でも必ず作動
することとなり、無駄にバッテリーを消耗させてしまう
ことになる。この問題を解決するために、日付表示の点
滅モード時には、SETスイッチ444の機能を日付・
時刻を修正する機能に限定してもよい。
【0565】以上説明したように本実施形態によると、
以下に示すような効果を得ることができる。
【0566】1)主基板301上でLCD404の端子
電極とLCD駆動制御を行うCPU401の端子電極は
表裏の関係にあるためパターンを長く引き廻す必要がな
く、スルーホールを介して最短距離で接続が可能であ
る。これにより、実装効率が上がり主基板面積を小さく
することができる。
【0567】2)主基板301を硬質プリント基板と
し、上面にスイッチ入力パターンを設けているので、裏
面にスイッチ押圧時に基板を支える本体などの支持部材
が不要となる。従ってこのような構成をとった場合、主
基板の裏面は広い実装面積を必要とする素子を実装する
ことが可能となる。これにより、小型のカメラを提供で
きる。
【0568】3)導光板330の形状を入光面330a
では厚く、照射面330bでは薄くなるよう構成したた
め、光源光量のロスを効果的に低減し且つ高さを押えて
照明装置の薄形化が図れる。これにより、明るい照明装
置をもったLCDを有する小型のカメラを提供できる。
【0569】4)信号ラインへの誤信号や集積回路の誤
動作がないため、過酷な使用環境や、連続使用に対して
も信頼性の高いカメラを提供できる。
【0570】5)基板の実装密度が上がり、さらにコネ
クト部の体積効率が上がることにより、小型のカメラを
提供できる。
【0571】6)カメラの体積が増大しないスペースを
有効に活用し、モータ・動力伝達機構・画面サイズ切換
機構・ファインダ画面切換機構をそれぞれ最短距離に配
置したことで、動力伝達機構を最小スペースで実現でき
小型の画面サイズ切換可能なカメラを提供できる。
【0572】7)フィルム巻上げ・巻戻し・ズーミング
と画面サイズ切換えをスプール内に配置した同一のモー
タおよびスプール室下部に配置した同一の減速機構を用
いて実現しているため、小型で低価格のカメラを提供で
きる。
【0573】8)画面サイズ切換用の操作部材をカメラ
の上面、詳しくはカメラを構えたときに左手人差し指で
操作できる位置に配置し、短いストロークで軽く操作で
きる電気的な入力スイッチ形態としたため、ファインダ
ーをのぞきながらでも、三脚に取付けた状態でもワンタ
ッチで容易に且つ電動で瞬時に画面サイズの切換えがで
きる。
【0574】9)画面サイズ切換えを電動で行っている
ため、画面サイズ切換の為には外部に操作ボタンを設け
るだけで良く、カメラの防水化に対応しやすい。
【0575】10)フィルムの一駒巻上げを制御するた
めにパーフォレーションの移動を検出する第1の検出手
段を用いて、データの写し込み開始位置の基準となる位
置を検出し、前記基準位置から高分解能の第2の検出手
段の出力に基づいてデータ写し込むことで、撮影画面に
対して正確な位置に等間隔でデータを写し込むことが可
能なカメラを提供できる。
【0576】11)操作部材を増やすことなく、通常の
使用時には機能しない操作部材を表示手段の照明点灯用
に用いたことで、使用者の煩雑感を押えた使い易くて安
価なカメラを提供できる。
【0577】12)使用者が必要なときにのみ、必要な
時間だけ照明を点灯させることができるため、無駄なエ
ネルギーを消費しない電池寿命の長いカメラを提供でき
る。
【0578】13)表示手段の照明点灯は使用者が必要
と感じたときに手動で行うことができるので、使いやす
いカメラを提供できる。
【0579】14)使用者が各種撮影モードやコマ数等
を確認する写し込みモード時には、短時間で表示手段の
確認ができるため、短い時間で照明を自動的に消灯し、
無駄なエネルギーを消費しない電池寿命の長いカメラを
提供できる。
【0580】15)使用者が、カレンダーや時計を見な
がら写し込みデータを修正する修正モード時には、修正
すべきデータの確認等で時間がかかる為、写し込みモー
ド時よりも長い時間で照明を自動的に消灯するので、使
い易く、無駄なエネルギーを消費しない電池寿命の長い
カメラを提供できる。
【0581】16)使用者が各種撮影モードや写し込み
データを修正した場合、これを確実に確認できるように
照明点灯時間を自動的に延長するので、使い易く、無駄
なエネルギーを消費しない電池寿命の長いカメラを提供
できる。
【0582】17)エネルギー消費が少ないことで電池
寿命が長く、さらに使い勝手の非常に優れた外部表示に
照明機能をもったカメラを提供できる。
【0583】[付記]以上詳述した如き本発明の実施形態
によれば、以下の如き構成を得ることができる。即ち、 (1)フィルムにデータを写し込むデータ写し込み手段
と、上記フィルムに設けられたパーフォレーションの移
動数を検出する第1検出手段と、上記フィルムの移動量
を上記第1検出手段よりも高い分解能で検出する第2検
出手段と、上記第1及び第2検出手段の出力に基づいて
上記データ写し込み手段に写し込み信号を出力する制御
手段と、を具備しており、上記制御手段は、上記フィル
ムの巻上げ中に、上記第1検出手段の出力を所定値カウ
ントした時点で上記第2検出手段の出力をモニタし、該
第2検出手段の出力が所定値となった時点で該第2検出
手段の出力に同期させて上記写し込み信号を出力する。
【0584】(2)上記(1)において、データ写し込
み手段はデータを一文字ずつ写し込むものである。
【0585】(3)上記(1)または(2)において、
データ写し込み手段は複数セグメントの発光素子と集光
レンズからなる。
【0586】(4)上記(1)において、第1検出手段
はフィルムのパーフォレーションに対向する位置に設け
られたフォトリフレクタである。
【0587】(5)上記(1)において、第2検出手段
は、フィルムの移動に従動して回転する回転体の回転量
を検出する手段である。
【0588】(6)上記(5)において、回転体はフィ
ルム当接する円筒部と、回転量検出の為の多角柱部とか
らなり、該多角柱部に対向する位置に設けられたフォト
リフレクタの出力によって回転量を検出する。
【0589】(7)上記(1)において、更に、フィル
ムを給送する給送装置を有しており、制御手段は第1検
出手段の出力に基づいて給送装置を制御して一駒送りを
行う。
【0590】(8)フィルムを給送するフィルム給送装
置と、上記フィルムにデータを写し込むデータ写し込み
手段と、上記フィルムに設けられたパーフォレーション
の移動数を検出する第1検出手段と、上記フィルムの移
動量を上記第1検出手段よりも高い分解能で検出する第
2検出手段と、上記第1検出手段の出力に基づいて上記
フィルム給送装置を制御して上記フィルムの一駒送りを
行うと共に、上記第2検出手段の出力に基づいて上記デ
ータ写し込み手段を制御し上記フィルムへのデータ写し
込みを行わせる制御手段とを具備する。
【0591】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、正
確な位置に等間隔でデータを写し込むデータ写し込み機
構を具備するカメラを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態であるカメラの外観上面図で
ある。
【図2】上記実施形態のカメラの外観正面図である。
【図3】上記実施形態のカメラの内部構成を示す上面透
視図である。
【図4】上記実施形態のカメラの内部構成を示す正面透
視図である。
【図5】上記実施形態のカメラにおけるレンズ鏡筒の、
広角端時のフォーカス群初期位置(無限側)の状態を示
した中央断面図である。
【図6】上記実施形態のカメラにおけるレンズ鏡筒の、
広角端時のフォーカス群繰出し位置(至近側)の状態を
示した中央断面図である。
【図7】上記実施形態のカメラにおけるレンズ鏡筒の、
望遠端時のフォーカス群初期位置(無限側)の状態を示
した中央断面図である。
【図8】上記実施形態のカメラにおけるレンズ鏡筒の、
ズーミング時の各レンズ群の動きを示す概念図である。
【図9】上記実施形態のカメラにおけるレンズ鏡筒の分
解斜視図である。
【図10】上記実施形態のカメラにおけるレンズ鏡筒の
分解斜視図である。
【図11】上記実施形態のカメラにおけるレンズ鏡筒の
分解斜視図である。
【図12】上記実施形態のカメラにおけるレンズ鏡筒の
分解斜視図である。
【図13】上記実施形態のカメラにおけるレンズ鏡筒
の、中枠,連動板,前枠の結合状態示した説明図であ
る。
【図14】上記実施形態のカメラにおけるレンズ鏡筒
の、前枠,第2レンズ群枠,連動板の結合状態を示した
要部断面図である。
【図15】上記実施形態のカメラにおけるレンズ鏡筒
の、第2レンズ群枠、第3レンズ群枠、フォーカスカム
リングを示した側面図である。
【図16】上記実施形態のカメラにおけるレンズ鏡筒
の、焦点駆動ユニットおよびバリア駆動ギヤーの連結部
を示した要部分解斜視図である。
【図17】上記実施形態のカメラにおけるレンズ鏡筒
の、焦点駆動ユニットおよびバリア駆動ギヤーの連結部
の主要部を別の角度から見た要部分解斜視図である。
【図18】上記実施形態のカメラにおけるレンズ鏡筒
の、レンズバリア駆動切換機構のバリア駆動系への伝達
状態を示す説明図である。
【図19】上記実施形態のカメラにおけるレンズ鏡筒
の、レンズバリア駆動切換機構のバリア駆動系への非伝
達状態を示す説明図である。
【図20】上記実施形態のレンズ鏡筒におけるバリアの
閉鎖状態を示す図である。
【図21】上記実施形態のレンズ鏡筒におけるバリアの
開放状態を示す図である。
【図22】上記実施形態のレンズ鏡筒におけるバリア駆
動リングとバリア駆動ギヤーを示した縦断面図および横
断面図である。
【図23】上記実施形態のレンズ鏡筒における固定枠の
内面部を示した展開図である。
【図24】上記実施形態のレンズ鏡筒における回転枠の
内周部を示した展開図である。
【図25】上記実施形態のレンズ鏡筒の、ワイド,スタ
ンダード,テレ状態における鏡枠フレキシブルプリント
基板,FPCガイドおよびその周辺部の断面図である。
【図26】上記実施形態のレンズ鏡筒における鏡枠フレ
キシブルプリント基板およびFPCガイドを示した要部
斜視図である。
【図27】上記実施形態のレンズ鏡筒における駆動回路
の主要部を接続するフレキシブルプリント基板の概念図
である。
【図28】上記実施形態のシャッタ機構の構成を示した
要部分解斜視図である。
【図29】上記実施形態のシャッタ機構におけるシャッ
タ閉鎖時の状態を示した説明図である。
【図30】上記実施形態のシャッタ機構におけるシャッ
タ開放時の状態を示した説明図である。
【図31】上記実施形態のシャッタ機構におけるシャッ
タレバーおよび係止アームとその周辺部を示した側面図
である。
【図32】上記図31において、矢印A方向より見た係
止アームおよびシャッタレバーを示した側面図である。
【図33】上記実施形態における弾性腕部とその周辺部
を示した側断面図である。
【図34】上記実施形態における弾性腕部における折曲
部の高さが変化した際の状態を示す説明図である。
【図35】上記実施形態のシャッタ機構における開口波
形を示す線図である。
【図36】従来のシャッタ機構における一開口波形例を
示す線図である。
【図37】上記実施形態のカメラの要部を示した概略構
成図である。
【図38】上記実施形態のカメラの要部を示した斜視図
である。
【図39】上記実施形態のカメラにおける、ズーミング
動作可能時の主要ギヤー列を示した平面図である。
【図40】上記実施形態のカメラにおける、フィルム巻
き上げ動作可能時の主要ギヤー列を示した平面図であ
る。
【図41】上記実施形態のカメラにおける、フィルム巻
き戻し動作可能時の主要ギヤー列を示した平面図であ
る。
【図42】上記実施形態のカメラにおける、撮影画面サ
イズ切換動作可能時の主要ギヤー列を示した平面図であ
る。
【図43】上記実施形態のカメラにおける、パノラマ切
換え機構全体を示した斜視図である。
【図44】上記実施形態のカメラにおいて、標準画面サ
イズにある場合のカムギヤー222と第1パノラマギヤ
ー240の腕240aとの位置関係を示した平面図であ
る。
【図45】上記実施形態のカメラにおいて、第1パノラ
マギヤー240の腕部240aがカムギヤー222の中
心方向へむかって回動した瞬間の状態を示す平面図であ
る。
【図46】上記実施形態のカメラにおいて、上記図45
に示す状態から僅かに上記カムギヤー222が回転した
状態を示す平面図である。
【図47】上記実施形態のカメラにおいて、第1パノラ
マギヤー240の腕部240aがカムギヤー222の第
1のカム222aによって該カムギヤー222の中心か
ら遠ざかる方向に回動させられた状態を示した平面図で
ある。
【図48】上記実施形態のカメラにおいて、広い撮影画
面サイズを選択した状態におけるパノラマ切換え機構を
示す要部正面図である。
【図49】上記実施形態のカメラにおいて、狭い撮影画
面サイズを選択した状態におけるパノラマ切換え機構を
示す要部正面図である。
【図50】上記実施形態のカメラにおいて、広い撮影画
面サイズを選択した状態におけるパノラマ切換え機構を
示す要部側面図である。
【図51】上記実施形態のカメラにおいて、狭い撮影画
面サイズを選択した状態におけるパノラマ切換え機構を
示す要部側面図である。
【図52】上記実施形態のカメラにおいて、広い撮影画
面サイズを選択した状態におけるパノラマ切換え機構を
示す、上記図50とは反対方向から見た要部側面図であ
る。
【図53】上記実施形態のカメラにおいて、狭い撮影画
面サイズを選択した状態におけるパノラマ切換え機構を
示す、上記図51とは反対方向から見た要部側面図であ
る。
【図54】上記実施形態のカメラの主要部を示した断面
図である。
【図55】上記実施形態のカメラにおけるローラ近傍の
要部拡大断面図である。
【図56】上記実施形態のカメラにおける、裏蓋の開状
態を示した背面図である。
【図57】上記実施形態のカメラにおけるローラの拡大
斜視図である。
【図58】上記実施形態のカメラにおいて、検出分解能
が精密な場合における、データの写し込みを説明するタ
イミングチャートおよび写し込み文字例を示した線図で
ある。
【図59】上記実施形態のカメラにおいて、検出分解能
が粗い場合における、データの写し込みを説明するタイ
ミングチャートおよび写し込み文字例を示した線図であ
る。
【図60】上記実施形態のファインダユニットと外装パ
ネルと回転枠とを分解して示す斜視図である。
【図61】上記実施形態のファインダユニットにおける
ファインダ光学系の構成を示す分解斜視図である。
【図62】上記実施形態のファインダ光学系を一部組み
立てた状態を示す分解斜視図である。
【図63】上記実施形態の望遠状態におけるカム部材と
第1の変倍レンズおよび第2の変倍レンズの係合状態を
示す平面図である。
【図64】上記実施形態の広角状態におけるカム部材と
第1の変倍レンズおよび第2の変倍レンズの係合状態を
示す平面図である。
【図65】上記実施形態のズーム機能を有するファイン
ダ光学系の位置精度を向上する構成の第1例を示す断面
図である。
【図66】上記実施形態のファインダユニットにおける
パノラマ切換に関する構成を示す、カメラの後方側から
見た斜視図である。
【図67】上記実施形態のファインダユニットのパノラ
マ切換に関する構成において、ファインダがパノラマ状
態にある場合を示す平断面図である。
【図68】上記実施形態のファインダユニットのパノラ
マ切換に関する構成において、ファインダが通常画面状
態にある場合を示す平断面図である。
【図69】上記実施形態のファインダユニットのパノラ
マ切換に関する構成において、ファインダがパノラマ状
態にある場合を示す平断面図である。
【図70】上記図68に示した接眼変倍レンズ枠を矢印
Jの方向から見るとともに、ファインダの視野マスク部
を断面で示した図である。
【図71】上記実施形態の撮影画面開口を規制するパノ
ラマ機構とファインダユニットの接眼変倍レンズとの連
動を示す、通常状態におけるカメラ本体の正面図であ
る。
【図72】上記実施形態の撮影画面開口を規制するパノ
ラマ機構とファインダユニットの接眼変倍レンズとの連
動を示す、パノラマ状態におけるカメラ本体の部分正面
図である。
【図73】上記実施形態のカメラの測光光学系の構成を
示した断面図である。
【図74】上記実施形態のカメラにおける電気部品の実
装状態を示した斜視図である。
【図75】上記実施形態のカメラにおける電気部品の実
装状態を示した斜視図である。
【図76】上記実施形態のカメラにおける主基板と各フ
レキシブルプリント基板を緊締具により締め付けたとき
の接続部の断面図である。
【図77】上記実施形態のカメラにおける主基板を詳し
く示した上面図である。
【図78】上記実施形態のカメラにおける主基板を上面
より透視して示した上面透視図である。
【図79】上記実施形態のカメラにおける表示照明装置
およびその周辺部を示した断面図である。
【図80】上記実施形態のカメラにおける表示照明装置
の、光源光を入光する導光板の入光部を示した要部拡大
図である。
【図81】上記実施形態のカメラにおける電気的構成を
示す電気回路図である。
【図82】上記実施形態のカメラにおける、1stレリ
ーズスイッチ(1RSW)および2ndレリーズスイッ
チ(2RSW)の操作によるレリーズ処理アルゴリズム
を示したフローチャートである。
【図83】上記実施形態のカメラにおける、CPU40
1の動作を示したフローチャートである。
【図84】上記実施形態のカメラにおける、CPU40
1の動作を示したフローチャートである。
【図85】上記実施形態のカメラにおける、ズームUP
処理プログラムのサブルーチンを示したフローチャート
である。
【図86】上記実施形態のカメラにおける、Z→W切換
(メカ駆動系をズーム駆動系からフィルム給送系に切換
える)動作を示したフローチャートである。
【図87】上記実施形態のカメラにおける、ズームアッ
プ動作を示したフローチャートである。
【図88】上記図87に示すフローチャートにおいて、
ズームPI213,ズームPR139,ZMPLSと実
際のズーム位置(沈胴,WIDE,TELE)について
簡単に示した説明図である。
【図89】上記実施形態のカメラにおける、ズームダウ
ン動作を示したフローチャートである。
【図90】上記図89に示すフローチャートにおいて、
ズームPI213,ズームPR139,ZMPLSと実
際のズーム位置(沈胴,WIDE,TELE)について
簡単に示した説明図である。
【図91】上記実施形態のカメラにおける、オートフォ
ーカス演算処理を示したフローチャートである。
【図92】上記実施形態のカメラにおける、露出処理を
示したフローチャートである。
【図93】上記実施形態のカメラにおいて撮影レンズが
繰り出す際の、AFモータ,フォーカスPIと撮影レン
ズの動きを展開して表した線図である。
【図94】上記実施形態のカメラにおいて撮影レンズが
リセットする際の、AFモータ,フォーカスPIと撮影
レンズの動きを展開して表した線図である。
【図95】上記実施形態のカメラにおけるオートフォー
カスレンズ繰り出し機構を示した展開図である。
【図96】上記実施形態のカメラにおける、オートフォ
ーカスレンズの繰り出し動作およびリセット動作を示し
たフローチャートである。
【図97】上記実施形態のカメラにおける、撮影レンズ
の減速の過程を移動量と移動速度で表した線図である。
【図98】上記実施形態のカメラにおける、フォーカス
PIの出力パルス波形と、AFモータのオン、オフ状態
を示すタイムチャートである。
【図99】上記実施形態のカメラにおける、フォーカス
PIの出力パルス波形と、AFモータのオン、オフ状態
を示すタイムチャートである。
【図100】上記実施形態のカメラにおける、巻上げ動
作を示したフローチャートである。
【図101】上記実施形態のカメラにおける、日付写し
込み動作を示したフローチャートである。
【図102】上記実施形態のカメラにおける、写し込み
動作を示したフローチャートである。
【図103】上記実施形態のカメラにおいて、日付写し
込みの一例を示した正面図である。
【図104】上記実施形態のカメラにおける、巻戻し動
作を示したフローチャートである。
【図105】上記実施形態のカメラにおける、CPUと
DT−CPUの通信方法を示したタイミングチャートで
ある。
【図106】上記実施形態のカメラにおいて、表示回路
(LCD)に表示される写し込みデータの表示例を示し
た図である。
【図107】上記実施形態のカメラにおけるDT−CP
Uの動作を示したフローチャートであある。
【図108】上記実施形態のカメラにおける、写し込み
動作のサブルーチンを示したフローチャートである。
【図109】上記実施形態のカメラにおいて、写し込み
データの上位4ビットデータと表示モードの対応を示し
た図表である。
【図110】上記実施形態のカメラにおいて、写し込み
データの下位4ビットデータと点滅モードの対応を示し
た図表である。
【図111】上記実施形態のカメラにおいて、日付デー
タを写し込むときに必要な制御パラメータのデータ内容
を示した図表である。
【図112】上記実施形態のカメラにおける、日付デー
タに対応するカウンタの値を表示する7セグメントLE
Dの一表示例を示した図である。
【図113】上記実施形態のカメラにおける、画面サイ
ズ切換動作を示したタイムチャートである。
【図114】上記実施形態のカメラにおける、画面サイ
ズ切換動作を具体的に示したフローチャートである。
【符号の説明】
1…カメラ 2…鏡枠ユニット 3…シャッタユニット 4…本体 4a…パトローネ室 4b…スプール室 4c…撮影開口部 5…ファインダーユニット 6…本体駆動機構 7…パノラマ切換機構 8…ストロボ発光部 9…DXコード検出装置 10…内蔵電池 11…メインコンデンサ 12…制御回路 13…フィルム 14…パトローネ 15…ファインダーパノラマ切換機構 16…表示装置 30…レリーズボタン 31…ズームダイヤル 32…撮影モードボタン 33…フラッシュモードボタン 34…セルフタイマー/リモコンボタン 35…パノラマボタン 36…電源ボタン 37…デートモードボタン 38…デートセット/照明ボタン 51…回転枠 52…固定枠 53…第1レンズ群枠 54…第2レンズ群枠 55…第3レンズ群枠 56…第4レンズ群保持枠 57…第4レンズ群枠57 58…フォーカスカムリング 108…フォーカスモータ(AFモータ) 109…フォーカスフォトインタラプタ(フォーカスP
I) 110…シャッタトリガーフォトリフレクタ(シャッタ
PR)110 111…シャッタプランジャ 139…ズームフォトリフレクタ(ズームPR) 150…ファインダ構造部材 151…固定対物レンズ 155…視野マスク 176…AF投光用レンズ 177…AF受光用レンズ 201…本体駆動モータ(WZモータ) 206…切換プランジャ 207…キャリアフォトインタラプタ(キャリアPI) 213…ズームフォトインタラプタ(ズームPI) 217…スプール 245…画面サイズ検出スイッチ(PN検出SW) 246…デートホルダ 247…デートレンズ 248…発光LED 249…フィルムフォトリフレクタ(フィルムPR) 260…ローラ 261…データ写込みタイミングフォトリフレクタ(デ
ータPR) 301…主基板 302…鏡枠フレキシブル基板(鏡枠FPC) 303…本体駆動フレキシブル基板(本体PFC) 304…デートフレキシブル基板(デートFPC) 305…AFフレキシブル基板(AF−FPC) 306…DXフレキシブル基板(DX−FPC) 308…LCD保持枠 309,310…異方性導電ゴム 319…AF投光フレキシブル基板(IR−FPC) 330…導光板 330a…入光面 330b…照射面 330c…導光面 330d…拡散反射面 331…保持部材 332…光源 401…CPU 402…I/F−IC 403…ストロボ充電発光回路 404…表示回路(LCD) 405…ドライバー駆動回路(アクチュエータ用) 426…DT−CPU 454…表示照明装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前野 均 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 高橋 敬太 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 前田 義浩 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 佐藤 光浩 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 片岡 摂哉 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルムにデータを写し込むデータ写し
    込み手段と、 上記フィルムに設けられたパーフォレーションの移動数
    を検出する第1検出手段と、 上記フィルムの移動量を上記第1検出手段よりも高い分
    解能で検出する第2検出手段と、 上記第1及び第2検出手段の出力に基づいて上記データ
    写し込み手段に写し込み信号を出力する制御手段と、 を具備しており、上記制御手段は、上記フィルムの巻き
    上げ中に、上記第1検出手段の出力を所定値カウントし
    た時点で上記第2検出手段の出力をモニターし、該第2
    検出手段の出力が所定値となった時点で該第2検出手段
    の出力に同期させて上記写し込み信号を出力することを
    特徴とするカメラ。
  2. 【請求項2】 フィルムを給送するフィルム給送装置
    と、 上記フィルムにデータを写し込むデータ写し込み手段
    と、 上記フィルムに設けられたパーフォレーションの移動数
    を検出する第1検出手段と、 上記フィルムの移動量を上記第1検出手段よりも高い分
    解能で検出する第2検出手段と、 上記第1検出手段の出力に基づいて上記フィルム給送装
    置を制御して上記フィルムの一駒送りを行うと共に、上
    記第2検出手段の出力に基づいて上記データ写し込み手
    段を制御して上記フィルムへのデータ写し込みを行わせ
    る制御手段と、 を具備することを特徴とするカメラ。
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