JPH11237616A - 液晶光学素子 - Google Patents

液晶光学素子

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JPH11237616A
JPH11237616A JP3873198A JP3873198A JPH11237616A JP H11237616 A JPH11237616 A JP H11237616A JP 3873198 A JP3873198 A JP 3873198A JP 3873198 A JP3873198 A JP 3873198A JP H11237616 A JPH11237616 A JP H11237616A
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JP
Japan
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liquid crystal
optical element
crystal optical
crystalline polymer
electric insulating
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Application number
JP3873198A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Kuma
均 熊
Masakazu Funabashi
正和 船橋
Haruo Shiguma
治雄 志熊
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Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 適度の可撓性を有していて破損のおそれが
なく、かつ通常の液晶光学素子の取扱い時に受ける外力
では液晶配向が乱れを生ずるおそれがなくて取扱いの容
易な液晶光学素子を提供すること。 【解決手段】少なくとも一方が透明電極付基板からなる
液晶光学素子6において、直径2mmの開孔7を有する
板8上に該素子6を載置し、該素子6上の該開孔7の直
上に相当する位置に、直径0.4mmのビッカース圧子
9を荷重(y)で押しあてたときの該素子6の変形量を
xとしたとき、該素子6の液晶配向が破壊されない範囲
でのyとxとの関係が、0.5x1.27≦y≦5xである
液晶光学素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示素子や液
晶記憶素子、液晶音響素子、調光ガラスなどとして、オ
プトエレクトロニクスの分野において好適に用いられる
液晶光学素子に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶光学素子は、薄型でかつ軽量である
ことから、オプトエレクトロニクスの分野において利用
されている。これら液晶光学素子は、その液晶セル形成
のための基板として、ガラス基板が主に用いられてき
た。ところが、この場合には、セルの組立てをした後、
これに液晶を真空注入する必要があるほか、これを用い
て作成した液晶表示パネルなどの液晶光学素子は、可撓
性が小さいため、外力によってガラス基板が破損しやす
く、取扱い難いという問題があった。
【0003】そこで、可撓性に富むことから破損のおそ
れがなく、しかも加工しやすいプラスチック基板を用い
る試みがなされている。しかしながら、この場合には、
液晶表示パネルなどの取扱上、人手による押圧によって
も液晶の流動が生じ、表示の乱れを招くという問題があ
る。そこで、このようなプラスチック基板を用いる場合
の機械的強度の改良に関する提案がなされている。
【0004】例えば、特開昭60−153025号公報
においては、対向するプラスチックフィルム基板に設け
た配向制御膜に球状のギャップ材を固着させて、機械的
強度の改善を図る方法を提案している。ところが、この
場合、配向制御膜の配向性を損なうことなくギャップ材
を固着させることが困難である。また、球状のギャップ
材を固着させるだけでは、固着部の面積は小さいため、
曲げに対する機械的強度の向上効果が充分であるとはい
えない。
【0005】また、特開平1−250930号公報で
は、非液晶性ポリマーと液晶を溶媒に溶解させた溶液
を、一方の基板に塗布乾燥させ、その上に対向基板を積
層して散乱型の液晶表示装置を得る方法を提案してい
る。この方法においては、非液晶性ポリマーを液晶に対
し重量比で1:1〜1:3で用いるのであるが、このよ
うに非液晶性ポリマーを大量に用いると、複屈折型液晶
光学素子では非液晶性ポリマーが直接目視で見えたり、
不要な光散乱が発生するという問題がある。
【0006】特開平5−61051号公報では、液晶層
中にスペーサーと、上下の基板間に接する柱状の熱硬化
性ポリマーとを配置した液晶表示素子を提案している。
ところで、この柱状の熱硬化性ポリマーは、スペーサー
よりも径の大きい球状物をあらかじめ製造してから、こ
れを液晶とスペーサーとともに基板に塗布し、その上に
対向基板を載せて加圧、加熱する工程を経て製造するの
で、製造工程が煩雑であるという問題がある。
【0007】特開平5−27246号公報では、対向す
る基板の間を、均一に分布した紫外線硬化樹脂の柱で接
続することにより、液晶パネルの機械的強度の向上をは
かる方法を提案している。この方法においては、液晶に
紫外線硬化樹脂用のモノマーを溶解させて、セルの中に
注入した後、紫外線照射により前記モノマーを硬化させ
て柱を形成させるのであるが、この柱の高さをセルの厚
み程度にまで成長させるのが困難であるという問題があ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、液晶光学素
子として、適度の可撓性を有することから破損のおそれ
がなく、かつ通常の液晶光学素子の取扱時に受ける外力
では液晶配向の乱れを生ずるおそれがなくて取扱いの容
易な液晶光学素子を提供することを目的とするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため種々検討を重ねた結果、液晶光学素子に
おける液晶配向が破壊されない範囲において、この液晶
光学素子に加えられた荷重とその結果生じる変形量とが
特定の関係を有する構造の液晶光学素子によれば、前記
目的が達成できることを見出し、このような知見に基づ
いて本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明の要旨は下記のとおりで
ある。 (1)少なくとも一方が透明電極付基板からなる液晶光
学素子において、直径2mmの開孔を有する板上に該液
晶光学素子を載置し、該液晶光学素子上の該開孔の直上
に相当する位置に、直径0.4mmのビッカース圧子
を、荷重y〔単位:グラム重〕で押しあてたときの該液
晶光学素子の変形量をx〔単位:ミクロン〕としたと
き、該液晶光学素子における液晶配向が破壊されない範
囲でのyとxとの関係が、0.5x1.27≦y≦5xであ
ることを特徴とする液晶光学素子。 (2)前記液晶光学素子が、対向する両電極の面上に電
気絶縁層を有し、かつ対向する該電気絶縁層の双方に接
着するように配設された非液晶性高分子物質の柱が存在
するとともに、該非液晶性高分子物質と該電気絶縁層と
の間の接着強度が少なくとも4グラム重である、前記
(1)記載の液晶光学素子。 (3)前記液晶光学素子における液晶が強誘電性液晶で
ある前記(1)または(2)記載の液晶光学素子。 (4)前記非液晶性高分子物質が樹脂硬化物である前記
(1)〜(3)のいずれかに記載の液晶光学素子。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の液晶光学素子は、図1
に、その一態様の部分断面図を示すように、最外層に対
向する2枚の基板1,1’の表面に、それぞれ電極2,
2’および電気絶縁層3,3’が順次積層して形成さ
れ、これら両電気絶縁層3,3’の間に、液晶層4が挟
持されている。そして、この液晶層4には、電気絶縁層
3,3’に対する接着性の良好な非液晶性高分子物質か
らなる柱5が、液晶層4全面に均一に分散された形態で
存在している。
【0012】そして、この液晶光学素子は、直径2mm
の開孔を有する板上に、液晶光学素子を載置し、該液晶
光学素子上の該開孔の直上に相当する位置に、直径0.
4mmのビッカース圧子を、荷重y〔単位:グラム重〕
で押しあてたときの液晶光学素子の変形量をx〔単位:
ミクロン〕としたとき、液晶光学素子における液晶配向
が破壊されない範囲でのyとxとの関係が、0.5x
1.27≦y≦5xであるように構成してある。
【0013】本発明の液晶光学素子において、その液晶
配向が破壊されない範囲でのyとxとの関係が、0.5
1.27≦y≦5xであるようにしてあるのは、数多くの
実験結果から、液晶光学素子に対して、外力の作用によ
り液晶光学素子が変形を受けた際、その外力に相当する
荷重yと変形量xとの関係が、前記式において0.5x
1.27>yとなるように液晶光学素子が構成されている
と、小さな外力に対しても変形量が大きく、液晶層に大
きな剪断応力が加わり、液晶の配向を乱すことになる。
また、この荷重yと変形量xとの関係が、前記式におい
てy>5xとなるように液晶光学素子が構成されている
と、大きな外力に対しても殆ど変形しない、言い換える
と、所望する可撓性が得られなくなるという知見が得ら
れたのである。そこで、本発明では、適度の可撓性を有
し、かつ小さな外力によっても液晶配向が乱されること
のない液晶光学素子として、その素子本体の機械的強度
が、前記で規定した荷重yと変形量xとの関係が、0.
5x1.27≦y≦5xの関係を満足するように液晶光学素
子を構成してある。
【0014】つぎに、上記の荷重yに対する変形量xを
測定する方法については、図2および図3に示すように
して行えばよい。すなわち、図2に示すように、液晶光
学素子6を、直径2mmの開孔7を有する板8の上に載
置し、液晶光学素子6上の、開孔7の直上に相当する位
置に、直径0.4mmのビッカース圧子9を押しあて
る。そして、図3に示すように、ビッカース圧子9によ
って生じた押し跡(凹部)10の深さを測定する。
【0015】本発明の液晶光学素子の構成に用いる前記
基板としては、とくに制約はなく、一般に液晶表示素子
などに用いられているプラスチック基板が、生産性や加
工性などの点で好適に用いられる。このプラスチック基
板材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート
樹脂やポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、
ポリアリレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレ
ン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂などが
挙げられる。これらの中でも、ポリカーボネート樹脂や
ポリエーテルスルホン樹脂が好ましい。
【0016】また、前記電極としては、導電性を有する
材料であればよいが、例えば、酸化インジウム、酸化イ
ンジウムと酸化錫からなるITO膜などの透明導電膜が
好適に用いられる。つぎに、電気絶縁層については、一
般に用いられている電気絶縁材料を用いることができ
る。例えば有機材料では、エポキシ樹脂、アクリル樹
脂、ポリイミド樹脂、フッ素系熱硬化性樹脂、シリコン
系熱硬化性樹脂、シロキサン系熱硬化性樹脂、ポリアミ
ド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリフッ化ビニリ
デン樹脂、シアノエチル化セルロースなどが挙げられ
る。また、アクリル系またはシリコン系などの紫外線硬
化型樹脂を用いてもよい。無機材料では、酸化珪素や酸
化チタン、酸化アルミニウム、酸化タンタルなどの金属
酸化物が挙げられる。
【0017】これら電気絶縁材料を用いて、電気絶縁層
を形成するには、有機材料では溶媒に溶解させた溶液を
塗工する方法を採用すればよい。この場合の溶液濃度
は、有機材料や溶媒の種類により異なるが、0.1〜2
0重量%、好ましくは1〜10重量%の範囲であり、2
5℃での粘度が1〜10センチポイズの範囲に調整して
あるものが好適に用いられる。この場合に用いる溶媒と
しては、例えばエポキシ系熱硬化性樹脂ではメチルエチ
ルケトンやメチルイソブチルケトンなどが好適であり、
ポリアミド樹脂ではメタノールやエタノールが好適に用
いられる。また、無機材料を用いる場合には、金属アル
コキシドなどを溶媒に溶解させて塗工した後、適当な温
度で焼成して形成する方法が好適である。このようにし
て形成する電気絶縁層の厚みは、対向する電極間の電気
抵抗や液晶層の配向性、光学的特性、使用材料の誘電率
や硬度に応じて、0.01〜1ミクロンの範囲から選定
するのが好ましい。
【0018】つぎに、液晶層の形成に用いる液晶材料と
しては、強誘電性液晶材料が好適に用いられる。このよ
うな強誘電性液晶材料は、カイラルスメクチックC相を
示す低分子液晶材料、高分子液晶材料またはこれらの混
合物が用いられる。混合物として用いる場合には、低分
子液晶材料と高分子液晶材料を1種のみ用いたものでも
よいし、これらを2種以上用いたものであってもよい。
また、液晶光学素子の応答速度の向上のために、強誘電
性を示さない低分子液晶を配合したものであってもよ
い。
【0019】強誘電性高分子液晶としては、例えば、ポ
リアクリレート主鎖、ポリメタクリレート主鎖、ポリク
ロロアクリレート主鎖、ポリオキシラン主鎖、ポリエス
テル主鎖、ポリシロキサン−オレフィン主鎖などの主鎖
と、液晶性側鎖からなる側鎖型強誘電性高分子液晶が好
適に用いられる。これら強誘電性高分子液晶は、通常、
その重量平均分子量が1000〜100万、好ましくは
1000〜10万であるものが好ましい。
【0020】この側鎖型強誘電性高分子液晶の具体例を
示すと、下記のような化学構造を有するものが挙げられ
る。ポリアクリレート主鎖系強誘電性高分子液晶として
は、下記の繰返し単位を有するものが挙げられる。
【0021】
【化1】
【0022】ポリメタクリレート主鎖系強誘電性高分子
液晶としては、下記の繰返し単位を有するものが挙げら
れる。
【0023】
【化2】
【0024】ポリクロロアクリレート主鎖系強誘電性高
分子液晶としては、下記の繰返し単位を有するものが挙
げられる。
【0025】
【化3】
【0026】ポリオキシラン主鎖系強誘電性高分子液晶
としては、下記の繰返し単位を有するものが挙げられ
る。
【0027】
【化4】
【0028】ポリシロキサン主鎖系強誘電性高分子液晶
としては、下記の繰返し単位を有するものが挙げられ
る。
【0029】
【化5】
【0030】ポリエステル主鎖系強誘電性高分子液晶と
しては、下記の繰返し単位を有するものが挙げられる。
【0031】
【化6】
【0032】ポリシロキサン−オレフィン主鎖系強誘電
性高分子液晶としては、下記の繰返し単位を有するもの
が挙げられる。
【0033】
【化7】
【0034】ここで、上記式中のx,yは、x:y=1
9:1〜7:3(モル比)である。そして、上記の強誘
電性高分子液晶の繰返し単位は、側鎖の骨格が、ビフェ
ニル骨格、フェニルベンゾエイト骨格、ビフェニルベン
ゾエイト骨格、フェニル4−フェニルベンゾエイト骨格
で置換されたものであってもよい。また、これら骨格中
のベンゼン環が、ピリミジン環、ピリジン環、ピリダジ
ン環、ピラジン環、テトラジン環、シクロヘキサン環、
ジオキサン環、ジオキサポリナン環で置換されたもので
もよく、フッ素、塩素などのハロゲン基またはシアノ基
で置換されたものであってもよく、また1−メチルアル
キル基、2−フルオロアルキル基、2−クロロアルキル
基、2−クロロ−3−メチルアルキル基、2−トリフル
オロメチルアルキル基、1−アルコキシカルボニルエチ
ル基、2−アルコキシ−1−メチルエチル基、2−アル
コキシプロピル基、2−クロロ−1−メチルアルキル
基、2−アルコキシカルボニル−1−トリフルオロメチ
ルプロピル基などの光学活性基で置換されたものであっ
てもよい。スペーサの長さは、メチレン鎖長が2〜30
の範囲で変化してもよい。
【0035】また、これら強誘電性高分子液晶は、1種
単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよ
い。つぎに、強誘電性低分子液晶化合物としては、シッ
フ塩基系強誘電性低分子液晶化合物、アゾおよびアゾキ
シ系強誘電性低分子液晶化合物、ビフェニルおよびアロ
マティックスエステル系強誘電性低分子液晶化合物、ハ
ロゲン、シアノ基等の置換基を導入した強誘電性低分子
液晶化合物、複素環を有する強誘電性低分子液晶化合物
などが挙げられる。
【0036】シッフ塩基系強誘電性低分子液晶化合物と
しては、たとえば、下記に示す化合物が好適なものとし
て挙げられる。
【0037】
【化8】
【0038】また、アゾおよびアゾキシ系強誘電性低分
子液晶化合物としては、下記に示す化合物が好適なもの
として挙げられる。
【0039】
【化9】
【0040】ビフェニルおよびアロマティックスエステ
ル系強誘電性低分子液晶化合物としては、下記に示す化
合物が好適なものとして挙げられる。
【0041】
【化10】
【0042】ハロゲン、シアノ基等の置換基を導入した
強誘電性低分子液晶化合物としては、下記に示す化合物
が好適なものとして挙げられる。
【0043】
【化11】
【0044】さらに、複素環を有する強誘電性低分子液
晶化合物としては、下記に示す化合物が好適なものとし
て挙げられる。
【0045】
【化12】
【0046】これら強誘電性低分子液晶化合物について
も、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用
いてもよい。つぎに、前記非液晶性高分子物質として
は、これと混合する液晶物質との相溶性が小さく、両者
が互いに相分離するものを用いる。さらに、この非液晶
性高分子物質は、前記電気絶縁層を構成する物質との間
において、接着性を有するものを選定する。この接着性
は、高いほどよいのであるが、少なくとも4グラム重を
超える接着強度を有するものが好適に用いられる。この
電気絶縁層に対する非液晶性高分子物質の接着強度は、
マイクロスクラッチテスタにより測定することができ
る。
【0047】このように、非液晶性高分子物質として、
液晶物質との相溶性が小さく、かつ電気絶縁物質との接
着性の高いものを用いることによって、対向する基板面
の電気絶縁層の間に液晶層として挟持された状態におい
て、非液晶性高分子物質は、液晶物質から相分離して集
合体を形成し、ついで接着性の良好な上下の電気絶縁層
の間をつなぐ柱の形態に成長するのである。
【0048】このような非液晶性高分子物質としては、
熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂および光硬化性樹脂を用い
ることができる。このような熱可塑性樹脂としては、通
常、数平均分子量が1500以上、好ましくは1500
〜10万程度であるものが用いられる。数平均分子量が
1500未満のものでは、そのガラス転移温度や融点が
低く、機械的強度の向上が充分には得られない。ここで
用いる熱可塑性樹脂のガラス転移温度は、−50℃〜+
100℃の範囲内にあるものが好ましく、100℃を超
えるものでは電気絶縁層の間に形成される柱の成長に長
時間を要するようになる。
【0049】この熱可塑性樹脂の具体例を示すと、ポリ
塩化ビニル、ポリ臭化ビニル、ポリフッ化ビニル、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−エチレン共
重合体、塩化ビニル−プロピレン共重合体、塩化ビニル
−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−ブタジエン共
重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体、塩
化ビニル−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−ス
チレン−アクリロニトリル三元共重合体、塩化ビニル−
塩化ビニリデン−酢酸ビニル三元共重合体、ポリ塩化ビ
ニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフっ化ビ
ニリデンなどのハロゲン化ビニルの重合体または共重合
体;ポリビニルアルコール、ポリアリルアルコール、ポ
リビニルエーテルなどの不飽和アルコールもしくはエー
テルの重合体または共重合体;アクリル酸もしくはメタ
クリル酸などの不飽和カルボン酸の重合体または共重合
体;ポリ酢酸などのポリビニルエステル、ポリフタル酸
などのポリアリルエステルなどのアルコール残基中に不
飽和結合を持つものの重合体または共重合体;ポリアク
リル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、マレイン
酸エステルもしくはフマル酸エステルの重合体などの酸
残基または酸残基とアルコール残基中に不飽和結合を持
つものの重合体または共重合体;アクリロニトリルもし
くはメタアクリロニトリルの重合体または共重合体、ポ
リシアン化ビニリデン、マロノニトリルもしくはフマロ
ニトリルの重合体または共重合体などの不飽和ニトリル
の重合体または共重合体;ポリスチレン、ポリα−メチ
ルスチレン、ポリp−メチルスチレン、スチレン−α−
メチルスチレン共重合体、スチレン−p−メチルスチレ
ン共重合体、ポリビニルベンゼン、ポリハロゲン化スチ
レンなどの芳香族ビニル化合物の重合体または共重合
体;ポリカーボネートなどのポリエステル縮合物;ナイ
ロン6、ナイロン6,6などのポリアミド縮合物;無水
マレイン酸、無水フマール酸およびそのイミド化物を含
む重合体または共重合体;ポリアミドイミド、ポリエー
テルイミド、ポリイミド、ポリフェニレンオキサイド、
ポリフェニレンサルファイド、ポリスルホン、ポリエー
テルスルホン、ポリアリレートなどの耐熱性有機高分子
化合物が挙げられる。これらの中でも、ポリカーボネー
ト、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリメタクリレ
ート、ナイロンなどが好適に用いられる。
【0050】つぎに、熱硬化性または光硬化性の樹脂と
しては、エポキシ系接着剤、アクリル系接着剤、不飽和
ポリエステル系接着剤、ポリウレタン系接着剤、ホット
メルト型接着剤、エラストマー型接着剤などが挙げられ
る。光硬化性樹脂としては、可視光や紫外光、電子線な
どにより硬化するものが用いられる。前記エポキシ系接
着剤の具体例としては、主剤としてビスフェノールA型
のものが好ましい。このビスフェノールA型の接着剤の
一例を示すと、下記の化学構造を有するものが好適に用
いられる。
【0051】
【化13】
【0052】上式で示される化合物において、R1 ,R
2 がともにメチル基、R1 がメチル基でR2 がエチル
基、R1 がメチル基でR2 がイソプロピル基、R1 がメ
チル基でR2 がイソブチル基、R1 がメチル基でR2
ヘプチル基、R1 がメチル基でR2 がノニル基、R1
2 がともにプロピル基、R1 ,R2 がともにブチリデ
ン基、R1 ,R2 がともにペンチリデン基、R1 ,R2
がともに2−メチルペンチリデン基、R1 ,R2 がとも
に3−メチルペンチリデン基であり、XとYとが水素原
子であるもの、またはR1 ,R2 がともにメチル基であ
り、XとYとがともにメチル基であるものが好適に用い
られる。
【0053】これらエポキシ系接着剤の硬化剤として
は、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、
キシリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ポリ
アミド樹脂、ジシアンジアミド、三フッ化ホウ素−アミ
ン錯体、トリエタノールアミンホウ酸エステル、ヘキサ
ヒドロ無水フタル酸、無水フタル酸、無水マレイン酸、
ポリサルファイド、レゾールなどが使用できる。これら
エポキシ系接着剤においては、一液型であっても、二液
型であってもよい。
【0054】また、アクリル酸系接着剤では、アクリル
酸エステルに重合開始剤を混合したものや変性アクリル
酸エステルとプライマーを組合せたものが挙げられる。
不飽和ポリエステル系接着剤では、マレイン酸ユニット
を含むポリエステルに、ビニルベンゼン、アクリル酸エ
ステル、メタクリル酸エステル、酢酸ビニルなどと共に
重合開始剤を混合したものが挙げられる。
【0055】さらに、ポリウレタン系接着剤としては、
イソシアネート成分として、メチレンビス(p−フェニ
レンジイソシアネート)、トリレンジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネート、1−クロロフェニル
ジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネー
ト、チオジプロピルジイソシアネート、エチルベンゼン
−α−2−ジイソシアネート、4,4,4−トリフェニ
ルメタントリイソシアネートなどが挙げられる。また、
これら成分と反応する成分には、エチレングリコール、
プロピレングリコール、トリエチレングリコール、テト
ラエチレングリコール、グリセロール、ヘキサントリオ
ール、キシリレンジオール、ラウリン酸モノグリセライ
ド、ステアリン酸モノグリセライド、ポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール、ポリエステル、ポ
リアミドが挙げられる。
【0056】本発明の液晶光学素子を製造する方法につ
いては、様々な手法を採用することが可能であるが、例
えば、次の工程により製造することができる。まず、2
枚の電極付き基板のそれぞれの電極面上に、前記電気絶
縁材料を前記溶媒に溶解させた溶液を塗布し、溶媒を蒸
発させて、電気絶縁材料を乾燥硬化させることにより、
電気絶縁層を形成する。
【0057】つぎに、この基板のうちの一枚の電気絶縁
層の面上に、強誘電性液晶と非液晶性高分子物質とを溶
媒に溶解させた溶液を塗布した後、溶媒を蒸発させて、
強誘電性液晶と非液晶性高分子物質とが互いに相分離し
て混在する強誘電性液晶層を形成する。ひきつづき、こ
の強誘電性液晶層の面上に、他の一枚の基板をその電気
絶縁層が強誘電性液晶層に接するように重ね合わせて、
積層体に形成する。そして、これを加熱処理することに
より、強誘電性液晶層に混在する非液晶性高分子物質の
相分離の形状を整え、非液晶性高分子物質を、その上下
の電気絶縁層の間において柱状の形態で均一に分布させ
た後、強誘電性液晶の配向処理をし、最後に、柱状の形
態で存在する非液晶性高分子物質の硬化処理を行う。
【0058】上記の製造工程において、非液晶性高分子
物質が混在する強誘電性液晶層を形成するに際して用い
る溶媒としては、前記電気絶縁材料を溶解させることな
く、強誘電性液晶と非液晶性高分子物質を共に溶解させ
ることのできる溶媒を使用する必要がある。このような
溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、トルエ
ン、キシレン、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラ
ヒドロフラン、酢酸エチルまたはこれらの混合物が好適
である。
【0059】また、非液晶性高分子物質が混在する強誘
電性液晶層の形成に際し、その後の工程での非液晶性高
分子物質の柱の形成および硬化が完了するまでの間は、
外力により強誘電性液晶層の厚みの変動が生ずることの
ないように、スペーサーを混合して膜厚を均一に保持て
きるようにしておくとよい。このようなスペーサーとし
ては、ガラスやシリカあるいは耐溶剤性に優れた合成樹
脂、たとえばジビニルベンゼン重合体やポリスチレンを
用いることができる。スペーサーの形状は、球状や円柱
状が好ましく、その粒径は1〜20ミクロン、好ましく
は1.5〜10ミクロンである。またスペーサーの配合
割合は、強誘電性液晶層の材料に対して0.05〜1重
量%、好ましくは0.1〜0.5重量%である。
【0060】さらに、ゲストホスト型の液晶表示素子を
得る場合には、この強誘電性液晶層の材料に二色性色素
を配合してもよい。この二色性色素としては、アントラ
キノノン系やアゾ系、アゾメチン系、メロシアニン系、
スチリル系、テトラジン系などの色素が好適に用いられ
る。これら強誘電性液晶層の形成に用いる材料は、前記
溶媒に溶解して塗工液を調製し、これを用いて製膜す
る。この場合の溶液の濃度は、5〜90重量%、好まし
くは10〜60重量%であり、製膜方法としては、スピ
ンコート法、ロールコート法、キスコート法、バーコー
ト法、ディップ法、スプレー法、刷毛塗り法、電着法な
どによることができるが、連続塗工による場合には、ロ
ールコート法、キスコート法、バーコート法を採用する
ことができる。
【0061】このようにして強誘電性液晶層の塗膜を形
成した後、塗膜から溶媒を蒸発させる。ついで、強誘電
性液晶層の面上に、電気絶縁層付きの基板を積層する。
この場合、加圧ローラなどを用いてラミネート法により
行うのが好適である。つぎに、このようにして得られた
積層体に加熱処理を施こす。この場合の加熱処理温度
は、液晶組成物の等方相転移点以上の温度とするのが好
適である。具体的には、液晶組成物の構成成分に応じて
50〜150℃の範囲内で定めることができる。そし
て、この場合における昇温速度は、非液晶性高分子物質
が熱可塑性樹脂の場合には、0.1〜20℃/分間とす
ればよく、熱硬化性樹脂の場合には0.1〜10℃/分
間、好ましくは0.1〜5℃/分間であり、光硬化性樹
脂の場合には0.1〜20℃/分間とすればよい。この
加熱処理における保持時間は、1〜60分間の範囲内と
すればよい。保持時間経過後の降温速度は、−0.1〜
−10℃/分間として、室温ないし40℃に冷却すれば
よい。
【0062】このような加熱処理により、液晶層中にお
いて相分離し、不定型な形態で分散していた非液晶性高
分子物質が、その上下に存在する電気絶縁層の表面に密
着し、その上に不定型な分散体が結合を繰返すことによ
って柱状に成長し、対向する電気絶縁層の間をつなぐ柱
が形成される。この柱の径は、非液晶性高分子物質の種
類や加熱処理条件により異なるが、0.1〜50ミクロ
ンとなる。
【0063】つぎに、前記加熱処理を終えた後に、液晶
の配向処理を行う。この配向処理の方法は、一般に知ら
れている種々の方法を採用することができるが、たとえ
ば、前記積層体に曲げ変形を与える方法が好適な方法と
して挙げられる。この曲げ変形を与える際に、電極間に
電界を印加しながら行うと、より良好な配向を得ること
ができる。
【0064】ついで、液晶層中の非液晶性高分子物質を
硬化させる。この場合、非液晶性高分子物質が熱可塑性
樹脂の場合には、その等方相転移点より低い温度での加
熱処理を行うのがよく、熱硬化性樹脂の場合には、その
熱硬化温度で熱処理すればよい。また、光硬化性樹脂の
場合には、可視光や紫外線などの光を照射することによ
り硬化させればよい。
【0065】このようにして製造した液晶光学素子は、
対向する基板の透明電極面上に電気絶縁層を有し、これ
ら電気絶縁層の双方に接着した非液晶性高分子物質の柱
が均一に分布した構造を有するものとなる。そして、こ
のような構造を有する液晶光学素子は、直径2mmの開
孔を有する板上に、液晶光学素子を載置し、該液晶光学
素子上の該開孔の直上に相当する位置に、直径0.4m
mのビッカース圧子を、荷重y〔単位:グラム重〕で押
しあてたときの液晶光学素子の変形量をx〔単位:ミク
ロン〕としたとき、液晶光学素子における液晶配向が破
壊されない範囲でのyとxとの関係が、0.5x1.27
y≦5xを満足するのである。
【0066】本発明の液晶光学素子は、前記式の関係を
満たすものであることから、適度の可撓性を有するとと
もに通常の取扱い時に受ける外力では液晶配向の乱れを
生ずるおそれがなくて、取扱い易いのである。
【0067】
【実施例】つぎに、本発明を実施例により具体的に説明
する。 〔実施例1〕基板として、ポリエーテルスルホンのフィ
ルムに、インジウム錫酸化物(ITO)からなる透明電
極を形成したプラスチック基板〔住友ベークライト社
製;FST〕を用いた。この基板2枚に、それぞれその
透明電極に、電気絶縁層を形成した。電気絶縁材料とし
ては、シアノエチル化プルラン〔信越化学社製;CR−
S〕を用い、その3重量%濃度のアセトン溶液をロール
コーターにより塗布し、140℃において4分間乾燥し
た。ここで形成された電気絶縁層の厚みは、0.1ミク
ロンであった。
【0068】つぎに、電気絶縁層付きの基板のうち1枚
の電気絶縁層の表面に、液晶層を形成した。この液晶層
の形成のための材料としては、下記の化学構造を有し、
重量平均分子量が3500〜4000、数平均分子量が
2000〜2500である、強誘電性高分子液晶(a)
を一成分として用いた。
【0069】
【化14】
【0070】また、下記化学構造を有する低分子液晶
(b)を他の一成分として用いた。
【0071】
【化15】
【0072】さらに、下記化学構造を有する低分子液晶
(c)を他の一成分として用いた。
【0073】
【化16】
【0074】この他、下記化学構造を有する低分子液晶
(d)についても、他の一成分として用いた。
【0075】
【化17】
【0076】これら各成分の配合割合を、重量比で
(a):(b):(c):(d)=5:3:1:1と
し、これを液晶成分とした。つぎに、非液晶性高分子物
質として、エポキシアクリレート系紫外線硬化性樹脂
〔昭和高分子社製;SP1509〕を用いた。この非液
晶性高分子物質の前記電気絶縁層との接着強度は、0.
1ミクロンの電気絶縁層の上に2.0ミクロンの非液晶
性高分子物質層を積層した後、非液晶性高分子物質層を
剥離する際の強度をマイクロスクラッチテスタ〔レスカ
社製〕により測定した。この非液晶性高分子物質の接着
強度は、10グラム重であった。この非液晶性高分子物
質の前記液晶成分に対する混合割合は、13重量%とし
た。
【0077】これら液晶成分と非液晶性高分子物質成分
は、共通の溶媒であるメチルエチルケトンに溶解させ
た。このようにして調製した液晶材料の28重量%濃度
のメチルエチルケトン溶液を、ロールコーターにより、
上記電気絶縁層の表面に塗布した。ついで、この液晶材
料の塗布面に、他の1枚の電気絶縁層付き基板を、電気
絶縁層が液晶材料と接するように重ねて貼り合わせた
後、90℃に保持されているオーブンに入れて、−1℃
/分間の降温速度で40℃まで徐冷し、非液晶性高分子
成分と液晶成分を相分離させ、非液晶性高分子物質が上
下の電気絶縁層の間をつなぐ柱の形態に成長させた。つ
ぎに、この基板面に、±40ボルトの矩形波を印加しな
がら、基板面の下辺に平行に曲げ変形を与えて液晶の配
向処理をした。
【0078】つぎに、液晶の配向処理後の基板表面に、
メタルハライドランプを用いて1800mJ/cm2
紫外光を照射し、非液晶性高分子物質を硬化させて、液
晶表示パネルを得た。この液晶表示パネルについて、こ
れを直径2mmの開孔を有する板上に載置して、その開
孔の直上にあたる位置に、直径0.4mmのビッカース
圧子を、荷重(y)を種々変更して押しあて、それぞれ
の押し跡につき、液晶配向の乱れの有無と、変形量
(x)の測定をした。その結果、液晶配向の乱れを生ず
ることのない最大の荷重(y)は、49グラム重であ
り、この場合の液晶表示パネルの変形量(x)は31.
1ミクロンであり、これら数値は、前述のyとxとの関
係式を満足するものであった。
【0079】〔実施例2〕電気絶縁材料として、シアノ
エチル化プルランとシアノエチル化ポリビニルアルコー
ルの混合物〔信越化学社製;CR−M〕を用いて電気絶
縁層(0.1ミクロン)を形成した。ここで形成した電
気絶縁層と非液晶性高分子物質との接着強度は、9グラ
ム重であった。
【0080】このようにして電気絶縁層を形成した他
は、実施例1と同様にして、液晶表示パネルを製造し
た。この液晶表示パネルについても、実施例1と同様に
して、ビッカース圧子への荷重を種々変更して押しあ
て、それぞれの押し跡につき、液晶配向の乱れの有無
と、変形量(x)の測定をした。その結果、液晶配向の
乱れを生ずることのない最大の荷重(y)は、38グラ
ム重であり、この場合の液晶表示パネルの変形量(x)
は26.0ミクロンであり、これら数値は、前述のyと
xとの関係式を満足するものであった。
【0081】〔比較例1〕液晶層の形成材料として用い
る非液晶性高分子物質成分として、ポリスチレン(分子
量50000)をその含有割合が4重量%となるように
配合した他は、実施例1と同様にして、液晶表示パネル
を製造した。このポリスチレンと電気絶縁層との接着強
度は、3.4グラム重であった。
【0082】この液晶表示パネルについても、実施例1
と同様にして、ビッカース圧子への荷重を種々変更して
押しあて、それぞれの押し跡につき、液晶配向の乱れの
有無と、変形量(x)の測定をした。その結果、液晶配
向の乱れを生ずることのない最大の荷重(y)は、12
グラム重であり、この場合の液晶表示パネルの変形量
(x)は11.6ミクロンであった。
【0083】これら数値は、前述のyとxとの関係式を
満足するものではなく、通常の液晶表示パネルの取扱い
時に受ける外力(荷重)の大きさにおいても、液晶配向
が乱されるおそれの高いものであった。
【0084】
【発明の効果】本発明の液晶光学素子は、適度の可撓性
を有するので破損するおそれがなく、かつ通常の液晶光
学素子の取扱い時に受ける外力では液晶配向の乱れを生
ずることがないので、その取扱いが容易であるという効
果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶光学素子の一例を示す断面図であ
る。
【図2】本発明の液晶光学素子の曲げ強度試験の概要を
示す断面図である。
【図3】本発明の液晶光学素子の曲げ強度試験の概要を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 電極 3 電気絶縁層 4 液晶層 5 非液晶性高分子物質の柱 6 液晶光学素子 7 開孔 8 板 9 ビッカース圧子 10 押し跡

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一方が透明電極付基板からなる
    液晶光学素子において、直径2mmの開孔を有する板上
    に該液晶光学素子を載置し、該液晶光学素子上の該開孔
    の直上に相当する位置に、直径0.4mmのビッカース
    圧子を、荷重y〔単位:グラム重〕で押しあてたときの
    該液晶光学素子の変形量をx〔単位:ミクロン〕とした
    とき、該液晶光学素子における液晶配向が破壊されない
    範囲でのyとxとの関係が、0.5x1.27≦y≦5xで
    あることを特徴とする液晶光学素子。
  2. 【請求項2】前記液晶光学素子が、対向する両電極の面
    上に電気絶縁層を有し、かつ対向する該電気絶縁層の双
    方に接着するように配設された非液晶性高分子物質の柱
    が存在するとともに、該非液晶性高分子物質と該電気絶
    縁層との間の接着強度が少なくとも4グラム重である請
    求項1記載の液晶光学素子。
  3. 【請求項3】前記液晶光学素子における液晶が強誘電性
    液晶である請求項1または2記載の液晶光学素子。
  4. 【請求項4】前記非液晶性高分子物質が樹脂硬化物であ
    る請求項1〜3のいずれかに記載の液晶光学素子。
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